JP2006100314A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板にダメージを与えることなく、微小なパーティクルを効率よく除去する。
【解決手段】窒素ガスを溶解させた純水を処理槽562の下方から供給し、処理槽562の上部へオーバーフローさせる。そして、オーバーフローの状態を継続しつつ、処理槽562を含むケーシング560内を減圧する。純水中に溶解した窒素ガスは飽和状態となり、純水中で微小な気泡B1となる。気泡B1は、基板WとパーティクルPTとの間で成長し、パーティクルPTを基板Wから引き離す。基板Wから引き離されたパーティクルは、純水の流れに乗って上方へ運搬され、速やかに除去される。
【選択図】図7

Description

本発明は、半導体基板、液晶表示用ガラス基板、フォトマスク用ガラス基板等の基板の洗浄等の処理技術に関する。
従来より、基板の製造工程においては、液体中に浸漬した基板に何らかの物理的作用を与えて、基板表面に付着したパーティクルを除去する物理的洗浄処理が試みられている。たとえば、基板を浸漬した液体中に超音波振動を付与し、超音波の衝撃を利用してパーティクルを除去する洗浄処理や、基板を浸漬した液体を沸騰させ、その気泡を利用してパーティクルを除去する洗浄処理などが試みられている。
このような従来の物理的洗浄処理については、たとえば、特許文献1,2に開示されている。
特開平11−126767号公報 特開平4−188829号公報
しかしながら、超音波を利用した洗浄処理では、液体中に発生するキャビテーション(蒸気の空洞)の影響により、基板表面に形成されたパターンを破壊してしまう恐れがあった。特に、近年では半導体基板等に形成される電子パターンは微細化しており、パターン破壊の問題は発生しやすくなってきている。
一方、沸騰を利用した洗浄方法では、気泡が激しく基板に衝突するので、基板を破損したり、基板と保持部材との間で新たなパーティクルを発生させてしまう恐れがあった。また、沸騰により発生する気泡はパーティクルよりも圧倒的に大きく、パーティクルの除去に最適なサイズではなかった。さらに、一旦基板から引き離されたパーティクルが、再び基板に付着してしまう恐れもあった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、基板にダメージを与えることなく、微小なパーティクルを効率よく除去できる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、処理室の内部において、処理槽に貯留した液体に基板を浸漬して処理する基板処理方法であって、前記処理槽に所定のガスが溶解した液体を供給する第1の工程と、基板を収容した前記処理槽の上部から液体をオーバーフローさせつつ、前記処理室内を減圧する第2の工程と、を備えることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の基板処理方法であって、前記処理槽へ供給する液体に、所定のガスを加圧溶解させる第3の工程をさらに備えることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の基板処理方法であって、前記第2の工程においては、液体の蒸気圧を下回らないように、前記処理室内を減圧することを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項1から3までのいずれかに記載の基板処理方法であって、前記第2の工程においては、前記処理槽の上部からオーバーフローした液体をフィルタを通して前記処理槽へ再び供給することを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1から4までのいずれかに記載の基板処理方法であって、前記第2の工程においては、前記処理槽内の液体にバブラーからの気泡を供給することを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1から5までのいずれかに記載の基板処理方法であって、前記処理槽へ供給する液体を加熱する第4の工程をさらに備えることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、処理室の内部において、処理槽に貯留した液体に基板を浸漬して処理する基板処理装置であって、前記処理槽に所定のガスが溶解した液体を供給する供給手段と、前記供給手段により液体を供給させつつ、基板を収容した前記処理槽の上部から液体をオーバーフローさせた状態で、前記処理室内を減圧する減圧手段と、を備えることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、請求項7に記載の基板処理装置であって、前記処理槽へ供給する液体に、所定のガスを加圧溶解させる加圧溶解手段をさらに備えることを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項7または8に記載の基板処理装置であって、前記減圧手段は、液体の蒸気圧を下回らないように、前記処理室内を減圧することを特徴とする。
請求項10に係る発明は、請求項7から9までのいずれかに記載の基板処理装置であって、前記処理槽からオーバーフローした液体を、フィルタを通して前記供給手段へ循環させる循環路をさらに備えることを特徴とする。
請求項11に係る発明は、請求項7から10までのいずれかに記載の基板処理装置であって、前記処理槽内の液体に気泡を供給するバブラーをさらに備えることを特徴とする。
請求項12に係る発明は、請求項7から11までのいずれかに記載の基板処理装置であって、前記処理槽へ供給する液体を加熱する加熱手段をさらに備えることを特徴とする。
請求項1〜12に記載の発明によれば、液体中に溶解したガスが、処理室内の減圧により飽和状態となって、微小な気泡となって発生する。発生した気泡は、基板とパーティクルの間で成長し、基板からパーティクルを引き離す。そして、基板から引き離されたパーティクルは、処理槽中の液体の流れに乗って速やかに除去される。したがって、微小なパーティクルを効率よく除去することができる。また、電子パターンが形成された基板を使用した場合にも、基板にダメージを与えることがない。
特に、請求項2または8に記載の発明によれば、加圧溶解させたガスを減圧により気泡化するので、気泡の発生を促進することができる。
特に、請求項3または9に記載の発明によれば、処理室内の減圧は、液体の蒸気圧を下回らないようにしているので、液体の沸騰を避けることができる。したがって、沸騰による激しい気泡によって、基板が破損したり、新たなパーティクルが発生することを防止できる。
特に、請求項4または10に記載の発明によれば、フィルタを通して液体を循環使用することができる。したがって、使用する液体の量を節約しつつ、パーティクルを除去することができる。
特に、請求項5または11に記載の発明によれば、液体中に、飽和状態となって発生する気泡以外に、バブラーからの気泡を供給することができる。これにより、基板から引き離されたパーティクルを、さらに速やかに除去することができる。
特に、請求項6または12に記載の発明によれば、処理槽へ供給される液体を加熱しているので、基板へのパーティクルの付着力を弱め、パーティクルの除去効率を向上させることができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
<1.基板処理装置1の全体構成>
まず、基板処理装置1の全体構成について説明する。図1は、基板処理装置1の構成を示す斜視図である。
基板処理装置1は、未処理の基板を収納したカセットCを搬入する搬入部2と、搬入後のカセットCを載置してカセットCから基板を取り出す取出部3と、基板に洗浄処理等を行う処理部5と、処理後の基板をカセットCに収納する収納部7と、処理済みの基板を収納したカセットCを搬出する搬出部8とを備えている。また、基板処理装置1の前面側(基板の搬送方向に向かって右手側)には、取出部3から収納部7にわたって搬送機構9が配置されている。搬送機構9は、一対の回転可能なハンド91,92によって基板を把持しつつ横行移動し、取出部3と、処理部5と、収納部7との間で基板を搬送する。
搬入部2は、カセット移載ロボットCR1を備えている。カセット移載ロボットCR1は、水平移動、昇降移動、および垂直軸周りの回転運動を行い、カセットステージ2a上に載置されたカセットCを取出部3へ移動させる。
取出部3は、昇降移動する一対のホルダ3a,3bを備える。各ホルダ3a,3bの上面にはガイド溝が刻設されており、カセットC中の複数の基板を起立姿勢で支持することができる。各基板の表裏面は基板の搬送方向に平行となる。取出部3にカセットCが載置され、ホルダ3aまたは3bが上昇すると、カセットCから基板が取り出される。カセットCから取り出された基板は、搬送機構9の搬送ロボットTRに受け渡され、基板処理部5へ搬送される。
基板処理部5は、薬液槽を備えた薬液処理部52と、水洗槽を備えた水洗処理部54と、多機能処理部56とを有している。薬液処理部52と水洗処理部54の後方には、浸漬機構55が配置されている。浸漬機構55は、上下方向および横方向に移動可能なリフタヘッドLH1を備えており、搬送ロボットTRから受け取った基板を、薬液槽へ浸漬したり、薬液処理部52と水洗処理部54との間で移動させたり、水洗槽へ浸漬したりする。また、多機能処理部56には、リフタ563が配置されている。リフタ563は上下方向に移動可能なリフタヘッド563aを備えており、搬送ロボットTRから受け取った基板を、多機能処理部56内で昇降移動させる。
収納部7は、取出部3と同様の構造を有し、昇降移動する一対のホルダ7a,7bによって、搬送ロボットTRから処理済みの基板を受け取り、カセットCへ収納する。
カセット搬出部8は、カセット搬入部2と同様の構造を有し、移動自在のカセット移載ロボットCR2によって、収納部7上に載置された一対のカセットをカセットステージ8a上に移載する。
<2.多機能処理部56の構成>
続いて、多機能処理部56の詳細な構成について説明する。図2は、多機能処理部56を基板Wと平行な平面で切断した縦断面図である。図3は、多機能処理部56を基板Wと垂直な平面で切断した縦断面図である。
図2〜3に示したように、多機能処理部56は、主としてケーシング560、シャッタ561、処理槽562、リフタ563、リフタ駆動部564、N2供給部566を備えている。
ケーシング560は、上面に基板搬出入口TOを備え、底面には排気用の配管560bを備えている。基板搬出入口TOの周囲にはシール部材560aが固着されており、シャッタ561が閉じたときにはケーシング560内は気密状態となる。
シャッタ561は、図示しないレールやモータ等を備えた駆動機構によってスライド移動し、基板搬出入口TOを開閉する。
処理槽562は、フッ酸(HF)または純水を貯留する。これらの液体を貯留した処理槽562に基板Wを浸漬することにより、エッチング処理や洗浄処理を行う。処理槽562の外側面の上端には外槽562aが設けられており、処理槽562からオーバーフローした液体は外槽562aに流入し、回収用の配管562bに回収される。また、処理槽562の底部には、配管562bに回収された液体を処理槽562へ帰還させるための配管562cと、処理槽562内の液体を急速に排出するための配管562dと、処理槽562へ液体を供給するための配管562eとが連結されている。
また、処理槽562の底部には、バブラー568が配置されている。バブラー568は、気体を通すパイプ568aの先に、気泡を吐出する多孔質の吐出部568bを複数個連結した構成となっている。
リフタ563は、リフタヘッド563aと保持板563bとの間に、3本の基板ガイド563cを備えている。各基板ガイド563cには、多数の保持溝が刻設されており、基板Wの周縁部は、保持溝に保持される。
リフタ駆動部564は、サーボモータ564aと、タイミングベルト564bと、シャフト564cとを備えている。タイミングベルト564bは、サーボモータ564aに連結され、サーボモータ564aの駆動により回転運動する。また、シャフト564cは、下端がタイミングベルト564bに、上端がリフタヘッド563aに、それぞれ連結されている。したがって、サーボモータ564aの駆動により、タイミングベルト564bとシャフト564cとを介して、リフタ563は昇降移動する。
リフタ563の昇降移動により、基板Wは、処理槽562内の浸漬位置P1と、処理槽562上方の乾燥位置P2と、搬送ロボットTRとの受け渡し位置P3との間を移動する。
N2供給部566は、2本の吐出管566aを備えている。2本の吐出管566aは、それぞれケーシング560の内部側面にブラケットを介して取り付けられている。2本の吐出管566aには、窒素ガスまたは窒素ガスをケーシング560内に吐出するための複数の吐出口NOが設けられている。吐出口NOは、処理槽562に液体を満たしたときの液面の方向を向いている。
図4は、多機能処理部56に関係する配管等の構成を示した模式図である。配管562bには三方弁V1、ポンプPおよびフィルタFが介挿されており、その先は配管562cに連結されている。また、三方弁V1の他のポートには配管562bcが連結されている。配管562bcの他端は配管562dに合流し、配管562dのその先にはバルブV2が介挿されている。このような構成において、三方弁V1を制御することにより、処理槽562からオーバーフローした液体を排液ラインへ排出する状態と、フィルタFにより濾過して処理槽562へ循環させる状態とを切り替える。
配管562eは2本の配管に分岐し、その一方はバルブV3を介してHF供給源567bへ、他方はバルブV4,ガス溶解部567g,および温調部567dを介して純水供給源567cへ、それぞれ連結されている。したがって、バルブV3,V4を制御することにより、HFと純水とを選択的に処理槽562へ供給する。
温調部567dは、純水供給源567cから供給される純水の温度を計測する温度センサと、純水を加熱するヒータとを備えている。温調部567dは、温度センサで純水の温度を計測し、その計測結果に基づいてヒータを動作させて、純水を常温より高い所定温度に調節する。
ガス溶解部567gは、バルブV6を介してN2供給源567hに連結されている。バルブV6を開けると、N2供給源567hからガス溶解部567gへ窒素ガスが供給される。ガス溶解部567gは、純水供給源567cから供給される純水を一時的に貯留し、その純水に、N2供給源567hから供給される窒素ガスを加圧して混合させ、純水中に窒素ガスを加圧溶解させる。
配管560bは、圧力計569、バルブV5、およびエアポンプAPを介して、施設内の排気ラインに連結されている。このため、バルブV5を開けてエアポンプAPを制御することにより、ケーシング560内の雰囲気を排出し、ケーシング560内を減圧する。また、圧力計569は、ケーシング560内の気圧を計測する。このため、圧力計569の計測値に基づいてエアポンプAPを制御することにより、ケーシング560内を所望の圧力に減圧する。
N2供給部566の吐出管566aには、配管566cが連結されている。そして、配管566cは、バルブV7を介してN2供給源567fへ連結されている。このため、バルブV7を制御することにより、吐出管566aからケーシング560内へ、窒素ガスを供給する。
バブラー568のパイプ568aには、配管568cが連結されている。そして、配管568cは、バルブV8を介してN2供給源567eへ連結されている。このため、バルブV8を制御することにより、バブラー568から処理槽562内の液体へ、気泡を供給する。
また、多機能処理部56は、制御部567aを備えている。制御部567aは、上記した三方弁V1、バルブV2〜V8、ポンプP、エアポンプAP、温調部567d、ガス溶解部567g等と電気的に接続されており、これらの動作を制御する。また、制御部567aは、圧力計569の計測結果を受信する。
<3.多機能処理部56における処理について>
次に、多機能処理部56における処理について説明する。多機能処理部56においては、フッ酸を用いたエッチング処理や、純水洗浄処理や、乾燥処理等が行われるが、ここでは、純水洗浄処理についてのみ説明する。
図5は、多機能処理部56における純水洗浄処理の流れを示したフローチャートである。なお、以下に説明する処理は、制御部567aが三方弁V1,バルブV2〜V8、ポンプP、エアポンプAP、温調部567d、ガス溶解部567g等を制御することにより進行する。また、シャッタ561は閉じられており、N2供給部566からは窒素ガスが供給される。
純水洗浄処理を行うときには、まず、基板Wは処理槽562内の浸漬位置P1にある状態で、温調部567dを動作させ、純水供給源567cから供給される純水を加熱する(ステップS1)。このように、処理槽562へ供給する純水を加熱しておくのは、基板Wへのパーティクルの付着力を弱め、パーティクルの除去効率を向上させるためである。
次に、バルブV6を開け、ガス溶解部567gにおいて純水に窒素ガスを加圧溶解する(ステップS2)。このように、処理槽562へ供給する純水に窒素ガスを加圧溶解しておくのは、処理槽562内において窒素ガスの気泡を発生しやすくするためである。
そして、バルブV4を開け、基板Wが収容された処理槽562内へ純水を供給する(ステップS3)。配管562eから処理槽562内へ順次に供給される純水は、温調部567において加熱済みであり、ガス溶解部567gにおいて窒素ガスを加圧溶解済みである。
処理槽562内へ供給された純水は、やがて処理槽562の上部からオーバーフローし、外槽562a、配管562b、配管562cを通って処理槽562の下方から再び供給される。処理槽562の純水が循環に十分な量に達すると、バルブV4を閉じ、ポンプPを動作させて、処理槽562、配管562b、配管562cの間で純水を循環させる(ステップS4)。純水がフィルタFを通過するときに、純水に含まれているパーティクルは濾過されて除去される。
その後、純水の循環を継続しつつ、バルブV5を開けてエアポンプAPを動作させ、ケーシング560内を減圧する(ステップS5)。すると、処理槽562内の純水に溶解していた窒素ガスは、飽和状態となって気泡化する。
図6は、ステップS5において気泡が発生する様子を示した図である。溶解飽和により発生する気泡B1は、純水中のあらゆる箇所から等しい確率で発生するわけではなく、何らかの付着対象の表面において発生しやすい傾向がある。このため、処理槽562内に基板Wが浸漬されている状況においては、基板Wの表面において多くの気泡B1が発生する。発生した気泡B1は、基板Wの表面に沿って浮上し、基板Wの表面に集中的に物理的作用を与えて、基板Wの表面からパーティクルを遊離させる。
また、基板Wにパーティクルが付着している場合には、基板W表面の中でも、特にパーティクルの位置に気泡が発生しやすい。このため、パーティクルに対して集中的に気泡の物理的作用を与えることができる。
また、このような溶解飽和により発生する気泡は、沸騰により発生する気泡のように大きなものではなく、パーティクルのサイズに近い小さな気泡である。このため、パーティクルに対してより効果的に作用する。
図7は、基板Wの表面に付着したパーティクルと、そのパーティクルに作用する気泡の例を示した図である。気泡B1は、パーティクルPTの位置に発生した気泡であってもよいし、下方で発生し、浮上してパーティクルPTと基板Wの間に入り込んだ気泡であってもよい。あるいは、気泡B1は、洗浄処理前からパーティクルPTと基板Wの間に存在していた空気の溜まりであってもよい。ケーシング560内を減圧するにつれ、気泡B1は徐々に成長して大きくなる。そして、基板WとパーティクルPTの間で気泡B1が成長すると、パーティクルPTは気泡B1からの圧力を受け、基板Wから引き離される。
このように基板WからパーティクルPTを引き離す効果(リフトオフ効果)は、沸騰による気泡では得にくい効果である。なぜならば、沸騰による気泡はパーティクルPTよりも遙かに大きく、基板WとパーティクルPTの間で成長させることは困難だからである。
また、気泡B1は、基板WからパーティクルPTを引き離すが、基板W表面に形成されたパターンに対して同じような効果を与えることはない。なぜならば、基板Wとパターンの間には隙間がなく、基板Wとパターンの間で気泡が成長することは、あり得ないからである。したがって、基板W表面のパターンにダメージを与えることはない。
処理槽562内の純水は、下方から供給されるとともに上部からオーバーフローしている。つまり、処理槽562内には上方へ向かう液流が形成されている。このため、気泡B1の作用によって基板Wから引き離されたパーティクルPTは、処理槽562内の液流に乗って速やかに上方へ運搬される。そして、外槽562a、配管562bを通ってフィルタFで除去される。このように、一旦基板Wから引き離されたパーティクルPTは、速やかに除去され、基板Wへの再付着が防止される。
ステップS5においては、バルブV8を開けて、バブラー568から気泡を供給してもよい。図8は、ステップS5においてバブラー568から気泡B2を供給する様子を示した図である。このようにすれば、基板Wから引き離されたパーティクルPTは、純水の流れに乗って上方へ運搬されるだけでなく、気泡B2に吸着し、または気泡B2の浮力によって押し上げられて、上方へ運搬される。このため、パーティクルPTはさらに速やかに除去され、基板Wへの再付着を防止することができる。
ステップS5においては、純水の蒸気圧を下回らない範囲でケーシング560内を減圧することが望ましい。具体的には、N2供給部566から窒素ガスを供給しつつ、圧力計569の計測値に基づいてエアポンプAPを動作させることにより、蒸気圧以上を維持する。このようにすれば、純水が沸騰することはない。したがって、沸騰による激しい気泡により、基板Wを破損したり、新たなパーティクルを発生させることを防止できる。
ただし、図9の蒸気圧曲線に示すように、純水の蒸気圧は純水の温度によって異なる。このため、ケーシング560内の気圧は、温調部567dで加熱した温度における純水の蒸気圧よりも高くする。言い換えれば、温調部567dで加熱する純水の温度と、ケーシング560内の圧力とを、沸騰条件(図9の斜線部分)から外れるように制御すればよい。
<4.その他>
上記のように、この多機能処理部56では、純水中に溶解した窒素ガスを、減圧により気泡化させている。このため、気泡によるリフトオフの効果によって、微小なパーティクルを基板Wから引き離すことができる。しかも、純水を処理槽562の上部へオーバーフローさせているので、基板Wから引き離されたパーティクルは速やかに除去され、再付着が防止される。
なお、上記の例では、ケーシング560内を減圧して気泡化を促進させているが、窒素ガスを加圧溶解させた場合には、常圧でも飽和状態となり、同様の気泡は発生し得る。このように、少なくともケーシング560内の気圧が窒素ガスの溶解時圧力よりも低ければ、気泡によるパーティクル除去効果を得ることはできる。ただし、上記のように減圧をして気泡化を促進した方が、高いパーティクル除去効果を得ることができるので、望ましい。
また、上記の例では、処理槽562内の液体を循環させつつ洗浄処理を行っているが、必ずしも循環の必要はなく、処理槽562内にパーティクルを除去しうる液流が形成されていればよい。たとえば、配管562dから継続的に純水を供給し、オーバーフローした純水を配管562b→配管562bc→配管562cの経路で排液ラインへ排出していてもよい。
また、上記の例では、温調部567dにおいて加熱済みの純水を処理槽562へ供給しているが、処理槽562への供給後に純水を加熱するようにしてもよい。
また、上記の例では洗浄液として純水を用いたが、アンモニア過水などの他の処理液を用いても同様の効果を得ることができる。また、溶存気体として窒素ガスを用いたが、アルゴン、二酸化炭素、酸素などの他のガスを用いてもよい。ただし、処理液に対する化学的な影響を回避するためには、窒素ガス等の不活性ガスを使用することが望ましい。
基板処理装置の構成を示す斜視図である。 多機能処理部を基板と平行な平面で切断した縦断面図である。 多機能処理部を基板と垂直な平面で切断した縦断面図である。 多機能処理部に関係する配管等の構成を示した模式図である。 多機能処理部における純水洗浄処理の流れを示したフローチャートである。 処理槽内において気泡が発生する様子を示した図である。 基板の表面に付着したパーティクルと、そのパーティクルに作用する気泡の例を示した図である。 バブラーから気泡を供給する例について示した図である。 蒸気圧曲線を示した図である。
符号の説明
1 基板処理装置
56 多機能処理部
560 ケーシング(処理室)
562 処理槽
562a 外槽
567a 制御部
567d 温調部
567g ガス溶解部
568 バブラー
569 圧力計
AP エアポンプ
B1,B2 気泡
F フィルタ
P ポンプ
PT パーティクル
W 基板

Claims (12)

  1. 処理室の内部において、処理槽に貯留した液体に基板を浸漬して処理する基板処理方法であって、
    前記処理槽に所定のガスが溶解した液体を供給する第1の工程と、
    基板を収容した前記処理槽の上部から液体をオーバーフローさせつつ、前記処理室内を減圧する第2の工程と、
    を備えることを特徴とする基板処理方法。
  2. 請求項1に記載の基板処理方法であって、
    前記処理槽へ供給する液体に、所定のガスを加圧溶解させる第3の工程をさらに備えることを特徴とする基板処理方法。
  3. 請求項1または2に記載の基板処理方法であって、
    前記第2の工程においては、液体の蒸気圧を下回らないように、前記処理室内を減圧することを特徴とする基板処理方法。
  4. 請求項1から3までのいずれかに記載の基板処理方法であって、
    前記第2の工程においては、前記処理槽の上部からオーバーフローした液体をフィルタを通して前記処理槽へ再び供給することを特徴とする基板処理方法。
  5. 請求項1から4までのいずれかに記載の基板処理方法であって、
    前記第2の工程においては、前記処理槽内の液体にバブラーからの気泡を供給することを特徴とする基板処理方法。
  6. 請求項1から5までのいずれかに記載の基板処理方法であって、
    前記処理槽へ供給する液体を加熱する第4の工程をさらに備えることを特徴とする基板処理方法。
  7. 処理室の内部において、処理槽に貯留した液体に基板を浸漬して処理する基板処理装置であって、
    前記処理槽に所定のガスが溶解した液体を供給する供給手段と、
    前記供給手段により液体を供給させつつ、基板を収容した前記処理槽の上部から液体をオーバーフローさせた状態で、前記処理室内を減圧する減圧手段と、
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
  8. 請求項7に記載の基板処理装置であって、
    前記処理槽へ供給する液体に、所定のガスを加圧溶解させる加圧溶解手段をさらに備えることを特徴とする基板処理装置。
  9. 請求項7または8に記載の基板処理装置であって、
    前記減圧手段は、液体の蒸気圧を下回らないように、前記処理室内を減圧することを特徴とする基板処理装置。
  10. 請求項7から9までのいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記処理槽からオーバーフローした液体を、フィルタを通して前記供給手段へ循環させる循環路をさらに備えることを特徴とする基板処理装置。
  11. 請求項7から10までのいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記処理槽内の液体に気泡を供給するバブラーをさらに備えることを特徴とする基板処理装置。
  12. 請求項7から11までのいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記処理槽へ供給する液体を加熱する加熱手段をさらに備えることを特徴とする基板処理装置。
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