以下、本発明の実施の形態について、添付図面に基づき詳細に説明する。
[外観構成]
図1乃至図4を参照して、本実施の形態に係るスロットマシン1は、前面が開放している箱形形状を有している筐体2と、この筐体2に対して開閉自在に取り付けられている前扉3とを備えている。
前扉3の中央部正面には、正面パネル4が装着されている。この正面パネル4の主要部には、表示窓5が形成されている。この表示窓5は、主として、筐体2内の3つの回転リール6L,6C,6Rを観察するためのものであって、各リール6L,6C,6Rの外周面には、それぞれ、複数種類の図柄が周方向に沿って描かれている。これらの図柄は、表示窓5を通して3つずつ観察される。表示窓5及び各リール6L,6C,6Rの両者は、正面パネル4上においてプレイヤーに対面している。
表示窓5の左側には、5つの賭けライン表示ランプ7A,7B,7C,7D,7Eが設けられている。これら賭けライン表示ランプ7A〜7Eは、1回のゲームにおける有効ラインを示すために点灯するランプである。他方、表示窓5の右側には、スタートランプ8、投入指示ランプ9、リプレイランプ10、アシストタイム(以下、「AT」という)告知ランプ11及びゲームオーバーランプ12が設けられている。スタートランプ8は、ゲームが開始できる状態となった場合に点灯又は点滅するランプである。投入指示ランプ9は、メダルをスロットマシン1に投入できる状態である場合に点灯するランプである。リプレイランプ10は、リプレイ役が入賞した場合に点灯するランプである。AT告知ランプ11は、ゲーム状態がATに移行した場合に点灯するランプである。ゲームオーバーランプ12は、ゲームが終了したときに点灯するランプである。これらランプ8〜12は、正面パネル4の上方から下方に向かってこの順で配置されている。
ここに、「AT」とは、役成立抽選において内部的に成立した小役の入賞の成立を支援するための参考情報が告知されるゲーム状態である。
表示窓5上には、当該表示窓5の窓面を通過する5本の賭けライン13A,13B,13C,13D,13Eが設けられている。
表示窓5の下方には、払出数表示器14、ゲーム数表示器15及びクレジット表示器16が設けられている。払出数表示器14は、入賞が発生した場合にプレイヤーに対して払い出されるメダル数やプレイヤーに対して与えられるクレジット数を表示する表示器である。ゲーム数表示器15は、BBゲーム中の小役ゲーム数及びJACゲーム数、RBゲーム中のJACゲーム数、並びにATゲーム数等を表示する表示器である。クレジット表示器16は、クレジット数を表示する表示器である。これら表示器14〜16は、7セグメント表示器であって、正面パネル4上で左から右に向かってこの順で配置されている。なお、以下の説明において、「BBゲーム」及び「RBゲーム」の双方を総称するときは「ボーナスゲーム」と称する。
ここに、「クレジット」とは、プレイヤーが所有する有価価値として、スロットマシン1にストアーされているメダル数である。
前扉3の上部には、上パネル17が装着されている。この上パネル17の中央部には、液晶表示装置(以下、「LCD」という)18が設けられている。このLCD18は、ゲームに関する種々の演出などを表示により行うための手段であって、役の成立に関する抽選の結果として内部的に役が成立した場合にはその役の入賞を示す図柄や、目押しをアシストする演出情報を表示する。なお、代替的には、LED表示装置やEL表示装置を採用して上記ゲーム演出情報を表示するようにしてもよい。LCD18を挟んだ左右両側には、一対のスピーカー19A,19Bが上パネル18に装着されている。これらスピーカー19A,19Bは、ゲームの状況に応じて効果音を発するための手段である。他方、前扉3の下部には、下パネル20が装着されている。この下パネル20には、機種名及びイメージデザイン等が印刷されており、その下方には、メダル払出口21及びメダル受け皿22が設けられている。
正面パネル4と下パネル20との間には、操作部23が設けられている。この操作部23には、メダル投入口24、ベットボタン25、始動レバー26、停止ボタン27L,27C,27R及びクレジット/精算切替ボタン28が備えられている。メダル投入口24は、操作部23の上面の右側に配置されている。ベットボタン25は、投入口24から投入されたメダルを何枚賭けるかを設定する際に使用されるボタンであって、操作部23の上面において始動レバー26及び左停止ボタン27Lの両者の中間位置に配置されている。始動レバー26は、ゲームを開始する際に使用されるレバーであり、他方停止ボタン27L,27C,27Rは、リール6L,6C,6Rの回転を停止させる際に使用されるボタンである。具体的には、左停止ボタン27Lを操作すると、左リール6Lの回転が停止する。中停止ボタン27Cを操作すると、中リール6Cの回転が停止する。右停止ボタン27Rを操作すると、右リール6Rの回転が停止する。これら停止ボタン27L,27C,27Rは、操作部23の正面中央部において各リール6L,6C,6Rに対応して配置されている。これに対して、始動レバー26は、操作部23の正面において停止ボタン27L,27C,27Rの左側に配置されている。クレジット/精算切替ボタン28は、メダルのマニュアル投入モードとクレジットモードとを互いに切り替えるためのボタンであって、操作部23の正面において始動レバー26の左側に配置されている。
マニュアル投入モードでゲームを行う際には、投入指示ランプ9が点灯している間に、メダルを投入口24に投入する必要がある。それゆえ、有効化される賭けラインは、メダルの投入枚数によって異なる。具体的には、メダルを1枚投入すると、表示窓5の中段において水平に延びる第1の賭けライン13Aが有効化され、この1ライン13Aが賭け対象となる。このとき、第1の賭けライン13Aの左端に配置されている賭けライン表示ランプ7Aが点灯する。メダルを2枚投入すると、第1の賭けライン13Aに加えて、表示窓5の上下段において水平に延びる第2の賭けライン13B及び第3の賭けライン13Cが有効化され、これら3ライン13A〜13Cが賭け対象となる。このとき、賭けライン表示ランプAの点灯に加えて、第2の賭けライン13B及び第3の賭けライン13Cの左端に配置されている賭けライン表示ランプ7B,7Cが点灯する。メダルを3枚投入すると、第1の賭けライン13A、第2の賭けライン13B及び第3の賭けライン13Cに加えて、表示窓5の対角線上の第4の賭けライン13D及び第5賭けライン13Eが有効化され、これら5ライン13A〜13Eに配置されている賭け対象となる。このとき、賭けライン表示ランプ7A〜7Cの点灯に加えて、第4の賭けライン13D及び第5の賭けライン13Eの左端に配置されている賭けライン表示ランプ7D,7Eが点灯する。なお、本スロットマシン1においては、メダルの賭け枚数は3枚が限度である。
かかるマニュアル投入モードでは、有効化された賭けライン、すなわち有効ライン上で入賞を示す図柄の組み合わせが揃うことに起因して入賞が成立した場合には、その入賞役の種類に応じた数のメダルが払出口21から受け皿22に払い出される。
他方、クレジットモードにおいて有効化される賭けラインは、ベットボタン25の押圧回数によって異なる。具体的には、ベットボタン25を1回押すと、第1の賭けライン13Aが有効化され、この1ライン13Aが賭け対象となる。換言すると、メダル1枚分が賭け対象となる。それゆえ、賭けライン表示ランプ7Aが点灯する。ベットボタン25を2回押すと、第1の賭けライン13A、第2の賭けライン13B及び第3の賭けライン13Cが有効化され、これら3ライン13A〜13Cが賭け対象となる。換言すると、メダル2枚分が賭け対象となる。それゆえ、賭けライン表示ランプ7A〜7Cが点灯する。ベットボタン25を3回押すと、第1の賭けライン13A、第2の賭けライン13B、第3の賭けライン13C、第4の賭けライン13D及び第5の賭けライン13Eが有効化され、これら5ライン13A〜13Eが賭け対象となる。換言すると、メダル3枚分が賭け対象となる。それゆえ、賭けライン表示ランプ7A〜7Eが点灯する。なお、本スロットマシン1では、4回以上の操作は無効となる。
かかるクレジットモードでは、上記有効ライン上で入賞図柄の組み合わせ揃い、それによって入賞が成立した場合には、この入賞の発生に伴いクレジットの上限を超えない範囲で払い出されるメダル数がクレジットとしてスロットマシン1にストアーされる。クレジットの上限を超える場合には、その上限を超えた数のメダルが払出口21から受け皿22に払い出される。
上記マニュアル投入モード或いはクレジットモードの手順に則して賭け対象となるメダルの枚数が設定されると、制御装置100(図7参照)は、この設定された賭け枚数分のメダルを取り込む。このメダルの取り込みにより、ゲームを開始する条件が整う。このとき、スタートランプ8が点灯又は点滅する。このスタートランプ8の作動状態において、始動レバー26が操作されると、制御装置100は、全てのリール6L,6C,6Rを一斉に回転させる。
各停止ボタン27L,27C,27Rを押圧操作すると、その操作に対応するリールの回転が停止する。全リール6L,6C,6Rの回転が停止したときに、有効ライン上に入賞役の1つが揃うと、制御装置100は、成立した入賞役の種類に従って、予め定められている枚数のメダルを上記メダルの入力モードに応じた態様でプレイヤーに付与する。
図2を参照して、LCD18の左側部領域とスピーカー19Aとの間、及びLCD18の右側部領域とスピーカー19Bとの間には、LCD18に表示される複数のゲーム履歴画像のうち所望のゲーム履歴画像に切り替え表示を行わせるための切り替えボタンK,Fが、各々上下方向に並ぶように、合計4個設けられている。このLCD18は、左右の側縁がスピーカー19A,19Bと隣接する程度に大きな横幅寸法を有すると共に、その上端縁が前扉3の上端縁に隣接し、且つ、その下端縁が表示窓5の上端縁に隣接する程度に大きな縦幅寸法を有する、非常に大きな表示面を備えている。そのため、LCD18では、一度に多くの表示内容が同時に表示される。具体的には、LCD18の3分の1の領域に種々のゲーム履歴画像に切り替えるためのメニュー画面が表示され、残りの3分の2の領域にキャラクターなどを用いた演出画像が常時表示される。上記ゲーム履歴画像のメニューとしては、ボーナスゲームにおける最高メダル獲得枚数や、1日のボーナス当選回数、前回のボーナスゲームから現在までのゲーム回数、メダル払出枚数とメダル投入枚数との関係をグラフ化した表、或いは、ゲームに関する説明などを例示することができる。これら例示したメニューが予めLCD18上に表示される。切り替えボタンKには、複数のメニューのうちから所望のメニューを選択できるように、表示画面上でカーソルを進む方向に移動させるための第1のカーソル移動ボタンK1と、表示画面上で同様にカーソルを戻す方向に移動させるための第2カーソル移動K2とが含まれている。他方、切り替えボタンFには、カーソル移動ボタンK1,K2によって移動したカーソルが示すメニュー内容のゲーム履歴画像に切り替えるか否かを決定するための決定ボタンF1と、この切り替えられたゲーム履歴画像を元の画像に戻すためのキャンセルボタンF2とが含まれている。
[内部構成]
図5及び図6を参照して、筐体2内には、リール6L,6C,6R、各リール6L,6C,6Rの駆動源であるステッピングモーターSML,SMC,SMR、ホッパー30及び確率設定ボックス31が備えられている。
リール6L,6C,6Rは、図5に示すように、筐体2内の中央部に配置されており、これらリール6L,6C,6Rを基準として、ホッパー30及び確率設定ボックス31の設置箇所が決定されている。図6に示すように、各リール6L,6C,6Rの回転軸61は、それぞれ、筐体2内のブラケット32に回転自在に支持されており、当該各回転軸61の端部が各ステッピングモーターSML,SMC,SMRの出力軸に結合されている。
ホッパー30は、メダルの貯留・放出を行うための手段であって、図5に示すように、リール6L,6C,6Rの下方において、筐体2の底面に取り付けられている。他方、確率設定ボックス31は、ホッパー30の左側において、筐体2の底面に取り付けられている。
[電気的構成]
図7を参照して、制御装置100は、マイクロコンピューターであって、CPU1001、ROM1002、RAM1003、クロックパルス発生回路1004、乱数発生器1005、モーター駆動制御回路1006、ランプ駆動制御回路1007、表示器駆動制御回路1008、LCD駆動制御回路1009、音出力制御回路10010及びホッパー駆動制御回路10011を備えている。
CPU1001は、スロットマシン1の制御中枢を司るものであって、ROM1002に記憶されているプログラムに従って種々の制御を行う。このCPU1001の制御対象としては、ステッピングモーターSML,SMC,SMR、各種のランプ7A〜7E,8〜12、各種の表示器14〜16、LCD18、スピーカー19A,19B及びホッパー30を挙げることができる。これら各制御要素に対する制御信号は、それぞれ、モーター駆動制御回路1006、ランプ駆動制御回路1007、表示駆動制御回路1008、LCD駆動制御回路1009、音出力制御回路10010及びホッパー駆動制御回路10011を介して、CPU1001から与えられる。
CPU1001には、ベットボタン25、始動レバー26、停止ボタン27L,27C,27R及びクレジット/精算切替ボタン28の各操作信号と、メダル投入検知センサー200及びメダル排出検知センサー300の各センシング出力と、回転位置検出回路400の回転位置検出信号と、キースイッチSW1、確率設定スイッチSW2及びリセットスイッチSW3の各スイッチング信号とが与えられる。
停止ボタン27L,27C,27Rの操作信号は、リール停止信号処理回路500によって所定の処理が施された後、リール停止信号としてCPU1001に入力される。
メダル投入検知センサー200は、メダル投入口24から投入されたメダルを検知するためのセンサーであって、メダル投入口24に関連して設けられている。他方、メダル排出検知センサー300は、ホッパー30のメダル放出位置に関連して設けられており、そのセンシング信号は、メダル排出完了信号処理回路600によって所定の処理が施された後、メダル排出完了信号としてCPU1001に入力される。
回転位置検出回路400は、各リール6L,6C,6Rの回転位置を検知するための回路であって、各リール6L,6C,6Rに関連して設けられている光センサーや、各ステッピングモーターSML,SMC,SMRの近傍に設けられているロータリーエンコーダを含んでいる。各リール6L,6C,6Rの回転が停止したときに、CPU1001は、回転位置検出回路400の検出信号に基づいて、有効ライン上での当該各リール6L,6C,6Rの停止図柄の種類を特定する。
キースイッチSW1、確率設定スイッチSW2及びリセットスイッチSW3は、確率設定ボックス31に内蔵されている。キースイッチSW1は、ゲームモードと確率設定モードとを互いに切り替えるためのスイッチである。他方、確率設定スイッチSW2は、役成立抽選に関する当選確率の設定を切り替えるためのスイッチであって、そのスイッチング信号は、キースイッチSW1によって確率設定モードになっている場合に限り、CPU1001に入力が受け付けられる。
ゲームを開始するために、プレイヤーによって始動レバー26が操作され、その操作信号が入力されると、CPU1001は、リール6L,6C,6Rの回転を開始させるべく、モーター駆動制御回路1006を介してステッピングモーターSML,SMC,SMRに始動信号を出力する。その結果、表示窓5内においてリール6L,6C,6Rの図柄の変動が開始される。他方、リール6L,6C,6Rの回転を停止するために、プレイヤーによって停止ボタン27L,27C,27Rが押圧操作され、その操作信号が入力されると、CPU1001は、操作された停止ボタンに対応するリールの回転を停止させるべく、モーター駆動制御回路1006を介してステッピングモーターSML,SMC,SMRに停止信号を出力する。その結果、表示窓5内においてリール6L,6C,6Rの図柄の変動が順次停止される。
ROM1002には、スロットマシン1を制御して賭け対象メダルの入力モードに応じた態様でメダルを払い出すためのゲームプログラムと、このゲームプログラムで用いる変数の初期値と、図柄の組み合わせと乱数との対応関係を示すデータ群とが格納されている。本スロットマシン1は、ボーナス役の当選確率がメダルの賭け枚数が多いほど高い一方、小役の当選確率がメダルの賭け枚数が少ないほど高く、且つ、メダルの賭け枚数が少ないほど小役の入賞に伴うメダルの払出枚数が増加するように構成されている。それゆえ、ROM1002のテーブル格納領域TRには、役成立抽選を行う際に参照されるテーブルLT1,LT2,LT3(図8(A)〜図8(C)参照)と、小役の入賞に伴いメダルを払い出す際に参照されるテーブルPT(図10参照)とが格納されている。
RAM1003は、CPU1001と互いにインターフェイスをとっており、CPU1001のワーキングエリアとして機能する。具体的には、ゲームや図柄変更の制御に必要なフラグや変数の値の書き込み及び読み出しが行われる。
クロックパルス発生回路1004は、基準クロックパルスを発生させるための回路であって、発生させた基準クロックパルスをCPU1001に供給する。
乱数発生器1005は、役成立等に関する電子抽選をマシン内部で行う際に用いられる乱数を発生させ、この発生させた乱数の中から任意の乱数を抽出するための手段であって、抽出した乱数をCPU1001に供給する。役成立抽選を行うに際して乱数を発生させるコマンドが、CPU1001から乱数発生器1005に対して与えられると、乱数発生器1005は、所定の範囲の乱数を発生させ、その乱数の値を示す信号をCPU1001に出力する。
ランプ駆動制御回路1007は、CPU1001からの指示信号に基づいてランプ駆動信号を生成し、この生成したランプ駆動信号を各種のランプ7A〜7E,8〜12に与える。その結果、各種のランプ7A〜7E,8〜12は、所定の事象を告知するために点灯又は点滅する。
表示器駆動制御回路1008は、CPU1001からの指示信号に基づいて表示器駆動信号を生成し、この生成した表示器駆動信号を各種の表示器14〜16に与える。その結果、各種の表示器14〜16は、所定の事象を表示する。
LCD駆動制御回路1009は、CPU1001からの指示信号に基づいてLCD駆動信号を生成し、この生成したLCD駆動信号をLCD18に与える。その結果、LCD18は、その表示面上に種々のゲーム演出情報を表示する。
音出力制御回路10010は、CPU1001からの指示信号に基づいて音出力信号を生成し、この生成した音出力信号をスピーカー19A,19Bに与える。その結果、スピーカー19A,19Bは、ゲーム状況に応じた効果音を発する。
ホッパー駆動制御回路10011は、CPU1001からの指示信号に基づいてホッパー駆動信号を生成し、この生成したホッパー駆動信号をホッパー30に与える。その結果、ホッパー30は、貯留しているメダルを受け皿22に放出する。
[データテーブルの構成]
(参照テーブル)
参照テーブルLT1〜LT3は、図8及び図9に示すような関係を有している。すなわち、小役の当選確率に関しては、1ゲームのメダルの賭け枚数が少ないほど高く、他方ボーナス役の当選確率に関しては、1ゲームのメダルの賭け枚数が多いほど高くなるように構成されている。また、図8(A)〜図8(C)は、後述する一般遊技における役成立抽選(図12中ステップS3)で用いられる参照テーブルの一例であり、後述するBBゲームにおける小役ゲームにおいて用いられる参照テーブルについては、ボーナス役が抽選対象から除かれたものとされるが、上記一般遊技のときと同様に、小役の当選確率に関して1ゲームのメダルの賭け枚数が少ないほど高く、他方ボーナス役の当選確率に関して1ゲームのメダルの賭け枚数が多いほど高くなるように構成とされており、その具体的な説明は省略する。
図8(A)を参照して、第1の参照テーブルLT1は、メダルの賭け枚数が1枚である場合に参照されるテーブルである。このテーブルLT1では、乱数値「0〜28」、「29〜39」、「40〜54」、「55〜95」、「96」、「97〜98」及び「99〜256」に関連付けて小役「1」(例えば、ベル役)、小役「2」(例えば、チェリー役)、小役「3」(例えば、スイカ役)、リプレイ役、RB役、BB役及びはずれが登録されている。それゆえ、役成立抽選時においてCPU1001によってサンプリングされる乱数の範囲によって内部当選役の種類が異なる。具体的には、CPU1001が乱数値「0〜28」をサンプリングしたときには、上記小役「1」が当選する。CPU1001が乱数値「29〜39」をサンプリングしたときには、上記小役「2」が当選する。CPU1001が乱数値「40〜54」をサンプリングしたときには、上記小役「3」が当選する。CPU1001が乱数値「55〜95」をサンプリングしたときには、リプレイ役が当選する。CPU1001が乱数値「96」をサンプリングしたときには、上記RB役が当選する。CPU1001が乱数値「97〜98」をサンプリングしたときには、上記BB役が当選する。CPU1001が乱数値「99〜256」をサンプリングしたときには、はずれとなる。
図8(B)を参照して、第2の参照テーブルLT2は、メダルの賭け枚数が2枚である場合に参照されるテーブルである。このテーブルLT2では、乱数値「0〜23」、「24〜30」、「31〜40」、「41〜76」、「77〜78」、「79〜81」及び「82〜256」に関連付けて小役「1」、小役「2」、小役「3」、リプレイ役、RB役、BB役及びはずれが登録されている。それゆえ、上記と同様に、役成立抽選時においてCPU1001によってサンプリングされる乱数の範囲によって内部当選役の種類が異なる。具体的には、CPU1001が乱数値「0〜23」をサンプリングしたときには、上記小役「1」が当選する。CPU1001が乱数値「24〜30」をサンプリングしたときには、上記小役「2」が当選する。CPU1001が乱数値「31〜40」をサンプリングしたときには、上記小役「3」が当選する。CPU1001が乱数値「41〜76」をサンプリングしたときには、上記リプレイ役が当選する。CPU1001が乱数値「77〜78」をサンプリングしたときには、上記RB役が当選する。CPU1001が乱数値「79〜81」をサンプリングしたときには、上記BB役が内部当選する。CPU1001が乱数値「82〜256」をサンプリングしたときには、はずれとなる。
図8(C)を参照して、第3の参照テーブルLT3は、メダルの賭け枚数が3枚である場合に参照されるテーブルである。このテーブルLT3では、乱数値「0〜19」、「20〜23」、「24〜30」、「31〜60」、「61〜63」、「64〜67」及び「68〜256」に関連付けて小役「1」、小役「2」、小役「3」、リプレイ役、RB役、BB役及びはずれが登録されている。それゆえ、上記と同様に、役成立抽選時においてCPU1001によってサンプリングされる乱数の範囲によって内部当選役の種類が異なる。CPU1001が乱数値「0〜19」をサンプリングしたときには、上記小役「1」が当選する。CPU1001が乱数値「20〜23」をサンプリングしたときには、上記小役「2」が当選する。CPU1001が乱数値「24〜30」をサンプリングしたときには、上記小役「3」が当選する。CPU1001が乱数値「31〜60」をサンプリングしたときには、上記リプレイ役が当選する。CPU1001が乱数値「61〜63」をサンプリングしたときには、上記RB役が当選する。CPU1001が乱数値「64〜67」をサンプリングしたときには、上記BB役が当選する。CPU1001が乱数値「68〜256」をサンプリングしたときには、はずれとなる。
上記参照テーブルLT1〜LT3において、上記各種の小役の当選確率に関しては、メダルの賭け枚数が1枚から3枚へと増えるに従って低くなるように設定されており、小役全体としては、1枚賭けの場合には約22%、2枚賭けの場合には約16%、3枚賭けの場合には約12%に設定されている。上記リプレイ役の当選確率に関しても、小役と同様に、1枚賭けの場合には約16%、2枚賭けの場合には14%、3枚賭けの場合には約12%とメダルの賭け枚数が増えるにしたがって低くなるように設定されている。また、逆に上記RB役の当選確率に関しては、1枚賭けの場合には約0.4%、2枚賭けの場合には0.8%、3枚賭けの場合には約1.2%に設定され、メダルの賭け枚数が1枚から3枚へと増えるに従って高くなるように設定されている。同様に、上記BB役の当選確率に関しては、1枚賭けの場合には約0.8%、2枚賭けの場合には約1.2%、3枚賭けの場合には約1.6%に設定されている。
(支払テーブル)
支払テーブルPTは、図10及び図11に示すように、1ゲームのメダルの賭け枚数が少ないほど上記各種の小役の入賞成立時のメダルの払出枚数が多くなるように設定されている。なお、リプレイ役は、再遊技のことで、同じメダルの賭け枚数でのゲームを提供する役のことである。
図10を参照して、小役「1」の入賞に関しては、1枚賭けの場合には、10枚のメダルが払い出される。2枚賭けの場合には、8枚のメダルが払い出される。3枚賭けの場合には、6枚のメダルが払い出される。
また、小役「2」に関しては、1枚賭けの場合には、5枚のメダルが払い出される。2枚賭けの場合には、4枚のメダルが払い出される。3枚賭けの場合には、3枚のメダルが払い出される。
さらに、小役「3」に関しては、1枚賭けの場合には、15枚のメダルが払い出される。2枚賭けの場合には、12枚のメダルが払い出される。3枚賭けの場合には、10枚のメダルが払い出される。
上記の支払テーブルPTと同じ内容は、各種の入賞図柄の組み合わせと共に上記LCD18上に適宜表示される。
[制御の流れ]
(ゲーム全体の制御の流れ)
図12を参照して、一般遊技におけるゲームのフローについて説明する。まず、制御装置100内のCPU1001は、賭けラインが有効化されてベットが完了するのを待つ(ステップS1)。マニュアル投入モードでメダルを投入口24から投入したり、クレジットモードでベットボタン25を押してメダルをスロットマシン1に投入したりすることによって、賭けラインが有効化されると、CPU1001は、ベットが完了したと判断し、始動レバー26が操作されるのを待つ(ステップS2)。このとき、CPU1001は、ベットされたメダルの枚数をRAM1003に一時的に記憶するとともに、スタートランプ8が点灯又は点滅する。
始動レバー26が操作されると、CPU1001は、上記記憶されたメダルの賭け枚数に対応して、ROM1002のテーブル格納領域TRに格納されている参照テーブルLT1〜LT3のうちから適切なテーブルを読み出し、この読み出したテーブルを参照して役成立抽選を行う(ステップS3)。
1枚賭けの場合には、第1の参照テーブルLT1が読み出されて参照される。このとき、サンプリング乱数値が「0〜28」であると、小役「1」が内部的に成立する。サンプリング乱数値が「29〜39」であると、小役「2」が内部的に成立する。サンプリング乱数値が「40〜54」であると、小役「3」が内部的に成立する。サンプリング乱数値が「55〜95」であると、リプレイ役が内部的に成立する。サンプリング乱数値が「96」であると、RB役が内部的に成立する。サンプリング乱数値が「97〜98」であると、BB役が内部的に成立する。サンプリング乱数値が「99〜256」であると、何れの役も内部的に成立せず、はずれとなる。
また、2枚賭けの場合には、第2の参照テーブルLT2が読み出されて参照される。このとき、サンプリング乱数値が「0〜23」であると、小役「1」が内部的に成立する。サンプリング乱数値が「24〜30」であると、小役「2」が内部的に成立する。サンプリング乱数値が「31〜40」であると、小役「3」が内部的に成立する。サンプリング乱数値が「41〜76」であると、リプレイ役が内部的に成立する。サンプリング乱数値が「77〜78」であると、RB役が内部的に成立する。サンプリング乱数値が「79〜81」であると、BB役が内部的に成立する。サンプリング乱数値が「82〜256」であると、何れの役も成立せず、はずれとなる。
さらに、3枚賭けの場合には、第3の参照テーブルLT3が読み出されて参照される。このとき、サンプリング乱数値が「0〜19」であると、小役「1」が内部的に成立する。サンプリング乱数値が「20〜23」であると、小役「2」が内部的に成立する。サンプリング乱数値が「24〜30」であると、小役「3」が内部的に成立する。サンプリング乱数値が「31〜60」であると、リプレイ役が内部的に成立する。サンプリング乱数値が「61〜63」であると、RB役が内部的に成立する。サンプリング乱数値が「64〜67」であると、BB役が内部的に成立する。サンプリング乱数値が「68〜256」であると、何れの役も成立せず、はずれとなる。
すなわち、役成立抽選においては、メダルの賭け枚数が少ないほど小役が当選する確率が高く、他方メダルの賭け枚数が多いほどボーナス役が当選する確率が高い。
上記役成立抽選が終了すると、CPU1001は、リール6L,6C,6Rの回転を開始させる(ステップS4)。その結果、表示窓5内においてリール6L,6C,6Rの図柄の変動が開始される。
リール6L,6C,6Rの回転が開始されると、CPU1001は、全ての停止ボタン27L,27C,27Rが押圧操作されて目押しが完了し、且つ、全てのリール6L,6C,6Rの回転が停止するのを待つ(ステップS5及びステップS6)。各停止ボタン27L,27C,27Rの目押しが行われると、CPU1001は、その目押し順序に応じて各リール6L,6C,6Rの回転を順次停止させる。その結果、表示窓5内において回転リール6L,6C,6Rの図柄の変動が順次停止される。
全停止ボタン27L,27C,27Rの目押しが完了し、且つ、全リール6L,6C,6Rの回転が停止すると、CPU1001は、BB役の入賞が成立したか否かを判別する(ステップS7)。有効ライン上にBB役入賞図柄の組み合わせが揃い、BB役の入賞が発生した場合には、CPU1001は、BBゲーム処理を行う(ステップS8)。このBBゲーム処理が終了した後、CPU1001は、処理をステップS1に戻して再びベットの完了を待つ。他方、BB役の入賞が発生しなかった場合には、CPU1001は、処理をステップS9に移す。
ステップS9に移行すると、CPU1001は、RB役の入賞が成立したか否かを判別する。有効ライン上にRB役入賞図柄の組み合わせが揃い、RB役の入賞が発生した場合には、CPU1001は、RBゲーム処理を行う(ステップS10)。このRBゲーム処理が終了した後、CPU1001は、処理をステップS1に戻す。他方、RB役の入賞が発生しなかった場合には、CPU1001は、処理をステップS11に移す。
ステップS11に移行すると、CPU1001は、小役の入賞が発生したか否かを判別する。有効ライン上に小役入賞図柄の組み合わせが揃い、小役の入賞が発生した場合には、CPU1001は、小役に対応する枚数のメダルを賭け対象メダルの入力モードに応じた態様で払い出す(ステップS12)。具体的には、CPU1001は、ROM1001のデータ格納領域TRに格納されている支払テーブルPTを読み出して参照し、この参照結果に従って小役配当を行う。したがって、メダルの賭け枚数が少ないほど小役の入賞に対するメダルの払出枚数が多くなる。具体的には、小役「1」の払い出しに関しては、1枚賭けである場合には10枚のメダルが払い出され、2枚賭けである場合には8枚のメダルが払い出され、3枚賭けの場合には6枚のメダルが払い出される。また、小役「2」の払い出しに関しては、1枚賭けの場合には5枚のメダルが払い出され、2枚賭けの場合には4枚のメダルが払い出され、3枚賭けの場合には3枚のメダルが払い出される。さらに、小役「3」の払い出しに関しては、1枚賭けの場合には15枚が払い出され、2枚賭けの場合には12枚のメダルが払い出され、3枚賭けの場合には10枚のメダルが払い出される。その後、CPU1001は、処理を再びステップS1に戻す。なお、リプレイ役の入賞が発生した場合には、本ゲームと同じメダルの賭け枚数がベットされ、賭けラインが有効化された状態でとされて、処理をステップS2に戻される。他方、小役の入賞が発生しなかった場合には、CPU1001は、はずれとみなし、処理をステップS1に戻す。
(BBゲーム処理の制御の流れ)
本実施形態において、BBゲームは、小役ゲームが30ゲームに到達するか、或いは、JACゲームのラウンド回数が3回に達した時点でのその権利が終了する。このBBゲーム中では、JACゲームは12回行われ、そのうちJAC入賞が8回あると終了する。
図13を参照して、BBゲーム処理では、まず、制御装置100内のCPU1001は、小役ゲームを開始すると共に、小役ゲーム数を「1」インクリメントする(ステップS101及びステップS102)。この小役ゲーム数がインクリメントされる度に、残りの小役ゲーム数がゲーム数表示器15に表示される。
ベットが完了し、且つ、始動レバー26が操作されると、CPU1001は、メダルの賭け枚数に対応する参照テーブルを読み出し、この読み出したテーブルを参照して役成立抽選を行い(ステップS103〜ステップS105)、その後、リール6L,6C,6Rの回転を開始させる(ステップS106)。なお、この小役ゲームで用いられる参照テーブルは、上記一般遊技における参照テーブルLT1,LT2,LT3と同様、各種小役及びリプレイ役の当選確率がメダルの賭け枚数が増えるに従って低くなるように設定されている。また、小役ゲームにおける役成立抽選においては、ボーナス役は抽選の対象から外されている。
全停止ボタン27L,27C,27Rの目押しが完了し、且つ、全リール6L,6C,6Rの回転が停止すると、CPU1001は、入賞が成立したか否かを判別する(ステップS107〜ステップS109)。有効ラインに沿って入賞図柄の組み合わせが揃い、入賞が発生した場合には、CPU1001は、処理をステップS110に移す。他方、入賞が発生しなかった場合には、CPU1001は、処理をステップS112に移す。
ステップS110に移行すると、CPU1001は、上記一般遊技のときと同様の支払テーブルPTを参照して上記成立した入賞役の種類に応じた枚数のメダルを払い出す。したがって、小役の入賞に伴うメダルの払出枚数は、メダルの賭け枚数が少ないほど多くなる。
その後、CPU1001は、入賞態様が「JAC IN」か否かを判別する(ステップS111)。具体的には、リプレイ役の入賞図柄の組み合わせが有効ライン上に停止した場合には、JAC INが成されたと判別され、CPU1001は、一旦小役ゲームを中断させ、処理をステップS113に移す。他方、リプレイ役の入賞が成されておらず入賞態様が「JAC IN」でない場合には、CPU1001は、処理をステップS112に移す。
ステップS112に移行すると、CPU1001は、累積小役ゲーム数が「30」に到達したか否かを判別する。累積小役ゲーム数が「30」に達した場合には、CPU1001は、BBゲームを終了する。他方、累積小役ゲーム数が未だ「30」に達していない場合には、CPU1001は、処理を再びステップS102に戻して小役ゲームを継続する。
ステップS113に移行すると、CPU1001は、JACゲームを開始する。これに先立って、JACゲームラウンド数及びJACゲーム数の双方がイニシャライズされる。その後、CPU1001は、JACゲームラウンド数及びJACゲーム数の双方を「1」インクリメントする(ステップS114及びステップS115)。JACゲーム数がインクリメントされる度に、残りのJACゲーム数がゲーム数表示器15に表示される。
ベットが完了し、且つ、始動レバー26が操作されると、CPU1001は、JACゲーム用の参照テーブル(入賞に係る図柄としてリプレイ役の図柄が対応したJAC入賞役のみを抽選対象とし、この役の当選確率が極めて高く設定されたテーブル)を参照して役成立抽選を行うと共にリール6L,6C,6Rの回転を回転させる(ステップS116〜ステップS119)。なお、JACゲームにおけるメダルの賭け枚数は、1枚とされている。
全停止ボタン27L,27C,27Rの目押しが完了し、且つ、全リール6L,6C,6Rの回転が停止すると、CPU1001は、JAC入賞が発生したか否かを判別する(ステップS120〜ステップS122)。入賞が発生している場合には、CPU1001は、処理をステップS123に移す。これに伴い、CPU1001は、JAC入賞回数を「1」インクリメントする。他方、入賞が発生していない場合には、CPU1001は、処理をステップS125に移す。
ステップS123に移行すると、CPU1001は、JAC入賞役に応じた利益である15枚のメダルを払出し、付与する。その後、CPU1001は、JAC入賞回数が「8」に到達したか否かを判別する(ステップS124)。このとき、JAC入賞回数が「8」に達した場合には、CPU1001は、JACゲームを終了し、処理をステップS126に移す。これに伴って、JAC入賞回数はクリアーされる。他方、JAC入賞回数が未だ「8」に到達していない場合には、処理をステップS125に移す。
ステップS125に移行すると、CPU1001は、JACゲーム数が「12」に到達したか否かを判別する。このとき、JACゲーム数が「12」に達した場合には、CPU1001は、JACゲームを終了し、処理をステップS126に移す。他方、JACゲーム数が未だ「12」に達していない場合には、CPU1001は、処理をステップS114に戻してJACゲームを継続する。
ステップS126に移行すると、CPU1001は、JACゲームランド数が「3」に到達したか否かを判別する。このとき、JACゲームランド数が「3」に達した場合には、CPU1001は、BBゲームを終了する。他方、JACゲームラウンド数が未だ「3」に到達していない場合には、CPU1001は、処理を再びステップS102に戻して小役ゲームを再開させる。
(RBゲーム処理の制御の流れ)
RBゲームは、JACゲームが12回行われ、そのうち8回JAC入賞するか、或いは、12ゲーム消化されるか何れか早い方でその権利が終了する。
図14を参照して、RBゲーム処理では、まず、制御装置100内のCPU1001は、JACゲームを開始する(ステップS201)。これに先立って、JACゲーム数がイニシャライズされる。
JACゲームを開始すると、CPU1001は、JACゲーム数を「1」インクリメントする(ステップS202)。このJACゲーム数がインクリメントされる度に、残りのJACゲーム数がゲーム数表示器15に表示される。
ベットが完了し、且つ、始動レバー26が操作されると、CPU1001は、JACゲーム用の参照テーブル((入賞に係る図柄としてリプレイ役の図柄が対応したJAC入賞役のみを抽選対象とし、この役の当選確率が極めて高く設定されたテーブル)を参照して役成立抽選を行うと共にリール6L,6C,6Rの回転を回転させる(ステップS203〜ステップS206)。なお、JACゲームにおけるメダルの賭け枚数は、1枚とされている。
全停止ボタン27L,27C,27Rの目押しが完了し、且つ、全リール6L,6C,6Rが停止すると、CPU1001は、リプレイ役の入賞(JAC入賞)が発生したか否かを判別する(ステップS207〜ステップS209)。このとき、入賞が発生した場合には、CPU1001は、処理をステップS210に移す。これに伴って、CPU1001は、JAC入賞回数を「1」インクリメントする。他方、入賞が発生しなかった場合には、CPU1001は、処理をステップS212に移す。
ステップS210に移行すると、CPU1001は、JAC入賞に応じた利益として15枚の
メダルを払出す。その後、CPU1001は、JAC入賞回数が「8」に到達したか否かを判別する(ステップS211)。このとき、JAC入賞回数が「8」に達した場合には、CPU1001は、RBゲームを終了する。これに伴って、JAC入賞回数はクリアーされる。他方、未だJAC入賞回数が「8」に達してない場合には、CPU1001は、処理をステップS212に移す。
ステップS212に移行すると、CPU1001は、JACゲーム数が「12」に到達したか否かを判別する。このとき、JACゲーム数が「12」に達した場合には、CPU1001は、RBゲームを終了する。他方、未だボーナスゲーム数が「12」に到達していない場合には、CPU1001は、処理を再びステップS202に戻してJACゲームを継続する。
[作用・効果]
参照テーブルLT1〜LT3の関係は、1ゲームのゲーム媒体の賭け枚数が少ないほど小役の当選確率が高くなるように設定されている。他方、支払テーブルPTは、1ゲームのメダルの賭け枚数が少ないほど小役の入賞成立時のゲーム媒体の払出枚数が多くなるように構成されている。始動レバー26が操作されると、これを契機に、1ゲームのメダルの賭け枚数を基に上記参照テーブルLT1〜LT3を参照して役成立抽選が実行される。その後、停止ボタン27L,27C,27Rが操作されるに伴って全てのリール6L,6C,6Rに属する図柄の変動が停止された場合に、その停止図柄の組み合わせが上記役成立抽選で当選した小役の入賞を示す図柄の組み合わせと一致するように有効ラインに沿って揃ったときには、1ゲームのメダルの賭け枚数を基に上記支払テーブルPTが参照され、この参照結果に従って小役の入賞に対するメダルの払い出しが実行される。この支払テーブルPTの内容は、各種の入賞図柄の組み合わせと共にLCD18上に適宜表示されることによってプレイヤーに事前に知らしめるようになっているので、プレイヤーは、1ゲームのメダルの賭け枚数を変更することで小役に関する当選確率及び配当数を変更できることを容易に推察することができる。その結果、1ゲームにおけるゲーム媒体の賭け枚数を少なくしてゲーム媒体の払出枚数を多くするといったゲーム戦略をプレイヤー主導で練ることが可能となる。特にBBゲームにおける小役ゲームにおいて上記ゲーム戦略を用いた場合には、1回のBBゲームでのメダルの獲得枚数の上限を高めることができ、従来のように小役ゲームがおまけのようなものとして扱われるのではなく、より多くのメダルを戦略的に獲得するゲームとし得、BBゲームの遊技性、楽しみを向上することができる。
また、ボーナス役の入賞成立時にボーナス配当が行われないが、上記参照テーブルLT〜LT3は、1ゲームのメダルの賭け枚数が多いほどボーナス役の当選確率が高くなるようにも設定されているので、パーラー又はホールの管理者及びプレイヤーの両者間の公平性が担保される。また、この場合では、ボーナス役の当選確率が低くなるのと引き換えに、小役入賞時の払出枚数や小役の当選確率を大とすることができるようになっているため、プレイヤーは、ゲーム戦略を考慮するに当たり、駆け引きの面白さをより一層味わうことができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記実施の形態では、本発明をメカニカルリールスロットマシンに適用した例について記載したが、本発明をシミュレートリールスロットマシンに適用しても、本発明の目的は十分に達成し得る。その他、本明細書に添付した特許請求の範囲内での種々の設計変更及び修正を加え得ることは勿論である。