JP2007132757A - 外観検査方法および同装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 局所的な欠陥だけでなく大域的な欠陥も検出することができる外観検査方法を提供する
【解決手段】被検査物を撮影して得た検査画像を分割した各小領域の欠陥判定により、まず比較的小さい点キズや線キズ等の局所的な欠陥を検出する。そして前記各小領域の濃度平均値を用いて低解像度の新たな検査画像を作成し、この低解像度の新たな検査画像を分割した各小領域の欠陥判定により、比較的大きい染みや汚れ、色むら、柄感不良、色段差等の大域的な欠陥を検出する。
【選択図】 図9

Description

本発明は、布帛等の表面欠陥を検出する外観検査方法および同装置に関する。
繊維、織物、紙などロール状の製品若しくはカラーベストや瓦などの板状の建材などの品質管理では、製造工程内における作業者の目視による欠陥判定が行われてきた。
ところが、人の視覚は長時間同じ色や柄を観察しているとその周期や明度に順応し、順応した周期や明度と異なるレベルの異常は検出しやすいが、同じレベルの異常は見逃しやすくなる特性がある。
従って、作業者の目視による欠陥判定は作業者の経験や視覚能力の差などに伴って欠陥判定基準が変動し、製品の品質がばらつくという問題があった。
そこで最近では、画像センサおよび画像処理システムを用いた自動外観検査が検討されつつある。
たとえば、下記特許文献1では、異なる方向、角度から複数の光を織物に照射し、目飛び、糸抜け、糸吊り等の欠陥検出を行う織物検査装置が開示されている。また、下記特許文献2では、フラット平面を持つシート状の被検査物に対し、グレースケール画像の正規化相関に基づく異物や汚れなどの検査方法も開示されている。
これらの方法では、染色された織物や組織柄を有する織物に対し、正常な画像および検査時における画像から抽出した特徴量をテンプレートマッチング法、相関法、周波数解析法等により比較し、その不具合を抽出することを主たる特徴としている。
特開2003−138468号公報 特開2004−177170号公報
しかしながら、布帛等における表面欠陥には、点キズ、線キズ、欠け等の局所的な欠陥と、しわ、色段差、カスレ、汚れ、柄感不良等の大域にわたる大域的な欠陥が存在する。
ところが、従来の上記のような検査装置や検査方法では、点キズや線キズ等の局所的な欠陥については、製品表面の欠陥の定量化が可能になり検出精度の向上が期待できるものの、色段差や柄感不良、カスレ等の大域的な欠陥については定量化が困難で、検出することが困難であった。
本発明は、かかる問題を解決すべくなされたものであり、局所的な欠陥だけでなく大域的な欠陥も検出することができる外観検査方法および同装置を提供することを目的とする。
本発明は、下記の手段を提供する。すなわち、
[1]被検査物を撮影して検査画像を得る撮影ステップと、
前記検査画像を複数の小領域に分割する領域分割ステップと、
各小領域について濃度平均値を含む特徴量を抽出する特徴量抽出ステップと、
抽出した前記特徴量と所定の特徴量基準値とを照合することで欠陥判定を行う良否判定ステップと、
前記各小領域をその濃度平均値を有する画素として扱った低解像度の新たな検査画像を作成する低解像度化ステップと、を有し、
前記低解像度化ステップによって作成された低解像度の新たな検査画像に基づいて、前記領域分割ステップ、前記特徴量抽出ステップおよび前記良否判定ステップをさらに1回以上繰り返すことを特徴とする外観検査方法。
[2]前記領域分割ステップでは、隣接する小領域が互いに重複部分を有するように分割する前項1に記載の外観検査方法。
[3]前記領域分割ステップ、前記特徴量抽出ステップおよび前記良否判定ステップの繰り返し回数を、前記撮影ステップの撮像により得られた検査画像に基づく1回目を含めて、合計3回以上とする前項1または2に記載の外観検査方法。
[4]複数回行われる前記良否判定ステップには、互いに異なる種類の前記特徴量を用いるものが含まれる前項1〜3のいずれかに記載の外観検査方法。
[5]2回目以降に行われる前記良否判定ステップには、前記特徴量として周波数分析結果を用いる回を含む前項1〜4のいずれかに記載の外観検査方法。
[6]前記特徴量抽出ステップでは、前記濃度平均値に加えて、濃度上限値、濃度下限値、濃度分散値、濃度ヒストグラムおよびテクスチャ特徴量の少なくとも1つを含む複数種類の特徴量を抽出し、
前記良否判定ステップでは、これら複数種類の特徴量に基づいて欠陥判定を行う前項1〜5のいずれかに記載の外観検査方法。
[7]複数の良品を撮影した画像から抽出した複数種類の特徴量に基づいて、前記良否判定ステップにおける前記特徴量基準値を設定する前項1〜6のいずれかに記載の外観検査方法。
[8]複数の良品を撮影したの画像から抽出した複数種類の特徴量を多次元ベクトルとして表現し、その平均値ベクトルおよび共分散行列を前記良否判定ステップにおける前記特徴量基準値に設定する前項1〜6のいずれかに記載の外観検査方法。
[9]前記良否判定ステップでは、各小領域について抽出した前記特徴量と前記特徴量基準値との統計的距離尺度に基づいて欠陥判定を行う前項8に記載の外観検査方法。
[10]前記良否判定ステップでは、各小領域毎にその特徴量と前記特徴量基準値との照合結果を数値化し、各小領域とその近傍の小領域との前記照合結果の差に基づいて欠陥判定を行う前項1〜9のいずれかに記載の外観検査方法。
[11]前記良否判定ステップでは、各小領域と隣接する小領域との前記照合結果の最大偏差に基づいて欠陥判定を行う前項10に記載の外観検査方法。
[12]前記撮影ステップでは、被検査物をカラー撮影する前項1〜11のいずれかに記載の外観検査方法。
[13]被検査物が布帛である前項1〜12のいずれかに記載の外観検査方法。
[14]被検査物が周期性を有する柄物である前項1〜13のいずれかに記載の外観検査方法。
[15]被検査物を撮影して検査画像を得る撮影手段と、
前記検査画像を複数の小領域に分割する領域分割手段と、
各小領域について濃度平均値を含む特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、
抽出した前記特徴量と所定の特徴量基準値とを照合することで欠陥判定を行う良否判定手段と、
前記各小領域をその濃度平均値を有する画素として扱った低解像度の新たな検査画像を作成する低解像度化手段と、を有し、
前記領域分割手段、前記特徴量抽出手段および前記良否判定手段は、前記低解像度化手段によって作成された低解像度の新たな検査画像に基づいて、小領域の分割処理、特徴量の抽出処理および欠陥判定処理をさらに1回以上繰り返すことを特徴とする外観検査装置。
上記発明[1]によると、段階的に大きさの異なる小領域を設定しながら欠陥判定を行うことにより、大きさの異なる欠陥を検出することができる。すなわち、被検査物を撮影して得た検査画像を分割した各小領域の欠陥判定により、まず比較的小さい点キズや線キズ等の局所的な欠陥を検出することができる。そして前記各小領域の濃度平均値を用いて低解像度の新たな検査画像を作成し、この低解像度の新たな検査画像を分割した各小領域の欠陥判定により、比較的大きい染みや汚れ、色むら、柄感不良、色段差等の大域的な欠陥をも検出することができる。
上記発明[2]によると、隣接する小領域が互いに重複部分を有するように分割するため、各小領域の境界付近に存在する欠陥も感度良く検出することができる。
上記発明[3]によると、大きさの異なる小領域を3段階以上設定して欠陥判定を行うため、より多様な大きさの異なる欠陥を確実に検出することができる。
上記発明[4]によると、各回の良否判定ステップ毎に、検出対象となる欠陥の大きさに応じて検出に適した特徴量を用いて、多様な大きさの欠陥をより確実に検出することができる。
上記発明[5]によると、比較的大きな欠陥の検出に適した特徴量である周波数分析結果を2回目以降に行われる良否判定ステップに用いることで、大域的な欠陥をより確実に検出することができる。
上記発明[6]によると、複数種類の特徴量に基づいて欠陥判定を行うため、種々の欠陥をより正確に検出することができる。
上記発明[7]によると、複数の良品画像から抽出した複数種類の特徴量に基づいて前記特徴量基準値を設定するための良品の特徴をより的確に表現した基準値を設定することができ、これにより適切な良否判定を行うことができる。
上記発明[8]によると、複数の良品画像から抽出した複数種類の特徴量に基づいて前記特徴量基準値を設定するための良品の特徴をより的確に表現した基準値を設定することができ、これにより適切な良否判定を行うことができる。
上記発明[9]によると、統計的距離尺度に基づいて欠陥判定を行うため、各小領域の良否の程度を具体的に表現しながら欠陥判定を行うことができる。
上記発明[10]によると、近傍の小領域との照合結果の差に基づいて欠陥判定を行うため、各小領域毎の特徴量喜寿運地との照合だけでは検出できない欠陥であっても、近傍の小領域と比較してより大きく特徴量基準値から外れている欠陥を検出することができる。
上記発明[11]によると、各小領域と隣接する小領域との前記照合結果の最大偏差に基づいて欠陥判定を行うため、近傍の小領域と比較して特徴量基準値から外れている程度を正確に捉えて欠陥判別を行うことができる。
上記発明[12]によると、被検査物をカラー撮影するため、カラー画像に基づいてより正確に欠陥判別を行うことができる。
上記発明[13]によると、布帛における大きさの異なる欠陥を検出することができる。
上記発明[14]によると、局所的な欠陥だけでなく、大域的な欠陥の柄感不良等も検出することができる。
上記発明[15]によると、段階的に大きさの異なる小領域を設定しながら欠陥判定を行うことにより、大きさの異なる欠陥を検出することができる。すなわち、被検査物を撮影して得た検査画像を分割した各小領域の欠陥判定により、まず比較的小さい点キズや線キズ等の局所的な欠陥を検出することができる。そして前記各小領域の濃度平均値を用いて低解像度の新たな検査画像を作成し、この低解像度の新たな検査画像を分割した各小領域の欠陥判定により、比較的大きい染みや汚れ、色むら、柄感不良、色段差等の大域的な欠陥をも検出することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この実施形態にかかる外観検査装置の構成説明図である。図2は、同外観検査装置の機能ブロック図である。
この外観検査装置の被検査物1は、検査対象部位が平面状の形態を有するたとえば織物等の布帛であり、この実施形態では、図1に示すように、ロール状に巻かれた長尺物として供されている。
[外観検査装置]
外観検査装置は、図1および図2に示すように、被検査物1を所定の撮影領域に送り込む搬送装置2と、被検査物1を撮影するカメラ3と、被検査物1を照明する照明4と、カメラ3によって撮像された画像に基づいて検査を行う画像解析装置5とを備えている。
搬送装置2は、ロール状に巻かれた被検査物1を従動ローラ21で回転自在に支持し、一端側から順次、駆動源23を備えた駆動ローラ22に巻き取っていくことで、被検査物1を長手方向に搬送して、被検査物1の各部を両ローラ21,22間に設定される所定の撮影領域31に送り込むようになっている。
この搬送装置2は、画像解析装置5が備える後述の撮影制御手段51に被検査物1を搬送駆動した距離を伝達するようになっており、この搬送駆動した距離に応じて撮影制御手段51が搬送装置2を駆動制御するようになっている。
カメラ3は、前記撮影領域31に送り込まれた被検査物1を撮影して検査画像を取得するものであり、具体的には、CCD等の撮像素子を備えたエリアセンサカメラ又はラインセンサから構成されている。この実施形態では、複数台(たとえば3台)のカメラ3…が被検査物1の搬送方向に直交する幅方向に並べて配置されており、これにより各カメラ3…を移動させることなく、被検査物1の全幅を切れ目なく撮影できるようになっている。
このカメラ3もまた、画像解析装置5が備える後述の撮影制御手段51によって駆動制御され、被検査物1が搬送装置2によって撮影領域31の長さを越えない所定の距離を搬送される毎に、検査画像を取り込むようになっており、これにより被検査物1の搬送方向(長手方向)についても切れ目なく撮影できるようになっている。
照明4は、撮影領域31に送り込まれた被検査物1に照明光を照射するものであり、具体的には、蛍光灯等から構成されている。
この照明4もまた、画像解析装置5が備える後述の撮影制御手段51によって駆動制御され、所定のタイミングで点灯および消灯されるとともに、被検査物1に応じた照明強度が設定されるようになっている。
なお、以上の搬送装置2、カメラ3、照明4および画像解析装置5の撮影制御手段51は、被検査物1を撮影して検査画像を得る撮影手段として機能する。
画像解析装置5は、カメラ3によって撮像された画像を解析して欠陥判定を行うものである。この画像解析装置5は、具体的には、CPU、RAM、ROM、ハードディスク装置等の記憶装置、キーボード等の入力装置、モニタ等の出力装置を備えたコンピュータからなり、このコンピュータ上に、上記撮影動作を制御する撮影制御手段51と、前記検査画像を複数の小領域に分割する領域分割手段52と、各小領域について濃度平均値を含む特徴量を抽出する特徴量抽出手段53と、抽出した前記特徴量と所定の特徴量基準値とを照合することで欠陥判定を行う良否判定手段54と、前記各小領域をその濃度平均値を有する画素として扱った低解像度の新たな検査画像を作成する低解像度化手段55と、前記所定の特徴量基準値を設定する基準値設定手段56と、が機能的に構成されている。
そして、後述するように、実際の検査時等には、前記領域分割手段52、前記特徴量抽出手段53および前記良否判定手段54は、前記低解像度化手段55によって作成された低解像度の新たな検査画像に基づいて、小領域の分割処理、特徴量の抽出処理および欠陥判定処理をさらに1回以上繰り返すようになっている。
これら各手段51〜56の具体的な機能および動作については後述する。
[外観検査方法]
以下、この外観検査装置を用いて行われる外観検査方法について説明する。
この実施形態にかかる外観検査方法では、実際の製品等を被検査物1とする検査に先だって、欠陥判定の判定基準とする基準値(特徴量基準値)の設定を行い、こうして設定した基準値を用いて実際の製品等に対する検査を行うようになっている。そこで、まず基準値の設定処理について説明し、その後、実際の製品等を被検査物1とする検査処理について説明する。
(特徴量基準値の設定)
図3は、本発明の一実施形態における特徴量基準値の設定処理の流れを示すフローチャートである。
この実施形態では、多数の良品を撮影した画像から特徴量基準値を設定する。
この特徴量基準値の設定処理においても、後述する実際の製品等を被検査物1とする検査と同様の手順により、撮影画像から段階的に低解像度の画像が作成され、各段階の画像を分割した小領域の統計的な特徴量の抽出が行われる。そして、特徴量基準値の設定処理では、多数の良品を撮影し、そうして得た良品画像から抽出された統計的な特徴量に基づいて、特徴量基準値の設定が行われるようになっている。
なお、以下においては、撮影画像を対象とした1回目(1段階目)の特徴量の抽出処理等をレベル0、撮影画像を順次低解像度化して得られた低解像度画像を対象とした2回目(2段階目)以降の特徴量の抽出処理等をレベル1,レベル2…と称する。
特徴量基準値の設定処理では、まず複数の良品の撮影が行われる(ステップS12)。この複数の良品には合格限度品が含まれ、良品と判断されるべき被検査物1の多様な特徴が含まれるようになっている。この撮影は、画像解析装置5の撮影制御手段51によって搬送装置2,カメラ3および照明4が駆動制御することによって行われる。
<小領域の分割>
こうして複数の良品から撮影された各画像は、領域分割手段52によってそれぞれ複数の小領域に分割する領域分割処理が行われる(ステップS14)。
図4は、領域分割処理の一例を示す説明図である。この例では、撮影によって得られた画像x0を、縦N個、横M個の小領域r0に分割している。各小領域r0は、いずれも同じサイズ(画素数)に設定されている。具体的には、各小領域r0は縦横とも同じ画素数(n0×n0画素)に設定されている。
また、各小領域r0は、隣接する小領域r0が互いに重複部分を有するように設定されている。仮に重複部分なく領域分割を行うと、各小領域r0の境界に跨る欠陥が分断されて各小領域r0に含まれることになり、各小領域r0内で異常として検出されるために十分な大きさを保てない場合がある。これに対し、本実施形態のように、隣接する小領域r0が互いに重複部分を有するように設定すれば、各小領域r0の境界付近に存在する欠陥は少なくともいずれかの小領域r0に大きく含まれやすくなり、このような欠陥を感度良く検出することができる。
各小領域r0の重複部分は、各小領域r0を分割していく際のサンプリング間隔によって決定され、この例では、重複部分(画素数m0)は、各小領域r0の半分以下の領域サイズ(0≦m0≦n0/2)に設定している。
<特徴量の抽出>
次に分割された各小領域r0に対して、特徴量抽出手段53により、濃度平均値を含む統計的な特徴量を抽出する特徴量の抽出処理が行われる(ステップS16)。
このような統計的な特徴量としては、各小領域r0を構成する各画素(n0×n0)の濃度値(階調値)を統計的に処理して抽出される各種の特徴量を採用することができ、たとえば濃度ヒストグラムから算出される各種の特徴量やテクスチャ特徴量、周波数分析結果等を挙げることができる。
そして、このような多様な特徴量から、複数種類の特徴量を用いると、多様な欠陥をいずれかの特徴量に反映させることができ、欠陥の検出性を高めることができる。
この実施形態では、撮影画像を分割した小領域r0に対する第1段階の特徴量抽出処理では、図5に示すような濃度ヒストグラムに関する特徴量として、濃度平均値μ、濃度標準偏差σ、濃度最小値xmin、濃度最大値xmaxをの4種類の特徴量を採用している。縦方向についてi番目、横方向についてj番目の位置(i,j)にある小領域r0の特徴量は、下記式によって算出することができる。
この実施形態では、このように抽出された複数種類の特徴量を要素とする多次元ベクトルを、各小領域r0の特徴量を表現する下記特徴ベクトルpr0を定義し、これにより各小領域r0の特徴量を表現する。
なお、RGB等の各色毎に濃度値(階調値)を有するカラー画像を用いる場合には、上記各種の特徴量は各色毎に算出することができる。
<基準値の設定>
次に抽出された各小領域r0の特徴量に基づいて、基準値設定手段56により、欠陥判定に用いられる特徴量基準値が設定される(ステップS18)。この特徴量基準値の設定は、被検査物1の検査対象となる領域における柄の有無によって異なる。
まず、図6に示すように、被検査物1の検査対象領域に柄がなく全体が一様であれば、各小領域r0の特徴ベクトルは統計的にみてそれぞれの位置(i,j)に依存せず、同等に扱うことができる。そこで、このような場合、この実施形態では、複数の良品を撮影した画像から得られた全ての小領域r0の特徴ベクトルを用いて平均ベクトルを算出するとともに、共分散行列を算出し、これら平均ベクトルおよび共分散行列を、特徴量基準値として設定する。
具体的に、被検査物1に柄のない場合の特徴量基準値である平均ベクトルpr0aveおよび共分散行列Cr0は、複数の良品を撮影して得られた良品画像がW枚得られているとすると、下記式によって算出することができる。
一方、図7に示すように、被検査物1の検査対象領域に周期性を有する柄が存在する場合、各小領域r0の特徴ベクトルは、検査対象領域内で周期的に繰り返されるため、同じ位置(位相)のものは同等に扱うことができる。そこで、このような場合、この実施形態では、繰り返し単位となる縦方向および横方向の1周期分に相当する領域(1周期領域)Sを想定して、この領域S内における各位置の各小領域r0毎に特徴量基準値を設定する。
具体的には、小領域r0のサイズを単位としたとき、被検査物1の柄が縦方向に周期U0、横方向に周期V0を持つとすると、前記1周期領域Sに含まれる各小領域r0の特徴ベクトルは、特徴集合PR0として下記式で表すことができる。
そして、複数の良品を撮影して得られた良品画像から、W個の前記1周期領域が取り出せたとすると、W個の前記1周期領域S内の同じ位置(i,j)に属する小領域r0の特徴ベクトルpr0(i,j)を平均して、下記式により各位置(i,j)の小領域r0の特徴量基準値とする平均ベクトルpr0ave(i,j)を算出するとともに、共分散行列Cr0(i,j)を算出する。
こうして算出される前記1周期領域内の各位置に属する小領域r0毎の特徴量基準値を用いると、各位置の特徴量基準値を要素とした前記特徴集合PR0に対応する平均ベクトル集合PR0aveおよび共分散行列集合CR0は、下記式で表すことができる。
なお、被検査物1の検査対象となる領域の各部位が位置に依存した色や柄を有する場合には、複数の良品から得た画像から、同じ位置に相当する小領域r0毎に、特徴量基準値を設定すればよい。具体的には、同じ位置の小領域r0の特徴量ベクトルの平均値を算出するとともに、こうして算出される特徴量ベクトルから共分散行列を求めればよい。
こうして特徴量基準値が設定されれば、上述したように段階的に行う低解像度化が予め設定された所定のレベルまで完了したかが判断され(ステップS20)、完了していれば(ステップS20でYES)、基準値の設定処理は終了する。
<低解像度画像の作成>
完了していなければ(ステップS20でNO)、低解像度化手段55により、低解像度画像の作成処理が行われる(ステップS22)。
この実施形態では、複数の良品の撮影により得られた画像に基づく1回目(1段階目)のレベル0と、この1回目の小領域r0を用いて作成された低解像度画像に基づく2回目(2段階目)のレベル1と、さらにこの2回目の小領域r1を用いて作成された低解像度画像に基づく3回目(3段階目)のレベル2との合計3回の特徴量基準値の設定を行うものとする。
1回目(1段階目)のレベル0における特徴量基準値が上述のようにして設定されると、2回目(2段階目)のレベル1における特徴量基準値を設定するべく、レベル0における各小領域r0をその濃度平均値μを有する画素として扱った低解像度の新たな画像x1が作成される。
このように、レベル0における特徴量の算出により既に計算されている各小領域r0の濃度平均値を用いて次のレベル1の低解像度画像を作成するため、画素数の多い最初の撮影画像から直接レベル1の検査画像を作成する場合と比較して、計算負荷を軽減することができる。
こうして作成される低解像度の画像x1は、レベル0の撮影画像x0における複数の画素(n0×n0)を有する各小領域r0それぞれを画素扱いするものであるから、微細な欠陥の影響が捨象されたものとなり、より大域的な欠陥検出に適している。
続いて2段階目のレベル1の画像x1に基づいて、上述した小領域の分割処理(ステップS14)、特徴量の抽出処理(ステップS16)および基準値の設定処理(ステップS18)が繰り返し行われる。
図8は、レベル1における領域分割処理の一例を示す説明図である。この例では、低解像度化画像x1を、縦L個、横K個の小領域r1(n1×n1画素)に分割している。また隣接する小領域r1が互いに重複部分(m1画素)を有するように設定され、各小領域r1の境界付近に存在する欠陥も感度良く検出できるようにされている。
レベル1における各小領域r1から抽出する特徴量として、この実施形態では、上述した濃度平均値μと、周波数分析結果を示す特徴量として各小領域r1のフーリエ・パワースペクトルsとを採用する。このように、大域的な欠陥検出に適したレベル1において、比較的大きな欠陥の検出に適した周波数分析結果を特徴量に用いることで、大域的な欠陥の特徴をより明確に捉えることができる。このような各小領域r1の特徴量を多次元ベクトルで表現した特徴ベクトルpr1は下記式に表される。
こうして各小領域r1の特徴量が抽出されれば、上述したレベル0と同様に、柄がない場合には、全ての小領域r1に共通の特徴量基準値として平均ベクトルpr1aveおよび共分散行列Cr1が設定され、周期性を有する柄がある場合には、柄の1周期領域内の各位置の小領域r1毎に特徴量基準値が設定され、それを集合として表現した平均ベクトル集合PR1aveおよび共分散行列集合CR1が設定される。
こうして2回目(2段階目)のレベル1における特徴量基準値の設定が完了すれば、引き続き3回目(3段階目)のレベル2における特徴量の設定が繰り返される。
この3回目のレベル2は、より大域的な欠陥検出に適しており、上述した2回目のレベル1と同様に、特徴量として周波数分析結果を示すフーリエパワースペクトルを採用するようになっており、上述した2回目のレベル1と同様の手順により、柄がない場合には、全ての小領域r2に共通の特徴量基準値として平均ベクトルpr2aveおよび共分散行列Cr2が設定され、周期性を有する柄がある場合には、柄の1周期領域内の各位置の小領域r2毎に特徴量基準値が設定され、それを集合として表現した平均ベクトル集合PR2aveおよび共分散行列集合CR2が設定される。
この実施形態では、上述したように3段階(レベル0〜2)の特徴量の抽出に留めるが、以上のように分割された各小領域rの濃度平均値μを用いて順次画像を低解像度化するとともに、その領域サイズに適した特徴量を抽出することが可能である。
(製品の検査)
次に、上述のようにして設定された特徴量基準値を用いて行われる実際の製品等を被検査物1とした検査の手順について説明する。
図9は、本発明の一実施形態における検査処理の流れを示すフローチャートである。
実際の製品等を被検査物1とする検査処理では、まず被検査物1の撮影が行われる(ステップS32)。
続いて被検査物1を撮影して得られた検査画像x0に対し、領域分割手段52によって複数の小領域r0に分割する領域分割処理が行われるとともに(ステップS34)、特徴量抽出手段53によって各小領域r0の統計的な特徴量pr0の抽出処理が行われる(ステップS36)。これらの領域分割処理および特徴量の抽出処理は、上述した特徴量基準値の設定処理における処理と同じである。
続いて、良否判定手段54により、抽出された特徴量pr0に基づいて欠陥判定処理が行われる(ステップS38)。この欠陥判定処理については後で詳述する。
この欠陥判定処理において欠陥が発見されれば(ステップS40でYES)、画像解析装置5のモニタ画面等に欠陥個所の表示が行われるとともに(ステップS42)、欠陥の位置や種類等の欠陥情報が記憶装置等に記録される(ステップS44)
そして、段階的に行う欠陥判定処理が予め設定された所定のレベルまで完了したかが判断される(ステップS46)。上述した特徴量基準値の設定と同様に、この実施形態では、3回目(3段階目)のレベル2まで低解像度化を行うため、被検査物1を撮影した検査画像に基づくレベル0の欠陥検出が完了した時点、およびレベル1の欠陥検出が完了した時点であれば、低解像度画像の作成処理を行い(ステップS48)、上述した領域分割処理(ステップS34)、特徴量の抽出処理(ステップS36)および欠陥判定処理(ステップS38)が繰り返される。
一方、レベル2の欠陥検出が完了すれば(ステップS46でYES)、被検査物1の検査対象とすべき全領域の検査が完了したかが判断され(ステップS50)、完了していなければ(ステップS50でNO)、未検査領域の撮影のために被検査物1を搬送して被検査物1の撮影(ステップS32)に戻る。全領域の検査が完了していれば(ステップS50でYES)、一連の検査処理を終了する。
<欠陥判定>
次に、上記フローチャートのステップS38で行われる欠陥判定処理について詳述する。
この欠陥判定処理では、各レベル0〜2において、被検査物1から抽出された各小領域r0〜r2の特徴量pr0〜pr2と、上述の基準値の設定処理によって設定された各レベル0〜2の特徴量基準値とを照合することによって行われる。
図10は、各レベルにおいて検出される欠陥の大きさを概念的に示した説明図である。
各レベル0〜2では、それぞれ特徴量が抽出される小領域r0〜r2の大きさが異なっているため、たとえば比較的小さい点キズや線キズ等の局所的欠陥が各レベルの小領域r0〜r2に存在する場合を想定すると、レベル0の小さな小領域r0であれば、その局所的欠陥による影響が特徴量pr0に大きな影響を与えるが、レベル1、レベル2の比較的大きな小領域r1,r2の特徴量pr1,pr2に与える影響は小さい。このためこのような局所的な欠陥の検出は小領域が小さいレベルが適している。
一方、比較的大きい染みや汚れ、色むら、柄感不良、色段差等の大域的な欠陥は、良品等と比較すると濃度値の差異は小さくてもその大きさのために欠陥と認識される場合がある。このような場合、たとえばレベル0等の小さな小領域r0では、ノイズレベルに紛れてしまって異常とは判定できないことがある。このため、このような大域的な欠陥の検出は小領域が比較的大きなレベルが適している。
この実施形態では、上述したように、小領域の大きさの異なる3つのレベル0〜2のそれぞれにおいて欠陥判別を行うため、局所的な欠陥から大域的な欠陥まで多様な種類の欠陥を好適に検出することができる。
この実施形態においては、抽出された特徴量と特徴量基準値との照合の尺度として、両者の統計的距離尺度を用いる。このような統計的距離尺度を用いることにより、各小領域r0〜r2が基準値から外れている程度、すなわち良否の程度を具体的に表現しながら欠陥判定を行うことができる。このような統計的距離尺度としては、ユークリッド距離、ミンコフスキー距離、マハラノビス距離などを挙げることができる。ここでは、具体例として、マハラノビス距離Mhを採用した場合について説明する。
さらに、この実施形態においては、各小領域r0〜r2の前記統計的距離尺度の大きさだけでなく、その近傍の小領域r0〜r2における前記統計的距離尺度との差に基づいて第2の欠陥判定を合わせて行うようになっている。ここでは具体例として各小領域r0〜r2毎に、隣接する小領域r0〜r2とのマハラノビス距離Mhの最大偏差Dr、すなわち、各小領域r0〜r2のマハラノビス距離Mhと、隣接する全ての小領域r0〜r2におけるマハラノビス距離Mhとの差の最大値を求め、その大きさによって、第2の欠陥判定を行う。この最大偏差Drは、各小領域r0〜r2のマハラノビス距離Mhの局所的な変動の大きさを示しており、この値が大きいほど欠陥が存在する確率が高くなるものである。
この欠陥判定処理の具体的手順は、上述した特徴量基準値の設定処理と同様に、被検査物の検査対象領域における柄の有無によって異なるため、それぞれの場合について順に説明する。
まず、被検査物1の検査対象領域に柄がない場合、上述したように特徴量基準値は各小領域r0〜r2の位置に依存しないため、各レベル0〜2毎に同じ特徴量基準値としての平均ベクトルpr0ave,pr1ave,pr2aveおよび共分散行列Cr0,Cr1,Cr2が設定されている。
このとき、各小領域に欠陥が存在するか否かを判定するしきい値をマハラノビス距離Mhの大きさで、各レベル0〜2毎にγm0,γm1,γm2とすると、たとえばレベル0の各小領域r0であれば、下記式によってマハラノビス距離Mh0を算出するとともに、欠陥の有無を判定することができる。
このマハラノビス距離Mhの値は特徴量基準値から外れるあらゆる種類の欠陥を検出することができる。しかしながら、このマハラノビス距離Mhは、各小領域の特徴量それぞれが特徴量基準値からの乖離していないかを判定するものであるから、各小領域毎に見ればマハラノビス距離Mhの大きさがしきい値以下の場合の欠陥は検出できない。たとえばマハラノビス距離Mhの大きさがしきい値以下であっても、近傍の小領域との間で特徴量の差が大きければ、色段差や、柄感不良、トラ段等の大域的な欠陥として認識される場合がある。
そこでこの実施形態では、上述したように、各小領域r0〜r2毎に、隣接する小領域r0〜r2とのマハラノビス距離Mhの最大偏差Drを求め、その大きさによって、第2の欠陥判定を行う。具体的には、欠陥が存在するか否かを判定するしきい値を最大偏差の大きさで、各レベル0〜2毎にγd0,γd1,γd2とすると、たとえばレベル0の各小領域r0であれば、下記式によって最大偏差Dr0を算出するとともに、欠陥の有無を判定することができる。
図11は、近傍の小領域との最大偏差による欠陥検出の概念説明図である。同図(a)に示すような小領域に分割されている部分に濃度変化の小さい染み状の欠陥が存在しても、同図(b)に示すように各小領域毎のマハラノビス距離は大きな値とならず、いずれの小領域でもしきい値(この例では50)となって検出できない場合を想定している。しかしながらこの例では、同図(c)に示すように隣接する小領域との最大偏差を求めることにより、欠陥の存在する小領域はその近傍の小領域との比較においては明瞭な差異を示し、この例では、しきい値(この例では20)を越えて検出可能となっている。
図12は、この方法により実際に欠陥検出を行った事例であり、(a)は検出された欠陥の位置を示す欠陥マップ、(b)は撮影された実画像における位置表示である。この図に示すように、いずれのレベルの欠陥も安定して検出できることが確認できた。
一方、被検査物1の検査対象領域に周期性を有する柄が存在する場合、特徴量基準値は柄の周期に相当する1周期領域Sに含まれる各小領域r0〜r2の特徴ベクトルの集合である平均ベクトル集合PR0ave,PR1ave,PR2ave、および共分散行列の集合の集合であるび共分散行列集合CR0,CR1,CR2として設定されている。
このため、このような周期性を有する柄が存在する場合、柄の周期性に基づいて検査画像と特徴量基準値との位置合わせが必要となる。そこで、この実施形態では、検査画像の開始位置(通常画像の左上隅に設定する)が特徴量基準値である特徴集合PR0aveのどの位置にあるかを決定する。具体的には、下記式に基づいて検査画像の各小領域と、特徴量基準値における各小領域との相関値が最も大きくなるオフセット量u0、v0を求めればよい。
ただし、
こうしてオフセット量u0,v0をが求められれば、これを用いて位置合わせを行うことにより、たとえばレベル0における欠陥は下記式によって判定することができる。
図13は、この方法により実際に欠陥検出を行った事例であり、(a)は検出された欠陥の位置を示す欠陥マップ、(b)は撮影された実画像における位置表示である。この図に示すように、いずれのレベルの欠陥も安定して検出できることが確認できた。
なお、被検査物1の検査対象となる領域の各部位が位置に依存した色や柄を有する場合には、上述した周期性を有する柄の場合と同様に、検査画像と特徴量基準値との位置合わせを行ってから特徴量基準値と照合して欠陥判定を行えばよい。
[その他の実施形態]
以上、本発明を一実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更可能であり、たとえば下記のように変形してもよい。
(1)上記実施形態では、ロール状に巻かれた形態の被検査物を対象としたが、平板状等種々の形態の被検査物を対象とすることができる。
(2)上記実施形態では、特徴量基準値を複数の良品を撮影した画像から抽出した特徴量に基づいて設定したが、求められる製品等の良否判定基準に基づいて設定しても良い。
(3)上記実施形態では、欠陥判定処理をレベル0〜2の3回繰り返すようにしたが、2回だけ、あるいは4回以上繰り返すようにしても良い。
(4)上記実施形態では、全てのレベルの欠陥判定において、統計的距離尺度(マハラノビス距離)の大きさと、統計的距離尺度の隣接領域との最大偏差との2つの欠陥判定を行ったが、各レベルによっていずれか一方のみとしてもよい。たとえば、最大偏差による欠陥判定は大域的欠陥の検出に適しているため、大域的欠陥の検出に適したレベル1以上(2回目以降)の欠陥判定においてのみ採用するようにして、局所的欠陥の検出に適したレベル0の欠陥判定においては、統計的距離尺度による欠陥判定のみを行うようにしても良い。このようにすると、小領域の数が最も多いレベル0の欠陥判定を簡素化して、計算負荷を効率的に軽減することができる。
(5)上記実施形態では、各小領域の特徴量と特徴量基準値との照合結果を近傍の小領域と比較する際、統計的距離尺度を用いたが、照合結果を表す尺度であれば、任意の尺度を採用してもよい。
(6)上記実施形態では、各小領域の特徴量と特徴量基準値との照合欠陥を近傍の小領域と比較する際、各小領域に隣接する小領域とのみ比較したが、この比較対象には、隣接しない近傍の小領域も含めても良い。
本発明の一実施形態にかかる外観検査装置の構成説明図である。 同外観検査装置の機能ブロック図である。 本発明の一実施形態における特徴量基準値の設定処理の流れを示すフローチャートである。 領域分割処理の一例を示す説明図である。 濃度ヒストグラムに関する特徴量の説明図である。 柄を有しない被検査物の撮影画像の一例である。 周期性を有する柄が存在する被検査物の撮影画像の一例である。 レベル1における領域分割処理の一例を示す説明図である。 本発明の一実施形態における検査処理の流れを示すフローチャートである。 各レベルにおいて検出される欠陥の大きさを概念的に示した説明図である。 近傍の小領域との最大偏差による欠陥検出の概念説明図である。 柄の存在しない被検査物に対して実際に欠陥検出を行った事例である。 周期性を有する柄が存在する被検査物に対して実際に欠陥検出を行った事例である。
符号の説明
1 被検査物
2 搬送装置
3 カメラ
31 撮影領域
4 照明装置
5 画像解析装置
51 撮影制御手段
52 領域分割手段
53 特徴量抽出手段
54 良否判定手段
55 低解像度化手段
56 基準値設定手段

Claims (15)

  1. 被検査物を撮影して検査画像を得る撮影ステップと、
    前記検査画像を複数の小領域に分割する領域分割ステップと、
    各小領域について濃度平均値を含む特徴量を抽出する特徴量抽出ステップと、
    抽出した前記特徴量と所定の特徴量基準値とを照合することで欠陥判定を行う良否判定ステップと、
    前記各小領域をその濃度平均値を有する画素として扱った低解像度の新たな検査画像を作成する低解像度化ステップと、を有し、
    前記低解像度化ステップによって作成された低解像度の新たな検査画像に基づいて、前記領域分割ステップ、前記特徴量抽出ステップおよび前記良否判定ステップをさらに1回以上繰り返すことを特徴とする外観検査方法。
  2. 前記領域分割ステップでは、隣接する小領域が互いに重複部分を有するように分割する請求項1に記載の外観検査方法。
  3. 前記領域分割ステップ、前記特徴量抽出ステップおよび前記良否判定ステップの繰り返し回数を、前記撮影ステップの撮像により得られた検査画像に基づく1回目を含めて、合計3回以上とする請求項1または2に記載の外観検査方法。
  4. 複数回行われる前記良否判定ステップには、互いに異なる種類の前記特徴量を用いるものが含まれる請求項1〜3のいずれかに記載の外観検査方法。
  5. 2回目以降に行われる前記良否判定ステップには、前記特徴量として周波数分析結果を用いる回を含む請求項1〜4のいずれかに記載の外観検査方法。
  6. 前記特徴量抽出ステップでは、前記濃度平均値に加えて、濃度上限値、濃度下限値、濃度分散値、濃度ヒストグラムおよびテクスチャ特徴量の少なくとも1つを含む複数種類の特徴量を抽出し、
    前記良否判定ステップでは、これら複数種類の特徴量に基づいて欠陥判定を行う請求項1〜5のいずれかに記載の外観検査方法。
  7. 複数の良品を撮影した画像から抽出した複数種類の特徴量に基づいて、前記良否判定ステップにおける前記特徴量基準値を設定する請求項1〜6のいずれかに記載の外観検査方法。
  8. 複数の良品を撮影したの画像から抽出した複数種類の特徴量を多次元ベクトルとして表現し、その平均値ベクトルおよび共分散行列を前記良否判定ステップにおける前記特徴量基準値に設定する請求項1〜6のいずれかに記載の外観検査方法。
  9. 前記良否判定ステップでは、各小領域について抽出した前記特徴量と前記特徴量基準値との統計的距離尺度に基づいて欠陥判定を行う請求項8に記載の外観検査方法。
  10. 前記良否判定ステップでは、各小領域毎にその特徴量と前記特徴量基準値との照合結果を数値化し、各小領域とその近傍の小領域との前記照合結果の差に基づいて欠陥判定を行う請求項1〜9のいずれかに記載の外観検査方法。
  11. 前記良否判定ステップでは、各小領域と隣接する小領域との前記照合結果の最大偏差に基づいて欠陥判定を行う請求項10に記載の外観検査方法。
  12. 前記撮影ステップでは、被検査物をカラー撮影する請求項1〜11のいずれかに記載の外観検査方法。
  13. 被検査物が布帛である請求項1〜12のいずれかに記載の外観検査方法。
  14. 被検査物が周期性を有する柄物である請求項1〜13のいずれかに記載の外観検査方法。
  15. 被検査物を撮影して検査画像を得る撮影手段と、
    前記検査画像を複数の小領域に分割する領域分割手段と、
    各小領域について濃度平均値を含む特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、
    抽出した前記特徴量と所定の特徴量基準値とを照合することで欠陥判定を行う良否判定手段と、
    前記各小領域をその濃度平均値を有する画素として扱った低解像度の新たな検査画像を作成する低解像度化手段と、を有し、
    前記領域分割手段、前記特徴量抽出手段および前記良否判定手段は、前記低解像度化手段によって作成された低解像度の新たな検査画像に基づいて、小領域の分割処理、特徴量の抽出処理および欠陥判定処理をさらに1回以上繰り返すことを特徴とする外観検査装置。
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