JP5012124B2 - エポキシ樹脂粉体塗料 - Google Patents
エポキシ樹脂粉体塗料 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5012124B2 JP5012124B2 JP2007075066A JP2007075066A JP5012124B2 JP 5012124 B2 JP5012124 B2 JP 5012124B2 JP 2007075066 A JP2007075066 A JP 2007075066A JP 2007075066 A JP2007075066 A JP 2007075066A JP 5012124 B2 JP5012124 B2 JP 5012124B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- epoxy resin
- fine particles
- silica fine
- treated
- powder coating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Paints Or Removers (AREA)
Description
[1] エポキシ樹脂及び硬化剤を必須成分とするエポキシ樹脂粉体塗料であって、該エポキシ樹脂粉体塗料はさらにビニルシラン処理されたシリカ微粒子、または、ビニルシラン処理されたシリカ微粒子及びシリコーンオイル処理されたシリカ微粒子を含有することを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料。
[2] 粉体塗料総重量に対する前記ビニルシラン処理されたシリカ微粒子、シリコーンオイル処理されたシリカ微粒子の添加量がそれぞれ0.01〜1.0重量%である[1]項に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
[3] 前記ビニルシラン処理されたシリカ微粒子、シリコーンオイル処理されたシリカ微粒子の平均一次粒子径がともに1〜100nmである[1]又は[2]項に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
本発明に用いるエポキシ樹脂としては、特に限定されない。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂などを用いることができ、これらを単独または混合して用いてもよい。これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いた場合は、塗膜が機械的特性、電気的特性に優れたものになり好ましい。また、これらのエポキシ樹脂の分子量やエポキシ当量なども特に限定されず、粉体塗料の配合や要求される性状に合わせて適宜選択すればよい。一例を挙げると、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いた場合は、エポキシ当量が450〜2000であるものを用いると、粉体塗料の塗装性が優れたものになり好ましい。エポキシ樹脂の配合量についても特に限定されないが、後述する硬化剤と合わせて、塗料全体に対して30〜60重量%であることが好ましく、さらに好ましくは40〜55重量%である。エポキシ樹脂をかかる範囲の配合量とすることで、粉体塗料の塗装性を良好なものにできる。配合量が前記下限値よりも少ないと塗膜の平滑性が低下することがあり、一方、前記上限値よりも多いと塗装後の硬化工程である焼成時にタレやトガリといった外観不良を起こすことがある。
本発明の粉体塗料はビニルシラン処理されたシリカ微粒子を添加することにより、静電塗装時の帯電量が増大し、被塗装物エッジ部への付着性が大幅に向上する。また塗装粉体が熱溶融する際にチキソ剤として働くため、ゲル化状態において粘性を高めることができる。このため溶融したエポキシ樹脂の平坦部への広がりを抑えることができエッジ部での絶縁被膜の厚さを高位で安定させることができる。また、シリコーンオイル処理されたシリカ微粒子は強力な増粘剤として作用し、エッジ部の膜厚をさらに高位で安定できる。またシリカ微粒子は無機粒子であるためエポキシ樹脂の硬化を阻害することや硬化後の特性に影響を与えることも無いと考えられるため樹脂組成の制限を受けない利点もある。
1.エポキシ樹脂
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量850)
2.硬化剤及び硬化促進剤
・3,3−4,4−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
・2−フェニルイミダゾール
3.無機充填材
・炭酸カルシウム(平均粒径22μm)
4.シリカ微粒子
・トリエトキシビニルシラン処理シリカ微粒子(平均粒径20nm)
・ジメチルシリコーンオイル処理シリカ微粒子(平均粒径20nm)
・ ビニルシラン処理、シリコーンオイル処理共にされていないシリカ微粒子(平均粒径20nm)
1.塗装条件:鋼棒(12.5×12.5×50mm)に絶縁被膜の厚さが平坦部で約250mmとなるように静電塗装機により塗装
2.硬化条件:300kHzの高周波により60秒で230℃まで加熱
3.エッジカバー性の評価:塗装物を切断して、平坦部、エッジ部の皮膜厚さを顕微鏡観察により測定し、次式によりエッジカバー率を算出
エッジカバー率(%)=エッジ部皮膜厚さ/平坦部皮膜厚さ×100
4.ゲル化時間:200℃、0.1g、針法
5.流れ性:0.5gの粉体塗料を10mmφの金型に入れ成形後150℃の乾燥機中で30分間加熱、加熱前後の錠剤径の変化から次式により算出
流れ率(%)=加熱後の錠剤径/10×100
6.塗膜外観:塗装後の試料の塗膜表面を観察し、塗膜表面の平滑性に優れているものを◎、平滑性はそれほど優れていないが問題ないレベルのものを○、細かな凹凸が見られるものを△で表記した。
されたシリカ微粒子を添加しなかったため、エッジ部位への付着量が減少したことと、また、シリコーンオイル処理されたシリカ微粒子が増加し、増粘効果が増大したため表面平滑性が低下したと考えられる。さらに実施例3ではエッジカバー率は非常に高くなっているが、これはビニルシラン処理されたシリカ微粒子、シリコーンオイル処理されたシリカ微粒子を併用したため良好な特性が得られたものである。一方、比較例1、2では実施例1に比べてエッジカバー率は低くなっている。これらの実施例及び比較例から帯電性を向
上させてエッジ部位への付着性を高めるビニルシラン処理、及びまたは増粘効果を付与するシリコーンオイル処理されたシリカ微粒子を配合することにより、エッジカバー率向上に大きな効果が得られることがわかる。
Claims (3)
- エポキシ樹脂及び硬化剤を必須成分とするエポキシ樹脂粉体塗料であって、該エポキシ樹脂粉体塗料はさらにビニルシラン処理されたシリカ微粒子、または、ビニルシラン処理されたシリカ微粒子及びシリコーンオイル処理されたシリカ微粒子を含有することを特徴とするエポキシ樹脂粉体塗料。
- 粉体塗料総重量に対する前記ビニルシラン処理されたシリカ微粒子、シリコーンオイル処理されたシリカ微粒子の添加量がそれぞれ0.01〜1.0重量%である請求項1に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
- 前記ビニルシラン処理されたシリカ微粒子、シリコーンオイル処理されたシリカ微粒子の平均一次粒子径がともに1〜100nmである請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂粉体塗料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007075066A JP5012124B2 (ja) | 2006-03-29 | 2007-03-22 | エポキシ樹脂粉体塗料 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006090865 | 2006-03-29 | ||
JP2006090865 | 2006-03-29 | ||
JP2007075066A JP5012124B2 (ja) | 2006-03-29 | 2007-03-22 | エポキシ樹脂粉体塗料 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007291356A JP2007291356A (ja) | 2007-11-08 |
JP5012124B2 true JP5012124B2 (ja) | 2012-08-29 |
Family
ID=38762279
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007075066A Expired - Fee Related JP5012124B2 (ja) | 2006-03-29 | 2007-03-22 | エポキシ樹脂粉体塗料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5012124B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5292938B2 (ja) * | 2008-06-19 | 2013-09-18 | 信越化学工業株式会社 | 有機樹脂粉体塗料組成物 |
JP5434715B2 (ja) * | 2010-03-18 | 2014-03-05 | 住友ベークライト株式会社 | エポキシ樹脂粉体塗料 |
PL3289021T3 (pl) * | 2015-05-01 | 2024-09-23 | Swimc Llc | Wysokowydajna powłoka teksturowana |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2866088B2 (ja) * | 1988-02-29 | 1999-03-08 | キヤノン株式会社 | 静電荷像現像用現像剤 |
JPH11323202A (ja) * | 1998-05-15 | 1999-11-26 | Nippon Kayaku Co Ltd | エポキシ樹脂系粉体塗料組成物 |
JP2002348528A (ja) * | 2001-03-22 | 2002-12-04 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | エポキシ樹脂粉体塗料 |
JP2004210875A (ja) * | 2002-12-27 | 2004-07-29 | Nippon Aerosil Co Ltd | 粉体塗料用流動化剤および粉体塗料組成物 |
JP2008081528A (ja) * | 2006-09-26 | 2008-04-10 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | エポキシ樹脂粉体塗料 |
-
2007
- 2007-03-22 JP JP2007075066A patent/JP5012124B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007291356A (ja) | 2007-11-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6392952B1 (ja) | 粉体塗料組成物 | |
JP5012124B2 (ja) | エポキシ樹脂粉体塗料 | |
JP5383642B2 (ja) | 粉体塗装方法及びガス絶縁開閉装置 | |
JP2013203764A (ja) | エポキシ樹脂粉体塗料及びこれを用いて塗装された物品 | |
JP2008081528A (ja) | エポキシ樹脂粉体塗料 | |
JP2008248101A (ja) | エポキシ樹脂粉体塗料 | |
JP2008056838A (ja) | エポキシ樹脂粉体塗料 | |
JPWO2016080503A1 (ja) | 粉体塗料 | |
JP2020050767A (ja) | ディップコート用エポキシ樹脂組成物 | |
JP2007246783A (ja) | エポキシ樹脂粉体塗料及びその製造方法 | |
JP2002348528A (ja) | エポキシ樹脂粉体塗料 | |
JP2006273900A (ja) | エポキシ樹脂粉体塗料 | |
JP2010132794A (ja) | エポキシ樹脂粉体塗料 | |
JP5434715B2 (ja) | エポキシ樹脂粉体塗料 | |
JP5151365B2 (ja) | エポキシ樹脂粉体塗料で塗装された物品 | |
JP5915059B2 (ja) | エポキシ樹脂粉体塗料組成物で塗装された物品の製造方法 | |
JPS6332827B2 (ja) | ||
JP2006096904A (ja) | エポキシ樹脂粉体塗料 | |
JP2003165947A (ja) | エポキシ樹脂粉体塗料 | |
JP2020169314A (ja) | エポキシ樹脂粉体塗料 | |
JPS61151274A (ja) | 粉体塗料 | |
JP2006096905A (ja) | エポキシ樹脂粉体塗料 | |
JPH01198658A (ja) | 難燃性エポキシ樹脂組成物 | |
JP2005263939A (ja) | エポキシ樹脂粉体塗料 | |
JP2015127390A (ja) | エポキシ樹脂粉体塗料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20091111 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120118 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120124 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120209 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120508 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120521 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150615 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5012124 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |