JP2006114463A - 面ヒーター及び面ヒーターの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】廃棄処理時に何ら環境保護上の問題を生じない材質でしかも加熱加圧により溶着できる接着被覆を有するコード状ヒータを用いて面ヒータを簡単、確実に提供する。
【解決手段】燃焼時にハロゲンを生じない電子架橋処理された絶縁被覆とその外側に熱溶融性接着層を設けたコード状ヒータを熱伝導性シート面に配置し、過熱加圧するだけで一体的に固着する。
【選択図】図3
【解決手段】燃焼時にハロゲンを生じない電子架橋処理された絶縁被覆とその外側に熱溶融性接着層を設けたコード状ヒータを熱伝導性シート面に配置し、過熱加圧するだけで一体的に固着する。
【選択図】図3
Description
本発明は電気冷蔵庫や便座等暖房器具の部分加熱に使用される面状のヒーターに関する。
従来、電気冷蔵庫や便座等暖房器具に使用されている加熱装置すなわち面ヒーターは特開平6−140131号公報(特許文献1)に説明されているもの等が一般的であった。
すなわち、図4〜図6おいて101は従来の面ヒーターで熱伝導性薄膜としてのアルミニュウム箔102にコード状ヒーター103が所望形状に配置され加熱加圧により一体的に固着されて成るものであった。而してコード状ヒーター103は芯線104に抵抗細線105が螺旋状に巻きつけられ一番外側に塩化ビニル樹脂よりなる絶縁被覆106が設けられた一般的なものである。前記アルミニュウム箔102は塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂等の樹脂層102′が薄く塗布されており、塩化ビニル樹脂よりなる絶縁被覆106とともに加熱加圧することにより溶着されるものである。
しかし近年これらの家庭電器製品に使用されている前記塩化ビニル樹脂は絶縁電線を含めて廃棄処分時燃焼によるハロゲンの発生によりダイオキシンの人体への影響が社会問題となっていることは周知の通りである。適切な高温度で燃焼処理されれば良いとされているが、必ずしもすべて適切な処理が行われる保証は無く、該材料に代替する燃焼時にハロゲンを発生しない材料の使用が望まれており一般的にポリエチレン樹脂で代替が考慮されるが耐熱性や耐燃焼性は塩化ビニル樹脂に比べて良いとは言えず、特殊な電子架橋の処理が施されたものとなる、しかし耐熱性や耐燃焼性は向上するものの溶融する性質が消失する欠点を有し、他の部材との接着性が無く面状に加工することが困難な状況にある。
またシリコンゴムで絶縁被覆されたコード状ヒーターは熔融せず、また接着においては接着剤によることもできるが硬化に時間を要し容易ではなく、このため面ヒーターを製造するには特公昭62−44394号公報(特許文献2)のような工法が公知の方法となっている。これはアルミニュウム箔をサンドイッチ状にし、箔どうしを接着したもので面積が大きくなればなるほど高価になる欠点を有していた。
特開平6−140131号公報 特公昭62−44394号公報
耐熱性、耐燃焼性が高いヒーターの絶縁被覆は電気安全には好ましいものであるが、溶着加工が出来ない絶縁被覆を持つコード状ヒーターを用いて面ヒーターを製造する場合はアルミニュウム箔でサンドイッチ状に挟持する方法などが一般に行われているが材料や加工工数の増加により高価になる。
本発明はこのような課題にかんがみ提案されたものであり、廃棄時に地球環境保護上の問題を生じることなく、電気安全性が高い材料を使用しても、従来の塩化ビニル樹脂の如く溶着性を付与することができ、容易に面ヒーターを提供することができるようにしたものである。
前記課題を解決するため、請求項1に係る面ヒーターは、熱融着層を塗布またはラミネートした柔軟性を有するフィルム体に絶縁被覆されたコード状ヒーターが一体的に固着されてなる面ヒーターにおいて、前記コード状ヒーターは芯線に螺旋状に巻きつけられた抵抗細線と、その外側に燃焼時ハロゲンを発生しない樹脂材料から成り、かつ耐熱性、耐燃焼性を付与された絶縁被覆を有し、さらにこの絶縁被覆の外側に熱溶融性の材料から成る接着層を具備するものである。
請求項2に係る面ヒーターは、請求項1記載の面ヒーターにおいて絶縁被覆がシリコンゴム材料から成り、その外側に具備される接着層が燃焼時ハロゲンを発生しない熱溶融性の樹脂材料から成ることを特徴とするものである。
請求項3に係る面ヒーターの製造方法は、請求項1に記載の絶縁被覆に耐熱性、耐燃焼性を付与する手段として電子架橋処理を用いることを特徴とするものである。
請求項4に係る面ヒーターの製造方法は、請求項1または請求項2におけるコード状ヒーターの熱溶融性材料から成る接着層と同一系統の樹脂より成る熱溶融層を塗布またはラミネートした柔軟性を有するフィルム体に、前記コード状ヒーターを載置し、加熱加圧により固着したことを特徴とするものである。
請求項5に係る面ヒーターは請求項3または請求項4に示された方法により製造されるものである。
本発明によれば次のような効果が得られる。
請求項1に係る面ヒーターによれば、コード状ヒーターは廃棄時に地球環境保護に問題となることはなく、内側の絶縁被覆が熱溶着性のないものであっても、外側に熱溶融性の接着層を設けたことによりアルミ箔等の熱伝導性箔体あるいは樹脂フィルムに簡単確実に固着出来、従って耐熱性および耐燃焼性の高い安全で高品質な面ヒーターを安価に提供することが出来る。
請求項2に係る面ヒーターによれば、絶縁被覆がシリコンゴムより成るもので、耐熱性、耐燃焼性に問題がなく、しかも廃棄時の地球環境保護の問題生じないものである。
請求項3に係る面ヒーターの製造方法によれば、コード状ヒーターの絶縁被覆は電子架橋処理されるものであり、耐熱性、耐燃焼性を一層向上させることができる。また、外側に熱溶融性の接着層を有するため熱伝導性箔体あるいは樹脂フィルムへの固着は全く問題なく、確実に行うことができる。
請求項4に係る面ヒーターの製造方法によれば、コード状ヒーターの接着層と柔軟性を有するフィルム体に塗布した熱溶融層を同一樹脂系統とすることにより、加熱加圧による固着を一層良好に行うことができる。
請求項5に係る面ヒーターは上記の方法により製造されるものであるため、安全で高品質であり、且つ安価に得られる効果がある。
以下に図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、本発明は本実施の形態により限定されるものではない。また、本実施の形態の説明において、同一構成ならびに作用効果を奏するところには同−符号を付して重複した説明は行わないものとする。
(実施の形態)
図1は本発明の実施の形態における面ヒーターの平面図、図2は図1のII−II線における断面図、図3は前記面ヒーターに固着されるコード状ヒーターの一部破断斜視図を示す。
図1は本発明の実施の形態における面ヒーターの平面図、図2は図1のII−II線における断面図、図3は前記面ヒーターに固着されるコード状ヒーターの一部破断斜視図を示す。
図において1は面ヒーターで、アルミニュウム箔または樹脂シートのフィルム体2とその片面上に適切に蛇行状に熱溶着されたコード状ヒーター3より構成されている。
前記コード状ヒーター3は図3に示すごとくガラス繊維等で構成される芯糸4に金属細線の発熱線5を巻きつけ、その上に合成樹脂の絶縁被覆6を施した周知構造のもので、全体として柔軟性を有するものである。
而して前記絶縁被覆6は廃棄処理燃焼時にハロゲンを発生しない材質、ここでは耐燃焼性を付与する処理、一例として電子架橋処理を行ったポリエチレン樹脂を用いているが、単にシリコンゴムで絶縁被覆6を形成したものも用いることができる。この絶縁被覆6の表面にすなわち外側にさらにポリエチレン樹脂からなる接着層7が押し出し成形等により形成されている。前記接着層7は特別な処理はされておらず、従って熱溶融性である。
一方アルミニュウム箔または樹脂シートのフィルム体2は図2に示すごとく片面または両面にポリエチレン樹脂材から成る熱溶融層8がフィルム状に塗布またはラミネート加工されている。
熱溶融層8の材質はポリエチレン樹脂に限定する必要はないが、前記接着層7と同一の樹脂系統であることがのぞましい。
前記シート2面にコード状ヒーター3を配置し、熱板(図示せず)により一定時間加熱加圧することにより前記接着層7と熱溶融層8が溶融し、確実にコード状ヒーター3が保持された面ヒーター1を製造することが出来る。
コード状ヒーター3と熱伝導性シート2は強固に一体化され、従来のようにサンドイッチ構造とする必要がないので製造容易でサイズの大きいものでも安価に供給可能である。
本発明は部材の廃棄焼却処理時にハロゲンを生じない材料を用いて性能面、安全面において問題のない家庭用電気製品の部分加熱に供する面ヒーターを容易に得ることができ、地球環境上の問題を生ずることの無いよう配慮されており、産業上きわめて有用なものである。
1 面ヒーター
2 フィルム体
6 絶縁被覆
7 接着層
8 熱溶融層
2 フィルム体
6 絶縁被覆
7 接着層
8 熱溶融層
Claims (5)
- 熱融着層を塗布またはラミネートした柔軟性を有するフィルム体に絶縁被覆されたコード状ヒーターが一体的に固着されてなる面ヒーターにおいて、前記コード状ヒーターは芯線に螺旋状に巻きつけられた抵抗細線と、その外側に燃焼時ハロゲンを発生しない樹脂材料から成り、かつ耐熱性、耐燃焼性を付与された絶縁被覆を有し、さらにこの絶縁被覆の外側に熱溶融性の材料から成る溶着層を具備するものであることを特徴とする面ヒーター。
- 絶縁被覆がシリコンゴム材料から成り、その外側に具備される溶着層が燃焼時ハロゲンを発生しない熱溶融性の樹脂材料から成ることを特徴とする請求項1記載の面ヒーター。
- 請求項1に記載の絶縁被覆に耐熱性、耐燃焼性を付与する手段として電子架橋処理を用いることを特徴とする面ヒーターの製造方法。
- 請求項1または請求項2におけるコード状ヒーターの熱溶融性材料から成る溶着層と同一系統の樹脂より成る熱溶融層を塗布またはラミネートした柔軟性を有するフィルム体に前記コード状ヒーターを載置し、加熱加圧により固着したことを特徴とする面ヒーターの製造方法。
- 請求項3または請求項4の方法により製造される面ヒーター。
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JP2004328216A JP2006114463A (ja) | 2004-10-13 | 2004-10-13 | 面ヒーター及び面ヒーターの製造方法 |
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WO2014002681A1 (ja) * | 2012-06-25 | 2014-01-03 | 三菱重工業株式会社 | 接着方法及び接着器具、並びに、構造体の製造方法 |
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- 2004-10-13 JP JP2004328216A patent/JP2006114463A/ja active Pending
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JP2014006381A (ja) * | 2012-06-25 | 2014-01-16 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 接着方法及び接着器具、並びに、構造体の製造方法 |
CN104246557A (zh) * | 2012-06-25 | 2014-12-24 | 三菱重工业株式会社 | 粘接方法和粘接器具以及结构体的制造方法 |
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