JP5223203B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、電解質膜に触媒電極層を一体化した膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly、以下、「MEA」という)を有する燃料電池の構造に関し、特に、MEAを備えるMEAプレートと、そのMEAプレートに燃料ガスおよび酸化ガス(本明細書では、これらのガスを「反応ガス」と総称する)を供給するセパレータとを積層した構造に関する。
燃料電池の構造として、MEAプレートとセパレータとを交互に積層したものがある。MEAプレートと共に積層されるセパレータは、反応ガスをMEAプレートに供給する機能の他、MEAプレートで生じた電気を集電する機能、MEAプレートでの反応熱を除去する冷却水を流す機能などを有する。
従来、燃料電池のセパレータとしては、貫通孔を有する複数のプレートを積層することによって、反応ガスや冷却水を流す流路をセパレータ内部に形成したセパレータが提案されていた。次の特許文献1には、MEAプレートに反応ガスを流入させる供給口をセパレータ内部に形成された流路に沿って形成した三層セパレータが開示されている。
米国特許第5,770,327号明細書
反応ガスや冷却水を流す内部流路が形成されたセパレータは、その内部流路の位置関係から、MEAプレートに反応ガスを流入させる供給口や、MEAプレートから反応ガスを流出させる排出口の配置に制約を受けるため、MEAプレートのMEAに反応ガスを均一に拡散させることは困難であった。例えば、長方形に成形されたMEAの一つの角の近傍に向けて供給口を配置し、その対角の近傍に向けて排出口を配置した場合、これらの角を直線的に結んだ領域に比べ、その他の角の近傍における反応ガスの拡散量は少なくなる。反応ガスの拡散が不均一であることは、MEAにおける電気化学反応のムラを生じさせ、MEAの劣化を早めてしまうという問題があった。
本発明は、上記した課題を踏まえ、MEAに対する反応ガスの拡散性を向上させることができる燃料電池を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明の一形態である燃料電池は、反応ガスを用いて電気化学的に発電する燃料電池であって、前記反応ガスの電気化学反応を促進させる触媒を含む電極層を、プロトン伝導性を有する電解質膜に積層した膜電極接合体と、導電性を有すると共に連続した複数の気孔を形成する多孔体から成り、前記膜電極接合体に接して積層され、前記反応ガスを前記膜電極接合体に拡散させるガス拡散プレートと、前記ガス拡散プレートに接して積層され、該ガス拡散プレートに前記反応ガスを供給するセパレータとを備え、前記ガス拡散プレートは、前記ガス拡散プレートを前記膜電極接合体に対して積層する方向に直交し、前記反応ガスが拡散する流れの上流側に位置する第1の辺と、前記第1の辺に対向し、前記反応ガスが拡散する流れの下流側に位置する第2の辺とを有し、前記セパレータに当接する前記ガス拡散プレートの積層面における前記第1の辺に沿って前記第1の辺よりも内側に、前記気孔よりも大きな第1の空隙を画定する第1の空隙部を形成し、前記積層面における前記第2の辺に沿って前記第2の辺よりも内側に、前記気孔よりも大きな第2の空隙を、前記第1の空隙に対して非連続に画定する第2の空隙部を形成し、前記第1の空隙部よりも前記第1の辺側と、前記第2の空隙部よりも前記第2の辺側とに、前記気孔を塞ぐ閉塞部を形成したことを特徴とする。この燃料電池によれば、反応ガスの流れの上流部や下流部に画定された第1および第2の空隙は、ガス拡散プレート内部の連続気孔よりも圧力損失が低いため、上流部における第1の空隙は、反応ガスをガス拡散プレートの内部へと流入させる領域を拡張し、下流部における第2の空隙は、反応ガスをガス拡散プレートの内部から流出させる領域を拡張する。その結果、ガス拡散プレートにおける反応ガスの拡散性を向上させることができる。また、ガス拡散プレートの外周を介して拡散する反応ガスが、閉塞部によって抑制されるため、反応ガスを一層均一に拡散させることができる。
上述の燃料電池は、次の形態を採ることもできる。例えば、前記第1および第2の空隙は、前記ガス拡散プレートを貫通する細隙を含むとしても良い。これによって、細隙(スリット)が延びる方向への反応ガスの拡散性を向上させることができる。
また、前記第1および第2の空隙は、凹溝状の空隙を含むとしても良い。これによって、凹溝状の空隙が延びる方向への反応ガスの拡散性を向上させることができる。
また、前記第1および第2の空隙は、断続的に延びた複数の空隙を含むとしても良い。これによって、反応ガスの拡散性を向上させつつ、第1および第2の空隙部の形成によってガス拡散プレートの強度が低下するのを抑制することができる。
また、前記第1の空隙は、前記セパレータに形成され前記ガス拡散プレートに前記反応ガスを流入させる供給口に直接的に連通しても良い。これによって、供給口から直接的に上流部における第1の空隙へと反応ガスが流入するため、上流部における反応ガスの拡散性を一層向上させることができる。
また、前記第2の空隙は、前記セパレータに形成され前記ガス拡散プレートから前記反応ガスを流出させる排出口に直接的に連通しても良い。これによって、下流部における第2の空隙から直接的に排出口へと反応ガスが流出するため、下流部における反応ガスの拡散性を一層向上させることができる。
また、前記第1および第2の空隙は、前記第1および第2の辺にそれぞれ沿って互いに略同一の間隔を保って延びた空隙の組を含むとしても良い。これによって、第1の空隙と第2の空隙とに挟まれた領域において反応ガスの移動距離が略等しくなるため、反応ガスを一層均一に拡散させることができる。
また、前記ガス拡散プレートは、燃料ガスを前記反応ガスとして拡散させるアノードガス拡散プレートと、酸化ガスを前記反応ガスとして拡散させるカソードガス拡散プレートとを含むとしても良い。これによって、燃料ガスおよび酸化ガスの両方の反応ガスについての拡散性を向上させることができる。
また、本発明の形態は、燃料電池に限るものではなく、例えば、燃料電池のガス拡散プレート、燃料電池を製造する製造装置、燃料電池を備える車両などの種々の形態に適用することも可能である。また、本発明は、前述の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において様々な形態で実施し得ることは勿論である。
以上説明した本発明の構成および作用を一層明らかにするために、以下本発明を適用した燃料電池について説明する。
A.実施例:
A−1.燃料電池の全体構成:
図1は、燃料電池10の全体構成を示す説明図である。燃料電池10は、燃料電池10の外部から供給を受けた反応ガスの電気化学反応によって発電する。本実施例では、燃料電池10は、固体高分子型の燃料電池を含む。本実施例では、燃料電池10で用いられる反応ガスは、水素を含有する燃料ガスと、酸素を含有する酸化ガスとを含む。燃料電池10で用いられる燃料ガスは、水素タンクや水素吸蔵合金に貯蔵した水素ガスであっても良いし、炭化水素系燃料を改質して得られる水素ガスであっても良い。燃料電池10で用いられる酸化ガスは、例えば、外気から取り込んだ空気を用いることができる。
本実施例では、燃料電池10は、燃料ガスを循環して再利用する循環方式の燃料電池である。燃料電池10に供給された燃料ガスは、電気化学反応の進行に伴って、水素濃度が低下し、アノードオフガスとして燃料電池10の外部に排出される。本実施例では、アノードオフガスは、燃料ガスとして再利用される。燃料電池10に供給された酸化ガスは、電気化学反応の進行に伴って、酸素濃度が低下し、カソードオフガスとして燃料電池10の外部に排出される。
図1に示すように、燃料電池10は、膜電極接合体(MEA)320を有するMEAプレート300と、MEAプレート300に反応ガスを供給するセパレータ200とを交互に複数積層することによって、MEAプレート300を二つのセパレータ200で挟み込んだスタック構造を有する。燃料電池10は、交互に複数積層されたセパレータ200およびMEAプレート300を両側から挟持するエンドプレート100,400を備える。本実施例では、エンドプレート100,400、セパレータ200、MEAプレート300は、略同一の長方形に成形された板状部材であり、燃料電池10は、その長方形を断面とする直方体となる。
燃料電池10を構成するエンドプレート100、セパレータ200、MEAプレート300の各部材は、隣接する部材間で相互に連通する複数の貫通孔を有し、これら複数の貫通孔が連通し合うことによって複数の流路が燃料電池10の内部に形成される。本実施例では、燃料電池10の内部に形成される流路は、燃料電池10に供給された燃料ガスを流す流路(図1では、その流れ方向を矢印H_INで示す)と、燃料電池10から排出されるアノードオフガスを流す流路(図1では、その流れ方向を矢印H_OUTで示す)と、燃料電池10に供給された酸化ガスを流す流路(図1では、その流れ方向を矢印A_INで示す)と、燃料電池10から排出されるカソードオフガスを流す流路(図1では、その流れ方向を矢印A_OUTで示す)と、燃料電池10に供給された冷却水を流す流路(図1では、その流れ方向を矢印W_INで示す)と、燃料電池10から排出される冷却水を流す流路(図1では、その流れ方向を矢印W_OUTで示す)とを含む。本実施例では、エンドプレート100に設けられた複数の貫通孔を介して、燃料ガスの供給、アノードオフガスの排出、酸化ガスの供給、カソードオフガスの排出、冷却水の供給、冷却水の排出が、燃料電池10の内部に対して行われる。
燃料電池10のセパレータ200は、反応ガスをMEAプレート300に供給する機能、MEAプレート300で生じた電気を集電する機能、MEAプレート300での反応熱を除去する冷却水を流す機能を備える。セパレータ200は、発電された電気を集電するのに十分な導電性を有すると共に、反応ガスおよび冷却水を流す上で十分な耐久性,耐熱性,ガス不透過性を有する材料から成る。本実施例では、セパレータ200の材料として、ステンレスが用いられるが、チタン,チタン合金などの金属の他、カーボン樹脂,導電性セラミックスであっても良い。本実施例では、セパレータ200は、三枚の平坦な薄板を積層して構成される三層積層型のセパレータであり、セパレータ200は、三枚の薄板として、カソードプレート210と、アノードプレート230と、中間プレート220とを備える。
セパレータ200のカソードプレート210は、セパレータ200の一部としてMEAプレート300のカソード側に接するカソード積層面を構成すると共に、そのカソード積層面にカソード供給口217およびカソード排出口218を形成する。カソードプレート210のカソード供給口217は、MEAプレート300のカソード側に対して酸化ガスを供給する。カソードプレート210のカソード排出口218は、MEAプレート300のカソード側からカソードオフガスを排出する。カソードプレート210は、カソード供給口217およびカソード排出口218に加え、燃料電池10の内部流路の一部を構成する複数の流路を形成し、本実施例では、これら複数の流路は、カソードプレート210に複数の貫通孔を成形することによって構成される。
セパレータ200のアノードプレート230は、セパレータ200の一部としてMEAプレート300のアノード側に接するアノード積層面を構成すると共に、そのアノード積層面にアノード供給口237およびアノード排出口238を形成する。アノードプレート230のアノード供給口237は、MEAプレート300のアノード側に対して燃料ガスを供給する。アノードプレート230のアノード排出口238は、MEAプレート300のアノード側からアノードオフガスを排出する。アノードプレート230は、アノード供給口237およびアノード排出口238に加え、燃料電池10の内部流路の一部を構成する複数の流路を形成し、本実施例では、これら複数の流路は、アノードプレート230に複数の貫通孔を成形することによって構成される。
セパレータ200の中間プレート220は、カソードプレート210とアノードプレート230との間に挟持されセパレータ200の内部に流路221,222,223,224,225を形成する。中間プレート220の流路221は、矢印H_INで示す方向に流れる燃料ガスの一部を、アノードプレート230のアノード供給口237へと分流させる。中間プレート220の流路222は、アノードプレート230のアノード排出口238から排出されるアノードオフガスを、矢印H_OUTで示す方向に流れるアノードオフガスへと合流させる。中間プレート220の流路223は、矢印A_INで示す方向に流れる酸化ガスの一部を、カソードプレート210のカソード供給口217へと分流させる。中間プレート220の流路224は、カソードプレート210のカソード排出口218から排出されるカソードオフガスを、矢印A_OUTで示す方向に流れるカソードオフガスへと合流させる。中間プレート220の流路225は、矢印W_INで示す方向に流れる冷却水の一部を、セパレータ200の内部へと分流させると共に、その分流した冷却水を、矢印W_OUTで示す方向に流れる冷却水へと合流させる。本実施例では、流路221,222,223,224,225は、中間プレート220に複数の貫通孔を成形することによって構成される。
図2は、二つのセパレータ200に挟持されたMEAプレート300を、図1に示すA−A断面で二つのセパレータ200と共に切断した断面を示す説明図である。図3は、二つのセパレータ200に挟持されたMEAプレート300を、図1に示すB−B断面で二つのセパレータ200と共に切断した断面を示す説明図である。燃料電池10のMEAプレート300は、MEA320に加え、MEA320のアノード側の面に燃料ガスを拡散させるアノードガス拡散プレート310と、MEA320のカソード側の面に酸化ガスを拡散させるカソードガス拡散プレート330と、燃料電池10の外部に反応ガスが漏れるのを防止するシールガスケット340とを備える。
MEAプレート300のMEA320は、電解質膜321と、アノード触媒層322と、カソード触媒層323と、アノードガス拡散層326と、カソードガス拡散層327とを備える。本実施例では、MEA320は、セパレータ200よりも小さな長方形に成形されている。MEA320の電解質膜321は、プロトン伝導性を有するプロトン伝導体から成り、例えば、パーフルオロスルホン酸イオン交換膜であっても良い。アノード触媒層322およびアノードガス拡散層326は、アノード側のアノード電極層を構成し、カソード触媒層323およびカソードガス拡散層327は、カソード側のカソード電極層を構成する。
MEA320のアノード触媒層322およびカソード触媒層323は、電解質膜321における反応ガスの電気化学反応を促進させる。アノード触媒層322は、電解質膜321のアノード側の面に接して積層され、カソード触媒層323は、電解質膜321のカソード側の面に接して積層される。アノード触媒層322およびカソード触媒層323は、ガス透過性および導電性を有する材料から成り、例えば、白金や白金合金を担持したカーボンブラック担体であっても良い。
MEA320のアノードガス拡散層326は、アノード触媒層322に接して積層され、アノード触媒層322に燃料ガスを拡散させる。MEA320のカソードガス拡散層327は、カソード触媒層323に接して積層され、カソード触媒層323に酸化ガスを拡散させる。アノードガス拡散層326およびカソードガス拡散層327は、ガス透過性および導電性を有する材料から成り、例えば、カーボン製の多孔体であるカーボンクロスやカーボンペーパであっても良い。
MEAプレート300のアノードガス拡散プレート310は、本実施例では、MEA320と略同一の長方形に成形された板状部材である。アノードガス拡散プレート310は、MEA320とセパレータ200との間を導電するのに十分な導電性を有すると共に、燃料ガスを透過するのに十分な連続した複数の気孔を形成する多孔体から成る。本実施例では、アノードガス拡散プレート310は、発泡金属から成るが、他の実施形態として、金属メッシュであっても良い。本実施例では、アノードガス拡散プレート310には、アノードガス拡散プレート310の外縁における気効率を小さくする閉塞部318が設けられている。本実施例では、閉塞部318は、長方形に成形された多孔体の外縁に、シリコンゴム,ブチルゴム,フッ素ゴムなど、ガス不透過な樹脂材料を含浸させ多孔体の気孔を塞ぐことによって形成される。他の実施形態として、閉塞部318は、多孔体を製造する際に、外縁に相当する部位における金属材料の量を増やすことによって形成されても良いし、外縁に相当する部位における発泡剤の量を減らすことによって形成されても良いし、外縁に相当する部位に外力を加えて気孔を潰すことによって形成されても良い。
図2に示すように、アノードガス拡散プレート310には、アノードガス拡散プレート310を構成する多孔体の気孔よりも大きな空隙を画定する空隙部312,314が設けられている。アノードガス拡散プレート310の空隙部312は、燃料ガスが拡散する流れの上流側に位置し、アノードガス拡散プレート310の空隙部314は、燃料ガスが拡散する流れの下流側に位置する。本実施例では、アノードガス拡散プレート310の空隙部312,314は、アノードガス拡散プレート310を貫通する細隙(スリット)を画定する。
アノードガス拡散プレート310は、MEA320のアノードガス拡散層326に接して積層されると共に、MEAプレート300がセパレータ200に挟持された状態で、セパレータ200のアノードプレート230に当接して、アノードプレート230のアノード供給口237から供給された燃料ガスを、MEA320のアノードガス拡散層326に拡散させる。アノードガス拡散プレート310によって拡散された燃料ガスは、アノードオフガスとして、アノードプレート230のアノード排出口238を介してアノードガス拡散プレート310から排出される。アノードガス拡散プレート310の詳細構成については後述する。
MEAプレート300のカソードガス拡散プレート330は、本実施例では、MEA320と略同一の長方形に成形された板状部材である。カソードガス拡散プレート330は、MEA320とセパレータ200との間を導電するのに十分な導電性を有すると共に、酸化ガスを透過するのに十分な連続した複数の気孔を形成する多孔体から成る。本実施例では、カソードガス拡散プレート330は、発砲金属から成るが、他の実施形態として、金属メッシュであっても良い。本実施例では、カソードガス拡散プレート330には、カソードガス拡散プレート330の外縁における気効率を小さくする閉塞部338が設けられている。本実施例では、閉塞部338は、長方形に成形された多孔体の外縁に、シリコンゴム,ブチルゴム,フッ素ゴムなど、ガス不透過な樹脂材料を含浸させ多孔体の気孔を塞ぐことによって形成される。他の実施形態として、閉塞部338は、多孔体を製造する際に、外縁に相当する部位における金属材料の量を増やすことによって形成されても良いし、外縁に相当する部位における発泡剤の量を減らすことによって形成されても良いし、外縁に相当する部位に外力を加えて気孔を潰すことによって形成されても良い。
図3に示すように、カソードガス拡散プレート330には、カソードガス拡散プレート330を構成する多孔体の気孔よりも大きな空隙を画定する空隙部332,334が設けられている。カソードガス拡散プレート330の空隙部332は、酸化ガスが拡散する流れの上流側に位置し、カソードガス拡散プレート330の空隙部334は、酸化ガスが拡散する流れの下流側に位置する。本実施例では、カソードガス拡散プレート330の空隙部332,334は、カソードガス拡散プレート330を貫通する細隙(スリット)を画定する。
カソードガス拡散プレート330は、MEA320のカソードガス拡散層327に接して積層されると共に、MEAプレート300がセパレータ200に挟持された状態で、セパレータ200のカソードプレート210に当接して、カソードプレート210のカソード供給口217から供給された酸化ガスを、MEA320のカソードガス拡散層327に拡散させる。カソードガス拡散プレート330によって拡散された酸化ガスは、カソードオフガスとして、カソードプレート210のカソード排出口218を介してカソードガス拡散プレート330から排出される。カソードガス拡散プレート330の詳細構成については後述する。
MEAプレート300のシールガスケット340は、MEA320,アノードガス拡散プレート310,カソードガス拡散プレート330を中央部に取り囲む状態で、セパレータ200と略同一の長方形に成形され、その中央部を避けて、燃料電池10の内部流路の一部を構成する貫通孔を有する。本実施例では、シールガスケット340は、シリコンゴム,ブチルゴム,フッ素ゴムなど、弾性を有するゴム製の絶縁性樹脂材料から成る。MEAプレート300がセパレータ200に挟持された状態で、シールガスケット340は、MEAプレート300を挟む二つのセパレータ200の間にMEA320,アノードガス拡散プレート310,カソードガス拡散プレート330を密封する。シールガスケット340は、MEA320や貫通孔の周囲に凸部を有し、その凸部は、MEAプレート300がセパレータ200に挟持された状態で、反応ガスや冷却水が燃料電池10の外部に漏れるのを防止するシールラインSLを形成する。
A−2.アノードガス拡散プレート310およびカソードガス拡散プレート330の詳細構成:
図4は、アノードガス拡散プレート310およびカソードガス拡散プレート330におけるセパレータ側に当接する積層面を示す説明図である。本実施例では、アノードガス拡散プレート310およびカソードガス拡散プレート330は、同一の部材であり、図4では、アノードガス拡散プレート310に関する符号に付された括弧内の符号は、対応するカソードガス拡散プレート330に関する符号を示す。
図4に示すように、本実施例では、MEAプレート300がセパレータ200に挟持された場合、長方形の板状に成形されたアノードガス拡散プレート310は、その長方形の四つの辺のうち一方の長辺S1に沿った外縁部317で、セパレータ200のアノード供給口237と接すると共に、他方の長辺S2に沿った外縁部319で、セパレータ200のアノード排出口238と接する。本実施例では、アノードガス拡散プレート310は、外縁部317における一方の短辺S3寄りの部位でアノード供給口237と接すると共に、外縁部319における他方の短辺S4寄りの部位でアノード排出口238と接する。
アノードガス拡散プレート310には、前述したように、アノードガス拡散プレート310を構成する多孔体の気孔よりも大きな空隙を画定する空隙部312,314が設けられ、閉塞部318がアノードガス拡散プレート310の外縁に亘って設けられている。本実施例では、アノードガス拡散プレート310の空隙部312によって画定されるスリットは、外縁部317においてセパレータ200のアノード供給口237に接する短辺S3寄りの部位から、他方の短辺S4寄りの部位に亘って連続して延びた貫通孔であり、アノード供給口237に直接的に連通する。本実施例では、アノードガス拡散プレート310の空隙部314によって画定されるスリットは、外縁部319においてセパレータ200のアノード排出口238に接する短辺S4寄りの部位から、他方の短辺S3寄りの部位に亘って連続して延びた貫通孔であり、アノード排出口238に直接的に連通する。本実施例では、アノードガス拡散プレート310の空隙部312,314によって画定される二つのスリットは、互いに略同一の間隔を保って略平行に延びた空隙の組を構成する。
図4に示すように、本実施例では、MEAプレート300がセパレータ200に挟持された場合、長方形の板状に成形されたカソードガス拡散プレート330は、その長方形の四つの辺のうち一方の長辺S1に沿った外縁部337で、セパレータ200のカソード供給口217と接すると共に、他方の長辺S2に沿った外縁部339で、セパレータ200のカソード排出口218と接する。本実施例では、カソードガス拡散プレート330は、外縁部337における一方の短辺S3寄りの部位でカソード供給口217と接すると共に、外縁部339における他方の短辺S4寄りの部位でカソード排出口218と接する。
カソードガス拡散プレート330には、前述したように、カソードガス拡散プレート330を構成する多孔体の気孔よりも大きな空隙を画定する空隙部332,334が設けられ、閉塞部338がカソードガス拡散プレート330の外縁に亘って設けられている。本実施例では、カソードガス拡散プレート330の空隙部332によって画定されるスリットは、外縁部337においてセパレータ200のカソード供給口217に接する短辺S3寄りの部位から、他方の短辺S4寄りの部位に亘って連続して延びた貫通孔であり、カソード供給口217に直接的に連通する。本実施例では、カソードガス拡散プレート330の空隙部334によって画定されるスリットは、外縁部339においてセパレータ200のカソード排出口218に接する短辺S4寄りの部位から、他方の短辺S3寄りの部位に亘って連続して延びた貫通孔であり、カソード排出口218に直接的に連通する。本実施例では、カソードガス拡散プレート330の空隙部332,334によって画定される二つのスリットは、互いに略同一の間隔を保って略平行に延びた空隙の組を構成する。
A−3.作用効果:
以上説明した燃料電池10によれば、アノードガス拡散プレート310の空隙部312,314によって画定されたスリットは、アノードガス拡散プレート310の内部における連続気孔よりも圧力損失が低いため、空隙部312によるスリットは、燃料ガスをアノードガス拡散プレート310の内部へと流入させる上流側の領域を拡張し、空隙部314によるスリットは、燃料ガスをアノードガス拡散プレート310の内部から流出させる下流側の領域を拡張する。その結果、アノードガス拡散プレート310における燃料ガスの拡散性を向上させることができる。また、アノードガス拡散プレート310の空隙部312によるスリットは、セパレータ200のアノード供給口237に直接的に連通するため、上流側の領域における燃料ガスの拡散性を一層向上させることができる。また、アノードガス拡散プレート310の空隙部314によるスリットは、セパレータ200のアノード排出口238に直接的に連通するため、下流側の領域における燃料ガスの拡散性を一層向上させることができる。また、アノードガス拡散プレート310の空隙部312,314によって画定される二つのスリットは、互いに略同一の間隔を保って略平行に延びるため、上流部のスリットと下流部のスリットとに挟まれた領域において燃料ガスの移動距離が略等しくなり、燃料ガスを一層均一に拡散させることができる。また、アノードガス拡散プレート310の閉塞部318は、アノードガス拡散プレート310の外周を介して拡散する燃料ガスを抑制するため、燃料ガスを一層均一に拡散させることができる。
また、カソードガス拡散プレート330の空隙部332,334によって画定された空隙は、カソードガス拡散プレート330の内部における連続気孔よりも圧力損失が低いため、空隙部332による空隙は、酸化ガスをカソードガス拡散プレート330の内部へと流入させる上流側の領域を拡張し、空隙部334による空隙は、酸化ガスをカソードガス拡散プレート330の内部から流出させる下流側の領域を拡張する。その結果、カソードガス拡散プレート330における酸化ガスの拡散性を向上させることができる。また、カソードガス拡散プレート330の空隙部332による空隙は、セパレータ200のカソード供給口217に直接的に連通するため、上流側の領域における酸化ガスの拡散性を一層向上させることができる。また、カソードガス拡散プレート330の空隙部334による空隙は、セパレータ200のカソード排出口218に直接的に連通するため、下流側の領域における酸化ガスの拡散性を一層向上させることができる。また、カソードガス拡散プレート330の空隙部332,334によって画定される二つのスリットは、互いに略同一の間隔を保って略平行に延びるため、上流部のスリットと下流部のスリットとに挟まれた領域において酸化ガスの移動距離が略等しくなり、酸化ガスを一層均一に拡散させることができる。また、カソードガス拡散プレート330の閉塞部338がカソードガス拡散プレート330の外周を介して拡散する酸化ガスを抑制するため、酸化ガスを一層均一に拡散させることができる。
B.他の実施形態:
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において様々な形態で実施し得ることは勿論であり、例えば、次のような変形も可能である。
B−1.第1変形例:
図5は、第1変形例におけるアノードガス拡散プレート510およびカソードガス拡散プレート530におけるセパレータ側に当接する積層面を示す説明図である。本実施例では、アノードガス拡散プレート510およびカソードガス拡散プレート530は、同一の部材であり、図5では、アノードガス拡散プレート510に関する符号に付された括弧内の符号は、対応するカソードガス拡散プレート530に関する符号を示す。第1変形例は、上述の実施例と比較して、アノードガス拡散プレート310とは構成の異なるアノードガス拡散プレート510をアノードガス拡散プレート310に代えて用いる点、カソードガス拡散プレート330とは構成の異なるカソードガス拡散プレート530をカソードガス拡散プレート330に代えて用いる点で相違し、その他の構成は同一である。第1変形例のアノードガス拡散プレート510は、アノードガス拡散プレート310と比較して、スリットの形状が異なる点で相違し、その他の構成は同一である。第1変形例のカソードガス拡散プレート530は、カソードガス拡散プレート330と比較して、スリットの形状が異なる点で相違し、その他の構成は同一である。
図5に示すように、本実施例では、MEAプレート300がセパレータ200に挟持された場合、長方形の板状に成形されたアノードガス拡散プレート510は、その長方形の四つの辺のうち一方の長辺S1に沿った外縁部517で、セパレータ200のアノード供給口237と接すると共に、他方の長辺S2に沿った外縁部519で、セパレータ200のアノード排出口238と接する。本実施例では、アノードガス拡散プレート510は、外縁部517における一方の短辺S3寄りの部位でアノード供給口237と接すると共に、外縁部519における他方の短辺S4寄りの部位でアノード排出口238と接する。
アノードガス拡散プレート510には、アノードガス拡散プレート510を構成する多孔体の気孔よりも大きな空隙を画定する空隙部512,514が設けられ、閉塞部518がアノードガス拡散プレート510の外縁に亘って設けられている。本実施例では、アノードガス拡散プレート510の空隙部512によって画定されるスリットは、外縁部517においてセパレータ200のアノード供給口237に接する短辺S3寄りの部位から、他方の短辺S4寄りの部位に亘って断続的に延びた複数の貫通孔である。本実施例では、空隙部512によるスリットは、直線上に配列した四つのスリットで構成され、それらのスリットのうち短辺S3寄りの二つのスリットは、アノード供給口237に直接的に連通する。本実施例では、アノードガス拡散プレート510の空隙部514によって画定されるスリットは、外縁部519においてセパレータ200のアノード排出口238に接する短辺S4寄りの部位から、他方の短辺S3寄りの部位に亘って断続的に延びた複数の貫通孔である。本実施例では、空隙部514によるスリットは、直線上に配列した四つのスリットで構成され、それらのスリットのうち短辺S4寄りの二つのスリットは、アノード排出口238に直接的に連通する。本実施例では、アノードガス拡散プレート510の空隙部512,514によって画定される二組のスリットは、互いに略同一の間隔を保って略平行に延びた空隙の組を構成する。
カソードガス拡散プレート530には、カソードガス拡散プレート530を構成する多孔体の気孔よりも大きな空隙を画定する空隙部532,534が設けられ、閉塞部538がカソードガス拡散プレート530の外縁に亘って設けられている。本実施例では、カソードガス拡散プレート530の空隙部532によって画定されるスリットは、外縁部537においてセパレータ200のカソード供給口217に接する短辺S3寄りの部位から、他方の短辺S4寄りの部位に亘って断続的に延びた複数の貫通孔である。本実施例では、空隙部532によるスリットは、直線上に配列した四つのスリットで構成され、それらのスリットのうち短辺S3寄りの二つのスリットは、カソード供給口217に直接的に連通する。本実施例では、カソードガス拡散プレート530の空隙部534によって画定されるスリットは、外縁部539においてセパレータ200のカソード排出口218に接する短辺S4寄りの部位から、他方の短辺S3寄りの部位に亘って断続的に延びた複数の貫通孔である。本実施例では、空隙部534によるスリットは、直線上に配列した四つのスリットで構成され、それらのスリットのうち短辺S4寄りの二つのスリットは、カソード排出口218に直接的に連通する。本実施例では、カソードガス拡散プレート530の空隙部532,534によって画定される二組のスリットは、互いに略同一の間隔を保って略平行に延びた空隙の組を構成する。
以上説明した第1変形例の燃料電池10によれば、アノードガス拡散プレート510の空隙部512によるスリットは、燃料ガスをアノードガス拡散プレート510の内部へと流入させる上流側の領域を拡張し、空隙部514によるスリットは、燃料ガスをアノードガス拡散プレート510の内部から流出させる下流側の領域を拡張する。その結果、アノードガス拡散プレート510における燃料ガスの拡散性を向上させることができる。また、アノードガス拡散プレート510の空隙部512,514によるスリットは、それぞれ複数のスリットに分割されているため、燃料ガスの拡散性を向上させつつ、空隙部512,514の形成によってアノードガス拡散プレート510の強度が低下するのを抑制することができる。
また、カソードガス拡散プレート530の空隙部532による空隙は、酸化ガスをカソードガス拡散プレート530の内部へと流入させる上流側の領域を拡張し、空隙部534によるスリットは、酸化ガスをカソードガス拡散プレート530の内部から流出させる下流側の領域を拡張する。その結果、カソードガス拡散プレート530における酸化ガスの拡散性を向上させることができる。また、カソードガス拡散プレート530の空隙部532,534によるスリットは、それぞれ複数のスリットに分割されているため、燃料ガスの拡散性を向上させつつ、空隙部532,534の形成によってカソードガス拡散プレート530の強度が低下するのを抑制することができる。
B−2.第2変形例:
図6は、二つのセパレータ200に挟持された第2変形例におけるMEAプレート300を、図1に示すA−A断面で二つのセパレータ200と共に切断した断面を示す説明図である。第2変形例は、前述の実施例と比較して、アノードガス拡散プレート310とは構成の異なるアノードガス拡散プレート610をアノードガス拡散プレート310に代えて用いる点、カソードガス拡散プレート330とは構成の異なるカソードガス拡散プレート630をカソードガス拡散プレート330に代えて用いる点で相違し、その他の構成は同一である。第2変形例のアノードガス拡散プレート610は、アノードガス拡散プレート310と比較して、空隙の断面形状が異なる点で相違し、その他の構成は同一である。第2変形例のカソードガス拡散プレート630は、カソードガス拡散プレート330と比較して、空隙の断面形状が異なる点で相違し、その他の構成は同一である。
図6に示すように、アノードガス拡散プレート610には、アノードガス拡散プレート610を構成する多孔体の気孔よりも大きな空隙を画定する空隙部612,614が設けられている。アノードガス拡散プレート610の空隙部612は、燃料ガスが拡散する流れの上流側に位置し、アノードガス拡散プレート610の空隙部614は、燃料ガスが拡散する流れの下流側に位置する。本実施例では、アノードガス拡散プレート610の空隙部612,614は、セパレータ200側に接する積層面に、「V」字型に凹んだ溝状の空隙を画定する。
図6に示すように、カソードガス拡散プレート630には、カソードガス拡散プレート630を構成する多孔体の気孔よりも大きな空隙を画定する空隙部632,634が設けられている。カソードガス拡散プレート630の空隙部632は、酸化ガスが拡散する流れの上流側に位置し、カソードガス拡散プレート630の空隙部634は、酸化ガスが拡散する流れの下流側に位置する。本実施例では、カソードガス拡散プレート630の空隙部632,634は、セパレータ200側に接する積層面に、「V」字型に凹んだ凹溝状の空隙を画定する。
以上説明した第2変形例の燃料電池10によれば、アノードガス拡散プレート610の空隙部612による凹溝状の空隙は、燃料ガスをアノードガス拡散プレート610の内部へと流入させる上流側の領域を拡張し、空隙部614による凹溝状の空隙は、燃料ガスをアノードガス拡散プレート610の内部から流出させる下流側の領域を拡張する。その結果、アノードガス拡散プレート610における燃料ガスの拡散性を向上させることができる。また、カソードガス拡散プレート630の空隙部632による凹溝状の空隙は、酸化ガスをカソードガス拡散プレート630の内部へと流入させる上流側の領域を拡張し、空隙部634による空隙は、酸化ガスをカソードガス拡散プレート630の内部から流出させる下流側の領域を拡張する。その結果、カソードガス拡散プレート630における酸化ガスの拡散性を向上させることができる。
B−3.その他の変形例:
前述の実施例では、いわゆる循環方式の燃料電池について説明したが、他の実施形態として、燃料電池に一旦供給された燃料ガスを使い切るいわゆるデッドエンド方式の燃料電池に本発明を適用しても良い。また、アノードガス拡散プレートやカソードガス拡散プレートの空隙は、セパレータのガス供給口やガス排出口に接する位置や、アノードガス拡散プレートの全体形状,材料,ガス透過率に応じて、空隙の深さ,幅,長さ,方向,本数などを適宜変更することができる。また、アノードガス拡散プレートやカソードガス拡散プレートの空隙の幅や深さは、空隙の全域に亘って略同一としたが、他の実施形態として、反応ガスの供給口や排出口から遠ざかるに連れて大きくしても良いし、逆に、反応ガスの供給口や排出口から遠ざかるに連れて小さくしても良い。また、アノードガス拡散プレートやカソードガス拡散プレートの全体形状は長方形に限るものではなく、共に積層されるMEAの形状に合わせて適宜変更することができる。また、本実施例では、アノードガス拡散プレートやカソードガス拡散プレートの空隙は、反応ガスの供給口や排出口に連通するものとしたが、他の実施形態として、反応ガスの供給口や排出口の近傍に配置されても良い。また、第2変形例においてアノードガス拡散プレートやカソードガス拡散プレートの凹溝状の空隙は、セパレータ200側に接する積層面に形成されるとしたが、他の実施形態として、MEA320側に接する積層面に形成されるとしても良い。
燃料電池10の全体構成を示す説明図である。 二つのセパレータ200に挟持されたMEAプレート300を図1に示すA−A断面で二つのセパレータ200と共に切断した断面を示す説明図である。 二つのセパレータ200に挟持されたMEAプレート300を図1に示すB−B断面で二つのセパレータ200と共に切断した断面を示す説明図である。 アノードガス拡散プレート310およびカソードガス拡散プレート330におけるセパレータ側に当接する積層面を示す説明図である。 第1変形例におけるアノードガス拡散プレート510およびカソードガス拡散プレート530におけるセパレータ側に当接する積層面を示す説明図である。 二つのセパレータ200に挟持された第2変形例におけるMEAプレート300を図1に示すA−A断面で二つのセパレータ200と共に切断した断面を示す説明図である。
符号の説明
10…燃料電池
100…エンドプレート
200…セパレータ
210…カソードプレート
217…カソード供給口
218…カソード排出口
220…中間プレート
221,222,223,224,225…流路
230…アノードプレート
237…アノード供給口
238…アノード排出口
310…アノードガス拡散プレート
312,314…空隙部
317…外縁部
318…閉塞部
319…外縁部
321…電解質膜
322…アノード触媒層
323…カソード触媒層
326…アノードガス拡散層
327…カソードガス拡散層
330…カソードガス拡散プレート
332,334…空隙部
337…外縁部
338…閉塞部
339…外縁部
340…シールガスケット
510…アノードガス拡散プレート
512,514…空隙部
517…外縁部
518…閉塞部
519…外縁部
530…カソードガス拡散プレート
532,534…空隙部
537…外縁部
538…閉塞部
539…外縁部
610…アノードガス拡散プレート
612,614…空隙部
630…カソードガス拡散プレート
632,634…空隙部

Claims (8)

  1. 反応ガスを用いて電気化学的に発電する燃料電池であって、
    前記反応ガスの電気化学反応を促進させる触媒を含む電極層を、プロトン伝導性を有する電解質膜に積層した膜電極接合体と、
    導電性を有すると共に連続した複数の気孔を形成する多孔体から成り、前記膜電極接合体に接して積層され、前記反応ガスを前記膜電極接合体に拡散させるガス拡散プレートと、
    前記ガス拡散プレートに接して積層され、該ガス拡散プレートに前記反応ガスを供給するセパレータと
    を備え、
    前記ガス拡散プレートは、
    前記ガス拡散プレートを前記膜電極接合体に対して積層する方向に直交し、前記反応ガスが拡散する流れの上流側に位置する第1の辺と、
    前記第1の辺に対向し、前記反応ガスが拡散する流れの下流側に位置する第2の辺と
    を有し、
    前記セパレータに当接する前記ガス拡散プレートの積層面における前記第1の辺に沿って前記第1の辺よりも内側に、前記気孔よりも大きな第1の空隙を画定する第1の空隙部を形成し、
    前記積層面における前記第2の辺に沿って前記第2の辺よりも内側に、前記気孔よりも大きな第2の空隙を、前記第1の空隙に対して非連続に画定する第2の空隙部を形成し、
    記第1の空隙部よりも前記第1の辺側と、前記第2の空隙部よりも前記第2の辺側とに、前記気孔を塞ぐ閉塞部を形成した、燃料電池。
  2. 前記第1および第2の空隙は、前記ガス拡散プレートを貫通する細隙を含む請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記第1および第2の空隙は、凹溝状の空隙を含む請求項1記載の燃料電池。
  4. 前記第1および第2の空隙は、断続的に延びた複数の空隙を含む請求項1ないし3のいずれか記載の燃料電池。
  5. 前記第1の空隙は、前記セパレータに形成され前記ガス拡散プレートに前記反応ガスを流入させる供給口に直接的に連通する請求項1ないし4のいずれか記載の燃料電池。
  6. 前記第2の空隙は、前記セパレータに形成され前記ガス拡散プレートから前記反応ガスを流出させる排出口に直接的に連通する請求項1ないし5のいずれか記載の燃料電池。
  7. 前記第1および第2の空隙は、前記第1および第2の辺にそれぞれ沿って互いに略同一の間隔を保って延びた空隙の組を含む請求項1ないし6のいずれか記載の燃料電池。
  8. 請求項1ないし7のいずれか記載の燃料電池であって、
    前記ガス拡散プレートは、
    燃料ガスを前記反応ガスとして拡散させるアノードガス拡散プレートと、
    酸化ガスを前記反応ガスとして拡散させるカソードガス拡散プレートと
    を含む燃料電池。
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