JP5157575B2 - 欠陥検出方法 - Google Patents

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本発明は、製品の外観表面欠陥、詳しくは、製品の検査対象の輪郭線部分に存在する欠陥と、輪郭線部分以外に存在する欠陥を画像で検出する欠陥検出方法に関する。
従来技術の外観表面欠陥を画像で検出する方法として、所定のパターンを形成した被検査物と撮影装置とを相対的に1次元的又は2次的に走査して検査パターンデータを得、検査パターンデータを予め記録したマスタパターンデータとを比較してパターンの欠陥を検査するようにしたパターン欠陥検査方法において、マスタパターンデータ中の欠陥認識精度の重要度が低いパターン部に対応する所望のずれ量に設定したずれ許容パターンデータを形成し、ずれ許容パターンデータとマスタパターンデータとに基づいて比較用マスタパターンデータの輪郭データを形成し、比較用パターンデータと検査パターンデータとを比較して欠陥部を抽出すると共に、抽出された欠陥部を輪郭データでマスクしてパターンの欠陥の有無を判定するパターン欠陥検査が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、基準パターン画像と被検査パターン画像を比較し、両画像間の異なる部分を欠陥として検出する画像のパターン欠陥検出方法において、被検査パターン画像自体に対して、パターンの前景と背景の境界線に沿った方向のみ平滑化を行ったものを、基準パターン画像とするパターン欠陥検出方法が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、検査対象の印刷パターンにつき輪郭線を抽出し、輪郭線上の着目点での輪郭線の曲がり具合いに関する情報を取得する処理を、着目点を順次移動させつつ、実行し、この結果得られた輪郭線の曲がり具合いに関する情報を、予め登録されている基準情報と比較して印刷パターンの合否判定を行う印刷パターンの検査方法が開示されている。この輪郭線の曲がり具合いに関する情報は、着目点の前後輪郭線からそれぞれを含む線分を抽出し、抽出した線分同士のなす角度(曲率に相当する角度)の算出値で、輪郭線を構成する全ての点(画素)で曲率に相当する角度が取得される(例えば、特許文献3参照。)。
特開平2−54375号公報 特開平9−305764号公報 特開平8−313580号公報
しかしながら、特許文献1によれば、マスクパターンは、比較用マスタパターンの輪郭部分を所定の幅の線状のパターンとして作成されるため、マスク領域の線幅以下の欠陥が輪郭線部分に存在する場合、欠陥がマスク領域に埋もれてしまい検出できない問題がある。また、欠陥の一部がマスク領域にかかっている場合、マスク領域により欠陥の一部分が削られ、検出される欠陥の大きさは実際より小さくなり、正しく検出されない問題がある。
また、特許文献2によれば、輪郭部分に欠陥のない良品の輪郭線が水平、垂直、斜め等の一定方向の単純な形状である場合は、予め同じ方向のテンプレート画像を用意し、輪郭線に凹凸形状の欠陥がある被検査画像の輪郭部分の凹凸を平滑化した基準パターン画像を作成し、被検査パターン画像と基準パターン画像とを比較することにより輪郭部分を含めた欠陥を検出できる。しかし、良品の輪郭線が、曲線で方向が定まらない場合には、予めテンプレート画像を用意することが事実上不可能であるため、輪郭部分の凹凸を平滑化できず、輪郭部分の欠陥検出が不可能になる問題がある。
また、特許文献3によれば、輪郭線を構成する全ての点(画素)で取得される曲率に相当する角度は、三角関数等を用いる必要があるため、コンピュータの計算負荷は重くなる問題がある。さらに、曲がり具合だけの比較では、欠陥の大きさが判らず、欠陥の大きさに基づいた良、不良の判定の検査ができない。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、製品の外観表面の欠陥を画像で検出する方法であって、製品の検査対象の輪郭線の形状が複雑であっても、輪郭線部分に存在する欠陥と、輪郭線部分以外に存在する欠陥を検出できると共に、欠陥の形状と大きさが正確に判り、且つ欠陥検出に要する計算負荷が軽い欠陥検出方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、被検査体の表面の欠陥を検出する方法であって、被検査体の画像を取込む画像取込ステップと、取込んだ画像を2値化して、被検査画像を作成する2値化ステップと、被検査画像から検査対象を抽出する検査対象抽出ステップと、抽出した検査対象の輪郭線に欠陥が存在するかを判断し輪郭線を推定して背景と分離させた欠陥と、検査対象内で輪郭線部分以外に存在する欠陥と、を含まない良品形状推定画像を、輪郭線を含む検査対象から作成する良品形状画像作成ステップと、良品形状推定画像と、被検査画像とを比較し欠陥を検出する検出ステップと、を備える。
また、請求項2に記載の発明は、良品形状画像作成ステップは、検査対象の輪郭線を形成する第1の画素の集合である輪郭点列を抽出する輪郭線抽出ステップと、抽出した輪郭点列の輪郭点を2点以上含む処理範囲を設定する処理範囲設定ステップと、処理範囲内の輪郭点列の2点を抽出する2点抽出ステップと、抽出した2点間の処理範囲内の輪郭線である第1の輪郭線に沿う輪郭線長さを算出する輪郭線長さ算出ステップと、抽出した2点間の直線長さを算出する直線長さ算出ステップと、輪郭線長さと、直線長さとから算出した比較値と、所定の閾値とを比較し、第1の輪郭線に欠陥が存在するかを判断する比較値判断ステップと、比較値判断ステップの判断結果に基づき抽出した2点間を直線で描画する直線描画ステップと、処理範囲内に抽出すべき別の2点が存在するかを判断する2点抽出判断ステップと、検査対象に処理すべき別の処理範囲が存在するかを判断する処理範囲設定判断ステップと、検査対象内の孤立した第2の画素の論理値を切換える孤立点塗つぶしステップと、を具備する。
また、請求項3に記載の発明は、比較値判断ステップは、比較値が所定の閾値以下の場合、第1の輪郭線は変えず、処理範囲設定判断ステップに進み、比較値が所定の閾値より大きい場合、直線描画ステップに進む。
また、請求項4に記載の発明は、比較値は、輪郭線長さを直線長さで割った値又は輪郭線長さから直線長さを差引いた値のいずれか一方である。
また、請求項5に記載の発明は、検出ステップは、良品形状推定画像を形成する画素と、被検査画像を形成する画素との排他的論理和から検査画像を作成する。
請求項1に記載の発明では、被検査体を2値化した被検査画像から検査対象を抽出する。次に良品形状画像作成ステップで、抽出した検査対象の輪郭線に欠陥が存在するかを判断し輪郭線を推定して背景と分離させた欠陥と、検査対象内で輪郭線部分以外に存在する欠陥と、を含まない良品形状推定画像を、輪郭線を含む検査対象から作成する。そして、作成した欠陥を含まない良品形状推定画像と、欠陥を含む被検査画像とを検査ステップにより比較することで、欠陥が取得された検査画像が作成できる。この検査画像は、従来技術のマスター画像(予めインプットされた比較基準となる画像、例えば図面)と被検査画像との形状差異および位置ズレを補正するためのマスク画像は使わず、被検査画像から作成された良品形状推定画像を使って作成される。従って従来技術で起こるマスク画像による輪郭線部分の欠陥検出が不可能の問題は発生しない。結果、輪郭線部分に存在する欠陥と、輪郭線部分以外に存在する欠陥を検出できる。
また、2値化レベルを適正にすることと、2値化する画素の分解能を適正にすることにより、2値化ステップで精度の高い2値化した被検査画像が作成される。また、良品形状推定画像は、精度の高い被検査画像から作成されるので、欠陥が取得される検査画像も精度良く作成できる。結果、輪郭線部分に存在する欠陥および輪郭線部分以外に存在する欠陥の形状と大きさが正確に判り、製品の欠陥の良否判定検査ができる。
さらに、良品形状推定画像は、検査対象の輪郭線の2点間の輪郭線長さと、2点間の直線長さとの大小を簡単な計算式(例えば、割り算)で比較することにより作成できるので、従来技術に比べ欠陥検出に要する計算負荷は軽減される。
以上により、製品の検査対象の輪郭線の形状が複雑であっても、輪郭線部分に存在する欠陥と、輪郭線部分以外に存在する欠陥を検出できると共に、欠陥の形状と大きさが正確に判り、且つ欠陥検出に要する計算負荷の軽い欠陥検出方法を提供できる。
また、請求項2に記載の発明では、比較値判断ステップにより比較値と閾値とを比較し、処理範囲内の抽出された2点間の輪郭線である第1の輪郭線に欠陥が存在するかを判断する。欠陥が存在すると判断した場合、直線描画ステップにより、処理範囲内の抽出された2点間を直線で結んで描画する。直線描画ステップを実行後、又は、欠陥が存在しないと判断した場合、2点抽出判断ステップにより別の2点を抽出し、同様の比較値判断ステップ、直線描画ステップを実行する。2点抽出判断ステップにより、2点の抽出が終了した場合は、処理範囲設定判断ステップにより、別の処理範囲を設定し、同様の比較値判断、直線描画、2点抽出判断を実行する。処理範囲設
定判断ステップにより、処理範囲の設定が終了した場合は、孤立点塗つぶしステップとにより、検査対象内の全ての孤立した画素(黒)の論理値は切換えられ、白に塗つぶされる。従って、検査対象内の欠陥は、検査対象内の孤立した画素(黒)から構成されるので、検査対象内の欠陥は、検査対象から取除かれる。
以上により、欠陥を含まない良品形状推定画像が作成される。そして検査ステップにより良品形状推定画像を構成する画素と、被検査画像を構成する画素との排他的論理和から欠陥(白)が取得された検査画像が作成される。結果、製品の検査対象の輪郭線の形状が複雑であっても、輪郭線部分に存在する欠陥と、輪郭線部分以外に存在する欠陥を検出できると共に、欠陥の形状と大きさが正確に判る。
また、良品形状推定画像、被検査画像、検査画像を構成する画素の分解能(mm/画素)を適正値にすることにより、各々の画像の精度が向上する。また、比較値判断ステップの判断基準となる閾値を適正値にすることで、輪郭線部分に存在する欠陥が正確に求まる。結果、輪郭線部分に存在する欠陥および輪郭線部分以外に存在する欠陥の形状と大きさが正確に判り、製品の欠陥の良否判定検査ができる。
また、処理範囲内の2点間の輪郭線長さと、直線長さは、それぞれ輪郭線長さ算出ステップと、直線長さ算出ステップにより、第1の輪郭線と、直線をそれぞれ構成する画素の画素数と画素の分解能との掛け算で簡単に算出できる。また、比較値判断ステップの比較値は、輪郭線長さと、直線長さとの大小を比較すれば良い。従って、従来技術に比べ、計算負荷が軽減される。
以上により、製品の検査対象の輪郭線の形状が複雑であっても、輪郭線部分に存在する欠陥と、輪郭線部分以外に存在する欠陥を検出できると共に、欠陥の形状と大きさが正確に判り、且つ欠陥検出に要する計算負荷の軽い欠陥検出方法を提供できる。
また、請求項3に記載の発明では、比較値が所定の閾値以下の場合、処理範囲の2点間の輪郭線は変えず、良品形状推定画像を作成する。比較値が所定の閾値より大きい場合、処理範囲の2点間の輪郭線を直線で描画し、良品形状推定画像を作成する。従って、所定の閾値を適正値に設定することにより、検査対象から輪郭線部分に存在する欠陥が削除され、正確な良品形状推定画像が作成される。結果、欠陥の形状と大きさが正確に判り、微細な欠陥も検出できる。
また、請求項4に記載の発明では、欠陥を検出する際、輪郭線長さと直線長さとから算出する比較値の算出式は、(輪郭線長さ÷直線長さ)、又は、(輪郭線長さ−直線長さ)のいずれか一方の式で、従来技術で使用される三角関数等の算出式に比較して簡単である。また、輪郭線長さおよび直線長さは、輪郭線および直線を構成する画素数×画素分解能(mm/画素)の式から簡単に計算できる。従って、従来技術に比べ、計算負荷が軽減される。
また、請求項5に記載の発明では、欠陥を含まない良品形状推定画像を構成する画素と、欠陥を含む被検査画像を構成する画素との排他的論理和から検査画像が作成されるので、検査画像には、輪郭線部分に存在する欠陥と、輪郭線部分以外に存在する欠陥が抽出される。従って、良品形状推定画像、被検査画像、検査画像を構成する画素の分解能を適正値にすることにより、欠陥の形状と大きさが高精度で描画され、微細な欠陥も検出できる。
以下に本発明の実施形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、本実施形態の欠陥検出方法の各ステップは、各ステップを処理する処理手段により行われる。
図1は、本発明の実施形態に係わる欠陥検査方法のフローチャートである。
図1に示すように、本発明の実施形態の欠陥検出方法は、画像取込ステップ1と、2値化ステップ2と、検査対象抽出ステップ3と、良品形状画像作成ステップ4と、検査ステップ5とを備える。
画像取込ステップ1は、被検査体(図示せず)をカメラなどで撮影し、画像としてを取り込む。
2値化ステップ2は、取り込んだ被検査体の画像を白、その背景を斜線(以下、黒)、欠陥を斜線(以下、黒)の2値になるように、最適な2値化レベルで2値化した被検査画像を作成する。尚、白黒はそれぞれ反対でも良い。その場合は、以下に述べる説明の白と黒は入替る。
検査対象抽出ステップ3は、被検査画像から検査対象を抽出する。
良品形状画像作成ステップ4は、抽出した検査対象の輪郭線部分と、検査対象内で輪郭線部分以外とに欠陥が存在するかを判断し、検査対象から輪郭線部分に存在する欠陥と、検査対象内で輪郭線部分以外に存在する欠陥とを含まない良品形状を推定した且つ2値化された良品形状推定画像を作成する。
検査ステップ5は、良品形状推定画像と、被検査画像とを比較し、欠陥を抽出し且つ2値化された検査画像を作成する。
図2は、良品形状推定画像を作成する良品形状画像作成ステップ4のフローチャートである。図2に示すように、良品形状画像作成ステップ4は、輪郭線抽出ステップ10と、処理範囲設定ステップ11と、2点抽出ステップ12と、輪郭線長さ算出ステップ13と、直線長さ算出ステップ14と、比較値判断ステップ15と、直線描画ステップ16と、2点抽出判断ステップ17と、処理範囲設定判断ステップ18と、孤立点塗つぶしステップ19とを具備する。
輪郭線抽出ステップ10は、検査対象と、検査対象の背景との境界である輪郭線を画像中の画素の座標点の集合(以下、輪郭点列)として抽出する。輪郭点列を形成する座標点は、輪郭点であり、画素の中心点である。従って、輪郭線は、輪郭点の画像が連なって構成される。
処理範囲設定ステップ11は、被検査体の良品形状の推定処理を行う処理範囲を任意に設定する。この場合、処理範囲は取得画像より小さく、少なくとも2点以上の輪郭点を含む。
2点抽出ステップ12は、処理範囲内の輪郭点列の任意の2点を抽出する。
輪郭線長さ算出ステップ13は、抽出した2点間の処理範囲の輪郭線である第1の輪郭線に沿う輪郭線長さを算出する。ここで、輪郭線長さは、(輪郭点列の点の数(画素数))×(画素分解能(mm/画素))として算出する。但し、画素は正方形で、点列が上下左右に繋がる場合は1画素、斜めに繋がる場合は1.414画素(20.5倍)として点の数を算出する。
直線長さ算出ステップ14は、抽出した2点間を結ぶ直線長さを算出する。
比較値判断ステップ15は、輪郭線長さと、直線長さとの比較値を算出し、比較値が所定の閾値より大きい場合は、第1の輪郭線に欠陥が存在すると判断して直線描画ステップ16に進む。所定の閾値以下の場合は、第1の輪郭線に欠陥が存在しないと判断して2点抽出判断ステップ17に進む。この場合、閾値は検出すべき欠陥に合せて適正値に設定し、その値は一定値でも可変値でも良い。可変値の場合、処理範囲毎に個別に設定するか、あるいは、直線長さに応じて可変として設定する。またはその両方を組合せて設定しても良い。
直線描画ステップ16は、比較値が所定の閾値より大きい場合に実行され、処理範囲内の2点間を直線で結び描画する。
2点抽出判断ステップ17は、処理範囲内に別の抽出すべき2点が存在るか否かを判断し、存在する場合は2点抽出ステップ12に戻る。そして2点抽出ステップ12から2点抽出判断ステップ17までの各ステップは、処理すべき別の2点がなくなるまで繰返し処理を実行する。処理すべき別の2点の処理が終了すると、処理範囲設定判断ステップ18へ進む。また2点が存在しない場合、2点抽出判断ステップ17は処理範囲設定判断ステップ18へ進む。
処理範囲設定判断ステップ18は、推定処理をすべき処理範囲が存在するか否かを判断し、存在する場合は、処理範囲設定ステップ11に戻る。そして処理範囲設定ステップ11から処理範囲設定判断ステップ18までの各ステップが、処理すべき別の処理範囲がなくなるまで繰返し処理される。処理すべき処理範囲がなくなると、孤立点塗つぶしステップ19へ進む。また処理範囲が存在しない場合、処理範囲設定判断ステップ18は孤立点塗つぶしステップ19へ進む。
孤立点塗つぶしステップ19は、検査対象(白)内の孤立した欠陥を形成する画素(以後、第2の画素)(黒)を白で塗つぶし、良品形状推定画像を作成する。孤立点塗つぶしステップ19により、直線描画によって背景34と分離されて孤立した輪郭線部分の欠陥や、もともと存在する輪郭線部分以外の欠陥が白に切換えられる。
図3は、本実施形態の被検査体の検査対象の輪郭線部分に欠陥が存在せず、輪郭線部分以外に欠陥が存在する場合の画像図である。図中(a)は、被検査画像20を示し、(b)、(c)、(d)は後述する良品形状推定画像を作成する過程を示し、(b1)は(b)の部分拡大図を示す。被検査画像20は、画像取込ステップ1で被検査体(図示せず)を取込み、取込んだ画像を2値化ステップ2で適正な2値化レベルに2値化した画像である。図3(a)に示すように、被検査画像20は、検査対象23(白)の内側に欠陥22(黒)が存在するが、検査対象23の背景24(黒)と、検査対象23(白)の境界である輪郭線25部分には欠陥を含まない。
図4は、本実施形態の被検査体の検査対象の輪郭線部分と、輪郭線部分以外に欠陥が存在する場合の画像図である。図中(a)は、被検査画像30を示し、(b)〜(e)は後述する良品形状推定画像を作成する過程を示す。被検査画像30は、画像取込ステップ1で被検査体(図示せず)を取込み、取込んだ画像を2値化ステップ2で適正な2値化レベルに2値化した画像である。図4(a)に示すように、被検査画像30は、検査対象33(白)と、検査対象33の背景34(黒)との境界である輪郭線35部分に欠陥31が存在する。また、検査対象33(白)の内側に欠陥32(黒)が存在する。
被検査画像20の輪郭線25、被検査画像30の輪郭線35は、前述した輪郭点を連ねた集合である輪郭点列として抽出さる。
次に、本実施形態の作動について、図3と図4とを並行、且つ対比しつつ図1と、図2のフローチャートに基づき説明する。尚、実際に実行される処理は、例えば図3又は図4のいずれか一方である。
(画像取得ステップ、2値化ステップ、検査対象抽出ステップの作動について)
図1のフローチャートに示すように、画像取得ステップ1により被検査体の画像が取込まれ、被検査原画像(図示せず)が取得される。この被検査原画像には、被検査体の検査対象、背景(検査しない領域)、欠陥が含まれ、まだ、この時点では2値化されていない。
次に、撮影された被検査原画像は、2値化ステップ2により適正な2値化レベルに2値化され、被検査画像20、30が作成される。ここで、検査対象23、33が白、その背景24、34が黒、欠陥22、31、32が黒の2値に変換される。
2値化処理が終了すると、検査対象抽出ステップ3により、被検査画像20、30から検査対象23、33が抽出される。そして以下に述べるように、検査対象23、33から被検査体の2値化した良品形状推定画像20d、30eが図2のフローチャートに基づき作成される。
(輪郭線抽出ステップ、処理範囲設定ステップ、2点抽出ステップの作動について)
図2、図3、図4に示すように、輪郭線抽出ステップ10により輪郭線25、35の輪郭点列E25(図5(a))、E35(図6(a))を抽出する。
抽出した輪郭点列E25、E35に対して処理範囲設定ステップ11により処理範囲M(図3(b))、N(図4(b))が設定される。
次に、2点抽出ステップ12により処理範囲M、N内の任意の2点、即ち(A点とB点)の2点、(C点とD点)の2点を抽出する(図3(b)、図4(b))。ここで、処理範囲M内のA点、B点間の輪郭線25と、処理範囲N内のC点、D点間の輪郭線35をそれぞれ第1の輪郭線27、第1の輪郭線37とする。即ち、輪郭線25と、輪郭線35は、それぞれ第1の輪郭線27と、第1の輪郭線37を含む。
(輪郭線長さ算出ステップ、直線長さ算出ステップ、比較値判断ステップの作動について)
次に、輪郭線長さ算出ステップ13によりそれぞれの輪郭線25、35に沿う処理範囲M内のA点、B点間(2点間)の第1の輪郭線27の輪郭線長さAB(輪郭線長さ)、処理範囲N内のC点、D点間(2点間)の第1の輪郭線37の輪郭線長さCD(輪郭線長さ)を算出する。尚、輪郭線長さと、直線長さと、比較値の計算は、2点抽出判断出ステップ17の判断に基づき実行される。
また直線長さ算出ステップ14によりA点、B点間の直線28の直線長さAB(直線長さ)、C点、D点間の直線38の直線長さCD(直線長さ)を算出する。
図3では輪郭線長さABと直線長さABは、ほぼ同一の長さになる。しかし、図4では輪郭線長さCDは直線長さCDに比べ長く、その長さの差が大きい。これは、以下に述べる理由により、図3は輪郭線25部分に欠陥が存在しないが、図4では輪郭線35部分に欠陥31が存在するためである。
次に、比較値判断ステップ15により比較値(輪郭線長さAB÷直線長さAB)、(輪郭線長さCD÷直線長さCD)を算出し、所定の適切な閾値を超えるか否かが判断される。ここで閾値を例えば1.960とする。下記するように、図3の場合は(輪郭線長さAB÷直線長さAB)=1.110<閾値1.960で閾値より小さく、図4の場合は(輪郭線長さCD÷直線長さCD)=2.021>閾値1.960で閾値を超える。
図5は、図3の処理範囲Mの画素構造を拡大した図で、(a)は画像を構成する画素Eと、輪郭線25の輪郭点列E25の一部を示し、(b)は輪郭線長さABと直線長さABを算出する説明図である。
図5の(a)に示すように、□、■は画像を構成する2値の画素Eを示す。×印のついた画素は輪郭線25を構成する第1の画素E2で、第1の画素E2が連なった集合が輪郭線25の輪郭点列E25である。従って、第1の画素E2は画素Eに含まれる。
図3の場合、図5の(b)に示すように、輪郭線長さABの輪郭点列は、A点の画素EaからB点の画素Ebの間の△で示される画素を含む16画素数で、その内、上下左右に繋がる画素数は11画素で、斜めに繋がる画素数が4画素あるので、輪郭線長さABの画素数は(11+1.414×4)=16.656である。輪郭線長さAB=16.656(画素)×画素分解能(mm/画素)となる。
直線長さABの輪郭点列は、A点の画素EaからB点の画素Ebの間の○で示される画素を含む16画素数で、斜めに繋がる画素数が0画素で、上下左右に繋がる画素数は15画素である。直線長さAB=15(画素)×画素分解能(mm/画素)となる。
従って、(輪郭線長さAB÷直線長さAB)=1.110となる。
上記計算は、A点と、B点間の計算であるが、A点と、隣の△点からB点間に至るまで順次、2点抽出判断ステップ17の判断の基づき実行される。
図5の(b)のA点と△で示される全ての点間について、(輪郭線長さA△÷直線長さA△)の比較値を計算する。その結果、A点と△で示される全ての点間の閾値は1.960より小さい。
図6は、図4の処理範囲Nの画素構造を拡大した図で、(a)は画像を構成する画素Eと、輪郭線35の輪郭点列E35の一部を示し、(b)は輪郭線長さCDと直線長さCDを算出する説明図である。
図4の場合、図6の(a)に示すように、□、■は画像を構成する2値の画素Eを示す。
×印のついた画素は輪郭線35を構成する第1の画素E3で、第1の画素E3が連なった集合が輪郭線35の輪郭点列E35である。従って、第1の画素E3は画素Eに含まれる。
図6の(b)に示すように、輪郭線長さCDの輪郭点列はC点の画素EcからD点の画素Edの間の△で示される画素を含む28画素数で、その内、上下左右に繋がる画素数は19画素で、斜めに繋がる画素が8画素あるので、輪郭線長さABの画素数は(19+1.414×8)=30.312である。輪郭線長さAB=30.312画素×画素分解能(mm/画素)となる。
直線長さCDの輪郭点列はC点の画素EcからD点の画素Edの間の○で示される画素を含む15画素数で、斜めに繋がる画素数が0画素で、直線長さCDの画素数は15である。直線長さCD=15画素×画素分解能(mm/画素)となる。
従って、(輪郭線長さCD÷直線長さCD)=2.021となる。
上記計算は、C点と、D点間の計算であるが、C点と、隣の△点からD点間に至るまで順次、2点抽出判断ステップ17の判断の基づき実行される。
図6(b)のC点と、△で示される全ての点間について、(輪郭線長さC△÷直線長さC△)の比較値を計算する。その結果、C点と△で示される全ての点間の閾値は、1.960より小さい。即ち、C点と、D点の一つ手前の△の点までは、C点と△で示される全ての点間の比較値は閾値1.960より小さく、C点、D点間で初めて閾値は1.960を超える。
また、比較値判断ステップ15により算出される比較値は、輪郭線長さと直線長さの差異が判れば良く、(輪郭線長さ−直線長さ)の式で算出しても良い。
(直線描画ステップ、2点抽出判断ステップの作動について)
比較値が閾値を超える場合は、直線描画ステップ16により2点間を直線で結び描画する。この処理を処理範囲内の全ての輪郭点列について実施し、全ての輪郭点列について実施が終了しているか否かは2点抽出判断ステップ17により判断される。
図3の場合、比較値(輪郭線長さAB÷直線長さAB)が閾値より小さいので、直線描画ステップ16をスキップして、2点抽出判断ステップ17に進む。
図4の場合、比較値(輪郭線長さCD÷直線長さCD)が閾値を超えるので、C点、D点間の第1の輪郭線37は欠陥であると判断する。そこで、C点、D点間の良品の輪郭線は、C点とD点の2点間を結ぶ直線と推定し、C点とD点を直線38で結び描画する(図4(c))。
図4(c)の描画により、図4(a)の被検査画像30において、検査対象33の背景34(黒)と同化していた検査対象33の輪郭線35部分に存在する欠陥31が描画した直線38により背景34と分離され、直線描画ステップ16の処理が終了する。次に2点抽出判断ステップ17が実行され、処理範囲N内の処理が終了したことが判断され、処理範囲設定判断ステップ18が実行される。
一方、(輪郭線長さ÷直線長さ)が閾値以下の場合は、2点間の第1の輪郭線は変化せず保持される。この処理を処理範囲内の全ての輪郭点列について実行し、全ての輪郭点列について実行が終了しているか否かは2点抽出判断ステップ17により判断される。
図3の場合、(輪郭線長さAB÷直線長さAB)が閾値以下であるので、A点、B点間(2点間)の第1の輪郭線27は良品の輪郭線と判断され、第1の輪郭線27は現状のまま保持される(図3(c))。次に2点抽出判断ステップ17が実行され、処理範囲M内の処理が終了したことが判断され、処理範囲設定判断ステップ18が実行される。
(処理範囲設定判断ステップの作動について)
処理範囲設定判断ステップ18では、処理すべき別の処理範囲が存在するか否かが判断される。ある場合は、処理範囲設定ステップ11のステップに戻り、処理範囲設定ステップ11から処理範囲設定判断ステップ18までの一連のステップが、実行され処理すべき処理範囲が存在しなくなるまで繰返し実行される。即ち、検査対象23、33の輪郭線25、35の全周に亘り、処理範囲設定ステップ11から処理範囲設定判断ステップ18までの一連のステップが、処理すべき処理範囲が存在しなくなるまで繰返し実行され、処理範囲設定判断ステップ18が終了する。
図4の場合、検査対象33の輪郭線35部分には、一箇所、欠陥31が存在するだけなので、第1の輪郭線37が直線描画ステップ16により直線38が描画される(図4(c))。その結果、図4(a)に示される輪郭線35部分に存在する欠陥31が背景34と分離され、図4(d)に示すように、良品と推定される直線38を含む輪郭線35dが描画され、画像30dが取得される。
輪郭線35dは、直線38と輪郭線35の第1の輪郭線37を除いた輪郭線とからなる。この時点では、まだ画像30dには、被検査画像30の欠陥31、欠陥32が存在している。そして、処理範囲設定判断ステップ18が終了する。
図3の場合は、輪郭線25は全周に亘り、直線描画ステップ16と、2点抽出判断ステップ17をスキップして、処理範囲設定ステップ11から処理範囲設定判断ステップ18が実行され、検査対象23の輪郭線25は、変化しない結果が取得される(図3(c))。即ち、輪郭線25部分には、欠陥が存在しないと判断する。この時点では、画像20cには、被検査画像20の欠陥22と同じ欠陥22が存在している。そして、処理範囲設定判断ステップ18が終了する。
(孤立点塗つぶしステップの作動について)
処理範囲設定判断ステップ18が終了すると、孤立点塗つぶしステップ19が実行され、検査対象(白)内の孤立した孤立点(黒)である第2画素を白で塗潰して黒から白に切換え、欠陥を含まない良品形状の良品形状推定画像が作成される。
図7は、図4の欠陥31、欠陥32の画素構造を拡大した図である。図中、(a)は欠陥32を拡大した図を示し、(b)は欠陥31を拡大した図を示す。
欠陥32は、検査対象33(白)から孤立した第2の画素E32の集合した画素群として形成される。
欠陥31も欠陥32と同様に、検査対象33(白)から孤立した第2の画素E31の集合した画素群として形成される。
図4の場合、図7に示すように、欠陥32は、検査対象33(白)内の孤立した第2の画素E32(黒)の集合である。また欠陥31も欠陥32と同様に、検査対象33(白)内の孤立した第2の画素E31(黒)の集合である。従って、図4(e)に示すように、孤立点塗つぶしステップ19により画像30dの検査対象33内に存在する欠陥32の第2の画素E32の黒が白に切換えられ、同様に、画像30dの検査対象33内に存在する欠陥31の第2の画素E31の黒が白に切換えられ、良品形状推定画像30eが作成される。
即ち、良品形状推定画像30eは、被検査画像30に存在している欠陥31と、欠陥32が取除かれ、また画像30dの直線38を含む輪郭線35dが描画されている。
図3の場合は、図4の場合と同様に、図3(d)に示すように、被検査画像20の欠陥32の黒が白に切換えられ白に塗つぶされ良品形状推定画像20dが作成され、良品形状推定画像20dは被検査画像20の欠陥22が取除かれる。良品形状推定画像20dの輪郭線25は、被検査画像20の輪郭線25である。
以上により、良品形状画像作成ステップ4により、図4に示す被検査画像30から検査対象33の輪郭線35部分と、輪郭線35部分以外にそれぞれ欠陥31、32が存在する場合の良品形状推定画像30eが作成される。同じように良品形状画像作成ステップ4により、図3に示す被検査画像20から検査対象23の輪郭線25部分に欠陥は存在せず、輪郭線25部分以外に欠陥22が存在する場合の良品形状推定画像20dが作成される。そして良品形状画像作成ステップ4の一連の処理が終了し、次に検査ステップ5の処理が実行される。
(検査ステップの作動について)
良品形状推定画像が作成されると、図1のフローチャートの検査ステップ5が実行される。
図8は、図4の実施形態において実行される検査ステップによる処理の説明図で、図中、eorは排他的論理和、=は等号を示す。
図4の場合、図8に示すように、図4(e)の良品形状推定画像30eと図4(a)の被検査画像30との排他的論理和が計算されて検査画像40が作成される。即ち、検査画像40は、被検査画像30から欠陥31、32を抽出し、抽出した欠陥41、42を描画したものである。検査画像40は、被検査画像30の輪郭線35部分に存在する欠陥31が白で示される欠陥41、輪郭線35の内側の欠陥32が白で示される欠陥42、そして欠陥41、42の背景44は黒として作成される。これにより被検査画像30の輪郭線35に存在する欠陥31、輪郭線35の内側に存在する欠陥32が検知される。また、検査画像40の欠陥41、42の形状および大きさは、被検査体の欠陥の形状および大きさとほとんど同じである。
図9は、図3の実施形態において実行される検査ステップによる処理の説明図である。
図3の場合、図9に示すように、図3(d)の良品形状推定画像20dと図3(a)の被検査画像20との排他的論理和が計算されて検査画像50が作成される。検査画像50は、被検査画像20の欠陥22が、白で示される欠陥52、そして欠陥52の背景54は黒として作成される。これにより被検査画像20の欠陥22が検知される。また、検査画像50の欠陥52の形状および大きさは、被検査体の欠陥の形状および大きさとほとんど同じである。
以上により、検査ステップ5により、図4に示す被検査画像30から検査対象33の輪郭線35部分に存在する欠陥31と、輪郭線35部分以外に存在する欠陥32が抽出された検査画像40が作成される。また、同じように、検査ステップ5により、図3に示す被検査画像20から検査対象23の輪郭線25部分以外に存在する欠陥22が抽出された検査画像50が作成される。
次に、本実施形態の効果について説明する。
被検査体の被検査画像30から検査対象33を抽出し、抽出した検査対象33から被検査体の良品形状、即ち欠陥31、32を取除いた良品形状推定画像30eを作成する。従って、良品形状推定画像30eと被検査画像30から欠陥31、32が取得される検査画像40を作成する際、従来技術の問題であるマスター画像と被検査画像との形状の差異あるいは位置ズレは発生せず、輪郭線部分をマスクするマスク画像は不要である。これにより、輪郭線35部分に存在する欠陥31の不感帯は発生しない。
そして良品形状推定画像30eを構成する画素と、被検査画像30を構成する画素との排他的論理和から欠陥31、32が描画される検査画像40を作成する。この検査画像40には、被検査画像30の欠陥31と同じ欠陥41と、被検査画像30の欠陥32と同じ欠陥42とが取得される。結果、製品の検査対象33の輪郭線35の形状が複雑でも、輪郭線35部分に存在する欠陥31と、輪郭線35以外部分に存在する欠陥32を検出できると共に、欠陥の形状と大きさが正確に判る。
また、2値化レベルを適性にすることにより、精度の高い被検査画像30を取得できる。検査画像40は、良品形状推定画像30eを構成する画素と、被検査画像30を構成する画素との排他的論理和から作成されるので、検査画像40には、輪郭線35部分に存在する欠陥31と、輪郭線35部分以外に存在する欠陥32が抽出される。従って、各々の画像30e、被検査画像30、検査画像40を構成する画素の分解能を適正値にすることにより、検査画像40に抽出される欠陥41および欠陥42の形状と大きさは高精度で描画される。
さらに、比較値が所定の閾値以下の場合(図3の場合)は、第1の輪郭線27には欠陥が存在ないと判断し、処理範囲M内のA点、B点の2点間の第1の輪郭線27を変えずに保持し、良品形状推定画像20dを作成する。比較値が所定の閾値より大きい場合(図4の場合)は、第1の輪郭線37に欠陥が存在すると判断し、処理範囲Nの第1の輪郭線37を、C点、D点の2点間を直線38で描画しC点、D点間の輪郭線とし、画像30dを作成する。従って、所定の閾値を適正値に設定することにより、輪郭線35部分に存在する欠陥31が、背景34からから正確に分離される。そして、孤立点塗つぶしステップ19により、欠陥31が正確に削除された良品形状推定画像30eが作成でき、検査画像40に欠陥31が正確に描画される。また輪郭線35部分以外に存在する欠陥32も、孤立点塗つぶしステップ19により削除された良品形状推定画像30eが作成され、検査画像40に欠陥41が正確に描画される。
従って、検査画像40は、高精度で、正確に描画される。これにより輪郭線35部分に存在する欠陥31および輪郭線35部分以外に存在する欠陥32の形状と大きさは、従来技術では欠陥の形状と大きさが判らないが、本発明では正確に判る。結果、輪郭線35部分に存在する欠陥31および輪郭線35部分以外に存在する欠陥32が微小でも、その形状と大きさが正確に判り、製品の欠陥の良否判定検査ができる。
また、欠陥31、32を検出する際、比較値判断ステップ15で使用される比較値の計算式は、(輪郭線長さ÷直線長さ)、又は、(輪郭線長さ−直線長さ)で、従来技術で使用される三角関数等の算出式に比較して簡単である。また、輪郭線長さおよび直線長さは、輪郭線および直線を構成する画素数×画素分解能(mm/画素)の式から簡単に計算できる。結果、従来技術に比べ、計算負荷が軽減される。
以上により、製品の検査対象33の輪郭線35の形状が複雑でも、輪郭線35部分に存在する欠陥31と、輪郭線35以外部分に存在する欠陥32を検出できると共に、各々の欠陥31および欠陥32の形状と大きさが正確に判り、且つ欠陥検出に要する計算負荷の軽い欠陥検出方法を提供できる。
本発明の実施形態に係わる欠陥検査方法のフローチャートである。 図1に示される良品形状画像作成ステップのフローチャートである。 本実施形態の検査対象の輪郭線部分に欠陥がない場合の画像図である。 本実施形態の検査対象の輪郭線部分に欠陥がある場合の画像図である。 図3の処理範囲の画素構造を拡大した図である。 図4の処理範囲の画素構造を拡大した図である。 図4の検査対象内の孤立した欠陥の画素構造の拡大図である。 図4の実施形態において実行される検査ステップの処理の説明図である。 図3の実施形態において実行される検査ステップの処理の説明図である。
1 画像取込ステップ
2 2値化ステップ
3 検査対象抽出ステップ
4 良品形状画像作成ステップ
5 検出ステップ
10 輪郭線抽出ステップ
11 処理範囲設定ステップ
12 2点抽出ステップ
13 輪郭線長さ算出ステップ
14 直線長さ算出ステップ
15 比較値判断ステップ
16 直線描画ステップ
17 2点抽出判断ステップ
18 処理範囲設定判断ステップ
19 孤立点塗つぶしステップ
20、30 被検査画像
20d、30e 良品形状推定画像
22、31、32 欠陥
23、33 検査対象
24、34 背景
25、35 輪郭線
27、37 第1の輪郭線
38 直線
40、50 検査画像
E 画素
E2、E3 第1の画素
E31、E32 第2の画素
E25、E35 輪郭点列
M、N 処理範囲

Claims (5)

  1. 被検査体の表面の欠陥を検出する方法であって、
    前記被検査体の画像を取込む画像取込ステップと、
    取込んだ前記画像を2値化して、被検査画像を作成する2値化ステップと、
    前記被検査画像から検査対象を抽出する検査対象抽出ステップと、
    抽出した前記検査対象の輪郭線に前記欠陥が存在するかを判断し前記輪郭線を推定して背景と分離させた欠陥と、前記検査対象内で前記輪郭線部分以外に存在する前記欠陥と、を含まない良品形状推定画像を、前記輪郭線を含む前記検査対象から作成する良品形状画像作成ステップと、
    前記良品形状推定画像と、前記被検査画像とを比較し前記欠陥を検出する検出ステップと、を備える、ことを特徴とする欠陥検出方法。
  2. 前記良品形状画像作成ステップは、前記検査対象の前記輪郭線を形成する第1の画素の集合である輪郭点列を抽出する輪郭線抽出ステップと、
    抽出した前記輪郭点列の前記輪郭点を2点以上含む処理範囲を設定する処理範囲設定ステップと、
    前記処理範囲内の前記輪郭点列の2点を抽出する2点抽出ステップと、
    抽出した前記2点間の前記処理範囲内の前記輪郭線である第1の輪郭線に沿う輪郭線長さを算出する輪郭線長さ算出ステップと、
    抽出した前記2点間の直線長さを算出する直線長さ算出ステップと、
    前記輪郭線長さと、前記直線長さとから算出した比較値と、所定の閾値とを比較し、前記第1の輪郭線に前記欠陥が存在するかを判断する比較値判断ステップと、
    前記比較値判断ステップの判断結果に基づき抽出した前記2点間を直線で描画する直線描画ステップと、
    前記処理範囲内に抽出すべき別の2点が存在するかを判断する2点抽出判断ステップと、
    前記検査対象に処理すべき別の処理範囲が存在するかを判断する処理範囲設定判断ステップと、
    前記検査対象内の孤立した第2の画素の論理値を切換える孤立点塗つぶしステップと、を具備する、ことを特徴とする請求項1に記載の欠陥検出方法。
  3. 前記比較値判断ステップは、前記比較値が所定の前記閾値以下の場合、前記第1の輪郭線は変えず、前記処理範囲設定判断ステップに進み、前記比較値が所定の前記閾値より大きい場合、前記直線描画ステップに進む、ことを特徴とする請求項2に記載の欠陥検出方法
  4. 前記比較値は、前記輪郭線長さを前記直線長さで割った値又は前記輪郭線長さから前記直線長さを差引いた値のいずれか一方である、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の欠陥検出方法。
  5. 前記検出ステップは、前記良品形状推定画像を形成する画素と、前記被検査画像を形成する前記画素との排他的論理和から検査画像を作成する、ことを特徴とする請求項1乃至4の少なくともいずれか一項に記載の欠陥検出方法。
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