JP2006105790A - 帯状体や柱状体の周期性疵検出方法およびその装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ロール交換やロール磨耗により周期性疵のピッチが変化しても、複雑・面倒な設定や調整を行うことなく周期性疵、特に軽微な周期性疵の有無を高精度かつ迅速に判定することができる帯状体や柱状体の周期性疵検出方法およびその装置を提供すること。
【解決手段】 移動する帯状体や柱状体の表面を連続的に撮像して撮像画像を記憶装置に記憶させ、記憶された撮像画像を画像処理により重ね合せて周期性疵を検出する帯状体や柱状体の周期性疵検出方法において、記憶された撮像画像から長手方向に所定のピッチ(長さ)でS枚の画像Fを切り出し、切り出したS枚の画像Fの輝度値を加算して合成画像Gを生成し、生成した合成画像Gの輝度値の分散を演算するところの一連の処理をQ通りのピッチについて行い、Q個の合成画像のうち最大の分散値を与える合成画像Gを基にして、疵の周期性や周期性疵を検出することを特徴とする帯状体や柱状体の周期性疵検出方法。
【選択図】 図1

Description

この発明は、長手方向に移動している金属、プラスチックその他材料からなる帯状体や柱状体の表面疵、特に周期的に発生する周期性疵を光学的に検出する帯状体や柱状体の周期性疵検出方法およびその装置に関する。
製品の品質を向上すべく、移動している帯状体や柱状体(以下では帯状体等と記す)の表面を光学的に検査する表面疵検査が広く行われている。ここで、帯状体には、厚さがミクロンオーダーの薄物から数十cm以上にも及ぶ厚い物が含まれる。また、柱状体には内部が中空の管状体も含まれる。表面疵検査は、帯状体等をこれの長手方向に送りながら、その表面を撮像装置で撮像し、画像処理により撮像画像から疵候補を抽出し、最終的には前記疵候補の位置、大きさ、形状、輝度、周期性などの特徴量または画像に基づいて、前記疵候補が有害か無害かを判定するものである。
例えば、鋼板などの圧延ラインにおいては、油、水滴、軽い汚れなどが鋼板表面に付着する場合が多くあり、これらの油等は製品の品質に影響のない限り、無害判定すべきものである。一方、圧延ロールの表面に欠けや凹みが生じたり異物が付着したりして、これが被圧延材に転写されて生じる周期性疵の一例であるロール疵は、圧延ロールが回転するごとに被圧延材の長手方向に発生し続けるため、有害判定すべきものである。そして、通常このロール疵及びその周期性が検出されたときは、アラームがオペレータに通報され、圧延ロールの交換作業が行われる。
このように圧延ラインを移動する鋼板表面には様々な疵や汚れ等が付着しているので、抽出した疵候補の中から如何に精度よく、そして如何に迅速にロール疵及びその周期性を検出するかは、表面疵検査の信頼性、ひいては製品の品質を向上させるための重要な要因となる。
従来、このロール疵の検出方法として、ロール疵の周期性に着目した検出方法が数多く提案されている。例えば、周期性を利用した最も簡単な方法は、ロール疵は被圧延材の長手方向に一定の間隔で発生するため、疵候補の間隔を比較し、これが一致するならば、周期性があるとしてロール疵が発生していると判定するものである。
同じくロール疵の周期性に着目した検出方法として、自己相関を利用した検出方法が知られている(例えば、特許文献1および2参照)。自己相関は、信号処理分野、特に画像処理分野で広く活用されているものであり、自己相関の演算結果によって得られるピーク間の距離が周期信号成分の周期を表すことから、処理すべき信号系列に含まれる周期信号成分の周期が未知であっても、ノイズに埋もれた信号系列から周期信号成分のみを選択的に抽出できるものである。
すなわち、上記いずれの方法も、はじめに撮像画像から疵候補を抽出し、この抽出した疵候補に対して所定の演算処理(疵候補間隔の比較や自己相関)を行うことにより、周期性疵を検出する方法である。
しかし、実際の鋼板などの圧延工程においては、被圧延材の厚さばらつきに起因する圧下率の変動等に伴い、圧延ロールに生じた疵が常に一定のレベルで被圧延材に転写されるとは限らない。すなわち、一般に圧下率が小さいときは製品の品質に影響を与えるようなロール疵は発生せず、また、発生したとしても軽微な周期性疵の場合には、画像上での輝度変化が小さいことから疵候補として抽出され難いため、間引的に疵候補が抽出される抽出抜け(いわゆる未検出)が生じる場合がある。
また、鋼板の表面には、酸化膜(スケール)のむら、肌荒れ等によるノイズが多く、本来無害疵と判定すべき油、水滴等を疵候補として過剰に検出(いわゆる過剰検出)してしまう場合がある。特に、周期性疵の検出精度を上げるべく軽微な周期性疵を検出しようとすると、過剰検出の爆発的増大を招来する。
加えて、有害疵ではあるが、周期性がなく単発的に発生する単発疵も疵候補として抽出される。
したがって、疵候補の間隔を単純に比較して周期性を判定する方法においては、疵候補の未検出あるいは過剰検出や単発疵等のノイズにより疵候補の間隔が一致せず、ロール疵及びその周期性を正確に検出することができないという問題があった。
同様に自己相関を利用した検出方法においても、抽出した疵候補に過剰検出等によるノイズ成分が多く含まれている場合は、周期性疵の判定精度が低下するのみならず、自己相関の演算量が爆発的に増大しオンライン処理(リアルタイム処理)が困難になるという問題があった。また、この過剰検出による弊害を解消すべく検出感度を下げると、今度は軽微な周期性疵の検出不能に陥るという問題があった。
このように、はじめに撮像画像から疵候補を抽出し、この抽出した疵候補に対し所定の演算を行う方法においては、軽微な周期性疵の検出と過剰検出とがトレードオフの関係になるため、軽微な周期性疵を検出するためには、抽出した疵候補から過剰検出によるノイズ成分を除去する操作が必要不可欠であった。
一方、ロール疵の周期性に着目する点においては一致するが、上記方法のように撮像画像から疵候補を抽出し、この抽出した疵候補に対し所定の演算を行うのではなく、(1)ロールの回転に同期させて鋼板表面の画像(ロール1回転分に相当する画像)を撮像し、あるいはロールの回転に同期させないで撮像した画像からロール1回転分に相当する画像を切り出し、(2)撮像したあるいは切り出した複数の画像を重ね合せて、(3)合成画像の輝度値を検出しきい値と比較して、周期性疵を検出する方法が知られている(例えば、特許文献3参照)。
すなわち、この方法の特徴ないし原理は、ロール疵は圧延ロールが回転するごとに被圧延材の長手方向に発生するため、圧延ロールが1回転して得られる被圧延材の表面画像、すなわちロール1回転分に相当する画像を重ね合せると、ノイズ成分を低減でき、軽微な周期性疵を顕在化させることができるというものである。
したがって当該原理に従う検出方法によれば、上述したような軽微な周期性疵の検出と過剰検出とのトレードオフの問題が生じることなく、また、周期性疵以外のノイズ成分が多く含まれている場合であっても特段のノイズ除去処理操作を行うことなく、軽微な周期性疵を検出することが可能である。
しかし、ロール1回転分に相当する画像を撮像あるいは切り出す際には、一般にロールの回転変位を計測するロータリエンコーダからの信号又はデータを使用するが、ロータリエンコーダの出力には誤差がある。また、検査対象の移動速度によってこの誤差が変化する場合もある。
また、ロール1回転分に相当する長さ、すなわち、周期性疵のピッチをロール径、圧下率、先進率等によって特定する方法が開示されているが(例えば、特許文献3参照)、これらのパラメータによって算出したピッチと実際に現れる周期性疵のピッチとの間には誤差が生じた。
さらには、ロール1回転分に相当する画像を撮像するための、あるいは撮像した画像から重ね合せるべき画像を切り出すための、そして、このように切り出した画像を重ね合せるための基本単位となるピッチ(以降、単位ピッチと称する)を時間や手間をかけて正確に特定したとしても、ロール交換を行うと周期性疵のピッチが変わるので、ロール交換を行うたびに単位ピッチの再設定をしなければならなかった。
加えて、周期性疵のピッチは圧延ロールの磨耗により変化するため、疵検査開始直後においては特定した単位ピッチと周期性疵のピッチが一致していても、圧延距離が進むにつれてこれらピッチの間に差が生じてくるため、疵検査を中断して単位ピッチの再調整をしなければならなかった。
一方、近年における圧延技術の進展に伴い、鋼板の圧延速度はますます高速化しているため、疵検査装置においても高速化への対応ならびに検査時間の短縮が強く求められている。
特開昭58−156842号公報 特開平2−74852号公報(第2頁) 特開平6−324005号公報
本発明の解決すべき課題は、ロール交換やロール磨耗により周期性疵のピッチが変化しても、複雑・面倒な設定や調整を行うことなく周期性疵、特に軽微な周期性疵の有無を高精度かつ迅速に判定することができる帯状体等の周期性疵検出方法およびその装置を提供することである。
本発明者は、画像を重ね合せることによってノイズ成分を低減し周期性疵を顕在化させる方法における上記課題を解決すべく、当該方法および装置について数多くの理論検討および実験検討を行った結果、以下の知見を得た。
(1)従来方法のように1つの単位ピッチを設定・調整し、当該単位ピッチに基づいて画像を重ね合せる方法においては、当該単位ピッチには精度が要求されることになるため、その設定や調整には時間や手間を要するが、図1に示すように数パターン(数通り)の単位ピッチを設定し、当該数パターンの単位ピッチに基づいて画像を重ね合せたときに最大の輝度値の分散を与える単位ピッチを選択するようにすれば、複雑・面倒な設定や調整が不要となり検査時間の短縮が図られること。
(2)従来方法においては、ロール交換やロール磨耗により周期性疵のピッチが変化するたびに単位ピッチの再調整を要するが、図1に示すように数パターンの単位ピッチを設定し、当該数パターンの単位ピッチに基づいて画像を重ね合せたときに最大の輝度値の分散を与える単位ピッチを選択するようにすれば、複雑・面倒な再設定や再調整が不要となり検査時間の短縮が図られること。
(3)従来方法のように単位ピッチに基づいて画像を重ね合せるのみで、各画像が正確な位置関係で重ね合っているか否かを一切評価しない方法においては、ロール磨耗により周期性疵のピッチが変化した場合に間隔の一致しない画像同士を重ね合せたままの状態になり周期性疵を顕在化させることができないが、図1に示すように数パターンの単位ピッチを設定し、当該数パターンの単位ピッチに基づいて画像を重ね合せたときに最大の輝度値の分散を与える単位ピッチを選択するようにすれば、正確な位置関係で画像を重ね合せることができ、疵判定精度の向上が図られること。
上記の知見に基づき、本発明者は、ロール交換やロール磨耗により周期性疵のピッチが変化しても、複雑・面倒な設定や調整を行うことなく周期性疵、特に軽微な周期性疵の有無を高精度かつ迅速に判定することができる帯状体等の周期性疵検出方法およびその装置に想到した。その要旨とするところは以下のとおりである。
(1)移動する帯状体等の表面を連続的に撮像して撮像画像を記憶装置に記憶させ、記憶された撮像画像を画像処理により重ね合せて周期性疵を検出する帯状体等の周期性疵検出方法において、記憶された撮像画像から長手方向に所定のピッチ(長さ)でS枚の画像Fを切り出し、切り出したS枚の画像Fの輝度値を加算して合成画像Gを生成し、生成した合成画像Gの輝度値の分散を演算するところの一連の処理をQ通りのピッチについて行い、Q個の合成画像のうち最大の分散値を与える合成画像Gを基にして、疵の周期性や周期性疵を検出することを特徴とする帯状体等の周期性疵検出方法。
(2)移動する帯状体等の表面を連続的に撮像して撮像画像を記憶装置に記憶させ、記憶された撮像画像を画像処理により重ね合せて周期性疵を検出する帯状体等の周期性疵検出装置において、移動する帯状体等の表面を連続的に撮像する撮像装置と、撮像装置により撮像された画像を記憶する装置と、記憶装置に記憶された撮像画像から長手方向に所定のピッチ(長さ)でS枚の画像Fを切り出す手段と、切り出したS枚の画像Fの輝度値を加算して合成画像Gを生成する手段と、生成した合成画像Gの輝度値の分散を演算する手段と、前記画像Fの切り出し、合成画像Gの生成および分散の演算からなる一連の処理をQ通りのピッチで行うために所定のピッチを変更する手段と、Q個の合成画像のうち最大の分散値を与える合成画像Gを基にして、疵の周期性や周期性疵を検出する手段を有する画像処理装置を具備することを特徴とする帯状体等の周期性疵検出装置。
本発明によれば、ロール交換やロール磨耗により周期性疵のピッチが変化しても、複雑・面倒な設定や調整を行うことなく周期性疵、特に軽微な周期性疵の有無を高精度かつ迅速に判定することができる。これは、表面疵検査の信頼性ひいては製品の品質を向上させるものであり、その経済的効果は極めて大きい。
以下、図1〜図4を参照して、本発明を実施するための最良の形態を説明する。図1は本発明に係る周期性疵の検出方法の原理を概念的に示す模式図、図2は表面疵検査装置の概略図、図3は上記装置の主要部のブロック図、図4は画像処理の1形態を示すフローチャートである。以下、帯状体等が帯状鋼板である場合について説明する。
通板方向に移動する帯状鋼板1の表面を撮像装置4で撮影する。
撮像装置4としては、画像をフレーム単位で読み取るエリアカメラ(センサ)方式や、画像をライン単位で読み取るラインカメラ(センサ)方式があり、双方とも使用することができる。
また、撮像画像としては、白黒濃淡画像やカラー画像があり、双方とも使用することができる。
以下、白黒濃淡画像を出力するラインカメラを使用した場合について説明する。
撮像装置4は、帯状鋼板1の板幅方向(X方向)の濃淡画像を撮像し、白黒256階調の情報量を出力する。
撮像画像は、画像処理装置9であるコンピュータにデータ入出力制御装置12を介して主記憶装置11に転送する。
データ入出力制御装置12は、撮像装置4が長手方向(Y方向)に移動する帯状鋼板1の表面を隙間なく連続して撮像することができるように、撮像装置4に対して圧延速度と同期させた制御タイミングを出力する。
撮像装置4は、データ入出力制御装置12から出力される制御タイミングで、撮像と撮像画像の転送を繰り返す。
画像処理プログラムは、例えばハードディスクなどの補助記憶装置8に保存しておく。
画像処理に必要なしきい値などの設定項目は、キーボードなどの入力装置5から入力し、補助記憶装置8に保存しておく。
撮像装置4により撮像された画像および画像処理された撮像画像のデータは補助記憶装置8に保存し、またグラフィックスボード6を介して表示装置7に出力する。
表示装置7は、鋼板面の画像と共に有害/無害などの判定、周期性の判定結果を表示する。
以下、本発明に係る画像処理(信号処理)について、図4のフローチャートに従って説明する。
ステップS11
撮像装置4によって撮像した白黒濃淡画像を、撮像した順番に所定のサイズ、例えば、2048(幅)×512(高さ)の画素数で画像処理装置9に入力する。
なお、以降は、発明を理解しやすくするために、1画素は帯状鋼板表面の1mm×1mmの撮像画像を表すものとして説明する。すなわち、2048(幅)×512(高さ)画素は、幅が2048mm、長さが512mmの撮像画像を表すものとする。
ステップS12
撮像装置4に使用される撮像素子、例えば、CCDセンサやCMOSセンサなどの感度が不均一であったり、照明の光量や方向が不均一であったりすると、本来の撮像対象の輝度は一様であるのに、撮像画像内のある部分は明るく、また別のある部分は暗くなるなど、いわゆる輝度むらが生じる場合がある。この輝度むらが生じると後の処理の演算において誤差が生じることになるので、必要に応じて画像全体が一様な明るさになるように前記テンプレート画像に対してシェーディング補正を行う。
ステップS13
まず、本ステップにおいては、図1に示すようにシェーディング補正した画像から、あらかじめ設定した単位ピッチで重ね合せるべき画像を複数枚切り出す。
ここで、単位ピッチは、前述したようにロール1回転分に相当する画像を撮像するための、あるいは撮像した画像から重ね合せるべき画像を切り出すための、そして、このように切り出した画像を重ね合せるための基本単位となるピッチである。単位ピッチは周期性疵のピッチとできるだけ近似していることが望ましいが、本発明においては、数パターン(数通り)の単位ピッチを使用するので、設定した数パターンのうちの一つが実際の周期性疵のピッチと一致するような緩やかな精度で単位ピッチを設定すればよい。
すなわち、本発明においては、従来方法のように周期性疵のピッチと一致するように正確に単位ピッチを設定する必要がなく、例えば、周期性疵のピッチが2000ピッチ程度と想定される場合には、1990ピッチから2010ピッチまでの21通りの単位ピッチを設定すればよい。
なお、設定するパターン数Qについては、上記パターン数に限定されるものではなく、画像処理装置の演算能力や周期性疵のピッチの想定精度を考慮して最適なパターン数を設定する。
また、周期性疵のピッチの想定方法については、ロール径、圧下率、先進率等のパラメータを用いた計算によって想定してもよいし、経験に基づいて想定してもよい。
シェーディング補正した画像からの重ね合せるべき画像の切り出し方法については、図1に示すように画像処理装置9に順次入力される2048×512のサイズの画像を画像処理装置内で長手方向に結合した画像を生成し、この生成した画像から設定した単位ピッチで複数の画像、例えば5〜10枚を切り出す。
なお、画像の切り出し方法については、これに限定されるものではなく、撮像装置4により帯状鋼板1の板幅方向の表面画像をライン単位で撮像し、当該撮像画像をライン単位で順次画像処理装置9に入力していき、シェーディング補正した画像を画像処理装置内で順次長手方向に結合し、長手方向の長さが設定した単位ピッチとなったときの画像を切り出し画像としてもよい。
次に、本ステップにおいては、(1)式による切り出した画像の加算処理を行う。なお、(1)式において、Sは切り出した画像の枚数を、F(i,j)は切り出した画像を、G(i,j)は前記加算処理により生成された合成画像を、(i,j)は画像中の各画素を示す。
Figure 2006105790
次に、本ステップにおいては、(2)式による合成画像Gの輝度値の分散σを演算する。なお、(2)式において、Mは幅方向の画素数を、Nは長手方向の画素数、すなわち、設定した単位ピッチを、(i,j)は画像中の各画素を示す。
Figure 2006105790
以降、図4のフローチャートに示すように、あらかじめ定めたパターン数Qについて、すなわち、Q通りのピッチについて画像の切り出し、輝度値の加算による合成画像Gの生成および生成した合成画像Gの輝度値の分散の演算から一連の処理を実施する。
ステップS14
上記一連の処理により得られたQ個の合成画像から、最大の分散値を与える画像を選択する。
ステップS15
以降のラベリング処理や特徴量計算を容易にすべく、選択された白黒濃淡画像に対して2値化処理を行い、濃度値として0か1しか持たない2値画像に変換する。
しきい値の選択方法としては、P−タイル法や画像の濃度ヒストグラムを利用するモード法があるが、経験的または実験的によってしきい値を選択してもよい。
ステップS16
上記の2値画像に対してラベリング処理および特徴量計算を行い、疵候補を抽出する。
ラベリング処理とは、特徴量計算の前に行う処理であり、2値画像中において幾何的に連結して一つの塊となっている図形(連結図形)ごとに、異なった番号(ラベル)を割り当てる処理である。
また、特徴量計算とは、特徴抽出とも呼ばれ、図形の形状に関する特徴量を求める処理であり、求める特徴量は、疵候補の位置、外接長方形の幅、長さ、長さと幅の比、最大長、周囲長などから選択される1又は2以上の組み合わせである。
ステップS17
抽出した疵候補に対して最終的な疵判定を行う。例えば、製品の品質に影響を与えるロール疵であれば有害疵と判定するとともに疵検査装置のオペレータにアラームを通報する。一方、油、水滴、軽い汚れなどが鋼板表面に付着したものであり、製品の品質に影響を与えないものであれば無害疵と判定する。
なお、疵判定は、疵候補の位置、大きさ、形状、輝度などの特徴量または画像に基づいて判定する。
以上が図4のフローチャートに従った本発明に係る画像処理(信号処理)方法であるが、記憶装置に記憶された撮像画像から長手方向に所定のピッチ(長さ)でS枚の画像Fを切り出す手段と、切り出したS数の画像Fの輝度値を加算して合成画像Gを生成する手段と、生成した合成画像Gの輝度値の分散を演算する手段と、前記画像Fの切り出し、合成画像Gの生成および分散の演算からなる一連の処理をQ通りのピッチで行うために所定のピッチを変更する手段と、Q個の合成画像のうち最大の分散値を与える合成画像Gを基にして、疵の周期性や周期性疵を検出する手段を有する画像処理装置9であるコンピュータ(計算機)ならびに帯状体等の表面を連続的に撮像する撮像装置4および撮像装置4により撮像された画像を記憶する補助記憶装置8とから構成される帯状体等の周期性疵検出装置により、本発明の目的を達成することができる。
すなわち、本発明においては、コンピュータ(計算機)の有する一般的な機能、例えば、加減・シフト等の数値演算、論理演算、比較等のみを利用するので、特殊な計算機を用意する必要がない。
本発明に係る周期性疵の検出方法の原理を概念的に示す模式図である。 表面疵検査装置の概略図である。 表面疵検査装置の主要部のブロック図である。 画像処理の1形態を示すフローチャートである。
符号の説明
1 帯状鋼板
2 搬送ローラ
3 パルスジェネレータ
4 撮像装置
5 入力装置
6 グラフィックボード
7 表示装置
8 補助記憶装置
9 画像処理装置
10 CPU
11 主記憶装置
12 データ入出力制御装置

Claims (2)

  1. 移動する帯状体や柱状体の表面を連続的に撮像して撮像画像を記憶装置に記憶させ、記憶された撮像画像を画像処理により重ね合せて周期性疵を検出する帯状体や柱状体の周期性疵検出方法において、記憶された撮像画像から長手方向に所定のピッチ(長さ)でS枚の画像Fを切り出し、切り出したS枚の画像Fの輝度値を加算して合成画像Gを生成し、生成した合成画像Gの輝度値の分散を演算するところの一連の処理をQ通りのピッチについて行い、Q個の合成画像のうち最大の分散値を与える合成画像Gを基にして、疵の周期性や周期性疵を検出することを特徴とする帯状体や柱状体の周期性疵検出方法。
  2. 移動する帯状体や柱状体の表面を連続的に撮像して撮像画像を記憶装置に記憶させ、記憶された撮像画像を画像処理により重ね合せて周期性疵を検出する帯状体や柱状体の周期性疵検出装置において、移動する帯状体や柱状体の表面を連続的に撮像する撮像装置と、撮像装置により撮像された画像を記憶する装置と、記憶装置に記憶された撮像画像から長手方向に所定のピッチ(長さ)でS枚の画像Fを切り出す手段と、切り出したS枚の画像Fの輝度値を加算して合成画像Gを生成する手段と、生成した合成画像Gの輝度値の分散を演算する手段と、前記画像Fの切り出し、合成画像Gの生成および分散の演算からなる一連の処理をQ通りのピッチで行うために所定のピッチを変更する手段と、Q個の合成画像のうち最大の分散値を与える合成画像Gを基にして、疵の周期性や周期性疵を検出する手段を有する画像処理装置を具備することを特徴とする帯状体や柱状体の周期性疵検出装置。
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