JP2008096060A - 加熱冷却装置 - Google Patents

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Takayuki Morii
高之 森井
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Abstract

【課題】 被冷却物の全体を均一に且つ効率良く気化冷却することのできる加熱冷却装置を提供する。
【解決手段】 反応釜1のジャケット部2の外周に熱媒流体噴射ノズル16を設けて分岐管15と接続する。ジャケット部2の底部に熱媒流体溜部3を設ける。熱媒流体溜部3の下面に、管路9を介して循環ポンプ10とエゼクタ11を接続する。エゼクタ11の出口側に管路14を介してジャケット部2と連通する。エゼクタ11の吸引口に管路12を介してジャケット部2と連通する。
反応釜1を冷却する場合は、熱媒流体噴射ノズル16からジャケット部2内へ熱媒流体を噴射することによって、反応釜1の全体に所定温度の熱媒流体が供給され、反応釜1をムラなく気化冷却することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、熱交換室で被熱交換物を加熱したりあるいは冷却する加熱冷却装置に関する。
加熱冷却装置は、熱交換室に蒸気供給管と、複数の冷却流体噴射口を有する冷却流体管路とを接続して、蒸気供給管から加熱用の蒸気を供給し、一方、冷却流体噴射口から冷却流体を噴射すると共に、熱交換室を吸引手段と接続したもので、被熱交換物を加熱したりあるいは冷却することができるものである。
この加熱冷却装置においては、加熱から冷却へと切り換えて、冷却を行う初期段階に、冷却流体供給管内の冷却流体の温度を精度良く所定値に維持することができないために、被冷却物の全体を均一に且つ効率良く気化冷却することができない問題があった。供給する冷却流体の温度が所定値よりも低い場合は、冷却流体が蒸発気化するまでに時間を要して時間遅れを生じてしまい、一方、冷却流体の温度が所定値よりも高い場合は十分な冷却が行えないためである。
特開2006−258316号公報
解決しようとする課題は、被冷却物の全体を均一に且つ効率良く冷却することのできる加熱冷却装置を提供することである。
本発明は、被熱交換物を加熱したりあるいは冷却する熱交換室を形成して、当該熱交換室に加熱用流体あるいは冷却用流体を供給すると共に、熱交換室を吸引手段と接続したものにおいて、熱交換室内に所定量の熱媒流体を溜め置く熱媒流体溜部を形成して、当該熱媒流体を加熱する加熱手段を取り付けると共に、熱媒流体溜部に循環ポンプとエゼクタを順次に接続し、当該エゼクタの吸込口及びエゼクタの出口側を熱交換室と接続したものである。
本発明の加熱冷却装置は、熱媒流体溜部に循環ポンプとエゼクタを順次に接続して、エゼクタの吸込口及びエゼクタの出口側を熱交換室と接続したことによって、エゼクタの吸込口で発生する真空吸引力で熱交換室を所望の減圧状態に維持することができると共に、熱媒流体溜部の所定温度の熱媒流体を循環ポンプを介して熱交換室へ供給することによって、被冷却物の全体をムラなく冷却することができる。
本発明は、熱交換室に所定量の熱媒流体を溜め置く熱媒流体溜部を形成するものであるが、熱媒流体溜部としては、熱交換室の底部の一部を共用することができる。
本実施例においては、熱交換室として反応釜1のジャケット部2を用いた例を示す。反応釜1の上面を除くほぼ全周にわたりジャケット部2を形成して、このジャケット部2の底部を熱媒流体溜部3とする。熱媒流体溜部3の流体中に蒸気管5を挿入する。蒸気管5の入口側には、供給蒸気量を制御するための制御弁6を取り付けると共に、蒸気管5の出口側には、蒸気の凝縮した復水だけを系外へ自動的に排出する蒸気トラップ7を取り付ける。蒸気管5から供給される蒸気によって熱媒流体3が加熱されて蒸発して、ジャケット部2内に充満することにより反応釜1を蒸気加熱することができるものである。
熱媒流体溜部3の下端面に管路9を介して循環ポンプ10とエゼクタ11を順次に接続する。エゼクタ11の吸引口に管路12を介してジャケット部2内と連通する。管路12には、ジャケット部2からエゼクタ11方向への流体の通過を許容し、反対方向の流体の通過を防止することのできる逆止弁13を取り付ける。エゼクタ11の出口側は、管路14によってジャケット部2の上部と連通する。
循環ポンプ10の吐出側管路を分岐した分岐管15を配置して、その上端をジャケット部2の全周に取り付けた熱媒流体噴射ノズル16と接続する。分岐管15には、供給する熱媒流体量を制御するための制御弁17を取り付ける。また、管路9には、熱媒流体を補給するための熱媒流体補給管18を接続する。この熱媒流体補給管18にも、供給する熱媒流体量を制御するための制御弁23を取り付ける。
熱媒流体溜部3の下端には、溜まっている熱媒流体の温度を検出する温度センサ19を取り付けると共に、余剰流体排出管20を接続する。余剰流体排出管20には開閉弁21を取り付ける。また、ジャケット部2の上部には、ジャケット部2内の圧力を検出する圧力センサ22を取り付ける。それぞれのセンサ19,22は、図示しないコントローラを介して、制御弁6,17,23と電気的に接続する。
反応釜1内の被熱交換物を加熱する場合は、循環ポンプ10を駆動して管路12を介してエゼクタ11で発生する吸引力でもってジャケット部2内を所定の圧力状態、例えば大気圧以下の真空状態、に維持すると共に、蒸気管5から所定量の蒸気を供給して熱媒流体を加熱することによって熱媒蒸気を発生させ、ジャケット部2内に充満させることにより反応釜1を蒸気加熱する。加熱により熱を奪われた蒸気は凝縮して再度、熱媒流体溜部3に滴下する。
反応釜1内の被熱交換物を冷却する場合は、循環ポンプ10を駆動して分岐管15と熱媒流体噴射ノズル16から所定温度にコントロールされた熱媒流体を、反応釜1の外表面へ噴射すると共に、管路12を介してエゼクタ11で発生する吸引力でもってジャケット部2内を所定の圧力状態、例えば大気圧以下の真空状態、に維持することによって、供給される熱媒流体が反応釜1の熱を奪って蒸発気化することにより、反応釜1を気化冷却する。
反応釜1を冷却することによってジャケット部2内で蒸発した気化蒸気は、熱媒流体噴射ノズル16から供給される熱媒流体により、あるいは、エゼクタ11を通り管路14から供給される熱媒流体により、凝縮されて熱媒流体溜部3へ滴下し、再度、循環ポンプ10に至る。なお、熱媒流体溜部3の熱媒流体温度は、熱媒流体補給管18からの補給量を適宜制御することにより、あるいは、蒸気管5からの加熱度合を適宜制御することにより、任意にコントロールすることができる。
このように反応釜1を冷却する場合に、ジャケット部2内へ任意の温度の熱媒流体を供給することによって、反応釜1の全体を均一に気化冷却することができる。また、ジャケット部2内で発生した気化蒸気の一部を噴射する熱媒流体の一部で冷却して凝縮することによって、ジャケット部2内での気化蒸気の対流が促進され、反応釜1内の被冷却物の冷却効率を向上させることができる。
本実施例においては、熱媒流体溜部3をジャケット部2の底部の一部と共用することによって、従来技術の吸引手段を構成するエゼクタとタンクと循環ポンプの内のタンクを省略することができ、装置を小型で安価なものとすることができる。
本発明の加熱冷却装置の実施例を示す構成図。
符号の説明
1 反応釜
2 ジャケット部
3 熱媒流体溜部
5 蒸気管
9 管路
10 循環ポンプ
11 エゼクタ
15 分岐管
16 熱媒流体噴射ノズル
18 熱媒流体補給管
19 温度センサ
22 圧力センサ

Claims (1)

  1. 被熱交換物を加熱したりあるいは冷却する熱交換室を形成して、当該熱交換室に加熱用流体あるいは冷却用流体を供給すると共に、熱交換室を吸引手段と接続したものにおいて、熱交換室内に所定量の熱媒流体を溜め置く熱媒流体溜部を形成して、当該熱媒流体を加熱する加熱手段を取り付けると共に、熱媒流体溜部に循環ポンプとエゼクタを順次に接続し、当該エゼクタの吸込口及びエゼクタの出口側を熱交換室と接続したことを特徴とする加熱冷却装置。
JP2006280254A 2006-10-13 2006-10-13 加熱冷却装置 Pending JP2008096060A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010216694A (ja) * 2009-03-16 2010-09-30 Tlv Co Ltd 熱交換器

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