JP2010210572A - 印刷物の検査方法及びその検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送による基材である原反の伸縮及び蛇行や、インク濃度の微小な変動、製造条件の違いによる製品膜厚の微小なバラツキによらず、カラーで構成された印刷物を高精度に検査することが可能な印刷物検査方法および検査装置を提供すること。
【解決手段】表面、又は裏面、又はその両面に印刷が施された印刷物の表面を撮像する撮像手段と、印刷物表面に照明を照射する第1の照明手段と、印刷物裏面に照明を照射する第2の照明手段と、撮像段階にて得られた印刷物表面の画像データを用いて、印刷物に存在する欠陥を判定する画像処理・欠陥判定手段と、撮像手段にて得られた印刷物表面の画像データ及び画像処理・欠陥判定段階により得られた判定結果を用いて、画像処理・欠陥判定を行なうための基準画像を生成・更新する基準画像生成・更新手段とを有する印刷物の検査方法および検査装置を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は印刷物の検査方法及び検査装置に関するものであり、特にカラー印刷物の欠陥検査方法及びその検査装置に関する。
印刷物で、カラーで構成されたものとして、例えば、グラビア印刷がある。以下、グラビア印刷機を例に挙げて説明することとする。
一般に、グラビア印刷機では、原反に印刷して得られる帯状の印刷物を搬送し、検査装置が有するラインセンサカメラ等の撮像手段でその印刷物の絵柄を撮像し、その際に得られる画像データに基づいて、検査を実施している。
このような印刷物の検査装置では、撮像手段によって得られる画像を、良否判定するための画像データとして使用する方法などが知られている。この場合、撮像手段によって得られる画像データが良品であることを確かめるという作業が必要になる。
また、既知のデータ類(入稿、製版)を元に、良否を判定するための画像データを生成する方法も知られている。
CCDカメラ等で印刷物を撮像し、画像処理を用いてその印刷物を検査する方法として、例えば特許文献1が提案されている。
特許文献1に記載の技術よって、確かに良否を判定するための画像データを生成することは可能となったが、搬送過程における基材である原反の伸縮及び蛇行や、インク濃度の微小な変動、印刷圧の強度などの製造条件の違いによる製品膜厚の微小なバラツキ、などにより基準画像と検査画像に微小な差異が生じ、それが誤検出・誤判定の原因となることが問題となっていた。
特許第3948866号公報
本発明は、上記問題点に鑑み考案されたもので、搬送による基材である原反の伸縮及び蛇行や、インク濃度の微小な変動、製造条件の違いによる製品膜厚の微小なバラツキによらず、カラーで構成された印刷物を高精度に検査するのに好適な撮像方法を提供すると共に、リアルタイムに高い信頼性の下で検査を行なうことが可能な検査装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するため請求項1の発明では、
表面、又は裏面、又はその両面に印刷が施された印刷物を、搬送と同期を取るかまたは所定時間間隔で、前記印刷物表面を撮像する撮像段階と、
第1の照明手段により前記印刷物表面に照明を照射する第1の照明段階と、
第2の照明手段により前記印刷物裏面に照明を照射する第2の照明段階と、
前記撮像段階にて得られた前記印刷物の表面の画像データを用いて、前記印刷物に存在
する欠陥を判定する画像処理・欠陥判定段階と、
前記撮像段階にて得られた前記印刷物の表面の画像データを用いて、画像処理・欠陥判定を行なうための基準画像を生成・更新する基準画像生成・更新段階と、
を有することを特徴とする印刷物の検査方法、
としたものである。
また、請求項2の発明では、
表面、又は裏面、又はその両面に印刷が施された印刷物を、搬送と同期を取るかまたは所定時間間隔で、前記印刷物表面を撮像する撮像手段と、
前記印刷物表面に照明を照射する第1の照明手段と、
前記印刷物裏面に照明を照射する第2の照明手段と、
前記撮像段階にて得られた前記印刷物の表面の画像データを用いて、前記印刷物に存在する欠陥を判定する画像処理・欠陥判定手段と、
前記撮像手段にて得られた前記印刷物の表面の画像データを用いて、画像処理・欠陥判定を行なうための基準画像を生成・更新する基準画像生成・更新手段と、
を有することを特徴とする印刷物の検査装置、
としたものである。
上記の目的を達成するため請求項3の発明では、
表面、又は裏面、又はその両面に印刷が施された印刷物を、搬送と同期を取るかまたは所定時間間隔で、前記印刷物表面を撮像する撮像段階と、
第1の照明手段により前記印刷物表面に照明を照射する第1の照明段階と、
第2の照明手段により前記印刷物裏面に照明を照射する第2の照明段階と、
前記撮像段階にて得られた前記印刷物の表面の画像データを用いて、前記印刷物に存在する欠陥を判定する画像処理・欠陥判定段階と、
前記撮像段階にて得られた前記印刷物の表面の画像データ及び画像処理・欠陥判定段階により得られた判定結果を用いて、画像処理・欠陥判定を行なうための基準画像を生成・更新する基準画像生成・更新段階と、
を有することを特徴とする印刷物の検査方法、
としたものである。
また、請求項4の発明では、
表面、又は裏面、又はその両面に印刷が施された印刷物を、搬送と同期を取るかまたは所定時間間隔で、前記印刷物表面を撮像する撮像手段と、
前記印刷物表面に照明を照射する第1の照明手段と、
前記印刷物裏面に照明を照射する第2の照明手段と、
前記撮像手段にて得られた前記印刷物の表面の画像データを用いて、前記印刷物に存在する欠陥を判定する画像処理・欠陥判定手段と、
前記撮像手段にて得られた前記印刷物の表面の画像データ及び画像処理・欠陥判定手段により得られた判定結果を用いて、画像処理・欠陥判定を行なうための基準画像を生成・更新する基準画像生成・更新手段と、
を有することを特徴とする印刷物の検査装置、
としたものである。
上記のように、本発明によって搬送による基材である原反の伸縮及び蛇行や、インク濃度の微小な変動、製造条件の違いによる製品膜厚の微小なバラツキによらず、カラーで構成された印刷物を高精度に検査するのに好適な撮像方法を提供すると共に、リアルタイムに、高い信頼性の下で検査を行なうことが可能な検査装置を提供することを可能としている。
本発明に係る検査装置の要部構成を示す概略構成図。 本発明の撮像及び照明手段を示す断面図。 基準画像と検査画像の差分処理の一例。 基準画像と検査画像の差分処理の一例。 固定座標における階調値を100秒周期毎にサンプリングした結果の一例。 基準画像と検査画像の関係の一例を示した模式図。 基準画像と検査画像の関係の一例を示した模式図。 本発明の基準画像生成・更新の全体動作を示すフローチャート。 本発明の検査装置の全体概略動作を示すフローチャート。
以下、図面を参照して、この発明に係る印刷物の検査方法及び装置の実施形態を説明する。図1は、本発明の印刷物の検査装置を示す構成概略図である。
本発明の検査装置は、印刷機が印刷物10を所定速度で搬送し、印刷機の搬送速度と同期を取り、且つ印刷物10の表面を撮影する撮像手段30と、印刷物10の表面に照明を照射する反射照明手段20と、印刷物10の裏面に照明を照射する透過照明手段21と、撮像手段30により印刷物10の表面を撮影して得られた画像データを用いて、印刷物10に存在する欠陥部を抽出、自動判定する制御・画像処理手段40とから構成されている。
印刷物10は、所定速度で被撮像領域を移動している。この際、印刷機に取り付けられた印刷物10の移動量を高精度に計測するユニット(エンコーダーなど)が単位距離毎の信号を発生させる。場合によっては、その信号を分周分配して、撮像手段30と制御・画像処理手段40に送ることによって、印刷機の速度変動の影響を受けないように走査撮像を行なう。撮像手段30の分解能の範囲内で印刷機の搬送速度を一定と見なすことができる場合は、トリガー信号による撮像開始、及び一定時間間隔の撮像のみで画像を得る方法も考えられるが、前述のように常に印刷機の搬送速度と同期を取った撮像の方が確実である。
また、印刷機の速度変動以外にも印刷物10の原反として、プラスチックフィルムなどの伸縮が発生しやすい原反を使用する可能性がある。印刷物10の原反に伸縮が発生した場合、印刷機の速度と同期を取った撮像を実施しても、画像に影響を与えてしまう可能性がある。よって、印刷機の搬送速度以外にも、印刷物10の伸縮の影響を考慮した計測が必要となる。一般的には、印刷物10にその一部を接触させた計測方法を採用することにより、伸縮などの影響を軽減させていることが多い。
図2は、本発明の反射照明手段20と透過照明手段21について、実施形態を示す模式図である。
撮像手段30には撮像用のレンズ32が取り付けられており、その垂直方向に撮像対象である印刷物10が配置されている。グラビア印刷機では、印刷物10はロール状にて製造されるため、搬送速度は一定速度である場合が多い。その場合には撮像対象が、常に撮像手段30の下を通過することになるので、撮像手段30は主にラインセンサカメラを選択することが多いが、印刷機の種類、特に搬送の形態によってはエリアセンサカメラを選択しても構わない。また、撮像手段30の配置は、印刷物10に対して垂直に配置しているが、ラインセンサカメラの場合、適切な画像が得られる照明系を実現でき、且つラインセンサの横並び方向において各画素間で同じ距離にある印刷物10を撮像可能であれば、
図2において、例えばθ傾けた方向(印刷物10に対して90°以外の角度の方向)に配置しても構わない。
反射照明手段20は、印刷物10と撮像手段30の間に配置され、印刷物10の表面に照射する第1の照明手段22を備えている。反射照明手段20の種類には、適切な処理を行なえる画像が得られる光量を確保できるのであれば何を使用しても構わないが、撮像手段30にラインセンサを採用する場合、ライン状に照射可能な照明系が適している。具体的には、蛍光灯や伝送ライト、LED照明等を選択使用する。また反射照明手段20は、乱反射、正反射、又はその両方、又は両方を配置させつつ印刷物10の原反によってそのうちいずれかを選択する、という配置が考えられるが、印刷機の種類(印刷方式)や原反によってどの配置を選択しても構わない。また、撮像手段30に最適な光量を受光させるため、第1の照明手段22を二個以上配置しても構わない。また、反射照明手段20に蛍光灯を採用した場合には、反射照明手段20周辺に反射部材を配置させ、光量を増加させても構わない。
反射照明手段20には撮像用のスリット31が設けられている。具体的には撮像手段30に受光する光量に影響が無ければ、空隙であっても、ガラスや透明アクリルのような透明部材がはめ込まれていてもどちらでも構わない。
透過照明手段21は、撮像手段30と透過照明手段21の間に、印刷物10が配置されるような位置関係にて配置され、印刷物10の裏面を照射する第2の照明手段23を備えている。透過照明手段21の種類には、適切な処理を行なえる画像が得られる光量を確保できるのであれば何を使用しても構わないが、撮像手段30にラインセンサを採用する場合、ライン状に照射可能な照明系が適している。具体的には、蛍光灯や伝送ライト、LED照明等を選択使用する。また透過照明手段20は、最大の光量が確保できる方法として、撮像手段30に対して直線的に配置させる方法が考えられるが、欠陥の検出に支障が出ない光量が確保できるのであれば、直線的な配置である必要はない。また、印刷機の種類(印刷方式)や原反によって、特に透過性が低い原反を使用する場合などは、透過照明手段21を採用しなくても構わない。但し、どの原反が搬送されるか未確定な印刷機に取り付ける場合などには、透過照明手段21をONとOFFを切り替え可能な形態であることが適している。また、撮像手段30に最適な光量を受光させるため、白色光を照射する第2の照明手段23をそれぞれ二個以上配置しても構わない。また、透過照明手段20に蛍光灯を採用した場合には、透過照明手段20周辺に反射部材を配置させ、光量を増加させても構わない。
図3に基準画像と検査画像の差分処理の一例を示す。図3の例では(a)基準画像と(b)検査画像間のインク濃度の微小な変動、製造条件の違いによる製品膜厚の微小なバラツキがあるものとする。図3では、明るい地の部分(背景)に対して相対的に暗い絵柄「A」が配置されたものを例とし、地の部分(背景)は同じ明るさだが、絵柄である「A」の文字の明るさの度合いが(a)基準画像と(b)検査画像で異なっている様子を模式的に表現している。
図3の(a)基準画像から(b)検査画像を減算すると、(c)差分処理画像が得られる。このとき、地の部分(背景)は(a)と(b)で同じ明るさだったので差分値は0になり、(c)では黒色で表されている。しかし、絵柄である「A」の文字の部分は(a)のほうが(b)より明るい状態だったので、差分値は0でない正の値になるので、(c)では灰色で表される。この灰色の部分が欠陥と判定される。
このような微小な差異は基準画像取得時には、当然のことながら予想することができないし、且つこの差異は製品の良否に影響しない程度及び範囲で起こりうる。しかし、長時
間検査を実施する場合、長期的微小変動の蓄積によってこのような事態になることが想定される。図3の差分処理画像のように、微小な変動であっても、誤検出・誤判定の原因となる場合がある。
図4に、基準画像と検査画像の差分処理の、別の一例を示す。図4の例では、基材である原反の搬送中の伸縮及び蛇行により、絵柄である「A」の文字の取得した画像中での位置が、(a)基準画像と(b)検査画像で異なっている様子を模式的に表現したものである。
図4の(a)基準画像から(b)検査画像を減算すると、(c)差分処理画像が得られる。このとき、(a)と(b)で同じ明るさの箇所は差分値が0で(c)では黒色で表されている。また、(a)では絵柄部分で(b)では地の部分の箇所の差分値は負の値になり、これも(c)では黒色で表されている。逆に、(a)では地の部分で(b)では絵柄部分の箇所の差分値は正の値になるので、(c)では灰色で表される。この灰色の部分が欠陥と判定される。
このような差異は基準画像取得時には、当然のことながら予想することができないし、且つ、この差異は製品の良否に影響しない程度、及び範囲で起こり得る。しかし、一時的・局所的に起こる伸縮及び蛇行によって、このような事態になることが想定される。図4の差分処理画像のように、微小な変動であっても、誤検出・誤判定の原因となる場合がある。
高精度な位置補正処理を実現した場合、搬送による基材である原反の伸縮及び蛇行による影響を軽減させることが可能である。しかしながら、伸縮及び蛇行が同時に発生した場合などには、単純な位置補正処理では影響を軽減させることは難しい場合がある。また、伸縮及び蛇行の範囲が広いと、その想定範囲分の位置補正処理の計算量が増え、処理時間や装置価格に負担を与えることも考えられる。よって位置補正処理を実施しつつ、伸縮及び蛇行の影響を軽減させる対策を採ることが望ましい。
なお、通常カラーのラインセンサ(以下カラーカメラ)による撮像では、R、G、B別に画像が出力されるため、R、G、B別に検出処理をすることが多い。当然、画像入力段階でこれらを合成し、処理することも可能であるが、合成手法によっては欠陥部の変化が平均化されることもあり、高精度な検出には不向きである。これらの課題を解決する合成手法を採用するのであれば、R、G、B別の検出処理にはこだわらない。図3〜4では、R、G、Bのうち1種類の画像に注目した処理例を示している。
また、図3〜4における差分処理は、基準画像から検査画像を減算したもので、一般的には暗側の差分処理画像と表現する。当然、検査画像から基準画像を減算した、明側の差分処理も存在するが、ここでは敢えて示さない。また、基準画像から検査画像を減算しその絶対値を取ることで、明側と暗側を一度に処理する差分手法も存在するが、明側と暗側を区別することができないため、欠陥を検出した場合の要因解析に困難を要する場合が想定されるため、本発明においては明側と暗側を区別した処理例を示す。前記課題が解決できる手法を採用するのであれば、明側と暗側を区別した検出処理にはこだわらない。
また、図3〜4における差分処理はグレースケールによる差分処理を実施しているが、例えば使用される色数が限定されている、又は多値化(二値化も含む)による弁別が可能であるような場合には、多値化処理後に差分処理を実施しても構わない。
図3〜4の例で示したように、ある固定化された基準画像によって画像処理・欠陥判定を実施する場合、搬送による基材である原反の伸縮及び蛇行や、インク濃度の微小な変動
や、製造条件の違いによる製品膜厚の微小なバラツキによって、高精度な検査が実施できないという弊害を生み出していた。
図5は、一定周期で搬送されている印刷物10の、図2の実施形態によって取得した画像の固定座標における階調値を100秒周期毎にサンプリングした結果の一例である。図5のように、同一条件において、印刷物10を製造したとしても、さまざまな要因によって、得られる画像にはバラツキが存在している。その画像を固定化された基準画像によって画像処理・欠陥判定を実施する場合、高精度な検査が実施できないという弊害を生み出していた。
そこで本発明では、基準画像を撮像手段30にて得られた印刷物10の表面の画像データを用いて更新することとする。図5に示したように、ある固定された値と比較処理を実施するとバラツキの影響が大きいが、短い時間間隔における変化量は非常に小さいことがわかる。よって、基準となる画像を取得した時間と、画像処理・欠陥判定を行なう検査画像を取得する時間間隔はできるだけ短いほうが、バラツキによる影響を軽減させることができることがわかる。当然、原反の伸縮及び蛇行についても、基準となる画像を取得した時間と、画像処理・欠陥判定を行なう検査画像を取得する時間間隔はできるだけ短いほうが、バラツキによる影響を軽減させることができる。
図6は、本発明の請求項1及び2に係る、基準画像と検査画像の関係の一例を示した模式図である。図6では、ある任意のタイミングでB周期(フレーム)目に取り込んだ画像を基準画像とした場合の、各時間(周期)における基準画像と検査画像の関係を、時間軸の上側は矢印の始点を検査画像、終点を基準画像として表現し、時間軸の下側は実行開始される基準画像と検査画像の関係を各時間(周期)別に表現したものである。ここでの周期とは1フレームの画像を取得する時間間隔を表現するものとする。図6の例では、1周期単位で基準画像が1周期後の画像に随時更新され、常時基準画像と検査画像の周期間隔が一定(図6の例では4周期)とした。
図7は、本発明の請求項1及び2に係る、基準画像と検査画像の関係の一例を示した模式図である。図7では、ある任意のタイミングでB周期(フレーム)目の画像を基準画像とした場合の、各時間(周期)における基準画像と検査画像の関係を、時間軸の上側は矢印の始点を検査画像、終点を基準画像として表現し、時間軸の下側は実行開始される基準画像と検査画像の関係を各時間(周期)別に表現したものである。図7の例では、5周期単位で基準画像が5周期後の画像に更新され、基準画像と検査画像の周期間隔を不定とした。
図6、図7のように基準画像を更新する手法は、示した例に限らず様々なものが考えられるが、更新する周期や、次に基準となる画像を決定する方法が一定であれば、より具体化が容易となる。基準画像を更新する周期などに関しては、保持することが可能な画像枚数や処理時間によって適宜選択な方が望ましい。また複数の手法を具備し、適宜選択しても構わない。
図6、7のように基準画像を更新することができれば、搬送による基材である原反の伸縮及び蛇行や、インク濃度の微小な変動、製造条件の違いによる製品膜厚の微小なバラツキ影響を軽減させることができる。しかしながら、特定の手法で基準画像を更新する場合、ある検査画像にて欠陥が発生し、その画像が基準画像に更新されてしまうことが考えられる。そのような場合、例え次に検査される検査画像が正しくとも、基準画像に意図せず欠陥が発生しているため、前述のような基準画像と検査画像の差分処理を実行すると、正常部が欠陥として検出される可能性がある。
当然、欠陥画像を基準画像に更新した場合でも、検査画像に欠陥がある場合に欠陥として検出したものと、検査画像に欠陥がない場合に欠陥として検出したものの間において、明暗関係が逆転することや、発生する座標や検出される画素などの情報が変わらないことや、欠陥画像が基準画像になることによって欠陥が発生するタイミング(周期)が更新手法によって既知であることから、正常部が欠陥として検出されるのを回避することは不可能ではない。
図8は本発明の請求項3及び4に係る、撮像手段30にて得られた印刷物10の表面の画像データ及び画像処理・欠陥判定段階により得られた判定結果を用いて、画像処理・欠陥判定を行なうための基準画像を生成・更新する基準画像生成・更新の全体動作を示したフローチャートである。図8では、基準画像の生成・更新を実行するためには、不確定なタイミングにて行なうのではなく、画像を取り込むための時間を考慮し、1周期(フレーム)を基本単位として、周期の切れ目毎に実行したほうが具体化についての検討が容易である。当然、図6や7のような更新方式を採用していることを前提として、現在保持している基準画像に欠陥画像が適用されないように図8のフローチャートを適用させる。
周期の切れ目となった時に、新しい基準画像を記憶しなければならない、又は基準画像更新のタイミングかどうかを判断する(ステップS1)。いずれの場合にも該当しなければ、動作を完了させる(ステップS1,NO)。
いずれかの場合に該当すれば(ステップS1,YES)、この判断時点までに判明した検査画像についての判定結果を取得する(ステップS2)。取得する判定結果は、全ての検査画像についての判定結果、又は検査画像のうち基準画像(基準画像候補を含む)として保持している画像についてのみであってもどちらでも構わない。判定結果を元に、現在保持している基準画像の画像データ、基準画像に関する判定結果の状態(判定結果が出ているかどうか)、基準画像に関する判定結果(良否)、基準画像への適用状況(適用前、適用中、適用後)、に関する情報を更新する(ステップS3)。この情報をもとに、消去すべき基準画像を決定し、消去を実行する(ステップS4)。消去する場合、最低でも1つ以上の基準画像が残るような判断方法を採用する必要がある。
全ての消去に関する判断が完了した時点で、新しい基準画像を記憶しなければならないタイミングかどうかを判断する(ステップS5)。
該当すれば(ステップS5,YES)、新しい基準画像を記憶する(ステップS6)。記憶した結果を元に、現在保持している基準画像、基準画像に関する判定結果の状態(判定結果が出ているかどうか)、基準画像に関する判定結果(良否)、基準画像への適用状況(適用前、適用中、適用後)、に関する情報を更新する(ステップS7)。
新しい基準画像を記憶しなければならないタイミングに該当しない場合(ステップS5,NO)、又はステップS7が完了した時点にて、基準画像更新のタイミングかどうかを判断する(ステップS8)。これに該当しなければ、動作を完了させる(ステップS8,NO)。
基準画像更新のタイミングに該当すれば(ステップS8,YES)。基準画像を更新させる(ステップS9)。基準画像更新の結果を元に、現在保持している基準画像、基準画像に関する判定結果の状態(判定結果が出ているかどうか)、基準画像に関する判定結果(良否)、基準画像への適用状況(適用前、適用中、適用後)、に関する情報を更新する(ステップS10)。情報を更新後、全体動作は完了する。
以上より、基準画像に欠陥画像が適用されることによる不具合を回避することが可能で
あるが、画像処理内容によっては判定結果が出るまでに数周期以上を要する場合も考えられるため、保持することが可能な画像枚数や処理時間を考慮し、図6、図7のような更新方式の具体的手法を選択することが望ましい。当然、基準画像に採用されるタイミングよりも処理時間の方が大きい場合などには、図8のフローチャートを適用させることはできない。
また本発明における、検査開始直後の基準画像については、入稿時や前工程におけるデータや、事前に同条件における画像データを取得したもの(同品種・他ロット、同品種・同ロット)などが考えられる。また、基準画像に欠陥が選択される可能性はあるが、検査開始直後の1周期(フレーム)目を基準画像とすることも考えられる。また、入稿時や前工程におけるデータなどと、検査開始直後の1周期(フレーム)目の画像から、基準画像を生成する方法も考えられる。本発明においては、基準画像がどのような画像を元に生成されるかについてはこだわらない。
図9は、本発明に係る、制御・画像処理手段40の全体動作を示したフローチャートである。印刷物10が所定の搬送速度にて移動し、印刷機の搬送速度及び印刷物の伸縮と同期を取り、印刷物10の表面を撮像手段30により撮像する(ステップS11)。
この画像データは、制御・画像処理手段40に送出され、この画像データから印刷物の情報を抽出する(ステップS12)。更に、抽出された情報を用いて欠陥検出・判定処理が実行される(ステップS13)。この欠陥検出・判定処理は、全ての印刷物10に対して実行され、この後全体動作は完了する(ステップS14,YES)。
上記不良検出・判定処理(ステップS13)では、得られた画像に対して二値化、多値化処理を施して不良部位を抽出するか、予め基準となる画像をマスターデータとして保持しておき、得られた画像データとのパターンマッチングや差分処理などの画像処理を施すことで各種印刷物10の不良を検出することができる。
以上より、本発明の基準画像を更新する手法を実施することで、搬送による基材である原反の伸縮及び蛇行や、インク濃度の微小な変動、製造条件の違いによる製品膜厚の微小なバラツキによらず、カラーで構成された印刷物を高精度に検査することができるようになる。
10・・印刷物
20・・反射照明手段
21・・透過照明手段
22・・第1の照明手段
23・・第2の照明手段
30・・撮像手段
31・・撮像用のスリット
32・・撮像用のレンズ
40・・制御・画像処理手段

Claims (4)

  1. 表面、又は裏面、又はその両面に印刷が施された印刷物を、搬送と同期を取るかまたは所定時間間隔で、前記印刷物表面を撮像する撮像段階と、
    第1の照明手段により前記印刷物表面に照明を照射する第1の照明段階と、
    第2の照明手段により前記印刷物裏面に照明を照射する第2の照明段階と、
    前記撮像段階にて得られた前記印刷物の表面の画像データを用いて、前記印刷物に存在する欠陥を判定する画像処理・欠陥判定段階と、
    前記撮像段階にて得られた前記印刷物の表面の画像データを用いて、画像処理・欠陥判定を行なうための基準画像を生成・更新する基準画像生成・更新段階と、
    を有することを特徴とする印刷物の検査方法。
  2. 表面、又は裏面、又はその両面に印刷が施された印刷物を、搬送と同期を取るかまたは所定時間間隔で、前記印刷物表面を撮像する撮像手段と、
    前記印刷物表面に照明を照射する第1の照明手段と、
    前記印刷物裏面に照明を照射する第2の照明手段と、
    前記撮像段階にて得られた前記印刷物の表面の画像データを用いて、前記印刷物に存在する欠陥を判定する画像処理・欠陥判定手段と、
    前記撮像手段にて得られた前記印刷物の表面の画像データを用いて、画像処理・欠陥判定を行なうための基準画像を生成・更新する基準画像生成・更新手段と、
    を有することを特徴とする印刷物の検査装置。
  3. 表面、又は裏面、又はその両面に印刷が施された印刷物を、搬送と同期を取るかまたは所定時間間隔で、前記印刷物表面を撮像する撮像段階と、
    第1の照明手段により前記印刷物表面に照明を照射する第1の照明段階と、
    第2の照明手段により前記印刷物裏面に照明を照射する第2の照明段階と、
    前記撮像段階にて得られた前記印刷物の表面の画像データを用いて、前記印刷物に存在する欠陥を判定する画像処理・欠陥判定段階と、
    前記撮像段階にて得られた前記印刷物の表面の画像データ及び画像処理・欠陥判定段階により得られた判定結果を用いて、画像処理・欠陥判定を行なうための基準画像を生成・更新する基準画像生成・更新段階と、
    を有することを特徴とする印刷物の検査方法。
  4. 表面、又は裏面、又はその両面に印刷が施された印刷物を、搬送と同期を取るかまたは所定時間間隔で、前記印刷物表面を撮像する撮像手段と、
    前記印刷物表面に照明を照射する第1の照明手段と、
    前記印刷物裏面に照明を照射する第2の照明手段と、
    前記撮像手段にて得られた前記印刷物の表面の画像データを用いて、前記印刷物に存在する欠陥を判定する画像処理・欠陥判定手段と、
    前記撮像手段にて得られた前記印刷物の表面の画像データ及び画像処理・欠陥判定手段により得られた判定結果を用いて、画像処理・欠陥判定を行なうための基準画像を生成・更新する基準画像生成・更新手段と、
    を有することを特徴とする印刷物の検査装置。
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