JP2006177418A - 流体式トルク伝達装置のロックアップ装置 - Google Patents

流体式トルク伝達装置のロックアップ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006177418A
JP2006177418A JP2004370001A JP2004370001A JP2006177418A JP 2006177418 A JP2006177418 A JP 2006177418A JP 2004370001 A JP2004370001 A JP 2004370001A JP 2004370001 A JP2004370001 A JP 2004370001A JP 2006177418 A JP2006177418 A JP 2006177418A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piston
window hole
turbine
elastic member
lockup device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004370001A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Matsuoka
佳宏 松岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Exedy Corp
Original Assignee
Exedy Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Exedy Corp filed Critical Exedy Corp
Priority to JP2004370001A priority Critical patent/JP2006177418A/ja
Publication of JP2006177418A publication Critical patent/JP2006177418A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0221Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means
    • F16H2045/0226Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type with damping means comprising two or more vibration dampers

Abstract

【課題】ロックアップ装置の構成部材の耐久性を向上させる。
【解決手段】ロックアップ装置5は、タービン10に対して軸方向に相対移動可能かつフロントカバー2に連結可能なピストン51と、タービン10に固定されたドリブンプレート53と、ピストン51とドリブンプレート53とを回転方向に弾性的に連結する複数の第1トーションスプリング54と、第1トーションスプリング54と異なる円周上に配置されピストン51とドリブンプレート53とを回転方向に弾性的に連結する複数の第2トーションスプリング56と、ピストン51に固定される一体の部材であり第1及び第2トーションスプリング54、56をそれぞれ回転方向に弾性変形可能に保持するリティーニングプレート52とを備えている。また、第1及び第2トーションスプリング54、56は、ピストン51とドリブンプレート53との間で並列に配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体式トルク伝達装置のロックアップ装置、特に、流体式トルク伝達装置のフロントカバーとタービンとの間の空間に配置され、フロントカバーとタービンとを機械的に接続するためのロックアップ装置に関する。
流体式トルク伝達装置の一つとして、トルクコンバータがある。トルクコンバータは、3種の羽根車(インペラー、タービン、ステータ)を内部に有し、内部の作動油の循環によってトルクを伝達する装置である。インペラーは、入力側回転体に連結されたフロントカバーに固定されている。インペラーが回転すると、インペラーからタービンに向かって作動油が流れ、タービンが回転させられる。この結果、タービンから入力シャフトにトルクが出力される。このようなトルクコンバータには、ロックアップ装置が設けられることが多い。
ロックアップ装置は、主に、タービンとフロントカバーとの間の空間に配置されており、フロントカバーとタービンを機械的に接続することで直接トルクを伝達するための装置である。ロックアップ装置は、軸方向に移動可能でフロントカバーに連結可能なピストンと、ピストンに固定されたリティーニングプレートと、タービンに固定されたドリブンプレートと、リティーニングプレートとドリブンプレートとを回転方向に弾性的に連結するトーションスプリングとから構成されている。
ロックアップ装置は、ピストンの軸方向フロントカバー側の空間内の作動油を排出すると、ピストンの軸方向タービン側の空間内の油圧が軸方向フロントカバー側の空間内の油圧よりも高くなり、ピストンが軸方向フロントカバー側に移動する。この結果、ピストンの外周部に設けられた摩擦フェーシングがフロントカバーの摩擦面に押し付けられて、トルクがフロントカバーからピストンを介してリティーニングプレートに伝達され、トーションスプリング及びドリブンプレートを介して、タービンに出力される(以下、ロックアップ装置の連結時とする)。このとき、トーションスプリングがリティーニングプレートとドリブンプレートとの間で回転方向に圧縮され、捩じり振動を吸収・減衰する(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−122211号公報
このようなロックアップ装置は、捩り振動を効果的に吸収・減衰するために、2種類のトーションスプリングが設けられている場合がある。具体的には、第1トーションスプリングと、第1トーションスプリングよりも径が小さくかつ長さが短い第2トーションスプリングとが設けられている場合がある。そして、第2トーションスプリングは、第1トーションスプリングの内部に収容されている。このような2重構造を有するトーションスプリングを設けることで、ロックアップ装置は2段階の捩り特性を有することになり、捩り振動を効果的に吸収・減衰することができる。
しかし、第1トーションスプリングの内部に第2トーションスプリングを収容する構造では、両トーションスプリングの荷重を同一箇所で受ける必要があるため、リティーニングプレート及びドリブンプレートへの負荷が大きくなり両プレートの耐久性が低下する。
本発明の課題は、ロックアップ装置の構造を工夫することで、構成部材の耐久性を向上させることにある。
請求項1に記載の流体式トルク伝達装置用ロックアップ装置は、フロントカバーとタービンとの間の空間に配置され、フロントカバーとタービンとを機械的に接続するためのものである。このロックアップ装置は、タービンに対して軸方向に相対移動可能かつフロントカバーに連結可能なピストンと、タービンに固定されたドリブン部材と、ピストンとドリブン部材とを回転方向に弾性的に連結する複数の第1弾性部材と、第1弾性部材と異なる円周上に配置されピストンとドリブン部材とを回転方向に弾性的に連結する複数の第2弾性部材と、ピストンに固定される一体の部材であり第1及び第2弾性部材をそれぞれ回転方向に弾性変形可能に保持する保持部材とを備えている。また、第1及び第2弾性部材は、ピストンとドリブン部材との間で並列に配置されている。
このロックアップ装置では、第1及び第2弾性部材が異なる円周上に配置されているため、従来に比べて弾性部材の荷重を受ける箇所を分散することができる。これにより、このロックアップ装置では、保持部材及びドリブン部材への負荷を低減することができ、両部材の耐久性を高めることができる。また、一体の保持部材により第1及び第2弾性部材を保持することができるため、第1及び第2弾性部材を異なる円周上に配置することにより部品点数が増加することがない。これにより、このロックアップ装置では、コストアップを抑えつつ保持部材及びドリブン部材の耐久性を高めることができる。
請求項2に記載の流体式トルク伝達装置用ロックアップ装置は、請求項1において、保持部材が第1弾性部材が設けられる第1環状部と、第1環状部から半径方向内方へ突出し第2弾性部材が設けられる複数の第1突出部とを有している。
このロックアップ装置では、保持部材が第1環状部及び第1突出部を有しているため、異なる円周上に配置された第1及び第2弾性部材を1つの保持部材により保持することができる。
請求項3に記載の流体式トルク伝達装置用ロックアップ装置は、請求項2において、第2弾性部材がピストンと第1突出部との軸方向間に配置されている。
このロックアップ装置では、第2弾性部材がピストンと第1突出部との軸方向間に配置されているため、異なる円周上に配置された第1及び第2弾性部材を1つの保持部材により保持することができる。
請求項4に記載の流体式トルク伝達装置用ロックアップ装置は、請求項2又は3において、第1環状部が外周側に配置され第1弾性部材を収容する複数の第1窓孔部と、第1窓孔部の外周部から軸方向に延びる第1外周保持部と、第1窓孔部の内周部から軸方向に延びる複数の第1内周保持部とを有している。第1突出部は、第2弾性部材を収容する第2窓孔部と、第2窓孔部の外周部から軸方向へ延びる第2外周保持部と、第2窓孔部の内周部から軸方向へ延びる第2内周保持部とを有している。
このロックアップ装置では、第1環状部及び第1突出部が上記の構成を有しているため、異なる円周上に配置された第1及び第2弾性部材を1つの保持部材により確実に保持することができる。
請求項5に記載の流体式トルク伝達装置用ロックアップ装置は、請求項1から4のいずれかにおいて、ドリブン部材が第2環状部と、第2環状部の外周側に配置され第1弾性部材の端部と回転方向に係合可能な複数の第1爪部と、第1爪部の内周側に配置され第2弾性部材の端部と回転方向に係合可能な複数の第3窓孔部とを有している。
このロックアップ装置では、ドリブン部材が第1爪部及び第3窓孔部を有しているため、1つのドリブン部材が異なる円周上に配置された第1及び第2弾性部材に係合可能となる。
請求項6に記載の流体式トルク伝達装置用ロックアップ装置は、請求項1から4のいずれかにおいて、ドリブン部材が第2環状部と、第2環状部の外周側に配置され第1弾性部材の端部と回転方向に係合可能な複数の第1爪部と、第1爪部の内周側に配置され第2弾性部材の端部と回転方向に係合可能な複数の第2爪部とを有している。
このロックアップ装置では、ドリブン部材が第1及び第2爪部を有しているため、1つのドリブン部材が異なる円周上に配置された第1及び第2弾性部材に係合可能となる。
請求項7に記載の流体式トルク伝達装置用ロックアップ装置は、請求項1から6のいずれかにおいて、保持部材とドリブン部材との相対回転角度が第1回転角度までは第1弾性部材のみ圧縮され、保持部材とドリブン部材との相対回転角度が第1回転角度以上では第1及び第2弾性部材が圧縮される。
このロックアップ装置では、第1回転角度の前後において作動する弾性部材の数量を変えることができるため、2段階の捩り特性を実現することができる。
請求項8に記載の流体式トルク伝達装置用ロックアップ装置は、請求項4から7のいずれかにおいて、保持部材が第1環状部の内周側に配置されピストン部材に対して固定するための複数の固定部を有している。
このロックアップ装置では、保持部材をピストンに確実に固定することができるため、第2弾性部材を保持部材とピストンとの間で確実に保持することができる。
本発明にかかる流体式トルク伝達装置のロックアップ装置では、構成部材の配置や構造を工夫することで、構成部材の耐久性を向上させることができる。
以下、図面に基づいて、本発明にかかる流体式トルク伝達装置のロックアップ装置の実施形態について説明する。
(1)トルクコンバータの全体構造
図1に、本発明の流体式トルク伝達装置のロックアップ装置の一実施形態が採用されたトルクコンバータ1の縦断面概略図である。図1の左側にはエンジン(図示せず)が配置され、図の右側にトランスミッション(図示せず)が配置されている。また、図1に示すO−Oは、トルクコンバータ1の回転軸線である。
トルクコンバータ1は、エンジン側のクランクシャフト(図示せず)からトランスミッションの入力シャフトにトルクを伝達するための装置であり、入力側の部材に固定されるフロントカバー2と、3種の羽根車(インペラー9、タービン10、ステータ11)からなるトルクコンバータ本体3と、ロックアップ装置5とから構成されている。
フロントカバー2は、円板状の部材であり、主に、カバー円板部8aと、カバー円板部8aの外周部に形成された軸方向トランスミッション側に突出する外周筒状部8bとを有している。外周筒状部8bは、インペラー9のインペラーシェル12に溶接によって固定されている
インペラー9は、インペラーシェル12と、その内側に固定された複数のインペラーブレード13と、インペラーシェル12の内周側に設けられた筒状のインペラーハブ21とから構成されている。
タービン10は、流体室内でインペラー9に対向して配置されている。タービン10は、タービンシェル14と、タービンシェル14に固定された複数のタービンブレード15と、タービンシェル14の内周側に固定されたタービンハブ16とから構成されている。タービンハブ16は、外周側に延びるフランジ16aを有しており、このフランジ16aには、タービンシェル14の内周部が、後述のドリブンプレート53とともに、複数のリベット17によって固定されている。また、タービンハブ16の筒状部16bには、図示しないトランスミッションの入力シャフトがスプライン係合している。
ステータ11は、インペラー9とタービン10の内周部間に配置され、タービン10からインペラー9へと戻る作動油を整流するための機構である。ステータ11は、主に、環状のステータキャリア18と、その外周面に設けられた複数のステータブレード19とから構成されている。ステータキャリア18は、ワンウェイクラッチ20を介して図示しない固定シャフトに支持されている。なお、フロントカバー2とタービンハブ16との軸方向間には第1スラストベアリング31が設けられ、タービンハブ16とステータ11との間には第2スラストベアリング32が設けられ、ステータ11とインペラーハブ21との間には第3スラストベアリング33が設けられている。各スラストベアリング31〜33においては、半径方向に作動油が流通可能なポートが形成されている。
(2)ロックアップ装置の構造
ロックアップ装置5は、フロントカバー2に連結可能なクラッチ機構6としての機能と、クラッチ機構6とタービン10とを回転方向に弾性的に連結するダンパー機構7としての機能とを有しており、必要に応じて、フロントカバー2とタービン10とを機械的に接続するための装置である。ロックアップ装置5は、主に、フロントカバー2からトルクが入力されるピストン51及びリティーニングプレート52(保持部材)と、ドリブンプレート53(ドリブン部材)と、第1トーションスプリング54(第1弾性部材)と、第2トーションスプリング56(第2弾性部材)とから構成されている。そして、本実施形態のロックアップ装置5では、クラッチ機構6がピストン51から構成されており、ダンパー機構7がリティーニングプレート52、ドリブンプレート53、第1及び第2トーションスプリング54、56から構成されている。以下、図1〜図3を用いて、ロックアップ装置5について説明する。ここで、図2は、ロックアップ装置5の縦断面部分図である。図3は、ロックアップ装置5をタービン側から見た平面部分図であり、右半分はドリブンプレート53が見えている平面部分図、左半分はドリブンプレート53が見えていない平面部分図を示す。
<ピストン>
ピストン51は、トルクコンバータ本体3内の油圧の制御によって、フロントカバー2のカバー円板部8aに接近又は離反することが可能な部材である。ピストン51は、主に、円板状のピストン本体61から構成されている。
図1に示すように、ピストン本体61は、フロントカバー2とタービン10との間の空間を軸方向に2分割するように半径方向に延びる円板状の部材である。ピストン本体61の外周部は、環状かつ平坦な押圧部62となっている。押圧部62の軸方向エンジン側の面には、摩擦フェーシング63が設けられている。
図2に示すように、押圧部62の外周縁には、軸方向トランスミッション側に延びる外周筒状部64が設けられている。また、ピストン本体61の内周縁には、軸方向エンジン側に延びる内周筒状部66が設けられている。内周筒状部66の内周面は、タービンハブ16の筒状部16bの外周面に対して軸方向及び回転方向に移動可能に支持されている。内周筒状部66と筒状部16bと半径方向間には、シールリング67が設けられている。
このようにして、フロントカバー2とピストン51との間には、空間S1が形成されている。空間S1の内周部は第1スラストベアリング31において形成されたポートを介して図示しない入力シャフトに形成された油路に連通している。また、ピストン51のタービン側の空間を空間S2とする。
<リティーニングプレート>
リティーニングプレート52は、異なる円周上に配置された複数の第1及び第2トーションスプリング54、56をピストン51側に保持するとともに、第1トーションスプリング54の端部を回転方向に支持する役割を果たす。リティーニングプレート52は、ピストン51の外周筒状部64の半径方向内側に配置されている。
リティーニングプレート52は、ピストン本体61の軸方向トランスミッション側の面に沿って配置された環状の部材であり、ピストン本体61に対して複数のリベット79(固定部)により固定されている(図3参照)。リティーニングプレート52は、主に、第1環状部71と、複数の第1突出部72とから構成されている。
第1環状部71は、リティーニングプレート52の主要部を構成する環状の部分である。第1環状部71の外周側には、第1トーションスプリング54が回転方向に弾性変形可能に設けられている。具体的には、第1環状部71の外周側には、複数の第1窓孔部73と、第1外周保持部74と、複数の第1内周保持部75とが設けられている。
第1窓孔部73は、第1トーションスプリング54を収容するためのものであり、第1環状部71の外周側に形成された開口部である。第1トーションスプリング54の両端には、スプリングシート55が装着されている。第1窓孔部73の回転方向の端面76は、第1トーションスプリング54の端部と回転方向に当接している。
第1外周保持部74は、第1トーションスプリング54の外周側及び軸方向トランスミッション側への移動を規制するためのものであり、第1環状部71の外周部から軸方向へ延びる筒状の部分である。第1外周保持部74は、第1環状部71の外周部が軸方向へ折り曲げられて形成されており、第1トーションスプリング54の軸方向トランスミッション側への移動を規制するために、先端側が半径方向内方へ入り込んだ形状を有している。第1外周保持部74は、さらに第1部分74aと、第2部分74bとから構成されている。第1部分74aは、第1窓孔部73の外周側に形成される部分であり、第1トーションスプリング54の外周側及び軸方向トランスミッション側への移動を規制している。第2部分74bは、隣接する第1窓孔部73同士の間に形成される部分であり、第1部分74aよりも半径方向内方へ入り込んだ形状を有している。そして、第2部分74bは、第1トーションスプリング54の端部と回転方向に当接している。第1内周保持部75は、第1トーションスプリング54の内周側への移動を規制するためのものであり、第1窓孔部73の内周側から軸方向へ延びる部分である。第1内周保持部75は、第1窓孔部73の内周側が軸方向へ切り起こされて形成されている。
第1突出部72は、第1環状部71から半径方向内方へ突出した部分であり、円周方向に配置されている。第1突出部72には、第2トーションスプリング56が回転方向に弾性変形可能に設けられている。具体的には、第1突出部72には、第2窓孔部77と、第2外周保持部77aと、第2内周保持部77bとが設けられている。
第2窓孔部77は、第2トーションスプリング56を収容するためのものであり、第1突出部72に形成された開口部である。ピストン本体61と第1突出部72との軸方向間には、第2トーションスプリング56が挟み込まれている。第2窓孔部77の回転方向の端面78は、第2トーションスプリング56の端部と回転方向に当接している。第2外周保持部77aは、第2トーションスプリング56の外周側及び軸方向トランスミッション側への移動を規制するためのものであり、第2窓孔部77の外周側から軸方向へ延びる部分である。第2外周保持部77aは、第2窓孔部77の外周側が軸方向へ切り起こされて形成されている。第2内周保持部77bは、第2トーションスプリング56の内周側及び軸方向トランスミッション側への移動を規制するためのものであり、第2窓孔部77の内周側から軸方向へ延びる部分である。第2内周保持部77bは、第2窓孔部77の内周側が軸方向へ切り起こされて形成されている。
これらの構成により、リティーニングプレート52は、異なる円周上に配置された第1及び第2トーションスプリング54、56を回転方向に弾性変形可能に確実に保持することができる。そして、従来のように2重構造を有するトーションスプリングを設けた場合に比べて、このリティーニングプレート52はトーションスプリングの荷重を受ける箇所を分散することができる。これにより、このロックアップ装置5では、リティーニングプレート52への負荷を低減することができ、リティーニングプレート52の耐久性を向上させることができる。
また、1つのリティーニングプレート52により第1及び第2トーションスプリング54、56を保持することができるため、第1及び第2トーションスプリング54、56を異なる円周上に配置することにより部品点数が増加することがない。これにより、このロックアップ装置5では、コストアップを抑えつつリティーニングプレート52の耐久性を高めることができる。
<ドリブンプレート>
ドリブンプレート53は、第1及び第2トーションスプリング54、56の端部(正確には、第1トーションスプリング54の場合は後述するスプリングシート55)を回転方向に支持する役割を果たす。
ドリブンプレート53は、ピストン51の軸方向トランスミッション側に配置された環状の部材であり、前述のタービン10とともに、複数の孔部85を貫通するリベット17により固定されている。ドリブンプレート53は、主に、第2環状部81と、複数の第1爪部82と、複数の第3窓孔部83とから構成されている。
第2環状部81は、ドリブンプレート53の主要部を構成する環状の部分である。第1爪部82は、第2環状部81の外周部から半径方向外方及び軸方向エンジン側へ突出した部分である。具体的には、第1爪部82は第2環状部81の外周側に配置されており、第2環状部81の外周部から半径方向外方へ突出した板状の部分を軸方向エンジン側へ折り曲げて形成されている。第1爪部82は、隣接する第1トーションスプリング54の端部と回転方向に当接している。第3窓孔部83は、第2トーションスプリング56の端部と回転方向に係合するためのものである。具体的には、第3窓孔部83は、第2トーションスプリング56を収容する開口部である。第3窓孔部83の回転方向の端面84は、第2トーションスプリング56の端部と回転方向に係合可能となっている。ダンパー機構7において捩り特性を2段階とするために、第3窓孔部83の回転方向の長さは、第2窓孔部77の回転方向の長さよりも長く設定されている。
これらの構成により、ドリブンプレート53は、異なる円周上に配置された第1及び第2トーションスプリング54、56に係合可能となる。そして、従来のように2重構造を有するトーションスプリングを設けた場合に比べて、このドリブンプレート53はトーションスプリングの荷重を受ける箇所を分散することができる。これにより、このロックアップ装置5では、ドリブンプレート53への負荷を低減することができ、ドリブンプレート53の耐久性を向上させることができる。
また、1つのドリブンプレート53が第1及び第2トーションスプリング54、56と係合しているため、第1及び第2トーションスプリング54、56を異なる円周上に配置することにより部品点数が増加することがない。これにより、このロックアップ装置5では、コストアップを抑えつつドリブンプレート53の耐久性を高めることができる。
さらに、ピストン51とドリブンプレート53とが相対回転した場合に、相対回転角度が所定の角度(第1回転角度)までは第1窓孔部73と第1爪部82との間で第1トーションスプリング54のみが回転方向に圧縮され、相対回転角度が所定の角度以上になると第2トーションスプリング56の端部と第3窓孔部83の端面84とが当接した後に第2窓孔部77と第3窓孔部83との間で第2トーションスプリング56が回転方向に圧縮される。すなわち、ロックアップ装置5のダンパー機構7において2段階の捩り特性を実現することができる。
<第1及び第2トーションスプリング>
第1及び第2トーションスプリング54、56は、エンジンの回転変動により生じる微少捩じり振動やロックアップ装置5の連結時のショックによる振動などを吸収・減衰するためのものである。本実施形態においては、第1及び第2トーションスプリング54、56は径の異なる2種類のコイルスプリングから構成されている。第1トーションスプリング54は、リティーニングプレート52の第1環状部71の外周側に設けられている。第2トーションスプリング56は、リティーニングプレート52の第1突出部72に設けられている。本実施形態においては、第1及び第2トーションスプリング54、56の回転方向両端には、スプリングシート55が装着されている。
これらの構成により、異なる円周上に配置された第1及び第2トーションスプリング54、56は、リティーニングプレート52を介して、ピストン51とドリブンプレート53とを回転方向に弾性的に連結可能としている。
(3)トルクコンバータの動作
次に、トルクコンバータ1の動作について、図1〜3を用いて説明する。
エンジン側のクランクシャフトからのトルクは、図示しないフレキシブルプレートを介してフロントカバー2に入力される。これにより、インペラー9が回転し、作動油がインペラー9からタービン10へと流れる。この作動油の流れによりタービン10は回転し、タービン10のトルクは図示しない入力シャフトに出力される。
トルクコンバータ1の速度比が上がり、入力シャフトが一定の回転速度になると、空間S1の作動油が入力シャフト内部の油路を通って排出される。この結果、ピストン51の軸方向タービン側の空間S2内の油圧が軸方向フロントカバー側の空間S1内の油圧よりも高くなり、ピストン51がフロントカバー2側に移動させられる。すると、ピストン51がフロントカバー2側に移動し、摩擦フェーシング63がフロントカバー2の摩擦面に押し付けられる。これにより、フロントカバー2のトルクは、ピストン51及びリティーニングプレート52に伝達され、第1及び第2トーションスプリング54、56、ドリブンプレート53を介して、タービン10に出力される。
ロックアップ装置5の連結時において、フロントカバー2に捩じり振動が入力されると、ピストン51及びリティーニングプレート52とドリブンプレート53とが相対回転し、所定の角度までは第1トーションスプリング54が回転方向に圧縮される。そして、ピストン51及びリティーニングプレート52とドリブンプレート53との相対回転角度が所定の角度以上になると、第1及び第2トーションスプリング54、56がともに回転方向に圧縮される。このとき、第1及び第2トーションスプリング54、56が異なる円周上に配置されているため、第1及び第2トーションスプリング54、56の圧縮荷重がリティーニングプレート52及びドリブンプレート53の外周側及び内周側に分散される。これにより、このロックアップ装置5では、従来に比べてリティーニングプレート52及びドリブンプレート53への負荷を低減することができるため、両プレート52、53の耐久性を向上させることができる。
また、ロックアップ装置5の連結時において、第1及び第2トーションスプリング54、56には遠心力が作用するため、第1及び第2トーションスプリング54、56が半径方向外方に移動しようとする。そして、第1及び第2トーションスプリング54、56の外周側の第1外周保持部74及び第2外周保持部77aと摺動しヒステリシストルクが発生する。ここで、従来の2重構造を有するトーションスプリングの場合、小径のコイルスプリングに作用する遠心荷重を大径のコイルスプリングが受けることになり、大コイルスプリングが外周側の部材と摺動する際のヒステリシストルクが増大することとなる。しかし、本発明にかかるロックアップ装置5では、第1及び第2トーションスプリング54、56は異なる円周上に独立して配置されているため、第1及び第2トーションスプリング54、56にはぞれぞれの遠心荷重のみが作用することとなる。これにより、このロックアップ装置5では、従来に比べてヒステリシストルクを低減することができる。
(4)他の実施形態
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
1)第3窓孔部83
前述の実施形態では、ドリブンプレート53と第2トーションスプリング56とが係合する部分については、ドリブンプレート53に開口状の第3窓孔部83を設けているが、第1爪部82と同様に複数の爪部であってもよい。
2)ドリブンプレート53
前述の実施形態では、ドリブンプレート53がタービンハブ16にリベット17によって固定された構造について記載しているが、タービンシェル14の外周部や内周部にドリブンプレート53が溶接等によって固定されていてもよい。
3)スプリングシート55
前述の実施形態では、第1トーションスプリング54の回転方向両端にスプリングシート55が装着されているがこれに限定されず、スプリングシート55が装着されていなくてもよい。また、逆に、第2トーションスプリング56の回転方向両端にスプリングシートが装着されていてもよい。
本発明の流体式トルク伝達装置のロックアップ装置の一実施形態が採用されたトルクコンバータの縦断面概略図。 ロックアップ装置の縦断面部分図。 ロックアップ装置をタービン側から見た平面部分図。
符号の説明
1 トルクコンバータ(流体式トルク伝達装置)
2 フロントカバー
5 ロックアップ装置
10 タービン
51 ピストン
52 リティーニングプレート(保持部材)
53 ドリブンプレート(ドリブン部材)
54 第1トーションスプリング(第1弾性部材)
56 第2トーションスプリング(第2弾性部材)
71 第1環状部
72 第1突出部
73 第1窓孔部
74 第1外周保持部
74a 第1部分
74b 第2部分
75 第1内周保持部
77 第2窓孔部
77a 第2外周保持部
77b 第2内周保持部
79 リベット(固定部)
81 第2環状部
82 第1爪部
83 第3窓孔部

Claims (8)

  1. 流体式トルク伝達装置のフロントカバーとタービンとの間の空間に配置され、前記フロントカバーと前記タービンとを機械的に接続するためのロックアップ装置であって、
    前記タービンに対して軸方向に相対移動可能かつ前記フロントカバーに連結可能なピストンと、
    前記タービンに固定されたドリブン部材と、
    前記ピストンと前記ドリブン部材とを回転方向に弾性的に連結する複数の第1弾性部材と、
    前記第1弾性部材と異なる円周上に配置され、前記ピストンと前記ドリブン部材とを回転方向に弾性的に連結する複数の第2弾性部材と、
    前記ピストンに固定される一体の部材であり、前記第1及び第2弾性部材をそれぞれ回転方向に弾性変形可能に保持する保持部材とを備え、
    前記第1及び第2弾性部材は、前記ピストンとドリブン部材との間で並列に配置されている、
    流体式トルク伝達装置用ロックアップ装置。
  2. 前記保持部材は、
    前記第1弾性部材が設けられる第1環状部と、
    前記第1環状部から半径方向内方へ突出し前記第2弾性部材が設けられる複数の第1突出部とを有している、
    請求項1に記載の流体式トルク伝達装置用ロックアップ装置。
  3. 前記第2弾性部材は、前記ピストンと前記第1突出部との軸方向間に配置されている、
    請求項2に記載の流体式トルク伝達装置用ロックアップ装置。
  4. 前記第1環状部は、外周側に配置され前記第1弾性部材を収容する複数の第1窓孔部と、前記第1窓孔部の外周部から軸方向に延びる筒状の第1外周保持部と、前記第1窓孔部の内周部から軸方向に延びる複数の第1内周保持部とを有し、
    前記第1突出部は、前記第2弾性部材を収容する第2窓孔部と、前記第2窓孔部の外周部から軸方向へ延びる第2外周保持部と、前記第2窓孔部の内周部から軸方向へ延びる第2内周保持部とを有している、
    請求項2又は3に記載の流体式トルク伝達装置用ロックアップ装置。
  5. 前記ドリブン部材は、
    第2環状部と、
    前記第2環状部の外周側に配置され前記第1弾性部材の端部と回転方向に係合可能な複数の第1爪部と、
    前記第1爪部の内周側に配置され前記第2弾性部材の端部と回転方向に係合可能な複数の第3窓孔部とを有している、
    請求項1から4のいずれかに記載の流体式トルク伝達装置用ロックアップ装置。
  6. 前記ドリブン部材は、
    第2環状部と、
    前記第2環状部の外周側に配置され前記第1弾性部材の端部と回転方向に係合可能な複数の第1爪部と、
    前記第1爪部の内周側に配置され前記第2弾性部材の端部と回転方向に係合可能な複数の第2爪部とを有している、
    請求項1から4のいずれかに記載の流体式トルク伝達装置用ロックアップ装置。
  7. 前記保持部材と前記ドリブン部材との相対回転角度が第1回転角度までは、前記第1弾性部材のみ圧縮され、
    前記保持部材と前記ドリブン部材との相対回転角度が前記第1回転角度以上では、前記第1及び第2弾性部材が圧縮される、
    請求項1から6のいずれかに記載の流体式トルク伝達装置用ロックアップ装置。
  8. 前記保持部材は、前記第1環状部の内周側に配置され前記ピストン部材に対して固定するための複数の固定部を有する、
    請求項4から7のいずれかに記載の流体式トルク伝達装置用ロックアップ装置。
JP2004370001A 2004-12-21 2004-12-21 流体式トルク伝達装置のロックアップ装置 Pending JP2006177418A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004370001A JP2006177418A (ja) 2004-12-21 2004-12-21 流体式トルク伝達装置のロックアップ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004370001A JP2006177418A (ja) 2004-12-21 2004-12-21 流体式トルク伝達装置のロックアップ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006177418A true JP2006177418A (ja) 2006-07-06

Family

ID=36731699

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004370001A Pending JP2006177418A (ja) 2004-12-21 2004-12-21 流体式トルク伝達装置のロックアップ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006177418A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009002358A (ja) * 2007-06-19 2009-01-08 Valeo Unisia Transmission Kk 捩り振動低減装置
JP2011252584A (ja) * 2010-06-04 2011-12-15 Exedy Corp トルクコンバータ用のロックアップ装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0676754U (ja) * 1994-03-17 1994-10-28 株式会社大金製作所 トルクコンバータのロックアップダンパー装置
JPH1026209A (ja) * 1996-07-10 1998-01-27 Exedy Corp ロックアップクラッチ
JP2001099266A (ja) * 1999-09-29 2001-04-10 Aisin Aw Co Ltd トルクコンバータのロックアップダンパ装置
JP2004270808A (ja) * 2003-03-10 2004-09-30 Toyota Motor Corp ダンパ装置および流体伝動装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0676754U (ja) * 1994-03-17 1994-10-28 株式会社大金製作所 トルクコンバータのロックアップダンパー装置
JPH1026209A (ja) * 1996-07-10 1998-01-27 Exedy Corp ロックアップクラッチ
JP2001099266A (ja) * 1999-09-29 2001-04-10 Aisin Aw Co Ltd トルクコンバータのロックアップダンパ装置
JP2004270808A (ja) * 2003-03-10 2004-09-30 Toyota Motor Corp ダンパ装置および流体伝動装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009002358A (ja) * 2007-06-19 2009-01-08 Valeo Unisia Transmission Kk 捩り振動低減装置
JP2011252584A (ja) * 2010-06-04 2011-12-15 Exedy Corp トルクコンバータ用のロックアップ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN107202147B (zh) 减振装置
US9702445B2 (en) Torque converter
US8857586B2 (en) Lockup device for torque converter
WO2009122827A1 (ja) ロックアップ装置
CN110056632B (zh) 液力变矩器的锁定装置
US10082197B2 (en) Torque converter
JP2011047442A (ja) トルクコンバータ用ロックアップ装置
JP2009092177A (ja) ロックアップ装置およびそれを備えた流体式トルク伝達装置
JP4892630B1 (ja) 流体継手用ロックアップ装置
JP2012077820A (ja) 流体伝動装置
JP6082771B2 (ja) 流体伝動装置
JP2001082577A (ja) トルクコンバータ用ロックアップ装置
JP2006029553A (ja) 流体式トルク伝達装置用ロックアップ装置
US5682972A (en) Torsional vibration dampening device
US10451143B2 (en) Damper device
JP2007247722A (ja) 流体式トルク伝達装置およびそれに用いられるロックアップ装置
JP2014202328A (ja) トルクコンバータ用のロックアップ装置
JP5684846B2 (ja) トルクコンバータのロックアップ装置
JP2004270808A (ja) ダンパ装置および流体伝動装置
JP2006177418A (ja) 流体式トルク伝達装置のロックアップ装置
JP4522220B2 (ja) ダンパーディスク組立体
KR101763415B1 (ko) 차량용 토크 컨버터
JP4704817B2 (ja) ロックアップ装置付き流体式トルク伝達装置
JP2000234661A (ja) トルクコンバータのロックアップ装置
JP2010014206A (ja) 捩り振動低減装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070925

A977 Report on retrieval

Effective date: 20091210

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091222

A521 Written amendment

Effective date: 20100222

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20100222

A02 Decision of refusal

Effective date: 20100803

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02