JP2006117783A - 再剥離性圧着記録用紙 - Google Patents

再剥離性圧着記録用紙 Download PDF

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Abstract

【課題】 耐UV性能、耐熱性能に加えて印刷・印字性能に優れた再剥離性圧着記録用紙の提供。
【解決手段】 この課題は、常温、常圧では粘着性、接着性を示さず、加圧時に接着性を示す、圧着後に剥離可能である感圧接着剤組成物よりなる層を少なくとも片面に有する再剥離性圧着記録用紙において、前記感圧接着剤組成物が、−50℃〜0℃のガラス転移温度(Tg)を持つスチレン−ブタジエン系共重合体のエマルジョンとアルカン酸ビニル及びエチレンの共重合体エマルジョンの存在下で、エチレン性不飽和単量体のシード重合によって得られるエマルジョンを混合した接着剤基材と、微粒子充填剤を含有することを特徴とする再剥離性圧着記録用紙によって解決される。

Description

本発明は、耐酸化劣化性能、耐熱性能、耐UV性能、耐ブロッキング性能、印刷性能、印字性能及び圧着性能に優れ、空気中に放置されたり、加熱されたり、紫外線(UV)を照射されたりしても接着力が低下し難い再剥離性圧着記録用紙の提供である。
近年、銀行、クレジット会社、保険会社、官庁等から各個人宛に貯金、残金状況等個人情報を通知する手段として、親展はがきが普及している。親展はがきは基材に感圧接着剤を塗布した後、共通情報はオフセット印刷、グラビア印刷等で行い(酸化重合インキタイプ、UV硬化型インキタイプ)、個人情報はレーザービーム方式、インクジェット(IJ)方式等で印刷した後、印刷面同士を適度の圧力を加えることで接着させ、各個人に郵送された後、再剥離することで情報を得ることができる。
従来、感圧接着剤には、主にメタクリル酸メチルグラフト共重合天然ゴム系接着剤が主に使用されてきたが、耐紫外線(UV)性能、耐湿性能、耐熱性能に劣る為、オフセット印刷時のUV照射により接着力が低下し、また黄変化、接着力の低下、硬化に代表されるように経時的に劣化する(以下老化現象という)ものであり、その性能変化は著しい。そのため郵送中等に自然に剥離し第3者の目に情報がふれ、親展はがきとしての本来の機能を果たさなくなる問題があった。そこで接着性能を改善するため、天然ゴム系接着剤の代替として安定性が高いSBR系樹脂やエチレン−酢酸ビニル系樹脂を接着剤として用いることが提案されている。(特許文献1〜3参照)
しかしSBR系樹脂は、天然ゴム系接着剤よりも安定性は高いが、欠点として、オフセット印刷時のUV照射をする際に分子中の不飽和結合が壊される為に分子構造が変化し接着性能等が低下する等の問題がある。またSBR系樹脂は親水性が低い為に、配合量が増加するとIJ適性が低下する問題もある。
エチレン−酢酸ビニル系樹脂は、耐UV性能、耐熱性能等安定性やIJ適性には優れているが、欠点として、オフセット印刷工程において使用されるインキの成分が、樹脂中の未反応アクリルモノマーと反応しやすいため、圧着を行った際に印刷された部分のインキが反対面の塗工層と反応して転写を生じてしまう為に、内容が読みにくくなる等の問題がある。さらにエチレン−酢酸ビニル樹脂は耐水性が劣るという問題がある為、湿度による水分によって経時で剥離強度が低下する等の問題がある。
特開2000−318353号公報(0001、0008〜0025段落) 特開2001−335762号公報(0001、0006〜0033段落) 特開2003−160764号公報(0001、0007〜0015段落)
従って、本発明の目的は、従来の問題を解決し、耐UV性能、耐熱性能に加えて印刷・印字性能に優れた再剥離性圧着記録用紙を提供することである。
本発明者は、上記の課題を解決する為に鋭意研究を行った結果、常温、常圧では粘着性、接着性を示さず、加圧時に接着性を示す、圧着後に剥離可能である感圧接着剤組成物よりなる層を少なくとも片面に有する再剥離性圧着記録用紙において、前記感圧接着剤組成物が、−50℃〜0℃のガラス転移温度(Tg)を持つスチレン−ブタジエン共重合体のエマルジョンと、下記一般式で表されるアルカン酸ビニル及びエチレンの共重合体エマルジョンの存在下でエチレン性不飽和単量体のシード重合によって得られるエマルジョンとを固形分重量比0.5:9.5〜7:3で混合した接着剤基材と、微粒子充填剤を含有することを特徴とする再剥離性圧着記録用紙によって解決されることを見出した。
Figure 2006117783
(式中、R、R及びRは、それらの合計の炭素数が6以上の直鎖のアルキル基であって少なくとも1つはメチル基を表す。)
感圧接着剤組成物の固形分100重量部に対し、微粒子充填剤が30〜200重量部であることがより好ましい。
この様な構成を有する感圧接着剤組成物は剥離強度、ブロッキング性、印刷適性、印字適性など優れた効果を奏する。
以下、本発明について更に詳しく説明する。即ち本発明の再剥離性圧着記録用紙は、感圧接着剤組成物について、Tgが−50℃〜0℃であるスチレン-ブタジエン共重合体のエマルジョンと、アルカン酸ビニル及びエチレンの共重合体エマルジョンの存在下で、エチレン性不飽和単量体のシード重合によって得られるエマルジョンを混合した接着剤基材と、微粒子充填剤を含有することで優れた再剥離性圧着記録用紙を得ることが可能になった。
また、該感圧接着剤組成物中のスチレン-ブタジエン共重合体エマルジョン:アルカン酸ビニル・エチレン水性エマルジョンの比率が固形分重量比で0.5:9.5〜7:3であることで、上記諸特性の改良効果をより確実にすることができる。
本発明の感圧接着剤組成物において用いられるスチレン-ブタジエン共重合体は、従来より慣用されているものを用いることができる。
本発明の感圧接着剤組成物において用いられるスチレン-ブタジエン共重合体のTgは−50〜0℃が好ましい。Tgが0℃より高いと剥離強度が著しく減少する為、スチレン-ブタジエン共重合体のエマルジョンがむしろ接着力を阻害する方に作用する。接着力が阻害された場合、接着性能を発現する為に圧着時に大きな圧力を必要とするが、これにより印刷部分のインキが対抗面の塗工層に取られる原因となり、その結果対抗面へのインキ転写が生じてしまう恐れがあり好ましくない。またTgが−50℃より低いとオフセット印刷において塗工層が脱落しやすくなるだけでなく耐熱性の悪化やブロッキングの原因にもなる。
本発明に使用される化1で示されるアルカン酸ビニルとエチレンを共重合した水性エマルジョン(以下、アルカン酸ビニル・エチレン水性エマルジョンと言う)は、化1で示すような直鎖のアルキル基を有することで、耐水性、接着性に優れる。そのため接着剤として使用した場合、湿度に対する劣化が少なく、低温時の剥離力に優れる。
アルカン酸ビニルとエチレンとの共重合体水性エマルジョンは、通常の乳化重合によって得られる。安定化剤は特に限定されないが水溶性高分子を用いることが好ましい。ノニオン性乳化剤等は湿度によって経時で剥離強度が低下するために好ましくない。水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。これらは、単独使用もしくは併用でも構わない。
アルカン酸ビニル・エチレン水性エマルジョンはアルカン酸ビニルの他に、共重合可能なエチレン性不飽和単量体を併用できる。例えば、プロピオン酸ビニル、(メタ)アクリル酸エステル類等が挙げられる。さらには、必要に応じて架橋性単量体を使用することもできる。例えば、N−メチロール(メタ)アクリルアミドに代表されるメチロール基含有(メタ)アクリルアミド類やアリル(メタ)アクリレート、ジアリルフタレート等の多官能ビニル化合物が挙げられる。アルカン酸ビニル・エチレン水性エマルジョンをシードとして、エチレン性不飽和単量体をシード重合することで、更に接着力を向上させることができる。
エチレン性不飽和単量体としては、例えばメチル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、ブチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸等が挙げられ、単独或いは2種以上共重合してもよい。
本発明で使用されるアルカン酸ビニル−エチレン水性エマルジョンはエチレン性不飽和単量体を膨潤させた後、ラジカル重合を行なうことによって得られる。アルカン酸ビニル・エチレン水性エマルジョンにエチレン性不飽和単量体を膨潤させた後、ラジカル重合を行なう際に使用される重合開始剤は、特に限定されないが、膨潤させる不飽和単量体に溶解させて使用する場合は、油溶性重合開始剤が好ましい。具体的には、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド等が挙げられる。水溶性が高い重合開始剤である過硫酸塩類や水溶性アゾ系開始剤を用いた場合、膨潤粒子内部に開始剤ラジカルやオリゴマーラジカルが存在もしくは進入し難く、円滑な重合を行なうことが困難である。
場合に応じて重合開始剤とともに還元剤を使用できる。還元剤としては、アスコルビン酸、酒石酸、クエン酸、ブドウ糖、ホルムアルデヒドスルホキシラート金属塩等の還元性有機化合物やチオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム等の還元性無機化合物が挙げられる。
アルカン酸ビニル・エチレン水性エマルジョンのTgは、−20〜20℃が好ましい。20℃より高いと十分な剥離力が得られず、−20℃未満では耐ブロッキング性能が劣り好ましくない。シード重合するエチレン性不飽和単量体のTgは、−50〜20℃で、好ましくは−30〜0℃である。Tgが−50℃より低いと耐ブロッキング性が低下し、20℃より高いと接着力が低下するため好ましくない。
アルカン酸ビニル・エチレン水性エマルジョン存在下で、酢酸ビニルを重合し、更にエチレン性不飽和単量体を共重合することで、耐熱性が飛躍的に向上することを見出した。酢酸ビニルは耐熱性に優れるため、アルカン酸ビニル・エチレン水性エマルジョン存在下で酢酸ビニル重合することで耐熱性を向上できることを見出した。しかし酢酸ビニルはTgが30℃と高く接着力が低下するために、更にエチレン性不飽和単量体を共重合させることで、耐湿性、耐熱性、接着性を飛躍的に向上できることを見出した。
アルカン酸ビニル・エチレン水性エマルジョンに膨潤させる酢酸ビニルは、アルカン酸ビニル・エチレン水性エマルジョンの固形分100重量部に対して5〜50重量部であり、好ましくは、10〜30重量部である。5重量部未満の場合、耐熱性向上の効果が少なく、50重量部を超えると、剥離力が低下し好ましくない。
更にエチレン性不飽和単量体は、アルカン酸ビニル・エチレン共重合水性エマルジョンの固形分100重量部に対し10〜50重量部であり、好ましくは10〜30重量部である。5重量部未満の場合は、接着力の向上が認められず、50重量部を超えると、耐ブロッキング性が低下し好ましくない。エチレン性不飽和単量体のTgは、−70〜0℃で好ましくは−50〜0℃である。
アルカン酸ビニル・エチレン共重合水性エマルジョンにアクリルアミドを共重合することで、エマルジョンの安定性が向上するため、安定化剤として使用している水溶性高分子等の使用量を減らすことができる。安定化剤に使用する水溶性高分子等は耐湿性を低下させるため、使用量は極力少ない方が好ましい。安定化剤として水溶性高分子等がアルカン酸ビニル・エチレン共重合樹脂100重量部に対し10重量部以上は必要で、それより少ないと重合時の安定性、保存安定性等が悪く好ましくない。アクリルアミドを共重合することで、安定性が飛躍的に向上し、安定化剤の使用量をアルカン酸ビニル・エチレン共重合樹脂100重量部に対して2重量部まで原料しても、重合安定性、保存安定性を向上でき、そのことにより耐湿性が更に向上することを見出した。アクリルアミドの使用量は、アルカン酸ビニル・エチレン共重合樹脂に対して1〜5重量部で1重量部未満では効果がなく、5重量部を超えると重合が困難であるため好ましくない。
これらの接着剤基材には、必要に応じて粘着付与剤(テルペンフェノール樹脂、ポリブテン樹脂、ロジンエステル樹脂、石油樹脂の公知のものの中から一種または二種以上を使用することができる。
スチレン-ブタジエン共重合体エマルジョンとアルカン酸ビニル・エチレン水性エマルジョンとの配合割合は、固形分重量比で0.5:9.5〜7:3が望ましい。この混合比の範囲を外れると、それぞれの特徴が感圧接着剤層に大きく影響を与えることになる。すなわちアルカン酸ビニル・エチレン水性エマルジョンのようなアクリル系共重合体を含有する接着剤が過多の場合には、この種の接着剤の欠点である圧着物を剥がす際の対向面へのインキ転写が生じやすくなる。逆にスチレン-ブタジエン共重合体エマルジョンが過多である場合には、この種の接着剤の欠点はであるUV照射による剥離強度の劣化や、フェザリング等のIJ適性の悪化が顕著に現れるため、これら該接着剤の混合比の調節が重要である。
本発明における微粒子充填剤としては、シリカ、炭酸カルシウム、カオリン、水酸化アルミニウム、クレー、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、タルク、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、尿素ホルマリン樹脂等の公知のものの中から一種または二種以上を使用することができる。
本発明において感圧接着剤組成物100重量部に対して微粒子充填剤を30〜200重量部使用する。微粒子充填剤の使用量が感圧接着剤組成物100重量部に対して30重量部より少ないと耐ブロッキング性が悪く好ましくない。また200重量部より多いと剥離強度が低下し好ましくない。
本発明に使用される再剥離性圧着記録用紙の基材シートは、紙、布、不織布、紙の上に樹脂フィルムをラミネートしたシート、フィルムシート等の公知のものの中から適宜選択して使用することができる。
また、感圧接着剤組成物中には、必要に応じて、分散剤、消泡剤、界面活性剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、防黴剤、消臭剤、耐水化剤、蛍光増白剤等の添加剤を添加することができる。
上記感圧接着剤組成物は、エアーナイフコーター、ロールコーター、ブレードコーター、ロッドブレードコーター、バーコーター、ダイコーター等の一般的なコーターによって塗工されるが、塗工量は乾燥重量で3〜15g/mの範囲で調整されるのが望ましい。塗工量を上記範囲に限定した理由は、3g/m未満では印字品位や印刷上がりなどの視感的な面で劣り、更に剥離強度が低下し、好ましくないためである。また、塗工量が15g/m を越えると、印字品位や印刷上がりなどの視感的な見栄えは向上するが、経済的な面から実用性が劣り、筆記性が乏しく、紙粉が発生しやすく、好ましくない。
実施例:
本発明を以下の実施例、比較例により説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例の重量部(部)は、全て固形分換算での数値で示すものとする。
製造例1:
イオン交換水200部に部分ケン化ポリビニルアルコール(ケン化度88、重合度500)10部を分散させて加熱溶解し、1Lの高圧反応釜に仕込んだ。エチレンで釜内の空気を置換した後、エチレン圧を3.9MPaに調整し、攪拌しながら65℃に昇温した。VV−9(アルカン酸ビニルモノマー、シェル社製、炭素数9)407部を20%部分ケン化ポリビニルアルコール(ケン化度88、重合度500)溶液250部で乳化し、2%の過硫酸アンモニウム水溶液40部及び2%の重亜硫酸ナトリウム20部を釜内に5時間で滴下し反応を行なった。その後2時間65℃に保った後、イオン交換水120部を反応釜にフィードした後、ブチルアクリレート50部、5%t−ブチルペルオキシド水溶液10部、3%重亜硫酸ナトリウム10部を1時間で滴下し、1時間65℃に保った後、冷却し反応を終了した。得られたエマルジョンの不揮発分は50.5%であった。
製造例1において、エチレン性不飽和単量体をメチルメタクリレート20部、2−エチルヘキシルアクリレート30部に変更した以外は、製造例1と同様の方法で得た感圧接着剤組成物を得た。
スチレン-ブタジエン共重合体エマルジョン10部(日本ゼオン社製Lx110 Tg:−47℃)、製造例1で得られたアルカン酸ビニル・エチレン水性エマルジョン90部を接着剤基材とし、微粒子充填剤として非晶質シリカ(水澤化学工業社製、ミズカシルP−78A)150部を配合して本発明の目的とする感圧接着剤組成物を得た。次にこの感圧接着剤組成物を127.9g/mの上質紙に塗工量が7g/m(乾燥重量)になるように塗工して再剥離性圧着記録用紙を得た。これを実施例1とした。
得られた再剥離性圧着記録用紙について剥離強度試験、印刷適性試験、NIP適性試験、IJ適性試験、ブロッキング性試験、インキ転写性試験、耐UV試験、耐熱試験で評価した。
実施例1の感圧接着剤組成物でアルカン酸ビニル・エチレン水性エマルジョンを製造例2で得られたエマルジョンに変更した以外は、実施例1と同様にして再剥離性圧着記録用紙を作成し、これを実施例2とした。
実施例1の感圧接着剤組成物でスチレン-ブタジエン共重合体エマルジョンとしてL−7001(Tg:−34℃)(旭化成社製)を使用した以外は、実施例1と同様にして再剥離性圧着記録用紙を作成し、これを実施例3とした。
実施例1の感圧接着剤組成物でスチレン-ブタジエン共重合体エマルジョンの配合部数を70部、アルカン酸ビニル・エチレン水性エマルジョンを30部に変更した以外は、実施例1と同様にして再剥離性圧着記録用紙を作成し、これを実施例4とした。
実施例1の感圧接着剤組成物で非晶質シリカの配合部数を50部に変更した以外は、実施例1と同様にして再剥離性圧着記録用紙を作成し、これを実施例5とした。
実施例1の感圧接着剤組成物で非晶質シリカの配合量250部に変更した以外は、実施例1と同様にして再剥離性圧着記録用紙を作成し、これを実施例6とした。
実施例1の感圧接着剤組成物で非晶質シリカの配合量20部に変更した以外は、実施例1と同様にして再剥離性圧着記録用紙を作成し、これを実施例7とした。
比較例1
実施例1の感圧接着剤組成物で接着基材をメタクリル酸メチルグラフト共重合天然ゴムラテックスに変更した以外は、実施例1と同様にして再剥離性圧着記録用紙を作成し、これを比較例1とした。
比較例2
実施例1の感圧接着剤組成物でスチレン-ブタジエン共重合体エマルジョンの配合部数を0部、アルカン酸ビニル・エチレン水性エマルジョンを100部に変更した以外は、実施例1と同様にして再剥離性圧着記録用紙を作成し、これを比較例2とした。
比較例3
実施例1の感圧接着剤組成物でスチレン-ブタジエン共重合体エマルジョンの配合部数を90部、アルカン酸ビニル・エチレン水性エマルジョンを10部に変更した以外は、実施例1と同様にして再剥離性圧着記録用紙を作成し、これを比較例3とした。
比較例4
実施例1の感圧接着剤組成物でスチレン-ブタジエン共重合体エマルジョンとしてDL−460(Tg:7℃、旭化成製)に変更した以外は、実施例1と同様にして再剥離性圧着記録用紙を作成し、これを比較例4とした。
比較例5
実施例1の感圧接着剤組成物でアルカン酸ビニル・エチレン水性エマルジョンをエチレン−酢酸ビニル系樹脂ポリゾールEVA AD−68(昭和高分子社製)に変更した以外は、実施例1と同様にして再剥離性圧着記録用紙を作成し、これを比較例5とした。
以上の実施例、比較例で得られた再剥離性圧着記録用紙を下記試験方法に従って諸特性の評価を行なった。
剥離強度試験:幅100mm、長さ100mmに裁断し、塗工面同士を重ね合わせてドライシーラー(プレッスルエコノ:トッパン・フォームズ株式会社製)を用いて加圧接着した。次にこの試料の幅方向中央部を25mm幅に断裁して、23℃、50%R.H.環境下でストログラフM−1型(東洋精機製作所製)で速度300mm/分、剥離(T型剥離)強度で剥離してその抵抗値を平均化して剥離強度gf/25mmを求める。◎:100〜150gf/25mm、○:50〜100gf/25mm未満、△:20〜50 gf/25mm未満、×:0〜20 gf/25mm未満、◎と○は実用レベルの剥離強度を示し、△と×は実用に耐えないレベルを示す。
印刷適性試験:RI−3型印刷適性試験機(明製作所製)を使用してインキ濃度、耐刷力等を目視により観察し評価を行った。インキによる塗工層剥け、紙剥けなどが全くないものから◎、○、△、×とした。
ノンインパクトプリンティング(NIP)印字適性試験:レーザービームプリンター(Canon社製、LASER SHOT LBP−950)を用いてテスト印字パターン(文字、線、ベタ)を印字し、視感で評価した。鮮明な画像、印字が得られたものから◎、○、△、×とした。
インクジェット(IJ)印字適性試験:インクジェットプリンター(ヒューレットパッカード社製 HP DeskJet560J)のインクカートリッジにサイテックス1040黒インクを注入し、テスト印字パターン(文字、線、ベタ)を印字し、視感で評価した。鮮明な画像、印字が得られたものから◎、○、△、×とした。
ブロッキング適性試験:試料を20枚重ね、23℃、50%R.H.環境下で所定荷重をかけて放置し、24時間後に手で剥がし、評価した。◎:ブロッキングが全く発生していない、○:ブロッキングがほとんど発生していない、△:少しブロッキングが発生している、×:完全にブロッキングしている。
インキ転写性試験:RI−3型印刷適性試験機(明製作所製)を使用して印刷し、乾燥させたものを、前記剥離強度試験に準じて、剥離(T型剥離)強度が40 gf/25mmになるように圧着。その後剥がしたものについて、インキの転写の程度を視感で評価した。転写のないものから◎、○、△、×とした。
耐UV適性試験:試料を、アイグラフィック製メタルハライドランプを使用して、57mJ/cm2 の紫外線(UV)を照射した後に上記のようにして剥離(T型剥離)強度を測定する。◎:剥離強度が85〜100%保持、○:剥離強度が60〜85%未満保持、△:剥離強度が45〜60%未満保持、×:剥離強度が45%未満。
耐熱適性試験:試料を、140℃のステンレス板に挟み、30分放置した後に上記のようにして剥離(T型剥離)強度を測定する。◎:剥離強度が85〜100%保持、○:剥離強度が60〜85%未満保持、△:剥離強度が45〜60%未満保持、×:剥離強度が45%未満。
耐湿適性試験:試料を60℃、90%R.H.で24時間放置した後、20℃、65%R.H.で4時間以上放置した。その後、上記のようにして剥離(T型剥離)強度を測定する。◎:剥離強度が85〜100%保持、○:剥離強度が60〜85%保持未満、△:剥離強度が45〜60%未満保持、×:剥離強度が45%未満。
実施例1〜7及び比較例1〜5で作成した再剥離性圧着記録用紙の、各試験結果を下記表1に示す。
Figure 2006117783
表1からもわかる通り、実施例1〜7の本発明の再剥離性圧着記録用紙は、剥離強度、ブロッキング性、印刷適性、印字適性など優れた効果を奏する。さらに接着剤基材に対する微粒子充填剤の比率を調節することで、さらに優れた効果を奏する。
これに対して、接着剤が従来技術のメタクリル酸メチルグラフト共重合体天然ゴムラテックスである比較例1の場合には、再剥離性圧着記録用紙の耐UV適性、耐熱適性および耐湿適性がない。接着剤組成物の接着剤がアルカン酸ビニル・エチレン水性エマルジョンだけである比較例2の場合には、対向面にインキ転写が発生し、実用に耐えない。アルカン酸ビニル・エチレン水性エマルジョンの代わりに従来のエチレン−酢酸ビニル系樹脂を使用した比較例5の場合には、再剥離性圧着記録用紙の剥離強度およびインキ転写性に問題があり、実用に耐えない。スチレン-ブタジエン共重合体のガラス転移点(Tg)が7℃と請求項1に規定する範囲(−50℃〜0℃)から逸脱した比較例4の場合にも、剥離強度およびインキ転写に問題があり、実用に耐えない。
スチレン-ブタジエン共重合体エマルジョンとアルカン酸ビニル。エチレン水性エマルジョンの比率が、「0.5:9.5〜7:3」から逸脱して9:1の比較例3の場合には、再剥離性圧着記録用紙のIJ印字適性が悪く、実用に耐えない。
感圧接着剤組成物100重量部に対する非晶質シリカの配合量が、請求項2に規定する30〜200重量部から逸脱し250重量部と過多の実施例6の場合には、実施例1〜5および実施例7に比較して剥離強度、印刷強度並びにブロッキング適性が若干悪いが、実用の範囲にあり、20重量部と過少の実施例7の場合には、実施例1〜6に比較して再剥離性圧着記録用紙のNIP適性およびIJ印字適性が若干悪いが、実用の範囲内である。しかし請求項2に規定する微粒子充填剤の量30〜200重量部の場合には、全ての性質において優れた効果を示すことが判る。

Claims (2)

  1. 常温、常圧では粘着性、接着性を示さず、加圧時に接着性を示し、圧着後に剥離可能である感圧接着剤層を少なくとも片面に有する再剥離性圧着記録用紙において、前記感圧接着剤組成物が、−50℃〜0℃のガラス転移温度(Tg)を持つスチレン−ブタジエン共重合体のエマルジョンと、下記一般式で表されるアルカン酸ビニル及びエチレンの共重合体エマルジョンの存在下で、エチレン性不飽和単量体のシード重合によって得られるエマルジョンとを固形分重量比0.5:9.5〜7:3で混合した接着剤基材と、微粒子充填剤を含有することを特徴とする再剥離性圧着記録用紙。
    Figure 2006117783
    (式中、R、R及びRは、それらの合計の炭素数が6以上の直鎖のアルキル基であって少なくとも1つはメチル基を表す。)
  2. 感圧接着剤組成物の固形分100重量部に対し、微粒子充填剤を30〜200重量部含有することを特徴とする請求項1に記載された再剥離性圧着記録用紙。

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