JP2006108928A - 発振器及び半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低消費電流化の貢献だけではなく、発振安定待ち時間を短縮し、カメラや車載電装部品などで要求されるシステムの起動を早めることを課題とする。
【解決手段】 入力信号を反転増幅して出力する反転増幅器(105)と、反転増幅器の入出力端子間に接続される振動子(103)と、振動子に並列に接続される帰還抵抗(104)と、振動子に接続され、振動子、反転増幅器及び帰還抵抗により発振する負荷時並列共振周波数又は並列共振周波数の信号に基づく第1のクロック信号を機能ブロックに出力する出力回路(106〜108)とを有する発振器が提供される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、発振器及び半導体装置に関する。
近年、エコロージーを意識した製品或いは、携帯機器などの電子機器に於いては、その低消費電力化が要求されている。これに伴い、これらの電子機器を制御する各要素(発振器及び半導体装置)に対する低消費電流化が要求されている。本要求は、システム動作においても低消費電力化を要求されるが、特に、システムのスタンバイ状態の消費電流をいかに少なくするかが製品の差別化に繋がっている。そのため、上記スタンバイ状態から通常動作状態への状態遷移において、必ず必要となるシステムクロック(発振器)の発振安定待ち時間を、いかに短くし、早く一定処理(時計のカウントなど)を行うことが必要になる。また、スタンバイ状態に遷移することで平均消費電流を低減させる方法が注目されている。
また、下記の特許文献1には、発振器の立ち上がり時の発振周波数のオーバーシュートを軽減して立ち上がり時間を短縮させる水晶振動子が開示されている。
特開平6−338751号公報
本発明の目的は、低消費電流化の貢献だけではなく、発振安定待ち時間を短縮し、カメラや車載電装部品などで要求されるシステムの起動を早めることである。
本発明の一観点によれば、入力信号を反転増幅して出力する反転増幅器と、反転増幅器の入出力端子間に接続される振動子と、振動子に並列に接続される帰還抵抗と、振動子に接続され、振動子、反転増幅器及び帰還抵抗により発振する負荷時並列共振周波数又は並列共振周波数の信号に基づく第1のクロック信号を機能ブロックに出力する出力回路とを有する発振器が提供される。
本発明にかかる発振器、半導体装置にあっては、電源投入又は発振停止(スタンバイ)解除による発振起動時には負荷時並列共振周波数又は並列共振周波数で発振する。負荷時並列共振周波数又は並列共振周波数の信号に基づく第1のクロック信号を機能ブロックに出力することにより、第1のクロック信号を出力するまでの待ち時間を短くすることができる。また、機能ブロックの起動を早くすることができ、アプリケーションの応答性能を向上させることができる。また、発振停止状態からの解除時間短縮により、発振動作の動作トータル時間が短くなり、低消費電力化を実現することができる。
(実施形態の原理)
図3(A)は発振器及び機能ブロック111を含む半導体装置の構成例を示す回路図であり、図3(B)はその動作を説明するためのタイミングチャートである。
図3(A)に於いて、否定論理積(NAND)回路105は、スタンバイ信号STBY及び入力信号X0のNAND信号を出力信号X1として出力する。スタンバイ信号STBYは、発振器の発振を停止させるための信号であり、ローレベルで発振を停止させ、ハイレベルで発振停止を解除させることができる。スタンバイ信号STBYがローレベルであれば、出力信号X1は常にハイレベルになり、発振は停止する。スタンバイ信号STBYがハイレベルであれば、NAND回路(反転増幅器)105は、インバータとして機能し、入力信号X0を反転増幅して出力信号X1を出力する。振動子103は、NAND回路105の入出力端子間に接続される。帰還抵抗104は、振動子103に並列に、NAND回路105の入出力端子間に接続される。振動子103の両端と基準電位(グランド)との間にはそれぞれ容量Cin及びCoutが存在する。
尚、かかる構成に於いて、前記帰還抵抗104は、NAND回路105を含む半導体装置(LSIチップ)内に、半導体素子製造プロセスにより形成されることが一般的であるが、個別の固定或いは半固定抵抗器として当該半導体装置の外部接続端子へ接続されることも必要に応じて選択される(所謂外付け抵抗)。また、半導体装置内に形成された帰還抵抗素子と、外部接続端子に接続された帰還抵抗素子とが併用されても良い。
一方、前記振動子103は、前記半導体装置(LSIチップ)の外部接続端子に接続されることが一般的であるが、当該LSIチップの外装封止体(モールド樹脂、或いはセラミック容器など)中に、当該LSIチップと共に収容・封止されることも必要に応じて選択される。
以下、上記の構成を便宜上、発振回路と呼ぶ。すなわち、発振回路は、NAND回路105、帰還抵抗104、振動子103及び容量Cin,Coutを含む。この発振回路により正帰還ループが形成され、発振動作を行う。出力回路は、シュミット型インバータ106、インバータ107、2分周器108、カウンタ309及び論理積(AND)回路110を有する。発振器は、上記の発振回路及び出力回路よりなる。
シュミット型インバータ106の入力端子は、NAND回路105の出力端子に接続される。シュミット型インバータ106は、入力電圧と出力電圧がヒステリシスループを描く特性を持つインバータであり、入力電圧が上昇するときの閾値電圧と下降するときの閾値電圧が違う。入力電圧の閾値電圧の近くでノイズが混入した場合、ヒステリシスがないインバータを用いると、出力に余分なパルスが現れてしまうチャタリングが生じる。シュミット型インバータ106は、ヒステリシス特性を有するので、チャタリングのない矩形波を得ることができ、安定した発振信号を出力することができる。
シュミット型インバータ106の出力端子は、複数のインバータ107を介して、2分周器108に接続される。インバータ106及び107は、発振した信号を反転増幅させることができる。2分周器108は、発振した信号を2分周し、周期が2倍になった信号Doutを出力する。カウンタ309は、信号Doutのパルスを216カウントし、オーバーフローすると、出力信号Coutをハイレベルにする。すなわち、信号Coutは、216カウント前はローレベルであり、216カウント後はハイレベルである。論理積(AND)回路110は、信号Cout及び信号DoutのAND信号をクロック信号CLKとして複数の機能ブロック111に出力する。信号Coutがローレベルであれば、クロック信号CLKはローレベルを維持する。信号Coutがハイレベルであれば、クロック信号CLKは信号Doutと同じになる。カウンタ309及びAND回路110は、発振した信号Doutを216カウントした後に、発振信号Doutをクロック信号CLKとして機能ブロック111へ出力することを許可する。機能ブロック111は、例えばメモリ又は論理回路であり、クロック信号CLKを入力すると動作する。
図3(B)に於いて、時刻t31の前は、スタンバイ信号STBYがローレベルであり、スタンバイ状態を示す。時刻t31において、スタンバイ信号STBYをローレベルからハイレベルに変化させることにより、スタンバイ状態から通常動作状態に遷移させることができる。これにより、発振が開始され、徐々に発振信号X1の振幅が大きくなっていく。発振信号X1の振幅がシュミット型インバータ106の閾値電圧を越えると、信号Doutにもパルスが現れるようになる。信号Doutのパルス数が216以上になると、時刻t32において、オーバーフロー信号Coutがローレベルからハイレベルになり、クロック信号CLKにパルスが現れる。スタンバイ解除時刻t31からクロック信号出力開始時刻t32までの時間T3が、発振安定待ち時間である。
上記の動作は、電源投入による起動時も同様である。発振器の起動時間T3は、電源投入により発振器に電気の供給を始めてから、又はスタンバイ機能を解除してから発振器の出力クロック信号CLKの振幅が定常値に達するまでの時間を表している。この出力クロック信号CLKの振幅が定常値に達するまでの間の発振信号X1は利用できない。
電源投入やスタンバイ解除による発振起動時には、振動子103の発振信号X1は徐々に振幅が大きくなってくる。その発振振幅が十分になるまでの時間を見計らって、一定時間カウンタ309で時間を待って(システムとしては、動作できず、ウェイト状態)から、機能ブロック111にクロック信号CLKを供給し、機能ブロック111の動作を開始させる。
振動子103の発振安定待ち時間T3が長い(例えば、4MHzの振動子103を使用した場合、30ms程度の時間)ために、電源投入時又はスタンバイ解除時に早く起動して処理しなければならないシステムの用途には使用できないという問題がある。
また、間欠動作によって必要な時だけ動作させて一定の処理をしてから休止するということを行い、電力消費する時間を短くして超低消費電力化を行うシステムにおいても、発振安定待ちを行っている間は、分周器108やカウンタ309等の動作で無駄に電力を消費してしまうという問題がある。この発振安定待ち時間T3は、システム的には、動作出来ずにウェイトさせられている時間であり、システムの消費電流は、この時間も流れているため、システム全体の平均消費電流に本ウェイト時間が大きく影響している。
発振器やその応用製品において、振動子103が起動時に出力する信号の周波数の変化が不明であるため、振動子103の発振周波数を利用する全ての応用機器では発振信号X1の振幅が定常値に達した後も、ある程度の待ち時間を設定しなければならない。従って、発振器の出力を利用する応用部品や応用機器自体の動作を開始するまでの時間が長くなる要因を作り出している。
本発明の実施形態では、振動子を用いた発振器の電源投入直後又はスタンバイ解除直後に於ける発振特性を明確にし、従来使用されていなかったところの定常状態(出力振幅の100%)に達するまでの領域(時間)に於ける発振出力をクロック信号として機能ブロック111へ供給し、当該機能ブロック111を動作させることにより、当該機能ブロック111の起動時間T3を短縮させる。
図4は、図3(A)のインバータ型発振回路の等価回路図である。インバータ405は、図3(A)のスタンバイ信号STBYがハイレベルのときのNAND回路105に対応し、入力端子IN及び出力端子OUTを有する。
図5は、トランジスタ型発振回路の構成例を示す回路図である。この発振回路は、振動子501、npn型バイポーラトランジスタ502、抵抗503及び容量504を用いて構成され、図4の発振回路と同様の発振を行う。
図6は、振動子103の記号とその電気的等価回路を示す図である。振動子103は、インダクタ(コイル)L1と容量C1と抵抗R1との直列接続に、容量C0が並列に接続された回路と等価である。
図7は、図4のインバータ型発振回路の負荷容量CLを示す回路図である。負荷容量CLは、実際の回路基板における発振周波数に影響を与えるリアクタンス成分であり、次式により求められる。容量Cdは、端子IN及びOUT間の容量である。容量Cpは、回路基板等が有する浮遊容量である。
CL =(Cin×Cout)/(Cin+Cout)+ Cp + Cd
図8は、図6の振動子103と図7の負荷容量CLとを含む図4の発振回路の等価回路図である。負荷容量CLは、振動子103に並列に接続される。これは、図15(C)に対応し、負荷時並列共振周波数fLaで発振する。負荷容量CLの値によって、振動子103の振動周波数が決定される。
図9は、定常発振時の発振回路の等価回路図である。振動子103の負荷時共振抵抗RL及び発振回路の負性抵抗−Rが加わる。負荷容量CLは、振動子103に直列に接続される。これは、後述する図11(B)に対応し、負荷時直列共振周波数fLrで発振する。
図10は、負荷容量CLによる共振点付近の周波数変化を示す図である。横軸は周波数を示し、縦軸はインピーダンスを示す。発振器の負荷容量値の大きさによって振動子の諸特性が変化する。IEC規格60122−2或いはJIS規格C 6701では、負荷容量CLを振動子104に並列接続した場合と直列接続した場合に直列共振周波数fr及び並列共振周波数faが負荷時共振周波数fLに変化することが記載されているが、両者の負荷時共振周波数ともfLと表現されている。本明細書では、混同を避けるため独自に負荷容量CLによって直列共振周波数frが変化した周波数を負荷時直列共振周波数fLrと表し、負荷容量CLによって並列共振周波数faが変化した周波数を負荷時並列共振周波数fLaと表すことにする。
図11(A)〜(C)は、図10に示した負荷容量CLによる共振点付近の周波数変化をより具体的に示した図である。
図11(A)は、負荷容量CLがない振動子103の直列共振周波数fr及び並列共振周波数faを示す。直列共振周波数frは、規定条件の下で、振動子単体の電気的インピーダンスが抵抗性となる2つの周波数のうちの低い方の周波数である。一方、並列共振周波数faは、規定条件の下で、振動子単体の電気的インピーダンスが抵抗性となる2つの周波数のうちの高い方の周波数である。
図11(B)は、負荷容量CLが振動子103に直列に接続されたときの負荷時直列共振周波数fLrを示す。負荷時直列共振周波数fLrは、指定条件の下で、振動子103に直列に負荷容量CLが接続されたとき、その電気的インピーダンスが抵抗性となる2つの周波数のうちの低い方の周波数である。負荷容量CLを直列に振動子103に接続することにより、共振周波数はfrからfLrに変化する。
前記図9に示す定常発振時の発振回路にあっては、負荷時直列共振周波数fLrで発振する。
図11(C)は、負荷容量CLが振動子103に並列に接続されたときの負荷時並列共振周波数fLaを示す。負荷時並列共振周波数fLaは、指定条件の下で、振動子103に並列に負荷容量CLが接続されたとき、その電気的インピーダンスが抵抗性となる2つの周波数のうちの高い方の周波数である。負荷容量CLを並列に振動子103に接続することにより、共振周波数はfaからfLaに変化する。負荷時並列共振周波数fLaは、負荷時直列共振周波数fLrよりも高い。
前記図4に示されるインバータ型発振回路にあっては、負荷容量CLは、振動子103に並列に接続され、負荷時並列共振周波数fLaで発振する。かかる負荷容量CLの値によって、振動子103の振動周波数が決定される。
振動子103と反転増幅器405が組み合わされた発振回路では、振動子103を起動させるための起動条件として、「電源投入時に過渡的に振動子103の電極間に直流電圧の電位差が加わる」ように発振回路が設計されている。例えば、図8に示す等価回路では容量C0に負荷容量CLが並列接続されており、発振回路の電源が投入されてこれらに直流電圧が印加されると、入力端子INの電位V1と出力端子OUTの電位V2との電位差ΔVによってこれらのリアクタンス成分が充電される。これらに充電された電荷はインダクタL1と抵抗R1を通じて放電される。この時には、容量CL、C0、C1の合成容量とインダクタL1による共振周波数Foscが発生する。この周波数Foscは次式で計算される。
Fosc = 1 / (2π√ (L1・ (CL+C0) ×C1) / (CL+C0+C1) ) = fLa
図8に示す等価回路にあっては、起動時における発振周波数Foscは、図10の負荷時並列共振周波数fLaであり負荷時直列共振周波数fLrと並列共振周波数faとの中間に位置する。ここで発生する発振周波数fLaの振幅は、発振の初期段階では微小な値であるが抵抗R1で消費される電荷が反転増幅器405によって補われるので徐々に振幅は図12(A)のように大きくなり、やがて定常振幅となる。
図9は定常状態の発振回路の等価回路であり、負荷容量CLは次式のように定常状態における発振周波数Foscである負荷時直列共振周波数fLrを決定する要素である。
Fosc = fr ( C1 /(2(C0+CL))+ 1 ) = fLr
図12(A)は、定常発振状態に於ける発振周波数(負荷時直列共振周波数)が16MHzの振動子103を使用した発振回路における電源投入後の発振出力電圧の変化を表す波形図であり、横軸が電源投入後の時間であり、縦軸が発振出力電圧の例である。一般的に発振回路に電気の供給を開始してから発振出力電圧が定常振幅の80%の振幅A80に達する時刻t1101までの期間T1102は発振周波数が不安定である。
図12(B)は、横軸が図12(A)とスケールが共通な起動時間を示し、縦軸が周波数偏差を示す周波数発振起動特性の例である。図12(A)と同一の発振出力を同時に測定したものであるが、時刻t1101以降の領域においても、発振振幅レベルが完全に安定する時刻t1103までは周波数の変化が継続していることを表している。
発振開始直後では、期間T1104のように周波数が最も高くなる領域が負荷時並列共振周波数fLaで発振している領域である。時刻t1103以降の期間T1106では、発振周波数が負荷時直列共振周波数fLrで発振している領域であり、周波数が一定の定常発振状態になる。期間T1105は、期間T1104及びT1106の間の遷移期間であり、負荷時並列共振周波数fLaから負荷時直列共振周波数fLrまで連続して発振周波数が移行する領域である。
上記の図12(A)及び(B)は、実測結果である。一方、図13(A)及び(B)は、図12(A)及び(B)に対応する16MHzの振動子のシミュレーション結果である。図13(A)及び(B)のシミュレーション結果においても、図12(A)及び(B)の実測結果と同様の発振出力電圧の変化、及び周波数変化であることが確認できる。
上述のように、本願発明者によって、発振回路の電源投入直後、又は発振停止からの解除時の発振起動時に示す発振特性の変化が明確にされた。それによって、本願発明者は、従来使用されていなかったところの、図3の「電源投入直後に発振回路の出力電圧の振幅が定常値に達するまでの時間T3」の範囲内における小振幅領域をも発振出力として使用することにより、発振起動時間を早めることが可能になることを見出した。従って、本実施形態によれば、上記小振幅領域を使用することにより、発振回路から出力される振動出力は、振動子が振動を開始した直後から全てクロック源として使用することが可能になり、それらを利用する機器の待ち時間をほぼ無くすことができる。すなわち、上記の周波数解析により、期間T1104、T1105及びT1106における発振の状態及び周波数が解明されたので、負荷時直列共振周波数fLrで定常発振する期間T1106に至る前の、負荷時並列共振周波数fLaで発振する期間T1104及び周波数移行期間T1105においても発振出力を発振クロック信号として使用することができる。従って、この発振出力を発振器から機能ブロックに供給することにより、期間T1104においても、振動子の発振起動時の負荷時並列共振周波数fLaにより機能ブロックが動作を開始するので、発振安定待ち時間を大幅に短縮することができる。すなわち、本発明によれば、発振回路の電源投入直後、又は発振停止からの解除に起こる特性を明確にし、従来使用されてなかった定常状態(出力振幅の100%)に達する前の領域での発振クロックを機能ブロックに供給し、動作させることによって発振起動時間を早めることができる。
図12(A)及び(B)において、発振出力電圧が定常振幅の80%の振幅A80に達する時刻t1101までの期間T1102では発振周波数が不安定であるが、発振の状態及び周波数が解明されたので、振動子の発振振幅が定常発振状態の振幅の80%(A80)未満であるときのクロック信号を機能ブロックに出力して使用することができる。
図13(A)及び(B)は、発振回路及びその電源投入時の発振周波数の変化を示した図である。電源投入前、電源電圧Vdd、スタンバイ信号STBY及び出力端X1に於ける電位は0Vである。時刻t1301に電源を投入すると、電源電圧Vddが所定値に上昇し、スタンバイ信号STBYがハイレベルになる。やがて、出力端X1には、発振信号が現れる。時刻t1302以前では、振動子103は、負荷時並列共振周波数fLaで発振する。時刻t1302からt1303までの間では、振動子103は、負荷時並列共振周波数fLaから負荷時直列共振周波数fLrに向けて周波数が変化するように発振する。時刻t1303以降では、振動子103は、負荷時直列共振周波数fLrで発振する。
電源投入時t1301、発振起動後に時間が経過し、発振出力の電圧振幅が十分安定した時刻t1303以降の領域では、振動子は通常の発振周波数(負荷時直列共振周波数fLr)で発振している。しかしながら、発振直後はその負荷時直列共振周波数fLrと異なる負荷時並列共振周波数fLaで発振しており、その後、負荷時並列共振周波数fLaから負荷時直列共振周波数fLrへと緩やかに移行し、その移行期間においては急激な周波数変化は起きない。
上記の説明では、図11(B)及び(C)のように負荷容量CLが存在する場合を例に説明したが、所定条件の下でコイルを接続することにより、負荷容量CLを打ち消すことができる。その場合は、図11(A)のような状態になり、時刻t1302以前では並列共振周波数faで発振し、時刻t1303以降では直列共振周波数frで発振する。すなわち、振動子103は、時刻t1302以前では負荷時並列共振周波数fLa又は並列共振周波数faで発振し、時刻t1303以降では負荷時直列共振周波数fLr又は直列共振周波数frで発振する。
上記のように、直列共振周波数frは、振動子に於けるインダクタL1と容量C1によって決定され、並列共振周波数faは、振動子のパラメータC0、C1、L1によって決定される振動子固有の周波数であり、fa>frの関係が成り立つ。これらが負荷容量CLの影響によって変化した後の周波数もfLa>fLrの関係が成り立つ。
図15(A)及び(B)は、発振回路及びそのスタンバイ解除時の発振周波数の変化を示した図である。この場合も、図14(A)及び(B)の電源投入時と同様である。図14(B)の時刻t1303の後かつ図15(B)の時刻t1401の前において、スタンバイ信号STBYをローレベルにすると、スタンバイ状態になり、信号X1がハイレベルを維持して発振が停止する。これにより、消費電力を小さくすることができる。
その後、時刻t1401において、スタンバイ信号STBYをハイレベルにすると、スタンバイ状態が解除され、やがて、出力端X1には、発振信号が現れる。時刻t1402以前では、振動子103は、負荷時並列共振周波数fLa又は並列共振周波数faで発振する。時刻t1402からt1403までの間では、振動子103は、負荷時並列共振周波数fLa又は並列共振周波数faから負荷時直列共振周波数fLr又は直列共振周波数frに向けて周波数が変化するように発振する。時刻t1403以降では、振動子103は、負荷時直列共振周波数fLr又は直列共振周波数frで発振する。
(第1の実施形態)
図1(A)は本発明の第1の実施形態による発振器及び機能ブロック111を含む半導体装置の構成例を示す回路図であり、図1(B)はその動作を説明するためのタイミングチャートである。
図1(A)の回路は、図3(A)の回路に対して、216のカウンタ309の代わりに23のカウンタ109を設けた点が異なり、その他の点は図3(A)と同じである。カウンタ109は、カウンタ309に対してカウント数が少なく、少ないカウントでオーバーフロー信号Coutをハイレベルにする。カウンタ109は、信号Doutのパルスを23カウントし、オーバーフローすると、出力信号Coutをハイレベルにする。すなわち、信号Coutは、23カウント前はローレベルであり、23カウント後はハイレベルである。AND回路110は、信号Cout及び信号DoutのAND信号をクロック信号CLKとして複数の機能ブロック111に出力する。カウンタ109及びAND回路110は、発振した信号Doutを23カウントした後に、発振信号Doutをクロック信号CLKとして機能ブロック111へ出力することを許可する。
時刻t1の前は、スタンバイ信号STBYがローレベルであり、スタンバイ状態を示す。時刻t1において、スタンバイ信号STBYをローレベルからハイレベルに変化させることにより、スタンバイ状態から通常動作状態に遷移させることができる。これにより、発振が開始され、徐々に出力端X1に現れる発振の振幅が大きくなっていく。時刻t3以前では、振動子103は、負荷時並列共振周波数fLa又は並列共振周波数faで発振する。時刻t3からt5までの間では、振動子103は、負荷時並列共振周波数fLa又は並列共振周波数faから負荷時直列共振周波数fLr又は直列共振周波数frに向けて周波数が変化するように発振する。時刻t5以降では、振動子103は、負荷時直列共振周波数fLr又は直列共振周波数frで発振する。なお、時刻t3からt5までの間では、出力端X1の周波数は、負荷時並列共振周波数fLa又は並列共振周波数faと負荷時直列共振周波数fLr又は直列共振周波数frとの間の周波数である。
出力端X1に於ける振幅がシュミット型インバータ106の閾値電圧を越えると、信号Doutにもパルスが現れるようになる。信号Doutのパルス数が23以上になると、時刻t4において、オーバーフロー信号Coutがローレベルからハイレベルになり、クロック信号CLKにクロックパルスが現れる。クロック信号出力開始時刻t4は、時刻t3とt5の間である。クロック信号CLKは、時刻t4からt5までの間では負荷時並列共振周波数fLa又は並列共振周波数faから負荷時直列共振周波数fLr又は直列共振周波数frに向けて周波数が変化する振動子103に基づく信号であり、時刻t5以降では負荷時直列共振周波数fLr又は直列共振周波数frの振動子103に基づく信号である。すなわち、クロック信号CLKは、時刻t5以降は周波数が一定であるが、時刻t4からt5までの間では周波数が変化する。機能ブロック111は、時刻t5以降の周波数のクロック信号CLKを基に所望の動作をし、さらに時刻t4からt5までの間に変化する周波数のクロック信号CLKを基に所望の動作をするように設計される。
スタンバイ解除時刻t1からクロック信号出力開始時刻t4までの時間T1が、発振安定待ち時間である。本実施形態では、カウンタ109のカウント数を少なくすることにより、待ち時間T1を短くすることができる。
図3(A)に示す回路では、カウンタ309のカウント数が多く、クロック信号出力開始時刻t32として振動子103が負荷時直列共振周波数fLr又は直列共振周波数frで発振するまで十分に待つ必要があった。本発明にかかる図1(A)の回路では、カウンタ109のカウント数が少なく、クロック信号出力開始時刻t4は時刻t3からt5までの周波数移行期間に設定することができるので、待ち時間T1を著しく短くすることができる。
即ち、定常発振状態に於ける発振周波数(負荷時直列共振周波数)が4MHzの振動子103の場合、前記図3(A)に示される回路では待ち時間T3が32msであったが、本発明にかかる図1(A)に示す回路では待ち時間T1を3msとすることができ、待ち時間T3が大幅に短縮される。尚、時刻t1から時刻t3までの時間は、2.998msである。一方、定常発振状態に於ける発振周波数(負荷時直列共振周波数)が16MHzの振動子103の場合には、図3(A)の回路では待ち時間T3が4msであったが、本発明にかかる図1(A)の回路では待ち時間T1を400μsとすることができ、待ち時間T3が大幅に短縮される。尚、時刻t1から時刻t3までの時間は、399.5μsである。
本実施形態では、発振安定待ちをするカウンタ109の値を216から23へ減らすことによって、振動子103が直列共振状態となる以前の並列共振状態から直列共振状態への移行状態から機能ブロック111を動作開始させることになる。ここで注意しなければならない点は、fLa>fLrであり、並列共振状態での周波数が通常動作時に適用される発振周波数(直列共振周波数)より高い周波数であるということである。即ち、その周波数で機能ブロック111が正常動作の範囲外となって誤動作することの無いように、機能ブロック111の正常動作の周波数の範囲内にかかる周波数fLa及びfLrが含まれている必要がある。
なお、図1(A)に示す回路ではカウンタ値を23としたが、このカウンタ値は必要に応じて他の値に設定しても良い。また、発振回路に於いて、反転増幅器としてNAND回路105を使用しているが、その代わりに否定論理和(NOR)回路などのクロックドゲート回路でも反転増幅器の役割を果たす回路であれば適用することができる。一方、2分周器108は、発振波形のハイレベル及びローレベルのデューティ(Duty)比が異なっていても、機能ブロック111に与えるクロック信号CLKの「ハイレベル期間:ローレベル期間」を「1:1」としたいために設けているものであり、必ずしも必要ではない。
(第2の実施形態)
図2(A)は本発明の第2の実施形態による発振器及び機能ブロック111を含む半導体装置の構成例を示す回路図であり、図2(B)はその動作を説明するためのタイミングチャートである。
図2(A)に示す回路は、図3(A)に示す回路に対して、カウンタ309及びAND回路110を具備しない点が異なり、その他の点は図3(A)に示す回路と同じである。2分周器108の出力信号は、クロック信号CLKとして機能ブロック111に出力される。本実施形態は、図1(A)に示す第1の実施形態のカウンタ109のカウント数を0にしたものと同等であり、2分周器108の出力信号Doutがそのままクロック信号CLKになる。
図2(B)に示す回路にあっては、2分周期108に信号を供給する機能の部分、及びその周波数は図1(B)と同じであり、クロック信号CLKのみ異なる。このクロック信号CLKは、図1(B)に示す信号Doutと同じ信号である。
クロック信号出力開始時刻t2は、時刻t3より前である。クロック信号CLKは、時刻t3以前では負荷時並列共振周波数fLa又は並列共振周波数faの振動子103に基づく信号であり、時刻t3からt5までの間では負荷時並列共振周波数fLa又は並列共振周波数faから負荷時直列共振周波数fLr又は直列共振周波数frに向けて周波数が変化する振動子103に基づく信号であり、さらに時刻t5以降では負荷時直列共振周波数fLr又は直列共振周波数frの振動子103に基づく信号である。すなわち、クロック信号CLKは、時刻t2以降、周波数が変化する。機能ブロック111は、それらのクロック信号CLKの変化するすべての周波数において所望の動作をするように設計される。すなわち、機能ブロック111は、第1の実施形態の周波数に加え、さらに負荷時並列共振周波数fLa又は並列共振周波数faの振動子103に基づくクロック信号CLKを基に所望の動作をするように設計すればよい。
スタンバイ解除時刻t1からクロック信号出力開始時刻t2までの時間T2が、発振安定待ち時間である。本実施形態では、カウンタを具備しないようにすることにより、第1の実施形態の待ち時間T1よりも、さらに待ち時間T2を短くすることができる。
本実施形態にあっては、図3(A)に示す回路に於けるカウンタ309及びAND回路110を具備しないようにしたものである。発振回路の後段のシュミット型インバータ(ヒステリシスインバータ)106の閾値電圧を超えた時点でのクロック信号CLKが機能ブロック111に供給されるため、振動子103が並列共振の状態から機能ブロック111が動作を開始することになる。なお、本実施形態においても、第1の実施形態と同様に発振回路はNAND回路105を必ずしも用いなくても良いし、2分周器108は必ずしも必要ではない。
なお、第1及び第2の実施形態の動作を説明するためのタイミングチャート図1(B)及び図2(B)にあってはスタンバイ解除時の動作を示したものであるが、電源投入時も同様の動作となる。
以上のように、第1及び第2の実施形態では、電源投入時又はスタンバイ解除時から極めて短時間にクロック信号CLKを出力することができ、機能ブロック111はより早く動作を開始することができる。これにより、発振器及び機能ブロックの応答時間がより高速化され、カメラあるいは車載電装部品等のシステム・電子機器の性能向上に寄与するところが大きい。また、発振停止及びその解除による間欠動作時の動作トータル時間が短くなり、低消費電力化に寄与するところが大きい。
ここで、上述の本発明の実施形態に於ける振動子としては例えば、水晶振動子、或いはセラミック振動子を用いることができ、またこれらの振動子と同一の等価回路で表現可能な様々な振動子を用いることができる。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
図1(A)は本発明の第1の実施形態による発振器及び機能ブロックを含む半導体装置の構成例を示す回路図であり、図1(B)はその動作を説明するためのタイミングチャートである。 図2(A)は本発明の第2の実施形態による発振器及び機能ブロックを含む半導体装置の構成例を示す回路図であり、図2(B)はその動作を説明するためのタイミングチャートである。 図3(A)は発振器及び機能ブロックを含む半導体装置の構成例を示す回路図であり、図3(B)はその動作を説明するためのタイミングチャートである。 インバータ型発振回路の等価回路図である。 トランジスタ型発振回路の構成例を示す回路図である。 振動子の記号とその電気的等価回路を示す図である。 インバータ型発振回路の負荷容量を示す回路図である。 発振回路の等価回路図である。 定常発振時の発振回路の等価回路図である。 負荷容量による共振点付近の周波数変化を示す図である。 図11(A)〜(C)は振動子の共振周波数を示す図である。 図12(A)は発振回路における電源投入後の発振出力電圧の変化を表す実測結果の波形図であり、図12(B)は周波数発振起動特性の実測結果の例を表す図である。 図13(A)は発振回路における電源投入後の発振出力電圧の変化を表すシミュレーション結果の波形図であり、図13(B)は周波数発振起動特性のシミュレーション結果を表す図である。 図14(A)及び(B)は発振回路及びその電源投入時の発振周波数の変化を示した図である。 図15(A)及び(B)は発振回路及びそのスタンバイ解除時の発振周波数の変化を示した図である。
符号の説明
103 振動子
104 帰還抵抗
105 NAND回路
106 シュミット型インバータ
107 インバータ
108 2分周器
109 カウンタ
110 AND回路
111 機能ブロック

Claims (25)

  1. 入力信号を反転増幅して出力する反転増幅器と、
    前記反転増幅器の入出力端子間に接続される振動子と、
    前記振動子に並列に接続される帰還抵抗と、
    前記振動子に接続され、前記振動子、前記反転増幅器及び前記帰還抵抗により発振する負荷時並列共振周波数又は並列共振周波数の信号に基づく第1のクロック信号を機能ブロックに出力する出力回路と
    を有する発振器。
  2. 前記出力回路は、前記第1のクロック信号を前記機能ブロックに出力した後、前記振動子、前記反転増幅器及び前記帰還抵抗により発振する負荷時直列共振周波数又は直列共振周波数の信号に基づく第2のクロック信号を前記機能ブロックに出力する請求項1記載の発振器。
  3. 前記出力回路は、前記第1のクロック信号を出力した後かつ前記第2のクロック信号を出力する前に、前記振動子、前記反転増幅器及び前記帰還抵抗により発振する負荷時並列共振周波数又は並列共振周波数から負荷時直列共振周波数又は直列共振周波数に向けて周波数が変化する信号に基づく第3のクロック信号を前記機能ブロックに出力する請求項2記載の発振器。
  4. 前記第1のクロック信号は、前記第2のクロック信号よりも周波数が高い請求項2記載の発振器。
  5. 前記出力回路は、前記発振した信号を反転増幅させるインバータを含む請求項1記載の発振器。
  6. 前記出力回路は、シュミット型インバータを含む請求項5記載の発振器。
  7. 前記出力回路は、前記発振した信号を分周する分周器を含む請求項1記載の発振器。
  8. 前記出力回路は、前記発振した信号を所定数カウントした後に前記第1のクロック信号を前記機能ブロックへ出力することを許可するためのカウンタを含む請求項1記載の発振器。
  9. さらに、前記振動子の両端と基準電位との間にそれぞれ接続される容量を有する請求項1記載の発振器。
  10. 前記第1のクロック信号は、電源投入による発振起動時の負荷時並列共振周波数又は並列共振周波数の信号に基づく信号である請求項1記載の発振器。
  11. 前記第1のクロック信号は、発振停止解除による発振起動時の負荷時並列共振周波数又は並列共振周波数の信号に基づく信号である請求項1記載の発振器。
  12. 入力信号を反転増幅して出力する反転増幅器と、
    前記反転増幅器の入出力端子間に接続される振動子と、
    前記振動子に並列に接続される帰還抵抗と、
    前記振動子に接続され、前記振動子、前記反転増幅器及び前記帰還抵抗により発振する負荷時並列共振周波数又は並列共振周波数と負荷時直列共振周波数又は直列共振周波数との間の周波数の信号に基づく第1のクロック信号を機能ブロックに出力する出力回路と
    を有する発振器。
  13. 前記出力回路は、前記振動子の発振振幅が定常発振状態の振幅の80%未満であるときの前記第1のクロック信号を前記機能ブロックに出力する請求項12記載の発振器。
  14. 前記出力回路は、前記第1のクロック信号を前記機能ブロックに出力した後、前記振動子、前記反転増幅器及び前記帰還抵抗により発振する負荷時直列共振周波数又は直列共振周波数の信号に基づく第2のクロック信号を前記機能ブロックに出力する請求項12記載の発振器。
  15. 発振回路と機能ブロックとを有する半導体装置であって、
    前記発振回路は、
    入力信号を反転増幅して出力する反転増幅器と、
    前記反転増幅器の出力端子に接続された出力回路とを有し、
    前記出力回路は、前記反転増幅器の入出力端子間に接続される振動子、前記反転増幅器及び前記反転増幅器の入出力端子間に配設される帰還抵抗により発振する負荷時並列共振周波数又は並列共振周波数の信号に基づく第1のクロック信号を機能ブロックに出力し、
    前記機能ブロックは、前記負荷時並列共振周波数又は並列共振周波数の発振信号に基づく第1のクロック信号を基に所定の動作を行う半導体装置。
  16. 前記出力回路は、前記第1のクロック信号を前記機能ブロックに出力した後、前記振動子、前記反転増幅器及び前記帰還抵抗により発振する負荷時直列共振周波数又は直列共振周波数の信号に基づく第2のクロック信号を前記機能ブロックに出力し、
    前記機能ブロックは、前記負荷時並列共振周波数又は並列共振周波数の発振信号に基づく第1のクロック信号及び前記負荷時直列共振周波数又は直列共振周波数の発振信号に基づく第2のクロック信号を基に所定の動作を行う請求項15記載の半導体装置。
  17. 前記出力回路は、前記第1のクロック信号を出力した後かつ前記第2のクロック信号を出力する前に、前記振動子、前記反転増幅器及び前記帰還抵抗により発振する負荷時並列共振周波数又は並列共振周波数から負荷時直列共振周波数又は直列共振周波数に向けて周波数が変化する信号に基づく第3のクロック信号を前記機能ブロックに出力し、
    前記機能ブロックは、前記周波数が変化する第3のクロック信号を基に所定の動作を行う請求項16記載の半導体装置。
  18. 前記第1のクロック信号は、前記第2のクロック信号よりも周波数が高い請求項16記載の半導体装置。
  19. 前記帰還抵抗は、前記発振回路の内部に設けられる請求項15記載の半導体装置。
  20. 前記帰還抵抗及び前記振動子は、前記発振回路の内部に設けられる請求項15記載の半導体装置。
  21. 発振回路と機能ブロックとを有する半導体装置であって、
    前記発振回路は、
    入力信号を反転増幅して出力する反転増幅器と、
    前記反転増幅器の出力端子に接続された出力回路とを有し、
    前記出力回路は、前記反転増幅器の入出力端子間に接続される振動子、前記反転増幅器及び前記反転増幅器の入出力端子間に接続される帰還抵抗により発振する負荷時並列共振周波数又は並列共振周波数と負荷時直列共振周波数又は直列共振周波数との間の周波数の信号に基づく第1のクロック信号を機能ブロックに出力し、
    前記機能ブロックは、前記第1のクロック信号を基に所定の動作を行う半導体装置。
  22. 前記出力回路は、前記振動子の発振振幅が定常発振状態の振幅の80%未満であるときの前記第1のクロック信号を前記機能ブロックに出力する請求項21記載の半導体装置。
  23. 前記出力回路は、前記第1のクロック信号を前記機能ブロックに出力した後、前記振動子、前記反転増幅器及び前記帰還抵抗により発振する負荷時直列共振周波数又は直列共振周波数の信号に基づく第2のクロック信号を前記機能ブロックに出力し、
    前記機能ブロックは、前記負荷時直列共振周波数又は直列共振周波数の発振信号に基づく第2のクロック信号を基に所定の動作を行う請求項21記載の半導体装置。
  24. 前記帰還抵抗は、前記発振回路の内部に設けられる請求項21記載の半導体装置。
  25. 前記帰還抵抗及び前記振動子は、前記発振回路の内部に設けられる請求項21記載の半導体装置。
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