JP2006112712A - 減圧気化冷却装置 - Google Patents

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祐介 清水
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Abstract

【課題】 複数台の気化冷却室でそれぞれ異なった任意の温度で気化冷却することのできる減圧気化冷却装置を得ること。
【解決手段】 反応釜1,2のジャケット部3,4に冷却流体供給手段5を接続する。ジャケット部3,4の上部とエゼクタ12を上部連通管18と吸引管路17で接続する。上部連通管18に、制御弁21,22をそれぞれ取り付ける。
ジャケット部3,4で反応釜1,2の熱を奪って蒸発気化した冷却水の蒸気は、制御弁21,22の弁開度に応じた量がエゼクタ12に吸引されることによって、ジャケット部3,4での冷却温度をそれぞれ異なった温度に制御することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、冷却室内を所定の圧力状態にして、供給された冷却流体が蒸発することによる蒸発潜熱でもって被冷却物を気化冷却する減圧気化冷却装置に関する。具体的には各種の反応に用いられる反応釜、あるいは、医薬品や食品や繊維等の冷却に用いるものである。
従来の減圧気化冷却装置は、反応釜のジャケット部を気化冷却室として複数台配置し、これらの気化冷却室に冷却流体供給手段を接続すると共に、ジャケット部の下部を吸引手段としての真空ポンプ装置と接続したもので、ジャケット部内で冷却流体を蒸発させることによって、被冷却物としての反応釜を気化冷却することができる。
上記従来の減圧気化冷却装置では、複数台の反応釜を同一の温度で冷却することはできるが、それぞれの反応釜を異なった温度で気化冷却することができない問題があった。
特開平8−219614号公報
解決しようとする課題は、複数台の気化冷却室でそれぞれ異なった任意の温度で被冷却物を気化冷却することのできる減圧気化冷却装置を得ることである。
本発明は、気化冷却室へ冷却流体を供給する冷却流体供給手段を接続し、気化冷却室に吸引手段を接続して当該吸引手段で気化冷却室内を大気圧程度又は大気圧以下の圧力状態として、冷却流体供給手段から気化冷却室へ供給する冷却流体の蒸発潜熱によって被冷却物を気化冷却するものにおいて、気化冷却室を複数配置して、当該複数の気化冷却室と吸引手段の間に吸引量を制御することのできる制御弁をそれぞれ取り付けたものである。
本発明は、複数の気化冷却室と吸引手段の間に制御弁をそれぞれ取り付けたことにより、制御弁の弁開度を変えることによって気化冷却室から吸引手段への吸引量を任意に変えることができる。飽和蒸気の圧力と温度は一対一の関係があるために、気化冷却室からの吸引量を任意に変えることによって、複数の気化冷却室の圧力状態、すなわち、気化冷却の温度状態を、それぞれ任意に制御することができる。
制御弁としては、電動モータや圧縮空気を駆動源として弁開度を任意に調節することのできる自動調節弁や、あるいは、自力式の一次圧力調整弁等を用いることができる。
本実施例においては、気化冷却室として複数の反応釜1,2のほぼ全周にわたって形成したジャケット部3,4を用いた例を示す。図1において反応釜1,2の内部に入れた図示しない被冷却物を、冷却流体供給手段5によりジャケット部3,4へ供給する冷却流体によって冷却するものである。
冷却流体供給手段5は、吸引手段6の冷却流体例えば冷却水タンク7に一端を接続して、途中に余剰水排出管8を接続し、他端側をジャケット部4にバルブ9を介して接続すると共に、ジャケット部3にバルブ10を介して接続して構成する。
吸引手段6は、冷却水タンク7と循環ポンプ11と水エゼクタ12を循環路13でそれぞれ接続して構成する。循環路13の一部を分岐して冷却流体供給手段5を接続する。吸引手段6は、循環ポンプ11を駆動してタンク7内の冷却水の一部を冷却流体供給手段5からジャケット部3,4へ供給すると共に、タンク7内の冷却水をエゼクタ12へ供給してこのエゼクタ12部で吸引力を発生することによって、ジャケット部3,4を所定の圧力状態、すなわち、大気圧程度又は大気圧以下の圧力状態に維持するものである。タンク7の上部には、タンク7内へ冷却水を補給する冷却水補給管15を接続する。
ジャケット部3,4とエゼクタ12の吸引室16を吸引管路17で接続する。吸引管路17は、ジャケット部3,4の上部と連通する上部連通管18と、ジャケット部3,4の下部と連通する下部連通管19,20とに分岐する。
ジャケット部3,4と上部連通管18との間に、制御弁21,22と開閉弁23,24をそれぞれ並列に取り付ける。制御弁21,22は、ジャケット部3,4とエゼクタ12の間の吸引量を制御することのできるものであり、開閉弁23,24は、管路を全開または全閉することができるものである。
ジャケット部3,4の上部には、ジャケット部3,4内の圧力を検出する圧力センサ25,26を取り付けて、図示しない圧力コントローラを介して制御弁21,22と電気的に接続する。
反応釜1,2を冷却する場合、冷却水タンク7及び冷却流体供給手段5からジャケット部3,4へ所定温度の冷却水を供給すると、ジャケット部3,4内はエゼクタ12によって所定の圧力状態、例えば、大気圧程度の圧力状態または大気圧以下の真空状態、に維持されているために、冷却水が反応釜1,2内の図示しない被冷却物の熱を奪って蒸発してその蒸発潜熱で反応釜1,2を冷却する。
上部連通管18に取り付けた制御弁21,22の弁開度を調節することによって、エゼクタ12への吸引量をコントロールすることができ、制御弁21,22の弁開度を大きくして吸引量を多くすることにより、ジャケット部3,4の圧力を低い値にし、一方、制御弁21,22の弁開度を小さくして吸引量を少なくすることによりジャケット部3,4の圧力を高い値とすることができる。
上記のように、制御弁21,22の弁開度を、圧力センサ25,26からの検出値に応じて任意に制御することによって、ジャケット部3,4内の冷却温度をそれぞれ異なる温度に適宜制御することができる。
ジャケット部3,4で反応釜1,2の熱を奪って蒸発気化した気化蒸気は、制御弁21,22又は開閉弁23,24からエゼクタ12へ吸引されると共に、気化しきれなかった残余の冷却水は、同様に、下部連通管19,20からエゼクタ12へ吸引される。
本発明の減圧気化冷却装置の実施例を示す構成図。
符号の説明
1,2 反応釜
3,4 ジャケット部
5 冷却流体供給手段
6 吸引手段
7 冷却水タンク
9,10 バルブ
11 循環ポンプ
12 エゼクタ
17 吸引管路
18 上部連通管
21,22 制御弁
25,26 圧力センサ

Claims (1)

  1. 気化冷却室へ冷却流体を供給する冷却流体供給手段を接続し、気化冷却室に吸引手段を接続して当該吸引手段で気化冷却室内を大気圧程度又は大気圧以下の圧力状態として、冷却流体供給手段から気化冷却室へ供給する冷却流体の蒸発潜熱によって被冷却物を気化冷却するものにおいて、気化冷却室を複数配置して、当該複数の気化冷却室と吸引手段の間に吸引量を制御することのできる制御弁をそれぞれ取り付けたことを特徴とする減圧気化冷却装置。
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