JP2006120410A - 電子ビーム発生装置 - Google Patents

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Abstract

【発明の課題】 nc-P-Siから放出される擬似バリスティック電子を使用し、ホット電子の電子エネルギ分布を制御でき、電子エネルギを所望の値に強めることができる電子ビーム発生装置を提供すること。
【解決手段】 電子ビーム発生装置10は、nc-P-Si物質に基づいて高エネルギ電子ビームを発生するためのものである。この装置は、共に積み重ねられたnc-P-Si層、非ドープ・ポリシリコン層、およびドープ・ポリシリコン層の少なくとも3つの連続的な層によって構成される。電子ビーム発生装置において、積層構造の一端であるnc-P-Si層は電気的に接地され、または他のポリシリコン電極に関して低い電位に維持され、他方、積層構造の他端であるドープ・ポリシリコン層は大気、真空に開放され、または他の物質と接触している。
【選択図】 図1

Description

本発明は電子ビーム発生装置に関し、特に、固体技術を用いることによって高エネルギの電子ビームを発生する装置であり、この電子ビームは、電子ビームリソグラフィ、電界効果型ディスプレイのごとき多くの異なる応用で用いられ、特に非常に小さな体積で発生されかつ用いられる。
電子ビームは半導体産業において非常に多く応用されており、例えば、リソグラフィのためのイオンビーム支援物質堆積における電荷中和器として、および他の産業において例えばイオン支援ロケット推進技術における電荷中和器として応用される。現在、電子ビームは、広く、加熱フィラメントを用いることによって発生され、適当にエネルギを与えられ、電磁界を用いることによって曲げられ、修正される。電子を発生させるための加熱フィラメントの使用は、相当に大きな体積部分を要し、このため、この技術の応用が制限されている。
最近、幾人かの研究者は、ナノ結晶ポーラス・シリコン(nc-P-Si)物質からの電子放出現象、nc-P-Si層に適当な電圧が供給される時に生じる電子放出現象を観察した(非特許文献1)。nc-P-Si層から放出されたこれらの電子は「擬似バリスティック電子(quasi-ballistic electron)」または「ホット電子(hot-electron)」と呼ばれている。擬似バリスティック電子のエネルギは基本的にnc-P-Si層に与えられた電界に基づいて決定される。
さらに、基本的なnc-P-Si層、非ドープ・ポリシリコン層、およびドープ・ポリシリコン層からなる基本的な多層構造は、例えば、次の特許文献1,2に記述されている。
これらの擬似バリスティック電子はフラットパネル・ディスプレイのごとき光放出装置に応用することが報告されている(非特許文献1)。これはさらに図9を参照して説明され、図9では光放出構造の概略構造図が示されている、この構造はnc-P-Si層101、蛍光物質の層102、および金属の薄い層104から構成されている、一般的に、nc-P-Si層はポリシリコン層104の上に作られ、nc-P-Si層はポリシリコン層104の背面に堆積された金属層105を介して電気的に接地されている。
薄い金属層103は、DC電源106からnc-P-Si層102に関して、正のDC電圧を供給されている。この電界の下で、擬似バリスティック電子またはホット電子がnc-P-Siで生成され、薄い金属電極103に向かって加速される。これらのホット電子は、それから蛍光物質の層102に入り、その分子を励起し、その結果、励起分子の不活性作用に基づいて光を放出させる。
前述した装置において、電子エネルギは広いエネルギ領域に渡って分布し、例えば1eVから6eVの範囲で分布する。最大の電子エネルギは薄い金属層103に与えられた電圧に依存する。しかしながら、これらの装置は次のような困難を有する。
第1に、nc-P-Si層から放出されるホット電子の電子エネルギ分布は全く制御されていないことである。第2に、電子のエネルギを所望な値、例えば20eVまで強めるメカニズムが全くないことである。第3に、所望のエネルギを持った電子を選択することが、簡単な構造を用いて実行できないことである。
前述した装置において、最大の電子エネルギは、或る程度、印加電圧の増加によって増大させることができる。しかしながら、この方法は非常に高いエネルギの電子を得るのには採用することはできない。何故ならば、電子の加速の深さがnc-P-Si層の厚みに制限を与えるからである。
日本特許第3112456号公報 日本特許第3226745号公報 Y.Nakajima, A.Kojima, H.Toyama, N.Koshida(ナノ結晶ポーラス・ポリシリコン膜から生成されるバリスティック電子の励起に基づく固体光放出装置)日本応用物理学会、B、41巻、2707から2709ページ、2002
ポーラス・シリコンから放出される擬似バリスティック電子に基づく高エネルギ電子ビーム発生技術において、前述した3つの困難性、すなわち、ホット電子の電子エネルギ分布の非制御性、所望の値に電子エネルギを強める非メカニズム性、および所望のエネルギを有する電子の選択不可能性は改善されるべきものである。
本発明の目的は、nc-P-Siとnc-P-Siから放出される擬似バリスティック電子とに基づく高エネルギ電子ビーム発生技術を使用し、ホット電子の電子エネルギ分布を制御することができ、電子エネルギを所望の値に強めることができ、および所望のエネルギを有する電子の選択を行うことができる電子ビーム発生装置を提供することにある。
本発明に係る電子ビーム発生装置は、上記の目的を発生するため、次のように構成される。
本発明に係る電子ビーム発生装置は、nc-P-Si物質に基づいて高エネルギ電子ビームを発生するためのものである。この装置は、共に積み重ねられたnc-P-Si層、非ドープ・ポリシリコン層、およびドープ・ポリシリコン層の少なくとも3つの連続的な層によって構成される。電子ビーム発生装置において、積層構造の一端であるnc-P-Si層は電気的に接地され、または他のポリシリコン電極に関して低い電位に維持され、他方、積層構造の他端であるドープ・ポリシリコン層は大気、真空に開放され、または他の物質と接触している。複数のドープ・ポリシリコン層のそれぞれは次第に増加する正のDC電圧を供給されており、ドープ・ポリシリコンの1つの層に最も高い電圧が印加され、このドープ・ポリシリコン層は、真空、大気に開放され、または他の物質に接触している。さらにnc-P-Si層から放出された電子は、ドープ・ポリシリコン層の各々によって生成された連続的に次第に増加する電界によって加速されることになる。
上記の電子ビーム発生装置によれば、非常に薄いポリシリコン層の間に挟まれたいくつかのnc-P-Si層が存在し、当該薄いポリシリコン層はnc-P-Si層に関して正電圧を加えられており、新しい技術は、擬似バリスティック電子エネルギをいかなる所望の値にも増加し、所望の電子エネルギを有するよう選択するように発明されている。
上記の電子ビーム発生装置において、好ましくは、nc-P-Si層、ドープ・ポリシリコン層、および非ドープ・ポリシリコン層の各々の数、および各ドープ・ポリシリコン層に与えられる電圧は任意に制御され、最後のドープ・ポリシリコン層から電子が放出するとき、所望のエネルギを有した電子を得ることが可能となる。
上記の電子ビーム発生装置において、好ましくは、ドープ・ポリシリコン層および非ドープ・ポリシリコン層のいずれか1つの層の厚み、または2つの層の厚み、またはすべての層の厚みは、低エネルギ電子の伝送を防止するように選択され、その結果、当該最後のドープ・ポリシリコン層から電子を放出するときすべての電子はほとんど同じエネルギを有することになる。
上記の電子ビーム発生装置において、好ましくは、nc-P-Si層は他のポーラスまたは非ポーラスの物質で置き換えられ、十分なバイアス電圧が他のポーラスまたは非ポーラスの層に与えられるとき真空に対して電子を放出する。
上記の電子ビーム発生装置において、好ましくは、ドープ・ポリシリコン層は金属層で置き換えられることができる。
上記の電子ビーム発生装置において、好ましくは、ドープ・ポリシリコン層は金属メッシュで置き換えられることができる、
上気の電子ビーム発生装置において、好ましくは、非ドープ・ポリシリコン層は絶縁層で置き換えられることができる。
本発明によれば、ポーラスシリコン層に基づく固体技術は所望の電子エネルギを有し、かつ、より小さい体積の中での所望の電子エネルギ分布を有する高エネルギ電子の発生を容易にする。それ故に、これらの高エネルギ電子は、マクロでの電子工学技術の応用と同様にミクロでの電子工学技術の応用も可能である。
以下に、好適な実施形態を添付図面に従って説明する。実施形態の説明を通して本発明の詳細が明らかにされる。
[実施形態1]
本発明の第1実施形態は図1〜図3を参照して説明される。図1は、第1実施形態に係る電子ビーム発生装置における基本的部分の断面図を示す。電子ビーム発生装置10において、互いに積み重ねられた、多量にドープされたナノ結晶ポリシリコン、多量にドープされたポリシリコン(12a,12b,12c,...)、および非ドープ・ポリシリコン(13a,13b,13c,...)で作られたナノ結晶ポーラス・シリコン、すなわちnc-P-Si(11a,11b,11c,...)のいくつかの層が存在している。ポーラス・シリコン層のポーラス表面は、酸化され、非常に薄いSiO2の層を形成している。通常、このプロセスのためには高速熱酸化が望ましい。
最も下に位置するnc-P-Si層11aの背面上には金属層14が存在している。この金属層14は、通常、電気的に接地されている。nc-P-Si層11a,11b,11cの厚みは、通常、シリコン(Si)におけるポーラスの高さの程度であり、例えばおよそ10nmである。ドープされた、および非ドープのポリシリコン層12a,12b,12c,13a,13b,13cの厚みは可能な限り薄く作られており、例えば1nmよりも小さいものである。これは、低いエネルギを有した電子がポリシリコン層を通過しなければならないからである。
多量にドープされたポリシリコン層(12a,12b,12c)の各々は、正の電圧(V1,V2,V3)が、DC電源18a,18b,18cと適当な電気回路(図示されず)とを用いて印加されている。多量にドープされたポリシリコン層12a,12b,12cに印加された正の電圧(V1,V2,V3)の値はV1<V2<V3<...の順序で次第に増加される。
図1に示された構成を備える装置の作り方にはいくつかの作り方が存在する。可能な技術の1つが以下に説明される。
第1に、金属電極14がシリコン基板(図示されず)の上に堆積される。この金属電極14は、図1に示されるベース金属電極として働く。それから、ポリシリコン11aの層が金属電極14上に堆積される。通常、このポリシリコン層11aはn型ポリシリコンまたはp型ポリシリコンになるように多量のドープが行われる。このポリシリコン層11aの上にポーラスが形成され、これはエタノール(ethanic)のHF(フッ化水素)水溶液内に配置することに基づく陽極酸化方法によって形成される。陽極酸化方法に関する詳細な情報は、例えば前述した非特許文献1に与えられている。その後、試料は乾燥され、nc-P-Si層11aの上に非ドープ・ポリシリコン層13aの他の層が堆積される。このポリシリコン層13aがより高い抵抗を持たなければならないことは重要である。
高抵抗の非ドープ・ポリシリコン層13aを堆積した後、ドープ・ポリシリコン層12aが堆積される。ドープ・ポリシリコン層12aの上側部分、例えば90%の部分は、非ドープ・ポリシリコン層13a上のドープ・ポリシリコン層12aの非常に薄い層を保持しながら、陽極酸化を受ける。nc-P-Si-Siの領域は11bであり、ドープ・ポリシリコン層の残存する薄い層は12aである。しかしながら、12aの符号を付されたドープ・ポリシリコン層は本質的なことではない。このドープ・ポリシリコン層12aの目的はDC電圧V1を印加するための電気的接触を作ることにあり、それ故、それは「ポリシリコン電極」と呼ぶことができる。しかしながら、適当な構成を有するデバイスを作った後にnc-P-Si層11bに直接的にDC電圧を印加することもできる。非ドープ・ポリシリコン層13aの目的は、下側および上側のnc-P-Si層11a,11bから電気的に絶縁させることである。さらに、この非ドープ・ポリシリコン層のため上側と下側のnc-P-Si層11a,11bはオーバーラップしない。nc-P-Si層11a,12bの境界分における拡大した図は図2に示される。図2において、図1に示した要素と実質的に同一の要素は、それぞれ、同じ参照符号が付されている。加えてnc-P-Si層11a,11bの各々はポーラスの構造を有しており、参照番号21は小さな穴を示している。
上記の手続は、所望の数のnc-P-Si層(11a,11b,11c,...)が形成されるまで繰り返される。
このようなデバイスの実際の配列は、多くの異なる構成を持つことができる。例えば、図3はDC電圧の供給方法についての可能な構成を示している。図3によれば、最も下側の金属電極14は、通常、電気的に接地されている。第1のポリシリコン電極12aは最も下側の金属電極14に関してDC電源18aによって正の電圧が与えられている。同様にして、第2、第3等のポリシリコン電極12b〜12hは、それぞれ、それらの下側のポリシリコン電極12a〜12hに関して、DC電源18b〜18hによって正の電圧を与えられている。
次に、電子ビーム発生装置10の作用が説明される。最も下側の金属電極14は、通常、電気的に接地されている。しかしながら、最も下側の電極14に対して正の(または負の)電圧を与えることもできる。最初のポリシリコン電極12aは、最も下側の金属電極14に関して、DC電源18によって正の電圧が与えられる。同様にして、第2、第3等のポリシリコン電極は、それぞれ、それらの下側のポリシリコン電極に関してDC電源によって正の電圧が与えられる。
nc-P-Si層に対して静電界が適用されるとき、図1に示すごとく擬似バリスティック電子17は、それは同様に「ホット電子」と呼ばれるものであり、nc-P-Si層から放出される。これらの電子17は、その後、ポリシリコン電極(12a,12b,12c,...)に印加されたDC電圧が原因で生じた静電界によって加速される。もし電子のエネルギが十分に大きく、かつもしポリシリコン電極の厚み、薄いSiO2層の厚み、非ドープ・ポリシリコン13aの厚みが十分に薄いのであるならば、いくらかの電子は、ポリシリコン層13a,12aを通り抜け、上部のnc-P-Si-Si層11bに至ることができる。伝送されるこれらの電子は、もし電子の最初のエネルギが大きいものであるならば、エネルギの一部を残す。これらの伝送された電子は、再び、nc-P-Si層11b上のポリシリコン電極12bによって生じた電界によって加速を受け、より大きなエネルギを得て、ポリシリコン層13b,12bを通り抜け、次のnc-P-Si層11cに伝送される。このプロセスはnc-P-Si層のすべてに渡って繰り返され、その結果、非常に高いエネルギ電子の発生をもたらし、そのことは最後に電子を真空、大気、または他の物質に対して、最後のポリシリコン電極を乗り越えて放出する。ポリシリコン電極(12a,12b,12c,...)への正電圧の印加後の可能なエネルギバンド図を図4において示す。非ドープ・ポリシリコン層(13a,13b,13c,...)は、説明の容易のため、図4に示されていない。
各nc-P-Si層(11a,11b,11c,...)の内部での電子17の加速によって電子17はより多くのエネルギを得てその移動速度は速くなる。これらの高エネルギ電子17のいくらかはポリシリコン層内のシリコン原子によって分散されるようになり、その結果、多くの高エネルギ電子17はnc-P-Si層の各番号が増加するにつれて次第に少なくなる。電子エネルギの関数としての電子の個数の仮想的な変化19a,19b,19c,19dが図5にプロットされている。
[実施形態2]
本発明の第2実施形態は図6を参照して説明される。第2実施形態によれば、複合された構成の可能なエネルギバンド図が示される。第2実施形態による電子ビーム発生装置の構成において、第1実施形態で説明された非ドープ・ポリシリコン層(13a,13b,...)は非常に薄い絶縁層16a,16b,16c,16dによって置き換えられる。これらの絶縁層16a,16b,16c,16dの役割は第1実施形態で説明された非ドープ・ポリシリコン層の役割と同じである。非ドープ・ポリシリコン層の代わりに絶縁層を用いることは、隣り合うポーラス・シリコン層(11a〜11e)の間の電気的絶縁を改善する。電子17は絶縁層16a〜16dを機構的に量子トンネル効果作用で通過するので、絶縁層16a〜16dを用いることは電子の加速プロセスを変更しない。それ故に、この構成も同様にまた第1実施形態で説明したものと同じ結果を作り出す。
[実施形態3]
本発明の第3実施形態は図7および図8を参照して説明される。第3実施形態は前述した実施形態を拡張したものである。それ故に、説明を容易にするため、上記第2実施形態が比較として考察される。
第3実施形態の構成において、第2実施形態に関して、図6で示された絶縁層16a,16b,16c,16dの厚みは次第に増加される。作用原理は、第1実施形態および第2実施形態で説明されたそれと同じである。動作の間、最初の電子17は第1のnc-P-Si層11a内での加速を通してエネルギを得る。それ後、十分なエネルギを有した電子は絶縁層16aとポリシリコン電極12aを通してトンネル効果作用で抜ける。これらの電子17は再び加速し、より大きなエネルギを得て、第2の絶縁層16bおよびポリシリコン電極12bを通り抜ける。
しかしながら、この場合において、絶縁層16bの厚みは第1絶縁層16よりも厚いので、最も高いエネルギを有する電子17のみが絶縁層16bを通り抜ける。絶縁層の各々の厚みは最も高いエネルギを有した電子のみが絶縁層を通り抜けることができるように制御される。同様にまた、第3、第4等の絶縁層を通り抜けた後、最も高い電子エネルギを有する電子17のみが最後のポリシリコン電極12eから放出することができる。電子のエネルギおよび数の変化は図8に概略的に示されている。電子の数は次第に低下し、電子のエネルギは次第に増加し、電子エネルギの分布(20a〜20d)は次第に小さくなり幅が狭くなる。それ故に、この構成および動作の方法は狭いエネルギ幅にわたって分布された非常に高いエネルギの電子を作り出すことができる。
本発明は、固体技術を用いることによって電子ビームリソグラフィ、電界効果ディスプレイ等のための高エネルギ電子ビームを発生させるのに用いられる。
この図は、本発明の第1実施形態に係る電子ビーム発生装置の基本部分としての膜構成の部分断面構成図である。 この図は、ポーラス・シリコン、非ドープ・ポリシリコン、ドープ・ポリシリコンの各層のインターフェイスを示す膜構成の拡大断面図である。 この図は、本発明の第1実施形態の可能なデバイス構成を示す図である。 この図は、ドープ・ポリシリコン層にDC電圧を与えた後の予期されるエネルギバンド構造を示す図である。 この図は、電子の数およびエネルギの予期される変化を示す図である。 この図は、本発明の第2実施形態のための予期されるエネルギバンド構造を示す図である。 この図は、第3実施形態のための予期されるエネルギバンド構造を示す図である。 この図は、電子の数およびエネルギの予期される変化を示す図である。 この図は、従来の電子加速装置に用いられる膜構成を示す断面図である。
符号の説明
11a〜11h ナノ結晶ポーラス・シリコン(nc-P-Si)層
12a〜12h ドープ・ポリシリコン層
13a〜13c 非ドープ・ポリシリコン層
14 金属電極
16a〜16d 絶縁層
17 電子
18a〜18h DC電圧源

Claims (7)

  1. 共に積み重ねられたnc-P-Si層、非ドープ・ポリシリコン層、およびドープ・ポリシリコン層の少なくとも3つの連続した層を有し、
    当該積層構造の一端にある前記nc-P-Si層は、電気的に接地される、または他のポリ・シリコン電極に関してより低い電位にあり、他方、当該積層構造の他の端にあるドープ・ポリシリコン層は、大気もしくは真空に開放される、または他の物質に接触しており、
    複数の前記ドープ・ポリシリコン層のそれぞれは次第に増加する正のDC電圧を供給され、真空もしくは大気に開放され、または他の物質に接触している前記ドープ・ポリシリコン層の1つに最も高い電圧が与えられており、
    前記nc-P-Si層から放出された電子は前記ドープ・ポリシリコン層の各々によって生成された連続的に次第に増加する電界によって加速される、
    nc-P-Si物質に基づき高エネルギ電子ビームを発生させるための電子ビーム発生装置。
  2. 前記nc-P-Si層、前記ドープ・ポリシリコン層、および前記非ドープ・ポリシリコン層の各個数と、各ドープ・ポリシリコン層に与えられる電圧とは、電子が最後のドープ・ポリシリコン層から放出されるときに所望のエネルギを持つように任意に制御される請求項1記載の電子ビーム発生装置。
  3. 前記ドープ・ポリシリコン層および前記非ドープ・ポリシリコン層のいずれか1つの層の厚み、または2つ層の厚み、またはすべての層の厚みは、前記最後のドープ・ポリシリコン層から電子を放出するとき、すべての電子がほとんど同じエネルギを有するように、低エネルギの電子の伝送を防止するように選択される請求項1または2記載の電子ビーム発生装置。
  4. 前記nc-P-Si層を他のポーラスまたは非ポーラスの物質の層で置き換え、他のポーラスまたは非ポーラスの物質による前記層に十分なバイアス電圧が印加されるとき前記層は電子を真空に放出する請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子ビーム発生装置。
  5. 前記ドープ・ポリシリコン層を金属層で置き換える請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子ビーム発生装置。
  6. 前記ドープ・ポリシリコン層を金属メッシュで置き換える請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子ビーム発生装置。
  7. 前記非ドープ・ポリシリコン層を絶縁層で置き換える請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子ビーム発生装置。
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