JP2006111399A - 搬送システム - Google Patents

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Abstract

【課題】より簡易に被搬送物を搬送できる搬送システムを提供する。
【解決手段】搬送システムは、搬送路に沿って配置された複数の搬送ロボット14を備える。各搬送ロボット14は、被搬送物12に吸着して保持する吸着カップ38を有している。各搬送ロボット14は、吸着カップ38で被搬送物を保持した状態でロボットアームを駆動し、被搬送物12を下流側に搬送する。そして、下流側に位置する他の搬送ロボット14に被搬送物12を渡す。これを順次繰り返すことにより、被搬送物12を下流方向に搬送する。
【選択図】図12

Description

本発明は、被搬送物を搬送する搬送システムに関する。
従来から、加工が施された被搬送物を搬送するためのシステムが多数提案されている。例えば、自動車等の製造ラインでは、ベルトコンベアを利用した搬送システムが利用されている。これは、加工機から出力された被搬送物をベルトコンベアに設けられた電磁石で保持し、ベルトコンベアを駆動することにより被搬送物を搬送するシステムである。このとき、被搬送物は、ベルトコンベアの下面に保持されている。そして、所定の搬送位置まで到達した際に電磁石の磁力を解除し、被搬送物をベルトコンベアから落下させる。これにより、被搬送物を所定の蓄積位置に蓄積できる。
また、下記特許文献1には、複数の多関節ロボットアームを用いた搬送システムが開示されている。この搬送システムでは、複数の多関節ロボットアームが搬送路に沿って複数設けられている。また、各多関節ロボットアームは、被搬送物の端部を挟持するためのグリップ部を備え、2台の多関節ロボットアームで単一の被搬送物を保持している。そして、保持した被搬送物を下流側に隣接する他の2台の多関節ロボットアームに順次渡すことにより、被搬送物を搬送している。また、下記特許文献2、3には、バキュームカップなどの吸着部を備えたロボットにより被搬送物を搬送する搬送システムが開示されている。
特開2003−300187号公報 特開平7−39966号公報 特公平6−20949号公報
しかし、ベルトコンベアを利用した搬送システムでは、加工機から被搬送物を受け取る際に、被搬送物でベルトを傷付ける場合があった。その場合、ベルトコンベア内部から出るコンベアかすで被搬送物が損傷し、被搬送物の品質を低下させるという問題が生じる。また、蓄積位置へ被搬送物を落下させるため、その落下により被搬送物が損傷する場合もあった。つまり、ベルトコンベアを利用した搬送システムでは、被搬送物の品質を劣化させることがあった。また、電磁石を利用して被搬送物を保持しているため、アルミ材などの非磁性材料の被搬送物が搬送できなかった。また、電磁石への電力供給を中止した後も磁力が残留するため、電力供給中止のタイミング制御が困難であった。さらに、搬送路過程に被搬送物の蓄積位置を設けているため、搬送システムの全長が長くなる、という問題もあった。
特許文献1の搬送システムの多関節ロボットアームは被搬送物の端部を挟持するため、単一の被搬送物を保持するために2台以上の多関節ロボットアームが必要となった。その結果、システム全体の構成が複雑となり、また、コストアップの原因にもなっていた。
特許文献2,3の搬送システムは、比較的、短い距離、一つのロボットの駆動範囲程度の距離を搬送するための搬送システムであり、一つのロボットの駆動範囲を超えた長い距離を搬送する搬送システムには適用できなかった。
そこで、本発明は、より簡易に被搬送物を所望の距離、搬送でき得る搬送システムを提供することを目的とする。
本発明の搬送システムは、被搬送物の搬送を行う搬送システムであって、被搬送物を保持する保持部と、保持部を搬送方向に駆動可能なアームと、を備えた搬送ロボット、が搬送方向に複数配設され、さらに、保持した被搬送物を順次、搬送方向下流側に位置する他の搬送ロボットに渡すように各搬送ロボットを制御する制御手段を有することを特徴とする。
好適な態様では、搬送ロボットの保持部は、被搬送物に吸着して被搬送物を保持する。他の好適な態様では、搬送ロボットは、搬送方向の左右に交互に配設される。他の好適な態様では、複数の搬送ロボットにより所定の搬送位置まで搬送された被搬送物を、搬送路の左右に積み重ねる積重装置を有する。望ましくは、積重装置は、被搬送物を保持する保持部と、搬送路に交差する方向に駆動可能なアームと、を備えたロボットアームである。積重装置の保持部は、被搬送物に吸着して被搬送物を保持することが望ましい。より望ましくは、積重装置の保持部は、複数の被搬送物を保持可能である。より望ましくは、搬送ロボットの保持部は、被搬送物を下面から保持し、積重装置の保持部は、被搬送物を上面から保持する。
他の好適な態様では、搬送路に沿って設けられ、被搬送物を支持する支持台を有する。望ましくは、搬送ロボットは、保持した被搬送物を支持台上で摺動させながら搬送し、搬送方向下流側に位置する他の搬送ロボットに被搬送物を渡す。望ましくは、支持台は、搬送方向に延び、搬送路幅方向に間隔をおいて配設された複数の棒状部材から構成される。各棒状部材は、その位置を調整する位置調整手段を有することが望ましい。
他の好適な態様では、搬送システムは、複数の搬送ロボットの位置を調整する位置調整手段を有する。望ましくは、位置調整手段は、複数の搬送ロボットが設置された板状部材を水平方向に移動させることにより、複数の搬送ロボットの位置を調整する。
本発明によれば、複数の搬送ロボットで順次被搬送物を搬送するため、より簡易に被搬送物を所望の距離、搬送でき得る。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1に、本発明の実施形態である搬送システム10の斜視図を示す。また、図2,3に搬送システム10の上面図を、図4に側面図を示す。なお、図2では、見易さのため一部の要素の図示を省略している。また、以下で示す図面では、見易さのために、適宜、一部要素の図示略や、数量や縮尺の変更を行っている。
搬送システム10は、加工機100から出力された被搬送物12を、搬送路下流まで搬送した後、搬送路左右に位置する載置台24上に載置、蓄積するシステムである。この搬送システム10は、搬送路に沿って設けられた複数の搬送ロボット14と支持台17を有している。各搬送ロボット14は、保持した被搬送物を、順次、下流側に位置する他の搬送ロボット14に渡すように制御されている。そして、これにより、被搬送物が下流側に搬送される。搬送路の下流端には、積重ロボット18が設けられており、搬送された被搬送物12を搬送路の左右に設けられた載置台24上に載置し、蓄積する。以下、この搬送システム10について詳説する。
はじめに、搬送ロボット14について図5(A)を用いて説明する。図5(A)は搬送ロボット14の斜視図である。この搬送ロボット14は、複数のアーム32,34,36を備えたロボットアーム31と、被搬送物12を保持する保持手段37と、を有する。ロボットアーム31の基体部30に接続された第一アーム32は、水平面内で回転可能であり、その先端には第二アーム34が接続されている。第二アーム34も水平面内での回転が可能であり、その先端には第三アーム36が接続されている。第三アーム36は、水平面内での回転および垂直方向への直線移動が可能であり、その先端に吸着カップ38が接続されている。ロボットアーム31は、これら3つのアーム32,34,36を後述するシステム制御部からの指示に応じて駆動し、吸着カップ38を所望の位置へ移動させる。
また、一部の搬送ロボット14は、図5(B)に示すように、第二アーム34と第三アーム36との間に延長アーム40を有し、その駆動範囲を広げている。延長アーム40は、その一端が第二アーム34に、他端が第三アーム36に接続されており、水平面内での回転が可能となっている。ただし、ここで例示した2種類のロボットアーム31は、あくまで、一例であり、吸着カップ38を所望の位置へ移動できれば、アームの数や各アームの自由度などは限定されない。
保持手段37は、第三アーム36の先端に設けられた吸着カップ38と、吸引装置(図示せず)と、吸着カップ38と吸引装置とを接続するエアホース(図示せず)と、から構成されている。吸着カップ38は、ゴムや樹脂などの弾性材料からなる略コーン形状の部材である。これは、コーン形状の開口部を上側に向けた状態で第三アーム36の先端に取り付けられている。吸引装置は、吸着カップ38内を真空吸引するためのエアポンプであり、第二アーム34(または、延長アーム40)の先端内部に設けられている。この吸引装置は、被搬送物12を保持する際に、所定の気圧レベルになるまで吸着カップ38内を真空吸引する。エアホースは、吸引装置と吸着カップ38とを接続するホースであり、第二アーム34(または延長アーム40)と第三アーム36の内部に挿通されている。エアホースと吸着装置との間には、バルブ(図示せず)が設けられており、適宜、ロックまたは解放される。なお、吸引装置の位置は、特に限定されるものではないが、エアホースの長さを短縮するためには、極力、吸着カップ38に近い位置に設けられることが望ましい。
搬送ロボット14が被搬送物12を保持する場合は、ロボットアーム31を駆動して、吸着カップ38を被搬送物12の下面に当接させる。そして、その状態で、吸引装置により所定の気圧レベルまで吸着カップ38内を真空吸引する。これにより、吸着カップが被搬送物12の下面に吸着し、被搬送物12を保持できる。また、吸引装置とエアホースとの間に設けられたバルブを解放し、吸着カップ38内を大気圧レベルまで戻すことで保持を解除できる。
このような吸着力を利用した保持手段37を用いることにより、様々な材質の被搬送物をより簡易に保持することができる。すなわち、保持手段としては、例えば、電磁石の磁力で被搬送物を保持する電磁石式保持手段や、被搬送物の端部をグリップで挟持するグリップ式保持手段などがある。しかし、電磁石式保持手段では、アルミ材等の非磁性材料からなる被搬送物を保持できない、という問題があった。また、保持を解除するために、電磁石への電力供給を中止しても暫くの間は磁力が残留するため、電力供給中止のタイミング制御が難しかった。これに対し、吸着力を利用した保持手段では、どのような材質の被搬送物であっても確実に保持できる。また、吸着を解除(エアホースのバルブを解除)すれば、即座に被搬送物の保持も解除できるため、吸着解除のタイミング制御も容易である。特に、吸引装置を吸引カップと比較的近い位置に設け、エアホースの距離を短くすることで、より応答性の高い保持、および、保持解除ができるため、タイミング制御がより容易となる。
もちろん、グリップ式保持手段でも、被搬送物の材質に関わらず確実に被搬送物を保持でき、その保持解除のタイミング制御も比較的容易である。しかし、グリップ式保持手段では、被搬送物の端部を挟持するため、被搬送物の重心から離れた位置を保持することになる。そのため、グリップ式保持手段では保持の安定性に乏しかった。もちろん、搬送ロボットの数を増やして被搬送物の複数の端部をグリップで把持したり、搬送ロボットの剛性やグリップの挟持力を増加させたりすることで、被搬送物を安定して保持することができる。しかし、これは、コストアップや搬送システムの大型化を招き、望ましくない。これに対して本実施形態のような吸着力を利用した保持手段によれば、被搬送物の重心位置近傍に吸着して保持することができるため、安定して被搬送物を保持できる。ひいては、剛性が比較的小さい搬送ロボットであっても、安定して被搬送物を保持できる。
つまり、本実施形態のように吸着力を利用した保持手段を設けることにより、被搬送物の材質に関わらず、被搬送物を安定して保持でき、また、その制御を容易に行うことができる。ただし、被搬送物の材質や形状、質量などによっては、電磁石式保持手段やグリップ式保持手段などを用いてもよい。
次に、この搬送ロボット14の配置について、図2,4を用いて説明する。搬送ロボット14は、搬送路の左右に交互に、複数、配置されている。すなわち、上面から見た場合に、ジグザグ状(千鳥状)になるような配置となっている。また、最上流に位置する搬送ロボット14Aのみは、延長アームを備えた搬送ロボット(図5(B)参照)となっている。このように最上流の搬送ロボット14Aにのみ延長アームを設け、駆動範囲を広げているのは、加工機100からの被搬送物12を確実に保持するためである。すなわち、各搬送ロボット14の間隔は、後述するようにその駆動範囲に基づいて適切な間隔に配置されている。しかし、搬送システム10そのものと、加工機100との距離は、必ずしも適切であるとは限らない。そこで、最上流に位置する搬送ロボット14A、換言すれば、加工機100から被搬送物12を受け取る搬送ロボット14Aのみは、延長アームを設け、駆動範囲を広げている。
各搬送ロボット同士の間隔は、搬送ロボット14の駆動範囲に基づいて決定される。これについて図6を用いて説明する。図6は、搬送ロボット14の配置を説明する図である。図6において、搬送ロボット14の駆動範囲は、一点鎖線で示す。また、太実線CLは、搬送路の中心を示す。通常、被搬送物は、この搬送路の中心近傍上に搬送される。
搬送ロボット14の駆動範囲が、図6の一点鎖線で示すように半径rの扇形状であり、各搬送ロボット14の搬送方向の移動可能距離がLであるとする。この場合、各搬送ロボット14と搬送路中心CLとの搬送幅方向の距離が、駆動範囲半径rとほぼ同じであることが望ましい。換言すれば、対向する搬送ロボットとの搬送幅方向距離Hが、駆動範囲半径rのほぼ2倍であること(H≒2r)が望ましい。搬送路中心CLとの搬送幅方向距離を駆動範囲半径rとほぼ同じにすることにより、各搬送ロボット14が、その吸着カップ38を搬送路中心CL近傍に位置させることができ、搬送路中心CL近傍位置で被搬送物12に吸着できる。換言すれば、被搬送物12の重心近傍を保持できる。また、対向する搬送ロボット14との搬送幅方向距離Hを駆動範囲半径rのほぼ2倍とすることにより、駆動範囲の重複が防止でき、対向する搬送ロボット14のアームとの干渉を防止できる。また、対向する搬送ロボット14との搬送方向距離Dは、搬送方向移動可能距離Lとほぼ同じである(D≒L)。本実施形態では、各搬送ロボット14が保持した被搬送物12を下流側に位置する搬送ロボット14に順次渡すことにより被搬送物12を搬送する。したがって、対向する搬送ロボット14、換言すれば、すぐ下流側に位置する搬送ロボット14との搬送方向距離Dを搬送方向移動可能距離Lとすることにより、最も少ない数の搬送ロボット14で、最も長い距離を搬送でき得る。
また、図4から明らかなように、各搬送ロボット14は、後述する支持台17の下側に配置される。被搬送物12は支持台17の上側で搬送される。そのため、被搬送物12を保持する場合、搬送ロボット14は、第三アーム36(図5参照)を上側に延ばし、吸着カップ38を支持台17より上側に移動させて被搬送物12に吸着する。このように搬送ロボット14を支持台17の下側に配置するのは、被搬送物12の下面に吸着して、保持するためである。被搬送物12の下面に吸着するのは、次の理由による。通常、最下流まで搬送された被搬送物12に対して何らかの作業を行うことが多い。例えば、本実施形態では、最下流まで搬送された被搬送物12を、さらに、載置台24まで移動させる、という作業がある。この場合、被搬送物12の上側に搬送ロボット14のアーム32,34,36があると、最下流での作業の邪魔になってしまう。そこで、本実施形態の各搬送ロボット14は、被搬送物12の下面に吸着し、搬送ロボット14のアーム32,34,36が被搬送物12の上側に来ないようにしている。これにより、最下流での作業が容易となる。なお、当然ながら、最下流での作業がない場合や、最下流の作業を被搬送物12の下側(支持台17の下側)から行う場合は、各搬送ロボット14は被搬送物12の上面に吸着して保持するようにしてもよい。
次に、支持台17について図2、図4を用いて説明する。支持台17は、被搬送物12を支持するための台であり、搬送路に沿って配置されている。本実施形態の支持台17は、搬送方向に延びる複数の支持棒16から構成されている。支持棒16は、丸棒部材であり、図示しない支柱により配置板20上に立脚している。各支持棒16は、所定の間隔を空けて隣接配置されており、特に、搬送路の中心では、少なくとも搬送ロボット14の吸着カップ38が通過可能な程度の間隔が空けられている。これは、搬送ロボット14が、支持棒16の上側にある被搬送物12を保持する際に、吸着カップ38を支持棒16の上側に移動させるためである。
支持棒16は、少なくとも、第三アーム36を下側に移動した状態の搬送ロボット14より高い位置に設けられている(図4参照)。また、加工機100の被搬送物12の出力位置より低い位置に設けられている。これについて図7を用いて説明する。図7は、加工機100から出力された被搬送物12を搬送システム10で受け取る状態を示す図である。本実施形態における加工機100は、切断機であり、薄板状の材料を所望の形状に切断し、出力する。この切断、出力された部材が、搬送システム10で搬送する被搬送物12である。加工機100のシュータは、薄板状の材料を順次送り、所定の位置に来た材料を上刃104および下刃108で切断し出力する。出力された被搬送物12は、薄板状であるため剛性が無く、その端部が下方に垂れた状態である。この垂れた被搬送物12を、搬送路の最上流に位置する搬送ロボット14で保持するとともに、支持棒16で支持する。そのため、支持棒16は、加工機100の出力高さXから下方に垂れた被搬送物12を支持できるように、加工機100の出力高さXより低い位置に設けられる必要がある。
搬送ロボット14はアームを駆動することにより、被搬送物12を搬送方向下流へと搬送する。その状態を図8に示す。このとき、被搬送物12の大きさによっては、その端部が下方向に垂れる場合がある。被搬送物12が下方に垂れた場合、搬送ロボット14や配置板20との接触により、被搬送物12に傷が生じたり、搬送ロボット14の駆動が阻害されるおそれがある。そこで、本実施形態では支持台17を設け、垂れた被搬送物12の端部を支持している。搬送ロボット14は、被搬送物12の端部が支持台17で支持された状態で、アームを駆動して被搬送物12を搬送する。つまり、本実施形態の搬送ロボットは、被搬送物12の一部(端部)を支持台17上で摺動させながら、被搬送物12を搬送するのである。これにより、搬送ロボット14にかかる負荷(被搬送物の質量)を軽減でき、より簡易な被搬送物12の搬送が可能となる。また、支持台17を設けることにより、被搬送物12の垂れを防止でき、被搬送物12の垂れによる被搬送物12の損傷や搬送ロボット14の駆動阻害を防止できる。
なお、支持台17を構成している支持棒16の数や形状等は、特に、限定されない。ただし、支持棒16と被搬送物12との接触面積によって、被搬送物12への負荷や搬送時の摩擦抵抗などが異なる。したがって、支持棒16は、被搬送物12への負荷等が適度な範囲、換言すれば、接触面積が適度な範囲となる数、形状であることが望ましい。また、本実施形態では、複数の棒状部材で支持台を構成しているが、当然、棒状部材ではなく、板状部材等で構成してもよい。例えば、搬送路中心部で所定の間隔を空けて配置された2枚の板状部材やフリーロールコンベア等で支持台17を構成してもよい。その場合も、被搬送物12への負荷等を考慮して、支持台17を構成する部材の材質や幅等を決定する。
次に、積重ロボット18について、図9を用いて説明する。積重ロボット18は、搬送路の最下流まで搬送された被搬送物12を載置台24に運搬し、被搬送物12を載置、蓄積するロボットである。この積重ロボット18は、複数のアーム46,48,50を備えたロボットアーム43と、被搬送物12を保持する保持手段51と、を備えている。ロボットアーム43の基体部44は、水平面内での回転が可能となっており、その先端には第一アーム46が接続されている。第一アーム46は、垂直面内での回転が可能となっており、その先端には第二アーム48が接続されている。第二アーム48も、垂直面内での回転が可能であり、その先端には第三アーム50が接続されている。第三アーム50は、垂直面内での回転および水平面内での回転が可能となっており、その先端には被搬送物12を保持する保持手段51が接続されている。各アーム46,48,50および基体部44は、図示しないシステム制御部の指示に応じて駆動し、保持手段51の位置を適宜、移動できるようになっている。ただし、ここで例示したロボットアーム43は一例であり、保持手段51を適宜所望の位置に移動できるのであれば、他の形態のロボットでもよい。
積重ロボット18の保持手段51は、搬送ロボット14と同様、吸着カップ54と、吸着カップ54内を吸引する吸引装置(図示せず)、および、両者を接続するエアホース(図示せず)を備えている。そして、被搬送物12を保持する場合は、吸着カップ54を被搬送物12の上面に当接した状態で、吸着カップ54内を真空吸引して被搬送物12を保持する。ただし、積重ロボット18の保持手段51は、搬送ロボット14と異なり、複数の吸着カップ54を備えている。すなわち、第三アーム50の先端には、複数の棒状部材52aから構成されるフレーム52が取り付けられており、各棒状部材52aには複数の吸着カップ54が所定の間隔を開けて取り付けられている。フレーム52の形状や吸着カップ54の個数などは特に限定されないが、本実施形態のフレーム52は、三本の棒状部材52aから構成され、各棒状部材52aには吸着カップ54が6個、合計で18個取り付けられている。このように複数の吸着カップ54を設けることにより、保持力を向上させ、質量の大きい被搬送物12であっても確実に保持、運搬できる。また、所定の間隔を開けて複数の吸着カップ54を設けることにより、複数の被搬送物12を同時に保持することができる。そして、結果として、短時間でより多くの被搬送物12を運搬できるため、運搬効率を向上できる。
なお、ここで説明した保持手段51も一例であり、被搬送物12を保持できるのであれば、他の保持手段、例えば、電磁石式保持手段や、グリップ式保持手段などであってもよい。また、必ずしも、複数の被搬送物12を同時に保持できなくてもよく、単一の被搬送物12のみを保持する保持手段でもよい。
この積重ロボット18は、搬送路の下流端に設けられており(図3,4等参照)、下流まで搬送された被搬送物12を上面から保持する。そして、搬送路の左右に設けられた載置台24上に被搬送物12を運搬し、積み重ねる。載置台24に積み重ねられた被搬送物12は、作業者がフォークリフト等を利用して回収し、他の加工機や保管場所等へと運搬する。
本実施形態の積重ロボット18は、まず、左右の載置台24のうち片側の載置台にのみ被搬送物12を積み重ねる。そして、片側の載置台24に積み重ねた被搬送物が所定の数に達すれば、反対側の載置台24に被搬送物を積み重ねる。そのため、積重ロボット18は、内部に2つのカウンター(図示せず)を有しており、各載置台24に積み重ねた被搬送物12の数をカウントできるようになっている。また、載置台24の近傍には、被搬送物12を回収する際に作業者によって押下されるリセットボタン(図示せず)が設けられており、当該リセットボタンが押下されれば積重ロボット18内のカウンターがリセットされるようになっている。また、積重ロボット18は、片側、または、両側の載置台24に所定数の被搬送物12を積み重ねた場合、その旨をアラームやランプ点灯などの手段により作業者に通知し、被搬送物12の回収を促すようにもなっている。このように、カウンターやリセットボタンを設けることにより、載置台24に積み重ねた被搬送物12の数量を管理できる。もちろん、このようなカウンターおよびリセットボタンに変えて、載置台24に積み重ねられた被搬送物12の総重量や高さを検出するセンサを設け、当該センサでの検出値に基づいて数量管理を行ってもよい。また、本実施形態では、所定数の積み重ねが終了した旨を作業者に通知する通知手段を備えているが、場合によっては、備えていなくてもよい。その場合、両側の載置台24に積み重ねられた被搬送物12が所定数に達すれば、被搬送物12の搬送そのものを中止するようにする。
載置台24は、被搬送物12を積み重ね、蓄積するためのスペースで、搬送ロボット14や支持台17が設けられている配置板20より低く、床面より高い台部材である(図4参照)。配置板20より低くするのは、側面からの搬送ロボット14等の観察を容易にするためであり、床面より高くしているのはフォークリフト等での被搬送物12の回収作業を簡易にするためである。また、載置台24は、搬送路の左右に設けられている(図3参照)。これは、搬送システム10全体を短くするためである。すなわち、搬送路の左右ではなく、搬送路の延長線上に載置台24を設けた場合、搬送システム10の全長が長くなり、設置スペースが広くなる。もちろん、その場合、搬送システム10の幅を多少短くできる。しかし、その場合であっても、安全のために搬送路の左右は、他の機器の設置や人の立ち入りを禁止することが望ましく、結果として、搬送システム10の幅を大幅に短縮することはできない。つまり、搬送路の延長線上に載置台24を設けた場合、搬送システム10の全長は非常に長くなるが、幅方向はそれほど短縮できない。これに対し、本実施形態では、搬送路の左右、すなわち、本来、他の機器の設置や人の立ち入りが出来ない位置に載置台24を設けている。換言すれば、デッドスペース(搬送路の左右)に載置台24を設けて、搬送システムの全長を大幅に短縮している。
次に、この搬送システム10の制御について図10、図11を用いて説明する。図10は搬送システム10の機能構成を示すブロック図、図11は搬送ロボット14およびシステム制御装置60の詳細な機能構成を示すブロック図である。
搬送システム10は、上述したように、搬送ロボット14および積重ロボット18を備えており、これらは、システム制御装置60により制御される。システム制御装置60は、搬送ロボット14、積重ロボット18および加工機100に接続されており、これらの動作状況を得ることができる。また、システム制御装置60は、予め、被搬送物12の質量や形状など、被搬送物12に関する情報を記憶している。そして、各機器14,18,100の動作状況および被搬送物12に関する情報に基づいて、被搬送物12の位置および移動速度を算出し、得られた位置および移動速度に基づいて搬送ロボット14および積重ロボット18に対して駆動指令を出力する。
具体的には、加工機100は、システム制御装置に被搬送物の出力状況(出力されるタイミングや速度等)を出力する。また、搬送ロボット14は、ロボットアームの駆動状況(具体的には、吸着カップ38の位置情報や移動速度等)、吸着状況(吸着状態か吸着解除状態か等)などを出力する。また、積重ロボット18も、ロボットアーム43の駆動状況や吸着状況等をシステム制御装置60に出力する。システム制御装置60は、これらの情報、および、予め記憶している被搬送物12の情報に基づいて、被搬送物12の位置および移動速度を算出する。そして、これらの情報に基づいて、被搬送物12を保持できるように、各搬送ロボット14に駆動指令を出力する。また、被搬送物12が搬送路の下流に達すれば、積重ロボット18に対して駆動指令を出力する。
搬送ロボット14は、システム制御装置60からの指示を受け付け、指示に応じて吸引装置66および駆動モータ64を制御するロボット制御部62を有している(図11参照)。システム制御装置60は、ロボット制御部62に対して、吸着カップ38の移動目的位置および移動速度を出力する。ロボット制御部62は、その移動目的位置および移動速度に基づいて、各アーム32,34,36の駆動量および駆動速度を算出する。そして、算出された駆動量および駆動速度を各アーム32,34,36の駆動モータ64に出力する。駆動モータ64は、指示に応じて駆動する。また、駆動モータ64には、その駆動量を検出するセンサ(ロータリエンコーダなど、図示せず)が設けられており、その検出値がロボット制御部62に出力される。ロボット制御部62は、得られた検出値に基づいて、吸着カップ38の現在位置を算出し、システム制御装置60に出力する。積重ロボット18も、搬送ロボット14とほぼ同様に、ロボット制御部や駆動モータ、吸引装置などを有しており、システム制御装置60からの指示に応じて駆動モータや吸引装置を駆動する。また、その駆動状況をシステム制御装置60に出力する。
なお、ここで例示した制御方法は一例であり、当然、他の制御方法をとってもよい。例えば、本実施形態では、システム制御装置60が搬送システム10全体を制御しているが、システム制御装置60を省略し、各ロボット14,18が自律的に駆動制御するようにしてもよい。すなわち、各ロボットは他のロボット14,18に自己の駆動状況を出力し、さらに、各ロボット14,18は他のロボット14,18の駆動状況に基づいて自己の駆動量等を算出するようにしてもよい。また、本実施形態では、他のロボット14,18や加工機100の駆動状況に基づいて被搬送物12の位置および移動速度を算出しているが、当然、他の情報に基づいて被搬送物12の位置等を算出してもよい。例えば、搬送路上に被搬送物12を検出するセンサ等を設け、当該センサの出力値から被搬送物12の位置や移動速度を算出してもよい。
次に、この搬送システム10での被搬送物12の搬送の流れについて図12を用いて説明する。図12は、被搬送物12の搬送の流れを模式的に示した図である。ここでは、各搬送ロボット14を、上流側から順に、第一搬送ロボット14A、第二搬送ロボット14B、第三搬送ロボット14C、第四搬送ロボット14D、という。
加工機100から出力された被搬送物12は、加工機100により切断され、被搬送物12の最上流に位置する第一搬送ロボット14Aの駆動範囲内である位置aに出力される。システム制御装置60は、その出力タイミングに合わせて、第一搬送ロボット14Aに駆動指令を出力する。
第一搬送ロボット14Aは、駆動指令に基づいて、ロボットアームを位置aに駆動する。そして、被搬送物12が位置aに到達したタイミング(被搬送物12が吸着カップ38のほぼ真上に来るタイミング)で、第三アームを上方に駆動し、吸着カップ38を被搬送物12の底面に当接させる。また、同時に、吸引装置を駆動し、吸着カップ38内を真空吸引する。これにより、被搬送物12は、第一搬送ロボット14Aにより保持される(図12(A)参照))。この保持力は、被搬送物12への吸着により得られる。したがって、被搬送物12の材質に関わらず、確実に被搬送物12を保持できる。また、保持する際に、被搬送物12に何らかの傷を生じさせる心配がない。さらに、被搬送物12の重心近傍を保持するため、単一の搬送ロボット14であっても安定して被搬送物12を保持できる。
第一搬送ロボット14Aは、被搬送物12を保持した状態でロボットアームを駆動し、被搬送物12を下流側に搬送する。この駆動状況は、システム制御装置60に出力される。システム制御装置60は、第一搬送ロボット14Aの駆動状況に基づき、被搬送物12が第二搬送ロボット14Bの駆動範囲内である位置bに到達するタイミングを算出する。そして、そのタイミングに間に合うように、第二搬送ロボット14Bに対して駆動指令を出力する。第二搬送ロボット14Bは、駆動指令に基づいてロボットアームを駆動し、吸着カップ38を位置bへ移動させる。そして、第二搬送ロボット14Bは、被搬送物12が位置bに到達したタイミングで、吸着カップ38を被搬送物12の底面に吸着させ、保持する。また、同時に、第一搬送ロボット14Aは、吸着を解除し、被搬送物12の保持を解除する。本実施形態では、吸引装置とエアホースとの間に設けられたバルブを解放することにより保持が解除される。本実施形態では、電流供給中止後も電磁力(保持力)が残留する電磁石式保持手段とは異なり、バルブを解放した直後に保持力を解除できる。したがって、保持力解除のタイミング(バルブ解放のタイミング)制御を極めて簡易に行うことができる。
第二搬送ロボット14Bは、被搬送物12を所定の速度で下流側に搬送する(図12(B)参照)。この駆動状況もシステム制御装置60に出力される。システム制御装置60は、第二搬送ロボット14Bの駆動状況に基づいて、第三搬送ロボット14Cに駆動指令を出力する。また、この際、加工機100での出力状況もシステム制御装置60に出力されており、システム制御装置60は次に出力される被搬送物12bも搬送できるように、第一搬送ロボット14Aに駆動指令を出力する。
そして、被搬送物12が、第三搬送ロボット14Cの駆動範囲である位置cに到達すれば、第三搬送ロボット14Cは、被搬送物12に吸着し、これを保持する。同時に、第二搬送ロボット14Bは、吸着を解除する。そして、第三搬送ロボット14Cは、第四搬送ロボット14Dの駆動範囲である位置dまで被搬送物12を搬送し、第四搬送ロボット14Dに被搬送物12を渡す(図12(C)参照)。また、新たに、加工機100から別の被搬送物12bが出力されていれば、第一搬送ロボット14Aは、この底面に吸着し、保持する。そして、再び、第二搬送ロボット14B、第三搬送ロボット14Cへと、順次、被搬送物12を渡していく。
以上の説明から明らかなように、本実施形態では、複数の搬送ロボット14が、保持した被搬送物12を下流側に位置する他の搬送ロボット14に順次渡すことにより、被搬送物12を搬送している。換言すれば、本実施形態では、複数の搬送ロボット14が、被搬送物12をリレー形式で搬送している。このようにリレー形式で搬送することにより、被搬送物12を長距離であっても搬送できる。
また、より詳細には、本実施形態の搬送ロボット14は、被搬送物12の重心より僅かに手前側に吸着する。すなわち、搬送路右側に位置する搬送ロボット14A,14Cは被搬送物12の重心より右側を、搬送路左側に位置する搬送ロボット14B,14Dは、被搬送物12の重心より左側を保持する。したがって、2つの搬送ロボット間で被搬送物12を受け渡す際には、2つの吸着カップ38が搬送幅方向(図面縦方向)に並ぶようになる。このような位置を保持するのは次の理由による。例えば、2つの搬送ロボット間で被搬送物12を受け渡す際に2つの吸着カップ38が搬送方向(図面横方向)に並ぶようにすると、受け渡しを繰り返すうちに、保持位置が重心からずれてしまい、安定した保持ができない。また、搬送方向長さが小さい被搬送物12の場合は、吸着できるスペースがなくなってしまう。これに対し、本実施形態のように、被搬送物12の受け渡しの際に2つの吸着カップ38が搬送幅方向に並ぶように保持することにより、受け渡しを繰り返しても、保持位置が重心近傍から外れず、安定して被搬送物12を保持できる。また、比較的小さい、特に、搬送方向長さが短い被搬送物12であっても、確実に保持することができる。
システム制御装置60は、各搬送ロボット14の駆動状況に基づき、被搬送物12の少なくとも一つが最下流まで到達するタイミングを算出する。そして、そのタイミングに間に合うように、積重ロボット18に駆動指令を出力する。積重ロボット18は、駆動指令に基づき、最下流まで搬送された被搬送物12を保持できるようにロボットアームを駆動する。そして、被搬送物12の上面に吸着カップ38を当接させ、その状態で吸着カップ内を真空吸引し、被搬送物12を保持する。このとき、保持する被搬送物12は、単一でもよいし、複数であってもよい。保持する被搬送物12の数量は、被搬送物12の大きさや質量に応じて、システム制御装置60が決定する。
積重ロボット18は、被搬送物12を保持すれば、これを載置台24に搬送する。そして、被搬送物12を所定位置に順次、積み重ねていく。このとき、積重ロボット18は、搬送路の右側または左側のいずれか一方の載置台24にのみ被搬送物12を順次、積み重ねていく。そして、片側の載置台24に所定数、積み重ねた後、反対側の載置台24に積み重ねていく。積重ロボット18は、片側、または、両側の載置台24に被搬送物12を所定数積み重ねた後、アラーム等によりその旨を作業者に通知し、被搬送物12の回収を促す。作業者は、載置台24に積み重ねられた被搬送物12をフォークリフトなどを利用して回収する。その際、リセットボタンを押下し、被搬送物12を回収したことを積重ロボット18に通知する。
ここで、本実施形態の積重ロボット18は、搬送路左右に位置する載置台24に被搬送物12を載置する。したがって、搬送システム10の全長を短縮することができ、ひいては、搬送システム10を小型化することができる。また、積重ロボットは、複数の被搬送物12を同時に保持できるため、被搬送物12の出力速度が速い場合であっても、搬送を滞らせることなく、順次、被搬送物12を載置台24に搬送できる。つまり、本実施形態によれば、搬送システム10を小型化でき、また、より効率的に被搬送物12を搬送できる。
以上、説明したように、本実施形態の搬送システム10によれば、被搬送物12の材質に関わらず、効率的に、かつ、品質を保ったまま被搬送物12を簡易に搬送できる。また、搬送システム10の小型化を図ることができる。なお、本実施形態では、搬送ロボット14および支持台17の位置は固定されていたが、可動できるようにしてもよい。例えば、搬送ロボット14および支持台17は、配置板20に設置されおり、この配置板20は基台22に設置されている。そこで、この配置板20を図13,図14に示すように、水平方向に移動できるようにしてもよい。具体的には、配置板20の移動を案内するガイドレールや配置板を駆動するモータ等からなる配置板用駆動手段を設け、この駆動手段により配置板を水平方向に移動させる。このように配置板20を移動可能とすることで、被搬送物12の出力位置が変動しても適切に搬送できる。すなわち、本来、被搬送物12の出力位置と最上流に位置する搬送ロボット14Aの保持位置とは、近接していることが望ましい。しかし、加工機100の状況によっては、出力位置と最上流に位置する搬送ロボット14Aの保持位置との搬送方向距離が大きくなることがある(図13参照)。その場合は、配置板20を搬送方向に移動させ、出力位置と最上流に位置する搬送ロボット14Aの保持位置とを近づけることができる。
また、被搬送物12の出力中心は、ほぼ搬送路中心CLに位置することが望ましい。しかし、加工機100の状況によっては、搬送路中心CLとずれた位置から被搬送物12が出力されることがある(図14参照)。その場合は、配置板20を搬送路幅方向に移動させ、搬送路中心CLがほぼ被搬送物12の出力中心となるようにする。このように、配置板20を移動可能とすることで、被搬送物12の出力位置が変動しても適切な搬送が可能となる。
また、被搬送物12の出力中心と搬送路中心CLとがズレた場合は、配置板20を移動させず、図15に示すように搬送ロボット14のアーム長を変えてもよい。例えば、被搬送物12の出力位置が左方向(図15における上側)にずれた場合は、搬送路右側に位置する搬送ロボット14A,14C,14Eに延長アーム(図5(B)参照)を取り付ける等して、アーム長を長くする。これにより、被搬送物12が搬送路中心CLからズレていても、搬送ロボット14で被搬送物12の重心近傍を保持できる。その結果、安定して被搬送物12を搬送できる。
また、本実施形態では、単一の搬送ロボット14で単一の被搬送物12を保持しているが、複数の搬送ロボット14で単一の被搬送物12を保持してもよい。例えば、図16に示すように、搬送路の左右の正対する位置に搬送ロボット14を配置し、互いに正対する2つの搬送ロボット14で単一の被搬送物12を保持してもよい。すなわち、最初は、最上流に位置する2つの搬送ロボット14A,14Bで被搬送物12を保持搬送し、次に、位置する2つの搬送ロボット14C,14Dで被搬送物12を保持搬送する。このとき、同時に被搬送物12を保持する2つの搬送ロボット14は、被搬送物12の端部近傍に吸着し、保持することが望ましい。また、支持台17を構成する支持棒16は、搬送路中心CLにのみ設けられることが望ましい。このように、複数の搬送ロボット14で単一の被搬送物12を保持することにより、質量や面積が大きい被搬送物12であっても搬送できる。
また、本実施形態では、単一の搬送ロボット14に単一の吸着カップ38を設けているが、図17に示すように、単一の搬送ロボット14に複数の吸着カップ38を設けてもよい。このように、複数の吸着カップ38を設けることにより、保持力を向上でき、質量や面積が大きい被搬送物12であっても保持することができる。ただし、この場合、質量や面積の大きい被搬送物12を搬送できる程度の剛性やトルクをロボットアーム31に持たせることが必要である。
また、本実施形態では、被搬送物12として、薄板状の二次元形状の加工物を想定しているが、当然、三次元形状の加工物(例えば、プレス型など)を被搬送物12としてもよい。ただし、その場合、被搬送物12の底面や上面が平坦でない。そこで、その場合は、図18に示すように、支持台17を構成する支持棒16の高さや幅を変更できるようにすることが望ましい。図18は、搬送システムの概略正面図である。図18に示す実施形態では、支柱72により支持される各支持棒16に、垂直方向への移動手段74、水平方向への移動手段76を設け、被搬送物12の底面形状に応じて、各支持棒16の高さ、および、支持棒間の幅を変更出来るようにする。このように、支持棒16に移動手段74,76を設けることにより、非平坦な底面をもつ被搬送物12も支持することができる。
本発明の実施形態である搬送システムの斜視図である。 搬送システムの上面図である。 搬送システムの上面図である。 搬送システムの側面図である。 (A)は搬送ロボットの斜視図であり、(B)は他の搬送ロボットの斜視図である。 搬送ロボットの配置位置を説明する図である。 被搬送物を搬送システムに出力する状態を示す図である。 被搬送物を搬送する状態を示す側面図である。 積重ロボットの斜視図である。 搬送システムの機能構成を示すブロック図である。 搬送ロボットの機能構成を示すブロック図である。 被搬送物の搬送の流れを示す模式図である。 他の実施形態である搬送システムの概略上面図である。 他の実施形態である搬送システムの概略上面図である。 他の実施形態である搬送システムの概略上面図である。 他の実施形態である搬送システムの概略上面図である。 他の実施形態である搬送システムにおける搬送ロボットの斜視図である。 他の実施形態である搬送システムの概略正面図である。
符号の説明
10 搬送システム、12 被搬送物、14 搬送ロボット、16 支持棒、17 支持台、18 積重ロボット、20 配置板、22 基台、24 載置台、31,43 ロボットアーム、37,51 保持手段、38,54 吸着カップ、52 フレーム、60 システム制御装置、62 ロボット制御部、64 駆動モータ、66 吸引装置、74,76 移動手段、100 加工機。

Claims (14)

  1. 被搬送物の搬送を行う搬送システムであって、
    被搬送物を保持する保持部と、保持部を搬送方向に駆動可能なアームと、を備えた搬送ロボットが、搬送方向に複数配設され、さらに、
    保持した被搬送物を順次、搬送方向下流側に位置する他の搬送ロボットに渡すように各搬送ロボットを制御する制御手段を有することを特徴とする搬送システム。
  2. 請求項1に記載の搬送システムであって、
    搬送ロボットの保持部は、被搬送物に吸着して被搬送物を保持することを特徴とする搬送システム。
  3. 請求項1または2に記載の搬送システムであって、
    搬送ロボットは、搬送方向の左右に交互に配設されることを特徴とする搬送システム。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の搬送システムであって、さらに、
    複数の搬送ロボットにより所定の搬送位置まで搬送された被搬送物を、搬送路の左右に積み重ねる積重装置を有することを特徴とする搬送システム。
  5. 請求項4に記載の搬送システムであって、
    積重装置は、被搬送物を保持する保持部と、搬送路に交差する方向に駆動可能なアームと、を備えたロボットアームであることを特徴とする搬送システム。
  6. 請求項5に記載の搬送システムであって、
    積重装置の保持部は、被搬送物に吸着して被搬送物を保持することを特徴とする搬送システム。
  7. 請求項5または6に記載の搬送システムであって、
    積重装置の保持部は、複数の被搬送物を保持可能であることを特徴とする搬送システム。
  8. 請求項5から7のいずれか1項に記載の搬送システムであって、
    搬送ロボットの保持部は、被搬送物を下面から保持し、
    積重装置の保持部は、被搬送物を上面から保持することを特徴とする搬送システム。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の搬送システムであって、さらに、
    搬送路に沿って設けられ、被搬送物を支持する支持台を有することを特徴とする搬送システム。
  10. 請求項9に記載の搬送システムであって、
    搬送ロボットは、保持した被搬送物を支持台上で摺動させながら搬送し、搬送方向下流側に位置する他の搬送ロボットに被搬送物を渡すことを特徴とする搬送システム。
  11. 請求項10に記載の搬送システムであって、
    支持台は、搬送方向に延び、搬送路幅方向に間隔をおいて配設された複数の棒状部材から構成されることを特徴とする搬送システム。
  12. 請求項11に記載の搬送システムであって、
    各棒状部材は、その位置を調整する位置調整手段を有することを特徴とする搬送システム。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載の搬送システムであって、さらに、
    搬送システムは、複数の搬送ロボットの位置を調整する位置調整手段を有することを特徴とする搬送システム。
  14. 請求項13に記載の搬送システムであって、
    位置調整手段は、複数の搬送ロボットが設置された板状部材を水平方向に移動させることにより、複数の搬送ロボットの位置を調整することを特徴とする搬送システム。
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