JP2006107968A - 燃料電池用ガス流路形成部材および燃料電池 - Google Patents

燃料電池用ガス流路形成部材および燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 金属製部材によってガス流路形成部材を形成する際に、発電性能を向上させる。
【解決手段】 ガス流路形成部材25は、表面に触媒層を備える電解質層21と共に積層して用いられ、電気化学反応に供されるガスの流路を形成する。このガス流路形成部材25は、凹凸形状を有すると共に、燃料電池用ガス流路形成部材を両側から挟持する所定の隣接部材を配設したときに、この隣接部材間において、燃料電池用ガス流路形成部材の表裏両面にわたって連通した空間を形成する凹凸部を備える。また、少なくとも燃料電池用ガス流路形成部材の一方の面側において、凹凸部が隣接部材に接触する接触部となる領域に形成され、凹凸部の厚み方向にガスが流通可能になる細孔を備える。このガス流路形成部材25は、金属部材によって形成される。
【選択図】 図1

Description

この発明は、燃料電池用ガス流路形成部材および燃料電池に関する。
燃料電池は、一般に、単セルの積層体として形成される。単セルは、表面に触媒層を形成した電解質層から成るMEA(Membrane Electrode Assembly)と、導電性を有するガス不透過な部材により形成されてMEAとの間で単セル内のガス流路を形成するセパレータと、を備えている。このような燃料電池では、通常、MEAとセパレータとの間にさらに、単セル内でのガスの流れを確保するための部材が配設される。このような単セル内でのガス流れを確保するための部材を設ける例として、金属板を加工して多数のフィンを有する形状に成形した部材を用いる構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。金属部材は、カーボン部材などの他種の導電性部材に比べて強度が優れているため、燃料電池内部で単セルの積層方向に押圧力が加えられても変形することが少なく、単セル内でガス流路となる空間を安定して確保することができる。さらに金属部材は、加工が容易であるという利点を有している。
特開2003−282098号公報 特開2004−87318号公報 特開2002−367621号公報 特開2003−173789号公報
しかしながら、金属板を加工して多数のフィンを設けた部材を、単セル内のガス流路を形成する部材として用いる場合には、フィンの端部とMEAとの接触部では、ガスの拡散性が不十分となる可能性がある。すなわち、MEAの触媒層におけるフィン端部との接触部に対して、ガスが充分に供給されなくなる可能性がある。このような場合には、上記接触部において電気化学反応が充分に進行し難くなり、電池全体の発電効率の低下を引き起こす可能性がある。
ここで、触媒層においてガス供給が不十分となる領域を減らすために、MEAと接触するフィンの端部をより小さく形成する構成も考えられる。しかしながらこのように接触部を小さくする場合には、流路を形成する部材とMEAとの間の集電が不十分となって、却って燃料電池の発電効率が抑えられる可能性がある。
本発明は、上述した従来の課題を解決するためになされたものであり、金属製部材によってガス流路形成部材を形成する際に、発電性能を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の燃料電池用ガス流路形成部材は、表面に触媒層を備える電解質層と共に積層して用いられ、電気化学反応に供されるガスの流路を形成する燃料電池用ガス流路形成部材であって、
凹凸形状を有すると共に、前記燃料電池用ガス流路形成部材を両側から挟持する所定の隣接部材を配設したときに、該隣接部材間において、前記燃料電池用ガス流路形成部材の表裏両面にわたって連通した空間を形成する凹凸部と、
少なくとも、前記燃料電池用ガス流路形成部材を燃料電池内に配設したときに前記電解質層と対向する面側において、前記凹凸部が前記隣接部材に接触する接触部となる領域に形成され、前記凹凸部の厚み方向にガスが流通可能になる細孔と、
を備え、
前記燃料電池用ガス流路形成部材は、金属製部材によって形成されることを要旨とする。
以上のように構成された本発明の第1の燃料電池用ガス流路形成部材によれば、この燃料電池用ガス流路形成部材を用いて燃料電池を組み立てる際に、上記細孔を有する面を触媒層側に配設することにより、触媒層におけるガスの給排効率を向上させ、燃料電池の性能を向上させることができる。また、本発明の第1の燃料電池用ガス流路形成部材を、上記細孔を有する面が触媒層側となるように配設することにより、触媒層における排水性を向上させ、燃料電池の性能を向上させることができる。
本発明の第1の燃料電池用ガス流路形成部材において、
前記凹凸形状は、前記電解質層と対向する面側における前記凹凸部と前記隣接部材との接触部となる領域の総面積が、他方の面側における前記凹凸部と前記隣接部材との接触部となる領域の総面積よりも大きくなる形状であることとしても良い。
このような構成とすれば、この燃料電池用ガス流路形成部材を用いて燃料電池を組み立てる際に、上記接触部となる領域の総面積がより大きい側を触媒層側に配設することにより、燃料電池における集電性を向上させることができる。さらに、上記の向きに燃料電池用ガス流路形成部材を配設することにより、電解質層に掛かる圧力を電解質層全体に分散させることができるため、電解質層に局所的に強い圧力が印加されることがなく、燃料電池において電解質層の耐久性を向上させることができる。
本発明の第1の燃料電池用ガス流路形成部材は、
金属製の板状部材に対して剪断加工を施すと共に、該剪断加工を施した剪断部近傍に対して前記板状部材の伸びおよび/または曲げを伴う加工を施すことによって、前記凹凸形状を形成したこととしても良い。
このような構成とすれば、簡便なプレス加工によって燃料電池用ガス流路形成部材を作製することが可能となり、燃料電池用ガス流路形成部材の製造工程を簡素化できる。
本発明の第2の燃料電池用ガス流路形成部材は、表面に触媒層を備える電解質層と共に積層して用いられ、電気化学反応に供されるガスの流路を形成する燃料電池用ガス流路形成部材であって、
凹凸形状を有すると共に、前記燃料電池用ガス流路形成部材を両側から挟持する所定の隣接部材を配設したときに、該隣接部材間において、前記燃料電池用ガス流路形成部材の表裏両面にわたって連通した空間を形成する凹凸部を備え、
前記燃料電池用ガス流路形成部材は、金属製の多孔質体によって形成されることを要旨とする。
以上のように構成された本発明の第2の燃料電池用ガス流路形成部材によれば、この燃料電池用ガス流路形成部材を用いて燃料電池を組み立てることにより、触媒層におけるガスの給排効率を向上させ、燃料電池の性能を向上させることができる。また、触媒層における排水性を向上させ、燃料電池の性能を向上させることができる。
本発明の第2の燃料電池用ガス流路形成部材において、
前記凹凸形状は、前記燃料電池用ガス流路形成部材を燃料電池内に配設したときに前記電解質と対向する面側における前記凹凸部と前記隣接部材との接触部となる領域の総面積が、他方の面側における前記凹凸部と前記隣接部材との接触部となる領域の総面積よりも大きくなる形状であることとしても良い。
このような構成とすれば、この燃料電池用ガス流路形成部材を用いて燃料電池を組み立てる際に、上記接触部となる領域の総面積がより大きい側を触媒層側に配設することにより、燃料電池における集電性を向上させることができる。さらに、電解質層に掛かる圧力を電解質層全体に分散させることができるため、電解質層に局所的に強い圧力が印加されることがなく、燃料電池において電解質層の耐久性を向上させることができる。
本発明の第1または第2の燃料電池用ガス流路形成部材において、
前記凹凸形状は、一列に並んだ複数の凸部から成る列を、該列同士が互いに平行となるように複数配設した形状であって、隣接する列の間では、該列に垂直な方向に対して前記凸部の位置が所定のずれを示すように、前記凸部が配設されていることとしても良い。
このような構成とすれば、燃料電池用ガス流路形成部材が燃料電池内で形成するガス流路において、ガスを攪拌し、触媒層へのガス供給効率を向上させることができる。また、燃料電池用ガス流路形成部材が単セル内で形成するガス流路において、ガス分配の均一性を向上させることができる。
本発明の第1の燃料電池用ガス流路形成部材の製造方法は、表面に触媒層を備える電解質層と共に積層して用いられ、電気化学反応に供されるガスの流路を形成する燃料電池用ガス流路形成部材の製造方法であって、
(a)金属製板状部材を用意する工程と、
(b)前記板状部材の所定の位置に、該板状部材を厚み方向に打ち抜くことによって、複数の細孔を形成する工程と、
(c)前記板状部材の所定の位置に、前記板状部材を貫通する2本の切れ込みから成る切れ込み部を複数形成する工程と、
(d)前記板状部材に形成した各々の前記切れ込み部の2本の切れ込み間の領域に対して成形加工を施して、前記板状部材の他の領域であって前記細孔を有する基板部に対して所定の高さを有する凸部を形成する工程と
を備えることを要旨とする。
本発明の第2の燃料電池用ガス流路形成部材の製造方法は、表面に触媒層を備える電解質層と共に積層して用いられ、電気化学反応に供されるガスの流路を形成する燃料電池用ガス流路形成部材の製造方法であって、
(a)多孔質な金属製板状部材を用意する工程と、
(b)前記板状部材の所定の位置に、前記板状部材を貫通する複数の切れ込みを形成する工程と、
(c)前記板状部材において前記複数の切れ込みが形成された領域に対して成形加工を施して、前記切れ込みを介して前記板状部材の表裏両面にわたって連通した凹凸形状を有する凹凸部を形成する工程と
を備えることを要旨とする。
以上のように構成された本発明の第1および第2の燃料電池用ガス流路形成部材の製造方法によれば、簡便なプレス加工によって燃料電池用ガス流路形成部材を作製することが可能となり、燃料電池用ガス流路形成部材の製造工程を簡素化できる。
本発明は、上記以外の種々の形態で実現可能であり、例えば、燃料電池用ガス流路形成部材を備える燃料電池や、燃料電池用ガス流路形成部材の製造方法などの形態で実現することが可能である。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.燃料電池の構成:
B.ガス流路形成部材の構造と作用:
C.第2実施例:
D.変形例:
A.燃料電池の構成:
本発明の第1実施例の燃料電池は、固体高分子型燃料電池であり、単セルを複数積層したスタック構造を有している。図1は、第1実施例の燃料電池を構成する単セル20の構成の概略を現わす断面模式図である。単セル20は、表面に触媒層(図示せず)を備える電解質層21と、電解質層21を両側から挟持してサンドイッチ構造を形成するガス拡散層22,23と、このサンドイッチ構造をさらに両側から挟持するガス流路形成部材25,26と、ガス流路形成部材25,26の外側に配設されたセパレータ27,28とを備えている。
電解質層21は、固体高分子材料、例えばフッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。本実施例では、ナフィオン膜(デュポン社製)を使用した。電解質層21上に形成される触媒層は、電気化学反応を促進する触媒、例えば、白金、あるいは白金と他の金属から成る合金を備えている。触媒層形成するには、例えば、白金または白金と他の金属からなる合金を担持したカーボン粉を作製し、この触媒を担持したカーボン粉を適当な有機溶剤に分散させ、電解質溶液(例えば、Aldrich Chemical社、Nafion Solution)を適量添加することで、ペーストを作製すればよい。このペーストを、電解質層21上にスクリーン印刷等の方法により塗布することで、触媒層を形成することができる。あるいは、上記触媒を担持したカーボン粉を含有するペーストを膜成形してシートを作製し、このシートを電解質層21上にプレスすることによって触媒層を形成したり、上記ペーストをガス拡散層22,23側に塗布することとしても良い。
ガス拡散層22,23は、ガス透過性および電子伝導性を有する部材によって構成されており、例えば、発泡金属や金属メッシュなどの金属製部材や、カーボンクロスやカーボンペーパなどのカーボン製部材により形成することができる。このようなガス拡散層22,23は、電気化学反応に供されるガスを拡散させると共に、触媒層との間で集電を行なう。
ガス流路形成部材25,26は、ガス拡散層とセパレータとの間に配設されて、両者の間にガス流路となる空間を形成する。ガス拡散層22とセパレータ27との間に配設されるガス流路形成部材25は、酸素を含有する酸化ガスが通過する単セル内酸化ガス流路を形成する。また、ガス拡散層23とセパレータ28との間に配設されるガス流路形成部材26は、水素を含有する燃料ガスが通過する単セル内燃料ガス流路を形成する。ここで、本実施例では、ガス流路形成部材25,26をチタンによって形成している。チタンは耐食性に優れた金属であり、強い還元雰囲気となる単セル内燃料ガス流路や強い酸化雰囲気となる単セル内酸化ガス流路を形成する部材の構成材料として望ましい。なお、耐久性が許容できる場合には、ステンレス鋼など他種の金属によりガス流路形成部材25,26を形成しても良い。あるいは、金属製板材を所定の形状に成型した後に、表面に貴金属層などの耐食層を設けることによってガス流路形成部材25,26を形成しても良い。ガス流路形成部材25,26の構造は、本発明の要部に対応するものであり、後に詳しく説明する。
セパレータ27,28は、電子伝導性を有する材料で形成されたガス不透過な部材であり、例えば、ステンレス鋼等の金属部材やカーボン部材によって形成することができる。本実施例のセパレータ27,28は、薄板状に形成されており、ガス流路形成部材25,26と接する面は、凹凸のない平坦面となっている。
なお、単セル20の外周部には、単セル内燃料ガス流路および単セル内酸化ガス流路におけるガスシール性を確保するために、ガスケット等のシール部材が配設されている。また、単セル20の外周部には、単セル20の積層方向と平行であって燃料ガスあるいは酸化ガスが流通する複数のガスマニホールドが設けられている(図示せず)。これら複数のガスマニホールドのうちの燃料ガス供給マニホールドを流れる燃料ガスは、各単セル20に分配され、電気化学反応に供されつつ各単セル内燃料ガス流路(ガス流路形成部材26およびガス拡散層23)内を通過し、その後、燃料ガス排出マニホールドに集合する。同様に、酸化ガス供給マニホールドを流れる酸化ガスは、各単セル20に分配され、電気化学反応に供されつつ各単セル内酸化ガス流路(ガス流路形成部材25およびガス拡散層22)内を通過し、その後、酸化ガス排出マニホールドに集合する。図1では、単セル内燃料ガス流路における燃料ガス(H2)と単セル内酸化ガス流路における酸化ガス(O2)とは並行に流れるように記載しているが、これらのガスの流れは、ガスマニホールドの配置によって、上記した並行の他、対向、直交など異なる向きに流れることとしても良い。
燃料電池に供給される燃料ガスとしては、炭化水素系燃料を改質して得られる水素リッチガスを用いても良いし、純度の高い水素ガスを用いても良い。また、燃料電池に供給される酸化ガスとしては、例えば空気を用いることができる。
なお、図示は省略しているが、スタック構造の内部温度を調節するために、各単セル間に、あるいは所定数の単セルを積層する毎に、冷媒の通過する冷媒流路を設けても良い。冷媒流路は、例えば、隣り合う単セル間において、一方の単セルが備えるセパレータ27と、他方の単セルが備えるセパレータ28との間に設けることができる。
B.ガス流路形成部材の構造と作用:
図2は、ガス流路形成部材25の構成の概要を表わす平面図であり、図3は、図2の3−3断面における断面図である。なお、ガス流路形成部材26もガス流路形成部材25と同様の構造を有しており、単セル20内に配設される向きが異なる(互いに対向する)だけであるため、以下、ガス流路形成部材25について説明する。
図2に示すように、ガス流路形成部材25は、平板状の基板部30と、基板部30から突出して設けられた複数の凸部32と、を備えている。基板部30には、規則的な配置で、基板部30を厚み方向に貫通する多数の細孔34が設けられている。基板部30と凸部32とによって形成される凹凸形状は、図2に示すように、凸部32が等間隔で一方向(図2のX方向)に複数並べられた列(図2において一例を列Lと示す)を、この列同士が互いに平行となるように複数配設した形状である。ここでは、隣接する列の間では、列に垂直な方向(図2におけるY方向)に対して凸部32の位置が所定のずれを示すように、複数の列が配設されている。また、凸部32は、その内部にもガスが流通可能な中空の凸状構造となっている。図4は、図2に示す領域Rの様子を拡大して示す斜視図である。
図4に示すように、凸部32は、全体として略直方体形状を有している。この略直方体形状における4つの側面のうち、対向する一組の側面を構成する側壁32wと、上記略直方体の上面32tとは、連続して形成されており、基板部30に対して一体に設けられている。また、上記略直方体形状における対向する他の側面は、開口部32pとなっている。なお、上記略直方体の下面は、基板部30において開口部32eとなっている。単セル20内部では、基板部30がガス拡散層22と当接し、各々の凸部32の上面32tがセパレータ27と当接する向きに、ガス流路形成部材25が配設される。
本実施例のガス流路形成部材25は、1枚の金属製板状部材を一連のプレス加工によって所定の凹凸形状に成形することによって作製される。図5は、ガス流路形成部材25の製造工程を表わす説明図である。
ガス流路形成部材25を製造する際には、まず、金属製板状部材を用意する(ステップS100)。本実施例では、チタン製の略長方形状の板状部材を用意している。この板状部材は、例えば、0.1mm〜0.2mmの厚さとすることができる。
次に、この板状部材の所定の位置に、穴抜き加工により細孔34を形成する(ステップS110)。板状部材に細孔34を形成した様子を図6に示す。本実施例の細孔34は、図6に示すように、凸部32を形成する位置を考慮した上で、すなわち凸部32が形成される位置を除いて、縦横規則的に配列するように設けられる。細孔34は、例えば、直径1mm以下の略円形とすることができる。
また、ステップS110とは別に、上記板状部材において、剪断加工(直線的な切断加工)により切れ込み部36を形成する(ステップS120)。板状部材に対して、細孔34と共に切れ込み部36を形成した様子を図7に示す。切れ込み部36は、板状部材を貫通すると共に所定の長さを有する互いに略平行な2本の切れ込み37から成り、凸部32を形成すべき位置に対応する位置に設けられる。すなわち、板状部材において凸部32を形成したときに、開口部32eの対向する2つの辺であって、開口部32pの1辺を成す線分に対応する位置に、切れ込み37が形成される。この切れ込み37に対応する開口部32pにおける辺を、図4に辺32lとして示す。
その後、張り出し成形により、凸部32を形成し(ステップS130)、ガス流路形成部材25を完成する。すなわち、この凸部32の形成は、板状部材において、既述した略平行な2本の切れ込み37間を張り出し成形により引き伸ばすことによって行なう。
このようにして作製したガス流路形成部材25は、既述したように燃料電池内で単セル内酸化ガス流路を形成し、酸化ガスは、ガス流路形成部材25によってガス拡散層22とセパレータ27との間に形成される空間内を通過しつつ、ガス拡散層22内を拡散して触媒層に供給される。ここで、単セル内酸化ガス流路全体としては、酸化ガスは一定の方向(図1および図2参照)に向かって流れるが、実際の単セル内酸化ガス流路の内部では、酸化ガスは、凸部32によってガス流れ方向が種々の方向に乱される状態となる。より具体的には、酸化ガスは、凸部32の側壁32wに当接して向きを変更させられ、一部は開口部32pを介して凸部32内部に出入りする。
燃料電池が発電を行なう際には、単セル内酸化ガス流路と触媒層との間で、基板部30に設けた細孔34および開口部32eと、ガス拡散層22とを介して、酸化ガスが給排される。また、燃料電池が発電する際には、電気化学反応の進行に伴いカソード側の触媒層上で生成水が生じるが、本実施例では、ガス拡散層22と、基板部30に設けた細孔34および開口部32eとを介して、触媒層から単セル内酸化ガス流路へと生成水が排出される。なお、単セル内燃料ガス流路においても同様に、触媒層との間で燃料ガスの給排が行なわれる。
以上のように構成された本実施例の燃料電池によれば、ガス流路形成部材の基板部30において細孔34を設けているため、単セル内ガス流路と触媒層との間では、凸部32を設ける際に形成される開口部32eに加えて、さらに、細孔34を介してガスを給排することが可能となる。すなわち、基板部30に覆われた領域であっても、細孔34を介して、触媒層に対するガスの流通を確保することができる。したがって、単セル内ガス流路と触媒層との間でガスを給排する効率を向上させることができる。また、本実施例の燃料電池によれば、ガス流路形成部材の基板部30において細孔34を設けているため、凸部32を設ける際に形成される開口部32eに加えて、さらに細孔34を介して、カソード側の触媒層で生じた生成水を単セル内ガス流路側へと排出することが可能となる。したがって、生成水の排水効率を向上させることができる。このように、ガスの給排効率および生成水の排出効率を向上させることができることにより、本実施例の燃料電池によれば、発電効率を向上させることができる。
なお、本発明の燃料電池では、上記のようにガスの給排効率を向上させる効果を、細孔34を設けることによって得ているため、ガスの給排効率を向上させるために、ガス流路形成部材とガス拡散層との接触部の面積を小さくする必要がない。すなわち、ガス拡散層との接触部の面積を充分に確保しつつガスの給排効率を向上させることができる。したがって、ガスの給排効率を向上させても、集電性が損なわれることがない。
特に、本実施例では、ガス拡散層との接触部となる領域(基板部30)の総面積が、セパレータとの接触部となる領域(凸部32の上面32t)の総面積よりも大きくなるようにガス流路形成部材を形成することにより、触媒層との間の集電性を向上する効果をより高めている。このようにガス拡散層との接触部をより大きくしても、基板部30に細孔34を設けることで触媒層へのガス拡散性を確保することができるため、ガス拡散効率と集電性とを両立させることができる。
ここで、ガス流路形成部材においてガス拡散層との接触部の面積をより大きくすることで集電性が向上するのは、ガス拡散層を介して、触媒層を表面に有する電解質層21のより広い領域に対して充分な面圧をかけることが可能となるためである。ガス流路形成部材とガス拡散層とが接していない領域では、ガス拡散層から電解質層21上の触媒層に対して充分な圧力がかからず、ガス拡散層と触媒層との間の接触面積を確保し難い領域が生じる可能性がある。しかしながら、ガス拡散部材とガス拡散層との接触面積を大きくすることで、触媒層全体において、ガス拡散層との間の接触面積を充分に確保することが可能となる。
なお、上記のように電解質層21上の触媒層に対してガス拡散層を介してかかる面圧を確保するには、電解質層21の両面に配設されるガス流路形成部材25および26の間で、凸部32が設けられる位置が重なっていることが望ましい。対向する基板部30によって電解質層21に対して両側から押圧力を加えることで、触媒層においてより充分な接触面積を確保可能となる。
さらに、上記のようにガス流路形成部材において、ガス拡散層との接触部の総面積をセパレータ側より大きくすることにより、電解質層21に掛かる圧力を面全体で分散させることができるため、電解質層21への局所的な強い圧力の印加を防止できる。これにより、燃料電池において電解質層21の耐久性を向上させることが可能となる。
また、本実施例によれば、凹凸形状を有するガス流路形成部材によって形成される空間を単セル内ガス流路としているため、単セル内をガスが流通する際の圧力損失を小さくすることができる。例えば、単セル内ガス流路全体をカーボン製や金属製の多孔質体によって形成する場合に比べて、単セル内をガスが通過する際の圧力損失を極めて小さくすることが可能となる。圧力損失を小さくすることにより、燃料電池へとガスを供給するために消費するエネルギを削減し、燃料電池を備えるシステム全体の効率を向上させることができる。なお、本実施例のガス流路形成部材は、強度に優れた材料である金属により形成されているため、上記のように単セル内ガス流路となる空間を形成する凹凸形状に成形した場合にも、燃料電池内で積層方向に押圧力が加えられたときに充分な強度を保つことができる。
また、本実施例ではガス流路形成部材が備える凹凸形状は、凸部32が等間隔で一方向に複数並べられた列を、列同士が平行となるように複数配設した形状、いわゆる千鳥状であるため、単セル内ガス流路を通過するガスを、効果的に攪拌することができる。これにより、ガス拡散層を介した触媒層へのガス供給効率を向上させることができると共に、単セル内ガス流路を形成する個々の面において、面全体におけるガス分配の均一性を向上させることができる。ガス分配の均一性が向上することにより、単セルにおける発電量が面全体でより均一となり、燃料電池の発電効率が向上する。
なお、ガス流路形成部材に設ける細孔は、実施例とは異なる形状や大きさとしても良く、あるいは細孔の数を実施例とは異なる構成としても良い。細孔が大きいほど触媒層に対するガスの給排効率は向上するが、細孔の総面積が大きくなるほど、基板部30とガス拡散層との実質的な接触面積が小さくなるため、細孔を大型化したからといって必ずしも電池性能が向上するわけではない。したがって、細孔の大きさを単に大きくするよりも、小さな細孔を短い間隔で多数設けることにより、ガス給排効率と集電性との両立が可能となり、電池性能の向上を図ることができると考えられる。細孔径は、例えば0.1mm〜1.0mm程度とすることができ、細孔間の距離は、例えば0.25mm〜2.0mm程度とすることができる。
ここで、本実施例のガス流路形成部材では、凸部32には細孔34を形成していないが、細孔34(上面32tあるいは側壁32w)にも細孔34を設けることとしても良い。例えば、ステップS110の細孔形成工程において、金属製板状部材の全面に均等に細孔34を形成しても良い。この場合には、その後の工程で形成した凸部32において、上面32tあるいは側壁32wが細孔34を備えることとなる。
C.第2実施例:
既述した第1実施例では、金属製板状部材に対して、プレス加工によって細孔34および凸部32を形成することによってガス流路形成部材を作製したが、異なる構成としても良い。例えば、発泡金属から成る板状部材をプレス成形することによってガス流路形成部材を作製しても良い。このような構成を第2実施例として以下に説明する。
発泡金属は、例えば、金属粉末と水溶性バインダと発泡剤とを混合して発泡させた後、これを乾燥・焼結することにより作製できる。そこで、第2実施例のガス流路形成部材を作製する際には、まず、図5のステップS100として、上記のような発泡金属から成る板状部材を用意する。その後、ステップS110の細孔形成工程を行なうことなく、ステップS120と同様に切れ込み部36の形成を行なう。そして、さらにステップS130と同様に張り出し成形により凸部32を形成して、ガス流路形成部材を完成する。このような第2実施例のガス流路形成部材は、第1実施例の燃料電池において、第1実施例のガス流路形成部材25,26に代えて用いることができる。
以上のように構成された第2実施例のガス流路形成部材においても、第1実施例と同様の効果を得ることができる。すなわち、ガス流路形成部材が多孔質な発泡金属で形成されるため、発泡金属が内部に備える細孔を介してガスが流通することができ、基板部30に覆われた領域であっても、触媒層に対するガスの給排を確保することができる。また、基板部30に覆われた領域であっても、触媒層から単セル内ガス流路への生成水の排水性を確保することができる。このとき、ガス流路形成部材とガス拡散層との間の接触面積を充分に確保することができるため、集電性が損なわれることもない。さらに、第1実施例と同様に、金属部材のプレス加工という簡便な工程により、ガス流路形成部材を作製することができる。また、所定の空間を形成可能な凹凸形状を有すると共に、強度に優れた金属材料から成る部材でガス流路形成部材を構成することにより、単セル内ガス流路における圧損を低減することができる。
なお、第2実施例と同様のガス流路形成部材を、プレス加工以外の方法により作製することも可能である。例えば、上記プレス加工による形状と同様の形状となるように作製した金型の中で、発泡金属の材料を焼結させることとしても良い。
D.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
D1.変形例1(凹凸形状について):
ガス流路形成部材が有する凹凸形状は、図2および図3とは異なる形状としても良い。例えば、凸部32間の間隔はすべて等間隔である必要はなく、あるいは、凸部32の大きさは全部同じでなくても良い。凸部32の形状は、図4に示すように側壁32wおよび上面32tを有する略直方体形状でなくても良く、側壁および上面を連続した曲面によって形成して、波形の凹凸形状としても良い。単セル内ガス流路においてガスが直線的に流れるのを妨げるように凸部32が設けられていれば、面内でガス分配を均一化すると共に、ガスを攪拌して触媒層へのガス供給効率を向上させるという同様の効果を得ることができる。
また、実施例では、図2に示すように燃料電池用ガス流路形成部材の全面にわたってガス流路形成に関わる凹凸形状が形成されることとしたが、異なる形状としても良い。例えば、ガス流路形成部材は、その外周部において、ガスシールに関わる形状を有することとしても良い。燃料電池用ガス流路形成部材が、電池反応が進行する触媒層に対応する領域に、既述した凹凸形状を有する凹凸部を備えていればよい。
D2.変形例2(凹凸形状の形成方法について):
燃料電池用ガス流路形成部材が備える凹凸形状は、実施例のように基板部から一方向に張り出し成形を行なう方法以外の方法によって形成しても良い。例えば、基板部に実施例と同様の切れ込み部を形成し、基板部から両方向に張り出し成形を行なうこととしてもよい。この場合には、一方の方向に張り出し成形して形成した凸部はガス拡散層側と当接し、他方の方向に張り出し成形して形成した凸部はセパレータ側とと当接することとなる。あるいは、実施例と同様の切れ込み部を形成した後に、張り出し成形に代えて、あるいは張り出し成形に加えて、曲げ加工によって凹凸形状を形成することとしても良い。
いずれの場合にも、金属製板状部材に切れ込みを形成すると共に、この切れ込みが形成された領域に成形加工を施して、切れ込みを介して板状部材の表裏両面にわたって連通した凹凸形状を形成することで、同様の効果が得られる。なお、所定の空間を形成するための凹凸形状の形成方法としては、切れ込み形成を伴わない絞り加工等も考えられる。例えば、図6に示したように細孔を形成した板状部材に対して深絞り加工を施して、セパレータ27側に当接させるための凸部を形成する構成も可能である。
D3.変形例3(製造工程について):
また、第1および第2実施例では、ガス流路形成部材において凹凸形状を形成する際に、最初に穴抜き加工により細孔34を形成し、その後に剪断加工により切れ込み部36を形成すると共に張り出し加工により凸部32を形成しているが、異なる順序で加工を行なっても良い。例えば、細孔34の形成よりも切れ込み部36の形成を先に行なっても良く、細孔の形成は凸部32の形成の後に行なっても良い。あるいは、複数の工程を同時に行なっても良い。
D4.変形例4(部材の配置について):
第1および第2実施例では、ガス流路形成部材を両極側に配設しているが、いずれか一方の極側だけにガス流路形成部材を配設することとしても良い。この場合にも、ガス流路形成部材を設けた側において、既述した効果を得ることができる。いずれか一方の極側だけにガス流路形成部材を配設する場合には、特に、カソード側に配設することが望ましい。カソード側は発電時に生成水が生じ、ガス流路形成部材を設けることにより触媒層近傍からの排水効率を向上させることができるためである。また、酸化ガスとして空気を用いる場合には、通常は酸化ガスの流量の方が燃料ガスの流量よりも多くなるが、カソード側にガス流路形成部材を設けることにより、酸化ガス流路側の圧力損失を抑えることができて好ましい。なお、カソード側だけにガス流路形成部材を配設する場合には、アノード側は、例えばガス拡散層だけによって単セル内燃料ガス流路を形成すればよい。
また、第1および第2実施例では、ガス流路形成部材と触媒層との間にガス拡散層を設けたが、ガス拡散層を設けない構成とすることも可能である。ここで、ガス拡散層は、通常はガス流路形成部材よりも柔らかい(構成材料の硬度が低い、あるいは部材としての圧縮弾性率が高い)部材によって形成され、燃料電池における集電性を向上させるための部材である。すなわち、ガス拡散層は、触媒層との間で、ガス流路形成部材よりも接触面積をより大きく確保可能な部材であるため、触媒層とガス流路形成部材との間に配設されることで、集電性を向上させることができる。しかしながら、集電性が許容範囲であれば、ガス拡散層を設けることなく触媒層とガス流路形成部材とを直接接触させることとしても良い。
D5.変形例5(燃料電池の種類について):
第1および第2実施例では、ガス流路形成部材を固体高分子型燃料電池に設けているが、異なる種類の燃料電池に適用することも可能である。他種の燃料電池であっても、本発明のガス流路形成部材を設けて単セル内ガス流路を形成することによって、触媒層に対するガスの給排効率を向上させると共に、生成水が生じる極側では排水効率を向上させて、電池性能を高めるという同様の効果が得られる。
単セル20の構成の概略を現わす断面模式図である。 ガス流路形成部材25の構成の概要を表わす平面図である。 図2の3−3断面におけるガス流路形成部材25の断面図である。 図2に示す領域Rの様子を拡大して示す斜視図である。 ガス流路形成部材25の製造工程を表わす説明図である。 板状部材に細孔34を形成した様子を表わす説明図である。 切れ込み部36を形成した様子を表わす説明図である。
符号の説明
20…単セル
21…電解質層
22,23…ガス拡散層
25,26…ガス流路形成部材
27,28…セパレータ
30…基板部
32…凸部
32e…開口部
32l…辺
32p…開口部
32t…上面
32w…側壁
34…細孔
36…切れ込み部

Claims (11)

  1. 表面に触媒層を備える電解質層と共に積層して用いられ、電気化学反応に供されるガスの流路を形成する燃料電池用ガス流路形成部材であって、
    凹凸形状を有すると共に、前記燃料電池用ガス流路形成部材を両側から挟持する所定の隣接部材を配設したときに、該隣接部材間において、前記燃料電池用ガス流路形成部材の表裏両面にわたって連通した空間を形成する凹凸部と、
    少なくとも、前記燃料電池用ガス流路形成部材を燃料電池内に配設したときに前記電解質層と対向する面側において、前記凹凸部が前記隣接部材に接触する接触部となる領域に形成され、前記凹凸部の厚み方向にガスが流通可能になる細孔と、
    を備え、
    前記燃料電池用ガス流路形成部材は、金属製部材によって形成される
    燃料電池用ガス流路形成部材。
  2. 請求項1記載の燃料電池用ガス流路形成部材であって、
    前記凹凸形状は、前記電解質層と対向する面側における前記凹凸部と前記隣接部材との接触部となる領域の総面積が、他方の面側における前記凹凸部と前記隣接部材との接触部となる領域の総面積よりも大きくなる形状である
    燃料電池用ガス流路形成部材。
  3. 請求項1または2記載の燃料電池用ガス流路形成部材であって、
    金属製の板状部材に対して剪断加工を施すと共に、該剪断加工を施した剪断部近傍に対して前記板状部材の伸びおよび/または曲げを伴う加工を施すことによって、前記凹凸形状を形成した
    燃料電池用ガス流路形成部材。
  4. 表面に触媒層を備える電解質層と共に積層して用いられ、電気化学反応に供されるガスの流路を形成する燃料電池用ガス流路形成部材であって、
    凹凸形状を有すると共に、前記燃料電池用ガス流路形成部材を両側から挟持する所定の隣接部材を配設したときに、該隣接部材間において、前記燃料電池用ガス流路形成部材の表裏両面にわたって連通した空間を形成する凹凸部を備え、
    前記燃料電池用ガス流路形成部材は、金属製の多孔質体によって形成される
    燃料電池用ガス流路形成部材。
  5. 請求項4記載の燃料電池用ガス流路形成部材であって、
    前記凹凸形状は、前記燃料電池用ガス流路形成部材を燃料電池内に配設したときに前記電解質と対向する面側における前記凹凸部と前記隣接部材との接触部となる領域の総面積が、他方の面側における前記凹凸部と前記隣接部材との接触部となる領域の総面積よりも大きくなる形状である
    燃料電池用ガス流路形成部材。
  6. 請求項1ないし5いずれか記載の燃料電池用ガス流路形成部材であって、
    前記凹凸形状は、一列に並んだ複数の凸部から成る列を、該列同士が互いに平行となるように複数配設した形状であって、隣接する列の間では、該列に垂直な方向に対して前記凸部の位置が所定のずれを示すように、前記凸部が配設されている
    燃料電池用ガス流路形成部材。
  7. 表面に触媒層を備える電解質層と共に積層して用いられ、電気化学反応に供されるガスの流路を形成する燃料電池用ガス流路形成部材の製造方法であって、
    (a)金属製板状部材を用意する工程と、
    (b)前記板状部材の所定の位置に、該板状部材を厚み方向に打ち抜くことによって、複数の細孔を形成する工程と、
    (c)前記板状部材の所定の位置に、前記板状部材を貫通する2本の切れ込みから成る切れ込み部を複数形成する工程と、
    (d)前記板状部材に形成した各々の前記切れ込み部の2本の切れ込み間の領域に対して成形加工を施して、前記板状部材の他の領域であって前記細孔を有する基板部に対して所定の高さを有する凸部を形成する工程と
    を備える燃料電池用ガス流路形成部材の製造方法。
  8. 表面に触媒層を備える電解質層と共に積層して用いられ、電気化学反応に供されるガスの流路を形成する燃料電池用ガス流路形成部材の製造方法であって、
    (a)多孔質な金属製板状部材を用意する工程と、
    (b)前記板状部材の所定の位置に、前記板状部材を貫通する複数の切れ込みを形成する工程と、
    (c)前記板状部材において前記複数の切れ込みが形成された領域に対して成形加工を施して、前記切れ込みを介して前記板状部材の表裏両面にわたって連通した凹凸形状を有する凹凸部を形成する工程と
    を備える燃料電池用ガス流路形成部材の製造方法。
  9. 燃料電池であって、
    表面に触媒層を有する電解質層と、
    前記電解質層と共に積層して用いられ、単セル内のガス流路の流路壁の一部を成すセパレータと、
    前記電解質層および前記セパレータとの間に配設される請求項1ないし5いずれか記載の燃料電池用ガス流路形成部材と
    を備える燃料電池。
  10. 請求項9記載の燃料電池であって、
    前記凹凸形状は、一列に並んだ複数の凸部から成る列を、該列同士が互いに平行となるように複数配設した形状であって、隣接する列の間では、該列に垂直な方向であって前記単セル内のガス流路におけるガスの流れ方向に対して前記凸部の位置が所定のずれを示すように、前記凸部が配設されている
    燃料電池。
  11. 請求項9または10記載の燃料電池であって、
    前記燃料電池用ガス流路形成部材と前記触媒層との間に、さらに、導電性多孔質体から成るガス拡散層を備える
    燃料電池。
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