JP2006114253A - 表示装置の製造装置および表示装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】表示品位に優れた表示装置の製造装置および表示装置の製造方法を提供する。
【解決手段】SEDの製造装置は、電源部90と、磁場形成部60と、レーザ照射部40と、を備えている。電源部90は、前面基板11および背面基板12間に電圧を与える。磁場形成部60は、背面基板12側の不要電子放出源を囲むように磁場を形成する。レーザ照射部40は、不要電子放出源にレーザ光を照射してその不要電子放出源を少なくとも部分的に除去する。
【選択図】 図4
【解決手段】SEDの製造装置は、電源部90と、磁場形成部60と、レーザ照射部40と、を備えている。電源部90は、前面基板11および背面基板12間に電圧を与える。磁場形成部60は、背面基板12側の不要電子放出源を囲むように磁場を形成する。レーザ照射部40は、不要電子放出源にレーザ光を照射してその不要電子放出源を少なくとも部分的に除去する。
【選択図】 図4
Description
この発明は、表示装置の製造装置およびこの製造装置を用いた表示装置の製造方法に関する。
近年、陰極線管(以下、CRTと称する)に代わる次世代の軽量、薄型の様々な表示装置が開発されている。このような表示装置には、液晶の配向を利用して光の強弱を制御する液晶ディスプレイ(以下、LCDと称する)、プラズマ放電の紫外線により蛍光体を発光させるプラズマディスプレイパネル(以下、PDPと称する)、電界放出型電子放出素子の電子ビームにより蛍光体を発光させるフィールドエミッションディスプレイ(以下、FEDと称する)、表面伝導型電子放出素子の電子ビームにより蛍光体を発光させる表面伝導電子放出ディスプレイ(以下、SEDと称する)などがある。
例えばSEDでは、一般に、所定の隙間を置いて対向配置された前面基板および背面基板を有し、これらの基板は、矩形枠状の側壁を介して周辺部同士を互いに接合することにより真空の外囲器を構成している。前面基板の内面には蛍光体スクリーンが形成され、背面基板の内面には蛍光体を励起して発光させる電子放出源として多数の電子放出素子が設けられている。
また、背面基板および前面基板に加わる大気圧荷重を支えるために、これら基板の間には複数の支持部材が配設されている。背面基板側の電位はほぼアース電位であり、蛍光面にはアノード電圧が印加される。そして、蛍光体スクリーンを構成する赤、緑、青の蛍光体に電子放出素子から放出された電子ビームを照射し、蛍光体を発光させることによって画像を表示する。
上記SEDを製造する場合、矩形のガラス板からなる前面基板上に、蛍光体スクリーン、メタルバック層、チタンやバリウム等からなるゲッター膜等、所定のパターンを形成し、背面基板上に電子放出素子等、所定のパターンを形成する。その後、これら背面基板および前面基板を側壁を介して真空中で貼り合せることにより、SEDを製造する(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−319346号公報
上記したSEDの製造工程において、前面基板に成膜するゲッター膜、メタルバック層、蛍光体スクリーン、および背面基板の配線等の剥離物、さらに生産工程での混入異物などが背面基板上に付着する場合がある。また、背面基板上に、針状や突起状の導電性形成物が形成される場合もある。そして、画像を表示する際、これら背面基板上に付着した付着物や導電性形成物を基点として電子が放出されて不要な発光が生じてしまい、表示品位が低下してしまう。また、不要な発光が生じたSEDを分解してリペアすることは事実上不可能である。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、表示品位に優れた表示装置の製造装置および表示装置の製造方法を提供することにある。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、表示品位に優れた表示装置の製造装置および表示装置の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の態様に係る表示装置の製造装置は、隙間を置いて対向配置されているとともに周縁部同士が接合された前面基板および背面基板を有した外囲器と、前記前面基板の内面に設けられた複数の蛍光体層と、前記背面基板の内面に前記蛍光体層にそれぞれ対応して設けられた複数の電子放出素子と、を有した表示装置の製造装置において、前記前面基板および背面基板間に電圧を与える電源部と、前記背面基板側の不要電子放出源を囲むように磁場を形成する磁場形成部と、前記不要電子放出源にレーザ光を照射してその不要電子放出源を少なくとも部分的に除去するレーザ照射部と、を備えていることを特徴としている。
また、本発明の他の態様に係る表示装置の製造方法は、隙間を置いて対向配置されているとともに周縁部同士が接合された前面基板および背面基板を有した外囲器と、前記前面基板の内面に設けられた複数の蛍光体層と、前記背面基板の内面に前記蛍光体層にそれぞれ対応して設けられた複数の電子放出素子と、を有した表示装置の製造方法において、前記前面基板および背面基板間に電圧を与え、前記背面基板側の不要電子放出源を囲むように磁場を形成し、前記電圧が印加された状態で前記不要電子放出源にレーザ光を照射してその不要電子放出源を少なくとも部分的に除去することを特徴としている。
この発明によれば、表示品位に優れた表示装置を製造できる。
以下、図面を参照しながらこの発明に係る表示装置の製造装置および表示装置の製造方法を、SEDの製造装置およびSEDの製造方法に適用した実施の形態について詳細に説明する。始めに、SEDの構成を説明する。
図1ないし図3に示すように、SEDは、絶縁基板としてそれぞれ矩形状のガラス板からなる前面基板11、および背面基板12を備え、これらの基板は所定の隙間を置いて対向配置されている。そして、前面基板11および背面基板12は、矩形枠状の側壁13を介して周縁部同士が接合され、内部が真空状態に維持された扁平な矩形状の真空外囲器10を構成している。
真空外囲器10の内部には、前面基板11および背面基板12に加わる大気圧荷重を支えるため、複数のスペーサ14が設けられている。スペーサ14としては、板状あるいは柱状のスペーサ等を用いることができる。
前面基板11の内面上には、画像表示面として、赤、緑、青の複数の蛍光体層16とマトリクス状の黒色遮光層17とを有した蛍光体スクリーン15が形成されている。これらの蛍光体層16はストライプ状あるいはドット状に形成してもよい。この蛍光体スクリーン15上には、アルミニウム膜等の金属膜でメタルバック層20が形成され、更に、メタルバック層に重ねてゲッター膜22が形成されている。
背面基板12の内面上には、それぞれ対応する蛍光体層16を励起する電子源として、それぞれ電子ビームを放出する多数の表面伝導型の電子放出素子18が設けられている。これらの電子放出素子18は、画素毎に対応して複数列および複数行に配列されている。各電子放出素子18は、図示しない電子放出部、この電子放出部に電圧を印加する一対の素子電極等で構成されている。また、背面基板12の内面には、電子放出素子18に電位を供給する多数本の第1配線21aおよび第2配線21bがマトリクス状に設けられ、その端部は真空外囲器10の外部に引出されている。第1配線21aおよび第2配線21bは絶縁層19を介して設けられている。
上記したようなSEDでは、画像を表示する場合、蛍光体スクリーン15およびメタルバック層20にアノード電圧Vaを印加する。通常、アノード電圧Vaは数kVから十数kVであるため、前面基板11および背面基板12間には比較的大きな電位差が生じる。そして、電子放出素子18から放出された電子ビームをアノード電圧により加速して蛍光体スクリーン15へ衝突させる。これにより、蛍光体スクリーン15の蛍光体層16が励起されて発光し、カラー画像を表示する。
次に、上記のように構成されたSEDの製造装置1について詳述する。なお、この製造装置1は、前面基板11と背面基板12とを接合し、真空外囲器10を組立てた後、不要発光の有無を検査し、修復するための装置である。
図4に示すように、製造装置1は、第1ステージ31、第2ステージ35、第1滑動部32、36、および第2滑動部33、37を有している。第1ステージ31および第2ステージ35は、第1方向d1に互いに平行に延びて設けられ、第1方向と直交した第2方向d2に互いに間隔を置いて設けられている。
第1滑動部32は、第1ステージ31上に移動可能に設けられ、第1方向d1および第2方向d2と直交した第3方向d3に延びて設けられている。第1滑動部32は、第1ステージ31に沿った第1方向d1の移動が可能である。第2滑動部33は、第1滑動部32上に移動可能に設けられている。第2滑動部33は、第1滑動部32に沿った第3方向d3の移動が可能である。第2滑動部33は、載置台34を有し、この載置台は第2滑動部に対して第2方向d2の移動が可能である。
同様に、第1滑動部36は、第2ステージ35に第1方向d1に移動可能に設けられ、第3方向d3に延びて設けられている。第2滑動部37は、第1滑動部36上に第3方向d3に移動可能に設けられている。第2滑動部33と同様、第2滑動部37も、第2方向d2の移動が可能な載置台38を有している。なお、上述した第1ステージ31、第1滑動部32、および第2滑動部33と、第2ステージ35、第1滑動部36、および第2滑動部37とは、それぞれ走査部として機能する。
上述した他、製造装置1は、レーザ照射部40、取得部としてのCCDカメラ50、磁場形成部60、制御部70、モニタ80、および電源部90を有している。
図4および図5に示すように、レーザ照射部40は、載置台34上に設けられている。レーザ照射部40は、レーザ光を出力するレーザ発振器41と、レーザ発振器から出力されたレーザ光を集光する光学系としてのレンズ42と、を有している。このレンズ42は、レーザ照射部40のレーザ照射口43に設けられている。レーザ照射部40は、制御部70の制御の基でレーザ光を出射する。
図4および図5に示すように、レーザ照射部40は、載置台34上に設けられている。レーザ照射部40は、レーザ光を出力するレーザ発振器41と、レーザ発振器から出力されたレーザ光を集光する光学系としてのレンズ42と、を有している。このレンズ42は、レーザ照射部40のレーザ照射口43に設けられている。レーザ照射部40は、制御部70の制御の基でレーザ光を出射する。
CCDカメラ50は、載置台38上に設けられ、光学系としてのレンズ51を有している。レーザ照射部40およびCCDカメラ50は、レンズ42およびレンズ51が互いに対向するようにそれぞれ設けられている。CCDカメラ50は、制御部70の制御の基で被写体(蛍光体層16)を撮影する。
磁場形成部60は、第1磁場形成部61および第2磁場形成部62を有している。この実施の形態において、第1磁場形成部61および第2磁場形成部62は、それぞれ環状に形成された永久磁石である。第1磁場形成部61は、その開口部61aがレーザ照射口43と対向した状態で載置台34上に設けられている。第1磁場形成部61において、レーザ照射部40側の磁極はS極、背面基板12側の磁極はN極である。
第2磁場形成部62は、その開口部62aがレンズ51、さらには開口部61aおよびレーザ照射口43と対向した状態で載置台38上に設けられている。第2方向d2において、第2磁場形成部62は、第1磁場形成部61と間隔を置いて設けられている。第2磁場形成部62において、CCDカメラ50側の磁極はN極、前面基板11側の磁極はS極である。なお、第1磁場形成部61の背面基板12側の磁極と、第2磁場形成部62の前面基板11側の磁極とが異なることは言うまでもない。
第1磁場形成部61および第2磁場形成部62は、磁力線lmが前面基板11および背面基板12を通る磁場Hを形成している。真空外囲器10内部において、磁力線lmの向きは、ほぼ第2方向d2であり、真空外囲器の内面(前面基板11の内面および背面基板12の内面)に対してほぼ垂直な方向である。
この実施の形態において、磁場Hの磁束密度は、100Gs(ガウス)である。このため、磁場H内の前面基板11および背面基板12間にプラズマが発生した場合、そのプラズマの電子は磁力線lmに巻きつくように回転運動(サイクロトロン運動)し、磁力線に垂直な方向へのプラズマの拡散を抑制することができる。これにより、磁力線lmに沿ってプラズマが集まり、磁力線の通る前面基板11および背面基板12間のプラズマ密度が増大し、放電のしきい値が低下する。すなわち、磁場Hを形成した場合は、磁場Hを形成しない場合に比べ前面基板11および背面基板12間の電位差を小さく(メタルバック層20に印加する電圧を低く)しても、前面基板11および背面基板12間に放電を誘発させることができる。また、一定の設定電圧Vbに対して、より少ないレーザ光照射エネルギで放電を生じさせることができるようになる。
図4に示すように、第1滑動部32、第2滑動部33、および載置台34の移動と、第1滑動部36、第2滑動部37、および載置台38の移動とは、制御部70の基で制御されている。また、上記したように制御することにより、レーザ照射部40およびCCDカメラ50は、前面基板11および背面基板12の面方向(第1方向d1および第3方向d3)に走査可能となる。この実施の形態において、レーザ照射部40およびCCDカメラ50(第1磁場形成部61および第2磁場形成部62)は、互いに対向するように同期して走査されている。さらに、レーザ照射部40は背面基板12に、CCDカメラ50は前面基板11に、それぞれ接近および離間することが可能である。
制御部70は、上述した機能の他、CCDカメラ50によって撮影された画像を処理および格納するとともに、レーザの照射条件を制御する。モニタ80は、制御部70で処理された画像を表示する。電源部90は、制御部70の制御の基で前面基板11および背面基板12間に電圧を印加する。
次に、上記のように構成された製造装置1を用いたレーザリペアによりSEDを製造する方法について説明する。
図4ないし図6に示すように、まず、前面基板11および背面基板12が接合された処理対象としての真空外囲器10を用意する。この実施の形態において、背面基板12側、例えば第2配線21b上にSE(Stray Emission)源である不要電子放出源として、付着物100が付着している場合について説明する。ここで、付着物100としては、前面基板11および背面基板12を接合する際、またはこれらを接合した後に、ゲッター膜22、メタルバック層20、蛍光体スクリーン15、および第2配線21b等が剥離または生産工程で異物が混入したものなどが考えられる。
図4ないし図6に示すように、まず、前面基板11および背面基板12が接合された処理対象としての真空外囲器10を用意する。この実施の形態において、背面基板12側、例えば第2配線21b上にSE(Stray Emission)源である不要電子放出源として、付着物100が付着している場合について説明する。ここで、付着物100としては、前面基板11および背面基板12を接合する際、またはこれらを接合した後に、ゲッター膜22、メタルバック層20、蛍光体スクリーン15、および第2配線21b等が剥離または生産工程で異物が混入したものなどが考えられる。
次に、制御部70は、図示しない搬送機構を制御し、用意した真空外囲器10を搬送し、前面基板11がCCDカメラ50と、背面基板12がレーザ照射部40と、それぞれ対向するように真空外囲器10を配置する。その後、制御部70は、電源部90を制御し、この電源部からメタルバック層20に、8000V(ボルト)程度の高電圧を印加する。すると、前面基板11および背面基板12間の電位差により、第2配線21b上の付着物100が基点となり、電界放出による電子が放出され、この不要電子により付着物付近の蛍光体層16が発光する。
続いて、制御部70は、蛍光体層16が発光した状態で、CCDカメラ50を前面基板11に接近させ、この前面基板の面方向に走査させ、不用に発光した蛍光体層16の画像を取得(撮影)する。取得した画像は、モニタ80に表示させる。またこのとき、CCDカメラ50が取得した不要発光部位の位置情報は、制御部70に伝送され、図示しないメモリに格納される。そして、付着物100の有無を検査する。
本実施の形態においては、付着物100有りと判断されるため、その後、制御部70は、電源部90を制御し、この電源部からメタルバック層20に電圧Vbを印加する。すなわち、メタルバック層20に印加する電圧を低くする。これにより、前面基板11および背面基板12間の電位差は小さくなる。この実施の形態において、メタルバック層20に印加する電圧Vbは、4000Vであり、前面基板11および背面基板12間に放電を誘発させない値に設定されている。
次いで、制御部70は、蛍光体層16の不要発光部位の位置情報に基づいて、その不要発光部位と対向した位置までレーザ照射部40のレンズ42およびCCDカメラ50のレンズ51を移動させる。これにより、第1磁場形成部61および第2磁場形成部62は、第2配線21b上の付着物100を囲む環状の磁場Hを形成する。磁場H内の磁力線lmは、前面基板11の内面および背面基板12の内面間をほぼ第2方向d2に通る。
その後、制御部70は、前面基板11および背面基板12間に放電を誘発させない上記4000Vの電圧Vbを印加した状態で、レーザ発振器41によりレーザ光を発振させる。これにより、レーザ照射部40から出射されたレーザ光は、第1磁場形成部61の開口部61aから出射され、背面基板12を透過し、メタルバック層20に照射される。レーザ光はレンズ42で集光されてメタルバック層20に照射されるため、このメタルバック層で反射されたレーザ光は背面基板12に集束される。この実施の形態において、レーザ光の照射エネルギは約1mJに、レーザ光の照射時間において、1パルスの時間は約500nsに、それぞれ設定されている。そして、レーザ光の照射時間および照射エネルギは付着物100の状態に応じて設定され、照射される。
続けて、制御部70は、レーザ照射部40を走査し、レーザ光を上記蛍光体層16の不要発光部位付近で走査させる。これにより、背面基板12上の付着物100が付着しているであろう部位にレーザ光を照射することができる。
上記したように、レーザ光を照射した場合、照射された前面基板11側のメタルバック層20や背面基板12側の第2配線21b、付着物100等が僅かに蒸発し、プラズマが発生する。これにより、磁場H内の磁力線lmの通る前面基板11および背面基板12間のプラズマ密度が増大し、プラズマが発生した個所の前面基板および背面基板間の放電のしきい値が低下する。これにより、メタルバック層20に上記4000Vの電圧Vbを印加した場合でも、プラズマが閉じ込められた個所では前面基板11および背面基板12間に放電を誘発させることができる。なお、磁場Hの外へのプラズマの拡散は抑制されるため、プラズマが閉じ込められた個所から離れた個所、すなわち、磁場Hの外ではプラズマ密度が極めて低くなるので、前面基板11および背面基板12間に放電が誘発され難くなる。
上記したように、磁場、前面基板11および背面基板12間の電位差、レーザ光照射個所から発生したプラズマが作用することにより、プラズマが閉じ込められた領域の前面基板11および背面基板12間に放電が誘発される。この放電により、付着物100は、蒸発(ガス化)し、第2配線21b上から少なくとも部分的に除去される。背面基板12上に複数の付着物100が付着している場合は、上記した方法により順次付着物を少なくとも部分的に除去する。上記した工程により、不要発光の無いSEDが完成する。
以上のように構成された、SEDの製造装置1およびSEDの製造方法によれば、前面基板11および背面基板12間に4000Vの電位差を生じさせた状態で、付着物100が付着しているであろう部位に磁場を形成しながらレーザ光を照射している。これにより、レーザ光が照射された個所にプラズマが発生し、プラズマが閉じ込められた領域の前面基板11および背面基板12間に放電が誘発される。そして、第2配線21b上等、背面基板12上に付着した付着物100付近に放電を誘発させることにより、付着物を少なくとも部分的に除去させることができる。
メタルバック層20に印加する電圧Vbは、前面基板11および背面基板12間に放電を誘発させることができる電圧のしきい値より低い4000Vであっても、前面基板および背面基板間のプラズマ密度を増大させることで、放電のしきい値が低下し、放電を誘発させることができる。また、レーザ光の照射エネルギが約1mJ、レーザ光の1パルスの時間が約500nsであれば、プラズマを発生させることができる。
上記したことから、レーザ光のエネルギ強度(照射エネルギ、照射時間)を高い値に設定することなく前面基板11および背面基板12間に放電を誘発させることができるため、ダメージ損傷しきい値の低い部材にレーザ光が照射され放電が誘発された場合でも、その部材を飛散させる等、ダメージを与えることなく、付着物100を除去することができる。例えば、メタルバック層20やゲッター膜22の損傷に起因した、画面上のドット落ちや輝点の発生、および耐電圧特性の劣化を抑制することができる。ここで、ダメージ損傷しきい値とは、SEDを構成する部材が機能しなくなるしきい値である。
また、プラズマが閉じ込められた個所から離れた個所では、前面基板11および背面基板12間に放電は誘発されないため、SEDを構成する部材に不要にダメージを与えることなく付着物100を除去することができる。
第1磁場形成部61および第2磁場形成部62は、環状の永久磁石であり、発生したプラズマを磁場内に閉じ込めることができる。磁力線lmは、真空外囲器10の内面に対してほぼ垂直な方向(第2方向d2)に通るため、前面基板11および背面基板12間の放電距離が最短となり、ほぼ第2方向d2に放電が誘発するため、第2配線21b上の付着物100を効率良く除去することができる。
結像方式を用いて付着物100にレーザ光を照射することにより、開口数(NA)を大きく取ることができる。すなわち、NAが大きくなると、背面基板12外側から照射されたレーザ光の背面基板外面側でのエネルギ密度(a1)と、背面基板を透過したレーザ光のメタルバック層20表面でのエネルギ密度(a2)と、メタルバック層で反射されたレーザ光の背面基板内面でのエネルギ密度(a3)との差が大きくなり、レーザ光の断面積が大きいほどエネルギ密度が小さくなるため光路の途中での無用なダメージをより避けることができる。
また、結像方式を用いて付着物100にレーザ光を照射することにより、レーザ光の照射エリアを明確にすることができる。すなわち、レンズ42からはエネルギ密度が均一な円形のビームが出てくるので、結像方式を用いれば加工点でも均一なエネルギ密度での照射が可能になるためである。なお、結像方式を用いずに、単に集光するだけでは、中心のエネルギが強く、中心から周辺にかけて徐々に弱くなっていく分布になるため、均一条件での照射が難しい。
また、結像方式において、上記a1<a2<a3の関係を加味したダメージしきい値は、背面基板12の外側から照射されたときの背面基板が一番大きく、メタルバック層20で反射され背面基板の内側から照射されたときの背面基板、メタルバック層と順に小さい。このため、メタルバック層20にダメージが入らない条件でレーザ光を照射すれば、背面基板12を低エネルギ密度で透過するため、背面基板へのダメージを一層抑制することができる。
上記ことから、背面基板12上に付着物100が付着した場合であっても、SEDをリペアすることができ、不要発光を防ぐことができる。これにより、表示品位に優れたSEDを得ることができる。
なお、この発明は、上述した実施の形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、図7に示すように、レーザ照射部40のレーザ照射口43が第2磁場形成部62のN極側と対向している場合、第1磁場形成部61および第2磁場形成部はそれぞれ円盤状に形成された永久磁石であり、第2磁場形成部のみに開口部62aが形成されてもよい。すなわち第1磁場形成部61は円盤状に形成され、第2磁場形成部62は環状に形成されている。開口部62aは、レーザ光が通るサイズに形成されていれば良い。第1磁場形成部61および第2磁場形成部62が永久磁石の場合、磁場Hを一様化するため、開口部62aのサイズは小さい方が良い。なお、この場合、CCDカメラ50の移動と、第2磁場形成部62の移動とは、別々に行なわれる。また、レーザ照射部40のレーザ照射口43が第1磁場形成部62のS極側と対向している場合、第1磁場形成部61が環状に形成され、第2磁場形成部62が円盤状に形成されても良い。
図8に示すように、磁場形成部60は、レーザ照射部40のレーザ照射口43に隙間を置いているとともに前記レーザ照射口を囲んで設けられた第1磁場形成部61および第2磁場形成部62を複数組備えても良く、ここでは、第1磁場形成部および第2磁場形成部を2組備えている。
以下、第1磁場形成部61および第2磁場形成部62を対向させた場合について説明する。この実施の形態において、第1磁場形成部61および第2磁場形成部62は、それぞれ矩形板状の永久磁石である。第1磁場形成部61は、背面基板12の外面に対向してそれぞれ設けられている。各第1磁場形成部61は、レーザ照射口43側に位置した一端部61bの磁極NがN極であり、レーザ照射口と離間した側に位置した他端部61cの磁極SがS極である。
第2磁場形成部62は、前面基板11の外面に対向してそれぞれ設けられている。各第2磁場形成部62は、第1磁場形成部61の一端部61bと対向した一端部62bの磁極SがS極であり、第1磁場形成部の他端部61cと対向した他端部62cの磁極NがN極である。なお、一端部61bの磁極Nおよび一端部62bの磁極Sと、他端部61cの磁極Sおよび他端部62cの磁極Nとは、それぞれ異なっていることは言うまでもない。
第1磁場形成部61および第2磁場形成部62は、磁力線lmが前面基板11および背面基板12を通る磁場Hを形成させている。真空外囲器10内部において、磁力線lmの向きは、ほぼ第2方向d2であり、真空外囲器の内面に対してほぼ垂直な方向である。上記したように磁場形成部60が構成された場合であっても、上述した実施の形態と同様、付着物100の除去に有効な磁場Hを得ることができる。
磁場形成部60によって形成される磁場Hの磁束密度は、上述した実施の形態では100Gsであるが、1Gs以上1000Gs以下であれば、プラズマを閉じ込めてプラズマ密度を高くすることができる。すなわち、磁場Hの磁束密度が1Gs以下の場合は、プラズマが広がってしまいプラズマ密度を高く維持できなくなってしまい、また、1000Gs以上の場合は、プラズマが磁力線に沿って集中し放電が不安定になってしまう。
磁場形成部60は、電磁石で構成されても良く、永久磁石および電磁石を組み合せて構成されても良い。
電源部90が前面基板11および背面基板12間に印加する電圧Vbは、上記4000Vに限らず、500V以上、10000V以下であれば真空外囲器10内部にダメージを与えることなくリペアすることができる。すなわち、電圧Vbが500V以下では、前面基板11および背面基板12間に放電を誘発させることが困難となり、また、10000V以上では、前面基板および背面基板間に大電流が流れてしまい、真空外囲器10内部にダメージを与えてしまう。
電源部90が前面基板11および背面基板12間に印加する電圧Vbは、上記4000Vに限らず、500V以上、10000V以下であれば真空外囲器10内部にダメージを与えることなくリペアすることができる。すなわち、電圧Vbが500V以下では、前面基板11および背面基板12間に放電を誘発させることが困難となり、また、10000V以上では、前面基板および背面基板間に大電流が流れてしまい、真空外囲器10内部にダメージを与えてしまう。
レーザ照射部40は、CCDカメラ50とともに前面基板11の外面に対向して配置されていても良い。この場合、レーザ照射部40のレーザ光は、前面基板11を介して背面基板12側の付着物100に照射させれば良い。なお、レーザ光は、第2磁場形成部62の開口部62aから出射される。
第1磁場形成部61の磁極および第2磁場形成部62の磁極が全て反対であっても、上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。レーザ光を走査させる際は、真空外囲器10を移動させて行なっても良い。
不要電子放出源は付着物100に限らず、配線表面の隆起等、前面基板11および背面基板12間の隙間を小さくさせる要因となるものが考えられ、例えば背面基板12上に形成された針状や突起状の導電性形成物等が考えられる。本発明は、SEDの製造装置および製造方法に限定されることなく、FEDの製造装置および製造方法にも適用することができる。
1…製造装置、10…真空外囲器、11…前面基板、12…背面基板、15…蛍光体スクリーン、16…蛍光体層、18…電子放出素子、20…メタルバック層、21a,21b…配線、31…第1ステージ、32,36…第1滑動部、33,37…第2滑動部、34,38…載置台、35…第2ステージ、40…レーザ照射部、50…CCDカメラ、60…磁場形成部、61…第1磁場形成部、62…第2磁場形成部、70…制御部、80…モニタ、90…電源部、100…付着物、S…第1磁極、N…第2磁極。
Claims (13)
- 隙間を置いて対向配置されているとともに周縁部同士が接合された前面基板および背面基板を有した外囲器と、前記前面基板の内面に設けられた複数の蛍光体層と、前記背面基板の内面に前記蛍光体層にそれぞれ対応して設けられた複数の電子放出素子と、を有した表示装置の製造装置において、
前記前面基板および背面基板間に電圧を与える電源部と、
前記背面基板側の不要電子放出源を囲むように磁場を形成する磁場形成部と、
前記不要電子放出源にレーザ光を照射してその不要電子放出源を少なくとも部分的に除去するレーザ照射部と、を備えていることを特徴とする表示装置の製造装置。 - 前記磁場内の磁力線は、前記前面基板の内面および背面基板の内面に対してほぼ垂直に通ることを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造装置。
- 前記磁場形成部は、前記背面基板の外面に対向して設けられ、前記背面基板側に第1磁極を有した環状の第1磁場形成部と、前記第1磁場形成部と対向しているとともに前記前面基板の外面に対向して設けられ、前記前面基板側に前記第1磁極と異なる第2磁極を有した環状の第2磁場形成部と、を備えていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造装置。
- 前記レーザ光は、前記第1磁場形成部および第2磁場形成部のいずれか一方の開口部から出射される請求項3に記載の表示装置の製造装置。
- 前記レーザ照射部は、レーザ光が出射されるレーザ出射口を備え、
前記磁場形成部は、前記レーザ照射口を囲んで設けられた第1磁場形成部および第2磁場形成部を複数組備え、
前記第1磁場形成部は、前記背面基板の外面に対向して設けられ、前記レーザ照射口側に第1磁極を具備した一端部と、前記レーザ照射口と離間した側に前記第1磁極と異なる第2磁極を具備した他端部とを有し、
前記第2磁場形成部は、前記前面基板の外面に対向して設けられ、前記第1磁場形成部の一端部と対向し前記第2磁極を具備した一端部と、前記第1磁場形成部の他端部と対向し前記第1磁極を具備した他端部とを有していることを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造装置。 - 前記磁場の磁束密度は、1ガウス以上1000ガウス以下であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造装置。
- 前記第1磁場形成部および第2磁場形成部は、永久磁石であることを特徴とする請求項3または5に記載の表示装置の製造装置。
- 前記第1磁場形成部および第2磁場形成部は、電磁石であることを特徴とする請求項3または5に記載の表示装置の製造装置。
- 前記電源部が前記前面基板および背面基板間に印加する電圧は、500ボルト以上10000ボルト以下であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造装置。
- 前記レーザ照射部は、前記前面基板の外面に対向して配置されているとともに、前記前面基板を介して前記不要電子放出源にレーザ光を照射させることを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造装置。
- 前記レーザ照射部は、前記背面基板の外面に対向して配置されているとともに、前記背面基板を介して前記前面基板の内面に設けられたメタルバック層にレーザ光を照射し、前記メタルバック層で反射させたレーザ光を前記背面基板側に照射させることを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造装置。
- 前記前面基板の外面に対向して配置され、前記蛍光体層の不要発光部位の位置情報を取得する取得部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造装置。
- 隙間を置いて対向配置されているとともに周縁部同士が接合された前面基板および背面基板を有した外囲器と、前記前面基板の内面に設けられた複数の蛍光体層と、前記背面基板の内面に前記蛍光体層にそれぞれ対応して設けられた複数の電子放出素子と、を有した表示装置の製造方法において、
前記前面基板および背面基板間に電圧を与え、
前記背面基板側の不要電子放出源を囲むように磁場を形成し、
前記電圧が印加された状態で前記不要電子放出源にレーザ光を照射してその不要電子放出源を少なくとも部分的に除去することを特徴とする表示装置の製造方法。
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JP2004298030A JP2006114253A (ja) | 2004-10-12 | 2004-10-12 | 表示装置の製造装置および表示装置の製造方法 |
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