以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図9は本発明をアレンジボール機に採用した一実施形態を例示している。図1において、1は遊技機本体で、外枠2と、この外枠2に開閉自在に枢着された前枠3とを有する。前枠3には、遊技盤4が裏側から着脱自在に装着され、この遊技盤4の前側にガラス扉5と前面板6とが開閉自在に枢支されている。前面板6には、発射用の遊技球を貯留する上皿7が装着されている。また前枠3の下部には、余剰球を貯留する下皿8と、発射手段9の発射ハンドル10とが夫々設けられている。
発射手段9は、発射レール11と、上皿7から発射レール11上に1個ずつ供給される遊技球を打撃する打撃槌12と、遊技者が発射ハンドル10を操作したときに打撃槌12を駆動する発射モータ13とを備え、単位ゲーム毎に規定数(例えば16個)の遊技球を遊技盤4側へと発射させるようになっている。
例えば発射レール11の上流端側近傍には、発射レール11上の遊技球の有無等により、打撃槌12の打撃による遊技球の発射を検出する発射検出スイッチ9aが設けられている。また、発射レール11の下流側には、ファール球を下皿8側へと案内するファール球案内通路14が設けられており、このファール球案内通路14にファール球を検出するファール球検出スイッチ14aが設けられている。
遊技盤4の前面には、図2に示すように、ガイドレール16が環状に装着されると共に、ガイドレール16の内側の遊技領域17の下部側に入球口手段18と入球表示手段19と得点表示手段20とが配置され、また入球口手段18の上側に図柄表示手段21、振り分け入球手段22、増加入球手段23、始動入球手段24、作動入球手段25,26、普通入球手段27,28等の各遊技部品が配置されている。
入球口手段18には、複数個、例えば16個の下部入球口31が横一列状に設けられており、遊技盤4に沿って遊技領域17の下部まで落下してきた遊技球は、これら複数の下部入球口31の何れかに入球し、各下部入球口31に対応して設けられた下部入球検出スイッチ31aにより検出された後、遊技盤4の裏側へと案内されるようになっている。
入球表示手段19は、各下部入球口31に対応してその下側等に配置された複数個(例えば16個)の表示部32を備え、下部入球口31に遊技球が入球したときに、その下部入球口31に対応する表示部32が発光等の特定表示に変化して入球を表示する。
単位ゲーム中に、例えば連続する4個の表示部32が発光状態となるなど、特定表示となった表示部32が予め定められた組み合わせとなって入賞役が成立した場合には、その組み合わせの難易度等に応じて所定数の遊技球が賞球として払い出されるようになっている。
得点表示手段20は、特定表示となった表示部32が予め定められた組み合わせとなって入賞役が成立したときにその組み合わせの難易度等に応じて付与される得点をゲーム毎に表示するためのもので、7セグメント式、その他の表示素子により構成されており、例えば入球表示手段19の下側に配置されている。
入球口手段18の上側近傍の遊技領域17には、下部入球口31によって遊技球が入球し易い箇所と入球し難い箇所とができるように、多数の遊技釘33が配置されている。
図柄表示手段21は、1個又は複数個、例えば3個の遊技図柄21a〜21cを変動表示するためのものである。遊技図柄21a〜21cには、数字図柄、アルファベット図柄、キャラクター図柄、その他の図柄を使用可能であり、この実施形態では0〜9までの10種類の数字図柄が使用されている。そして、各遊技図柄21a〜21cは、始動入球手段24が遊技球を検出することを条件に、その10種類の数字図柄の中で順次スクロール等により変動するようになっている。なお、始動入球手段24には、入球した遊技球を検出する始動入球検出スイッチ24aが設けられている。
振り分け入球手段22は、遊技盤4の前側に着脱自在に装着されており、図2〜図4に示すように、振り分け入球ケース40と、振り分け入球ケース40の上部側に設けられた上向き開口状の振り分け入球口41と、振り分け入球口41を遊技球が入球可能な開状態と入球不可能な閉状態とに切り換え可能な開閉手段42と、振り分け入球ケース40内から遊技盤4の裏側に連通し且つ振り分け入球口41に入球した遊技球を遊技盤4の裏側へと排出する普通通路43,44及び特別通路45と、振り分け入球口41の近傍に設けられ且つ振り分け入球口41を通過する遊技球を検出する振り分け入球検出スイッチ(振り分け入球検出手段)46と、普通通路43,44を通過する遊技球を検出する普通検出スイッチ47,48と、特別通路45を通過する遊技球を検出する特別検出スイッチ(特別検出手段)49と、振り分け入球口41から入球した遊技球を普通通路43,44,特別通路45に振り分ける振り分け手段50とを備えている。
振り分け入球ケース40は、前後方向の短円柱状の振り分け室51を備え、その振り分け室51の最上部には入球通路52が上向きに設けられ、その入球通路52の上部側が振り分け入球口41となっている。振り分け入球口41の近傍には、開閉手段42及び振り分け入球検出スイッチ46が設けられている。
開閉手段42は、ソレノイド等の駆動手段(図示省略)の駆動により例えば前後方向の軸廻りに揺動可能な左右一対の開閉爪42aを備え、図柄表示手段21の変動後の遊技図柄21a〜21cが特定態様(全てが「7・7・7」等のように同種図柄となる等の特定図柄の組み合わせ)となることに基づいて開閉爪42aを外向きに揺動させて振り分け入球口41を遊技球が入球可能な状態まで開放し、その後に振り分け入球口41に所定個数(例えば1個)の遊技球が入球するか、それまでに所定ゲーム数、例えば当該単位ゲーム及び次の単位ゲームの2ゲームが経過したときに開閉爪42aを内向きに揺動させて振り分け入球口41を遊技球が入球不可能な状態まで閉鎖するようになっている。以下、開閉手段42による振り分け入球口41の開閉を、単に振り分け入球口41の開閉、又は振り分け入球手段22の開閉という。
また、振り分け室51の最下部には、特別排出口45aが下向きに形成されている。この特別排出口45aの下流側には特別通路45が接続されており、この特別通路45上に特別検出スイッチ49が設けられている。
また、振り分け室51の後壁51aには、普通排出口43a,44aが後ろ向きに形成されている。普通排出口43a,44aは、振り分け室51の中心位置の左右一方側、例えば左側に、普通排出口43aが外周側、普通排出口44aが内周側となるように互いに隣接して配置されている。また、それら普通排出口43a,44aの下流側に普通通路43,44が連通しており、それら普通通路43,44上に普通検出スイッチ47,48が配置されている。
振り分け手段50は、振り分け室51内に配置された回転体60と、振り分け室51の裏側に配置され且つ回転体60を前後方向の回転軸61廻りに例えば反時計方向に回転駆動するステッピングモータ等の回転駆動手段62とを備えている。
回転体60には、その外周側に振り分け入球口41側の遊技球を下側から受ける球受け面63が略同一円周上に設けられると共に、振り分け入球口41からの遊技球を受け入れる複数個、例えば3個の球受け部64〜66が周方向に所定の間隔を開けて凹入状に設けられている。そして、この3個の球受け部64〜66のうち、その2個が普通球受け部65,66となり、1個が特別球受け部64となっている。
一方の普通球受け部65は遊技球が1個入るように浅く構成され、また他方の普通球受け部66は遊技球が回転体60の径方向に2個入るように深く構成され、一方の普通球受け部65に対して略反対側に配置されている。各普通球受け部65,66は、回転体60の半径方向の外側と裏側とが開放しており、半径方向の外側から遊技球を受け入れて、各普通排出口43a,44aと一致した場合に、その普通排出口43a,44aを介して普通通路43,44側へと遊技球を案内するようになっている。
特別球受け部64は遊技球が1個入るように浅く構成され、回転体60の半径方向の外側と前側とが開放しており、半径方向の外側から遊技球を受け入れて、特別排出口45aと一致した場合に、その特別排出口45aを経て特別通路45側へと遊技球を案内するようになっている。この特別球受け部64は、深い方の普通球受け部66に対して回転体60の回転方向の後方側所定角度、例えば36.0°の位置に配置されている。なお、特別球受け部64は、深い方の普通球受け部66の回転体60の回転方向の略中央から特別球受け部64までが振り分け入球口41の下側に対応する場合(回転体60の全周に対して略1/10の割合)に、その振り分け入球口41内の遊技球を受け入れ可能である。
開状態にある振り分け入球手段22に遊技球が入球し、その遊技球が振り分け手段50により特別通路45側へ振り分けられ、特別検出スイッチ49がその遊技球の通過を検出すると、それに基づいて特別遊技状態が発生する。特別遊技状態中は作動入球手段25,26が有効となる。作動入球手段25,26に入球した遊技球は、作動入球検出スイッチ25a,26aにより検出される。なお、特別遊技状態は、例えばその発生から所定の複数ゲーム、例えば14ゲームが消化されるか、それまでに特別検出スイッチ49が再度遊技球を検出するまで継続される。
増加入球手段23は、遊技球が入球したときに入賞役の成立による賞球の払い出し個数(又は得点)を増加させるためのもので、ソレノイド等の駆動手段(図示省略)の駆動により遊技球が入球可能な開状態と入球不可能な閉状態とに切り換え可能な左右一対の開閉爪68と、入球した遊技球を検出する増加入球検出スイッチ23aとを備え、有効状態にある作動入球手段25,26に遊技球が入球し、作動入球検出スイッチ25a,26aがその遊技球を検出することを条件に、例えば遊技球が1個入球するまで開閉爪68を開状態に保持するようになっている。以下、開閉爪68による増加入球手段23の開閉を、単に増加入球手段23の開閉という。
開状態にある増加入球手段23に遊技球が入球し、増加入球検出スイッチ23aがその遊技球を検出すると、当該ゲームでの入賞役による賞球の払い出し個数(又は得点)が増加(例えば2倍)される。
なお、振り分け入球手段22、増加入球手段23、始動入球手段24、作動入球手段25,26、及び普通入球手段27,28は、遊技盤4の前側で入球した遊技球を遊技盤4の裏側に誘導するように構成され、これらに遊技球が入球したときには、各入球手段22〜28毎に予め定められた1又は複数の所定の表示部32が特定表示に変化して、それら1又は複数の表示部32に対応する下部入球口31への入球と同等に取り扱われるようになっている。始動入球手段、作動入球手段などは通過ゲートにより構成してもよい。
図5はこのアレンジボール機の制御系のブロック図である。この制御系は、図5に示すように、制御機能別に主制御基板71、払い出し制御基板72、発射制御基板73、図柄制御基板74、ランプ制御基板(サブ制御基板)75、音声制御基板76等を備えている。これら各制御基板71〜76は、遊技機本体1の裏側の適宜箇所に、それぞれ基板ケースに格納された状態で装着されている。
主制御基板71は、主として遊技盤4側の遊技動作を制御するもので、CPU、ROM、RAM等の電子部品により構成された図柄処理手段81、振り分け入球制御手段82、特別遊技制御手段(利益状態発生手段)83、入球表示要求手段85、得点付与手段86、ゲーム更新手段87、制御コマンド送信手段88等を備えている。
図柄処理手段81は、図柄表示手段21の遊技図柄21a〜21cの変動に関する処理を行うもので、所定の乱数を繰り返し発生する乱数発生機能、始動入球手段24の始動入球検出スイッチ24aが遊技球を検出することを条件に発生乱数値を抽出して、その抽出乱数値が予め定められた特定遊技判定値と一致したときに特定遊技状態とする旨を判定する特定遊技判定機能、特定遊技判定機能による判定結果に基づいて複数種類の当たり変動パターン、外れ変動パターン等の中から1つを乱数抽選により択一的に選択して、それに対応する変動パターン指定コマンドを発生させる変動パターン選択機能、特定遊技判定機能による判定結果、変動パターン選択機能による変動パターン選択結果の少なくとも一方に基づいて特定態様又は非特定態様の停止図柄を乱数抽選により択一的に選択し、その停止図柄に対応する停止図柄指定コマンドを発生させる停止図柄選択機能等を備えている。
振り分け入球制御手段82は、振り分け入球手段22に関する制御を行うもので、開閉制御手段95、振り分け入球チェック処理手段96、排出未確認エラー検出処理手段97等を備えている。
開閉制御手段95は、振り分け入球手段22の開閉制御を行うもので、図柄処理手段81による判定結果が特定遊技判定となり、遊技図柄21a〜21cが変動後に特定態様で停止することに基づいて開閉爪42aを外向きに揺動させて振り分け入球口41を開放し、その後に振り分け入球口41に所定個数(例えば1個)の遊技球が入球するか、それまでに所定ゲーム数、例えば当該単位ゲーム及び次の単位ゲームの2ゲームが経過して、 「振り分け入球手段開放ゲーム数」のカウント値が0となったときに開閉爪42aを内向きに揺動させて振り分け入球口41を閉鎖するようになっている。
振り分け入球チェック処理手段96は、振り分け入球手段22に関するチェック処理を行うもので、経過時間判定手段96a等を備え、例えば所定時間毎(例えば4msec毎)の定期割り込みにおいて図6に示す振り分け入球チェック処理を実行するようになっている。
この振り分け入球チェック処理は例えば次のような手順で行われる。即ち、まず振り分け入球検出スイッチ46の状態が判定される(S1)。ここで、振り分け入球検出スイッチ46がOFFであると判定された場合には、後述する振り分け入球手段内チェック処理(S12)に移行する。
一方、S1において振り分け入球検出スイッチ46がONであると判定された場合には、後述する振り分け入球手段内チェック処理(S12)に移行する前に次のS2〜S11の処理が行われる。即ち、振り分け入球カウンタに01Hが加算されると共に(S2)、その単位ゲームにおける全入球数が規定数(16個)に対応する10H未満の場合にはその全入球数のカウント値に01Hが加算される(S3,S4)。
また、表示用振り分け入球手段入球フラグ、振り分け入球手段入球フラグに夫々5AHがセットされ(S5,S6)、排出未確認エラータイマーに所定の初期値、例えば1D4CHがセットされ(S7)、振り分け監視タイマーに所定の初期値、例えば04CEHがセットされる(S8)。
なお、排出未確認エラータイマー、振り分け監視タイマー等のタイマー値は、所定のタイマー減算手段により定期割り込み毎に0001Hずつ減算されるようになっている。従って、排出未確認エラータイマーは初期値として1D4CHがセットされてから30秒経過時に、振り分け監視タイマーは初期値として04CEHがセットされてから4.92秒経過時に0000Hとなる。
ここで、振り分け監視タイマーに設定される初期値は、その初期値が設定されてから0000Hとなるまでに要する時間(特定時間)が、振り分け入球口41に入球した遊技球が振り分け手段50により振り分けられて特別通路45を通過するまでに要する最大時間(例えば4.12秒)よりも長くなる値に設定されている。
続いて、振り分け入球表示指定コマンドが図柄制御基板74、ランプ制御基板75側に、振り分け入球音指定コマンドが音声制御基板76側に、夫々制御コマンド送信手段88を介して送信された後(S9〜S11)、振り分け入球手段内チェック処理(S12)に移行する。
S12の振り分け入球手段内チェック処理(図7)は例えば次のような手順で行われる。即ち、まず特別検出スイッチ49の状態が判定される(S21)。ここで、特別検出スイッチ49がOFFであると判定された場合には、続くS22〜S32の処理がスキップされ、後述するS33以降の処理に移行する。
特別検出スイッチ49がONであると判定された場合には、特別通路45を通過した遊技球をカウントするための特別通過カウンタと、普通通路43,44又は特別通路45を通過して振り分け入球手段22から排出された遊技球の全個数をカウントするための振り分け排出カウンタとに夫々01Hが加算され(S22,S23)、特別遊技状態中フラグの値が判定される(S24)。
ここで、特別遊技状態中フラグは特別遊技状態中か否かを示すもので、特別遊技制御手段83の制御により、特別遊技状態中には5AHが、それ以外の場合には00Hがセットされるようになっている。
S24において特別遊技状態中フラグが00H(特別遊技状態中以外)であると判定された場合には、特別通過表示1指定コマンド(利益状態開始表示コマンド)が図柄制御基板74、ランプ制御基板75側に、特別通過音1指定コマンドが音声制御基板76側に、制御コマンド送信手段88を介して夫々送信される(S27〜S29)。
但し、その時点での振り分け監視タイマーの値が0000Hである場合、即ち振り分け入球検出スイッチ46が最後に遊技球を検出してから既に特定時間(4.92秒)が経過している場合には、ランプ制御基板75に、特別通過表示1指定コマンドを送信(S28)する直前に振り分け監視指定コマンドが送信される(S25,S26)。
一方、S24において特別遊技状態中フラグが5AH(特別遊技状態中)であると判定された場合には、特別通過表示2指定コマンドが図柄制御基板74、ランプ制御基板75側に、特別通過音2指定コマンドが音声制御基板76側に、制御コマンド送信手段88を介して夫々送信される(S30〜S32)。
続いて、普通検出スイッチ47,48の状態が判定され(S33)、普通検出スイッチ47,48の何れかがONであれば、振り分け排出カウンタに01Hが加算され(S34)、振り分け排出表示指定コマンドが図柄制御基板74、ランプ制御基板75側に、振り分け排出音指定コマンドが音声制御基板76側に、制御コマンド送信手段88を介して夫々送信される(S35〜S37)。
そして、振り分け入球カウンタの値と振り分け排出カウンタの値とが比較され(S38)、振り分け入球カウンタの値の方が振り分け排出カウンタの値よりも大である場合、即ち振り分け入球手段22に入球した遊技球のうち、普通通路43,44又は特別通路45から未だ排出されていない遊技球が1個以上存在する場合には、残存球状態フラグに5AHがセットされ(S39)、振り分け入球カウンタの値と振り分け排出カウンタの値とが等しい場合、即ち振り分け入球手段22に入球した遊技球が全て普通通路43,44又は特別通路45から既に排出された場合には、残存球状態フラグに00Hがセットされ(S40)、振り分け入球手段内チェック処理、及び振り分け入球チェック処理は終了する。
排出未確認エラー検出処理手段97は、振り分け入球手段22に入球した遊技球の排出が確認されないエラーの検出に関する処理を行うもので、例えば定期割り込み毎に図8に示すような処理を行うようになっている。
即ち、まず残存球状態フラグの値が判定される(S41)。そして、残存球状態フラグが00H(残存球なし)の場合には、排出未確認エラーフラグに00Hをセットする(S44b)。
一方、残存球状態フラグの値が5AH(残存球あり)の場合には、排出未確認エラーフラグが既に5AHになっているか否かを判定し(S42)、5AHでない場合には、その時点での排出未確認エラータイマーの値が0000Hであること、即ち振り分け入球検出スイッチ46が最後に遊技球を検出してから既に所定時間(30秒)が経過していることを条件に排出未確認エラーフラグに5AHをセットする(S44a)。
なお、排出未確認エラーフラグがONになれば、所定のエラー報知手段により、例えばエラー表示ランプの点灯、エラーコードの表示等の種々の態様でエラー状態にあることが報知される。
特別遊技制御手段83は、振り分け入球口41に入球した遊技球が振り分け手段50により特別通路45側に振り分けられ、特別検出スイッチ49がその遊技球を検出することを条件に遊技者に有利な特別遊技状態(利益状態)を発生し、その後に最大所定ゲーム数(例えば14ゲーム等の複数ゲーム)の結果が得られるまで特別遊技状態を継続させるようになっている。なお、振り分け入球口41に入球した遊技球が再度特別通路45側に振り分けられた場合には、特別遊技状態はその時点で終了する。
特別遊技状態では作動入球手段25,26が有効になり、この作動入球手段25,26に遊技球が入球すれば増加入球手段23の開閉爪68が所定単位ゲーム数(例えば1ゲーム)経過又は遊技球が所定個数(例えば1個)入球するまで開放し、この開放中の増加入球手段23に遊技球が入球することを条件に、そのゲームで獲得した得点が増加(例えば2倍)するようになっている。
入球表示要求手段85は、入球口手段18の下部入球口31、その他の入球手段に遊技球が入球した場合にその入球手段に対応する表示部32に関する入球表示要求を出力するもので、下部入球検出スイッチ31a等からの検出信号に基づいてその入球手段に対応する1又は複数の表示部32に関する入球表示要求を出力するようになっている。この入球表示要求手段85から入球表示要求が出力されると、その入球表示要求に対応して入球表示手段19の表示部32が点灯等の特定表示に変化する。
得点付与手段86は、各単位ゲーム毎に入賞役に応じて得点を付与するためのもので、例えば入球表示要求手段85から出力された入球表示要求に基づいて入賞役の成否の判定を行う機能と、入賞役が成立したときにその難易度等に応じて得点を付与する機能と、特別遊技状態の発生中に増加入球手段23に遊技球が入球したときに当該単位ゲームでの得点を増加(例えば2倍)させる機能等を備えている。なお、単位ゲーム当たりの得点は、最高で10点までとなっている。
ゲーム更新手段87は、単位ゲームの更新処理を行うもので、例えば、単位ゲームの開始に際して発射開始指定コマンドを発生させ、発射検出スイッチ9aによる発射検出毎に発射カウント数を加算し、ファール球検出スイッチ14aによるファール球検出毎に発射カウント数を減算し、発射カウント数が規定数(例えば16個)に達することに基づいて発射停止指定コマンドを発生させると共に、規定数(16個)の発射確認から所定のインターバル時間(例えば2秒)が経過したこと、全入球数のカウント値が規定数(16個)となってから所定の入球表示時間(例えば0.5秒)が経過したこと、遊技図柄21a〜21cが変動していないこと、振り分け入球手段22に入球した遊技球が全て普通通路43,44又は特別通路45を通過して残存球状態フラグの値が00Hとなっていること (図7のS38〜S40参照)、賞球の払い出しが完了したこと等の所定の条件が全て満たされたときに、入球表示手段19及び得点表示手段20の表示のリセット、発射カウント数、全入球数、振り分け入球カウンタ、振り分け排出カウンタ等の各種カウンタ値や各種フラグの初期化等を行った後、次の単位ゲームの発射開始指定コマンドを発生させるように構成されている。
制御コマンド送信手段88は、主制御基板71からの制御コマンドを一方向通信により各制御基板72〜76に送信するためのもので、図柄処理手段81による変動パターン、停止図柄の選択結果等に基づいて図柄制御基板74等に変動パターン指定コマンド、停止図柄指定コマンド、変動停止指定コマンド等を送信する機能、入球表示要求手段85からの入球表示要求等に基づいて図柄制御基板74側に特定表示指定コマンド、特定表示クリア指定コマンドを送信する機能、得点付与手段86の得点付与処理等に基づいてランプ制御基板75に得点表示指定コマンド、得点表示クリア指定コマンドを送信する機能、得点付与手段86の得点付与処理に基づいて払い出し制御基板72に賞球の払い出し指定コマンドを送信する機能、ゲーム更新手段87のゲーム更新処理に基づいて払い出し制御基板72に発射開始/停止指定コマンドを送信する機能、振り分け入球チェック処理手段96の振り分け入球チェック処理に基づいて図柄制御基板74、ランプ制御基板75側に振り分け入球表示指定コマンド等を送信する機能、振り分け入球チェック処理手段96の振り分け入球チェック処理に基づいて音声制御基板76側に振り分け入球音指定コマンド等を送信する機能等を有する。
図柄制御基板74は、CPU、ROM、RAM等により構成された図柄表示制御手段111、入球表示制御手段112等を備えている。図柄表示制御手段111は図柄処理手段81の抽選結果に応じて図柄表示手段21の遊技図柄21a〜21cの変動制御を行うためのもので、主制御基板71側から送信される変動パターン指定コマンドに基づいて遊技図柄21a〜21cをその変動パターンに従って変動開始させると共に、変動停止指定コマンドを受信したときに、停止図柄指定コマンドで指定された停止図柄で停止させるように制御する。
また、図柄表示制御手段111は、主制御基板71側から振り分け入球表示指定コマンド、特別通過表示1指定コマンド、特別通過表示2指定コマンドを受信したときに、遊技図柄21a〜21cの変動表示とは別に、図柄表示手段21上に夫々所定の報知画像を表示させるようになっている。即ち、振り分け入球表示指定コマンドを受信した場合には、振り分け入球口41に遊技球が入球したことを示す報知画像が、特別通過表示1指定コマンドを受信した場合には、特別遊技状態が発生したことを示す報知画像が、特別通過表示2指定コマンドを受信した場合には、特別遊技状態が終了したことを示す報知画像が、夫々図柄表示手段21上に表示される。なお、各報知画像は、文字画像やキャラクター画像等、どのようなものでもよい。
入球表示制御手段112は、入球表示手段19の表示部32の特定表示制御を行う特定表示制御機能を有し、単位ゲーム毎に主制御基板71側から下部入球口31に対応する特定表示指定コマンドがあった場合に、その下部入球口31に対応する表示部32の表示を特定表示(例えば点灯状態)に変化させ、また単位ゲームの終了に際して特定表示クリア指定コマンドがあった場合に、表示部32の特定表示をクリアして初期状態(例えば消灯状態)に戻すように制御する。
ランプ制御基板75は、CPU、ROM、RAM等により構成されたランプ制御手段 (演出制御手段)113、得点表示制御手段114等を備えている。
ランプ制御手段113は、遊技盤4の前側その他の前枠3上に配置された各種ランプ (演出手段)115の発光制御を行うもので、主制御基板71側から送信される各種コマンドに基づいて、各遊技状態に応じた所定の発光パターンでランプ115を発光させるように制御する。
例えば、ランプ制御手段113は、図9に示すように、振り分け入球口41への遊技球の入球時に対応する発光パターンP1、特別遊技状態の開始時に対応する発光パターンP2、特別遊技状態の終了時に対応する発光パターンP3を含む複数の発光パターンデータを記憶しており、主制御基板71側から振り分け入球表示指定コマンドを受信した場合には発光パターンP1で、特別通過表示1指定コマンドを受信した場合には発光パターンP2で、特別通過表示2指定コマンドを受信した場合には発光パターンP3でランプ115を発光させるようになっている。
また、特別遊技状態の開始時に対応する発光パターンP2には、発光パターンP2aとP2bとの2種類があり、特別通過表示1指定コマンドを受信した場合には、その直前に振り分け監視コマンドを受信したか否かに応じて、例えば振り分け監視コマンドを受信していない場合には発光パターンP2aで、振り分け監視コマンドを受信した場合には発光パターンP2bで、ランプ115を発光させるようになっている。
なお、発光パターンP2bは、遊技者に異常を知らせるためのものではなく、特定の関係者、即ち遊技ホール側に注意を促すためのものであるため、遊技ホール側が特定の発光パターンP2bであることを認識可能であればよく、むしろ遊技者には通常の発光パターンP2aとの違いを意識させないことが望ましい。従って、発光パターンP2bは、例えば発光パターンP2aに対して点滅の速度、点灯色、発光順序等を異ならせた同種の発光パターンとすることが望ましい。
得点表示制御手段114は、得点表示手段20の得点表示制御を行うもので、単位ゲーム毎に主制御基板71側から受信する得点表示指定コマンドに応じた得点を得点表示手段20に表示させ、また得点表示クリア指定コマンドを受信した場合に得点表示手段20の得点表示をクリアして初期状態の「0」に戻すように制御する。
音声制御基板76は、スピーカ116から発生する音声を制御するもので、主制御基板71側から送信される各種コマンドに基づいて、各遊技状態に応じた所定の効果音等の音声をスピーカ116から出力するように制御する。例えば、音声制御基板76は、主制御基板71側から振り分け入球音指定コマンド、特別通過音1指定コマンド、特別通過音2指定コマンドを受信した場合に、夫々異なる効果音をスピーカ116から出力するようになっている。
払い出し制御基板72は、主制御基板71側から発射開始指定コマンドがあったときに発射制御基板73への電源の供給を開始すると共に発射制御信号の出力を開始する機能と、主制御基板71側から発射停止指定コマンドがあったときに発射制御基板73への電源の供給を停止すると共に発射制御信号の出力を停止する機能と、主制御基板71側から払い出し制御コマンドがあったときに、遊技機本体1の裏側に設けられた払い出し手段117を作動させて所定数の賞球を払い出させる機能とを備えている。
発射制御基板73は、払い出し制御基板72から供給される電源及び発射制御信号に基づいて発射手段9の発射制御を行うもので、払い出し制御基板72から発射制御信号の出力が開始され、且つ遊技者が遊技球の発射操作を行ったことを発射ハンドル10の接触検出手段等からの信号に基づいて検出することを条件に発射手段9の作動を開始させ、払い出し制御基板72が発射制御信号の出力を停止することを条件に発射手段9の作動を終了させるようになっている。
次に上記構成のアレンジボール機における動作を説明する。ゲームに際して遊技者が発射ハンドル10を把持して操作すると、発射制御基板73の制御により発射手段9が作動して、上皿7から発射レール11上に順次供給される遊技球をガイドレール16を経て遊技領域17へと打ち込んで行く。
遊技領域17に打ち込まれた遊技球は、入球口手段18の何れかの下部入球口31に入球するか、又は普通入球手段27,28等に入球してから、遊技盤4の裏側へと案内される。遊技球が下部入球口31に入球し、その下部入球口31に設けられた下部入球検出スイッチ31aがその遊技球を検出すると、入球表示要求手段85によりその下部入球口31に対応する1又は複数の表示部32に関する入球表示要求が出力される。入球表示要求が出力されると、特定表示指定コマンドが主制御基板71から図柄制御基板74側に送信され、入球表示制御手段112の制御により、入球表示手段19の表示部32が特定表示(例えば点灯状態)に変化する。
そして、規定数(16個)の表示部32のうち、予め定められた複数個、例えば連続する所定の4個が特定表示になると、その4個目の表示部32が特定表示となった時点で得点付与手段86が入賞役の成立を判定して、その入賞役に応じた得点を付与する。得点が付与されると、その得点に応じた得点表示指定コマンドが主制御基板71からランプ制御基板75側に送信され、得点表示制御手段114の制御により、得点表示手段20にその得点が表示されると共に、賞球の払い出し指定コマンドが主制御基板71から払い出し制御基板72側に送信され、払い出し制御基板72の制御により払い出し手段117が作動して、その得点に応じた賞球を上皿7へと払い出す。
始動入球手段24に遊技球が入球すると、図柄処理手段81により、乱数抽選に基づいて特定遊技状態とするか否かが判定されると共に、その判定結果に基づいて変動パターン及び停止図柄が選択される。そして、図柄制御基板74等に変動パターン指定コマンド、停止図柄指定コマンド、変動停止指定コマンド等が順次送信され、図柄制御基板74側の図柄表示制御手段111の制御により、図柄表示手段21の遊技図柄21a〜21cが所定時間変動した後、特定態様又は非特定態様で停止する。
図柄表示手段21の変動後の遊技図柄21a〜21cが「7・7・7」等の特定態様で停止し確定すると、開閉制御手段95の制御により振り分け入球手段22が開放される。
開放中の振り分け入球手段22に遊技球が入球し、その遊技球が振り分け入球検出スイッチ46により検出されると、開閉制御手段95の制御により開閉手段42が振り分け入球口41を閉じると共に、振り分け入球チェック処理手段96による振り分け入球チェック処理において振り分け監視タイマーに所定の初期値、例えば04CEHがセットされる(S9)と共に、振り分け入球表示指定コマンドが図柄制御基板74、ランプ制御基板75側に、振り分け入球音指定コマンドが音声制御基板76側に夫々送信され(S9〜S11)、これによって図柄表示手段21に振り分け入球口41への遊技球の入球を示す報知画像が表示され、ランプ115は発光パターンP1で発光され、スピーカ116からは所定の効果音が出力される。
その後は振り分け監視タイマーの値は定期割り込み毎に01Hずつ減算され、特定時間、例えば4.92秒が経過したときに0000Hとなる。
なお、振り分け監視タイマーには、振り分け入球検出スイッチ46が遊技球を検出する毎に、そのときの値に関係なく新たに初期値がセットされる。即ち、振り分け監視タイマーは、振り分け入球検出手段46が最後に遊技球を検出してから特定時間を計時するようになっている。
振り分け入球口41に入球した遊技球は、回転体60の球受け部64〜66の何れかが振り分け入球口41の下側に一致していればその球受け部64〜66に入るが、何れの球受け部64〜66も振り分け入球口41の下側に一致していない場合には回転体60の球受け面63上に乗り、その状態で回転体60が反時計方向に回転する。そして、回転体60の回転に伴って球受け面63の回転方向の後側の球受け部64〜66が振り分け入球口41の下側に一致したときに、遊技球がその球受け部64〜66に入る。回転体60にはその普通球受け部66の後側近傍に特別球受け部64があるため、多くの遊技球は前側の普通球受け部66に入り、特別球受け部64に遊技球が入る確率は約1/10程度である。
回転体60の回転に伴って、普通球受け部65,66に入った遊技球は普通通路43,44へ、また特別球受け部64に入った遊技球は特別通路45へと夫々振り分けられ、各通路43〜45を経て遊技盤4の裏側へと案内されて行く。そして、各通路43〜45を通過するときに、普通検出スイッチ47,48、特別検出スイッチ49がその遊技球の通過を検出する。
振り分け入球口41に入球した遊技球が特別通路45側に振り分けられ、特別検出スイッチ49がその遊技球の通過を検出すると、振り分け入球チェック処理手段96による振り分け入球手段内チェック処理において、特別遊技状態中フラグの値が00H(特別遊技状態中以外)であることを条件に、経過時間判定手段96aにより、振り分け監視タイマーの値が0000Hであるか否か、即ち振り分け入球検出スイッチ46が最後に遊技球を検出してから特定時間(4.92秒)が経過したか否かが判定される(S24,S25)。
ここで、特定時間(4.92秒)は、振り分け入球口41に入球した遊技球が振り分け手段50により振り分けられて特別通路45を通過するまでに要する最大時間よりも長い値に設定されているため、通常は特別検出スイッチ49が遊技球の通過を検出した時点での振り分け監視タイマーの値は0000Hよりも大である。即ち、通常はS25において振り分け監視タイマーの値は0000Hよりも大であると判定され、特別通過表示1指定コマンドが図柄制御基板74、ランプ制御基板75側に、特別通過音1指定コマンドが音声制御基板76側に夫々送信される(S27〜S29)。
しかしながら、例えば不正の手段により特別検出スイッチ49がONにされた場合には、その時点での振り分け監視タイマーの値は0000Hよりも大であるとは限らず、むしろ0000Hである場合が多いと考えられ、そのような場合には、特別通過表示1指定コマンドの送信直前に、振り分け監視指定コマンドがランプ制御基板75側に送信される (S26)。
ランプ制御基板75側のランプ制御手段113は、特別通過表示1指定コマンドを受信した場合には発光パターンP2でランプ115を発光させるが、図9に示すようにその発光パターンP2には発光パターンP2aとP2bとの2種類があり、その特別通過表示1指定コマンドを受信する直前に振り分け監視コマンドを受信したか否かに応じて、例えば振り分け監視コマンドを受信していない場合には発光パターンP2aで、振り分け監視コマンドを受信した場合には発光パターンP2bで、ランプ115を発光させる。
従って、例えば遊技ホール側はランプ115が発光パターンP2bで発光していることが分かれば、そのアレンジボール機で不正行為が行われている可能性があるものと判断して注意を払うことができるため、不正行為を発見できる可能性が極めて高くなる。しかも、このような不自然な状況が発生した場合でも、通常と異なるのはランプ115の発光状態だけであり、例えば不正行為ではなく球詰まり等が原因でそのような不自然な状況が発生した場合には、遊技ホール側がそれを確認した上で何もしなければそのまま通常通りの遊技が継続されるため、何ら不正行為をしていない一般遊技者の気分を害したり、いたずらに遊技の進行を妨げることはない。
特別検出スイッチ49が遊技球を検出すると、特別遊技制御手段83の制御により、遊技者に有利な特別遊技状態が発生し、その後に最大所定ゲーム数(例えば14ゲーム等の複数ゲーム)の結果が得られるか、それまでに再度特別検出スイッチ49が遊技球を検出するまで継続される。
特別遊技状態では作動入球手段25,26が有効になり、この作動入球手段25,26に遊技球が入球すれば増加入球手段23の開閉爪68が所定単位ゲーム数(例えば1ゲーム)経過又は遊技球が所定個数(例えば1個)入球するまで開放し、この開放中の増加入球手段23に遊技球が入球することを条件に、そのゲームで獲得した得点が増加(例えば2倍)する。
特別遊技状態の発生中に再度特別検出スイッチ49が遊技球を検出して特別遊技状態が終了される場合には、特別通過表示2指定コマンドが図柄制御基板74、ランプ制御基板75側に、特別通過音2指定コマンドが音声制御基板76側に夫々送信され(S30〜S32)、これによって図柄表示手段21に特定遊技状態の終了を示す報知画像が表示され、ランプ115は発光パターンP3で発光され、スピーカ116からは所定の効果音が出力される。
以上説明したように、本実施形態に係るアレンジボール機は、特別検出スイッチ49が遊技球を検出したときに、振り分け入球検出スイッチ46が最後に遊技球を検出してから特定時間が経過したか否かを判定する経過時間判定手段96aを備えると共に、その特定時間は、振り分け入球口41に入球した遊技球が振り分け手段50により振り分けられて特別通路45を通過するまでに要する最大時間よりも長い値に設定され、ランプ制御手段113は、経過時間判定手段96aによる判定結果に応じて演出内容、即ちランプ115の発光パターンを異ならせるように構成されているため、不正なく遊技を行っている一般遊技者の気分を害したり、いたずらに遊技の進行を妨げることなく、特別検出スイッチ49を不正にONにする行為を容易に発見することが可能である。
また、特別遊技制御手段83及び経過時間判定手段96aを備えた主制御基板71と、ランプ制御手段113を備えたランプ制御基板75とを別個に設け、主制御基板71は、特別遊技制御手段83により特別遊技状態が発生することに基づいてランプ制御基板75側に特別通過表示1指定コマンド(利益状態開始表示コマンド)を送信すると共に、経過時間判定手段96aにより既に特定時間が経過したものと判定された場合には、特別通過表示1指定コマンドの送信前にランプ制御基板75側に振り分け監視指定コマンドを送信するように構成され、ランプ制御手段113は、主制御基板71側から特別通過表示1指定コマンドを受信した場合に、その前に振り分け監視指定コマンドを受信したか否かに応じて異なる発光パターンに従ってランプ115を制御するように構成されているため、従来の制御に対して1つの新たなコマンドの送信判断を追加するのみでよく、制御の複雑化を回避できる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、この実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、実施形態では演出手段の一例としてランプを用いたが、その他の演出手段、例えば音声出力手段や画像表示手段、或いはそれらを複数組み合わせて用いてもよい。即ち、特別検出手段49が遊技球を検出したときに、振り分け入球検出手段46が最後に遊技球を検出してから特定時間が経過したか否かに応じて出力される効果音を異ならせたり、或いはランプの発光パターンと効果音とを共に異ならせてもよい。
特定時間は、その振り分け入球手段22の仕様に応じて最適な値に設定すればよい。また、振り分け手段50の回転速度等が遊技状態等に応じて変化する場合には、その回転速度に応じて複数の特定時間を設定し、そのときの遊技状態に応じて特定時間を切り換えるようにしてもよいし、最も回転速度の遅い場合を基準にして特定時間を設定してもよい。更に、例えば球詰まり防止等のために回転体60を一時逆回転させる場合などについても、その逆回転による時間を考慮して特定時間を設定すればよい。要は、特定時間は、振り分け入球口41に入球した遊技球が振り分け手段50により振り分けられて特別通路45を通過するまでに要する最大時間よりも少なくとも長い値であればよい。
実施形態では、特別検出スイッチ49が遊技球を検出したこと、即ち特別遊技状態(利益状態)が開始されることに基づいてランプ制御基板75側に特別通過表示1指定コマンド(利益状態開始表示コマンド)を送信すると共に、経過時間判定手段96aにより既に特定時間が経過したものと判定された場合にはその特別通過表示1指定コマンドの送信に先立って振り分け監視指定コマンドを送信するように構成したが、これに限られるものではなく、特別検出スイッチ49の検出時点で経過時間判定手段96aによる判定結果をランプ制御基板75側に通知できればよい。例えば、利益状態開始表示コマンドを2種類設け、経過時間判定手段96aの判定結果に応じてその2種類の利益状態開始表示コマンドの何れかを送信するように構成してもよい。
また、経過時間判定手段96aをサブ制御基板75側に設けてもよい。この場合には、主制御基板71側からサブ制御基板75側に、振り分け入球検出手段46による遊技球の検出があったことを通知するための振り分け入球検出指定コマンドと、特別検出手段49による遊技球の検出があったことを通知するための特別検出指定コマンドとを送信するように構成すれば、特定時間の計時もサブ制御基板75側で行うことができる。
特別検出手段49が遊技球を検出したときに、経過時間判定手段96aによる判定結果、即ち振り分け入球検出手段46が最後に遊技球を検出してから特定時間が経過したか否かの判定結果に応じた信号を、外部出力端子を介して出力可能に構成してもよい。
なお、実施形態では、本発明をアレンジボール機に適用した例を示したが、パチンコ機、雀球遊技機等、他の種々の弾球遊技機においても同様に実施可能であることは言うまでもない。