JP2006095350A - 昇華物質回収方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】融点が25℃よりも高く、昇華状態では温度降下時に融点で結晶化しにくい昇華物質を回収するのに際して、装置の内壁や配管に広範囲にわたって昇華物質が付着堆積するのを防止する。
【解決手段】結晶化部3において昇華物質Aと冷却ガスBとを衝突させ、混合することによって、昇華物質Aの結晶化を促進する。結晶化部3からの混合ガスEを、フィルター9とガス吸引手段10とを備えている回収部2に通過させ、昇華物質を回収する。
【選択図】 図2
【解決手段】結晶化部3において昇華物質Aと冷却ガスBとを衝突させ、混合することによって、昇華物質Aの結晶化を促進する。結晶化部3からの混合ガスEを、フィルター9とガス吸引手段10とを備えている回収部2に通過させ、昇華物質を回収する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、融点が25℃よりも高く、昇華状態では温度降下時に融点で結晶化しにくい昇華物質を回収する方法および装置に関するものである。
ソルダーレジストは、印刷配線板の製造に際し、回路導体のはんだ付け部分以外の部分全面にわたって皮膜形成するために用いられるもので、印刷配線板に電子部品を半田付けする際、はんだが不必要な部分に付着するのを防止し、かつ回路導体が空気に直接さらされて酸素や湿気により腐食されるのを防止するための保護膜としての役割を果たしている。
プリント基板に使用される液状ソルダーレジストは、露光・現像による画像形成後、永久保護材としての特性を引き出すために、150℃で30〜60分程度の熱硬化を行う。この熱硬化の際、液状ソルダーレジストの構成材料である光開始剤の一部が揮発する。この揮発物は「ミスト」と呼ばれている。揮発した光開始剤は、150℃程度の高温ではガスとなっているが、このタイプの光開始剤は融点が室温よりも高い。このため、ガスが低温化したところで順次結晶化していく。
結晶析出箇所は、熱硬化炉や配管の低温部分であり、結晶が一旦付着すると、その箇所に次々に堆積していく。このような場合、堆積した結晶物によって、配管経路が塞がれたり、堆積物がプリント基板上に落下するなどの問題がある。
これまでは、一定期間ごとに、堆積した結晶を清掃したり、堆積した配管を配管ごと交換することで、対応している。しかし、こうした光開始剤は、ガスの温度が低温になり、融点以下になっても結晶化を生じにくい。このため、回収装置のフィルターへの接触点や、温度降下点で結晶化するわけではなく、回収装置および配管の全体にわたって少量ずつ結晶化し、堆積していく。このため、結晶が付着する箇所が広範囲に及び、清掃や交換に多大な費用と時間を要する。
一つの対策としては、光開始剤として、比較的揮発する可能性が小さいタイプの開始剤を使用した液状ソルダーレジストを使うことも考えられる。しかしこの方法では光開始剤の選択範囲が狭くなり、商業的には不利であるし、この種の材料でも、ミストを完全に不揮発とすることは不可能であり、時間の経過とともに結晶析出は発生する。
一方、昇華性ガスの捕集装置や精製装置としては、以下のものが知られている。
特許文献1においては、低温ガスを駆動流体としてノズルから噴出させ、粒子とガスとの混合ガスを捕集装置へと圧送する。昇華性ガスは、低温ガスと混合されて冷却されると、直ちに粉雪状の粒子となるので、これをエアーから分離する。しかし、前記した光開始剤は、低温ガスと混合して冷却しただけではなかなか結晶化せず、この結果広範囲にわたって結晶が付着する。
特開昭54−53673号公報
特許文献1においては、低温ガスを駆動流体としてノズルから噴出させ、粒子とガスとの混合ガスを捕集装置へと圧送する。昇華性ガスは、低温ガスと混合されて冷却されると、直ちに粉雪状の粒子となるので、これをエアーから分離する。しかし、前記した光開始剤は、低温ガスと混合して冷却しただけではなかなか結晶化せず、この結果広範囲にわたって結晶が付着する。
特許文献2記載の方法では、冷却媒体により低温に維持されている冷却面へと昇華物質含有ガスを導入し、冷却面上で昇華物質を析出させる。しかし、前記した光開始剤は、低温の冷却面と接触させて冷却しただけではなかなか結晶化せず、この結果広範囲にわたって結晶が付着する。
特開平8−243301号公報
特許文献3記載の方法は、例えばピロメリット酸無水物(昇華)を含有するガスを精製する方法である。ピロメリット酸には、トリメリット酸等の多数の不純物が混合されている。そこで、不純物含有ピロメリット酸を昇華させ、ガス−蒸気混合物とする。このガス−蒸気混合物と冷却ガスとを高い流速で衝突させ、混合ガス中でピロメリット酸を逆昇華させる。この際、冷却ガスの量および温度を制御することによって、混合ガスの温度がピロメリット酸固体の昇華温度より低くなり、不純物の昇華温度より高くなるようにする。
本発明の課題は、融点が25℃よりも高く、昇華状態では温度降下時に融点で結晶化しにくい昇華物質を回収するのに際して、装置の内壁や配管に広範囲にわたって昇華物質が付着堆積するのを防止することである。
本発明は、融点が25℃よりも高く、昇華状態では温度降下時に融点で結晶化しにくい昇華物質を回収する回収装置であって、
昇華物質と冷却ガスとを衝突させ、混合することによって、昇華物質の結晶化を促進する結晶化部;および
結晶化部からの混合ガスを導入し、昇華物質を回収するための回収部であって、フィルターとガス吸引手段とを備えている回収部を備えていることを特徴とする。
昇華物質と冷却ガスとを衝突させ、混合することによって、昇華物質の結晶化を促進する結晶化部;および
結晶化部からの混合ガスを導入し、昇華物質を回収するための回収部であって、フィルターとガス吸引手段とを備えている回収部を備えていることを特徴とする。
また、本発明は、融点が25℃よりも高く、昇華状態では温度降下時に融点で結晶化しにくい昇華物質を回収する回収方法であって、
結晶化部において昇華物質と冷却ガスとを衝突させ、混合することによって、昇華物質の結晶化を促進する工程;および
結晶化部からの混合ガスを、フィルターとガス吸引手段とを備えている回収部に導入し、昇華物質を回収する工程を有することを特徴とする。
結晶化部において昇華物質と冷却ガスとを衝突させ、混合することによって、昇華物質の結晶化を促進する工程;および
結晶化部からの混合ガスを、フィルターとガス吸引手段とを備えている回収部に導入し、昇華物質を回収する工程を有することを特徴とする。
本発明者は、いわゆる「ミスト」の原因である光開始剤のガスから融解、固化への過程を詳細に調べた。この結果、理想的な回収原理を考案し、その効果を確認することができた。
以下、本発明の原理の説明について、光開始剤を一例として取り上げるが、この説明は光開始剤に限定されるものではない。すなわち、室温で結晶となっているが(融点が25℃以上)、温度上昇によりガス化した状態からの降温過程では、融点に達しても刺激が与えられなければ結晶化しないような物質の回収に適用することができる。
プリント基板の生産過程において、基板にソルダーレジストを形成するために、レジストを塗布したプリント基板をポストキュア炉にて熱硬化させる。この際、炉内に光開始剤に由来するミストがプリント基板から発生する。このミストは配管から排出されるが、ミストガスの温度の低下とともに、排気配管内壁に徐々に析出する。これらの物質では、融点以下になっても容易に結晶とならないので、結晶が排気配管の広範囲に付着する(例えば図12参照:図12は回収装置の出口側の配管の内壁面を示す)。
これらの物質を効率良くミストから結晶化させるためには、この物質の結晶化の特性を十分に考慮した方法でなければならない。先に述べたように、これらの物質は、融点以下の温度に下げただけでは、すぐに結晶化しない。すなわち、温度低下とともに何らかの刺激がこれらのミストに加えられることが必要である。
本発明者は、温度低下と刺激を与えるという二つの目的を達成させ、効率の良いミスト回収を実現するために、高温のミストガスと、冷却と刺激を目的とした冷却用ガスとを衝突させることを考案した。この装置であれば、温度を急激に下げるとともに、衝撃がミストに与えられ、急速に結晶化が起こる。このときの混合後のガスの温度は、ミストの精製ではなく回収を目的としていることから、低い方が好ましい。次いで、この混合ガスを、フィルターと吸引手段とを備えている回収装置へと送り、フィルターにおいて結晶化物を回収する。これによって、回収装置の内壁面、吸引ファンや排出用配管の内壁面といった幅広い場所にミスト結晶化物が付着堆積するのを防止することに成功した。
図1は、昇華物質回収装置1を示すブロック図であり、図2は、ポストキュア炉に接続された昇華物質回収装置を示すブロック図である。
図1に示した回収装置1は、結晶化部3と回収部2とを備えている。結晶化部3は、昇華物質を含有するガスの導入口19と冷却ガスの導入口20とを備えている。導入孔19から、昇華物質を含有するガスを矢印Aのように前処理室5内に導入し、また、導入口20から冷却ガスを矢印Bのように導入する。両方のガスA、Bは、前処理室5内において衝突し、混合され、このときに昇華物質に物理的衝撃が加わるとともに融点以下に冷却されることで固化する。
次いで、固化された昇華物質を含有する混合ガスEは、配管7を通過して回収部2内に導入される。回収部2内にフィルター9と吸引手段10とが設けられている。このような回収装置は、特に限定されるものではなく、フィルターと吸引手段を備えた通常のミスト回収機であればよい。
このフィルターにおいて、混合ガス中の固化した昇華物質は捕集される。固化した昇華物質が除去されたガスは、配管11を通して矢印Cのように系外へと排出される。
図2に示す例では、プリント回路基板のポストキュア炉12の排出孔12aを配管13を通して前処理室5の導入口へと接続している。ポストキュア炉12内では、回路基板表面から光開始剤の揮発物質が発生し、これを含有するガスが矢印Dのように排出され、前処理室5へと導入され、前述のように処理される。
また、図3に示すように、冷却ガスBを供給するための冷風発生装置15を設けることができる。このような冷風発生装置は特に限定されず、クーラーであってよい。
本発明においては、融点が25℃よりも高く、昇華状態では融点への温度降下時に結晶化しにくい昇華物質を回収する。この昇華物質の融点は限定されないが、60℃以上であることが好ましい。また、この上限は特にないが、通常は150℃以下である。昇華温度も特に限定されないが、例えば60℃以上であってよい。昇華温度が高すぎると、温度降下時に融点に達する前に結晶化し易くなる傾向があるので、昇華温度は150℃以下であることが好ましい。
「昇華状態では融点への温度降下時に結晶化しにくいとは」、例えば、融点で30分間保持したときに結晶化が見られないか、ほとんど見られない物質を意味する。
この物質は、室温への温度降下時に結晶化しにくいことが更に好ましい。「室温への温度降下時に結晶化しにくい」とは、例えば、室温で60分間保持したときに結晶化が見られないか、ほとんど見られない物質を意味する。
この物質は、室温への温度降下時に結晶化しにくいことが更に好ましい。「室温への温度降下時に結晶化しにくい」とは、例えば、室温で60分間保持したときに結晶化が見られないか、ほとんど見られない物質を意味する。
このような物質の種類は特に限定されないが、好ましくは有機化合物であり、更に好ましくはプリント回路基板用の液状ソルダーレジスト組成物の成分であり、特に好ましくは重合開始剤である。これには熱開始剤や光開始剤がある。
光開始剤としては、特に制限はない。具体的には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2, 2- ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2- ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4− (2−ヒドロキシエトキシ) フェニル−2−(ヒドロキシ−2− プロピル) ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4, 4′−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロルベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2− ターシャリーブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、 2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、P−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、[4−(メチルフェニルチオ)フェニル]フェニルメタンが挙げられるが、上記化合物のみに限定されるものではない。
本発明においては、昇華物質と冷却ガスとを衝突させ、混合することによって、昇華物質の結晶化を促進する。このときの各ガスの流速は限定されず適宜選択できるが、1m/s以上であることが好ましく、4m/s以上であることが更に好ましい。また、図1〜図3に示すように、各流量調節手段(バルブ)4、6を設けることによって、冷却ガスの流速、昇華物質含有ガスの流速を制御することが好ましい。
結晶化部3から回収部2へと混合ガスEを導入する際の混合ガスの温度は限定されない。しかし、フィルター9における捕集効率を高くし、吸引ファン10や排出用配管11などの余計な箇所へと結晶が付着堆積するのを防止するという観点からは、40℃以下であることが好ましく、30℃以下であることが更に好ましい。
冷却ガスの温度は、昇華物質含有ガスの温度以下であればよく、室温以下であることは必要ではない。しかし、効率的な冷却という観点からは、30℃以下であることが好ましく、25℃以下であることが更に好ましい。また、冷却ガスの種類は限定されず、腐食性や反応性の少ないあらゆるガスを使用でき、例えば大気であってよい。
(予備実験)
光開始剤の結晶化プロセスおよび回収プロセスを検討するために、以下の実験を行った。
まず、光開始剤(2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン)をホットプレート上に置き、徐々に温度を上げていくと、75℃にて結晶が溶ける。従って75℃が融点である。さらに温度を上げ、90℃まで到達したところで、温度を下げる。降温過程において、溶解したそのままの状態で温度を下げていくと、融点以下になっても、溶解状態を保ち、なかなか結晶化しない(図5の左側の液滴)。
光開始剤の結晶化プロセスおよび回収プロセスを検討するために、以下の実験を行った。
まず、光開始剤(2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン)をホットプレート上に置き、徐々に温度を上げていくと、75℃にて結晶が溶ける。従って75℃が融点である。さらに温度を上げ、90℃まで到達したところで、温度を下げる。降温過程において、溶解したそのままの状態で温度を下げていくと、融点以下になっても、溶解状態を保ち、なかなか結晶化しない(図5の左側の液滴)。
しかし、90℃での溶解状態から、降温過程において、75℃以下になったところで、融解物を撹拌して物理的刺激を加えると、結晶化が誘発される(図5の右側では結晶化によって生じた白色固体が見られる。)
(実施例1)
図2に示すように、回収装置1をポストキュア炉12に対し接続した。
ここで、回収部2としては、株式会社赤松電機製作所製の「ミストコレクター HVS−110」を使用した。ポストキュア炉12からの排気Dの温度を70℃とした。冷却ガス(エアー)温度を25℃とした。ポストキュア側と導入エアー側のそれぞれのバルブ4、6により混合量を調整することで、回収機2に導入する混合ガスEの温度を40℃に調節した。
図2に示すように、回収装置1をポストキュア炉12に対し接続した。
ここで、回収部2としては、株式会社赤松電機製作所製の「ミストコレクター HVS−110」を使用した。ポストキュア炉12からの排気Dの温度を70℃とした。冷却ガス(エアー)温度を25℃とした。ポストキュア側と導入エアー側のそれぞれのバルブ4、6により混合量を調整することで、回収機2に導入する混合ガスEの温度を40℃に調節した。
ポストキュア炉12にて延べ30m2の基板(ソルダーレジストの膜厚:ドライ40μm)を処理した。一回ごとの処理は、150℃で30分の通常工程で行った。ミストは回収機のフィルター9にて、結晶状態にて捕捉され、フィルター9の清掃も容易であった。回収されたミスト量は9.1gであった。
この結果、前処理室5の内壁面には結晶の析出が見られた。このような前処理部(結晶化部)5内における結晶の析出は何ら問題ない。図6は、回収部2内のフィルターを構成するバフラーユニットを示すが、結晶の析出が見られた。図7は、フィルター9のルーバーユニットを示すが、同様に結晶析出が見られた。これらは結晶がフィルター9で捕集されていることを示す。
また、図8は、排出用配管11の手前にある最終フィルターの収納部を示すが、結晶析出はまったく見られない。また最終フィルター内部においても同様に結晶析出は見られなかった。これはフィルター9での捕集効率が高く、広範囲な結晶析出が見られないことを示している。図9は、排出用配管11の内壁面を示すが、結晶の析出は一切見られなかった。
(実施例2)
図3に示すように、図2の配置において、冷風発生装置15(ダイキン工業株式会社製スポットエアコン「SUASSNP1AT」)をエアー側に取り付けた。この装置からは、15℃の冷風がエアー側から導入される。この冷風発生装置を使用する目的は、ポストキュア炉からの導入量を多くしたい場合に有効である。すなわち、実施例1の場合に比べ、約2倍の排気ガスを導入しても、混合ガスの温度を30℃以下にすることができた。
図3に示すように、図2の配置において、冷風発生装置15(ダイキン工業株式会社製スポットエアコン「SUASSNP1AT」)をエアー側に取り付けた。この装置からは、15℃の冷風がエアー側から導入される。この冷風発生装置を使用する目的は、ポストキュア炉からの導入量を多くしたい場合に有効である。すなわち、実施例1の場合に比べ、約2倍の排気ガスを導入しても、混合ガスの温度を30℃以下にすることができた。
実施例1と同様に、図3の配置にて基板を30m2処理し、ミストを回収した。回収量は、10.3gであった。また、前処理室5の内壁面、バフラーユニット、ルーバーユニットにおいては結晶の析出が見られた。しかし、排出用配管11の手前にある最終フィルター、排出用配管11内では、実施例1と同様に結晶の析出は一切見られなかった。
(比較例1)
図4に示すように、ポストキュア炉12からの排気ガスを、直接、回収部2に導入した。回収部2への導入温度は、70℃であった。実施例1と同様に、30m2の基板をポストキュア炉にて処理した。
図4に示すように、ポストキュア炉12からの排気ガスを、直接、回収部2に導入した。回収部2への導入温度は、70℃であった。実施例1と同様に、30m2の基板をポストキュア炉にて処理した。
図10は、回収部2内のフィルター9を構成するバフラーユニットを示すが、結晶の析出が見られない。フィルター9のルーバーユニットにおいても同様であり、結晶がフィルター9で捕集されていないことを示す。また、排出用配管11の手前にある最終フィルター収納部(図11参照)および最終フィルター本体では結晶が析出していた。これはフィルター9での捕集効率が悪く、広範囲な結晶析出が見られることを示している。また、排出用配管11内では、図12に示すように結晶が多量に析出していた。また、回収部2の内壁面にも広範囲にわたって結晶の析出が見られた。
1 昇華物質回収装置 2 回収部 3 結晶化部 4、6 流量調節手段 5 前処理室 9 フィルター 10 吸引手段 11 排出用配管 12 ポストキュア部 A、D 昇華物質含有ガス B 冷却ガス C 排ガス E 混合ガス
Claims (8)
- 融点が25℃よりも高く、昇華状態では温度降下時に融点で結晶化しにくい昇華物質を回収する回収装置であって、
前記昇華物質と冷却ガスとを衝突させ、混合することによって、前記昇華物質の結晶化を促進する結晶化部;および
前記結晶化部からの混合ガスを導入し、前記昇華物質を回収するための回収部であって、フィルターとガス吸引手段とを備えている回収部を備えていることを特徴とする、昇華物質回収装置。 - 前記混合ガスの温度を40℃以下とすることを特徴とする、請求項1記載の装置。
- 前記昇華物質が、プリント回路基板のソルダーレジスト組成物から発生することを特徴とする、請求項1または2記載の装置。
- 前記昇華物質が重合開始剤であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の装置。
- 融点が25℃よりも高く、昇華状態では温度降下時に融点で結晶化しにくい昇華物質を回収する回収方法であって、
結晶化部において前記昇華物質と冷却ガスとを衝突させ、混合することによって、前記昇華物質の結晶化を促進する工程;および
前記結晶化部からの混合ガスを、フィルターとガス吸引手段とを備えている回収部に導入し、前記昇華物質を回収する工程
を有することを特徴とする、昇華物質回収方法。 - 前記混合ガスの温度を40℃以下とすることを特徴とする、請求項5記載の方法。
- 前記昇華物質が、プリント回路基板のソルダーレジスト組成物から発生することを特徴とする、請求項5または6記載の方法。
- 前記昇華物質が重合開始剤であることを特徴とする、請求項5〜7のいずれか一つの請求項に記載の方法。
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JP5578735B2 (ja) * | 2009-05-13 | 2014-08-27 | 国立大学法人九州工業大学 | 血流画像診断装置 |
CN115491493A (zh) * | 2022-08-31 | 2022-12-20 | 隆基绿能科技股份有限公司 | 废料回收装置及方法 |
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