JP2006097173A - 伸縮性繊維構造物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ポリウレタンウレア弾性繊維を含む伸縮性繊維構造物であって、ポリウレタンウレア弾性繊維が、特定の側鎖を有する構造単位(a)5〜25モル%及びテトロヒドロフラン由来の構造単位(b)95〜75モル%からなり数平均分子量が250〜10000であるポリアルキレンエーテルジオールと、ジイソシアネート化合物と、対称性芳香族系ジアミノ化合物とから重合されるポリウレタンウレアからなるものである。
【選択図】 なし
Description
そこで、かかる要求に対する改善手段が幾つか提案されている。
繊維構造物は、主として繊維から構成される物であり、例えば、複数の繊維から構成される糸、織物、編物、不織布、これらが組合われた繊維製品類で代表され、これらは樹脂コートのように、繊維以外の素材が含まれていてもよい。
つまり、130℃の熱水中で定長で60分間処理した糸の回復応力の保持率(未処理の糸の回復応力と比較しての保持率。以下、熱水保持率という。)が55%以上であり、かつ該処理により残留ひずみが低下する特性を有することが好ましい。
このようなスチーム保持率の値や残留歪み特性を有する弾性糸を他の繊維とともに用いて伸縮性繊維構造物を製造すると、高温染色や繰り返し染色でのトラブル発生を少なくできるのである。
本発明においては下記の方法により特性を測定した。
ポリウレタンウレア弾性糸の試料(測定長5cm(L1))を、50cm/分の引張速度で300%伸長させ回復させることを5回繰返す。5回目伸長で300%伸長を30秒間保持する。ここで、5回目伸長途中における200%伸長時の応力を(GP200)とする。
さらに、6回目伸長として、試料の糸が切断するまで伸長する。この破断時の応力を(G1)とし、破断時の試料長さを(L3)とする。
以下、上記の測定値から、下記式により強度等が与えられる。
伸度=100*[(L3)−(L1)]/(L1)
残留歪み=100*[(L2)−(L1)]/(L1)
ポリウレタンウレア弾性糸の試料を2倍に伸ばした状態で、130℃の熱水中で1時間処理する。
処理後の試料(測定長5cm(L1))について、上記同様にして300%伸長させ回復させることを5回繰返す。5回目伸長で300%伸長を30秒間保持する。ここで、5回目伸長途中における200%伸長時の応力を(GLP200)とする。
以下、上記の測定値、及び、処理前試料での測定値(GM200)とから、下記式により、残留歪み、熱水保持率が与えられる。
熱水保持率=100*(GLM200)/(GM200)
ポリウレタンウレア弾性糸の試料を2倍に伸ばした状態で、130℃のスチーム中で1分処理する。
処理後の試料(測定長5cm(L1))について、上記同様にして300%伸長させ回復させることを5回繰返す。5回目伸長で300%伸長を30秒間保持する。ここで、5回目伸長途中における200%伸長時の応力を(GSP200)とする。
以下、上記の測定値、及び、処理前試料での測定値(GM200)とから、下記式により、残留歪み、スチーム保持率が与えられる。
スチーム保持率=100*(GSM200)/(GM200)
ポリウレタンウレア弾性糸の試料を2倍に伸ばした状態で、200℃の空気中で1分処理する。
処理後の試料(測定長5cm(L1))について、上記同様にして300%伸長させ回復させることを5回繰返す。5回目伸長で300%伸長を30秒間保持する。ここで、5回目伸長途中における200%伸長時の応力を(GDP200)とする。
以下、上記の測定値、及び、処理前試料での測定値(GM200)とから、下記式により、残留歪み、乾熱保持率が与えられる。
乾熱保持率=100*(GDM200)/(GM200)
以下の実施例・比較例で作製された筒編み地を試料として、以下の条件で、高温染色と高温でのセットとを行い、1回染色及び熱セット後の50%伸長時応力と、3回染色及び熱セット後の50%伸長時応力とを測定する。
1回染色及び熱セット処理: 90℃の熱水中で1分間処理し、次に120℃の熱風中でネット上で乾燥した筒編み地を試料とする。次に、この筒編み地の試料を、あり幅より5%幅出した状態で190℃で1分間プレセットし、130℃で1時間染色処理する。さらに175℃で、あり幅で1分間熱セットする。
耐高温染色性値=(GD2−3rd)/(GD2−1st)
脱水されたテトラヒドロフランと脱水された3メチル−テトラヒドロフランとを撹拌機付き反応器に仕込み、窒素シール下、温度10℃で、触媒(70%過塩素酸及び無水酢酸)の存在下で8時間重合反応を行ない、反応終了液に水酸化ナトリウム水溶液で中和する共重方法により得られた、分子量3500の共重合テトラメチレンエーテルジオール(3メチル−テトラヒドロフラン由来の構造単位(a)を12.5モル%含む)を、ポリアルキレンエーテルジオールとして用いた。なお、この共重合ジオール中において、分子鎖末端部分に存在する構造単位(a)の割合は、全体中の割合とほぼ同程度であった。
実施例1で用いたと同じ共重合テトラメチレンエーテルジオール1モルに対しMDIを1.95モルになるように容器に仕込み、90℃で反応せしめ、得られた反応生成物をN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解させた。次に、鎖伸長剤としてMBAを含むDMAc溶液を、前記反応物が溶解した溶液に添加して、ポリマ中の固体分が28重量%であるポリウレタンウレア溶液を調製した。
脱水されたテトラヒドロフランと脱水された3メチル−テトラヒドロフランとを撹拌機付き反応器に仕込み、窒素シール下、温度10℃で、触媒(70%過塩素酸及び無水酢酸)の存在下で7時間重合反応を行ない、さらに、脱水された3メチル−テトラヒドロフランを添加し、4時間反応させ、反応終了液に水酸化ナトリウム水溶液で中和する共重合方法により得られた、分子量3200の共重合テトラメチレンエーテルジオール(3メチル−テトラヒドロフラン由来の構造単位(a)を15モル%含む)を、ポリアルキレンエーテルジオールとして用いた。なお、この共重合ジオールは、分子鎖末端に3メチル−テトラヒドロフランに由来する構造単位が多く存在するものであった。
得られたポリウレタンウレア弾性繊維の熱水保持率等の特性は表1に示すとおりであった。また、何れの処理後の残留ひずみも、未処理糸の残留ひずみよりも少なかった。
特開2004−189931の参考例1と同様の方法によりテトラヒドロフランとネオペンチルグリコールとを共重合させ、分子量約1900の共重合テトラメチレンエーテルジオールを調製した。
得られた共重合テトラメチレンエーテルジオールは、数平均分子量が約1900で、分子鎖末端に3メチル−テトラヒドロフランに由来する構造単位が多く存在するものであった。
また、何れの処理後の残留ひずみも、未処理糸の残留ひずみよりも少なかった。
実施例1で調製した共重合テトラメチレンエーテルジオール1モルに対しMDIを1.85モルになるように容器に仕込み、90℃で反応せしめ、得られた反応生成物をN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解させた。次に、鎖伸長剤としてエチレンジアミン(80モル%)と1,2プロピレンジアミン(20モル%)を含むDMAc溶液を、前記反応物が溶解した溶液に添加して、ポリマ中の固体分が35重量%であるポリウレタンウレア溶液を調製した。
次に、得られたポリウレタンウレア弾性繊維を用いて、実施例1の場合と同様にしてシングルカバリング糸を製造し、次いで筒編み地を製造した。この筒編み地中のポリウレタンウレア弾性糸の比率は約30%であった。
実施例4で調製した分子量約1900の共重合テトラメチレンエーテルジオール1モルに対しMDIを1.95モルになるように容器に仕込み、90℃で反応せしめ、得られた反応生成物をN,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)に溶解させた。次に、鎖伸長剤としてエチレンジアミンを含むDMAc溶液を、前記反応物が溶解した溶液に添加して、ポリマ中の固体分が35%であるポリウレタンウレア溶液を調製した。
次に、得られたポリウレタンウレア弾性繊維を用いて、実施例1の場合と同様にしてシングルカバリング糸を製造し、次いで筒編み地を製造した。この筒編み地中のポリウレタンウレア弾性糸の比率は約30%であった。
Claims (8)
- ポリウレタンウレア中の構造単位(a)が、3−メチルテトラヒドロフランに由来する構造単位、及び/又は、ネオペンチルグリコールに由来する構造単位であることを特徴とする請求項1記載の伸縮性繊維構造物。
- ポリアルキレンエーテルジオールの末端が主として構造単位(a)からなることを特徴とする請求項1又は2記載の伸縮性繊維構造物。
- 対称性芳香族系ジアミノ化合物がジアミノジフェニルメタンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の伸縮性繊維構造物。
- ポリウレタンウレア弾性繊維が、130℃の熱水中で定長下で60分間処理した後の回復応力の保持率が55%以上であり、かつ、上記熱水処理により残留ひずみが低下する特性を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の伸縮性繊維構造物。
- ポリウレタンウレア弾性繊維が、200℃の空気中で定長下で1分間処理した後における回復応力保持率が50%以上であり、かつ、130℃の水蒸気中で定長下で60分間処理した後の回復応力の保持率が85%以上である特性を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリウレタンウレア弾性繊維。
- 伸縮性繊維構造物中の繊維全体の1〜60%がポリウレタンウレア弾性繊維であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の伸縮性繊維構造物。
- 伸縮性繊維構造物中の繊維全体の99〜40%を占める他の繊維が、ポリエチレンテレフタレート系繊維であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の伸縮性繊維構造物。
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