JP2006116712A - エチレン・ビニルエステル共重合体含有水性エマルジョンに由来する接着層及び金属層を有する積層体 - Google Patents

エチレン・ビニルエステル共重合体含有水性エマルジョンに由来する接着層及び金属層を有する積層体 Download PDF

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晶文 熊野
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Abstract

【課題】 取り扱いが容易な水性エマルジョンに由来する層を接着層として用いる積層体であって、金属層と強く接着し得る、金属層及び水性エマルジョンに由来する接着層を含む積層体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 エチレン・ビニルエステル共重合体を含む水性エマルジョンを硬化してなる接着層と金属層とを含む積層体、及び、金属層にエチレン・ビニルエステル共重合体を含む水性エマルジョンを塗布し、乾燥、硬化させることを特徴とする積層体の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アルミニウム蒸着層、アルミニウム板などの金属層に、エチレン・ビニルエステル共重合体含有水性エマルジョンに由来する接着層を有する積層体に関する。
アルミニウム蒸着層などの金属層に被着体を接着した積層体としては、金属層に、アクリル系接着剤、ポリウレタン系接着剤、エポキシフェノール系接着剤などの接着剤を有機溶剤に溶解した接着液を塗布して接着剤フィルムを形成したのち、段ボールなどの被着体を熱転写して接着してなる積層体(特許文献1)などが知られている。そして、特許文献1には、熱転写の際に高温・高湿になることから酢酸ビニルエマルジョン接着剤及びポリエチレンによるエクスルーダーラミネーションは不適である旨が開示されている。
特許文献1の記載にもかかわらず、積層体の製造に有機溶剤を用いる煩雑さを避けるために、水性エマルジョンを用いる方法は強く求められている。例えば、特許文献2においては、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブチル及びアクリル酸の共重合体を含有する水性アクリルエマルジョンの接着層を形成したのち、アルミニウム蒸着ウエハを貼合すると、再剥離させることのできる積層体が得られることが記載されている。
しかしながら、特許文献2の記載からも明らかなように、水性アクリルエマルジョンが与える接着層と金属層(アルミニウム蒸着層)との接着力については、再剥離できる程度の弱さにとどまる。
特開平8−74037号公報[実施例1] 特開2004−91563号公報[実施例1]
紙容器、段ボール、プラスチック容器などに金属蒸着層を有するラベルを貼合させるために、金属蒸着層を被着体に強く接着させた積層体が、強く求められている。また、アルミニウムなどの金属板や金属薄膜の表面に水性エマルジョンを塗料が塗布された積層体が求められている。さらに、金属板や金属薄膜の表面に接着剤で他の基材と接着しやすくするために、水性エマルジョンからなるプライマー層と金属板や金属薄膜との積層体が求められている。
そして、金属層が金属蒸着層あるいは金属板のいずれの場合であっても、積層体としては、水性エマルジョンに由来する層と金属層との間に強い接着性が求められている。
本発明の目的は、取り扱いが容易な水性エマルジョンに由来する層を接着層として用いる積層体であって、金属層と強く接着し得る、金属層及び水性エマルジョンに由来する接着層を含む積層体及びその製造方法を提供することである。
本発明は、エチレン・ビニルエステル共重合体を含む水性エマルジョンを硬化してなる接着層と金属層とを含む積層体、及び、金属層にエチレン・ビニルエステル共重合体を含む水性エマルジョンを塗布し、乾燥、硬化させることを特徴とする積層体の製造方法である。好ましくは、該エチレン・ビニルエステル共重合体が、該共重合体を構成する全ての構造単位に対し、エチレンに由来する構造単位を35〜70重量%含有する共重合体であることが、低温においても接着可能であることから好ましい。
本発明によれば、取り扱いが容易な水性エマルジョンに由来する接着層と金属層との間が剥離することなく、常温で強く接着する。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に用いられる水性エマルジョンは、水性エマルジョンに含有される共重合体の全ての構造単位に対して、エチレンに由来する構造単位を通常、5〜70重量%程度含有する。中でも、エチレンに由来する構造単位を35〜70重量%好ましくは、40〜60重量%含有する共重合体の水性エマルジョンを用いると、0〜10℃程度の低温であっても接着し得ることから好ましい。
本発明に用いられる水性エマルジョンは、不揮発分が、通常、40〜75重量%程度であり、必要に応じて水で希釈して使用することができる。
ここで、ビニルエステルとしては、例えば、酢酸ビニル、酪酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、イソノナン酸ビニル、バーサチック酸ビニルなどのアルキル酸ビニルエステルなどが挙げられる。ビニルエステル単位として、2種類以上のビニルエステルを用いてもよい。ビニルエステルの中でも、酢酸ビニルが好適である。
本発明の製造方法で用いられる単量体としては、エチレン、ビニルエステルの他に、これらと共重合可能な単量体を使用してもよく、具体的には、塩化ビニル、臭化ビニルなどのハロゲン化ビニル;塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン類;ビニルホスホン酸、ビニルスルホン酸およびそれらの塩などのビニル化合物;スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン等の芳香族ビニル;メタクリル酸、アクリル酸などの(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル;マレイン酸、無水マレイン酸、コハク酸、イタコン酸等のα,β-不飽和ジカルボン酸類;(メタ)アクリロニトリル等のニトリル類;N-メチロールアクリルアミド、N-ブトキシメチルアクリルアミド等のアクリルアミド類;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類;スルホン酸アリル、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートなどのアリル化合物等が例示される。
エチレン、ビニルエステル以外の共重合可能な単量体に由来する構造単位の含有量として、エチレン・ビニルエステル共重合体100重量%に対し、20重量%以下、好ましくは10重量%以下である。
本発明の接着層は、エチレン及びビニルエステルを乳化重合して得られる共重合体を有効成分とする水性エマルジョンを硬化してなる層である。ポリエチレンと同様にして、エチレンとビニルエステルを非水系で共重合して得られる共重合体は、有機溶媒には溶解するものの、水に溶解せず、水性エマルジョンとして金属層に塗布することが困難であることから、好ましくない。
エチレン・ビニルエステル共重合体を構成する全ての構造単位に対して、エチレンに由来する構造単位を5重量%以上、35重量%未満含有する該共重合体を含む水性エマルジョンは、市販品として入手可能であり、具体的には、スミカフレックス シリーズ(登録商標、住友化学製)、EVAテックスシリーズ(登録商標、電気化学工業製)、パンフレックスシリーズ(登録商標、クラレ製)、エアフレックス シリーズ(登録商標、米国エア・プロダクツ社製)などが挙げられる
以下、エチレン・ビニルエステル共重合体を構成する全ての構造単位に対して、エチレンに由来する構造単位を35〜70重量%含有する該共重合体を含む水性エマルジョンの製造方法について、以下に説明する。
具体的には、例えば、耐圧反応容器に、水、乳化分散剤、ビニルエステル、必要に応じて共重合可能な単量体等を添加し、昇温した後、反応容器をエチレンで置換した上で、エチレンを加圧しながら、共重合の反応溶液におけるビニルエステルの濃度を調整しながらビニルエステル、重合触媒の水溶液、必要に応じて共重合可能な単量体などを添加する方法などが挙げられる。
ここで用いられる乳化分散剤は、例えば、部分又は完全ケン化されたポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、でんぷん、変性でんぷん、酸化でんぷん、アルギン酸ソーダなどの保護コロイド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどのノニオン系界面活性剤、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルジフェニルエーテルジスルフォン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステルなどのアニオン系界面活性剤等が挙げられる。
ここで、ポリビニルアルコールがカルボン酸、スルホン酸、シロキサン等を含有する化合物で変性されていてもよい。
ポリビニルアルコールとしては、中でもポリビニルアルコールの平均重合度が100〜3000程度、平均ケン化度80〜98モル%程度のものが好適である。
ポリビニルアルコールの使用量としては、通常、共重合体の製造に使用されるモノマー100重量部に対して、ポリビニルアルコールの不揮発分が3〜12重量部程度であり、好ましくは4〜8重量部程度である。
共重合反応において、反応溶液におけるビニルエステル単量体の濃度を通常、10重量%以下、好ましくは1〜5重量%程度に調整する。
ビニルエステル単量体の濃度が10%を超えると、共重合体中のエチレンに由来する構造単位の含有量が低下する傾向にあることから、好ましくない。
共重合反応におけるエチレンの分圧は1〜10MPa、好ましくは3〜8MPaである。共重合反応におけるエチレン分圧が1MPa以上であると、共重合体中のエチレンに由来する構造単位の含有量が向上する傾向や、反応時間が向上する傾向にある。一方、10MPa以下であると、耐圧容器の耐圧性の観点から、好ましい。
共重合反応における反応温度としては、通常、20〜80℃程度であり、好ましくは40〜70℃程度である。反応温度が20℃以上であると反応時間が向上する傾向にあり、80℃以下であると、反応溶液におけるエチレンの溶解量が向上し、共重合体中のエチレンに由来する構造単位の含有量が向上する傾向にあることから、好ましい。
共重合反応に使用される重合触媒は、通常、酸化剤と還元剤とからなるレドックス系重合触媒である。酸化剤としては、過酸化水素、t−ブチルパーオキサイド、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどが例示され、還元剤としては、ナトリウム(又は亜鉛)ホルムアルデヒドスルホキシレート、グリオキザール重亜硫酸ソーダ、第一鉄塩、酒石酸及び/又はその塩、エリソルビン酸類、アスコルビン酸類などが例示される。
本発明の積層体の製造方法としては、例えば、(1)金属層に上記水性エマルジョンを塗布、乾燥させて、接着層を形成させる方法、(2)金属層に上記水性エマルジョンを塗布し、水分を吸収し得る被着体を貼合して、水性エマルジョンの水分は被着体に吸収されて、金属層/接着層/被着体層からなる積層体を得る方法などが挙げられる。
金属層としては、金属蒸着層、金属薄膜、金属板などが挙げられる。
金属蒸着層は、通常、プラスチック、紙などの基材に、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、反応性真空蒸着法、反応性スパッタリング法、反応性イオンプレーティング法などの金属薄膜、金属化合物薄膜や合金薄膜の形成方法によって形成される。
本発明の金属蒸着層に用いる金属としては、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、白金、チタン、クロム、ニッケル、スズ、鉄、コバルトなどの単体金属、例えば、酸化ビスマス、酸化チタンなどの金属酸化物なども本発明の金属蒸着層に用いられる。また、例えば、ニッケル−クロム合金、ステンレス、インコネル、銀−金−銅合金などの合金もまた、本発明の金属蒸着膜に使用することができる。中でもアルミニウム蒸着膜、アルミナ蒸着膜、酸化チタン蒸着膜などが、ラベル、包装、電子部品などに用いられることから好適であり、とりわけアルミニウム蒸着膜が接着性に優れることから、好適である。
金属蒸着層の厚さは、通常、5nm〜200nm程度である。
本発明において用いる金属蒸着層は一様な連続したものに限定されず、膜厚に傾斜があってもよく、任意形状のパターンを有するものであってもよい。金属蒸着層の任意形状のパターンを形成する方法としては、例えば、前記金属薄膜形成中にマスクを用いてパターンを蒸着と同時に形成するマスク蒸着法、予め全面に金属蒸着層を形成した後に不要な金属蒸着層部分を除去するオパール加工法(一種のエッチング法)、シーライト加工法(洗浄法)、リフトオフ法、ホトレジスト法などが挙げられる。中でもオパール加工法とシーライト加工法が好ましく用いられる。
本発明において用いる金属蒸着層は、複数の金属蒸着層であってもよい。
金属蒸着層としては、メタラインフィルム(商品名、東セロ製)、バリテック(商品名、コスモ化成製)、GLフィルム、GXフィルム(商品名、凸版印刷)、バリアロックス(商品名、東洋メタライジング社)などの市販の金属蒸着膜を用いてもよい。尚、金属蒸着紙としてはオフメタル(商品名、王子製紙)等がある。
金属薄膜としては、アルミニウム箔、金箔、銀箔、銅箔、鉄箔などの前記金属蒸着膜で例示された金属、金属酸化物、合金などの金属薄膜が挙げられる。金属板としては、アルミニウム板、ステンレス板、鉄板、銅板などの前記金属蒸着膜で例示された金属、金属酸化物、合金などの金属板が挙げられる。
本発明の実施例1〜5では、金属蒸着膜を有した特殊紙にエチレン・ビニルエステル共重合体含有水性エマルジョンを塗布、乾燥させて硬化して得られる接着層(以下、本接着層という場合がある)を介した積層体として接着力を測定しているが、被着体は、本接着層と接着するものであれば紙に限定されることはなく、具体的には、段ボール、綿布、木材などのセルロース材料などの多孔質基材が挙げられる。中でも、水性エマルジョンの水分を容易に吸収する紙、綿布等の材料は、被着体と本接着層との接着力に優れる傾向があることから好ましい。
また、金属層に、塗料として本接着層を塗布乾燥させて、そのまま、塗料、保護膜を有する金属層としてもよく、さらに、本接着層が他の接着剤に由来する層との接着力が強いことを利用して金属層のプライマリー層として本接着層を用いてもよい。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明する。部および%は、特に断りがない限り、重量基準を意味する。また、不揮発分は、JIS K-5407に準じた測定方法で行った。
(実施例1)
<エチレン・酢酸ビニル共重合体含有水性エマルジョンの製造例1>
耐圧容器に、水、酢酸ビニル8部、ポリビニルアルコール「ポバール217」(株式会社クラレ製、けん化度88モル%、平均重合度1700)1.6部、「ポバール205」(株式会社クラレ製、けん化度88モル%、平均重合度500)4.9部、硫酸第1鉄七水和物0.005部を導入した。初期の反応溶液中における酢酸ビニル濃度は5.4%であった。次いで耐圧容器を窒素ガスで置換し、容器内を50℃まで昇温した後、エチレンで6.7MPaまで加圧し、続いて、過酸化水素0.2部とロンガリット1.06部のそれぞれを水で希釈して、滴下した。同時に酢酸ビニル92部を8時間かけて添加し、圧力はエチレンで6.7MPaに維持し、約50℃で保温した。この間反応溶液の酢酸ビニル濃度は最大で3.7%であった。さらに、反応溶液の酢酸ビニルの濃度が1%以下になるまで過酸化水素の水溶液を添加したのち、未反応のエチレンガスを除去し、反応物を取り出した。エチレンに由来する構造単位の含有量が40%、ガラス転移温度-33℃のエチレン・酢酸ビニル共重合体を含有する不揮発分が56.2%、粘度960mPa・sの水性エマルジョンを得た。
<常温接着による積層体の製造例1>
アルミニウム蒸着紙 オフメタル(王子製紙製)170kg(800×1100mmT目)の表(アルミ蒸着面)に、アプリケーター(塗工厚0.2mm)を用いて塗布したのちアルミ蒸着紙(接着面はアルミ蒸着面の裏面の紙層)を重ねた。次いで、上からハンドローラーを2回転がして押さえて圧締した。室温下で4日間、静置し、「アルミニウム蒸着層」/「水性エマルジョンに由来する接着層」/「紙層」を含む積層体を得た。
<接着力の評価>
得られた積層体のアルミニウム蒸着紙2枚を手で剥離して、アルミニウム蒸着紙が破壊されたら、接着力○、アルミニウム蒸着紙と接着層の界面剥離をしたら、接着力×としたところ、接着力は○であった。
<低温接着による積層体の製造例1>
アルミニウム蒸着紙及び水性エマルジョンを5℃に冷却し、塗布、乾燥及び静置を5℃で実施する以外は<常温接着による積層体の製造例1>と同様にして、「アルミニウム蒸着層」/「水性エマルジョンに由来する接着層」/「紙層」を含む積層体を得た。接着力の評価も<常温接着による積層体の製造例>と同様にして、結果を表1にまとめた。
(実施例2)
<エチレン・酢酸ビニル共重合体含有水性エマルジョンの製造例2>
重合時間を10時間にする以外は実施例1と同様に実施して、エチレンに由来する構造単位の含有量が50重量%、ガラス転移温度−40℃のエチレン・酢酸ビニル共重合体を含有する水性エマルジョン(不揮発分が54.5%、粘度400mPa・s)を得た。
<積層体の製造例2>
水性エマルジョンとして、<エチレン・酢酸ビニル共重合体含有水性エマルジョンの製造例2>に記載の水性エマルジョンを用いる以外は、実施例1と同様にして常温接着による積層体及び低温接着による積層体を得た。接着力の評価も実施例1と同様にして行い、結果を表1にまとめた。
(実施例3)
<エチレン・酢酸ビニル共重合体含有水性エマルジョンの製造例3>
酢酸ビニルを反応当初に100部使用し、重合反応中に酢酸ビニルを添加しなかった以外には、実施例1と同様に重合せしめることにより、エチレンに由来する構造単位の含有量が28.0重量%、不揮発分が56.4%、粘度1910mPa・s、ガラス転移温度-18℃のエチレン−酢酸ビニル系共重合体エマルジョンを得た。
<積層体の製造例3>
水性エマルジョンとして、<エチレン・酢酸ビニル共重合体含有水性エマルジョンの製造例3>に記載の水性エマルジョンを用いる以外は、実施例1と同様にして常温接着による積層体及び低温接着による積層体を得た。接着力の評価も実施例1と同様にして行い、結果を表1にまとめた。
(実施例4)
<エチレン・酢酸ビニル共重合体含有水性エマルジョンの製造例4>
酢酸ビニルを反応当初に100部、ノニオン乳化剤 花王製 エマルゲン931 4.8部、エマルゲン911 2.7部使用し、圧力を5MPaにした以外には、実施例3と同様に重合せしめることにより、エチレンに由来する構造単位の含有量が20重量%、不揮発分が55%、粘度300mPa・s、ガラス転移温度0℃のエチレン−酢酸ビニル系共重合体エマルジョンを得た。
<積層体の製造例4>
水性エマルジョンとして、<エチレン・酢酸ビニル共重合体含有水性エマルジョンの製造例4>に記載の水性エマルジョンを用いる以外は、実施例1と同様にして常温接着による積層体及び低温接着による積層体を得た。接着力の評価も実施例1と同様にして行い、結果を表1にまとめた。
(実施例5)
<エチレン・酢酸ビニル共重合体含有水性エマルジョンの製造例5>
反応当初に酢酸ビニルを10部、バーサチック酸ビニルであるベオバ10(シェル化学製)80部、エマルゲン931 0.5部、エマルゲン911 0.5部、ポリビニルアルコール「ポバール217」(株式会社クラレ製、けん化度88モル%、平均重合度1700)1.0部、「ポバール205」(株式会社クラレ製、けん化度88モル%、平均重合度500)2.9部使用した以外には、比較例1と同様に重合せしめることにより、エチレンに由来する構造単位の含有量が10重量%、不揮発分が53%、粘度1500mPa・s、ガラス転移温度−30℃のエチレン−酢酸ビニル-バーサチック酸ビニル系共重合体エマルジョンを得た。
<積層体の製造例5>
水性エマルジョンとして、<エチレン・酢酸ビニル共重合体含有水性エマルジョンの製造例5>に記載の水性エマルジョンを用いる以外は、実施例1と同様にして常温接着による積層体及び低温接着による積層体を得た。接着力の評価も実施例1と同様にして行い、結果を表1にまとめた。
(実施例6)
<常温接着による積層体の製造例6>
アルミニウム板 A1050P ((株)パルテック)に、アプリケーター(塗工厚0.2mm)を用いて、<エチレン・酢酸ビニル共重合体含有水性エマルジョンの製造例1>に記載の水性エマルジョンを塗布したのち紙を重ねた。次いで、紙の上からハンドローラーを2回転がして押さえて圧締した。室温下で4日間、静置し、「アルミニウム板の層」/「水性エマルジョンに由来する接着層」/「紙層」を含む積層体を得た。
<接着力の評価>
得られた積層体のアルミニウム板と紙とを手で剥離して、紙が破壊されたら接着力○、アルミニウム板と接着層の界面剥離をしたら接着力×、としたところ、接着力は○であった。
<低温接着による積層体の製造例6>
アルミニウム板及び水性エマルジョンを5℃に冷却し、塗布、乾燥及び静置を5℃で実施する以外は<常温接着による積層体の製造例6>と同様にして、「アルミニウム板の層」/「水性エマルジョンに由来する接着層」/「紙層」を含む積層体を得た。接着力の評価も<常温接着による積層体の製造例>と同様にして、結果を表1にまとめた。
(実施例7)
<積層体の製造例7>
水性エマルジョンとして、<エチレン・酢酸ビニル共重合体含有水性エマルジョンの製造例3>に記載の水性エマルジョンを用いる以外は、実施例6と同様にして常温接着による積層体及び低温接着による積層体を得た。接着力の評価も実施例6と同様にして行い、結果を表1にまとめた。
(実施例8)
<積層体の製造例8>
水性エマルジョンとして、<エチレン・酢酸ビニル共重合体含有水性エマルジョンの製造例4>に記載の水性エマルジョンを用いる以外は、実施例6と同様にして常温接着による積層体及び低温接着による積層体を得た。接着力の評価も実施例6と同様にして行い、結果を表1にまとめた。
(実施例9)
<積層体の製造例9>
水性エマルジョンとして、<エチレン・酢酸ビニル共重合体含有水性エマルジョンの製造例5>に記載の水性エマルジョンを用いる以外は、実施例6と同様にして常温接着による積層体及び低温接着による積層体を得た。接着力の評価も実施例6と同様にして行い、結果を表1にまとめた。
Figure 2006116712
*1:エチレン・ビニルエステル共重合体におけるエチレンに由来する構造単位の含有量
*2:エチレン・ビニルエステル共重合体における酢酸ビニルに由来する構造単位の含有

*3:エチレン、酢酸ビニル以外にバーサチック酸ビニルに由来する構造単位を80%含
有する。
本発明によれば、金属層と接着層とが強く接着していることから、接着層にさらに他の被着体を接着させると、本発明の積層体は金属層が金属蒸着膜であれば、積層体は被着体と接着可能なラベル、被着体と接着可能な包装材、コーティング層などの保護膜を有する積層体、意匠性を有した被着体を有する積層体として使用することができる。また、金属層が金属板(金属薄膜)であれば、本発明の積層体は塗装された金属板(金属薄膜)、保護膜あるいはプライマリー層を塗布された金属板として使用することができる。

Claims (7)

  1. エチレン・ビニルエステル共重合体を含む水性エマルジョンを硬化してなる接着層と金属層とを含む積層体。
  2. エチレン・ビニルエステル共重合体が、該共重合体を構成する全ての構造単位に対し、エチレンに由来する構造単位を35〜70重量%含有する共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  3. エチレン・ビニルエステル共重合体が、エチレン・酢酸ビニル共重合体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 金属層、エチレン・ビニルエステル共重合体を含む水性エマルジョンを硬化してなる接着層、及びセルロース材料を順次積層してなる積層体。
  5. 金属層が金属蒸着層である請求項1〜4のいずれかに記載の積層体。
  6. 金属層がアルミニウム板である請求項1〜4のいずれかに記載の積層体。
  7. 金属層にエチレン・ビニルエステル共重合体を含む水性エマルジョンを塗布し、乾燥、硬化させることを特徴とする積層体の製造方法。
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