JP2006118534A - ダンパーディスク組立体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 、一対の弾性部材を用いて低剛性を実現しているダンパーディスク組立体において、中間フロート部材のセンタリング構造を改良する。
【解決手段】 ダンパーディスク組立体45は、ドライブ部材52と、ドリブン部材53と、一対のトーションスプリング58A,58Bと、中間フロート部材68とを備えている。ドリブン部材53は一対のプレート部材56,57を含んでいる。一対のトーションスプリング58A,58Bは、ドライブ部材52とドリブン部材53が相対回転すると圧縮されるように回転方向に並んでいる。中間フロート部材68は、環状部68aと、そこから延び一対のトーションスプリング58A,58Bの回転方向間に配置された支持部68bとを有する。中間フロート部材68はプレート部材56によって半径方向に位置決めされている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、トルクを伝達するとともに捩り振動を吸収するためのダンパーディスク組立体に関し、特に、回転方向に直列に圧縮される一対の弾性部材を有するものに関する。
ダンパー機構は、例えば、動力伝達系に用いられ、トルクを伝達すると共に捩り方向の振動を吸収・減衰するための機構である。ダンパー機構は、第1回転部材と、第2回転部材と、両回転部材間に配置され両部材が相対回転するとその間で回転方向に圧縮されるトーションスプリングや弾性体とを備えている。トーションスプリングとしては例えばコイルスプリングが用いられる。弾性体としてはゴムや樹脂が用いられる。ダンパー機構が組み込まれる装置としては、クラッチディスク組立体、フライホイール組立体、トルクコンバータのロックアップ装置などがある。
ダンパー機構に用いられるコイルスプリングは、振動吸収性能を向上させるためには低剛性化及び広捩り角度化を実現することが必要であるため、ダンパー機構の回転方向に弧状に長く延びるアークタイプのものが用いられるようになっている。しかし、アークタイプのコイルスプリングでは、ばね圧縮時に半径方向外方への分力によってコイルスプリングの中間部分が半径方向外方に移動し、他の部材に対して摺動するという問題が生じやすい。このような場合は、摩擦抵抗が大きくなり、ダンパー機構の振動吸収機能が低下してしまう。
そのような問題を解決するために、アークタイプのコイルスプリングの代わりに一対のコイルスプリングを回転方向に直列に配置した構造(以下、「直列タイプ」という。)が知られている。一対のコイルスプリングの回転方向端の間には、中間フロート部材が配置されている(例えば、特許文献1を参照。)。
特開平11-141617号公報
従来の直列タイプのダンパー機構では、中間フロート部材の半径方向位置決め(芯出し)をハブのフランジ外周面によって行っている。具体的には、中間フロート部材の環状リング部の内周面が、ハブのフランジの外周面によって相対回転可能にかつかつ半径方向に移動不能に支持されている。
しかし、中間フロート部材を支持するのにハブを用いると、ハブが大型化してしまい、その結果、重量の増大やコスト高といった問題が生じてしまう。
本発明の課題は、一対の弾性部材を用いて低剛性を実現しているダンパーディスク組立体において、中間フロート部材のセンタリング構造を改良することにある。
請求項1に記載のダンパーディスク組立体は、第1プレート部材と、第2プレート部材と、一対の弾性部材と、中間フロート部材とを備えている。第2プレート部材は、第1プレート部材に相対回転可能に配置されている。一対の弾性部材は、第1プレート部材と第2プレート部材が相対回転すると圧縮されるように回転方向に並んでいる。中間フロート部材は、環状部と、環状部から延び一対の弾性部材の回転方向間に配置された支持部とを有する。中間フロート部材は第2プレート部材によって半径方向に位置決めされている。
このダンパーディスク組立体では、中間フロート部材のセンタリングがプレート部材によって実現されているため、構造が簡単である。
請求項2に記載のダンパーディスク組立体では、請求項1において、第2プレート部材は、軸方向に延びて中間フロート部材を相対回転可能にかつ半径方向に移動不能に支持する半径方向支持部を有している。
請求項3に記載のダンパーディスク組立体では、請求項2において、半径方向支持部は円周方向に延びる筒形状である。
請求項4に記載のダンパーディスク組立体では、請求項3において、半径方向支持部には切り欠きが形成されており、中間フロート部材の環状部の一部は切り欠き内に延びている。
このダンパーディスク組立体では、環状部の一部が切り欠き内に延びているため、中間フロート部材の強度が向上している。
請求項5に記載のダンパーディスク組立体では、請求項4において、環状部において、切り欠き内に延びる部分の半径方向幅は、半径方向支持部に支持される部分の半径方向幅より長い。
請求項6に記載のダンパーディスク組立体は、第1プレート部材と、第2プレート部材と、一対の弾性部材と、中間フロート部材とを備えている。第2プレート部材は、第1プレート部材に相対回転可能に配置されている。一対の弾性部材は、第1プレート部材と第2プレート部材が相対回転すると圧縮されるように回転方向に並んでいる。中間フロート部材は、一対の第1プレート部材間に相対回転可能に配置され、環状部と、環状部から延び一対の弾性部材の回転方向間に配置された支持部とを有する。中間フロート部材において、支持部が形成された部分に比べて、支持部同士の間の部分の強度が高い。
このダンパーディスク組立体では、中間フロート部材の支持部同士の間の部分の強度を高くしているため、全体の重量を増やすことなく、効果的に中間フロート部材の強度を維持することができる。それは、中間フロート部材の支持部同士の間の部分が、遠心力やスプリングからの荷重によって応力集中が発生しやすい部分だからである。
請求項7に記載のダンパーディスク組立体では、請求項6において、中間フロート部材において、支持部が形成された部分に比べて、支持部同士の間の部分の半径方向幅が長い。
本発明に係るダンパーディスク組立体では、中間フロート部材のセンタリングがプレート部材によって実現されているため、構造が簡単である。
(1)トルクコンバータの基本構造
図1は本発明の1実施形態が採用されたトルクコンバータ1の縦断面概略図である。トルクコンバータ1は、エンジンのクランクシャフト(図示せず)からトランスミッションの入力シャフト(図示せず)にトルクの伝達を行うための装置である。図1の左側に図示しないエンジンが配置され、図1の右側に図示しないトランスミッションが配置されている。図1に示すO−O線がトルクコンバータ1の回転軸である。
トルクコンバータ1は、3種の羽根車(インペラー18、タービン19,ステータ20)からなるトーラス6と、ロックアップ装置7とから構成されている。
フロントカバー14は、円板状の部材であり、エンジンのクランクシャフト先端に近接して配置されている。フロントカバー14の内周部には、センターボス15が溶接により固定されている。フロントカバー14の外周側かつエンジン側には、円周方向に等間隔で複数のナット11が固定されている。
フロントカバー14の外周部には、軸方向トランスミッション側に延びる外周筒状部16が形成されている。この外周筒状部16の先端にインペラー18のインペラーシェル22の外周縁が溶接により固定されている。この結果フロントカバー14とインペラー18が、内部に作動油(流体)が充填された流体室を形成している。インペラー18は、主に、インペラーシェル22と、インペラーシェル22の内側に固定された複数のインペラーブレード23と、インペラーシェル22の内周部に固定されたインペラーハブ24とから構成されている。
タービン19は流体室内でインペラー18に軸方向に対向して配置されている。タービン19は、主に、タービンシェル25と、タービンシェル25のインペラー側の面に固定された複数のタービンブレード26とから構成されている。タービンシェル25の内周部は、タービンハブ27のフランジに、複数のリベット28により固定されている。
タービンハブ27は図示しない入力シャフトに相対回転不能に連結されている。
ステータ20は、タービン19からインペラー18に戻る作動油の流れを整流するための機構である。ステータ20は、樹脂やアルミ合金等で鋳造により製作された一体の部材である。ステータ20はインペラー18の内周部とタービン19の内周部間に配置されている。ステータ20は、主に、環状のキャリア29と、キャリア29の外周面に設けられた複数のステータブレード30とから構成されている。キャリア29はワンウェイクラッチ35を介して図示しない固定シャフトに支持されている。
インペラーハブ24とキャリア29との間には、スラストベアリング39が配置されている。キャリア29とタービンハブ27との間には、スラストベアリング40が配置されている。
(2)ロックアップ装置
次、ロックアップ装置7について説明する。ロックアップ装置7は、主に、ピストン部材44とダンパーディスク組立体45とから構成されている。
ピストン部材44はフロントカバー14の軸方向エンジン側に近接して配置された円板状の部材である。ピストン部材44の内周部には軸方向トランスミッション側に延びる内周筒状部48が形成されている。内周筒状部48は、タービンハブ27の外周面に相対回転及び軸方向に移動可能に支持されている。なお、内周筒状部48の軸方向トランスミッション側端部はタービンハブ27のフランジ部分に当接することで、軸方向トランスミッション側への移動は所定位置までに制限されている。タービンハブ27の外周面にはシールリング49が配置され、シールリング49はピストン部材44の内周部において軸方向の空間を互いにシールしている。
ピストン部材44の外周部はクラッチ連結部として機能している。ピストン部材44の外周部のエンジン側には、環状の摩擦フェーシング46が固定されている。摩擦フェーシング46は、フロントカバー14の外周部内側面に形成された環状でかつ平坦な摩擦面に対向している。ピストン部材44の外周部には、軸方向トランスミッション側に延びる筒状部44aが形成されており、この筒状部44aには等角度間隔で複数のスロット47が形成されている。
ダンパーディスク組立体45は、ピストン部材44からタービン19を回転方向に弾性的に連結するための装置であって、ピストン部材44からタービン19にトルクを伝達するとともに捩り振動を吸収する機能を有している。ダンパーディスク組立体45は、ドライブ部材52と、一対のプレート部材56,57から主に構成されるドリブン部材53と、複数のトーションスプリング58,59,60とから構成されている。なお、図2において、一点鎖線より左側にはプレート部材57を取り外した場合のダンパーディスク組立体45が示されている。また、図1は図2のA−O断面図であり、図3は図2のO−B断面図である。
ドライブ部材52は、環状かつ円板状の部材であり、半径方向外方に突出する複数の突起52aを有している。突起52aは、ピストン部材44の筒状部44aに形成されたスロット47に係合しており、ピストン部材44からのトルクが入力されるトルク入力部となっている。この係合により、ピストン部材44とドライブ部材52とは軸方向には相対移動可能であるが回転方向には一体に回転するようになっている。
ドライブ部材52の内周縁には、半径方向内側に延びる複数の突出部52bが形成されている。突出部52b同士の半径方向の空間がばね支持孔61,62となっている。第1ばね支持孔61は、回転方向に比較的長い空間であって、半径方向に対向する2カ所に形成されている。第2ばね支持孔62は、回転方向に比較的短い空間であって、第1ばね支持孔61の回転方向間に形成され、互いに対して半径方向に対向して配置している。なお、突出部52bは、半径方向内側にいくにしたがって回転方向幅が狭くなる山形状である。
ドライブ部材52には、さらに第3ばね支持孔63とストッパー用スリット64が形成されている。第3ばね支持孔63は、第1及び第2ばね支持孔61,62より半径方向位置が半径方向外側に形成された孔である。第3ばね支持孔63は、第2ばね支持孔62と回転方向位置が一致している。なお、第3ばね支持孔63は、第2ばね支持孔62に比べて、回転方向長さが短い。スリット64は、第1及び第2ばね支持孔61,62より半径方向位置が半径方向外側に形成された孔である。スリット64は、回転方向に並んで4カ所に形成され、回転方向に長く延びた弧状形状を有している。
ドリブン部材53を構成する一対のプレート部材56,57は、ドライブ部材52の軸方向両側に配置されている。プレート部材56,57には、ドライブ部材52の第1〜第3ばね支持孔61〜63に対応して、第1〜第3ばね支持起こし部71〜73が形成されている。第1〜第3ばね支持起こし部71〜73は、半径方向両側の縁が軸方向外側に起こされた窓部である。第1ばね支持起こし部71は第1ばね支持孔61と回転方向長さが同じである。第2ばね支持起こし部72は第2ばね支持孔62に比べて回転方向長さが短く、回転方向端が第2ばね支持孔62より回転方向内側に位置している。第3ばね支持起こし部73は第3ばね支持孔63に比べて回転方向長さが長く、回転方向端が第3ばね支持孔63より回転方向外側に位置している。
なお、両プレート部材56,57の内周部分は、互いに当接しており、タービンシェル25の内周部分とともに、前述のリベット28によってタービンハブ27のフランジに堅く固定されている。
ダンパーディスク組立体45の弾性連結部を構成する部材として、第1トーションスプリング58(2組合計4個),第2トーションスプリング59(2個)及び第3トーションスプリング60(2個)が設けられている。これらトーションスプリング58〜60は、コイルスプリングであり、ドライブ部材52とドリブン部材53が相対回転すると両者の間で回転方向に圧縮されるようになっている。なお、第1トーションスプリング58は、親子タイプのコイルスプリングであるが単体のコイルスプリングとして機能する。これらスプリングは単体のコイルスプリングであってもよい。
第1トーションスプリング58は、第1ばね支持孔61と第1ばね支持起こし部71に配置されており、半径方向及び回転方向両側が両者によって支持され、軸方向両側が第1ばね支持起こし部71によって支持されている。1つの第1ばね支持孔61と第1ばね支持起こし部71には、一対の第1トーションスプリング58A,58Bが回転方向に並んで配置されている。一対の第1トーションスプリング58A,58Bの回転方向外側端は、それぞれ突出部52bに当接している。一対の第1トーションスプリング58A,58Bの回転方向内側端は、中間フロート部材68の支持部68bに当接している。中間フロート部材68は、一対のプレート部材56,57の軸方向間でドライブ部材52の内周側に配置された円板状かつ環状の部材である。中間フロート部材68は、環状部68aと、その外周縁から半径方向外側に延びる一対の支持部68bとから構成されている。支持部68bは、第1ばね支持孔61の回転方向中間位置に半径方向内側から入り込み、一対の第1トーションスプリング58A,58Bの回転方向内側端に当接している。なお、支持部68bは、半径方向外側にいくに従って回転方向幅が広がっていく扇形状である。以上をまとめると、支持部68bは、一対の第1トーションスプリング58A,58B同士の回転方向間に配置され、一対の第1トーションスプリング58A,58Bの回転方向端部同士を支持するための部材であり、さらには各支持部68bは環状部68aによって互いに固定されて一体回転するようになっているとみなすことができる。このように、支持部68bが一対の第1トーションスプリング58A,58Bの回転方向端部同士を支持しているため、一対の第1トーションスプリング58A,58Bの姿勢が正しく維持される。
第2トーションスプリング59は、第2ばね支持孔62と第2ばね支持起こし部72に配置されており、半径方向及び回転方向両側が両者によって支持され、軸方向両側が第2ばね支持起こし部72によって支持されている。第2トーションスプリング59の回転方向端は、2ばね支持起こし部72の回転方向に当接しているが、第2ばね支持孔62の回転方向端とは回転方向に離れている。図では、第2トーションスプリング59の回転方向R2側の回転方向端と回転方向R2側の突出部52bとの間を第1回転方向隙間91(θ1)とし、第2トーションスプリング59の回転方向R1側の回転方向端と回転方向R1側の突出部52bとの間を第4回転方向隙間92(θ1’)としている。
第3トーションスプリング60は、第3ばね支持孔63と第3ばね支持起こし部73に配置されており、半径方向及び回転方向両側がが両者によって支持され、軸方向両側が第3ばね支持起こし部73によって支持されている。第3トーションスプリング60の回転方向端は、第3ばね支持孔63の回転方向に当接しているが、第3ばね支持起こし部73の回転方向端とは回転方向に離れている。図では、第3トーションスプリング60の回転方向R2側の回転方向端と第3ばね支持起こし部73の回転方向R2側の端部との間を第2回転方向隙間93(θ2)とし、第3トーションスプリング60の回転方向R1側の回転方向端と第3ばね支持起こし部73の回転方向R1側の端部との間を第5回転方向隙間94(θ2’)としている。
プレート部材56とプレート部材57は、外周側において複数のストッパーピン51によって互いに固定されている。これにより、プレート部材56,57は一体回転するようになっており、また、両者の軸方向位置が決められている。
ストッパーピン51は、ドライブ部材52のスリット64内を貫通している。ストッパーピン51はスリット64内を回転方向両側に移動可能である。ストッパーピン51がスリット64の回転方向端部に当接すると、ドライブ部材52とドリブン部材53との相対回転が停止する。つまり、ストッパーピン51とスリット64によって、ダンパーディスク組立体45のストッパー機構が実現されている。図では、ストッパーピン51とスリット64の回転方向R2側端との隙間を第3回転方向隙間95(θ3)とし、ストッパーピン51とスリット64の回転方向R2側端との隙間を第6回転方向隙間96(θ3’)とする。
第1〜第3回転方向隙間91,93,95の角度θ1〜θ3は、θ1<θ2<θ3の関係を有することが必要である。また、第4〜第6回転方向隙間92,94,96の角度θ1’〜θ3’は、θ1’<θ2’<θ3’の関係を有することが必要である。なお、θ1とθ1’、θ2とθ2’、θ3とθ3’は、それぞれ互いに異なっても良いし同一でも良い。
(3)センタリング部
次に、中間フロート部材68を半径方向に位置決めするためのセンタリング部81について説明する。プレート部材56は、図1〜図4に示すように、軸方向トランスミッション側に(プレート部材57側に)延びる軸方向延長部56aを有している。軸方向延長部56aは、絞り加工によって形成された部分であり、筒状である。さらに、プレート部材56は、リベット28によって第2プレート部材57とともに固定される円板状部56cを軸方向延長部56aより内周側に有している。さらに、軸方向延長部56aには、切り欠き56bが形成されている。切り欠き56bは軸方向延長部56aを半径方向に貫通する穴である。このため、別の表現を用いると、プレート部材56には、軸方向延長部56aと切り欠き56bが円周方向に連続して設けられていることになる。この実施形態では、切り欠き56bは2カ所に設けられており、それらは径方向に対向している。したがって、図4に示すように、2つの軸方向延長部56aと2つの切り欠き56bが円周方向に交互に並んでおり、それぞれは円周方向に所定の角度を有する弧状である。一方、中間フロート部材68の環状部68aは、第1部分68Aと第2部分68Bとを有している。第1部分68Aの外周縁には、支持部68bが設けられている。第1部分68Aの内周縁は、軸方向延長部56aの外周面に当接して支持されている。このように軸方向延長部56aが半径方向支持部として機能しており、センタリング部81が実現されている。ここでは、プレート部材56によって中間フロート部材68の芯出しが行われているため、構造が簡単である。また、タービンハブ27の軽量化やコスト低減が実現している。
図4に示すように、第2部分68Bは、第1部分68Aに比べて内径が短くなっている。言い換えると、第2部分68Bの内周部は第1部分68Aの内周部より半径方向内側に延びている。より具体的には、第1部分68Aの内径は一定であり、第2部分68Bの内径は第1部分68Aから徐々に短くなっていき、回転方向中間部分で最も短くなっている。第2部分68Bの円周方向両側部分の内径は、軸方向延長部56aの外周面との相対回転を所定角度まで許容するように設定されている。また、第2部分68Bの内径R2(特に、回転方向中間部分の内径)は、第1部分68Aの内径R1より短い。以上の結果、第2部分68Bの内周部は、プレート部材56の切り欠き56b内に延びている。そのため、第2部分68Bの内周縁の一部の半径方向位置は、軸方向延長部56aの半径方向位置より内周側である。この結果、第2部分68Bの半径方向幅が第1部分68Aの半径方向幅より大きくなっている。このように、中間フロート部材68の第2部分68B(支持部68b同士の間の部分)の強度を第1部分68A(支持部68bが形成された部分)の強度より高くしているため、全体の重量を増やすことなく、効果的に中間フロート部材68の強度を維持することができる。それは、中間フロート部材68の第2部分68Bが、遠心力やスプリングからの荷重によって応力集中が発生しやすい部分だからである。また、本実施形態では、第2部分68Bの外径も第1部分68Aの外径より長くなっている。
(4)動作
図示しないエンジンのクランクシャフトからフロントカバー14及びインペラー18にトルクが伝達される。インペラー18のインペラーブレード23により駆動された作動油は、タービン19を回転させる。このタービン19のトルクはタービンハブ27を介して図示しない入力シャフトに出力される。タービン19からインペラー18へと流れる作動油は、ステータ20の通路を通ってインペラー18側へと流れる。
フロントカバー14とピストン部材44との間の空間の作動油が内周側からドレンされると、油圧差によってピストン部材44がフロントカバー14側に移動し、摩擦フェーシング46がフロントカバー14の摩擦面に押しつけられる。この結果、フロントカバー14からロックアップ装置7を介してタービンハブ27にトルクが伝達される。
次に、図5の機械回路図を用いて、図6のダンパーディスク組立体45の捩り特性を説明する。図5は、捩じり特性正側(図6の右側半分)を説明するための図である。
図5の中立状態からドリブン部材53をドライブ部材52に対して回転方向R2側に捩っていく。このときドライブ部材52はドリブン部材53に対して回転方向R1側すなわち回転方向駆動側に捩れていくことになる。捩り角度θ1までの領域では、直列に圧縮される一対のスプリング58A,58Bが2組あって、各組が回転方向に並列に圧縮される。一対の第1トーションスプリング58A,58Bが部材52,53の回転方向間で圧縮されるため、比較的低剛性の特性が得られる。各組での動作を具体的に説明すると、第1ばね支持起こし部71の回転方向R1側端と、第1ばね支持孔61の回転方向R2側端との間で、一対の第1トーションスプリング58A,58B(2組)が中間フロート部材68を介して回転方向に圧縮される。このとき、中間フロート部材68は一対の第1トーションスプリング58A,58Bの圧縮に伴ってドライブ部材52及びドリブン部材53に相対回転する。
捩り角度がθ1になると、次に、2個の第2トーションスプリング59の圧縮が開始される。具体的には、第2ばね支持起こし部72の回転方向R1側端と、第2ばね支持孔62の回転方向R2側端との間で、第2トーションスプリング59が回転方向に圧縮される。その結果、部材52,53の回転方向間では、一対の第1トーションスプリング58A,58B(2組)と第2トーションスプリング59(2個)が回転方向に並列に圧縮され、比較的高い捩り剛性が得られる。
捩り角度がθ2になると(捩り角度θ1からθ2−θ1の大きさだけ捩れると)、次に2個の第3トーションスプリング60の圧縮が開始される。具体的には、第3ばね支持起こし部73の回転方向R1側端と、第3ばね支持孔63の回転方向R2側端との間で、第3トーションスプリング60が回転方向に圧縮される。その結果、部材52,53の回転方向間では、一対の第1トーションスプリング58A,58B(2組)と、第2トーションスプリング59(2個)と、第3トーションスプリング60(2個)が並列に圧縮され、さらに2段目の特性が得られる。
捩り角度がθ3になると(捩り角度θ2からθ3−θ2の大きさだけ捩れると)、ストッパーピン51がスリット64の回転方向R2側端に当接して、その結果ドリブン部材53のドライブ部材52に対する捩り動作が終了する。
なお、ドリブン部材53をドライブ部材52に対して回転方向R1側に捩じる捩じり特性負側(図6の左側半分)での特性も同様であるので、説明を省略する。
以上の説明から明らかなように、捩り角度θ1までの1段目までは一対の第1トーションスプリング58A,58Bが互いに対して直列に圧縮されることで低剛性の特性を得ることができ、捩り角度θ1〜θ2までの2段目では第2トーションスプリング59が一対の第1トーションスプリング58A,58Bに対して並列に圧縮されることで2段目の剛性を得ることができる。特に、捩り角度の大きな領域である2段目の特性を実現することで、捩り角度の小さな領域である1段目で従来よりさらに低剛性とすることができる。
(5)他の実施の形態
本発明はかかる上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形又は修正が可能である。
例えば、ロックアップ装置の構造は前記実施形態に限定されない。
前記実施形態では、一対の第1弾性部材は2組設けられていたが、3組以上設けられていても良い。また、その場合に第2弾性部材は3個以上設けられていても良い。
本発明は、トルクコンバータのロックアップ装置に限定されず、クラッチディスク組立体、フライホイール組立体などの他の装置に適用できる。
ドリブン部材は1枚のプレート部材から構成されており、そのプレート部材に半径方向支持部が形成されていても良い。
さらに、中間フロート部材において支持部は半径方向内側に延びていても良い。
中間フロート部材を支持する部材は、入力側の部材であっても良い。
本発明の一実施形態としてのロックアップ装置が採用されたトルクコンバータの概略断面図。 ロックアップ装置のダンパーディスク組立体の平面図 ロックアップ装置の断面図であり、図2のO-IIIの断面図。 中間フロート部材とプレート部材の関係を示す平面図。 ロックアップ装置のダンパーディスク組立体の機械回路図。 ロックアップ装置のダンパーディスク組立体の捩り特性線図。
符号の説明
45 ダンパーディスク組立体
52 ドライブ部材(第1プレート部材)
53 ドリブン部材
56 プレート部材(第2プレート部材)
56a 軸方向延長部(半径方向支持部)
56b 切り欠き
57 プレート部材
58 第1トーションスプリング(弾性部材)
68 中間フロート部材
68a 環状部
68b 支持部
68A 第1部分
68B 第2部分
81 センタリング部

Claims (7)

  1. 第1プレート部材と、
    前記第1プレート部材に相対回転可能に配置された第2プレート部材と、
    前記第1プレート部材と前記第2プレート部材が相対回転すると圧縮されるように回転方向に並んだ一対の弾性部材と、
    前記一対の第1プレート部材間に相対回転可能に配置され、環状部と、前記環状部から延び前記一対の弾性部材の回転方向間に配置された支持部とを有する中間フロート部材とを備え、
    前記中間フロート部材は第2プレート部材によって半径方向に位置決めされている、
    ダンパーディスク組立体。
  2. 前記第2プレート部材は、軸方向に延びて前記中間フロート部材を相対回転可能にかつ半径方向に移動不能に支持する半径方向支持部を有している、請求項1に記載のダンパーディスク組立体。
  3. 前記半径方向支持部は円周方向に延びる筒形状である、請求項2に記載のダンパーディスク組立体。
  4. 前記半径方向支持部には切り欠きが形成されており、
    前記中間フロート部材の前記環状部の一部は前記切り欠き内に延びている、請求項3に記載のダンパーディスク組立体。
  5. 前記環状部において、前記切り欠き内に延びる部分の半径方向幅は前記半径方向支持部に支持される部分の半径方向幅より長い、請求項4に記載のダンパーディスク組立体。
  6. 第1プレート部材と、
    前記第1プレート部材に相対回転可能に配置された第2プレート部材と、
    前記第1プレート部材と前記第2プレート部材が相対回転すると圧縮されるように回転方向に並んだ一対の弾性部材と、
    前記一対の第1プレート部材間に相対回転可能に配置され、環状部と、前記環状部から延び前記一対の弾性部材の回転方向間に配置された支持部とを有する中間フロート部材とを備え、
    前記中間フロート部材において、前記支持部が形成された部分に比べて、前記支持部同士の間の部分の強度が高い、
    ダンパーディスク組立体。
  7. 前記中間フロート部材において、前記支持部が形成された部分に比べて、前記支持部同士の間の部分の半径方向幅が長い、請求項6に記載のダンパーディスク組立体。
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