JP2006096891A - 熱硬化性樹脂の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 硬化性に優れた、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂を効率的に製造する方法を提供する。
【解決手段】 熱硬化性樹脂の製造方法であって、
(a)フェノール類とアルデヒド類とを、酸性触媒の存在下で反応させてノボラック型フェノール樹脂を合成する第1の工程と、
(b)上記ノボラック型フェノール樹脂と、一級芳香族アミン類及びホルムアルデヒドとを反応させ、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂を合成する第2の工程と、
を有し、上記ノボラック型フェノール樹脂は、未反応フェノール類の含有量が1重量%以下、2核体成分の含有量が5%以下であることを特徴とする熱硬化性樹脂の製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】 熱硬化性樹脂の製造方法であって、
(a)フェノール類とアルデヒド類とを、酸性触媒の存在下で反応させてノボラック型フェノール樹脂を合成する第1の工程と、
(b)上記ノボラック型フェノール樹脂と、一級芳香族アミン類及びホルムアルデヒドとを反応させ、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂を合成する第2の工程と、
を有し、上記ノボラック型フェノール樹脂は、未反応フェノール類の含有量が1重量%以下、2核体成分の含有量が5%以下であることを特徴とする熱硬化性樹脂の製造方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、熱硬化性樹脂の製造方法に関するものである。
従来からエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、メラミン樹脂など様々な熱硬化性樹脂が開発され、それぞれの樹脂の特性に合った分野に応用されている。近年、ジヒドロベンゾオキサジン樹脂やジヒドロナフトオキサジン樹脂が、耐熱性、低吸水性、低熱膨張性、低硬化収縮性などに優れた性質を有することが報告されている(例えば、非特許文献1参照。)。
特に、ジヒドロベンゾオキサジン樹脂の硬化は、ジヒドロベンゾオキサジン環の開環重合反応を利用するため、揮発分の発生をほとんど伴わずに硬化する。しかしながら、ジヒドロベンゾオキサジン樹脂の硬化反応は分子鎖の伸長度が小さく、架橋密度も小さいため、200℃を越えると軟化したり、熱劣化したりすることが報告されている(例えば、非特許文献2参照。)。
さらに、他の樹脂と比較して硬化温度が高く、また硬化時間も長く、硬化性が悪いという欠点があり、商業化する上で大きな障害となっている。
特に、ジヒドロベンゾオキサジン樹脂の硬化は、ジヒドロベンゾオキサジン環の開環重合反応を利用するため、揮発分の発生をほとんど伴わずに硬化する。しかしながら、ジヒドロベンゾオキサジン樹脂の硬化反応は分子鎖の伸長度が小さく、架橋密度も小さいため、200℃を越えると軟化したり、熱劣化したりすることが報告されている(例えば、非特許文献2参照。)。
さらに、他の樹脂と比較して硬化温度が高く、また硬化時間も長く、硬化性が悪いという欠点があり、商業化する上で大きな障害となっている。
ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂の硬化性を改良する方法として、ヒドロキシフェニレン基を含む化合物としてノボラック型フェノール樹脂を用い、これをアニリンと混合した後、ホルムアルデヒド水溶液中へ滴下し、ジヒドロベンゾオキサジン樹脂を合成する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
ノボラック型フェノール樹脂は、酸性触媒としてシュウ酸などを用い、フェノール類とアルデヒド類とを反応して得られるが、通常、樹脂中に、未反応のフェノール類が数重量%程度、2核体成分は10%前後残存してしまう。このようなノボラック型フェノール樹脂より得られたジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂は、未反応のフェノール類にジヒドロベンゾオキサジン環が導入されても硬化時に架橋構造に寄与しないため、硬化が不十分となる一因になる。
このため、従来の技術では、ノボラック型フェノール樹脂から未反応のフェノール類モノマーを溜去した後、ジヒドロベンゾオキサジン環を導入して、ジヒドロベンゾオキサジン樹脂としている。
したがって、ジヒドロベンゾオキサジン樹脂の硬化性を勘案した場合には、ノボラック型フェノール樹脂は1分子中に3個以上の反応しうるヒドロキシフェニレン基を有していることが好ましい。
例えば、反応しうるヒドロキシフェニレン基が1分子中に2個しかない場合、例えば、ビスフェノールFの場合は、反応しうる2個のヒドロキシフェニレン基にジヒドロベンゾオキサジン環を形成できるものの、これが開環しても、直鎖状に架橋するのみで3次元的なゲル化に至ることはない。
これに対して、1分子中に3個以上の反応しうるヒドロキシフェニレン基を有している場合、例えば3核体成分以上であれば、架橋点が3点以上あることから、3次元的に架橋し、従来にない剛直なゲル化物を形成することができる。
例えば、反応しうるヒドロキシフェニレン基が1分子中に2個しかない場合、例えば、ビスフェノールFの場合は、反応しうる2個のヒドロキシフェニレン基にジヒドロベンゾオキサジン環を形成できるものの、これが開環しても、直鎖状に架橋するのみで3次元的なゲル化に至ることはない。
これに対して、1分子中に3個以上の反応しうるヒドロキシフェニレン基を有している場合、例えば3核体成分以上であれば、架橋点が3点以上あることから、3次元的に架橋し、従来にない剛直なゲル化物を形成することができる。
しかしながら、1分子中に3個以上の反応しうるヒドロキシフェニレン基を有しているノボラック型フェノール樹脂、言い換えれば、2核体以下の成分の含有量が少ないノボラック型フェノール樹脂を得るためには、水蒸気蒸留、分画といった手法をとらなければな
らず、汎用のノボラック型フェノール樹脂/ヘキサメチレンテトラミン硬化、あるいは、レゾール樹脂などの代替として考えた場合、コスト的に成立しにくいものであった。
らず、汎用のノボラック型フェノール樹脂/ヘキサメチレンテトラミン硬化、あるいは、レゾール樹脂などの代替として考えた場合、コスト的に成立しにくいものであった。
本発明は、硬化性に優れた、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂を効率的に製造する方法を提供するものである。
このような目的は、下記の本発明(1)〜(7)により達成される。
(1)熱硬化性樹脂の製造方法であって、
(a)フェノール類とアルデヒド類とを、酸性触媒の存在下で反応させてノボラック型フェノール樹脂を合成する第1の工程と、
(b)上記ノボラック型フェノール樹脂と、一級芳香族アミン類及びホルムアルデヒドとを反応させ、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂を合成する第2の工程と、
を有し、上記ノボラック型フェノール樹脂は、未反応フェノール類の含有量が1重量%以下、2核体成分の含有量が5%以下であることを特徴とする熱硬化性樹脂の製造方法。
(2)上記ノボラック型フェノール樹脂は、分子量分布の分散度が1.2〜2.5である上記(1)に記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
(3)上記酸性触媒が、有機ホスホン酸である上記(1)又は(2)に記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
(4)上記有機ホスホン酸は、下記一般式(I)に示されるものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
R−PO(OH)2 (I)
(Rは、炭素原子を含み、かつ −COOH 及び又は −PO(OH)2 を含む基である。)
(5)上記酸性触媒は、リン酸類である上記(1)又は(2)に記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
(6)上記リン酸類は、リン酸である上記(5)に記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
(7)上記第1の工程において、フェノール類1モルに対して、上記リン酸類0.2モル以上を用いて反応させるものである上記(5)又は(6)に記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
(1)熱硬化性樹脂の製造方法であって、
(a)フェノール類とアルデヒド類とを、酸性触媒の存在下で反応させてノボラック型フェノール樹脂を合成する第1の工程と、
(b)上記ノボラック型フェノール樹脂と、一級芳香族アミン類及びホルムアルデヒドとを反応させ、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂を合成する第2の工程と、
を有し、上記ノボラック型フェノール樹脂は、未反応フェノール類の含有量が1重量%以下、2核体成分の含有量が5%以下であることを特徴とする熱硬化性樹脂の製造方法。
(2)上記ノボラック型フェノール樹脂は、分子量分布の分散度が1.2〜2.5である上記(1)に記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
(3)上記酸性触媒が、有機ホスホン酸である上記(1)又は(2)に記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
(4)上記有機ホスホン酸は、下記一般式(I)に示されるものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
R−PO(OH)2 (I)
(Rは、炭素原子を含み、かつ −COOH 及び又は −PO(OH)2 を含む基である。)
(5)上記酸性触媒は、リン酸類である上記(1)又は(2)に記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
(6)上記リン酸類は、リン酸である上記(5)に記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
(7)上記第1の工程において、フェノール類1モルに対して、上記リン酸類0.2モル以上を用いて反応させるものである上記(5)又は(6)に記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
本発明によれば、硬化性に優れた、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂を、短い反応工程で効率的かつ低コストに製造することができる。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明は、熱硬化性樹脂の製造方法(以下、単に「製造方法」ということがある)であ
って、
(a)フェノール類とアルデヒド類とを、酸性触媒の存在下で反応させてノボラック型フェノール樹脂を合成する第1の工程と、
(b)上記ノボラック型フェノール樹脂と、一級芳香族アミン類及びホルムアルデヒドとを反応させ、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂を合成する第2の工程と、
を有し、上記ノボラック型フェノール樹脂は、未反応フェノール類の含有量が1重量%以下、2核体成分の含有量が5%以下であることを特徴とする。
本発明は、熱硬化性樹脂の製造方法(以下、単に「製造方法」ということがある)であ
って、
(a)フェノール類とアルデヒド類とを、酸性触媒の存在下で反応させてノボラック型フェノール樹脂を合成する第1の工程と、
(b)上記ノボラック型フェノール樹脂と、一級芳香族アミン類及びホルムアルデヒドとを反応させ、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂を合成する第2の工程と、
を有し、上記ノボラック型フェノール樹脂は、未反応フェノール類の含有量が1重量%以下、2核体成分の含有量が5%以下であることを特徴とする。
本発明の製造方法においては、まず、
(a)フェノール類とアルデヒド類とを、酸性触媒の存在下で反応させてノボラック型フェノール樹脂を合成する。この工程を第1の工程と呼称する。
(a)フェノール類とアルデヒド類とを、酸性触媒の存在下で反応させてノボラック型フェノール樹脂を合成する。この工程を第1の工程と呼称する。
第1の工程で用いられるフェノール類としては特に限定されないが、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール等のクレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール等のキシレノール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール等のエチルフェノール、イソプロピルフェノール、ブチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール等のブチルフェノール、p−tert−アミルフェノール、p−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−クミルフェノール等のアルキルフェノール、フルオロフェノール、クロロフェノール、ブロモフェノール、ヨードフェノール等のハロゲン化フェノール、p−フェニルフェノール、アミノフェノール、ニトロフェノール、ジニトロフェノール、トリニトロフェノール等の1価フェノール置換体、および1−ナフトール、2−ナフトール等の1価のフェノール類、レゾルシン、アルキルレゾルシン、ピロガロール、カテコール、アルキルカテコール、ハイドロキノン、アルキルハイドロキノン、フロログルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ジヒドロキシナフタリン等の多価フェノール類が挙げられる。
これらを単独または2種類以上組み合わせて使用することができるが、通常、フェノールやクレゾールが多く用いられる。
これらを単独または2種類以上組み合わせて使用することができるが、通常、フェノールやクレゾールが多く用いられる。
第1の工程で用いられるアルデヒド類としては特に限定されないが、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ポリオキシメチレン、クロラール、ヘキサメチレンテトラミン、フルフラール、グリオキザール、n−ブチルアルデヒド、カプロアルデヒド、アリルアルデヒド、ベンズアルデヒド、クロトンアルデヒド、アクロレイン、テトラオキシメチレン、フェニルアセトアルデヒド、o−トルアルデヒド、サリチルアルデヒド等が挙げられる。これらを単独または2種類以上組み合わせて使用することができる。ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド、アクロレインやこれらの混合物、これらのアルデヒド類の発生源となる物質、あるいは、これらのアルデヒド類の溶液などが挙げられる。
これらのアルデヒド類から選ばれた少なくとも1種以上を用いることができるが、通常、ホルムアルデヒドが多く用いられる。
これらのアルデヒド類から選ばれた少なくとも1種以上を用いることができるが、通常、ホルムアルデヒドが多く用いられる。
第1の工程で用いられる酸性触媒としては特に限定されないが、塩酸、硫酸、リン酸、亜リン酸などの無機酸、蓚酸、p−トルエンスルホン酸、有機ホスホン酸などの有機酸を用いることができる。
これらの中でも、酸性触媒として有機ホスホン酸を用いることができる。これにより、未反応フェノール類や2核体成分などの低核体成分の含有量が少なく、分子量分布の狭いノボラック型フェノール樹脂を効率的に得ることができる。
上記有機ホスホン酸は、ホスホン酸基−PO(OH)2 を含む有機化合物であり、水溶性を有するものであればいかなるものも使用できるが、下記一般式(I)で示される有機ホスホン酸が、低核体成分の含有量が少ないノボラック樹脂を製造することができ好ましい。
R−PO(OH)2 (I)
(Rは、炭素原子を含み、かつ −COOH 及び又は −PO(OH)2 を含む基である。)
上記一般式(I)で示される有機ホスホン酸としては、アミノポリホスホン酸類であるエチレンジアミンテトラキスメチレンホスホン酸、エチレンジアミンビスメチレンホスホン酸、アミノトリスメチレンホスホン酸、β−アミノエチルホスホン酸N,N−ジ酢酸、アミノメチルホスホン酸N,N−ジ酢酸や、1−ヒドロキシエチリデン−1,1’−ジホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸等がある。これらの中でも、工業的に大量生産され安価であるアミノトリスメチレンホスホン酸や、1−ヒドロキシエチリデン−1,1’−ジホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸が好ましい。
R−PO(OH)2 (I)
(Rは、炭素原子を含み、かつ −COOH 及び又は −PO(OH)2 を含む基である。)
上記一般式(I)で示される有機ホスホン酸としては、アミノポリホスホン酸類であるエチレンジアミンテトラキスメチレンホスホン酸、エチレンジアミンビスメチレンホスホン酸、アミノトリスメチレンホスホン酸、β−アミノエチルホスホン酸N,N−ジ酢酸、アミノメチルホスホン酸N,N−ジ酢酸や、1−ヒドロキシエチリデン−1,1’−ジホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸等がある。これらの中でも、工業的に大量生産され安価であるアミノトリスメチレンホスホン酸や、1−ヒドロキシエチリデン−1,1’−ジホスホン酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸が好ましい。
酸性触媒として有機ホスホン酸を用いる場合、上記フェノール類(P)とアルデヒド類(F)との反応モル比としては特に限定されないが、反応モル比(F/P)が、0.1〜1.1であることが好ましく、さらに好ましくは0.3〜0.9である。
これにより、低核体成分の含有量が少ないノボラック型フェノール樹脂を効率的に得ることができる。モル比が上記下限値より小さいと、低核体成分の含有量が多くなることがある。一方、モル比が前記上限値を越えると、ノボラック型フェノール樹脂を合成する工程において、反応条件によってはゲル化することがある。
これにより、低核体成分の含有量が少ないノボラック型フェノール樹脂を効率的に得ることができる。モル比が上記下限値より小さいと、低核体成分の含有量が多くなることがある。一方、モル比が前記上限値を越えると、ノボラック型フェノール樹脂を合成する工程において、反応条件によってはゲル化することがある。
酸性触媒として有機ホスホン酸を用いる場合、その添加量は特に限定されないが、フェノール類1モルに対して、0.001〜4.0モルであることが好ましく、より好ましくは0.01〜0.5モルである。有機ホスホン酸の添加量が多いほど、未反応フェノール類の含有量が少なくなるという効果は大きくなるが、添加量が上記上限値を超えるとその効果は実質的に変わらなくなり、上記下限値未満では、触媒としての効果が充分に現れなくなる。
酸性触媒として有機ホスホン酸を用いる場合の反応温度としては特に限定されないが、通常、40〜240℃であり、好ましくは80〜140℃である。反応温度が40℃より低いと、反応の進行が遅く、低核体成分の含有量を十分に低下させるのに時間を要することがある。また、240℃より高温では有機ホスホン酸が加水分解することがある。
また、反応時間については特に制限はなく、出発原料の種類、配合モル比、触媒の使用量及び種類、反応条件に応じて適宜決定すればよい。
また、反応時間については特に制限はなく、出発原料の種類、配合モル比、触媒の使用量及び種類、反応条件に応じて適宜決定すればよい。
酸性触媒として有機ホスホン酸を用いた場合は、反応終了後、有機ホスホン酸を水洗にて除去あるいは回収することが可能であるが、除去あるいは回収方法、水洗方法については特に限定されない。
水洗等により回収した有機ホスホン酸は、再度、触媒として使用することができる。また、アルカリ性の物質によって中和してもよい。
水洗等により回収した有機ホスホン酸は、再度、触媒として使用することができる。また、アルカリ性の物質によって中和してもよい。
また、酸性触媒としてリン酸類を用いることができる。これにより、有機ホスホン酸を用いた場合と同様の効果を得ることができる。
ここでリン酸類としては、水に溶解してリン酸類水溶液となりうるリン酸系化合物を用いることができ、特に限定されないが、例えば、リン酸(オルトリン酸)、二リン酸、三
リン酸などの直鎖状ポリリン酸、環状ポリリン酸、五酸化二リン、亜リン酸、次亜リン酸などのほか、各種リン酸エステル化合物が挙げられる。これらを単独または2種類以上組み合わせて使用することができる。
リン酸などの直鎖状ポリリン酸、環状ポリリン酸、五酸化二リン、亜リン酸、次亜リン酸などのほか、各種リン酸エステル化合物が挙げられる。これらを単独または2種類以上組み合わせて使用することができる。
これらのリン酸類の中でも、リン酸が好ましい。リン酸は濃度調節を簡易に行うことができ、また、低コストで入手することができる。
酸性触媒としてリン酸類を用いる場合、フェノール類(P)とアルデヒド類(F)との反応モル比は特に限定されないが、反応モル比(F/P)が0.3〜0.95であることが好ましく、さらに好ましくは0.4〜0.9、特に好ましくは0.6〜0.90である。
これにより、低核体成分の含有量が少ないノボラック型フェノール樹脂を効率的に得ることができる。モル比が上記下限値より小さいと、低核体成分の含有量が多くなることがある。一方、モル比が前記上限値を越えると、ノボラック型フェノール樹脂を合成する工程において、反応条件によってはゲル化することがある。
これにより、低核体成分の含有量が少ないノボラック型フェノール樹脂を効率的に得ることができる。モル比が上記下限値より小さいと、低核体成分の含有量が多くなることがある。一方、モル比が前記上限値を越えると、ノボラック型フェノール樹脂を合成する工程において、反応条件によってはゲル化することがある。
ここで用いられるリン酸類の量は特に限定されないが、フェノール類1モルに対して、0.2モル以上であることが好ましい。これにより、フェノール類とアルデヒド類とを、リン酸類を用いて反応させる系において、フェノール類を主成分とする有機相と、リン酸類を含有する水相との分配を安定させることができる。
このリン酸類の含有量は、フェノール類1モルに対して、0.3〜1.0モルであることがさらに好ましく、0.4〜0.9モルであることが特に好ましい。これにより、未反応フェノール類の含有量が少ないノボラック樹脂を効率的に得ることができる。
このリン酸類の含有量は、フェノール類1モルに対して、0.3〜1.0モルであることがさらに好ましく、0.4〜0.9モルであることが特に好ましい。これにより、未反応フェノール類の含有量が少ないノボラック樹脂を効率的に得ることができる。
このリン酸類の含有量を多くすると、未反応フェノール類の含有量が少ないノボラック樹脂を高収率で得られる傾向があるが、フェノール類1モルに対して、1.0モルを越える量を用いても、この効果は実質的に変わらなくなるので経済的でないことがある。また、上記下限値未満では、有機相と水相とを安定して分配するためには水相中のリン酸類濃度が低くなりすぎるので、反応速度が低下することがある。
リン酸類を水溶液の形態で用いる場合、リン酸類の濃度としては特に限定されないが、20〜99重量%であることが好ましく、さらに好ましくは40〜99重量%である。リン酸類水溶液中のリン酸類の濃度を上記範囲とすることにより、フェノール類とアルデヒド類との反応を効率的に進行させることができる。
酸性触媒として上記リン酸類を用いた場合の反応条件としては、特に限定されないが、反応温度は40〜150℃であることが好ましい。さらに好ましくは90〜140℃である。反応温度を上記下限値以上とすることにより、フェノール類とアルデヒド類との反応を促進させることができ、未反応フェノール類の含有量を低減させることができる。また、リン酸類の水溶液を好ましい粘度にすることができ、触媒作用が低下するのを避けることができる。一方、上記上限値以下とすることにより、ノボラック型フェノール樹脂の分解を抑制することができる。
反応時の反応系の水分量は、特に限定されないが、好ましくは1〜40重量%以下の範囲である。反応形態として、温度及び水分のコントロール上、常圧反応は好ましい条件である。この他にも反応条件としては、ブタノール、プロパノール等の非水溶剤を使用した溶剤還流脱水反応、高圧反応等が考えられる。また、反応時の攪拌は速い方が好ましい。
反応時の反応系の水分量は、特に限定されないが、好ましくは1〜40重量%以下の範囲である。反応形態として、温度及び水分のコントロール上、常圧反応は好ましい条件である。この他にも反応条件としては、ブタノール、プロパノール等の非水溶剤を使用した溶剤還流脱水反応、高圧反応等が考えられる。また、反応時の攪拌は速い方が好ましい。
なお、酸性触媒として上記リン酸類を用いる場合、上記フェノール類(P)とアルデヒド類(F)との反応モル比(F/P)を0.8〜0.95とし、上記反応温度を80〜150℃として反応させることにより、2核体成分の含有量を低減させる効果を高めること
ができる。
ができる。
上記第1の工程においては、以上に説明したように、フェノール類とアルデヒド類とを、有機ホスホン酸、あるいは、リン酸類を触媒として用いて反応させることが好ましいが、これ以外にも、公知の酸性触媒を用いて反応させることもできる。
このとき、酸性触媒の添加量としては特に限定されないが、フェノール類1モルに対して、0.001〜0.1モルとすることが好ましく、さらに好ましくは0.005〜0.05モルである。また、このときの反応条件は、通常、温度管理の容易な還流条件で反応させることができる。
この場合、得られる樹脂中に含有される未反応のフェノール類、あるいは2核体成分の量が多くなることがあるので、常圧蒸留や、減圧蒸留、水蒸気蒸留、再結晶、溶剤抽出、水洗等の方法でこれを除去することができる。
一例を挙げると、未反応フェノール類は、170℃、500Paの減圧条件下で、また、2核体成分は、250℃、100Paの減圧条件下で除去することができる。
このとき、酸性触媒の添加量としては特に限定されないが、フェノール類1モルに対して、0.001〜0.1モルとすることが好ましく、さらに好ましくは0.005〜0.05モルである。また、このときの反応条件は、通常、温度管理の容易な還流条件で反応させることができる。
この場合、得られる樹脂中に含有される未反応のフェノール類、あるいは2核体成分の量が多くなることがあるので、常圧蒸留や、減圧蒸留、水蒸気蒸留、再結晶、溶剤抽出、水洗等の方法でこれを除去することができる。
一例を挙げると、未反応フェノール類は、170℃、500Paの減圧条件下で、また、2核体成分は、250℃、100Paの減圧条件下で除去することができる。
酸性触媒として、有機ホスホン酸、あるいは、リン酸類以外のものを用いる場合は、上記反応モル比(F/P)を0.05〜0.9とすることが好ましい。さらに好ましくは0.1〜0.8である。
本発明の製造方法において、第1の工程で得られるノボラック型フェノール樹脂は、未反応フェノール類の含有量が1重量%以下、2核体成分の含有量が5%以下であることを特徴とする。
未反応フェノール類や2核体成分などの低核体成分の含有量がこのように少ないものであることにより、反応しうるヒドロキシフェニレン基の数が2個以下で、ジヒドロベンゾオキサジン環を形成してこれが開環しても、直鎖状に反応することしかできない成分を低減させ、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂としての硬化性を向上させることができる。
また、上記ノボラック型フェノール樹脂の分子量分布の分散度は、特に限定されないが、1.2〜2.5であることが好ましい。これにより、得られるジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂の粘度が過剰に高くならず、取り扱い性に優れたものとすることができる。
未反応フェノール類や2核体成分などの低核体成分の含有量がこのように少ないものであることにより、反応しうるヒドロキシフェニレン基の数が2個以下で、ジヒドロベンゾオキサジン環を形成してこれが開環しても、直鎖状に反応することしかできない成分を低減させ、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂としての硬化性を向上させることができる。
また、上記ノボラック型フェノール樹脂の分子量分布の分散度は、特に限定されないが、1.2〜2.5であることが好ましい。これにより、得られるジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂の粘度が過剰に高くならず、取り扱い性に優れたものとすることができる。
上記第1の工程において得られるノボラック型フェノール樹脂中に含有される低核体成分を少なくする方法としては特に限定されないが、酸性触媒として、有機ホスホン酸、あるいは、リン酸類を用いる場合は、反応により概ね上記上限値以下にすることができる。さらに、必要に応じて、常圧蒸留、減圧蒸留等を組み合わせて未反応モノマー類を除去してもよい。
また、酸性触媒として上記以外のものを用いた場合は、ノボラック型フェノール樹脂を合成後、常圧蒸留、減圧蒸留等により未反応フェノール類を除去することもできる。
また、酸性触媒として上記以外のものを用いた場合は、ノボラック型フェノール樹脂を合成後、常圧蒸留、減圧蒸留等により未反応フェノール類を除去することもできる。
上記第1の工程において得られるノボラック型フェノール樹脂の分子量分布の分散度を狭くする方法としては特に限定されないが、酸性触媒として、有機ホスホン酸、あるいは、リン酸類を用いる場合は、反応により概ね上記範囲内とすることができる。
また、酸性触媒として上記以外のものを用いた場合は、ノボラック型フェノール樹脂を合成後、常圧蒸留、減圧蒸留等により未反応フェノール類を除去したり、高分子量成分を分画除去したりすることもできる。
また、酸性触媒として上記以外のものを用いた場合は、ノボラック型フェノール樹脂を合成後、常圧蒸留、減圧蒸留等により未反応フェノール類を除去したり、高分子量成分を分画除去したりすることもできる。
上記第1の工程において、ノボラック型フェノール樹脂を合成する際に、上記有機ホスホン酸、あるいは、上記リン酸類を酸性触媒として用いることにより、低核体成分の含有量を低減させ、分子量分布の狭いノボラック型フェノール樹脂を効率的に得られる理由は
、以下のように考えられる。
本発明の製造方法で用いられる有機ホスホン酸、あるいは、リン酸類は、非常に水溶性が高いものである。一方、フェノール類、アルデヒド類は水への溶解性が相対的には小さく、ノボラック型フェノール樹脂は分子量増大とともに水への溶解性が更に低下する性質を有している。このため反応開始時には、触媒を多量に含んだ水相と、触媒がほとんど存在しないフェノール類からなる有機相とに相分離した状態となる。そして、水相に溶出したフェノール類とアルデヒド類の反応が優先的に進行し、その結果、未反応フェノール類の含有量が低減する。さらに、未反応フェノール類の含有量が低減すると上記触媒の特性上、次いで2核体成分の反応が起こりやすくなることから、低核体成分の含有量が少ないノボラック型フェノール樹脂を得ることができる。一方、高分子量成分ではほとんど溶出がないため、反応が実質的に進行しない。
このように、低核体成分と高分子量成分とが、上記水相への溶解性の差異による反応速度差を生じ、未反応フェノール類や2核体成分等の低核体成分が選択的に反応するとともに、生成したノボラック型フェノール樹脂が過度に高分子量化することを抑制することができる。これにより、低核体成分の含有量が少なく、分子量分布が狭いノボラック型フェノール樹脂を高収率に製造することができる。
、以下のように考えられる。
本発明の製造方法で用いられる有機ホスホン酸、あるいは、リン酸類は、非常に水溶性が高いものである。一方、フェノール類、アルデヒド類は水への溶解性が相対的には小さく、ノボラック型フェノール樹脂は分子量増大とともに水への溶解性が更に低下する性質を有している。このため反応開始時には、触媒を多量に含んだ水相と、触媒がほとんど存在しないフェノール類からなる有機相とに相分離した状態となる。そして、水相に溶出したフェノール類とアルデヒド類の反応が優先的に進行し、その結果、未反応フェノール類の含有量が低減する。さらに、未反応フェノール類の含有量が低減すると上記触媒の特性上、次いで2核体成分の反応が起こりやすくなることから、低核体成分の含有量が少ないノボラック型フェノール樹脂を得ることができる。一方、高分子量成分ではほとんど溶出がないため、反応が実質的に進行しない。
このように、低核体成分と高分子量成分とが、上記水相への溶解性の差異による反応速度差を生じ、未反応フェノール類や2核体成分等の低核体成分が選択的に反応するとともに、生成したノボラック型フェノール樹脂が過度に高分子量化することを抑制することができる。これにより、低核体成分の含有量が少なく、分子量分布が狭いノボラック型フェノール樹脂を高収率に製造することができる。
なお、本発明の製造方法において、ノボラック型フェノール樹脂中の未反応フェノール類の含有量は、ガスクロマトグラフィー法により、JIS K 0114に準拠して、2,5−キシレノールを内部標準として内部標準法で測定したものである。
また、ノボラック型フェノール樹脂の2核体成分量、分子量分布の分散度は、液体クロマトグラフィーで測定したものである。液体クロマトグラフィーは、
・本体:TOSOH社製・「HLC−8120」
・カラム:東ソー社製GPCカラム(G1000HXL:1本、G2000HXL:2本、G3000HXL:1本)
・流量:1.0ml/分
・溶出溶媒:テトラヒドロフラン
・カラム温度:40℃
の分析条件で示差屈折計を検出器として用い、分子量は標準ポリスチレンにより換算した。2核体成分量は液体クロマトグラフィーで得られた分子量分布曲線から、2核体成分に該当する部位の面積比率から算出したものである。
また、ノボラック型フェノール樹脂の2核体成分量、分子量分布の分散度は、液体クロマトグラフィーで測定したものである。液体クロマトグラフィーは、
・本体:TOSOH社製・「HLC−8120」
・カラム:東ソー社製GPCカラム(G1000HXL:1本、G2000HXL:2本、G3000HXL:1本)
・流量:1.0ml/分
・溶出溶媒:テトラヒドロフラン
・カラム温度:40℃
の分析条件で示差屈折計を検出器として用い、分子量は標準ポリスチレンにより換算した。2核体成分量は液体クロマトグラフィーで得られた分子量分布曲線から、2核体成分に該当する部位の面積比率から算出したものである。
次に、本発明の製造方法においては、
(b)上記ノボラック型フェノール樹脂と、一級芳香族アミン類及びホルムアルデヒドとを反応させ、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂を合成する。この工程を第2の工程と呼称する。
(b)上記ノボラック型フェノール樹脂と、一級芳香族アミン類及びホルムアルデヒドとを反応させ、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂を合成する。この工程を第2の工程と呼称する。
上記第2の工程で用いられる一級芳香族アミン類としては特に限定されないが、例えば、アニリン、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、i−プロピルアミン、シクロヘキシルアミン、トルイジン、アニシジンなどが使用できる。
上記第2工程において、ノボラック型フェノール樹脂と、一級芳香族アミン類及びホルムアルデヒドとの反応モル比としては特に限定されないが、ノボラック型フェノール樹脂が有するフェノール性水酸基1モルに対して、一級芳香族アミン類が有するアミノ基1モル以上、ホルムアルデヒド2モル以上を用いることが好ましい。これにより、ノボラック型フェノール樹脂が有するフェノール性水酸基の実質的に全てにおいて、ジヒドロベンゾオキサジン環を形成することができ、硬化性に優れ、硬化物特性も良好なジヒドロベンゾオキサジン樹脂を得ることができる。
なお、芳香族アミン類とホルムアルデヒドとは、通常、芳香族アミン類:ホルムアルデヒド=1:2のモル比で用いることができる。
なお、芳香族アミン類とホルムアルデヒドとは、通常、芳香族アミン類:ホルムアルデヒド=1:2のモル比で用いることができる。
上記第2工程では、反応溶媒を用いることができる。
この反応溶媒としては、特に限定されないが、水、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、1,4−ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、トルエン、キシレンなどの、単独もしくは混合溶媒を使用することができる。
この反応溶媒としては、特に限定されないが、水、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、1,4−ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、トルエン、キシレンなどの、単独もしくは混合溶媒を使用することができる。
上記第2工程における反応条件としては、反応温度は100〜130℃で行うことが好ましい。反応温度が100℃より低い場合は反応が実質的に進行せず、130℃より高温では、生成したジヒドロベンゾオキサジン環が開環し、別のフェノール性水酸基近辺との間で結合反応を生じてオリゴマー化する副反応が促進されることがある。また、反応時間は反応温度にもよるが、2〜6時間で完結させることができる。
反応終了後、必要に応じて水洗浄またはアルカリ洗浄操作を行い、溶剤、水、未反応フェノール類、一級芳香族アミン類、およびホルムアルデヒドを除去することにより、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂が得られる。
反応終了後、必要に応じて水洗浄またはアルカリ洗浄操作を行い、溶剤、水、未反応フェノール類、一級芳香族アミン類、およびホルムアルデヒドを除去することにより、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂が得られる。
本発明の製造方法で得られたジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂は、その効果促進剤として、例えば、有機酸、無機酸、アミン類を用いることができる。これらの中でも特に、有機酸であるアジピン酸を用いることが好ましい。
以上に説明したように、本発明の製造方法により得られたジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂は、低核体成分にジヒドロベンゾオキサジン環が形成された成分の含有量が少なく、硬化性に優れたものである。そして、このような樹脂を、短い反応工程で効率的かつ低コストに製造することができる。
そして、得られた熱硬化性樹脂は、半導体封止材料、回路基板材料などの電子材料、あるいは一般成形材料などに使用できる。各々の用途において、必要に応じて、無機充填材、有機充填材などの充填材、顔料、離型剤などの添加剤を組み合わせて配合することができる。
そして、得られた熱硬化性樹脂は、半導体封止材料、回路基板材料などの電子材料、あるいは一般成形材料などに使用できる。各々の用途において、必要に応じて、無機充填材、有機充填材などの充填材、顔料、離型剤などの添加剤を組み合わせて配合することができる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。ここで記載されている「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を示す。
(実施例1)
撹拌装置、温度計、熱交換器を備えた3Lの三口フラスコ中に、1−ヒドロキシエチリデン−1,1’−ジホスホン酸60%水溶液(フェリオックス115、ライオン社製)1000部を添加して常圧蒸留を行い、80%の濃度とした。ここに、フェノール1000部を添加して100℃に昇温し、37%ホルムアルデヒド水溶液550部を30分間かけて逐次添加し、常圧蒸留を行い、130℃まで昇温させ反応系中の水分量を6%とした。その後、130℃に温度を維持し、水分量を約6%で一定として、常圧蒸留を行いながら37%ホルムアルデヒド水溶液140部を60分かけて添加した。その後、140℃で1時間還流させながら反応を行った。その後、純水500部を添加し、樹脂と分離した水相を除去する水洗工程を3回行った。常圧蒸留を行い130℃まで昇温し、5000Paの減圧度で減圧蒸留を行って150℃まで昇温し、ノボラック型フェノール樹脂A1を得た。
次に、得られた樹脂A1全量をメチルエチルケトン(MEK)600部に80℃で溶解し、ここにアニリン1000部を30分間かけて逐次添加し、混合液A2を得た。
次に、37%ホルムアルデヒド水溶液を別途用意した三口フラスコに1744部仕込み、100℃で1時間かけて混合液A2を逐次添加した後、さらに1時間反応させた。次いで、常圧下にて110℃まで昇温し、さらに減圧下にて溶媒及び水を除去することによっ
て、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂A3を得た。
さらに、得られたジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂A3 100部に対して、アジピン酸10部を加え、卓上粉砕機にて粉砕混合し、熱硬化性樹脂組成物A4を得た。
撹拌装置、温度計、熱交換器を備えた3Lの三口フラスコ中に、1−ヒドロキシエチリデン−1,1’−ジホスホン酸60%水溶液(フェリオックス115、ライオン社製)1000部を添加して常圧蒸留を行い、80%の濃度とした。ここに、フェノール1000部を添加して100℃に昇温し、37%ホルムアルデヒド水溶液550部を30分間かけて逐次添加し、常圧蒸留を行い、130℃まで昇温させ反応系中の水分量を6%とした。その後、130℃に温度を維持し、水分量を約6%で一定として、常圧蒸留を行いながら37%ホルムアルデヒド水溶液140部を60分かけて添加した。その後、140℃で1時間還流させながら反応を行った。その後、純水500部を添加し、樹脂と分離した水相を除去する水洗工程を3回行った。常圧蒸留を行い130℃まで昇温し、5000Paの減圧度で減圧蒸留を行って150℃まで昇温し、ノボラック型フェノール樹脂A1を得た。
次に、得られた樹脂A1全量をメチルエチルケトン(MEK)600部に80℃で溶解し、ここにアニリン1000部を30分間かけて逐次添加し、混合液A2を得た。
次に、37%ホルムアルデヒド水溶液を別途用意した三口フラスコに1744部仕込み、100℃で1時間かけて混合液A2を逐次添加した後、さらに1時間反応させた。次いで、常圧下にて110℃まで昇温し、さらに減圧下にて溶媒及び水を除去することによっ
て、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂A3を得た。
さらに、得られたジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂A3 100部に対して、アジピン酸10部を加え、卓上粉砕機にて粉砕混合し、熱硬化性樹脂組成物A4を得た。
(実施例2)
撹拌装置、温度計、熱交換器を備えた3Lの三口フラスコ中にフェノール1000部、85%リン酸水溶液を1000部添加し、120℃に昇温し、92%パラホルムアルデヒド278部を30分間かけて逐次添加し、110℃で1時間還流させながら反応させた。
その後、純水500部を添加して混合し、樹脂相と分離した水相を除去した。このような水洗工程を3回行った。その後、常圧蒸留を行い130℃まで昇温し、5000Paの減圧度で減圧蒸留を行って150℃まで昇温し、ノボラック型フェノール樹脂B1を得た。
次に、得られた樹脂B1全量をメチルエチルケトン(MEK)600部に80℃で溶解し、ここにアニリン1000部を30分間かけて逐次添加し、混合液B2を得た。
次に、37%ホルムアルデヒド水溶液を別途用意した三口フラスコに1744部仕込み、100℃で1時間かけて混合液B2を逐次添加した後、さらに1時間反応させた。次いで、常圧下にて110℃まで昇温し、さらに減圧下にて溶媒及び水を除去することによって、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂B3を得た。
さらに、得られたジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂B3 100部に対して、アジピン酸10部を加え、卓上粉砕機にて粉砕混合し、熱硬化性樹脂組成物B4を得た。
撹拌装置、温度計、熱交換器を備えた3Lの三口フラスコ中にフェノール1000部、85%リン酸水溶液を1000部添加し、120℃に昇温し、92%パラホルムアルデヒド278部を30分間かけて逐次添加し、110℃で1時間還流させながら反応させた。
その後、純水500部を添加して混合し、樹脂相と分離した水相を除去した。このような水洗工程を3回行った。その後、常圧蒸留を行い130℃まで昇温し、5000Paの減圧度で減圧蒸留を行って150℃まで昇温し、ノボラック型フェノール樹脂B1を得た。
次に、得られた樹脂B1全量をメチルエチルケトン(MEK)600部に80℃で溶解し、ここにアニリン1000部を30分間かけて逐次添加し、混合液B2を得た。
次に、37%ホルムアルデヒド水溶液を別途用意した三口フラスコに1744部仕込み、100℃で1時間かけて混合液B2を逐次添加した後、さらに1時間反応させた。次いで、常圧下にて110℃まで昇温し、さらに減圧下にて溶媒及び水を除去することによって、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂B3を得た。
さらに、得られたジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂B3 100部に対して、アジピン酸10部を加え、卓上粉砕機にて粉砕混合し、熱硬化性樹脂組成物B4を得た。
(比較例)
撹拌装置、温度計、熱交換器を備えた3Lの三口フラスコ中に、フェノール1000部とシュウ酸10部とを仕込み、100℃に昇温し、37%ホルムアルデヒド水溶液690部を1時間かけて逐次添加し、100℃で1時間還流させながら反応させた。
その後、常圧蒸留を行い130℃まで昇温し、5000Paの減圧下で減圧蒸留を行って150℃まで昇温し、ノボラック型フェノール樹脂C1を得た。
次に、得られた樹脂C1全量をメチルエチルケトン(MEK)600部、80℃で溶解し、ここにアニリン1000部を30分かけて逐次添加し、混合液C2を得た。
次に、37%ホルムアルデヒド水溶液を別途用意した3口フラスコに1744部仕込み、100℃で1時間かけて混合液C2を逐次添加した後、さらに1時間反応させた。次いで、常圧下にて120℃まで昇温し、さらに減圧下にて溶媒及び水を除去することによって、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂C3を得た。
さらに、得られたジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂C3 100部に対して、アジピン酸10部を加え、卓上粉砕機にて粉砕混合し、熱硬化性樹脂組成物C4を得た。
撹拌装置、温度計、熱交換器を備えた3Lの三口フラスコ中に、フェノール1000部とシュウ酸10部とを仕込み、100℃に昇温し、37%ホルムアルデヒド水溶液690部を1時間かけて逐次添加し、100℃で1時間還流させながら反応させた。
その後、常圧蒸留を行い130℃まで昇温し、5000Paの減圧下で減圧蒸留を行って150℃まで昇温し、ノボラック型フェノール樹脂C1を得た。
次に、得られた樹脂C1全量をメチルエチルケトン(MEK)600部、80℃で溶解し、ここにアニリン1000部を30分かけて逐次添加し、混合液C2を得た。
次に、37%ホルムアルデヒド水溶液を別途用意した3口フラスコに1744部仕込み、100℃で1時間かけて混合液C2を逐次添加した後、さらに1時間反応させた。次いで、常圧下にて120℃まで昇温し、さらに減圧下にて溶媒及び水を除去することによって、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂C3を得た。
さらに、得られたジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂C3 100部に対して、アジピン酸10部を加え、卓上粉砕機にて粉砕混合し、熱硬化性樹脂組成物C4を得た。
実施例および比較例で得られたノボラック型フェノール樹脂、及び、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂について、特性を評価した。結果を表1に示す。
1.ノボラック型フェノール樹脂の評価方法
(1)未反応フェノール類の含有量
ガスクロマトグラフィーで測定した。ガスクロマトグラフィーは、JIS K 0114 に準拠して、2,5−キシレノールを内部標準として内部標準法で測定した。
(2)2核体成分の含有量、分子量分布の分散度
液体クロマトグラフィーで測定した。液体クロマトグラフィーは、
・本体:TOSOH社製・「HLC−8120」
・カラム:東ソー社製GPCカラム(G1000HXL:1本、G2000HXL:2本、G3000HXL:1本)
・流量:1.0ml/分
・溶出溶媒:テトラヒドロフラン
・カラム温度:40℃
の分析条件で示差屈折計を検出器として用い、分子量は標準ポリスチレンにより換算した。2核体成分量は、2核体成分量は液体クロマトグラフィーで得られた分子量分布曲線から、2核体成分に該当する部位の面積比率から算出した。
(1)未反応フェノール類の含有量
ガスクロマトグラフィーで測定した。ガスクロマトグラフィーは、JIS K 0114 に準拠して、2,5−キシレノールを内部標準として内部標準法で測定した。
(2)2核体成分の含有量、分子量分布の分散度
液体クロマトグラフィーで測定した。液体クロマトグラフィーは、
・本体:TOSOH社製・「HLC−8120」
・カラム:東ソー社製GPCカラム(G1000HXL:1本、G2000HXL:2本、G3000HXL:1本)
・流量:1.0ml/分
・溶出溶媒:テトラヒドロフラン
・カラム温度:40℃
の分析条件で示差屈折計を検出器として用い、分子量は標準ポリスチレンにより換算した。2核体成分量は、2核体成分量は液体クロマトグラフィーで得られた分子量分布曲線から、2核体成分に該当する部位の面積比率から算出した。
2.組成物の評価方法
(1)硬化速度、最大硬化度
市販のJSR型キュラストメーターを用いて、金型表面温度165℃とし、一定振幅の振動変形を与え、硬化時間に対する樹脂組成物の発生応力変化を検出した。応力変化がほぼ一定となった最高値を最大硬化度とし、硬化開始から最大硬化度の90%にあたる発生応力になるまでの1分間当たりの強度上昇量を硬化速度とした。
(1)硬化速度、最大硬化度
市販のJSR型キュラストメーターを用いて、金型表面温度165℃とし、一定振幅の振動変形を与え、硬化時間に対する樹脂組成物の発生応力変化を検出した。応力変化がほぼ一定となった最高値を最大硬化度とし、硬化開始から最大硬化度の90%にあたる発生応力になるまでの1分間当たりの強度上昇量を硬化速度とした。
実施例1、2はいずれも、本発明の製造方法により、フェノール類とアルデヒド類とを有機ホスホン酸またはリン酸を用いて反応させて得られたノボラック型フェノール樹脂に、アニリンとホルムアルデヒドを反応させて得られたジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂である。
実施例では、得られたノボラック型フェノール樹脂中の未反応フェノール類、2核体成分の含有量が、比較例と比べていずれも少ないものであった。
そして、実施例で得られたジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂を用いた組成物の評価では、比較例と比べて、硬化速度には大きな差異はみられないものの、最大硬化度の優れたものが得られた。
実施例では、得られたノボラック型フェノール樹脂中の未反応フェノール類、2核体成分の含有量が、比較例と比べていずれも少ないものであった。
そして、実施例で得られたジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂を用いた組成物の評価では、比較例と比べて、硬化速度には大きな差異はみられないものの、最大硬化度の優れたものが得られた。
本発明の製造方法で得られた熱硬化性樹脂樹脂は、例えば、接着剤、塗料、積層材、成形材料、有機材料または無機材料の結合剤等として好適に用いることができるものである。
Claims (7)
- 熱硬化性樹脂の製造方法であって、
(a)フェノール類とアルデヒド類とを、酸性触媒の存在下で反応させてノボラック型フェノール樹脂を合成する第1の工程と、
(b)前記ノボラック型フェノール樹脂と、一級芳香族アミン類及びホルムアルデヒドとを反応させ、ジヒドロベンゾオキサジン環を有する熱硬化性樹脂を合成する第2の工程と、
を有し、前記ノボラック型フェノール樹脂は、未反応フェノール類の含有量が1重量%以下、2核体成分の含有量が5%以下であることを特徴とする熱硬化性樹脂の製造方法。 - 前記ノボラック型フェノール樹脂は、分子量分布の分散度が1.2〜2.5である請求項1に記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
- 前記酸性触媒が、有機ホスホン酸である請求項1又は2に記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
- 前記有機ホスホン酸は、下記一般式(I)に示されるものである請求項1ないし3のいずれかに記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
R−PO(OH)2 (I)
(Rは、炭素原子を含み、かつ −COOH 及び又は −PO(OH)2 を含む基である。) - 前記酸性触媒は、リン酸類である請求項1又は2に記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
- 前記リン酸類は、リン酸である請求項5に記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
- 前記第1の工程において、フェノール類1モルに対して、前記リン酸類0.2モル以上を用いて反応させるものである請求項5又は6に記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
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