JP2006117571A - アニオン界面活性剤組成物の製造方法 - Google Patents

アニオン界面活性剤組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高級アルコールのアルキレンオキシド付加体サルフェート、及びその流動化剤として作用するアルキレンエーテルグリコール硫酸エステルの塩を少なくとも1種含む高濃度アニオン界面活性剤組成物を、前記アルキレンオキシド付加体サルフェートを製造する従来の設備を変更することなく、製造負荷を軽減し、かつ、生産性よく製造する方法を提供する。
【解決手段】水及び/又はアルキレングリコールと、触媒の存在下、炭素数2〜4のアルキレンオキシドを接触させ、式(3):RO(AO)mH、(3)で表される化合物と、式(4):HO(AO)nH、(4)で表される化合物を含む混合物を得、これを硫酸化し、次いで、中和処理することにより、式(5):RO(AO)mSO31、(5)で表される化合物と、式(6):ZO(AO)nSO32、(6)で表される化合物を含むアニオン界面活性剤組成物を製造する。(式中、AはC2〜4のアルキレン基を示し、1は0又は1を示す。mは0〜100の数を示し、nは1〜100の数を示し、RはC9〜24のアルキル基又はアルケニル基を示す)
【選択図】なし

Description

本発明は、アニオン界面活性剤組成物の製造方法の改良に関する。詳しくは、少なくとも、高級アルコール/アルキレンオキシド付加体のサルフェート(アルキルエーテルサルフェート)及びその流動化剤として有効なアルキレンエーテルグリコール硫酸エステルの塩を含むアニオン界面活性剤組成物を製造するに際し、脱水操作を行わずに水及び/又はアルキレングリコールと高級アルコールの混合物にアルキレンオキシドを接触させた後、硫酸化、中和することにより、従来の生産設備を変更することなく、目的とする高級アルコールのアルキレンオキシド付加体のサルフェートおよびアルキレンエーテルグリコール硫酸エステルの塩を同時に生成させる、製造負荷が軽減されたアニオン界面活性剤組成物の製造方法に関する。
高級アルコールのアルキレンオキシド付加体(オキシアルキレンアルキルエーテル)の硫酸化により得られるアルキルエーテルサルフェートは、皮膚に対する刺激が少なく、液体洗浄剤、例えば、シャンプー、医薬、化粧品用のアニオン界面活性剤として広く使用されている。
アルキルエーテルサルフェートは、通常、水を含有するペースト状又は液状組成物として製造されるが、その有効成分濃度は、取り扱い性、製造装置の効率、製品輸送のコスト、流動性などを考慮して、出来るだけ高濃度に設定されている。アルキルエーテルサルフェート組成物の流動性は、原料高級アルコールの化学構造、オキシアルキレン基の繰返し数、未反応オキシアルキレンアルキルエーテルの量、副生アルキレンエーテルグリコール及び無機塩類等の含有量などに影響され、同一有効成分濃度においてもその流動性は著しく異なる。例えば、ドラムからES組成物の抜き出しが困難になる程流動性が低下することがあることも知られている。したがって、アルキルエーテルサルフェートの濃度を下げることなくこれを含む組成物の流動性を改善できれば、生産効率が向上すると共に輸送コストが減少し、工業的に極めて有利である。
アルキルエーテルサルフェート組成物の流動性を向上させる方法としては、例えば(2)高級アルコールのアルキレンオキシド付加体であるオキシアルキレンアルキルエーテルに、分子量が600以上、好ましくは1000以上の低級ポリアルキレンエーテルグリコールを加え、この混合物を硫酸化、中和処理することにより、界面活性剤であるオキシアルキレンアルキルエーテルサルフェートと、粘度調整剤である低級ポリアルキレンエーテルグリコールジ硫酸エステルのモノ及び/又はジ塩を含む界面活性剤濃厚水溶液を得る方法(例えば、特許文献1参照)、オキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステルの中和工程時又は中和後に平均分子量300〜6000のポリエチレングリコールを、該硫酸化物に対して0.1〜25重量%の割合で添加する低粘度界面活性剤の製造方法(例えば、特許文献2参照)などが開示されている。
前記(2)の方法は、別途製造した特定の分子量を有するポリアルキルエーテルグリコールをオキシアルキレンアルキルエーテルに添加し、この混合物を硫酸化するため、均一な混合物を得るための攪拌装置を必要とする。また、特許文献1の実施例によると、硫酸化にクロルスルホン酸が使用されている。クロルスルホン酸を使用した場合、最終的に得られる界面活性剤水溶液中に、アルカリ金属の塩化物が存在することになり、このものは、該界面活性剤水溶液の液体洗浄剤への配合の自由度を狭める。
前記(3)の方法で用いているポリエチレングリコールは、界面活性剤水溶液の流動性を向上させる効果が、前記(2)で用いている粘度調整剤に比べて低く、満足し得る方法ではない。
ところで、高級アルコールのアルキレンオキシド付加反応においては、触媒として、一般に水酸化アルカリ金属が用いられる。この場合、該水酸化アルカリ金属は、水溶液の形態で高級アルコールに加えられるので、反応系に水が存在することになる。アルキレンオキシド付加反応において水が存在すると、ポリアルキレンエーテルグリコールなどが副生し、最終的に得られるオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩の界面活性能に悪影響を及ぼすおそれがあると考えられていた。従って、従来、高級アルコールと水酸化アルカリ金属の水溶液との混合物に減圧下で脱水処理を施してから、アルキレンオキシドを付加させていた(例えば、特許文献3参照)。
特開昭56−36596号公報 特開昭50−116383号公報 特開平4−46149号公報(第2頁、左下欄第2行)
本発明は、アルキルエーテルサルフェート及びその流動化剤として有効なアルキレンエーテルグリコール硫酸エステルの塩を少なくとも1種含む高濃度アニオン界面活性剤組成物を、アルキルエーテルサルフェートを製造する従来の設備を変更することなく、かつ、製造負荷を軽減し生産性よく製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、従来、必要であると考えられていた脱水操作を施すことなく、水と高級アルコールとの混合物にアルキレンオキシドを触媒の存在下で接触させて、オキシアルキレンアルキルエーテルとアルキレンエーテルグリコールとの混合物を生成させたのち、好ましくはガス状三酸化硫黄で硫酸化し、次いで中和処理することにより、前記目的を達成し得ることを見出した。
すなわち、本発明は、
(A)式(1):
HO(AO)lH (1)
(式中、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、lは0又は1を示す)
で表される水及び/又はアルキレングリコールと、式(2):
ROH (2)
(式中、Rは炭素数9〜24の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す。)
で表される少なくとも1種のアルコールとの混合物に、触媒の存在下、炭素数2〜4のアルキレンオキシドを接触させ、式(3):
RO(AO)mH (3)
(式中、mは平均値で0〜100の数を示し、A及びRは前記と同じ)
で表される化合物と、式(4):
HO(AO)nH (4)
(式中、nは平均値で1〜100の数を示し、Aは前記と同じ)
で表されるアルキレンエーテルグリコールを含む混合物を得る工程、
(B)式(3)および式(4)の化合物を硫酸化する工程、及び
(C)次いで、塩基性アルカリ金属化合物又はアンモニア水で中和処理する工程を含む、
少なくとも、式(5):
RO(AO)mSO31 (5)
(式中、M1はアルカリ金属又はNH4を示し、R、A及びmは前記と同じ)
で表される化合物と、式(6):
ZO(AO)nSO32 (6)
(式中、M2はアルカリ金属またはNH4を示し、Zは水素原子又はSO33(式中、M3はアルカリ金属、NH4又は水素原子を示す)を示し、A及びnは前記と同じ)
で表される化合物を含むアニオン界面活性剤組成物の製造方法を提供する。
本発明によれば、高級アルコールのアルキレンオキシド付加体のサルフェート(アルキルエーテルサルフェート)及びその流動化剤として有効なアルキレンエーテルグリコール硫酸エステルの塩を少なくとも1種含む高濃度アニオン界面活性剤組成物を製造するに際し、脱水操作を行わずに含水状態の高級アルコールにアルキレンオキシドを付加させ、さらに硫酸化、中和することにより、アルキルエーテルサルフェートとアルキレンエーテルグリコール硫酸エステルの塩を同時に生成させ、目的とするアニオン界面活性剤組成物を製造することができる。本発明の製造方法は、従来の製造設備を変更することなく実施することができ、かつ、脱水工程を省略することができ、高級アルコールのアルキレンオキシド付加体の硫酸化とアルキレンエーテルグリコールの硫酸化を単一の工程で行うので、従来の製造方法の負荷を軽減することができる。
本発明のアニオン界面活性剤組成物の製造方法においては、まず、式(1):
HO(AO)lH (1)
(式中、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、lは0又は1を示す)
で表される水及び/又はアルキレングリコールと少なくとも1種の高級アルコールとの混合物に、触媒の存在下、アルキレンオキシドを接触させて、高級アルコールのアルキレンオキシド付加体(オキシアルキレンアルキルエーテル、以下、“AE”と略称)と、アルキレンエーテルグリコール(以下、“AEG”と略称)との混合物を生成させる。
前記高級アルコールは、一般式(2):
ROH (2)
(式中、Rは炭素数9〜24の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す)
で表される。
式(2)のアルコールの炭素数が9〜24の範囲にあれば、得られるアルキルエーテルサルフェートは、界面活性能及び水に対する溶解性のバランスが良好である。好ましい炭素数は12〜20である。
前記アルキル基及びアルケニル基は、直鎖、分岐鎖のいずれであってもよく、具体的には、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、イコシル基、ドコシル基、オレイル基(各置換基は、その異性体を含む)などが挙げられる。
前記一般式(2)で表されるアルコールとしては、ヤシ油、パーム油、パーム核油、大豆油、ひまわり油、菜種油、牛脂などから誘導される天然アルコール、さらにはオキソ法、チーグラー法及びパラフィン直接酸化法などによって得られる合成アルコールを用いることができる。本発明においては、この天然アルコールや合成アルコールは、分留による単一の炭素数のアルコールであってもよく、炭素数が異なる混合アルコールであってもよい。
前記触媒としては、アルコールにアルキレンオキシドを付加する反応において用いられている公知の触媒、例えばアルカリ金属の水酸化物が好ましく用いられる。アルカリ金属の水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどを例示することができ、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムがより好ましい。前記アルカリ金属の水酸化物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。触媒は、式(2)のアルコールに対し、通常500〜2000ppm程度の割合で用いるのが好ましい。また、触媒は、一般に水溶液、好ましくは10〜50質量%水溶液として反応系に加える。
アルキレンオキシドの炭素数は2〜4であり、具体的には、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドが挙げられ、エチレンオキシドが好ましい。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
式(1)で表される水及び/又はアルキレングリコールと式(2)で表されるアルコールとの混合物中の水及び/又はアルキレングリコールの合計含量は、アルコール100質量部に対し、0.01〜1.00質量部が好ましく、0.03〜0.20質量部がより好ましい。
前記水及び/又はアルキレングリコールとアルコールとの混合物に、触媒の存在下、アルキレンオキシドを接触させることにより、一般式(3)
RO(AO)mH (3):
(式中、mは平均値で0〜100の数を示し、A及びRは前記と同じ)
で表される化合物(オキシアルキレンアルキルエーテル、AE)と、一般式(4):
HO(AO)nH (4):
(式中、nは平均値で1〜100の数を示し、Aは前記と同じ)
で表されるアルキレンエーテルグリコール(AEG)との混合物が生成する。
式(3)のmは、好ましくは平均値で0.1〜100、より好ましくは0.5〜10であり、式(4)のnは、好ましくは平均値で1〜100、より好ましくは2〜23である。アルキレンオキシドとして、エチレンオキシドを用いた場合、mは、平均値で0.1〜100であることが好ましく、0.5〜10であることがより好ましい。また、nは、平均値で1〜100であることが好ましく、2〜23であることがより好ましい。
アルキレンオキシドの使用量は、前記m及びnの値が所望の値になるように選ばれるが、式(2)のアルコール1モルに対して0.1〜100モルが好ましく、0.5〜10モルがより好ましい。反応温度は、好ましくは100〜200℃、より好ましくは120〜180℃であり、反応圧力は、好ましくは0.1〜4MPa、より好ましくは0.2〜1.5MPaである。アルキレンオキシドの接触はアルキレンオキシドの付加反応を妨げない不活性ガス、例えば、窒素ガスなどを併用してもよい。このようにして得られた反応混合物中のAEとAEGの質量割合は、100:0.1〜5.0であるのが好ましい。
上記の工程で生成した、式(3)のAEと、式(4)のAEGは、分離操作を施すことなく、硫酸化される。硫酸化剤としては、得られるアニオン界面活性剤組成物中の無機塩量をできるだけ少なくするために、ガス状三酸化硫黄を用いることが好ましい。硫酸化の方法に特に制限はなく、常法にしたがって行うことができる。例えば、空気や窒素などの不活性ガスで希釈した、好ましくは濃度1〜30容量%、より好ましくは1〜20容量%のガス状三酸化硫黄をAE/AEG混合物に混合し、AEとAEGの硫酸化を行う。三酸化硫黄の濃度が1〜30容量%の範囲であればガス容積が大きすぎることなく、また反応が過剰になるのを抑制することができる。
三酸化硫黄の使用量は、通常、化学量論量×(0.95〜1.05)の範囲である。該三酸化硫黄の使用量が上記範囲であれば、起泡性を有しない未反応AE, AEGモノ硫酸エステルの量が少なく、かつ副生物である有臭成分(例えば低級アルデヒド、低級ケトン、環状エーテルなど)の生成量も少ない。好ましい量は、化学量論量×(0.97〜1.01)の範囲である。
反応装置に特に制限はないが、例えば槽型反応装置や薄膜式反応装置などを用いることができる。薄膜式反応装置としては、例えば流下薄膜式反応装置、上昇薄膜型反応装置及び管型気液混合相流反応装置などを用いることができる。製造効率の観点からは、薄膜式反応装置による連続式を適用することが好ましい。この薄膜式反応装置の中でも、反応効率及び着色などの観点から、流下薄膜式反応装置が好ましい。薄膜式反応装置を用いた場合の反応時間は、10〜300秒間程度である。
硫酸化温度は、好ましくは15〜70℃、より好ましくは40〜60℃である。15℃以上であれば流動性低下による局部的な反応過剰を抑制することができ、また70℃以下にあれば生成物の分解を抑制することができる。
上記のようにして得られた硫酸化物を含む混合物は、気/液分離を施し、次工程において中和処理される。中和処理は、例えば、塩基性アルカリ金属化合物の水溶液、好ましくは20〜50質量%水溶液、又はアンモニア水、好ましくは10〜50質量%のアンモニア水を用いて行う。前記塩基性アルカリ金属化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムなどを例示され、水酸化ナトリウム及び炭酸ナトリウムが好ましい。
中和温度は、好ましくは20〜80℃、より好ましくは20〜60℃である。中和方式としては、例えば回分式中和、連続式中和などがあり、特に外部冷却装置を備えた連続循環中和方式が、中和温度を一定温度に保持し得る点からも好適に採用することができる。また、このようにして連続中和処理したのち、必要に応じ、回分操作又は連続操作で、さらにpHを微調整することもできる。
このようにして、少なくとも、一般式(5):
RO(AO)mSO31 (5)
(式中、M1はアルカリ金属又はNH4を示し、R、A及びmは前記と同じ)
で表されるアルキルエーテルサルフェート(ES)と、一般式(6):
ZO(AO)nSO32 (6)
(式中、M2はアルカリ金属またはNH4を示し、Zは水素原子又はSO33(式中、M3はアルカリ金属、NH4又は水素原子を示す)を示し、A及びnは前記と同じ)
で表されるアルキレンエーテルグリコール硫酸エステルの塩(AEGS)を含むアニオン界面活性剤組成物が得られる。
なお、前記アニオン界面活性剤組成物には、未中和の硫酸化オキシアルキレンアルキルエーテル:RO(AO)mSO3H、及び/又は、未中和の硫酸化アルキレンエーテルグリコール:HO(AO)nSO3H、HO3SO(AO)nSO3H(式中、R、A、m及びnは前記と同じ)が残存していてもよい。
前記アニオン界面活性剤組成物中の式(5)で表されるES、式(6)で表されるAEGSと水の質量%比(ES、AEGS及び水の合計量に対する質量%比)は、55〜90:1〜20:5〜40が好ましく、65〜75:1〜5:10〜35がより好ましい。
本発明の方法により製造されたアニオン界面活性剤組成物は、式(5)で表されるESを高濃度で含有していても、流動化剤として作用する式(6)で表されるAEGSが共存しているので、流動性が良好で取扱い性がよい。
本発明の方法で得られたアニオン界面活性剤組成物は、液体洗浄剤組成物に好適に用いることができる。この場合、該液体洗浄剤組成物には、必要に応じて色素、香料、可溶化剤、ビルダーなどの補助剤を適宜加えることができる。さらに、洗浄力や泡立ちを調整する目的で、他のアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、アミド型非イオン界面活性剤などを添加することができる。液体洗浄剤組成物は、例えば、シャンプー、ボディシャンプー、台所用洗剤、リキッドソープなどに用いられる。
実施例1
炭素数12/14高級アルコール(平均分子量=195)100質量部に対し、48%水酸化ナトリウム水溶液を0.1質量部加えてよく混合した。得られた混合物の水分濃度は0.05質量%であった。この混合物100質量部に対し、45質量部の酸化エチレンを155℃、0.25MPaで圧入し、高級アルコールエトキシレートを得た。ゲルカラムクロマトグラフィーにより、高級アルコールエトキシレート中に含まれる重合物を測定した結果、表1に示す通り、ポリエチレングリコールを含有していることが分かった。得られた高級アルコールエトキシレートとポリエチレングリコールの混合物を薄膜式硫酸化設備を用いて、SO3ガスで硫酸化後(硫酸化設備の冷却水温度53℃、30秒間)、26%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、減圧下で気泡を除去したところ、表1に示すアニオン界面活性剤水溶液が得られた。ここで得られたアニオン界面活性剤水溶液の流動性を以下に示す方法で評価した。すなわち鉛直に立てた内径10mmの円柱状のガラス管に試料水溶液を15mL仕込み、上部に詮をして8℃で充分静置した。静置後、栓をはずして試料の下端が10cm移動するのに要した時間を流動性の指標とした。
実施例2
炭素数12/14高級アルコール(平均分子量=195)100質量部に対し、48%水酸化ナトリウム水溶液を0.1質量部加えてよく混合した。得られた混合物の水分濃度は0.05質量%であった。この混合物100質量部に対し、23質量部の酸化エチレンを155℃、0.25MPaで圧入し高級アルコールエトキシレートを得た。ゲルカラムクロマトグラフィーにより、高級アルコールエトキシレート中に含まれる重合物を測定した結果、表1に示す通り、ポリエチレングリコールを含有していることが分かった。得られた高級アルコールエトキシレートとポリエチレングリコールの混合物を実施例1と同様に硫酸化後、26%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、減圧下で気泡を除去したところ、表1に示すアニオン界面活性剤水溶液が得られた。ここで得られた各アニオン界面活性剤水溶液の流動性を、以下に示す方法で評価した。すなわち鉛直に立てた内径10mmの円柱状のガラス管に試料水溶液を15mL仕込み、上部に詮をして15℃で充分静置した。静置後、栓をはずして試料の下端が10cm移動するのに要した時間を流動性の指標とした。
実施例3
炭素数12/14高級アルコール(平均分子量=195)100質量部に対し、48%水酸化ナトリウム水溶液を0.1質量部加えてよく混合した。得られた混合物の水分濃度は0.05質量%であった。この混合物100質量部に対し、23質量部の酸化エチレンを155℃、0.25MPaで圧入し高級アルコールエトキシレートを得た。ゲルカラムクロマトグラフィーにより、高級アルコールエトキシレート中に含まれる重合物を測定した結果、表1に示す通り、ポリエチレングリコールを含有していることが分かった。得られた高級アルコールエトキシレートとポリエチレングリコールの混合物を実施例1と同様に硫酸化後、13%アンモニア水で中和し、減圧下で気泡を除去したところ、表1に示すアニオン界面活性剤水溶液が得られた。ここで得られたアニオン界面活性剤水溶液の流動性を実施例2と同様にして評価した。
比較例1
炭素数12/14高級アルコール(平均分子量=195)100質量部に対し、48%水酸化ナトリウム水溶液を0.1質量部加えてよく混合した。ついで、1.3kPaまで減圧し、150℃に昇温し、そのままの状態を1時間維持した。常圧に戻して得られた混合物の水分濃度は0.01%未満であった。この混合物100質量部に対し、45質量部の酸化エチレンを吹き込み高級アルコールエトキシレートを得た。ゲルカラムクロマトグラフィーにより、高級アルコールエトキシレート中に含まれる重合物を測定した結果、表1に示す通り、ポリエチレングリコールの含有量は少ないことが分かった。実施例1と同様にして、得られた高級アルコールエトキシレートを薄膜式硫酸化設備にて硫酸化し、水酸化ナトリウム水溶液で中和し、減圧下で気泡を除去したところ、表1に示すアニオン界面活性剤水溶液が得られた。得られたアニオン界面活性剤水溶液の流動性を実施例1と同様にして評価した。
比較例2
炭素数12/14高級アルコール(平均分子量=195)100質量部に対し、48%水酸化ナトリウム水溶液を0.1質量部加えてよく混合した。ついで、1.3kPaまで減圧し、150℃に昇温し、そのままの状態を1時間維持した。常圧に戻して得られた混合物の水分濃度は0.01%未満であった。この混合物100質量部に対し、23質量部の酸化エチレンを圧入し高級アルコールエトキシレートを得た。ゲルカラムクロマトグラフィーにより、高級アルコールエトキシレート中に含まれる重合物を測定した結果、表1に示す通り、ポリエチレングリコールの含有量は少ないことが分かった。実施例1と同様にして、得られた高級アルコールエトキシレートを薄膜式硫酸化設備にて硫酸化し、水酸化ナトリウム水溶液で中和し、減圧下で気泡を除去したところ、表1に示すアニオン界面活性剤水溶液が得られた。得られたアニオン界面活性剤水溶液の流動性を実施例2と同様にして評価した。
Figure 2006117571

Claims (6)

  1. (A)式(1):
    HO(AO)lH (1)
    (式中、Aは炭素数2〜4のアルキレン基を示し、lは0又は1を示す)
    で表される水及び/又はアルキレングリコールと、式(2):
    ROH (2)
    (式中、Rは炭素数9〜24の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基を示す)
    で表される少なくとも1種のアルコールとの混合物に、触媒の存在下、炭素数2〜4のアルキレンオキシドを接触させ、式(3):
    RO(AO)mH (3)
    (式中、mは平均値で0〜100の数を示し、A及びRは前記と同じ)
    で表される化合物と、式(4):
    HO(AO)nH (4)
    (式中、nは平均値で1〜100の数を示し、Aは前記と同じ)
    で表されるアルキレンエーテルグリコールを含む混合物を得る工程、
    (B)式(3)および式(4)の化合物を硫酸化する工程、及び
    (C)次いで、塩基性アルカリ金属化合物又はアンモニア水で中和処理する工程を含む、
    少なくとも、式(5):
    RO(AO)mSO31 (5)
    (式中、M1はアルカリ金属又はNH4を示し、R、A及びmは前記と同じ)
    で表される化合物と、式(6):
    ZO(AO)nSO32 (6)
    (式中、M2はアルカリ金属又はNH4を示し、Zは水素原子又はSO33(式中、M3はアルカリ金属、NH4又は水素原子を示す)を示し、A及びnは前記と同じ)
    で表される化合物を含むアニオン界面活性剤組成物の製造方法。
  2. 前記水及び/又はアルキレングリコールとアルコールとの混合物が、アルコール100質量部に対し、水及び/又はアルキレングリコールを0.01〜1.00質量部含む請求項1に記載のアニオン界面活性剤組成物の製造方法。
  3. 前記アルキレンオキシドがエチレンオキシドである請求項1又は2に記載のアニオン界面活性剤組成物の製造方法。
  4. 前記触媒がアルカリ金属の水酸化物である請求項1〜3のいずれかに記載のアニオン界面活性剤組成物の製造方法。
  5. 硫酸化を三酸化硫黄ガスを用いて行う請求項1〜4のいずれかに記載のアニオン界面活性剤組成物の製造方法。
  6. アニオン界面活性剤組成物中の、式(5)の化合物、式(6)の化合物及び水の質量%比が、55〜90:1〜20:5〜40である請求項1〜5のいずれかに記載のアニオン界面活性剤組成物の製造方法。

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