JP2006096904A - エポキシ樹脂粉体塗料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 エッジカバー率、表面平滑性に優れた絶縁被膜を形成することのできるモータ用エポキシ樹脂粉体塗料を提供する。
【解決手段】 エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)および無機充填剤(C)を必須成分とし、前記無機充填材(C)の平均粒子径が1μm以上5μm以下であり、好ましくは前記エポキシ樹脂(A)と、前記無機充填材(C)の重量配合比がエポキシ樹脂(A)/無機充填材(C)=0.5〜1.0であるエポキシ樹脂粉体塗料。
【選択図】 なし

Description

本発明はエポキシ樹脂粉体塗料に関するものである。
従来からハードディスクやフロッピー(登録商標)ディスクなどのOA機器用のマイクロモータや自動車用電装モータ等の大型モータの分野において、スロット絶縁用にエポキシ樹脂粉体塗料が広く使われている。これらの絶縁皮膜の厚みはマイクロモータで約50〜100μm程度、自動車用電装モータで200〜300μmが現在のところ一般的である。
しかし、近年になりマイクロモータ、自動車用電装モータともに小型化、高出力化の要求が強まっている。小型化、高出力化のために通常、銅線の巻き線回数を上げる方法がとられる。巻き線回数を上げるためには絶縁皮膜はできるだけ薄い方が有利であり、薄膜化可能な絶縁塗料への要求は強い。絶縁塗料としてエポキシ樹脂粉体塗料が広く使用されており、ハロゲン系難燃材を含まず、絶縁性、硬化性及び耐湿性を付与する技術が開示されている。(例えば、特許文献1参照)
しかし、モータースロットなどの複雑な形状を有するものに皮膜を形成させる場合、平坦部に比べエッジ部の膜厚は薄くなる。従って、平坦部の膜厚を薄くし過ぎるとエッジ部に必要な厚さの絶縁被膜を形成できなくなり、エッジ部での絶縁不良発生につながる危険性がある。このためエッジ部では必要な膜厚が得られ且つ平坦部ではこれまでより薄い絶縁被膜が形成できるものが望まれている。平坦部での膜厚に対するエッジ部での膜厚の比率をエッジカバー率と呼び、このエッジカバー率の高い粉体塗料が特にモータースロット用粉体塗料の市場ニーズとなっている。
特開2001−172555号公報
以上の点から本発明は、本来の要求特性を維持しつつ、これまでより高いエッジカバー率を有する絶縁被膜を形成させることができるエポキシ樹脂粉体塗料を得ることを目的とするものである。
このような目的は、下記(1)、(2)の本発明により達成される。
(1)エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と、無機充填材(C)とを必須成分とするエポキシ樹脂粉体塗料であって、前記無機充填材(C)の平均粒子径が1μm以上5μm以下であることを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料。
(2) 前記エポキシ樹脂(A)と、前記無機充填材(C)の重量配合比が、エポキシ樹脂(A)/無機充填材(C)=0.5〜1.0である上記(1)に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
本発明は、エポキシ樹脂、硬化剤および無機充填材を含有し、上記無機充填材として平均粒子径(重量累積粒度分布の50%径)が1μm以上5μm以下であり、高いエッジカバー率を有する絶縁被膜を形成させることができるエポキシ樹脂粉体塗料を得ることができる。
以下本発明の詳細について説明を行う。
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料(以下、単に「粉体塗料」ということがある)は、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、及び無機充填剤(C)を必須成分とする粉体塗料であって、前記無機充填材(C)の平均粒子径が1μm以上5μm以下であることを特徴とする。
本発明の粉体塗料に用いられるエポキシ樹脂(A)としては特に限定されないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらを単独または混合して使用することができる。
これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いた場合は、塗膜が機械的特性、電気的特性に優れたものになり好ましい。また、これらのエポキシ樹脂の分子量やエポキシ当量なども特に限定されず、粉体塗料の配合や要求される性状に合わせて適宜選択すればよい。
一例を挙げると、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いた場合は、エポキシ当量が450〜2000であるものを用いると、粉体塗料の塗装性が優れたものになり好ましい。
本発明の粉体塗料に用いられる硬化剤(B)としては、特に限定されないが、例えば、ジシアンジアミド類、アジピン酸類、イミダゾール類、フェノール樹脂類、アミン系硬化剤、芳香族系酸無水物などが挙げられる。この中でも芳香族系酸無水物を用いることが好ましい。これにより耐熱性および機械的強度に優れた塗膜が形成できる。
本発明の粉体塗料には、無機充填材(C)を配合する。これにより、塗膜に良好な機械的強度、絶縁性、耐熱性などを付与することができる。
本発明で用いられる無機充填材としては特に限定されないが、例えば、アルミナ、マグネシア、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカ、ガラス、タルク、クレー等が挙げられる。これらの中でも、コスト面等から炭酸カルシウムが好ましい。
本発明の粉体塗料に用いられる無機充填材は、平均粒子径が1μm以上5μm以下であることを特徴とする。これにより、塗装後の粉体塗料を加熱した際に、エッジ部の粉体塗料が溶融・流動により平坦部へ広がるのを抑えることができ、エッジ部での絶縁被膜の厚さを高位で安定させることができる。また、このように微細な無機充填材を使用することにより、絶縁被膜の機械的強度がより向上するという利点もある。
無機充填材の平均粒子径が上記上限値を越えると、無機充填材の比表面積が小さくなるため、粉体塗料溶融時におけるチキソ性が低下し、エッジカバー性の向上が得られなくなる場合がある。また、平均粒子径が上記下限値未満では、塗装時の作業性が低下したり、粉体塗料溶融時のレベリング性の低下によって塗膜の外観が悪くなったりすることがある。
本発明の粉体塗料において、上記エポキシ樹脂(A)と無機充填材(C)との配合比率は特に限定されないが、エポキシ樹脂/無機充填材(重量配合比)=0.5〜1.0であることが好ましい。
これにより、エッジカバー率をより効果的に向上させることができる。重量配合比が上記下限値未満では、無機充填材が多すぎるため粉体塗料溶融時のレベリング性が低下し、塗膜を形成する際に表面がきれいに仕上がらないことあり、上記上限値を超えると無機充填材が少ないため、エッジカバー率を向上させる効果が充分でないことがある。
さらに本発明の粉体塗料には、必要に応じて酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック等の着色顔料、レベリング剤、硬化促進剤等を必要により添加する事も可能である。
本発明において粉体塗料を製造する方法は特に限定されるものではなく、一般的な方法でよい。一例としては、所定の組成比に配合した原料成分をミキサーによって十分に均一混合した後、エクストルーダーや2軸混練機などで溶融混合し、ついで粉砕機により適当な粒度に粉砕、分級して得られる。
本発明の粉体塗料については、調製後、粉体流動性向上のためシリカなどの微粉末を添加する事も可能である。このような微粉末を混合する方法としては、粉砕時に微粉末を添加しながら混合する粉砕混合やヘンシェルミキサーなどによる乾式混合がある。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。原料成分を表1で示す。
(実施例1)エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂100重量部、硬化剤として無水ピロメリット酸6.4重量部、硬化促進剤として2−フェニルイミダゾール0.1重量部、充填材として炭酸カルシウムA(平均粒子径1.4μm)150重量部を用い、これらをミキサーにより混合し、溶融混練後、粉砕機にて粉砕して平均粒度40〜60μmのエポキシ樹脂粉体塗料を得た。
(実施例2)炭酸カルシウムAの代わりに炭酸カルシウムB(平均粒子径4μm)を配合した以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂粉体塗料を得た。
(実施例3)炭酸カルシウムBを200重量部に増量した以外は、実施例2と同様にしてエポキシ樹脂粉体塗料を得た。
(実施例4)炭酸カルシウムBを100重量部に減量した以外は実施例2と同様にしてエポキシ樹脂粉体塗料を得た。
(比較例1)エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂100重量部、硬化剤として無水ピロメリット酸6.4重量部、硬化助剤として2−フェニルイミダゾール0.1重量部、充填材として炭酸カルシウムC(平均粒子径17μm)150重量部を用い、これらをミキサーにより混合し、溶融混練後、粉砕機にて粉砕して平均粒度40〜60μmのエポキシ樹脂粉体塗料を得た。
(比較例2)炭酸カルシウムCを200重量部に増量した以外は、比較例1と同様にしてエポキシ樹脂粉体塗料を得た。
Figure 2006096904
(使用材料)
1.エポキシ樹脂
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量850):ジャパンエポキシレジン社製、エピコート1055
2.硬化剤
・酸無水物:森六社製、無水ピロメリット酸
3.充填材
・炭酸カルシウムA(平均粒径1.4μm):三共精粉社製、エスカロン#2000
・炭酸カルシウムB(平均粒径4μm):三共精粉社製、エスカロン#100
・炭酸カルシウムC(平均粒径17μm):丸尾カルシウム社製、N−35
4.硬化促進剤
・2−フェニルイミダゾール:四国化成社製、2PZ
(試験方法)
1.塗装条件:鋼棒(12.5×12.5×25mm)に絶縁被膜の厚さが平坦部で約250mとなるように静電塗装機により塗装した。
2.硬化条件:高周波により60秒で220℃まで加熱した。
3.エッジカバー性の評価:平坦部、エッジ部の皮膜厚さを測定し、次式によりエッジカバー率を算出した。
エッジカバー率(%)=[エッジ部皮膜厚さ/平坦部皮膜厚さ]×100
4.ゲル化時間:200℃、0.1g、針法
5.流れ性:1.0gの粉体塗料を10mmφの金型に入れ、成形後150℃の乾燥機中で30分間加熱して、加熱前後の錠剤径の変化から次式により算出した。
流れ率(%)=[加熱後の錠剤径/10]×100
6.塗装外観:塗装後の塗膜外観を目視で観察した。符号は下記のとおりである。
◎:塗膜表面の平滑性が非常に優れている。
○:塗膜表面の平滑性が、実用上問題のない水準である。
実施例1〜4はいずれも、平均粒子径が1μm以上5μm以下である炭酸カルシウムを含有する本発明の粉体塗料であることから、エッジカバー率及び塗装外観に優れたものとなった。一方、平均粒径の大きい炭酸カルシウムを含有した比較例1、2は、エッジカバー率の低下が見られた。
本発明のエポキシ樹脂粉体塗料は、モータに絶縁皮膜を形成させる際の平坦部の被膜厚さに比較してエッジ部の被膜厚さが薄くなるという潜在的な問題点を、微細な平均粒子径の無機充填材を配合することで解決したものであり、これにより安定した絶縁被膜を形成させることのできるエポキシ樹脂粉体塗料として好適に用いることができる。

Claims (2)

  1. エポキシ樹脂(A)と、硬化剤(B)と、無機充填材(C)とを必須成分とするエポキシ樹脂粉体塗料であって、前記無機充填材(C)の平均粒子径が1μm以上5μm以下であることを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料。
  2. 前記エポキシ樹脂(A)と、前記無機充填材(C)の重量配合比が、エポキシ樹脂(A)/無機充填材(C)=0.5〜1.0である請求項1に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008056865A (ja) * 2006-09-01 2008-03-13 Somar Corp エポキシ樹脂粉体塗料

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