JP2006098932A - レンズユニットおよびレンズホルダー - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱膨張による焦点合わせの変位を抑制できるレンズユニットおよびレンズホルダーを提供する。
【解決手段】 投影光8を生成する画像発生装置50と、それをスクリーン9に投影するためのレンズユニット5とを有するリアプロジェクタ装置1において、レンズユニット5を支柱60により画像発生装置50から離れた位置で保持する。熱源でもある画像発生装置50から離れた位置でレンズユニット5を支持することにより、温度上昇の少ないスクリーン側の変位を抑制でき、焦点合わせがずれるのを防止できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液晶あるいはDMDなどにより形成された像をスクリーンに拡大投影する画像表示装置に適したレンズユニットおよびレンズホルダーに関するものである。
光源からの光を液晶あるいはDMDなどの光変調装置(ライトバルブ)を用いて変調することにより画像を発生させ、その画像をレンズユニットによりスクリーンに拡大投影するプロジェクタが知られている。リアプロジェクタ装置は、その1つであり、スクリーンの後方から画像を投影し、大画面に鮮明な画像を表示できる薄型の画像表示装置として期待されている。
特開2001−222060号公報
従来、プロジェクタにおいては、装置全体を小型にするために、光源、画像を形成するLCDおよびレンズユニットを一体化して支持するようにしている。この構成は、レンズユニットとLCD、さらには光源も含めた距離あるいは位置関係を一定に保持できるので、良好な光学的性能を安定して得るためにも適していると考えられている。例えば、特許文献1に開示されているプロジェクタ装置においては、投射レンズを備えた投射ユニットは、光源部および液晶ユニットを含んだ光学ユニットの一部とされ、支持手段により支持された光学ユニットに入射側が片持ち状態で固定されている。
スクリーンと、プロジェクタ本体とが分離され、スクリーンの前方から画像を投影するタイプのプロジェクタ装置においては、レンズユニットのレンズの一部、通常は最もスクリーン側のレンズの位置を微小に変化させることによりスクリーンに投影される画像の焦点を合わせて鮮明な画像を表示できる。しかしながら、スクリーンの後方から画像を投影するリア型のプロジェクタ装置においては、レンズユニットはプロジェクタのハウジング内に収納されるので、ユーザが焦点調整をすることは難しく、焦点調整が済んだ状態で出荷される。したがって、リア型のプロジェクタ装置においては、鮮明な画像を得るためには、使用中に焦点がずれないようにすることが重要である。
投影する画像を得るためには光源が必要であり、光源は発熱源でもある。したがって、プロジェクタ装置は使用中に温度は上昇するものであり、ファンなどの冷却手段を用いても温度の上昇を完全に抑えることは難しく、経済的であるとも言えない。したがって、レンズユニットの温度も使用中は上昇し、レンズユニットを構成するレンズを支持する部材が温度上昇により熱膨張すると合焦状態が変化し、画像がぼけて、鮮明な画像が得られなくなってしまう。リアプロジェクタ装置の場合、使用中の温度条件で焦点をあわせることで画質の劣化を防ぐことができる可能性がある。しかしながら、ユーザが最も注目する使用開始直後の温度が上がっていない状態では画像が不鮮明になる。レンズを支持する部材を熱膨張係数の低いものにすることにより焦点合わせのずれを抑制できるが、プラスチックなどの低価格で、軽く、強度の高い部材は使用できなくなる。
そこで、本発明においては、熱膨張による焦点合わせの変位を抑制できるレンズユニットおよびレンズホルダーを提供することを目的としている。リアプロジェクタ装置のように、使用条件に合わせた焦点調整が難しいプロジェクタ装置に本発明のレンズユニットを適用することにより、高画質の画像を表示できる経済的なプロジェクタ装置を提供することも本発明の目的の1つである。
このため、本発明においては、画像発生装置からの投影光をスクリーンに投影するためのレンズユニットであって、複数のレンズと、複数のレンズを収納するレンズホルダーとを有し、このレンズホルダーは、画像発生装置から離れた位置において、当該レンズユニットの荷重を支持する支持構造を備えているレンズユニットを提供する。熱の発生源である光源を備えた、あるいは光源に近い画像発生装置から離れた位置でレンズユニットの荷重を支持することにより、熱膨張/収縮の基点となる位置をレンズユニットの入力端ではない場所、例えば、レンズユニットの中央あるいは出力側にすることが可能となる。したがって、レンズユニットが熱膨張したときに、スクリーンに対する各レンズの相対的な変位を小さくすることが可能となり、焦点合わせが温度変化により変動し難く、光学性能の安定したレンズユニットを提供できる。
レンズユニットが画像発生装置により支持され、例えば、ライトバルブとスクリーンとの位置関係が変わらないように固定されていると、温度上昇によるレンズホルダーの熱膨張に従いレンズホルダーにより保持された各々のレンズは移動する。このため、ライトバルブより離れた位置、すなわち、焦点合わせに敏感なスクリーンに近い方のレンズが大きく動き、焦点合わせが低下し、スクリーン上の画質が低下する。一方、なんらかの方法で各々のレンズが移動できないように固定したとすると、それによりレンズホルダーには内部応力が発生し、各レンズに歪みが発生する。したがって、レンズユニットの収差補正能力が低下し、画質が低下する。
これに対し、本発明においては、画像発生装置から離れた位置でレンズユニットを支持する。したがって、熱膨張により、スクリーンに近い方のレンズが大きく動かないように、各々のレンズがバランスをとって移動するようにレンズホルダーを構成することができる。レンズホルダーの入射側によりライトバルブなどの画像発生装置の一部あるいは全部を支持するようにすれば、ライトバルブなどの画像発生装置の側を、レンズユニットあるいはレンズユニットを構成するレンズに対して適切なバランスで熱膨張により移動するように支持することも可能となる。
支持構造によりレンズユニットの最もスクリーン側を支持することが可能であり、熱膨張したときにスクリーン側のレンズの位置を動かないようにすることができる。しかしながら、レンズユニットを構成するレンズの内の最もスクリーン側のレンズの位置が固定されることは、焦点合わせにおいてベストとは限らない。また、レンズユニットを構成するレンズ枚数が多い場合はレンズホルダーが片持ち状態になるので内部応力が発生しやすく、それにより各レンズに歪みが発生しやすい。したがって、支持構造は、レンズユニットを重心または重心の近傍において支持することが望ましい。このため、複数のレンズを光軸に沿って配置するように、レンズホルダーが光軸の方向に長い場合は、支持構造は、長手方向の中央またはその近傍において支持する構造を採用することが望ましい。
リアプロジェクタ用のレンズユニットとしては、レンズホルダーの内部で光路を折り曲げて、リアプロジェクタ内のスペースを有効に用いてレンズユニットを収納できるようにしているものがある。複数のレンズを、第1の光軸と、その第1の光軸に対して折り曲げられた第2の光軸とに沿って配置するように、レンズホルダーは曲がっており、第1の光軸に沿った第1の部分が、第2の光軸に沿った第2の部分より長い場合は、支持構造は、第1の部分において支持する構造であることが望ましい。内部で光路が折れ曲がっているタイプのレンズユニットは、レンズホルダーが熱膨張してレンズ配置が動くと、焦点合わせがずれるだけではなく、スクリーン上の画像にずれが生ずる可能性がある。本発明においては、画像発生装置から離れた位置でレンズホルダーを支持することにより、プリズムあるいはミラーといった光路の折れ曲がりを構成する光学素子の変位を小さくできるので、画像の位置ずれも防止しやすい。
レンズユニットを画像発生装置から離れた位置で支持する構成であると、レンズユニットを自律的に、あるいは独立して支持する構造のレンズホルダーを採用することができる。したがって、レンズホルダーを、各レンズを支持することを主な目的として、独立に設計し、製造できる。このため、画像発生装置から離れた位置において、レンズユニットの荷重を支持する支持構造を有する本発明のレンズホルダーは、光軸を含む平面で分割されたクラムシェルユニットにより組み立てることができる。すなわち、レンズホルダーは、複数のレンズを光軸に沿って配置するように設計されるが、独立して設計できるので、複数のレンズの配置の対称性を活かし、レンズホルダーの少なくとも一部を、光軸を含む平面で分割されたクラムシェルユニットにより組み立てることが可能となる。
このように、本発明においては、レンズユニットを熱源となる画像発生装置から離れた位置で支持することにより、温度変化の激しい環境下においても、いっそう鮮明な画像をスクリーンに対し安定して投影できる。したがって、本発明のレンズユニットと、このレンズユニットを通してスクリーンに投影する画像を形成する画像発生装置と、スクリーンとを有する画像表示装置は、温度上昇に対して安定した高画質の画像を表示できる。このため、本発明の画像表示装置は、コンパクトで大画面を備えたリアプロジェクタ装置に好適なものである。
図1に、本発明のレンズユニットを備えたリアプロジェクタ装置1の概要を示してある。このリアプロジェクタ装置1は、ハウジング2の内部に、投影光を生成する画像発生装置50と、その投影光8をスクリーン9に拡大投影するためのレンズユニット5とを備えている。画像発生装置50は、光源3と、光源3からの光を画像信号により変調して投影光8にするための光変調器(ライトバルブ)4とを備えている。レンズユニット5は、ライトバルブ4により形成された画像をスクリーンに拡大投影するため複数のレンズと、それを収納するレンズホルダー10とを備えており、レンズホルダー10の内部で光路が90度曲げられ、画像発生装置50からリアプロジェクタ装置1の幅方向に出力された投影光8をリアプロジェクタ装置1の前後方向に変換している。リアプロジェクタ装置1は、ハウジング2の前面にスクリーン9が配置されており、レンズユニット5から出力された投影光8は、後方のミラー7により反射され、ライトバルブ4の画像がスクリーン9の背面から拡大して投影される。ライトバルブ4としては、液晶パネルやマイクロミラー素子によるDMDパネル等を採用できる。
レンズユニット5は、画像発生装置50と分離可能な独立したユニットになっており、レンズホルダー10は、その長手方向のほぼ中央に、ホルダー10から突出した支柱60を備えている。支柱60は、ハウジング2の底面に取り付けられた支持台70に取り付けられ、レンズユニット5をハウジング2から自律した状態で支持できるようになっている。
図2に、レンズユニット5の概略構成を示してある。レンズユニット5は、複数枚のレンズ20と、レンズユニット5の内部で光路を折り曲げるためのプリズム6と、これらを収納するためのレンズホルダー10とを備えている。レンズホルダー10は、全体としてL字型になっており、内蔵されたプリズム6により内部で光路を90度折り曲げるようになっている。複数枚のレンズ20は、スクリーン9の側から順に第1のレンズ群21と、第2のレンズ群22と、第3のレンズ群23に分かれて配置されている。第1のレンズ群21は、プリズム6のスクリーン9の側に配置され、第2のレンズ群22および第3のレンズ群23は、プリズム6のライトバルブ4の側に配置されている。
レンズホルダー10は、第1のレンズ群21を収納し保持するための筒状の第1のサブユニット11と、第2のレンズ群22を収納し保持するための筒状の第2のサブユニット12と、第3のレンズ群23を収納し保持するための筒状の第3のサブユニット13と、プリズム6を保持し光路が90度曲がった接続用のサブユニット14とを備えている。サブユニット14は、第2のサブユニット12に対しフランジ41により接続され、それとは垂直な方向にサブユニット11とネジ止めにより接続される。第2のレンズ群22および第3のレンズ群23は、第2のサブユニット12および第3のサブユニット13により、ライトバルブ4にアライメントされた光軸25に沿って配置され、第1のレンズ群21は、第1のサブユニット11によりミラー7を介してスクリーン9にアライメントされた光軸26に沿って配置されている。
図3にレンズユニット5の外観の詳細を斜視図により示してある。また、図4に、レンズユニット5のレンズホルダー10を各々のサブユニットに分離した状態で斜視図により示してある。この例では、第2のサブユニット12、第3のサブユニット13および第4のサブユニット14は、それぞれクラムシェルユニットを組み合わせたタイプ(クラムシェルタイプ)のホルダーであり、光軸を含む平面で、上下(左右)に分割された同一形状の2つのクラムシェルユニットにより構成されている。第2のサブユニット12は光軸25を含む面により分割された同一形状の2つの第2のクラムシェルユニット32をネジ止めなどの方法によって接合することにより1つのほぼ円筒形が形成されている。第3のサブユニット13も光軸25を含む面により分割された同一形状の2つの第3のクラムシェルユニット33をネジ止めなどの方法によって接合することにより1つサブユニットが形成されている。第4のサブユニット14は光軸25および26を含む面で分割された同一形状の2つの第4のクラムシェルユニット34を接合することにより1つのサブユニットが形成されている。第1のサブユニット11は、第1のレンズ群21の配列が一方から挿入しやすい構成になっているので、クラムシェル方式は採用されていない。しかしながら、他のサブユニットと同様に、第1のサブユニット11も光軸26を含む面で分割することによりクラムシェルタイプのホルダーとすることは可能である。
図5に、第2のクラムシェルユニット32、第3のクラムシェルユニット33および接続用クラムシェルユニット34の斜視図を示してある。第2のクラムシェルユニット32および第3のクラムシェルユニット33は、ほぼ筒状の第2のサブユニット12および第3のサブユニット13をそれぞれ光軸26に沿って、光軸26を含む平面で半割した形状をしており、内部にレンズの縁を差し込んで保持する構造27および28を備えている。レンズを保持する構造27および28としては、レンズの前面および後面を挟みこむような凹凸、溝あるいはリブなどを採用できる。したがって、レンズユニット5を組み立てる際は、一方の第2のクラムシェルユニット32に第2のレンズ群22を構成するレンズをそれぞれ差し込んで、他方の第2のクラムシェルユニット32を接合し、第2のサブユニット12を組み立てる。また、それと同時に、あるいは前後して、第3のクラムシェルユニット33に第3のレンズ群23を構成するレンズをそれぞれ差し込んで、他方の第3のクラムシェルユニット33を接合し、第3のサブユニット13を組み立てる。他のサブユニットも同様である。そして、これらのサブユニット11〜14を接続する。
したがって、それぞれのクラムシェルユニット32および33に、レンズの半径方向から差し込むだけで、多数枚のレンズを所望の位置に保持することが可能となり、他のクラムシェルユニット32および33をそれぞれ接合することによりサブユニット12および13を簡単に組み立てできる。同一形のクラムシェルユニットは同一の型から製造されるので、経済的であり、さらに、それらのクラムシェルユニットの製造公差は同一になる。したがって、同一の製造公差のクラムシェルユニットにより、光軸に対して対称な方向からレンズを保持するため、公差がキャンセルされ、第2のレンズ群22および第3のレンズ群23を、光軸26を中心として精度よく直線状に保持することができる。クラムシェルユニットを採用した本例のレンズユニット5は、複数枚のレンズの光軸を揃え易く、個々のレンズを所望の位置に保持することができるので、光学的性能の高いレンズユニットを歩留まり良く低コストで製造できる。第4のサブユニット14は、プリズム6により、第2のサブユニット12から延びた光軸25が内部で90度折れ曲がって、第1のサブユニット11に延びる光軸26に変換されている。
図3および図4に示すように、レンズホルダー10の第2のサブユニット12は、そのほぼ中央にレンズユニット5の荷重を支持するための支柱60を備えている。したがって、レンズユニット5は、画像発生装置50から離れた位置で自身の荷重を支持することができる。また、サブユニット12のライトバルブ4の側の端は、画像発生装置50に接続するためのフランジ構造18となっている。したがって、このフランジ18により、レンズユニット5の荷重の一部を画像発生装置50から支持するようにリアプロジェクタ装置1の内部の機器配置を設計することも可能である。逆に、このフランジ18により、画像発生装置50の全荷重あるいは一部の荷重を、レンズユニット5を介し支持するようにリアプロジェクタ装置1の内部の機器配置を設計することも可能である。さらに、画像発生装置50の内に一部、たとえば、ライトバルブ4をレンズユニット5から支持するように設計することも可能である。
支柱60が配置された第2のサブユニット12の中央は、レンズホルダー10、すなわち、レンズユニット5の光軸25に沿った長手方向のほぼ中央であり、レンズホルダー10およびレンズ20の荷重を含めたレンズユニット5のほぼ重心の位置に相当する。そして、このレンズユニット5のレンズ配置では、第2のレンズ群22の枚数が他のレンズ群21および23より多く、また、第2のレンズ群22のレンズの平均直径は、他のレンズ群21および23の平均直径よりも大きい。したがって、第2のレンズ群22の重量が、このレンズユニット5の主たる重量であり、第2のサブユニット12に荷重が集中している。このため、レンズユニット5の構成は、支柱60により第2のサブユニット12の荷重を支持することにより、レンズホルダー10の光軸25に沿った長手方向の歪みおよび内部応力の発生を低くできる。したがって、レンズホルダー10により支持される各レンズ20において支持側から歪や内部応力が励起され難い構成となっている。
レンズホルダー10の長手方向のほぼ中央に支柱60を設けて、レンズユニット5を自律的に支持することにより、熱膨張によるレンズユニット5の光学的性能の劣化も防止できるというメリットも得られる。光を投影するプロジェクタにおいて、光源の種類は様々に変化しており、近年は、LED照明なども検討されているが、電気エネルギーを光エネルギーに変換するためロスが発生して熱源となる。したがって、プロジェクタの使用を開始すると、光源に近いものほど温度が高くなるというのが一般的である。もっとも、ファンなどの冷却装置を設けることが多くなっているので、その冷却装置により冷却されている部分の温度は低くなる。しかしながら、光源に近い方が、温度が高くなりやすいということは変わりない。レンズユニット5においても、光源、すなわち、画像発生装置50に近い第3のレンズ群23およびそれを収納した第3のサブユニット13の温度が高くなりやすく、使用中に熱膨張しやすい。したがって、画像発生装置50を基準としてレンズユニットが支持されていると、もっとも温度が上がりやすい第3のサブユニット13および第2のサブユニット12の入射側の部分の熱膨張により移動し、温度が上がり難く、熱膨張も少ない第1のサブユニット11がスクリーン側に移動したり、スクリーンに対して変位する。このため、焦点合わせに影響の大きな第1のレンズ群21の各レンズはスクリーンに対して大きく動くことになり、投影される画像の品質が劣化する。すなわち、熱膨張・収縮の影響が、本来、熱膨張・収縮のほとんどない部分にまで累積的に影響し、光学的な性能を劣化させることになる。
本例のレンズユニット5においては、内部で光路が90度曲がっているので、ライトバルブ4にアライメントされた長軸(光軸)25の方向の伸び縮みによる、スクリーン9にアライメントされた短軸(光軸)26の方向の伸び縮みの影響は小さく、第1のレンズ群21とスクリーン9との相対距離の変化は小さく抑えられるので、焦点合わせに対する影響は全てのレンズ群が直線的に配置されたレンズユニットに比較すると小さいと言える。しかしながら、熱膨張により第1のレンズ群21が長軸方向25に大きく動くと、スクリーン9にアライメントされているはずの光軸26がシフトするので、それに伴い距離が変動して焦点合わせが劣化したり、画像が移動したり、色ずれが発生したりするなどの要因になる。
しかしながら、本例のレンズユニット5は、長軸25のほぼ中央の支柱60により支持されており、このポイント60が熱膨張・収縮の起点になる。したがって、温度変化の少ない第1のレンズ群21および第2のレンズ群22のスクリーン側の変位を小さく抑えることができ、焦点合わせを維持しやすく、画面のずれも発生し難くなる。したがって、温度変化に対して光学性能の安定したレンズユニットを提供できる。このため、レンズホルダー10の材料として、熱膨張係数がある程度大きいもの、すなわち、プラスチックなどの樹脂材料を使用して、光学性能の高いレンズユニットを低コストで提供できる。そして、プラスチックは型成形できるので、上述したように、クラムシェルタイプにすることにより、同一の型で成形した2つのクラムシェルユニットを組み合わせることにより低コストで保持性能の良いレンズホルダー10を提供できる。
また、レンズユニット5の長軸25のほぼ中央の支柱60の位置は、レンズユニット5の重心に近く、このレンズユニット5は、重心の近傍に荷重が集中するレンズ配置となっている。したがって、支柱60で、レンズユニット5の荷重を支持することにより、レンズホルダー10の撓みの発生を最小限にすることができる。したがって、レンズユニット5の光軸が歪んで光路差が発生して収差性能が劣化したり、個々のレンズに内部応力が発生して光学性能が劣化したりするような事態の発生を最小限に止めることができる。また、レンズホルダー10の強度に依存する光学性能の劣化を、支持ポイントを適正にすることにより防止しているので、レンズホルダー10の強度を下げることができ、コストを低減できる。さらに、レンズホルダー10の強度を下げられるので、レンズホルダー10の厚みを減らしたり、リブなどの複雑な支持構造を減らし、構造を簡易にできる。レンズホルダー10の構造を簡易にすることにより、製造が容易になると共に、個体差を減らすことができ、また、熱膨張・収縮により内部応力が発生する部分を減らすことができる。したがって、温度変化による光学性能の変動を低減でき、さらに、品質の安定したレンズユニット5を提供することが可能となる。
さらに、レンズユニット5を画像発生装置50から離れた位置の支柱60により支持する構成であると、レンズユニット5を画像発生装置50とは分離して開発および設計することが可能となる。すなわち、レンズユニットが画像発生装置に取り付けられ、支持される付属物であるかのような設計であると、荷重の伝達方向は限られ、また、画像発生装置に多大なモーメントを発生させないなどの、レンズユニット本来の設計とは異なる要素を多々検討する必要があり、光学的に必ずしもベストな設計は採用できない。これに対し、レンズユニット5を自律的に、あるいは独立して支持する構造のレンズホルダー10を採用することにより、レンズホルダー10は、各レンズを支持することを主な目的として、独立に設計し、製造できる。これは、レンズホルダー10を、上述したようなクラムシェルタイプの設計にすることができる1つの重要なポイントである。また、レンズの選択および配置設計においても、レンズユニット5を単独で考えれば良いので、設計の自由度は広がり、さらに収差補正能力の高いレンズユニットを提供することが可能となる。
さらに進んで、レンズユニット5を中心としたプロジェクタを設計することが可能となる。たとえば、レンズユニット5により画像発生装置50あるいは少なくともライトバルブ4を支持する設計を採用することが可能となり、画像発生側のデバイスも組み込み、熱膨張・収縮に対する設計を行うことができる。プロジェクタ、特にリアプロジェクタは、スクリーンは大型にすることが要望され、画像のソース側は小型化が進む傾向にある。そして、スクリーンとレンズユニットとの距離は限られる。したがって、ソース側に比べてレンズユニットの小型化は困難であり、逆に、ソース側の投影画像をいかに鮮明に拡大して投影するかという光学性能が求められる状況から、ある程度のレンズ枚数と面積が必要になる傾向にある。このため、レンズユニット5を光学的な点でも、強度的な点でも中心とする設計は、今後、さらに大画面化するリアプロジェクタを開発する際の1つのキーポイントであると言える。
なお、上記においては、クラムシェルタイプの第2のサブユニット12の対称な位置に支柱60が設けられているレンズユニット5を例に本発明を説明している。これらの支柱60は、レンズユニット5としては対称で共役な位置にあるので、双方を支持台70に取り付けても良いし、一方を支持台70に取り付けても良い。さらに、レンズユニット5の荷重を支持する構造をレンズユニット5の前後に分散して設けることも可能であり、それらによりレンズユニット5を支持しても良い。しかしながら、熱膨張・収縮を考慮する場合、前後(光軸に沿った方向)の複数の支持ポイントで固定する方法は内部応力の発生の要因となる可能性がある。したがって、主たる支持ポイントで固定し、他の支持ポイントはスライドさせる構造が好ましい。
また、上記では、リアプロジェクタ装置、それに適したレンズシステムおよびレンズホルダーを説明したが、本発明のレンズホルダーおよびレンズユニットは画像を投影する全てのシステムに適用することが可能である。さらに、画像を投影するシステムに限定されずに、レンズを用いる光学装置または光学システムにも適用することが可能である。
リアプロジェクタの概略構成を示す図である。 本発明のレンズユニットの概略構成を示す図である。 レンズユニットの外観を、各々のサブユニットを接続した状態で示す斜視図である。 レンズユニットの外観を、各々のサブユニットを分離した状態で示す斜視図である。 各々のサブユニットを構成するクラムシェルユニットを示す斜視図である。
符号の説明
1 リアプロジェクタ装置
4 ライトバルブ(光変調器)
5 レンズユニット
6 プリズム
9 スクリーン
10 レンズホルダー
11 第1のサブユニット
12 第2のサブユニット
13 第3のサブユニット
14 接続用のサブユニット
20 レンズ
50 画像発生装置
60 支柱

Claims (9)

  1. 画像発生装置からの投影光をスクリーンに投影するためのレンズユニットであって、
    複数のレンズと、
    前記複数のレンズを収納するレンズホルダーとを有し、
    このレンズホルダーは、前記画像発生装置から離れた位置において、当該レンズユニットの荷重を支持する支持構造を備えている、レンズユニット。
  2. 請求項1において、前記支持構造は、当該レンズユニットを重心または重心の近傍において支持する、レンズユニット。
  3. 請求項1において、前記レンズホルダーは、前記画像発生装置とは分かれている、レンズユニット。
  4. 請求項1において、前記レンズホルダーの内部で光路が折れ曲がっている、レンズユニット。
  5. 画像発生装置からの投影光をスクリーンに投影するためのレンズユニットを構成する複数のレンズを収納するレンズホルダーであって、
    前記画像発生装置から離れた位置において、当該レンズユニットの荷重を支持する支持構造を有する、レンズホルダー。
  6. 請求項5において、前記複数のレンズを光軸に沿って配置するように、当該レンズホルダーは前記光軸の方向に長く、前記支持構造は、長手方向の中央またはその近傍において支持する構造である、レンズホルダー。
  7. 請求項5において、前記複数のレンズを、第1の光軸と、その第1の光軸に対して折り曲げられた第2の光軸とに沿って配置するように、当該レンズホルダーは曲がっており、前記第1の光軸に沿った第1の部分が、前記第2の光軸に沿った第2の部分より長く、前記支持構造は、前記第1の部分において支持する構造である、レンズホルダー。
  8. 請求項5において、当該レンズホルダーは、前記複数のレンズを光軸に沿って配置し、前記光軸を含む平面で分割されたクラムシェルユニットにより少なくとも一部が組立てられている、レンズホルダー。
  9. 請求項1に記載のレンズユニットと、
    このレンズユニットを通してスクリーンに投影する画像を形成する画像発生装置と、
    前記スクリーンとを有する画像表示装置。
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