JP2006097580A - 可変動弁機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動部変位軸を電動モータによって回動させて可動部を変位させる可変動弁機構において、可動部変位軸を過度な捩り応力が発生することなく、回動させることができると共に、電動モータが故障したとき、可動部をデフォルト位置に移動でき、よって吸気バルブなどのリフト量を必要なだけ確保できる可変動弁機構を提供する。
【解決手段】吸気側回転カム60と、吸気側回転カム60で駆動される可動部64a〜64dと、可動部64a〜64dで開閉される吸気バルブ16と、可動部64a〜64dを変位させる可動部変位軸66とからなる可変動弁機構において、可動部64a〜64dを変位させる吸気側可動部変位軸66にそれぞれ複数個(4個)の電動モータ68を接続し、4個の電動モータ68によって可動部変位軸66を回動させる。
【選択図】図2

Description

この発明は可変動弁機構、より具体的には内燃機関の可変動弁機構に関する。
内燃機関の可変動弁機構としては例えば、特許文献1記載の技術が知られている。特許文献1に記載される技術にあっては、吸気カムシャフトに接続された回転カムの回転に応じて中間カムおよびロッカアームなどの可動部が移動し、それに伴って吸気バルブが開閉されるように構成すると共に、車両の運転状態に応じて前記した中間カムを電動モータによって変位させ、回転カムと中間カムとの当接位置を移動させることで、吸気バルブのリフト量が所期の値となるようにしている。
しかしながら、特許文献1記載の内燃機関の可変動弁機構にあっては、可動部(中間カム)を変位させるためのアクチュエータとして1個の電動モータを使用する構成であるため、その電動モータが故障した場合など、可動部を変位させることができなくなり、運転状態に応じた吸気バルブのリフト量とすることができず、燃費が低下するなどの不都合が生じていた。
さらに、前記した可動部は可動部変位軸に接続されて変位されると共に、電動モータはその可動部変位軸の端部に接続されるように構成している。従って、可動部変位軸が電動モータによって回転させられたとき、可動部変位軸に過度な捩り応力が発生し、可動部変位軸が破損してしまうおそれがあった。
そこで、1個の電動モータが可動部変位軸の中央部においてウォームギヤなどの減速機構を介して可動部に接続されると共に、可動部には可動部(正確には可動部のロッカアーム)が所定の位置(デフォルト位置)となる方向へ付勢するスプリングを備えるようにした技術が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。尚、所定の位置(デフォルト位置)とは、例えば内燃機関の低負荷時に必要な吸気バルブのリフト量を確保できる可動部の位置を意味する。
特開2003−343228号公報(段落0045、図6) ビー・エム・ダブリュー株式会社、バルブトロニック(登録商標)、[online]、ビー・エム・ダブリュー株式会社ホームページ、Products、innovation、[2004年9月17日検索]、インターネット<URL:http://www.bmw.co.jp/Product/Innovation/bmwpower>
非特許文献1記載の内燃機関の可変動弁機構にあっては、電動モータが可動部変位軸の中央部に接続されるため、可動部変位軸に過度な捩り応力が発生し難く、また電動モータが故障した場合であっても、可動部がスプリングによって強制的にデフォルト位置に移動させられるため、内燃機関の低負荷時において必要な吸気バルブのリフト量を確保することが可能となる。
しかしながら、スプリングの付勢力が常に可動部にかかる構成であるため、可動部を変位させる電動モータの出力トルクを大きく設定する必要があり、電動モータが大型化するなどの不具合が生じていた。
また、上記したいずれの技術においても、可動部を1個の電動モータによって変位させる構成であるため、冬期における車両始動時であって、その電動モータが氷結したときなどには十分な出力トルクを得ることができないという不都合が生じていた。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、可動部変位軸を電動モータによって回転させて可動部を変位させる可変動弁機構において、可動部変位軸を過度な捩り応力が発生することなく、回転させることができると共に、電動モータが故障したとき、可動部を、電動モータが大型化することなく、デフォルト位置に移動でき、よって吸気バルブなどのリフト量を必要なだけ確保できるようにした可変動弁機構を提供することにある。
また、冬期における車両始動時において、電動モータが氷結した場合などでも、可動部変位軸を回転させるのに十分な出力トルクを得ることができ、可動部変位軸に接続された可動部を変位できるようにした可変動弁機構を提供することにある。
上記の目的を解決するために、請求項1にあっては、回転カムと、前記回転カムで駆動される可動部と、前記可動部で開閉される弁と、前記可動部を変位させる可動部変位軸とから少なくともなる可変動弁機構において、前記可動部変位軸に複数個の電動モータを接続し、前記複数個の電動モータによって前記可動部変位軸を回転させるように構成した。
請求項2にあっては、前記複数個の電動モータは、前記可動部変位軸の両端にそれぞれ接続されるように構成した。
請求項3にあっては、前記可動部変位軸が軸方向に分割された複数個の軸片からなると共に、前記複数個の電動モータは前記複数個の軸片のそれぞれに接続されるように構成した。
請求項4にあっては、前記複数個の電動モータは、前記複数個の軸片の両端にそれぞれ接続されるように構成した。
請求項5にあっては、前記電動モータは、2極nステータ構造(n≧2)を備えるように構成した。
請求項6にあっては、内燃機関の吸気弁および排気弁の少なくともいずれかであるように構成した。
請求項1に係る可変動弁機構にあっては、可動部を変位させる可動部変位軸に複数個の電動モータを接続し、複数個の電動モータによって可動部変位軸を回転させるように構成したので、過度な捩り応力が発生することなく可動部変位軸を回転させることができると共に、複数個の電動モータのうち、いずれかの電動モータが故障した場合であっても、残余の正常な電動モータによって可動部変位軸を回転させて可動部をデフォルト位置に移動でき、よって吸気バルブのリフト量を必要なだけ確保することができる。
また、冬期における車両始動時において、電動モータが氷結した場合などでも、複数個の電動モータを最大トルクで駆動させることで、可動部変位軸を回転させるのに十分な出力トルクを得ることができ、可動部変位軸に接続された可動部を変位させることができる。
請求項2に係る可変動弁機構にあっては、複数個の電動モータは可動部変位軸の両端にそれぞれ接続されるように構成したので、上記した効果に加え、可動部変位軸を回転させたとき、過度な捩り応力が可動部変位軸に発生することを一層よく防止することができる。
請求項3に係る可変動弁機構にあっては、可動部変位軸が軸方向に分割された複数個の軸片からなると共に、複数個の電動モータは複数個の軸片のそれぞれに接続されるように構成したので、請求項1に記載した効果に加え、複数個の電動モータのうち、いずれかの電動モータが故障した場合でも、正常な電動モータが接続された軸片にあっては通常通り回転させることができ、これにより可動部は適宜位置に変位させられ、運転状態に応じた吸気バルブのリフト量を得ることができる。
具体的には、複数個の電動モータのうち、いずれかの電動モータが故障した場合、故障した電動モータが接続された軸片は、他の正常な電動モータあるいはリターンスプリングなどによって回転させられて可動部をデフォルト位置に移動させることができる。即ち、故障した電動モータが接続された軸片に対応する気筒にあっては、可動部がデフォルト位置にあるため、例えば内燃機関の低負荷時に必要な吸気バルブのリフト量を確保することができる。
一方、残余の正常な電動モータのみが接続された軸片は通常通り回転させられて可動部を運転状態に応じた適宜な位置に変位させることができる。即ち、正常な電動モータのみが接続された軸片に対応する気筒にあっては、可動部が通常通りに変位させられるため、運転状態に応じた吸気バルブのリフト量を得ることができる。
請求項4に係る可変動弁機構にあっては、複数個の電動モータは、複数個の軸片の両端にそれぞれ接続されるように構成したので、請求項3に記載した効果に加え、軸片を回転させたとき、過度な捩り応力が軸片に発生することを一層よく防止することができる。
請求項5に係る可変動弁機構にあっては、電動モータは、2極nステータ構造(n≧2)を備えるように構成したので、上記した効果に加え、比較的小型でありながら高トルクを出力することができ、よって電動モータを複数個備える構成であっても、容易に可変動弁機構に組み込むことができる。
請求項6に係る可変動弁機構にあっては、前記弁は、内燃機関の吸気弁および排気弁の少なくともいずれかであるように構成したので、上記した効果に加え、内燃機関の吸気弁(吸気バルブ)および排気弁(排気バルブ)のいずれにおいても運転状態に応じたリフト量を得ることができる。
以下、添付図面に即してこの発明に係る可変動弁機構の最良の実施の形態について説明する。
図1は、この発明の第1実施例に係る可変動弁機構を備えた内燃機関を示す概略図である。
図1において、符合10は内燃機関(以下「エンジン」という)を示し、エンジン10は4サイクル4気筒のDOHC型ガソリンエンジンからなる。エンジン10は吸気管12を備え、吸気管12においてエアクリーナ(図示せず)から吸入された空気は吸気マニホルド14を流れ、各気筒において2個の吸気バルブ16が開弁されるとき、燃焼室(図1で図示せず)に流入する。
また吸気管12には、スロットルバルブ18が配置される。尚、スロットルバルブ18には、ECU(Electronic Control Unit。電子制御ユニット)20の出力によって動作するステッピングモータからなるアクチュエータ22が接続される。尚、このスロットルバルブ18は通常時において全開開度となるように設定されており、よって燃焼室への吸入空気量は吸気バルブ16のリフト量によって調整される。
4個のシリンダ(気筒)24の吸気ポートの付近には、インジェクタ(燃料噴射弁)26が配置される。インジェクタ26には燃料供給管(図示せず)を介して燃料タンク(図示せず)に貯留されたガソリン燃料が圧送されると共に、駆動回路28を通じてECU20に接続される。ECU20から開弁時間を示す駆動信号が駆動回路28に供給されると、インジェクタ26は開弁し、開弁時間に応じたガソリン燃料を吸入された空気に噴射する。噴射されたガソリン燃料は、流入した空気と混合して混合気を形成する。
吸気バルブ16の付近には、点火プラグ30が配置される。点火プラグ30はイグナイタなどからなる点火装置32を介してECU20に接続され、点火装置32はECU20からの点火信号に応じて燃焼室に臨む電極間に火花放電を生じ、混合気を着火して燃焼させる。
燃焼によって生じたガス(排ガス)は、各気筒において2個の排気バルブ36が開弁するとき、排気マニホルド38に流れる。排気マニホルド38は下流で集合して排気管40に接続される。排ガスは排気マニホルド38および排気管40を流れ、図示しない触媒装置で浄化された後、エンジンの外部に排出される。
エンジン10のクランクシャフト(図示せず)の付近にはクランク角センサ(図で「ENG回転数」と示す)44が配置され、気筒判別信号と、各気筒のTDC(上死点)あるいはその付近のクランク角度を示すTDC信号と、TDC信号間隔を6個に細分したクランク角度30度ごとにクランク角度信号とを出力する。それらの出力はECU20に入力される。
ECU20は、CPU,ROM,RAM、入力回路、出力回路、およびカウンタを備えるマイクロコンピュータから構成される。ECU20は入力信号の中、クランク角度信号をカウントしてエンジン回転数(ENG回転数)を算出(検出)する。
エンジン10が搭載される車両の運転席(図示せず)の床面にはアクセルペダル(図示せず)が配置されると共に、その付近にはアクセル開度センサ(図で「アクセル開度」と示す)46が設けられ、運転者のアクセルペダル踏み込み量を示すアクセル開度に応じた信号を出力する。その出力もECU20に入力される。
また、エンジン10の吸気管12にはエアフローメータ50が配置され、エンジン負荷を示す吸入空気量に応じた信号を出力する。また、排気管40には空燃比センサ52が配置され、排ガス中の実空燃比に応じた信号を出力する。これらセンサ群の出力もECU20に入力される。
尚、ECU20には、水温センサなどの各種センサから出力される信号も入力されるが、図示の簡略化のため省略した。
ECU20は、上記したENG回転数、アクセル開度などの信号に基づいて車両の運転状態(高負荷、低負荷など)を検出すると共に、検出された運転状態に応じた吸気バルブ16のリフト量を算出する。
吸気バルブ16には可変動弁機構56が接続される。可変動弁機構56(正確には可変動弁機構56の電動モータ(後述)の駆動回路)には、前記算出されたリフト量に応じた信号がECU20から供給される。これによって、可変動弁機構56が駆動し(正確には可変動弁機構56の可動部(後述)が変位し)、よって吸気バルブ16は算出されたリフト量、別言すれば運転状態に応じたリフト量で開閉させられる。
図2は、エンジン10のシリンダヘッド付近であって可変動弁機構56を中心にして示す模式図であり、図3は図2のIII−III線拡大部分断面図である。
可変動弁機構56は吸気カムシャフト60と、吸気カムシャフト60に接続されると共に、側面視楕円形(別言すれば、カム形状)を呈する複数個、具体的には8個の吸気側回転カム62と、吸気側回転カム62に当接して駆動される複数個、具体的には4個の可動部64と、各可動部64で開閉させられる吸気バルブ16と、可動部64を変位させる可動部変位軸(コントロールシャフト)66と、可動部変位軸66に接続される複数個(4個)の電動モータ、より具体的には2極2ステータ構造の比較的小型の電動モータ68(図3で図示せず)とを備える。尚、4個の可動部64は、図2において右側から順に、第1の可動部64a、第2の可動部64b、第3の可動部64c、第4の可動部64dとする。
尚、排気バルブ36には可変動弁機構が接続されない。従って、排気バルブ36は、排気カムシャフト70に接続されて側面視楕円形(別言すれば、カム形状)を呈する複数個(8個)の排気側回転カム72が回転することによって、排気側回転カム72の突起部721が排気バルブ36のステムエンド361に当接したとき、図3において下方へ移動させられて開弁する。これにより、排気マニホルド38と燃焼室76が連通し、排ガスが排出される。
以下、可変動弁機構56の各要素の構成および動作を詳説する。
吸気カムシャフト60はエンジン10のクランクシャフト(図示せず)と、タイミングチェーン(図示せず)などを介して接続される。これにより、吸気カムシャフト60および吸気側回転カム62はクランクシャフトの回転運動が伝達されて回転させられる。
第1から第4の可動部64a〜64dはそれぞれ、2個のローラ82を有するロッカアーム84と、ロッカアーム84をロッカアーム回転軸841で回転可能に支持する支持部材86とを備える。
ロッカアーム84のローラ82は、前記した吸気側回転カム62に当接する位置に配置される。またロッカアーム84であって、ローラ82の反対側の部位は、吸気バルブ16のステムエンド161に当接される。これによって吸気バルブ16は、吸気側回転カム62が回転することでロッカアーム84がロッカアーム回転軸841を中心に移動し、開閉される。
吸気バルブ16の開閉動作について、図4を参照して具体的に説明する。
図4は、吸気バルブ16が開弁したときの状態を示す、図3と同様な拡大部分断面図である。
吸気側回転カム62が図の矢印A方向に回転し、吸気側回転カム62の突起部621がロッカアーム84(具体的にはロッカアーム84のローラ82)に当接すると、ロッカアーム84はロッカアーム回転軸841を中心に図4において時計回り(矢印Bで示す)に回転(移動)させられる。これにより吸気バルブ16は下方(矢印Cで示す)へ移動させられ、よって吸気バルブ16が開弁する。これによって吸気マニホルド14と燃焼室76が連通し、混合気が流入する。
可変動弁機構56の構成および動作の説明を続ける。
図5は、可動部変位軸66、第1から第4の可動部64a〜64d、および電動モータ68を示す斜視図である。
前記した支持部材86は、図2および図5によく示すように、可動部変位軸66によって連結されて固定されると共に、可動部変位軸66には4個の電動モータ68が接続される。4個の電動モータ68は、図2および図5に示す如く、第1の可動部64aと第2の可動部64bの間、第3の可動部64cと第4の可動部64dの間、および可動部変位軸66の両端にそれぞれ接続(配置)される。
これにより、可動部変位軸66が各電動モータ68によって可動部変位軸回転軸661を中心にして回転すると、それに伴って支持部材86も同様に、可動部変位軸回転軸661を中心にして回転する。
次いで、その電動モータ68について説明する。
図6は電動モータ68の斜視図、図7は図6に示す電動モータの分解縮小斜視図である。
尚、この実施例において、電動モータ68としては2極2ステータ構造のトルクモータ(据え付けられた位置で限られた動作範囲で主としてトルクを発生することを目的とする電動機)を使用すると共に、図示の如き特徴的な構造を備えたものを使用する。
電動モータ68は、ロータ92と、ステータ(より具体的にはステータコア)94と、ボビン(コイルボビン)96に巻回されるコイル98と、それらを被覆するカバー100とを備える。尚、図6などでコイル98の導線の太さは誇張して示す。
ロータ92は円筒状を呈し、その外周にはN極、S極の2極からなる永久磁石921が配置(形成)される。永久磁石921の内側には積層鋼板からなるロータコア922が配置されると共に、その内側(センタ)には上記した可動部変位軸66が接続される。永久磁石921は例えば、ネオジウム系やサマリウム・コバルト系などの希土類磁石あるいはフェライト系の磁石からなる。
ステータ94は2個のステータ片、即ち、第1ステータ半部941と第2ステータ半部942とに分割されてなる。第1、第2ステータ半部941,942は圧粉磁心、即ち、透磁率の高いフェライト系の粉末を絶縁性バインダと共に加熱・圧縮して成型される。第1、第2ステータ半部941,942はそれぞれ平面視リング状の本体部と、それから突出させられる突出部とからなり、組み合わされるとき、その間にボビン96に巻回されたコイル98を収容する。
ボビン96は樹脂などの絶縁材から製作されると共に、第1、第2ステータ半部941,942の形状に合わせて図示のように円形な形状に形成され、その中央に円形の孔961が穿設される。ボビン96には、導線からなるコイル98が巻回される。尚、図示は省略するが、ボビン96はコイル98が巻回された上から樹脂がポッティングされて固定される。
ボビン96は、その中央孔961を第1、第2ステータ半部941,942の2個の突出部で形成される円柱に挿入することで、その間に収容される。外周に永久磁石921が形成されたロータ92は、組み合わされた2個の第1、第2ステータ半部941,942とボビン96を貫通するように、2個の突出部で形成される孔に回転自在に配置(収容)される。
ボビン96が円形形状に形成されると共に、同様の形状(リング状)の第1、第2ステータ半部941,942の中心と同心の円柱に挿入されることから、組み合わされた第1、第2ステータ半部941,942の内部に収容されたとき、コイル98はロータ92と同心となる。
そしてカバー100は、ロータ92、ステータ94、およびコイル98が巻回されたボビン96を被覆するように配置される。尚、カバー100には、前述したECU20からの信号が供給される電動モータの駆動回路(図示せず)と接続可能なピン102を備えたコネクタ104が形成される。また、カバー100には、可動部変位軸66が挿通されるべき挿通孔1001が穿設される。
図6などに示す電動モータ(トルクモータ)68において、コイル98は、図示しない交流電源から通電されて励磁されると、第1、第2ステータ半部941,942のそれぞれに回転磁界を形成し、ロータ92を回転させるが、図示の電動モータ68にあっては、磁路がコイル98を覆う(囲む)ように構成したので、磁路を短縮できてステータ94を小型軽量にでき、この実施例のように電動モータを複数個備える構成であっても、スペースが制約されるシリンダヘッド付近(可変動弁機構56)に容易に組み込むことができる。
尚、図示した電動モータ68の詳細は、本出願人が別途提出した出願(特願2004−253862)に詳細に記載されているので、これ以上の説明は省略する。
次いで、可動部64の可動部変位軸66による変位(移動)について説明する。図8は、可動部64が可動部変位軸66によって最も左方に移動させられたときの状態を示す、図3と同様な拡大部分断面図である。
可動部変位軸66が各電動モータ68によって、可動部変位軸回転軸661を中心に図8において反時計回りに回転させられると、それに伴って支持部材86も同様に可動部変位軸回転軸661を中心に図8の矢印D方向へ回転(移動)させられる。支持部材86が移動させられると、支持部材86によって回転可能に支持されるロッカアーム84も矢印E方向に移動させられる。
このようにしてロッカアーム84が最も左方に移動させられると、図8に示すように、ロッカアーム84のローラ82は吸気側回転カム62の突起部621に当接しない位置に移動させられる。即ち、ロッカアーム84は、吸気側回転カム62の回転によって回転(移動)させられることがなくなる。従って、吸気バルブ16も図8において下方へ移動させられず、吸気バルブ16は開弁されない。このように、吸気カムシャフト60の吸気側回転カム62の回転に拘らず、吸気バルブ16を閉弁させた状態を維持することが可能となる。
以上のように、ロッカアーム84を、可動部変位軸66を回転させることで移動させ、吸気側回転カム62(正確には、吸気側回転カム62の突起部621)とロッカアーム84(正確には、吸気側回転カム62のローラ82)との当接位置を移動させることで、吸気バルブ16のリフト量を調整することが可能となる。
即ち、ECU20は、前述の如く算出された吸気バルブ16のリフト量に応じた信号を電動モータの駆動回路に供給し、各電動モータ68を駆動させる。その電動モータ68の駆動によって可動部変位軸66は回転させられてロッカアーム84を移動させると共に、ロッカアーム84が移動することで吸気側回転カム62とロッカアーム84との当接位置は移動させられる。前記当接位置が移動させられると、吸気バルブ16の下方への移動量を変化させることができる、換言すれば、吸気バルブ16のリフト量を変化させる(調整する)ことができ、吸気バルブ16のリフト量を車両の運転状態に応じた値とすることができる。
次いで、上記した可変動弁機構56において、複数の電動モータ68のうち、いずれかの電動モータが故障した場合などの動作について説明する。
ECU20は各電動モータの駆動回路からの信号などによって複数の電動モータ68のうち、いずれかの電動モータが故障したことを検出した場合、残余の正常な電動モータの駆動回路に対してロッカアーム84をデフォルト位置に戻すための信号を供給する。
上記した信号が供給された正常な電動モータ68の駆動回路は、正常な電動モータ68を駆動させ、それによって可動部変位軸66を回転させてロッカアーム84をデフォルト位置(所定の位置)まで移動させる。
ロッカアーム84がデフォルト位置にあるとき、吸気側回転カム62が回転して吸気側回転カム62の突起部621がロッカアーム84のローラ82に当接すると、ロッカアーム84はロッカアーム回転軸841を中心に回転(移動)させられる。これによって吸気バルブ16は下方へ移動させられ、吸気バルブ16が開弁する。このようにして複数の電動モータ68のうち、いずれかの電動モータが故障した場合であっても、吸気バルブ16のリフト量を必要な量(例えば、エンジンの低負荷時に必要な吸気バルブのリフト量)だけ確保することができる。
次いで、冬期における車両始動時において、電動モータが氷結した場合などの動作について説明する。
ECU20は各電動モータの駆動回路からの信号などによって電動モータ68が氷結などによって十分な出力トルクを得ることができないことを検出した場合、4個の電動モータの駆動回路に対して最大トルクを出力するための信号を供給する。
上記のように構成したので、冬期における車両始動時において、電動モータ68が氷結した場合などでも、4個の電動モータ68を最大トルクで駆動させることで可動部変位軸66を回転させるのに十分な出力トルクを得ることができ、可動部変位軸66に接続された第1から第4の可動部64a〜64dを適宜な位置に変位させることができる。
このように、この発明の第1実施例に係る可変動弁機構にあっては、可動部64を変位させる可動部変位軸66に4個の電動モータ68を接続し、4個の電動モータ68によって可動部変位軸66を回転させるように構成したので、過度な捩り応力が発生することなく可動部変位軸66を回転させることができると共に、複数個の電動モータ68のうち、いずれかの電動モータが故障した場合であっても、残余の正常な電動モータによって可動部64、正確にはロッカアーム84をデフォルト位置に移動でき、吸気バルブ16のリフト量を必要なだけ確保することができる。
また、冬期における車両始動時において、電動モータ68が氷結した場合などでも、4個の電動モータ68を最大トルクで駆動させることで、可動部変位軸66を回転させるのに十分な出力トルクを得ることができ、可動部変位軸66に接続された可動部64を変位させることができる。
また、複数個の電動モータ68は可動部変位軸66の両端にそれぞれ接続されるように構成したので、可動部変位軸66を回転させたとき、過度な捩り応力が可動部変位軸66に発生することを一層よく防止することができる。
また、複数個の電動モータ68は、2極nステータ構造(n≧2)を備えるように構成したので、比較的小型でありながら高トルクを出力することができ、よって電動モータを複数個備えるような構成であっても、容易に可変動弁機構56に組み込むことができる。
また、エンジンの吸気バルブ16に可変動弁機構弁56を接続するように構成したので、エンジンの吸気バルブ16において運転状態に応じたリフト量を得ることができる。
次いで、この発明の第2実施例に係る可変動弁機構について説明する。
図9はエンジン10のシリンダヘッド付近であって第2実施例に係る可変動弁機構561を中心にして示す、図2と同様な模式図であり、図10は可動部変位軸66、第1から第4の可動部64a〜64d、および電動モータ68を示す、図5と同様な斜視図である。
第1実施例と相違する点に焦点をおいて説明すると、可動部変位軸66は、図9によく示すように、軸方向に2分割される。即ち、可動部変位軸66は軸方向に分割された複数個、具体的には2個の軸片66a,66bからなるように構成される。
また、4個の電動モータ68は、2個の軸片66a,66bの両端にそれぞれに接続される。
第2実施例においては上記の如く構成したことで、複数個の電動モータ68のうち、いずれかの電動モータが故障したとき、故障した電動モータが接続された軸片と、正常な電動モータのみが接続された軸片とに分けて回転させることが可能となる。
即ち、第2実施例に係る可変動弁機構561にあっては、可動部変位軸66が軸方向に分割された複数個(2個)の軸片66a,66bからなると共に、4個の電動モータ68は2個の軸片66a,66bのそれぞれに接続されるように構成したので、4個の電動モータ68のうち、いずれかの電動モータが故障した場合でも、正常な電動モータが接続された軸片にあっては通常通り回転させることができ、これにより可動部64、正確にはロッカアーム84は適宜位置に変位させられ、運転状態に応じた吸気バルブ16のリフト量を得ることができる。
具体的には、4個の電動モータ68のうち、いずれかの電動モータが故障した場合、故障した電動モータが接続された軸片は、他の正常な電動モータによって回転させられて可動部64、正確にはロッカアーム84をデフォルト位置に移動させることができる。即ち、故障した電動モータが接続された軸片に対応する気筒にあっては、可動部64がデフォルト位置にあるため、必要な吸気バルブ16のリフト量を確保することができる。
一方、残余の正常な電動モータのみが接続された軸片は通常通り回転させられて可動部64、正確にはロッカアーム84を運転状態に応じた適宜な位置に変位させることができる。即ち、正常な電動モータのみが接続された軸片に対応する気筒にあっては、可動部が通常通りに変位させられるため、運転状態に応じた吸気バルブ16のリフト量を得ることができる。
また、4個の電動モータ68は、2個の軸片66a,66bの両端にそれぞれ接続されるように構成したので、軸片66a,66bを回転させたとき、過度な捩り応力が軸片66a,66bに発生することを一層よく防止することができる。
次いで、この発明の第3実施例に係る可変動弁機構について説明する。
図11はエンジン10のシリンダヘッド付近であって第3実施例に係る可変動弁機構562を中心にして示す、図2と同様な模式図であり、図12は可動部変位軸66、第1から第4の可動部64a〜64d、および電動モータ68を示す、図5と同様な斜視図である。
第1および第2実施例と相違する点に焦点をおいて説明すると、第2実施例では可動部変位軸66を2個に分割するように構成したのに対し、第3実施例では4個に分割するように構成した。換言すれば、可動部変位軸66をシリンダ24と同じ個数となるように分割し、1シリンダにつき1個の軸片66A,66B,66C,66Dを備えるように構成した。
また、4個の電動モータ(図11で見えず)は、4個の軸片66A,66B,66C,66Dのそれぞれに接続されると共に、図12に示す如く、第1から第4の可動部64a,64b,64c,64dの支持部材86の間に接続(配置)される。
第1から第4の可動部64a,64b,64c,64dの支持部材86付近には、複数個(2個)のリターンスプリング108がそれぞれ配置される。
第1の可動部64aの支持部材86付近に配置される2個のリターンスプリング108の一方は、軸片66Aを可動部変位軸回転軸66A1を中心に図12において時計回り(矢印Fで示す)に、第1の可動部64a(正確には第1の可動部64aのロッカアーム84)がデフォルト位置となる方向へ付勢するように構成される。他方のリターンスプリング108は、軸片66Aを可動部変位軸回転軸66A1を中心に図12において反時計回り(矢印Gで示す)に、第1の可動部64a(正確には第1の可動部64aのロッカアーム84)がデフォルト位置となる方向へ付勢するように構成される。
尚、第2から第4の可動部64b,64c,64dの支持部材86付近にそれぞれ配置される2個のリターンスプリング108についても、第1の可動部64aの2個のリターンスプリング108と同様に構成される。
第3実施例においては上記の如く構成したことで、複数個の電動モータ68のうち、いずれかの電動モータが故障したとき、故障した電動モータが接続された軸片と、正常な電動モータが接続された軸片とに分けて回転させることが可能になると共に、軸片を個別に回転させることでシリンダを個別に運転状態に応じた吸気バルブのリフト量とすることができる。
即ち、第3実施例に係る可変動弁機構562にあっては、可動部変位軸66が軸方向に分割された複数個(4個)の軸片66A,66B,66C,66Dからなると共に、4個の電動モータ68は軸片66A,66B,66C,66Dのそれぞれに接続されるように構成したので、4個の電動モータ68のうち、いずれかの電動モータが故障した場合でも、正常な電動モータが接続された軸片にあっては通常通り回転させることができ、これにより可動部64、正確にはロッカアーム84は適宜位置に変位させられ、運転状態に応じた吸気バルブ16のリフト量を得ることができる。
具体的には、4個の電動モータ68のうち、いずれかの電動モータが故障した場合、故障した電動モータが接続された軸片は、リターンスプリング108によって回転させられて可動部64(正確には可動部64のロッカアーム84)をデフォルト位置に移動させることができる。即ち、故障した電動モータが接続された軸片に対応する気筒にあっては、可動部64がデフォルト位置にあるため、必要な吸気バルブ16のリフト量を確保することができる。
一方、正常な電動モータが接続された軸片は通常通り回転させられて可動部64、正確にはロッカアーム84を運転状態に応じた適宜な位置に変位させることができる。即ち、正常な電動モータが接続された軸片に対応する気筒にあっては、可動部が通常通りに変位させられるため、運転状態に応じた吸気バルブ16のリフト量を得ることができる。
次いで、この発明の第4実施例に係る可変動弁機構について説明する。
図13は、エンジン10のシリンダヘッド付近であって第4実施例に係る可変動弁機構を中心にして示す、図2と同様な模式図であり、図14は図13のXIV−XIV線拡大部分断面図である。
第1から第3実施例と相違する点に焦点をおいて説明すると、第4実施例に係る可変動弁機構にあっては、可変動弁機構が吸気バルブ16だけではなく、排気バルブ36にも接続されるように構成した。
以下、排気側の可変動弁機構563の構成および動作を説明する。
排気側の可変動弁機構563は排気カムシャフト70と、排気カムシャフト70に接続されると共に、側面視楕円形(別言すれば、カム形状)を呈する複数個、具体的には8個の排気側回転カム72と、排気側回転カム72に当接して駆動される複数個、具体的には4個の排気側可動部164と、各排気側可動部164で開閉させられる排気バルブ36と、排気側可動部164を変位させる排気側可動部変位軸(可動部変位軸。コントロールシャフト)166と、排気側可動部変位軸166に接続される複数個(4個)の電動モータ、より具体的には、吸気側と同様な2極2ステータ構造の比較的小型の電動モータ168(図14で図示せず)とを備える。尚、4個の排気側可動部164は、図13において右側から順に、第1の排気側可動部164a、第2の排気側可動部164b、第3の排気側可動部164c、第4の排気側可動部164dとする。
第1から第4の排気側可動部164a〜164dはそれぞれ、2個のローラ182を有する排気側ロッカアーム184と、排気側ロッカアーム184をロッカアーム回転軸1841で回転可能に支持する支持部材186とを備える。
排気側ロッカアーム184のローラ182は、前記した排気側回転カム72に当接する位置に配置される。また排気側ロッカアーム184であって、ローラ182の反対側の部位は、排気バルブ36のステムエンド361に当接される。これによって排気バルブ36は、吸気側同様、排気側回転カム72が回転することで排気側ロッカアーム184が排気側ロッカアーム回転軸1841を中心に移動し、開閉される。
具体的には、排気側回転カム72が図14の矢印H方向に回転し、排気側回転カム72の突起部721が排気側ロッカアーム184(具体的には排気側ロッカアーム184のローラ182)に当接すると、排気側ロッカアーム184は排気側ロッカアーム回転軸1841を中心に図14において反時計回り(矢印Iで示す)に回転(移動)させられる。これにより排気バルブ36は下方(矢印Jで示す)へ移動させられ、よって排気バルブ36が開弁する。
尚、その他の排気側の可変動弁機構563の構成および動作は、第1実施例に係る吸気側の可変動弁機構56と略同一であるので、説明を省略する。
第4実施例においては上記の如く構成したことで、エンジンの吸気バルブ16だけでなく、排気バルブ36についても運転状態に応じたリフト量を得ることができる。
以上の如く、この発明の第1から第4実施例にあっては、回転カム(吸気側回転カム62、排気側回転カム72)と、前記回転カムで駆動される可動部(可動部64、排気側可動部164)と、前記可動部で開閉される弁(吸気バルブ16、排気バルブ36)と、前記可動部を変位させる可動部変位軸(可動部変位軸66、排気側可動部変位軸166)とから少なくともなる可変動弁機構(56,561,562,563)において、前記可動部変位軸に複数個の電動モータ(68,168)を接続し、前記複数個の電動モータによって前記可動部変位軸を回転させるように構成した。
また、この発明の第1、第2および第4実施例にあっては、前記複数個の電動モータ(68,168)は、前記可動部変位軸(66,166)の両端にそれぞれ接続されるように構成した。
また、この発明の第2および第3実施例にあっては、前記可動部変位軸(66)が軸方向に分割された複数個の軸片(軸片66a,66bあるいは軸片66A,66B,66C,66D)からなると共に、前記複数個の電動モータ(68)は前記複数個の軸片のそれぞれに接続されるように構成した。
また、この発明の第2実施例にあっては、前記複数個の電動モータ(68)は、前記複数個の軸片(66a,66b)の両端にそれぞれ接続されるように構成した。
また、この発明の第1から第4実施例にあっては、前記電動モータ(68,168)は、2極nステータ構造(n≧2)を備えるように構成した。
また、前記弁は、内燃機関の吸気弁(吸気バルブ16)および排気弁(排気バルブ36)の少なくともいずれかであるように構成した。
尚、上記において可変動弁機構のアクチュエータとして電動モータ68,168を使用すると共に、その電動モータ68,168として特徴的な構造のトルクモータを使用したが、この発明に係る可変動弁機構はそれに限られるものではなく、アクチュエータとしてどのようなものでも使用することができる。
また、電動モータ68,168を2極2ステータとして構成したが、ロータ92の軸方向に同一構造のステータ94を、位相を90度ずらせて積層することで2極4ステータとすることも可能である。さらに、その上に同一構造のステータを、位相を120度ずらせて積層することで、2極6ステータとすることも可能である(その場合、三相モータとなる)。さらには、位相をずらせつつ多数のステータ94を積層することができる。その意味から、特許請求の範囲では「2極nステータ構造(n≧2)のモータ」と記載した。
また、ステータ92を2個のステータ片(ステータ半部)に分割したが、組み合わせられるとき、その間にコイルを収容可能であれば、3個以上のステータ片に分割することも可能である。
また、電気モータ68は可動部変位軸66あるいは排気側可動部変位軸166にそれぞれ4個接続されるように構成したが、それに限られるものではなく、2個または3個、あるいは5個以上であってもよいことはいうまでもない。
また、第4実施例において、第1実施例の排気バルブ36に可変動弁機構563を接続するように構成したが、第2および第3実施例の排気バルブ36に可変動弁機構を接続する構成、即ち、排気側可動部変位軸166が軸方向に分割された複数個の軸片からなると共に、複数個の電動モータ168は複数個の軸片のそれぞれに接続される構成であってもよいことはいうまでもない。
また、第4実施例において、吸気側の可変動弁機構56と排気側の可変動弁機構563を略同一の形状となるように構成したが、排気側回転カム72あるいは排気側可動部164の形状を吸気側回転カム62あるいは吸気側の可動部64のそれと適宜相違させてもよい。
また、第4実施例にあっては、エンジンの負荷に基づき、エンジンの運転を気筒の全てを運転する全筒運転とその一部の運転を休止する休筒運転の間で切り換えて燃料消費量を低減させる気筒休止エンジンにも応用可能である。
即ち、ECU20によって休筒運転をする必要があることを検出したとき、休筒運転すべき気筒に対応する電動モータ68,168を駆動して可動部64および排気側可動部164を移動させる、正確には、ロッカアーム84のローラ82および排気側ロッカアーム184のローラ182を吸気側回転カム62および排気側回転カム72に当接しない位置に移動させる。これにより、ロッカアーム84および排気側ロッカアーム184は、吸気側回転カム62および排気側回転カム72によって回転(移動)させられることがなく、よって吸気バルブ16および排気バルブ36は開弁されずに閉弁状態を維持できるので、気筒休止エンジンにも応用できる。
この発明の第1実施例に係る可変動弁機構を備えた内燃機関を示す概略図である。 図1に示すエンジンのシリンダヘッド付近であって可変動弁機構を中心にして示す模式図である。 図2のIII−III線拡大部分断面図である。 図2に示す吸気バルブが開弁したときの状態を示す、図3と同様な拡大部分断面図である。 図2に示す可動部変位軸、可動部、および電動モータを示す斜視図である。 図2に示す電動モータの斜視図である。 図6に示す電動モータの分解縮小斜視図である。 図2に示すロッカアームが最も左方に移動させられたときの状態を示す、図3と同様な拡大部分断面図である。 この発明の第2実施例に係る可変動弁機構を中心にして示す、図2と同様な模式図である。 図9に示す可動部変位軸、可動部、および電動モータを示す、図5と同様な斜視図である。 この発明の第3実施例に係る可変動弁機構を中心にして示す、図2と同様な模式図である。 図11に示す可動部変位軸、可動部、および電動モータを示す、図5と同様な斜視図である。 この発明の第4実施例に係る可変動弁機構を中心にして示す、図2と同様な模式図である。 図13のXIV−XIV線拡大部分断面図である。
符号の説明
16 吸気バルブ(弁)
36 排気バルブ(弁)
56 (第1、第4実施例の)可変動弁機構
62 吸気側回転カム(回転カム)
64 可動部
66 可動部変位軸
66a,66b (第2実施例の)軸片
66A,66B,66C,66D (第3実施例の)軸片
68 (吸気側の)電動モータ
72 排気側回転カム(回転カム)
164 排気側可動部(可動部)
166 排気可動部変位軸(可動部変位軸)
168 (排気側の)電動モータ
561 (第2実施例の)可変動弁機構
562 (第3実施例の)可変動弁機構
563 (第4実施例の排気側の)可変動弁機構

Claims (6)

  1. 回転カムと、前記回転カムで駆動される可動部と、前記可動部で開閉される弁と、前記可動部を変位させる可動部変位軸とから少なくともなる可変動弁機構において、前記可動部変位軸に複数個の電動モータを接続し、前記複数個の電動モータによって前記可動部変位軸を回転させるように構成したことを特徴とする可変動弁機構。
  2. 前記複数個の電動モータは、前記可動部変位軸の両端にそれぞれ接続されることを特徴とする請求項1記載の可変動弁機構。
  3. 前記可動部変位軸が軸方向に分割された複数個の軸片からなると共に、前記複数個の電動モータは前記複数個の軸片のそれぞれに接続されることを特徴とする請求項1記載の可変動弁機構。
  4. 前記複数個の電動モータは、前記複数個の軸片の両端にそれぞれ接続されることを特徴とする請求項3記載の可変動弁機構。
  5. 前記電動モータは、2極nステータ構造(n≧2)を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の可変動弁機構。
  6. 前記弁は、内燃機関の吸気弁および排気弁の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の可変動弁機構。
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