JP2006118060A - 熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントおよびその製造方法 - Google Patents

熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントおよびその製造方法 Download PDF

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博之 山田
Katsuhiko Mochizuki
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Abstract

【課題】
繊維長手方向およびマルチフィラメントを構成する糸の太さ斑が小さい、均一性に優れた熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントを提供する。
【解決手段】
繊度変動値(U%)が3.0%以下でありかつスペクトログラムマスにおけるCV%が1.00%以下であり、マルチフィラメントを構成する単糸の単糸繊度CV%が10.0%以下であることを特徴とする熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメント。
【選択図】図1

Description

本発明は、繊維長手方向における糸の太さ斑および周期的な太さ変動斑が小さく、かつマルチフィラメントを構成する各単糸繊度のばらつきが小さい、糸斑の小さい熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントおよびその製造方法に関する。
セルロースエステル、セルロースエーテルなどのセルロース系材料は、地球上で最も大量に生産されるバイオマス材料として、また自然環境下にて生分解可能な材料として昨今の大きな注目を集めつつある。
セルロース系フィラメントとしてはビスコース、キュプラなどの再生セルロース繊維、セルロースジアセテート、セルローストリアセテートなどのセルロースアセテート繊維が知られている。これらの繊維はいずれも組成物が熱可塑性を有していない、あるいは熱可塑化が発現する温度が熱分解温度以上であるため、溶融紡糸法によって繊維化することはできず、溶媒を使用する湿式あるいは乾式の製糸方法によって製造されている。これらの繊維はセルロース由来であることによって、良好な光沢や吸放湿性など衣料用繊維として非常に良好な特性を有している一方、有害な有機溶媒を用いた溶液紡糸であるため環境負荷が懸念される。
このため溶融紡糸法による環境負荷の低減および生産性向上を目的として、セルロースエステル樹脂を用い、可塑剤を添加することにより樹脂の熱分解温度以下での熱流動性を向上させ溶融紡糸を行う技術が開示されている(特許文献1〜2参照)。
例えば特許文献1、2で提案されている方法により得られる繊維は、繊維の機械的特性は非常に良好であるが、糸の太さ斑に関する均一性は非常に悪いものであった。具体的には、繊維長手方向における繊度変動値(U%)は比較的良好であるものの、繊度変動値測定により得られたチャートを解析して得られるスペクトログラムマスにおいては、特定の周期(10〜50m範囲内)での繊度変動斑が顕著に発生していた(CV%が大きい)。すなわち繊維長手方向における太さ斑に関しては、均一性の優れたものではなかった。
また特許文献1では、マルチフィラメントを構成する単繊維間の太さ斑(単糸繊度CV%)が大きく、糸の太さ(単糸繊度)に関しても均一性の優れたものではなかった。
このように均一性が優れていないものを製織あるいは製編すると、工程中で構成単繊維の一部が糸切れして毛羽になったり、染色を行うと、太細起因による染め斑や染め筋などの欠点が顕著に現れ、製品としては低品位のものしか得られなかった。
特開2003−13324号公報(第2頁) 特開2004−27378号公報(第2頁)
本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決し、繊維長手方向における糸の太さ斑および周期的な太さ変動斑が小さく、かつマルチフィラメントを構成する単糸繊度のばらつきが小さい、高品質な熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントを提供することにある。
本発明者らは上記した課題を解決するために鋭意検討を行った結果、特定の溶融紡糸条件のもとで繊維化することにより、糸斑が極めて小さい均一性の優れた熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントを得ることに成功し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の構成を要旨とするものである。
本発明の第1の発明は、アシル基の少なくとも一部が炭素数3〜18であるセルロースエステル75重量%〜95重量%および多価アルコール系可塑剤5重量%〜25重量%を少なくとも含んでなる組成物から成るマルチフィラメントであって、該マルチフィラメントの繊度変動値U%が3.0%以下でありかつスペクトログラムマスにおけるCV%が1.00%以下であり、該マルチフィラメントを構成する単糸の繊度CV%が10.0%以下であることを特徴とする熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントである。
また本発明の第2の発明は、アシル基の少なくとも一部が炭素数3〜18であるセルロースエステル75重量%〜95重量%および多価アルコール系可塑剤5重量%〜25重量%を少なくとも含んでなる組成物を溶融紡糸するに際し、下記(1)〜(5)の要件を満足することを特徴とする熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントの製造方法である。
(1)紡糸口金の吐出孔(中心)間距離が7.0mm以上20.0mm以下
(2)紡糸口金背面圧が3.0MPa以上10.0MPa以下
(3)紡糸面深度が0mm以上150mm以下
(4)紡糸温度が240℃以上270℃以下
(5)冷却風速度が0.01m/秒以上0.50m/秒以下
本発明の熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントは、繊維長手方向における太さ斑および周期的変動斑が小さく、かつマルチフィラメントを構成する各単糸間の繊度ばらつきが小さい、均一性に優れた繊維である。該繊維は、衣料用繊維をはじめとして、各種均一性に優れた性能が要求される用途に好適に用いることができる。
また本発明の熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントの製造方法によれば、特定の溶融紡糸条件を採用することにより、均一性に優れた熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントを製糸性良く安定して得ることができる。
以下、本発明の熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントについて詳細に説明する。
本発明におけるセルロースエステルは、アシル基の少なくとも一部が炭素数3〜18である。炭素数が3〜18の場合、多価アルコール系可塑剤との相溶性が良く、またポリオールの少量添加により、組成物が溶融紡糸可能な熱流動性を有するものとなるため好ましい。
アシル基の少なくとも一部が炭素数3〜18であるセルロースエステルの具体例としては、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、セルロースブチレート、セルロースプロピオネートブチレート、セルロースアセテートバリレート、セルロースバリレート、セルロースアセテートラウレート、セルロースラウレート、セルロースアセテートオレート、セルロースオレートなどが例示できるが、なかでもセルロースにアシル基の炭素数が2であるアセチル基と炭素数が3であるプロピオニル基が結合したセルロースアセテートプロピオネートは、適度な吸湿性、多価アルコール系可塑剤との良好な相溶性を有しているため、アシル基の少なくとも一部が炭素数3〜18であるセルロースエステルとしては、セルロースアセテートプロピオネートが好ましい。この場合、アセチル基およびプロピオニル基の平均置換度は、下式を満たすことが好ましい。なお平均置換度とはセルロースのグルコース単位あたりに存在する3つの水酸基のうちアシル基が化学的に結合した数を指す。
2.0≦(アセチル基の平均置換度+プロピオニル基の平均置換度)≦3.0
0.1≦(アセチル基の平均置換度)≦2.5
0.5≦(プロピオニル基の平均置換度)≦2.9
上式を満たすセルロースエステルは、多価アルコール系可塑剤との相溶性および溶融紡糸可能な熱流動性が発現する観点から好ましい。
アシル基の少なくとも一部が炭素数3〜18であるセルロースエステルの重量平均分子量(Mw)は50000〜250000であることが好ましい。Mwが50000未満の場合、溶融紡糸して得られる熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントの機械的特性(特に強度)が実用レベルに到達しないため好ましくない。Mwが250000より大きくなると、溶融粘度が非常に高くなるため、溶融紡糸による安定した繊維化が行えなくなってしまう。良好な機械的特性、安定した溶融紡糸性の観点から、Mwは60000〜220000であることがより好ましく、80000〜200000であることが更に好ましい。なお重量平均分子量(Mw)とは、GPC測定により算出した値をいい、実施例にて詳細に説明する。
多価アルコール系可塑剤の含有量は、5重量%〜25重量%とするものである。多価アルコール系可塑剤の含有量を5〜25重量%とすることで、セルロースエステルの熱流動性が向上するため、溶融紡糸法での繊維化が可能となり、それにより繊維断面を精密かつ任意に制御することが可能となったり、複合繊維が可能となったりする。また得られる繊維特性も良好なものとなる。
多価アルコール系可塑剤の含有量が5重量%未満の場合、組成物の熱流動性が不良となるため、溶融紡糸時にメルトフラクチャー等が発生したり、得られる繊維特性は不良となる。更には溶融紡糸法による安定した繊維化が困難となってしまう。
多価アルコール系可塑剤の含有量が25重量%より多い場合、組成物の熱流動性は良好になるものの、紡糸して得た繊維に含まれる多価アルコール系可塑剤が繊維表面にしみ出したり、またそれに起因してヌメリ感が発生してしまい、高品位の製品を得ることができない。さらには得られる繊維の強度が非常に低く、製織・製編等の高次加工工程の通過性が悪化してしまう。また布帛にした場合、はり(張り)・こし(腰)のないものとなってしまう。多価アルコール系可塑剤の含有量は、より好ましくは8重量%〜22重量%、最も好ましくは10重量%〜20重量%である。
本発明で具体的に用いることができる多価アルコール系可塑剤は、アシル基の少なくとも一部が炭素数3〜18であるセルロースエステルとの相溶性が良く、また熱可塑化効果が顕著に現れるグリセリン骨格を有した化合物やポリアルキレングリコールなどである。
グリセリン骨格を有した化合物の具体的な例としては、グリセリンアセテートステアレート、グリセリンアセテートパルミテート、グリセリンアセテートラウレート、グリセリンアセテートカプレート、グリセリンアセテートオレート、ジグリセリンテトラアセテート、ジグリセリンテトラプロピオネート、ジグリセリンテトラブチレート、ジグリセリンテトラカプリレート、ジグリセリンテトララウレートなどが挙げられるがこれらに限定されず、これらを単独もしくは併用して使用することができる。
またポリアルキレングリコールの具体的な例としては、重量平均分子量が200〜4000であるポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールなどが挙げられるがこれらに限定されず、これらを単独もしくは併用して使用することができる。
本発明における熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントにはホスファイト系着色防止剤を含有していることが好ましい。ホスファイト系着色防止剤を含有している場合、紡糸温度が高い範囲においても着色防止効果が非常に顕著であり、得られる繊維の色調が良好になる。具体的なホスファイト系着色防止剤は、特に限定されないが、下記一般式(1)、(2)、(3)で示されるホスファイト系着色防止剤がセルロースエステルに対して着色防止効果が高く好ましい。
Figure 2006118060
Figure 2006118060
Figure 2006118060
(ここで、R、R、R、R、R、R、R 、R 、R ・・・R 、R p+1は水素又は炭素数4〜23のアルキル、アリール、アルコキシアルキル、アリールオキシアルキル、アルコキシアリール、アリールアルキル、アルキルアリール、ポリアリールオキシアルキル、ポリアルコキシアルキル及びポリアルコキシアリール基から成る群から選択された基を示す。但し、一般式(1)、(2)、(3)の各同一式中で全てが水素になることはない。一般式(2)中で示されるホスファイト系着色防止剤中のXは脂肪族鎖、芳香核を側鎖に有する脂肪族鎖、芳香核を鎖中に有する脂肪族鎖及び上記鎖中に2個以上連続しない酸素原子を包含する鎖から成る群から選択された基を示す。また、k、qは1以上の整数、pは3以上の整数を示す。)
これらのホスファイト系着色防止剤のk、qの数は好ましくは1〜10である。k、qの数を1以上にすることで加熱時の揮発性が小さくなり、10以下とすることで本発明の組成物との相溶性が向上するため好ましい。また、pの値は3〜10が好ましい。3以上とすることで加熱時の揮発性が小さくなり、10以下とすることで本発明における組成物との相溶性が向上するため好ましい。
上記一般式(1)で表されるホスファイト系着色防止剤の具体例としては、下記式(4)〜(7)で表されるものが好ましい。
Figure 2006118060
Figure 2006118060
Figure 2006118060
Figure 2006118060
また、上記一般式(2)で表されるホスファイト系着色防止剤の具体例としては、下記式(8)、(9)、(10)で表されるものが好ましい。
Figure 2006118060
Figure 2006118060
Figure 2006118060
ホスファイト系着色防止剤の配合量は、組成物に対して0.005重量%〜0.500重量%であることが好ましい。配合量を0.005重量%以上とすることで加熱時の組成物の着色が抑制できるため好ましい。より好ましくは0.01重量%以上、さらに好ましくは0.05重量%以上である。
一方、配合量を0.500重量%以下とすることにより、セルロースエステルの分子鎖を切断し重合度を低下することによる劣化を抑制することができ、得られるマルチフィラメントの機械的特性が良好となるため好ましい。より好ましくは0.300重量%以下、さらに好ましくは0.200重量%以下である。
本発明の熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントは、均一性に優れたものであり、具体的には繊維長手方向における太さ斑(繊度変動値U%)および周期的な太さ変動斑(スペクトルグラムマスにおけるCV%)が小さく、かつマルチフィラメントを構成する各単糸間の繊度ばらつき(単糸の繊度CV%)が小さいものである。
本発明では、繊維長手方向における太さ斑の指標として、繊度変動値(U%)を用いており、ツェルベガーウースター社製ウースターテスターにより求めることができる。本発明における熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントの繊度変動値(U%)は3.0%以下である。
U%値が3.0%以下であれば、マルチフィラメント長手方向の均一性が優れていることを指し、織編物に加工する際、毛羽や糸切れが発生せず、また染色を行っても、部分的に強い染め斑、染め筋などの欠点が発生せず、高品位な織編物となる。U%値は小さい程よく、より好ましくは2.0%以下、更に好ましくは1.5%以下、最も好ましくは1.0%以下である。なおU%値の測定条件に関しては、実施例にて詳細に説明する。
本発明では周期的な太さ変動斑の指標として、スペクトログラムマスにおけるCV%を用いている。本発明における熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントのスペクトログラムマスでの周期長10〜50mの範囲のCV%は1.00%以下である。ここで言うCV%とは、連続的に測定して得られた繊度変動値(U%)のチャートを周期解析して得られる値であって、特定の周期でCV%が1.00%を越えると、その周期に応じてパターン化された染め斑となり、均染性に劣った布帛しか得られない。例えば、15m間隔で太部が存在する場合、15m周期で太部が濃染となる。したがって、スペクトログラムマスでのCV%は0.80%以下であることがより好ましく、0.50%以下であることが更に好ましく、0.30%以下であることが最も好ましい。
本発明では、マルチフィラメントを構成する各単糸間の繊度ばらつきの指標として、単糸繊度CV%を用いている。本発明における熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントの単糸繊度変動率CV%は10.0%以下である。単糸繊度CV%とは、マルチフィラメントを構成する単糸の繊度を下式により算出した値を言う。
単糸繊度CV%=(σ/X)×100
ただしXは単糸繊度の平均値およびσは標準偏差である。
単糸繊度CV%は、マルチフィラメントの断面方向における構成繊維の直径斑の指標である。この斑が大きく、言い換えれば平均繊度よりも細い繊度のフィラメントが存在すると織編物に加工する際に細繊度のフィラメントが切れて毛羽になりやすいという問題がしやすい。また、平均繊度よりも太い繊度のフィラメントが存在すると、染色したときに濃染になる傾向にあるために筋斑が発生しやすい。工程通過性を高め、均染性の高い布帛を得るために、単糸繊度CV%は、8.0%以下であることがより好ましく、6.0%以下であることが更に好ましい。
本発明における熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントの重量平均分子量(Mw)は50000〜250000であることが好ましい。Mwが50000以上であれば、実用上に耐えうる繊維強度となり、また製織・製編などの工程通過性が良好となる。得られる繊維のMwは80000以上であることがより好ましく、100000以上であることが更に好ましい。
本発明における熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントの強度は0.9cN/dtex〜2.5cN/dtexであることが好ましい。強度が0.9cN/dtex以上であれば、製織や製編時など高次加工工程の通過性が良好であり、また最終製品の強力も不足することがないため好ましい。良好な強度特性の観点から、強度は高ければ高いほど好ましいが、具体的には1.0cN/dtex〜2.5cN/dtexであることがより好ましく、1.1cN/dtex〜2.5cN/dtexであることが更に好ましい。
本発明における熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントの伸度は15%〜50%であることが好ましい。伸度が15%以上である場合には製織や製編時など高次加工工程において糸切れが多発することがない。良好な伸度としては、20%〜45%であることがより好ましく、20%〜40%であることが更に好ましい。
本発明における熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントの黄色度を示す繊維色調(b値)は0〜6であることが好ましい。繊維色調(b値)を0〜6とすることで黄味が強くなく、製品の品位が優れ、衣料用途等の色調が重要な用途にも使用可能となる。また染色時の発色性が良好になるため好ましい。繊維色調(b値)は低い方が良く、5以下であることが好ましく、4以下であることがより好ましい。
本発明における熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントの単糸繊度は0.5dtex〜40.0dtexであることが好ましい。単糸繊度を0.5dtex〜40.0dtexとすることで、溶融紡糸法によって製糸性よく繊維を得ることができ、また繊維構造物の適度な曲げ剛性により、ソフトさが要求される衣料用布帛などにも適用することができる。単糸繊度はより好ましくは1.0dtex〜30.0dtexであり、更に好ましくは2.0dtex〜20.0dtexである。
本発明における熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントには、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、糸摩擦低減剤、酸化防止剤、着色顔料、静電剤、抗菌剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、結晶核剤、蛍光増白剤等として、無機微粒子や有機化合物を必要に応じて含有することができる。
本発明における熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントの断面形状に関しては特に制限がなく、真円状の円形断面であっても良いし、また、多葉形、扁平形、楕円形、W字形、S字形、X字形、H字形、C字形、田字形、井桁形、中空などの異形断面糸でも良い。
次に本発明の熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントの製造方法について説明する。
本発明では、溶融紡糸の際に用いる紡糸口金の吐出孔(中心)間距離が7.0mm以上20.0mm以下であることが重要である。ここで言う吐出孔(中心)間距離とは、隣接する吐出孔の中心間の距離を指す。吐出孔(中心)間距離を7.0mm以上20.0mm以下にすることで、得られるマルチフィラメントは、繊度の変動斑(U%値が3.0%以下となる)や周期的な変動斑(CV%が1.00%以下)が小さく、得られる繊維は均一性に優れたものとなる。吐出孔(中心)間距離が7.0mm未満の場合、各々の吐出孔から吐出される糸条が細化する過程で生じる随伴気流が糸条間で干渉しやすく、マルチフィラメントとして糸長手方向に位相の揃った太細が形成されやすい。一方、吐出孔(中心)間距離が20.0mmを越えると、口金上でのポリマーの分配性が低下してデッドスペースが形成されやすく、繊維の均一性が低下する。その結果、糸切れが多発したり、得られるマルチフィラメントの強度バラツキが大きい等の欠点が発生しやすい。そのため吐出孔(中心)間距離は8.0mm以上18.0mm以下であることがより好ましく、9.0mm以上16.0mm以下であることが最も好ましい。
本発明では、紡糸口金背面圧が3.0MPa以上10.0MPa以下であることが重要である。紡糸口金背面圧がこの範囲にある場合、紡糸口金孔での計量性が良好となるため、得られるマルチフィラメントの単糸繊度CV%は低く、マルチフィラメントを構成する単糸間の繊度ばらつきが小さくなり、得られる繊維は均一性に優れたものとなる。紡糸口金背面圧が3.0MPa未満の場合、紡糸口金での計量性悪化のため、得られるマルチフィラメントで細糸が発生したり、また単糸繊度CV%は高くなる。また紡糸口金背面圧が10.0MPaより高い場合、紡糸困難となったり、紡糸口金の変形が生じたりする。また紡糸口金背面圧は高いほど、計量性が良好となり均一性の優れたマルチフィラメントが得られる。一方で、紡糸口金背面圧が高くなるにしたがい、組成物が紡糸口金孔を通過する際の剪断応力は高くなる。その結果、メルトフラクチャーが発生する剪断応力の臨界点を越えてしまうため、均一性の優れたマルチフィラメントを得ることが困難となる。紡糸口金背面圧は3.5MPa以上9.0MPa以下であることがより好ましく、4.0MPa以上8.0MPa以下であることが更に好ましい。
本発明では、紡糸面深度が0mm以上150mm以下であることが重要である。紡糸面深度とは、紡糸口金の吐出孔面からスピンブロック下端(冷却開始位置)までの距離を指す。本発明のマルチフィラメントは、紡糸口金から吐出された糸条の細化が急速に進行するために糸条間での随伴気流が干渉しやすく、マルチフィラメントの均一性が劣ったものとなる。この糸条間での干渉を抑制し、細化を安定させるために、上記の吐出孔(中心)間距離、紡糸口金背面圧に加え、紡糸面深度を所定範囲にすることで、本発明の目的である繊維長手方向における太さ斑および周期的変動斑が小さく、かつマルチフィラメントを構成する各単糸間の繊度ばらつきが小さい、均一性に優れた繊維を得ることが可能となる。紡糸面深度は、得ようとするマルチフィラメントの単糸繊度や断面形状により最適値を選択することが必要であり、例えば、単糸繊度0.5dtex〜2.0dtexでは0mm以上100mm以下、単糸繊度2.0dtex〜40.0dtexでは0mm以上150mm以下にすることが好ましい。
本発明では、紡糸温度を240℃以上270℃以下とすることが重要である。紡糸温度を240℃以上とすることにより、紡糸口金より吐出されたマルチフィラメントの伸長粘度が十分に低下するため、メルトフラクチャー(紡糸口金孔通過時においてポリマーの剪断応力が高いと流線乱れが発生し、紡糸口金より吐出された糸条の形状が不規則になる現象)起因の短ピッチの周期斑が現れず、均一な繊維を得ることができる。更には紡糸口金より吐出した糸条の細化過程がスムーズになるため、繊維特性が良好となり、また製糸性が安定する。また紡糸温度を270℃以下とすることにより、組成物の熱分解を抑制できるため、得られるマルチフィラメントの分子量低下による機械的特性不良や着色による品位悪化が発生しない。
本発明では、冷却風速度を0.01m/秒以上0.50m/秒以下とすることが重要である。冷却風速度がこの範囲にある場合、紡糸口金より吐出された、マルチフィラメントを構成する単糸の冷却が、均一となり、得られる繊維は均一性の優れたものとなる。冷却風速度は0.10m/秒以上0.45m/秒以下であることがより好ましく、0.20m/秒以上0.40m/秒以下であることが更に好ましい。
本発明では、溶融紡糸に際して、組成物の含水分率を0.3%以下としておこくことが好ましい。含水分率が0.3%以下である場合、溶融紡糸時、水分により発泡することもなく、安定して紡糸を行うことができ、得られるマルチフィラメントの機械的特性も良好となる。含水分率は0.2%以下であることがより好ましく、0.1%以下であることが更にも好ましく、0.08%以下であることが最も好ましい。
紡糸速度は1000m/分〜2500m/分であることが好ましい。紡糸速度を1000m/分〜2500m/分とすることで、得られる繊維の分子配向が促進され、繊維特性に優れた繊維を得ることができる。紡糸速度は1100m/分〜2250m/分であることがより好ましく、1200m/分〜2000m/分であることが最も好ましい。
以下、図面に基づいて本発明を具体的に説明する。
図1は、本発明の熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントの製造方法に用いる溶融紡糸装置の一実施態様を示す図である。図1において、1はスピンブロック、2は溶融紡糸パック、3は紡糸口金、4は紡糸面深度、5は冷却装置、6は紡出糸条である。
溶融された組成物は、スピンブロック1に装着された溶融紡糸パック2の下部に取り付けられた紡糸口金3の細孔より押し出される。押し出された紡出糸条6は、冷却装置5により冷却されながら通過し、ローラーを介して巻き取られる。なお紡糸面深度4とは、紡糸口金の吐出孔面からスピンブロック下端(冷却開始位置)までの距離を指す。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。なお実施例中の各特性値は次の方法で求めたが、本発明はこれらに限定されるものではない。
A.セルロースエステルの平均置換度
セルロースアセテートプロピオネートのアセチル基およびプロピオニル基の平均置換度の算出方法については下記の通りである。
乾燥したセルロースアセテートプロピオネート0.9gを秤量し、アセトン35mlとジメチルスルホキシド15mlを加え溶解した後、さらにアセトン50mlを加えた。撹拌しながら0.5N−水酸化ナトリウム水溶液30mlを加え、2時間ケン化した。熱水50mlを加え、フラスコ側面を洗浄した後、フェノールフタレインを指示薬として0.5N−硫酸で滴定した。別に試料と同じ方法で空試験を行った。滴定が終了した溶液の上澄み液を100倍に希釈し、イオンクロマトグラフを用いて、有機酸の組成を測定した。測定結果とイオンクロマトグラフによる酸組成分析結果から、下記式により置換度を計算した。
TA=(B−A)×F/(1000×W)
DSa=(162.14×TA)/[{1−(Mwa−(16.00+1.01))×TA}+{1−(Mwp−(16.00+1.01))×TA}×(Pr/Ac)]
DSp=DSa×(Pr/Ac)
TA:全有機酸量(ml)
A:試料滴定量(ml)
B:空試験滴定量(ml)
F:硫酸の力価
W:試料重量(g)
DSa:アセチル基の平均置換度
DSp:プロピオニル基の平均置換度
Mwa:酢酸の分子量
Mwp:プロピオン酸の分子量
Pr/Ac:酢酸(Ac)とプロピオン酸(Pr)とのモル比
162.14:セルロースの繰り返し単位の分子量
16.00:酸素の原子量
1.01:水素の原子量
B.GPCによる重量平均分子量(Mw)測定
セルロースエステルの濃度が0.15重量%となるようにテトラヒドロフランに完全に溶解させ、GPC測定用試料とした。この試料を用い、以下の条件のもと、Waters2690でGPC測定を行い、ポリスチレン換算により重量平均分子量(Mw)を求めた。
カラム :東ソー製TSK gel GMHHR−Hを2本連結
検出器 :Waters2410 示差屈折計RI
移動層溶媒:テトラヒドロフラン
流速 :1.0ml/分
注入量 :200μl
C.繊度変動値(U%)およびスペクトログラムマス(周期解析図)におけるCV%
U%測定は、ツェルベガーウースター社製ウースターテスター4−CXにより、下記条件にて測定して求めた。
測定速度 :200m/分
測定時間 :2.5分
測定繊維長:500m
撚り :S撚り、12000/分
なお、測定回数は5回であり、その平均値をU%とした。
また、スペクトログラムマス(周期解析図)におけるCV%は、ウースターテスター付属の繊度変動周期解析ソフトを用いてスペクトログラムマスを得、周期長10〜50mの範囲でCV%を読みとり、前記周期長全域でのCV%の最大値をそのマルチフィラメントのCV%とした。
D.マルチフィラメントを構成する単糸の繊度CV%
溶融紡糸して得られた熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントを繊維軸方向に対して垂直に切断し、その切断面を光学顕微鏡で撮影し、得られた画像からマルチフィラメントを構成する各単糸の単糸径を測定し、その値から各単糸の繊度を算出し、下式より単糸繊度CV%を算出した。
単糸繊度CV%=(σ/X)×100
ただしXは単糸繊度の平均値およびσは標準偏差である。
E.強度および伸度
オリエンテック社製テンシロンUCT−100型を用い、試料長20cm、引張速度20cm/minの条件で引張試験を行って、最大荷重の示す点の応力(cN)を繊度(dtex)で除した値を強度(cN/dtex)とした。またそのときの伸度を伸度(%)とした。なお測定回数はそれぞれ5回とし、その平均値を強度、伸度とした。
F.繊維色調b値
繊維をプレートに巻き、スガ試験器株式会社製SMカラーコンピューターでL、a、b値を測定し、黄色みを表すb値を色調として用いた。また、カラーコンピューターの光の入射角は45度を採用した。
合成例1
セルロース(日本製紙(株)製溶解パルプ)100重量部に、酢酸240重量部とプロピオン酸67重量部を加え、50℃で30分間混合した。混合物を室温まで冷却した後、氷浴中で冷却した無水酢酸172重量部と無水プロピオン酸168重量部をエステル化剤として、硫酸4重量部をエステル化触媒として加えて、150分間撹拌を行い、エステル化反応を行った。エステル化反応において、40℃を越える時は、水浴で冷却した。反応後、反応停止剤として酢酸100重量部と水33重量部の混合溶液を20分間かけて添加して、過剰の無水物を加水分解した。その後、酢酸333重量部と水100重量部を加えて、80℃で1時間加熱撹拌した。反応終了後、炭酸ナトリウム6重量部を含む水溶液を加えて、析出したセルロースアセテートプロピオネートを濾別し、続いて水で洗浄した後、60℃で4時間乾燥した。得られたセルロースアセテートプロピオネートのアセチル基およびプロピオニル基の平均置換度は各々1.9、0.7であり、重量平均分子量(Mw)は17.2万であった。
実施例1
合成例1で製造したセルロースアセテートプロピオネート82重量%と平均分子量600のポリエチレングリコール(PEG600)17.9重量%およびホスファイト系着色防止剤としてビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.100重量%を二軸エクストルーダーを用いて230℃で混練し、5mm程度にカッティングしてセルロースエステル組成物ペレットを得た。
このペレットを80℃、8時間の真空乾燥を行い(乾燥後の含水分率500ppm)、メルター温度260℃にて溶融させ、紡糸温度260℃とした溶融紡糸パックへ導入して、吐出量25.1g/分の条件で、0.18mmφ−0.60mmLの口金孔を36ホール有した口金より紡出した(口金外径100mmφ、吐出孔(中心)間距離12.5mm、紡糸口金背面圧4.2MPa、紡糸面深度110mm)。この紡出糸条を25℃、風速0.20m/秒の冷却風によって冷却し、油剤を付与して収束させた後、1500m/分で回転する第1ゴデットローラーにて引き取り、第1ゴデットローラーと同じ速度で回転する第2ゴデットローラーを介して、巻き取り張力が0.1cN/dtexとなる速度で回転するワインダーにて巻き取った。
得られた繊維(167デシテックス−36フィラメント)は、U%が0.5%、スペクトログラムマスにおけるCV%の最大値が0.10%、マルチフィラメントを構成する単糸の繊度CV%が4.0%であり、糸の太さ斑の小さい、均一性に優れた高品位なものであった。また強度は1.28cN/dtex、伸度は25.3%、繊維色調(b値)は2.4、繊維分子量(Mw)は13.8万であり、機械的特性も優れたものであった。(表1参照)
実施例2
合成例1で製造したセルロースアセテートプロピオネート80重量%と平均分子量600のポリエチレングリコール(PEG600)19.9重量%およびホスファイト系着色防止剤としてビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.100重量%を二軸エクストルーダーを用いて225℃で混練し、5mm程度にカッティングしてセルロースエステル組成物ペレットを得た。
このペレットを80℃、8時間の真空乾燥を行い(乾燥後の含水分率540ppm)、メルター温度250℃にて溶融させ、紡糸温度250℃とした溶融紡糸パックへ導入して、吐出量20.0g/分の条件で、0.20mmφ−0.60mmLの口金孔を24ホール有した口金より紡出した(口金外径100mmφ、吐出孔(中心)間距離16.0mm、紡糸口金背面圧3.5MPa、紡糸面深度80mm)。この紡出糸条を25℃、風速0.30m/秒のチムニー風によって冷却し、油剤を付与して収束させた後、2000m/分で回転する第1ゴデットローラーにて引き取り、第1ゴデットローラーと同じ速度で回転する第2ゴデットローラーを介して、巻き取り張力が0.1cN/dtexとなる速度で回転するワインダーにて巻き取った。
得られた繊維(100デシテックス−24フィラメント)は、U%が0.6%、スペクトログラムマスにおけるCV%の最大値が0.20%、マルチフィラメントを構成する単糸のCV%が5.2%であり、糸の太さ斑の小さい、均一性に優れた高品位なものであった。また強度は1.20cN/dtex、伸度は27.5%、繊維色調(b値)は2.6、繊維分子量(Mw)は13.9万であり、機械的特性も優れたものであった。(表1参照)
実施例3
合成例1で製造したセルロースアセテートプロピオネート85重量%と平均分子量600のポリエチレングリコール(PEG600)14.8重量%およびホスファイト系着色防止剤としてビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.200重量%を二軸エクストルーダーを用いて240℃で混練し、5mm程度にカッティングしてセルロースエステル組成物ペレットを得た。
このペレットを80℃、8時間の真空乾燥を行い(乾燥後の含水分率580ppm)、メルター温度255℃にて溶融させ、紡糸温度255℃とした溶融紡糸パックへ導入して、吐出量22.5g/分の条件で、0.25mmφ−0.75mmLの口金孔を36ホール有した口金より紡出した(口金外径100mmφ、吐出孔(中心)間距離14.0mm、紡糸口金背面圧4.6MPa、紡糸面深度150mm)。この紡出糸条を25℃、風速0.40m/秒の冷却風によって冷却し、油剤を付与して収束させた後、1500m/分で回転する第1ゴデットローラーにて引き取り、第1ゴデットローラーと同じ速度で回転する第2ゴデットローラーを介して、巻き取り張力が0.1cN/dtexとなる速度で回転するワインダーにて巻き取った。
得られた繊維(150デシテックス−36フィラメント)は、U%が0.8%、スペクトログラムマスにおけるCV%の最大値が0.35%、マルチフィラメントを構成する単糸の繊度CV%が4.5%であり、糸の太さ斑の小さい、均一性に優れた高品位なものであった。また強度は1.42cN/dtex、伸度は21.6%、繊維色調(b値)は3.5、繊維分子量(Mw)は13.5万であり、機械的特性も優れたものであった。(表1参照)
実施例4
合成例1で製造したセルロースアセテートプロピオネート82重量%と平均分子量600のポリエチレングリコール(PEG600)17.9重量%およびホスファイト系着色防止剤としてビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.1重量%を二軸エクストルーダーを用いて230℃で混練し、5mm程度にカッティングしてセルロースエステル組成物ペレットを得た。
このペレットを80℃、8時間の真空乾燥を行い(乾燥後の含水分率500ppm)、メルター温度245℃にて溶融させ、紡糸温度245℃とした溶融紡糸パックへ導入して、吐出量18.0g/分の条件で、0.15mmφ−0.75mmLの口金孔を48ホール有した口金より紡出した(口金外径100mmφ、吐出孔(中心)間距離8.0mm、紡糸口金背面圧6.1MPa、紡糸面深度150mm)。この紡出糸条を25℃、風速0.10m/秒の冷却風によって冷却し、油剤を付与して収束させた後、1000m/分で回転する第1ゴデットローラーにて引き取り、第1ゴデットローラーと同じ速度で回転する第2ゴデットローラーを介して、巻き取り張力が0.1cN/dtexとなる速度で回転するワインダーにて巻き取った。
得られた繊維(180デシテックス−48フィラメント)は、U%が1.0%、スペクトログラムマスにおけるCV%の最大値が0.30%、マルチフィラメントを構成する単糸の繊度CV%が3.7%であり、糸の太さ斑の小さい、均一性に優れた高品位なものであった。また強度は1.10cN/dtex、伸度は33.4%、繊維色調(b値)は1.8、繊維分子量(Mw)は14.4万であり、機械的特性も優れたものであった。(表1参照)
実施例5
合成例1で製造したセルロースアセテートプロピオネート84重量%と平均分子量600のポリエチレングリコール(PEG600)15.7重量%およびホスファイト系着色防止剤としてビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.3重量%を二軸エクストルーダーを用いて230℃で混練し、5mm程度にカッティングしてセルロースエステル組成物ペレットを得た。
このペレットを80℃、8時間の真空乾燥を行い(乾燥後の含水分率480ppm)、メルター温度260℃にて溶融させ、紡糸温度260℃とした溶融紡糸パックへ導入して、吐出量19.8g/分の条件で、0.20mmφ−0.80mmLの口金孔を36ホール有した口金より紡出した(口金外径100mmφ、吐出孔(中心)間距離12.5mm、紡糸口金背面圧5.0MPa、紡糸面深度80mm)。この紡出糸条を25℃、風速0.25m/秒の冷却風によって冷却し、油剤を付与して収束させた後、1800m/分で回転する第1ゴデットローラーにて引き取り、第1ゴデットローラーと同じ速度で回転する第2ゴデットローラーを介して、巻き取り張力が0.1cN/dtexとなる速度で回転するワインダーにて巻き取った。
得られた繊維(110デシテックス−36フィラメント)は、U%が0.7%、スペクトログラムマスにおけるCV%の最大値が0.20%、マルチフィラメントを構成する単糸の繊度CV%が4.1%であり、糸の太さ斑の小さい、均一性に優れた高品位なものであった。また強度は1.35cN/dtex、伸度は24.0%、繊維色調(b値)は2.0、繊維分子量(Mw)は13.2万であり、機械的特性も優れたものであった。(表1参照)
合成例2
セルロース(日本製紙(株)製溶解パルプ)100重量部に酢酸67重量部とプロピオン酸300重量部を加え、55℃で30分混合した。混合物を室温まで冷却した後、氷浴中で冷却した無水酢酸33重量部、無水プロピオン酸467重量部、硫酸4重量部を加えてアシル化を行った。アシル化において、40℃を超える時は水浴で冷却した。撹拌を150分間行った後、反応停止剤として酢酸100重量部と水33重量部の混合溶液を20分間かけて添加して、過剰の無水物を加水分解した。その後、酢酸333重量部と水100重量部を加え60℃で1時間加熱撹拌した。反応終了後、炭酸ナトリウム6重量部含む水溶液を加えて析出したセルロースアセテートプロピオネートを濾別、続いて水で洗浄した後、60℃で4時間乾燥した。得られたセルロースアセテートプロピオネートのアセチル基およびプロピオニル基の平均置換度は各々0.2、2.4であり、重量平均分子量は16.0万であった。
実施例6
合成例2で製造したセルロースアセテートプロピオネート90重量%と平均分子量600のポリエチレングリコール(PEG600)10重量%を二軸エクストルーダーを用いて210℃で混練し、5mm程度にカッティングしてセルロースエステル組成物ペレットを得た。
このペレットを80℃、7時間の真空乾燥を行い(乾燥後の含水分率420ppm)、メルター温度240℃にて溶融させ、紡糸温度240℃とした溶融紡糸パックへ導入して、吐出量30.0g/分の条件で、0.25mmφ−0.75mmLの口金孔を48ホール有した口金より紡出した(口金外径100mmφ、吐出孔(中心)間距離10.0mm、紡糸口金背面圧3.3MPa、紡糸面深度30mm)。この紡出糸条を25℃、風速0.30m/秒の冷却風によって冷却し、油剤を付与して収束させた後、1500m/分で回転する第1ゴデットローラーにて引き取り、第1ゴデットローラーと同じ速度で回転する第2ゴデットローラーを介して、巻き取り張力が0.1cN/dtexとなる速度で回転するワインダーにて巻き取った。
得られた繊維(200デシテックス−48フィラメント)は、U%が0.6%、スペクトログラムマスにおけるCV%の最大値が0.25%、マルチフィラメントを構成する単糸の繊度CV%が6.4%であり、糸の太さ斑の小さい、均一性に優れた高品位なものであった。また強度は1.20cN/dtex、伸度は24.8%、繊維色調(b値)は1.7、繊維分子量(Mw)は14.5万であり、機械的特性も優れたものであった。(表1参照)
比較例1
合成例1で製造したセルロースアセテートプロピオネート80重量%と平均分子量600のポリエチレングリコール(PEG600)19.9重量%およびホスファイト系着色防止剤としてビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.1重量%を二軸エクストルーダーを用いて220℃で混練し、5mm程度にカッティングしてセルロースエステル組成物ペレットを得た。
このペレットを80℃、8時間の真空乾燥を行い(乾燥後の含水分率540ppm)、メルター温度275℃にて溶融させ、紡糸温度275℃とした溶融紡糸パックへ導入して、吐出量30.0g/分の条件で、0.20mmφ−0.30mmLの口金孔を72ホール有した口金より紡出した(口金外径100mmφ、吐出孔(中心)間距離5.5mm、紡糸口金背面圧1.3MPa、紡糸面深度160mm)。この紡出糸条を25℃、風速0.70m/秒の冷却風によって冷却し、油剤を付与して収束させた後、1500m/分で回転する第1ゴデットローラーにて引き取り、第1ゴデットローラーと同じ速度で回転する第2ゴデットローラーを介して、巻き取り張力が0.1cN/dtexとなる速度で回転するワインダーにて巻き取った。
得られた繊維(200デシテックス−72フィラメント)は、U%が4.5%、スペクトログラムマスにおけるCV%の最大値が1.50%、マルチフィラメントを構成する単糸の繊度CV%が13.2%であり、糸の太さ斑の大きい、均一性の悪い低品位なものであった。(表1参照)
比較例2
合成例1で製造したセルロースアセテートプロピオネート82重量%と平均分子量600のポリエチレングリコール(PEG600)17.9重量%およびホスファイト系着色防止剤としてビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.1重量%を二軸エクストルーダーを用いて230℃で混練し、5mm程度にカッティングしてセルロースエステル組成物ペレットを得た。
このペレットを80℃、8時間の真空乾燥を行い(乾燥後の含水分率500ppm)、メルター温度250℃にて溶融させ、紡糸温度250℃とした溶融紡糸パックへ導入して、吐出量7.5g/分の条件で、0.25mmφ−0.625mmLの口金孔を12ホール有した口金より紡出した(口金外径100mmφ、吐出孔(中心)間距離25.0mm、紡糸口金背面圧1.9MPa、紡糸面深度80mm)。この紡出糸条を25℃、風速0.20m/秒の冷却風によって冷却し、油剤を付与して収束させた後、1250m/分で回転する第1ゴデットローラーにて引き取り、第1ゴデットローラーと同じ速度で回転する第2ゴデットローラーを介して、巻き取り張力が0.1cN/dtexとなる速度で回転するワインダーにて巻き取った。
得られた繊維(60デシテックス−12フィラメント)は、U%が1.7%、スペクトログラムマスにおけるCV%の最大値が1.20%、マルチフィラメントを構成する単糸の繊度CV%が10.9%であり、糸の太さ斑の大きい、均一性の悪い低品位なものであった。(表1参照)
比較例3
合成例1で製造したセルロースアセテートプロピオネート70重量%と平均分子量600のポリエチレングリコール(PEG600)30重量%を二軸エクストルーダーを用いて210℃で混練し、5mm程度にカッティングしてセルロースエステル組成物ペレットを得た。
このペレットを80℃、8時間の真空乾燥を行い(乾燥後の含水分率740ppm)、メルター温度240℃にて溶融させ、紡糸温度240℃とした溶融紡糸パックへ導入して、吐出量30.0g/分の条件で、0.20mmφ−0.60mmLの口金孔を48ホール有した口金より紡出した(口金外径100mmφ、吐出孔(中心)間距離6.5mm、紡糸口金背面圧1.1MPa、紡糸面深度110mm)。この紡出糸条を冷却風によって冷却せず、油剤を付与して収束させた後、1500m/分で回転する第1ゴデットローラーにて引き取り、第1ゴデットローラーと同じ速度で回転する第2ゴデットローラーを介して、巻き取り張力が0.1cN/dtexとなる速度で回転するワインダーにて巻き取った。
得られた繊維(200デシテックス−48フィラメント)は、U%が6.4%、スペクトログラムマスにおけるCV%の最大値が3.50%、マルチフィラメントを構成する単糸の繊度CV%が12.8%であり、糸の太さ斑の大きい、均一性の悪い低品位なものであった。(表1参照)
比較例4
合成例1で製造したセルロースアセテートプロピオネート82重量%と平均分子量600のポリエチレングリコール(PEG600)17.9重量%およびホスファイト系着色防止剤としてビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.1重量%を二軸エクストルーダーを用いて230℃で混練し、5mm程度にカッティングしてセルロースエステル組成物ペレットを得た。
このペレットを80℃、8時間の真空乾燥を行い(乾燥後の含水分率500ppm)、メルター温度260℃にて溶融させ、紡糸温度260℃とした溶融紡糸パックへ導入して、吐出量30.0g/分の条件で、0.20mmφ−0.60mmLの口金孔を96ホール有した口金より紡出した(口金外径100mmφ、吐出孔(中心)間距離5mm、紡糸口金背面圧2.8MPa、紡糸面深度30mm)。この紡出糸条を25℃、風速0.75m/秒の冷却風によって冷却し、油剤を付与して収束させた後、750m/分で回転する第1ゴデットローラーにて引き取り、第1ゴデットローラーと同じ速度で回転する第2ゴデットローラーを介して、巻き取り張力が0.1cN/dtexとなる速度で回転するワインダーにて巻き取った。
得られた繊維(400デシテックス−96フィラメント)は、U%が5.2%、スペクトログラムマスにおけるCV%の最大値が2.55%、マルチフィラメントを構成する単糸のCV%が14.1%であり、糸の太さ斑の大きい、均一性の悪い低品位なものであった。(表1参照)
比較例5
合成例1で製造したセルロースアセテートプロピオネート72重量%と平均分子量600のポリエチレングリコール(PEG600)27.9重量%およびホスファイト系着色防止剤としてビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト0.1重量%を二軸エクストルーダーを用いて200℃で混練し、5mm程度にカッティングしてセルロースエステル組成物ペレットを得た。
このペレットを80℃、8時間の真空乾燥を行い(乾燥後の含水分率580ppm)、メルター温度215℃にて溶融させ、紡糸温度215℃とした溶融紡糸パックへ導入して、吐出量55.0g/分の条件で、0.15mmφ−0.75mmLの口金孔を48ホール有した口金より紡出した(口金外径100mmφ、吐出孔(中心)間距離6.0mm、紡糸口金背面圧10.5MPa、紡糸面深度200mm)。この紡出糸条を25℃、風速0.6m/秒の冷却風によって冷却し、油剤を付与して収束させた後、2750m/分で回転する第1ゴデットローラーにて引き取り、第1ゴデットローラーと同じ速度で回転する第2ゴデットローラーを介して、巻き取り張力が0.1cN/dtexとなる速度で回転するワインダーにて巻き取った。
得られた繊維(200デシテックス−48フィラメント)は、U%が3.9%、スペクトログラムマスにおけるCV%の最大値が1.80%、マルチフィラメントを構成する単糸の繊度CV%が11.1%であり、糸の太さ斑の大きい、均一性の悪い低品位なものであった。(表1参照)
Figure 2006118060
得られる繊維は、糸の太さ斑の小さい、均一性に優れた高品位なものであり、衣料用繊維、産業用繊維、不織布などとして用いることができ、特に衣料用繊維に好適に用いることができる。
本発明の熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントの製造方法に用いる溶融紡糸装置の一実施態様を示す図である。 繊維長手方向における糸の太さ斑が小さいマルチフィラメントのU%チャートである。 図2に対応する繊度変動のスペクトログラムマス(周期解析図)である。 繊維長手方向における糸の太さ斑が大きいマルチフィラメントのU%チャートである。 図4に対応する繊度変動のスペクトログラムマス(周期解析図)である。
符号の説明
1:スピンブロック
2:溶融紡糸パック
3:紡糸口金
4:紡糸面深度
5:冷却装置
6:紡出糸条

Claims (2)

  1. アシル基の少なくとも一部が炭素数3〜18であるセルロースエステル75重量%〜95重量%および多価アルコール系可塑剤5重量%〜25重量%を少なくとも含んでなる組成物から成るマルチフィラメントであって、該マルチフィラメントの繊度変動値U%が3.0%以下でありかつスペクトログラムマスにおけるCV%が1.00%以下であり、該マルチフィラメントを構成する単糸の繊度CV%が10.0%以下であることを特徴とする熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメント。
  2. アシル基の少なくとも一部が炭素数3〜18であるセルロースエステル75重量%〜95重量%および多価アルコール系可塑剤5重量%〜25重量%を少なくとも含んでなる組成物を溶融紡糸するに際し、
    (1)紡糸口金の吐出孔(中心)間距離が7.0mm以上20.0mm以下
    (2)紡糸口金背面圧が3.0MPa以上10.0MPa以下
    (3)紡糸面深度が0mm以上150mm以下
    (4)紡糸温度が240℃以上270℃以下
    (5)冷却風速度が0.01m/秒以上0.50m/秒以下
    の要件を満足することを特徴とする熱可塑性セルロースエステル系マルチフィラメントの製造方法。
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