JP2004358025A - 弾球遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発射検出手段15からの検出信号に基づいて遊技球の発射個数を計数する発射個数計数手段68と、始動ゲート24からの検出信号に基づいてその始動ゲート24により検出された遊技球の個数を計数する特定検出個数計数手段66と、特定検出個数計数手段66による特定検出個数計数値が発射個数計数手段68による発射個数計数値よりも大となることに基づいて始動ゲート24による検出過多エラーであると判定する検出過多エラー判定手段71とを備えたものである。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機、アレンジボール機等の弾球遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機、アレンジボール機等の弾球遊技機では、発射手段により遊技球を遊技領域に順次発射し、遊技領域に設けられた通過ゲート、入球手段等の遊技球検出手段が遊技球を検出したときに、図柄表示手段による図柄変動の開始、所定の開閉式入球手段の開放、賞球の払い出し等、遊技者に有利な遊技状態が発生するように構成されている。
【0003】
また、アレンジボール機等の組み合わせ遊技機においては、単位ゲーム毎に所定数、例えば16個の遊技球を遊技領域に発射するように構成されており、遊技領域の各入球手段によって検出された遊技球の合計が所定数(16個)に達すること等の所定のゲーム更新条件が満たされた場合に単位ゲームが更新されるようになっている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−79874号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
遊技ホールでは、ホール側に隠れて例えば遊技機の前側のガラス扉を開いて遊技球検出手段の検出スイッチを直接ONにしたり、ガラス扉の外側から磁石で遊技球を誘導したり、或いは電磁波等により遊技球検出手段を誤動作させる等、様々な方法で不正が行われているのが実状である。
【0006】
このような不正行為に対しては、従来より、遊技機に磁石センサーを取り付ける等の種々の防止策が取られてきたが、これらの防止策は、不正行為を事前に察知するためのものが中心であり、万一それらの防止策が破られて一旦不正行為が開始されてしまった場合には、それを発見することは難しく、ホール側は短時間で膨大な損害を蒙ることになる。
【0007】
例えば、ホール側に隠れてガラス扉を開き、遊技球検出手段の検出スイッチを直接ONにする方法で不正が行われる場合、これを短時間に多数回繰り返されたとしても、従来のパチンコ機ではこれを不正として検出することができなかった。また、従来のアレンジボール機では、入球手段による遊技球の検出個数が単位ゲーム中に所定数(16個)を超えることはないため、入球手段の検出スイッチが短時間で多数回ONにされた場合にこれをエラーとして検出することは可能であるが、遊技球を通過させるだけの通過ゲートによる検出個数は単位ゲームの更新に直接関係しないため、図柄始動用通過ゲート等の検出スイッチが短時間で多数回ONにされた場合には、これをエラーとして検出することはできなかった。
【0008】
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、遊技球検出手段を直接的又は間接的にONにすることによる不正行為、特に、遊技球を発射することなく、又は遊技球の発射よりも速いテンポで遊技球検出手段を短時間に多数回ONにすることによる不正行為を防止できる弾球遊技機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、遊技領域14に向けて遊技球を発射する発射手段9と、該発射手段9による遊技球の発射を検出する発射検出手段15と、前記遊技領域14に複数設けられ且つ入球又は通過した遊技球を検出可能な遊技球検出手段20,22〜28とを備えた弾球遊技機において、前記発射検出手段15からの検出信号に基づいて前記発射手段9により発射された遊技球の個数を計数する発射個数計数手段68と、前記複数の遊技球検出手段20,22〜28のうちの1又は複数の特定遊技球検出手段24からの検出信号に基づいてその特定遊技球検出手段24により検出された遊技球の個数を計数する特定検出個数計数手段66と、前記発射個数計数手段68による発射個数計数値と前記特定検出個数計数手段66による特定検出個数計数値とに基づいて、前記特定遊技球検出手段24による検出過多エラーを判定する検出過多エラー判定手段71とを備えたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図5は本発明をアレンジボール機に採用した第1の実施形態を例示している。図1及び図2において、1は遊技機本体で、外枠2と、この外枠2に開閉自在に枢着された前枠3とを備えている。前枠3には、遊技盤4が裏側から着脱自在に装着され、この遊技盤4の前側にガラス扉5と前面板6とが開閉自在に装着されている。前面板6には、発射用の遊技球を貯留する上皿7が装着されている。前枠3の下部には、余剰球を貯留する下皿8と、発射手段9の発射ハンドル10とが夫々設けられている。
【0011】
発射手段9は、発射レール11上の発射位置にある遊技球を発射方向に打撃する打撃槌12と、打撃槌12を打撃方向に付勢するバネ(図示省略)と、カム機構を介して打撃槌12を駆動する発射モータ13とを備え、遊技者が発射ハンドル10を操作したときに発射モータ13が打撃槌12を駆動して、上皿7から発射レール11上に1個ずつ供給される遊技球を打撃槌12により打撃し、単位ゲーム毎に所定数(例えば16個)の遊技球を、発射レール11に沿って遊技盤4の遊技領域14(図2)側へと発射させるようになっている。
【0012】
発射レール11の近傍には、発射レール11上の遊技球の有無等により、打撃槌12の打撃による遊技球の発射を検出する発射検出スイッチ(発射検出手段)15が設けられている。また前枠3には、発射手段9により発射されたにも拘わらず遊技領域14に到達できなかったファール球を下皿8へと案内するファール球案内通路16が設けられ、そのファール球案内通路16に、ファール球を検出するファール球検出スイッチ(ファール球検出手段)17が設けられている。
【0013】
遊技盤4の前面には、図2に示すように、ガイドレール18が環状に配設されると共に、このガイドレール18の内側の遊技領域14には、その下部に入球口手段20が配置され、また入球口手段20の上側に図柄表示手段21、可変入球手段22、増加入球手段23、始動ゲート(図柄始動用通過ゲート)24、作動入球手段25,26、普通入球手段27,28等の各種遊技部品が配置されている。
【0014】
入球口手段20は、図3に示すように、遊技盤4の開口部31に裏側から着脱自在に装着された入球ケース32と、この入球ケース32に横一列状等に形成され且つ前側から入球した遊技球を遊技盤4の裏側へと誘導する複数個、例えば16個の下部入球口33と、各下部入球口33に入球した遊技球を検出する複数個、例えば16個の入球検出スイッチ34とを備え、遊技盤4に沿って落下する遊技球が何れかの下部入球口33に入球して、入球検出スイッチ34がその遊技球を検出するようになっている。
【0015】
入球口手段20は、カバー35により前側から覆われており、このカバー35には、入球表示手段36と得点表示手段37とエラー表示手段(報知手段)38とが設けられている。入球表示手段36は、各下部入球口33に対応する複数個(例えば16個)の表示部36aを含み、下部入球口33に遊技球が入球したときに、その下部入球口33に対応する表示部36aが発光等の特定表示に変化して入球を表示するようになっている。
【0016】
表示部36aは入球口手段20の各下部入球口33と上下に対応して左右方向に略一列状に配置されており、図3に示すようにカバー35側に設けられた表示レンズ部39と、この表示レンズ部39の裏側で入球ケース32側に設けられたLED等の入球表示ランプ40とを備え、下部入球口33に入球した遊技球を入球検出スイッチ34が検出したときに、入球表示ランプ40が点灯して表示レンズ部39が発光するように構成されている。
【0017】
単位ゲーム中に、例えば連続する4個の表示部36aが発光状態となるなど、特定表示となった表示部36aが予め定められた組み合わせとなった場合には、その組み合わせの難易度等に応じて所定数の遊技球が賞球として払い出されるようになっている。
【0018】
得点表示手段37は、特定表示となった表示部36aが予め定められた組み合わせとなったときにその組み合わせの難易度等に応じて付与される得点をゲーム毎に表示するためのもの、エラー表示手段38は、各種エラーの発生をそのエラーの種類に応じた番号等により報知するためのもので、例えば入球表示手段36の下側に左右に隣接して配置されており、図3に示すように、カバー35側に設けられた表示レンズ部41と、この表示レンズ部41の裏側で入球ケース32側に設けられた7セグメント式、その他の表示素子42とを備えている。
【0019】
入球検出スイッチ34、入球表示ランプ40、及び表示素子42は基板43に装着され、その基板43は入球ケース32の下部に前側から着脱自在に固定されている。また、カバー35には、各下部入球口33に対応して左から順番に1〜16までの数字が表示されている。
【0020】
入球口手段20の上側近傍の遊技領域14には、下部入球口33によって遊技球が入球し易い箇所と入球し難い箇所とができるように、多数の遊技釘44が設けられている。
【0021】
図柄表示手段21は、例えば液晶式の表示手段により構成されており、遊技球が始動ゲート24を通過して、始動ゲート24がその遊技球を検出することを条件に、1個又は複数個、例えば左右方向に3個の遊技図柄21a〜21cが所定時間変動して停止するようになっている。遊技図柄21a〜21cには、数字図柄、アルファベット図柄、キャラクター図柄、その他の図柄を使用可能であり、この実施形態では0〜9までの10種類の数字図柄が使用されている。
【0022】
可変入球手段22は、図柄表示手段21の変動後の3個の遊技図柄21a〜21cが特定態様(例えば全てが「7・7・7」等のように同種図柄となる等の特定図柄の組み合わせ)となった場合に所定単位ゲーム数(例えば3ゲーム)経過又は遊技球が所定個数(例えば1個)入球するまで開放する開閉板45を備え、その内部が複数個、例えば3個の通路に区画されており、そのうちの1個、例えば中央の通路が特定領域46に設定されている。特定領域46を遊技球が通過すると、作動入球手段25,26が有効となる。
【0023】
可変入球手段22には、入球した遊技球が特定領域46を通過したことを検出する通過検出スイッチ47(図4)が設けられている。なお、可変入球手段22は、変動後の遊技図柄21a〜21cが特定態様となった場合に開閉板45を所定時間開放するようにしてもよい。
【0024】
増加入球手段23は、遊技球が入球したときにそのゲームで獲得した得点を増加させるためのもので、有効状態にある作動入球手段25,26に遊技球が入球することを条件に所定単位ゲーム数(例えば1ゲーム)経過又は遊技球が所定個数(例えば1個)入球するまで開放する開閉爪48を備え、この増加入球手段23に遊技球が入球したときにそのゲームで獲得した得点を増加(例えば2倍)させるようになっている。なお、増加入球手段23は、有効状態にある作動入球手段25,26に遊技球が入球することを条件に開閉爪48を所定時間開放するようにしてもよい。
【0025】
また、入球口手段20以外の入球手段、即ち作動入球手段25,26、普通入球手段27,28、可変入球手段22、増加入球手段23が遊技球を検出した場合には、夫々予め定められた1又は複数の所定の表示部36aが特定表示に変化して、それら1又は複数の表示部36aに対応する下部入球口33への入球と同等に取り扱われるようになっている。
【0026】
本実施形態では、普通入球手段27,28への入球に対して夫々第2番目の表示部36aが、作動入球手段25への入球に対して第7番目の表示部36aが、作動入球手段26への入球に対して第14番目の表示部36aが、可変入球手段22への入球に対して第4,5,8,9番目の表示部36aが、増加入球手段23への入球に対して第5,6,8,9番目の表示部36aが夫々特定表示に変化するものとする。
【0027】
なお、下部入球口33、可変入球手段22、増加入球手段23、始動ゲート24、作動入球手段25,26、普通入球手段27,28が、遊技領域14に設けられた複数の遊技球検出手段に相当し、そのうちの始動ゲート24が特定遊技球検出手段に相当する。また、各入球手段22,23,25〜28、及び始動ゲート24には、夫々遊技球の入球又は通過を検出する検出スイッチが設けられているものとする。
【0028】
図4は本実施形態に係るアレンジボール機の制御系のブロック図である。この制御系は、図4に示すように、制御機能別に主制御基板51、払い出し制御基板52、発射制御基板53、図柄制御基板54、音声ランプ制御基板55等を備えている。これら各制御基板51〜56は、遊技機本体1の裏側の適宜個所に、それぞれ基板ケースに格納された状態で装着されている。
【0029】
主制御基板51は、主として遊技盤4側の遊技動作を制御するもので、CPU、ROM、RAM等の電子部品により構成される乱数発生手段61、判定手段62、特別遊技状態発生手段63、入球表示要求手段64、得点付与手段65、特定検出個数計数手段66、入球個数計数手段67、発射個数計数手段68、計数値初期化手段70、検出過多エラー判定手段71、ゲーム更新手段72、制御コマンド送信手段73等を備えている。
【0030】
乱数発生手段61は、変動後の遊技図柄21a〜21cが特定態様となる確率に応じて所定数の乱数値を繰り返し発生するようになっている。判定手段62は、乱数発生手段61から抽出した乱数値に基づいて遊技者に有利な特定遊技状態と不利な非特定遊技状態との何れにするかを択一的に選択し判定するためのもので、始動ゲート24が遊技球を検出することを条件に乱数発生手段61の発生乱数値を1個抽出して、その抽出乱数値が特定遊技判定乱数値のときに特定遊技状態とする旨を判定するようになっている。
【0031】
判定手段62が特定遊技状態と判定したときには、図柄表示手段21の変動後の遊技図柄21a〜21cが「7・7・7」等の特定態様で停止した後に、可変入球手段22の開閉板45が所定単位ゲーム数(例えば3ゲーム)経過又は遊技球が所定個数(例えば1個)入球するまで開放するようになっている。
【0032】
特別遊技状態発生手段63は、可変入球手段22に入球した遊技球が特定領域46を通過して、通過検出スイッチ47がその遊技球の通過を検出することを条件に遊技者に有利な特別遊技状態を発生し、その後に最大所定ゲーム数(例えば14ゲーム等の複数ゲーム)の結果が得られるまで特別遊技状態を継続的に発生するようになっている。なお、可変入球手段22に入球した遊技球が再度特定領域46を通過した場合には、特別遊技状態発生手段63の作動はその時点で終了する。
【0033】
特別遊技状態では作動入球手段25,26が有効になり、この作動入球手段25,26に遊技球が入球すれば増加入球手段23の開閉爪48が所定単位ゲーム数(例えば1ゲーム)経過又は遊技球が所定個数(例えば1個)入球するまで開放し、この開放中の増加入球手段23に遊技球が入球することを条件に、そのゲームで獲得した得点が増加(例えば2倍)するようになっている。
【0034】
入球表示要求手段64は、入球口手段20の下部入球口33、その他の入球手段に遊技球が入球した場合にその入球手段に対応する表示部36aに関する入球表示要求を出力するもので、入球検出スイッチ34等からの検出信号に基づいてその入球手段に対応する1又は複数の表示部36aに関する入球表示要求を出力するようになっている。この入球表示要求64から入球表示要求が出力されると、その入球表示要求に対応して入球表示手段36の表示部36aが発光等の特定表示に変化する。
【0035】
得点付与手段65は、各単位ゲーム毎に入賞役に応じて得点を付与するためのもので、例えば入球表示要求手段64から出力された入球表示要求に基づいて入賞役の成否の判定を行う機能と、入賞役が成立したときにその難易度等に応じて得点を付与する機能と、特別遊技状態の発生中に増加入球手段23に遊技球が入球したときに当該単位ゲームでの得点を増加(例えば2倍)させる機能等を備えている。なお、単位ゲーム当たりの得点は、最高で10点までとなっている。
【0036】
特定検出個数計数手段66は、始動ゲート24により検出された遊技球の個数である特定検出個数を計数するもので、始動ゲート24からの検出信号を受ける毎に特定検出個数計数値に1ずつ加算するようになっている。
【0037】
入球個数計数手段67は、入球口手段20の下部入球口33、可変入球手段22等の各入球手段により検出された遊技球の個数である入球個数を計数するもので、各入球手段からの検出信号を受ける毎に入球個数計数値に1ずつ加算するようになっている。
【0038】
発射個数計数手段68は、発射手段9により発射された遊技球の個数である発射個数を計数するもので、発射検出スイッチ15からの検出信号を受ける毎に発射個数計数値に1ずつ加算し、ファール球検出スイッチ17からの検出信号を受ける毎に発射個数計数値から1ずつ減算するようになっている。即ち、本実施形態では、発射手段9により発射されたにも拘わらず遊技領域14に到達できなかったファール球については発射個数にカウントされない(実際にはカウントされた後減算される)ようになっている。
【0039】
ここで、発射個数計数手段68による発射個数の計数処理が、例えば所定個数からのカウントダウンにより行うものである場合には、発射検出スイッチ15からの検出信号を受ける毎に発射個数計数値に−1ずつ加算(1ずつ減算)し、ファール球検出スイッチ17からの検出信号を受ける毎に発射個数計数値から−1ずつ減算(1ずつ加算)すればよいことは言うまでもない。
【0040】
なお、発射個数をカウントダウンにより計数する場合には、発射個数計数値は、発射検出スイッチ15からの検出信号を受ける毎に1ずつ減算され、ファール球検出スイッチ17からの検出信号を受ける毎に1ずつ加算されることになるが、これは処理の上での話であって、実際の発射個数計数値は、発射検出スイッチ15からの検出信号を受ける毎に1ずつ加算され、ファール球検出スイッチ17からの検出信号を受ける毎に1ずつ減算されていることになる。
【0041】
即ち、カウントアップ、カウントダウンの何れによって発射個数の計数処理を行う場合であっても、発射個数計数手段68は、発射検出スイッチ15からの検出信号を受ける毎に発射個数計数値を加算し、ファール球検出スイッチ17からの検出信号を受ける毎に発射個数計数値を減算するように構成されているということができる。
【0042】
計数値初期化手段70は、所定条件の成立に基づいて各計数手段66〜68の計数値を初期化するもので、例えば単位ゲームが終了することに基づいて各計数手段66〜68の各計数値を初期値である0に初期化するようになっている。
【0043】
検出過多エラー判定手段71は、発射個数計数手段68による発射個数計数値と特定検出個数計数手段66による特定検出個数計数値とに基づいて検出過多エラーを判定するもので、例えば定期割り込み毎に図5に示す検出過多エラー判定処理を行うようになっている。即ち、発射個数計数手段68から発射個数計数値を、特定検出個数計数手段66から特定検出個数計数値を、夫々取得し(S1,S2)、それら特定検出個数計数値と発射個数計数値とを比較して(S3)、特定検出個数計数値が発射個数計数値よりも大であれば(S3:Yes)、検出過多エラーと判定する。
【0044】
発射手段9により発射された遊技球は、1個につき始動ゲート24を最大1回しか通過できないため、適正に遊技を行っている場合には特定個数計数値が発射個数計数値よりも大きくなることはなく、特定検出個数計数値が発射個数計数値よりも大となった場合には何らかの不正があった可能性が高いものと判断することができる。
【0045】
検出過多エラー判定手段71は、検出過多エラーと判定した場合には、制御コマンド送信手段73を介して音声ランプ制御基板55側に検出過多エラーコマンドを送信する(S4)と共に、所定のタイミング、例えばその単位ゲームが終了したときに、遊技を強制的に停止させるようになっている。
【0046】
なお、検出過多エラー判定処理は、必ずしも定期割り込み毎に行う必要はなく、所定時間経過毎、所定発射個数毎、単位ゲーム終了毎等、任意のタイミングで行うことができる。
【0047】
また、検出過多エラー判定手段71には、前枠3の裏側等、遊技者が操作不可能な位置に設けられたエラークリア操作手段74が接続されており、このエラークリア操作手段74が操作されることに基づいて、制御コマンド送信手段73を介して音声ランプ制御基板55側に検出過多エラークリアコマンドを送信して、検出過多エラーを解除するようになっている。なお、エラークリア操作手段74が操作されて検出過多エラーが解除された場合には、遊技は強制停止されることなく継続される。
【0048】
ゲーム更新手段72は、単位ゲームの更新処理を行うもので、例えば、単位ゲームの開始に際して発射開始コマンドを発生させ、発射個数計数手段68による発射個数計数値が所定個数(例えば16個)に達することに基づいて発射停止コマンドを発生させると共に、発射個数計数値が所定個数(16個)となったことを確認してから所定のインターバル時間(例えば2秒)が経過したこと、入球個数計数手段67による入球個数計数値が所定個数(16個)となってから所定の入球表示時間(例えば0.5秒)が経過したこと、遊技図柄21a〜21cが変動していないこと、賞球の払い出しが完了したこと等の所定の条件が全て満たされたときに、入球表示手段36及び得点表示手段37の表示のリセット、特定検出個数計数値、入球個数計数値、発射個数計数値等の初期化、各種フラグ等のOFFへの切り換え、可変入球手段開放ゲーム数、特別遊技状態作動ゲーム数の減算等を行った後、次の単位ゲームの発射開始コマンドを発生させるように構成されている。
【0049】
制御コマンド送信手段73は、主制御基板51からの制御指令コマンドを一方向通信によりサブ制御基板52〜55に送信するためのもので、判定手段62の判定結果に基づいて図柄制御基板54側に図柄制御指令コマンドを送信する機能、特別遊技状態発生手段63による特別遊技状態の発生等の遊技状態に基づいて音声ランプ制御基板55側に音声演出、ランプ演出の演出制御指令コマンドを送信する機能、入球表示要求手段64からの入球表示要求に基づいて図柄制御基板54側に入球表示制御コマンドを送信する機能、得点付与手段65の得点付与処理に基づいて音声ランプ制御基板55側に得点表示制御コマンドを送信する機能、得点付与手段65の得点付与処理に基づいて払い出し制御基板52側に賞球の払い出し制御コマンドを送信する機能、ゲーム更新手段72のゲーム更新処理に基づいて払い出し制御基板52を介して発射制御基板53に発射制御コマンド(発射開始コマンド及び発射停止コマンド)を送信する機能、ゲーム更新手段72のゲーム更新処理に基づいて図柄制御基板54側に入球表示クリアコマンドを送信する機能、ゲーム更新手段72のゲーム更新処理に基づいて音声ランプ制御基板55側に得点表示クリアコマンドを送信する機能、検出過多エラー判定手段71の判定結果等に基づいて音声ランプ制御基板55側に検出過多エラーコマンド、検出過多エラークリアコマンドを送信する機能等を有する。
【0050】
払い出し制御基板52は、主制御基板51側から発射開始/停止コマンドがあったときに発射制御基板53への電源の供給を開始/停止すると共に発射制御信号の出力を開始/停止する機能と、主制御基板51側から払い出し制御コマンドがあったときに、遊技機本体1の裏側に設けられた払い出し手段81を作動させて所定数の賞球を払い出させる機能とを備えている。
【0051】
発射制御基板53は、払い出し制御基板52から供給される電源及び発射制御信号に基づいて発射手段9の発射制御を行うもので、払い出し制御基板52から発射制御信号の出力が開始され、且つ遊技者が遊技球の発射操作を行ったことを発射ハンドル10の接触検出手段等からの信号に基づいて検出することを条件に発射手段9の作動を開始させ、払い出し制御基板52が発射制御信号の出力を停止することを条件に発射手段9の作動を終了させるようになっている。
【0052】
図柄制御基板54は、図柄表示手段21及び入球表示手段36の表示制御を行うためのもので、図柄表示制御手段82、入球表示制御手段83等を備えている。
【0053】
図柄表示制御手段82は、図柄表示手段21の表示制御を行うもので、主制御基板51側からの図柄制御コマンドに基づいて、遊技図柄21a〜21cの変動を開始させ、判定手段62の判定結果が特定遊技判定のときに「7・7・7」等の特定態様で、非特定遊技判定のときに非特定態様で夫々停止させるようになっている。
【0054】
入球表示制御手段83は、入球表示手段36の表示制御を行うもので、主制御基板51側から入球表示制御コマンドがあったときに、その入球表示制御コマンドで指定された表示部36aを特定表示に変化させ、主制御基板51側から入球表示クリアコマンドがあったときに入球表示手段36の表示部36aの特定表示をクリアして初期状態に戻すようになっている。
【0055】
音声ランプ制御基板55は、スピーカ等の音声出力手段84の音声出力制御、遊技盤4等に設けられた表示ランプ85、得点表示手段37、エラー表示手段38等の表示制御を行うためのもので、音声制御手段86、ランプ表示制御手段87、得点表示制御手段88、エラー表示制御手段89等を備えている。
【0056】
音声制御手段86は、音声出力手段84による音声出力の制御を行うもので、主制御基板51側からの音声制御コマンドに基づいて音声出力手段84から所定の効果音、音楽等を出力させるようになっている。
【0057】
ランプ表示制御手段87は、表示ランプ85の表示制御を行うもので、主制御基板51側からのランプ表示制御コマンドに基づいて表示ランプ85を所定のパターンで発光させるようになっている。
【0058】
得点表示制御手段88は、得点表示手段37の表示制御を行うもので、主制御基板51側から得点表示制御コマンドがあったときに得点表示手段37にそのコマンドに応じた得点を表示させ、主制御基板51側から得点表示クリアコマンドがあったときに得点表示手段37の得点表示をクリアして初期状態に戻すようになっている。
【0059】
エラー表示制御手段89は、エラー表示手段38の表示制御を行うもので、主制御基板51側から検出過多エラーコマンド等のエラーコマンドがあったときにエラー表示手段38にそのエラーコマンドに応じたエラー番号等を表示させ、主制御基板51側から検出過多エラークリアコマンド等のエラークリアコマンドがあったときにエラー表示手段38のエラー番号表示をクリアして初期状態に戻すようになっている。
【0060】
次に上記構成のアレンジボール機の動作を説明する。前回の単位ゲームが終了して所定の休止時間が経過し、単位ゲームの開始条件が満たされると、ゲーム更新手段72の制御により、制御コマンド送信手段73から払い出し制御基板52に発射開始コマンドが送信される。
【0061】
払い出し制御基板52は、発射開始コマンドを受信すると、発射制御基板53への電源の供給を開始すると共に、発射制御信号を出力する。
【0062】
発射制御基板53は、払い出し制御基板52から発射制御信号を受信し、且つ遊技者が遊技球の発射操作を行ったことを発射ハンドル10の接触検出手段等からの信号に基づいて検出することを条件に発射手段9の作動を開始させ、これによって上皿7から発射レール11上に順次供給される遊技球がガイドレール18を経て遊技領域14へと順次打ち込まれて行く。
【0063】
発射手段9によって遊技球が発射されると、発射検出スイッチ15がその発射を検出し、その検出信号に基づいて発射個数計数手段68が発射個数計数値に1ずつ加算する。また、発射手段9によって発射された遊技球が遊技領域14に到達することなく戻ってきた場合には、ファール球案内通路16を経て下皿8に案内される際にファール球検出スイッチ17がそのファール球を検出し、その検出信号に基づいて発射個数計数手段68が発射個数計数値から1ずつ減算する。
【0064】
遊技領域14に打ち込まれた遊技球は、始動ゲート24を通過した後、又は始動ゲート24を通過することなく普通入球手段27,28、入球口手段20の下部入球口33等の何れかの入球手段に入球して、遊技盤4の裏側へと案内されて行く。遊技球が下部入球口33等の入球手段に入球すると、入球検出スイッチ34等がその遊技球を検出して、その検出信号に基づいて入球個数計数手段67がその単位ゲームにおける入球個数を計数すると共に、入球表示要求手段64がその入球手段に対応する1又は複数の表示部36aに関する入球表示要求を出力する。
【0065】
例えば、左から1番目の下部入球口33に入球した場合には第1番目の表示部36aに関する入球表示要求が、普通入球手段27に入球した場合には第2番目の表示部36aに関する入球表示要求が、入球表示要求手段64から出力される。
【0066】
入球表示要求手段64から入球表示要求が出力されると、制御コマンド送信手段73から図柄制御基板54に対して入球表示制御コマンドが送信され、図柄制御基板54側では、入球表示制御手段83が、その入球表示制御コマンドで指定された表示部36aを発光等の特定表示に変化させる。
【0067】
また、入球表示要求手段64から出力された入球表示要求に基づいて得点付与手段65が入賞役の成否の判定を行い、所定の入賞役の成立を判定したときにはその難易度に応じて得点を付与する。
【0068】
得点付与手段65により得点が付与されると、制御コマンド送信手段73から音声ランプ制御基板55に対して得点表示制御コマンドが、払い出し制御基板52に対して払い出し制御コマンドが夫々送信され、音声ランプ制御基板55側の得点表示制御手段88が、得点表示手段37にその得点表示制御コマンドに応じた得点を表示すると共に、払い出し制御基板52が払い出し手段81を制御して、その払い出し制御コマンドに応じた個数の賞球を上皿7へと払い出す。
【0069】
遊技球が始動ゲート24を通過して、この始動ゲート24が遊技球の通過を検出すると、特定検出個数計数手段66が特定検出個数計数値に1を加算すると共に、判定手段62が乱数発生手段61の発生乱数値を1個抽出して、その抽出乱数値から特定遊技状態とするか否かを判定し、その判定結果に基づいて図柄制御基板52の制御により図柄表示手段21の遊技図柄21a〜21cが変動を開始する。遊技図柄21a〜21cは、変動開始から所定時間経過した後、判定手段62の判定結果に基づいて、その判定結果が特定遊技判定のときに「7・7・7」等の特定態様となり、非特定遊技判定のときに非特定態様となるように、図柄表示制御手段82の制御により所定種類の特定態様又は非特定態様で停止する。
【0070】
遊技図柄21a〜21cが特定態様で停止し確定すると、可変入球手段22の開閉板45が前側に開放して、上方から落下する遊技球を内部へと誘導する。可変入球手段22に入球した遊技球が特定領域46を通過すれば、通過検出スイッチ47がその遊技球の通過を検出し、特別遊技状態発生手段63が作動を開始して、所定ゲーム数に亘って継続的に特別遊技状態が発生する。
【0071】
特別遊技状態の発生中は作動入球手段25,26が有効になり、この作動入球手段25,26に遊技球が入球すれば、増加入球手段23の開閉爪48が開放する。そして、増加入球手段23に遊技球が入球すると、得点付与手段65がその単位ゲーム中に獲得した得点を例えば2倍に増加させる処理を行い、得点表示手段37の得点が2倍になり、払い出し手段81がその得点に応じた賞球を払い出す。
【0072】
特別遊技状態発生手段63の作動開始後、最大所定ゲーム数(例えば14ゲーム等の複数ゲーム)の結果が得られるか、或いは可変入球手段22に入球した遊技球が再度特定領域46を通過すると、特別遊技状態発生手段63の作動はその時点で終了する。
【0073】
単位ゲーム中、検出過多エラー判定手段71は、所定のタイミング、例えば定期割り込み毎に、発射個数計数手段68から発射個数計数値を、特定検出個数計数手段66から特定検出個数計数値を夫々取得してそれらの比較を行う(S1〜S3)。そして、特定検出個数計数値が発射個数計数値よりも大であれば(S3:Yes)、検出過多エラーと判定して、制御コマンド送信手段73を介して音声ランプ制御基板55側に検出過多エラーコマンドを送信する(S4)。
【0074】
音声ランプ制御基板55側では、検出過多エラーコマンドを受信すると、エラー表示制御手段89の制御により、その検出過多エラーに対応するエラー番号がエラー表示手段38に表示される。
【0075】
例えば、遊技ホールの店員がガラス扉を開けて球詰まりを解除する際にその遊技球を始動ゲート24に通すことによって検出過多エラーとなったような場合には、その店員が前枠3の裏側等に設けられたエラークリア操作手段74を操作することにより、検出過多エラー判定手段71が制御コマンド送信手段73を介して音声ランプ制御基板55側に検出過多エラークリアコマンドを送信する。
【0076】
音声ランプ制御基板55側では、検出過多エラークリアコマンドを受信すると、エラー表示制御手段89の制御により、エラー表示手段38に表示されたエラー番号表示がクリアされる。
【0077】
発射手段9による遊技球の発射が進み、発射個数計数手段68による発射個数計数値が所定数(16個)に達すると、ゲーム更新手段72の制御により、制御コマンド送信手段73から払い出し制御基板52に対して発射停止コマンドが送信される。払い出し制御基板52は、発射停止コマンドを受信すると、発射制御基板53への発射制御信号の出力を停止すると共に電源の供給を停止し、これによって発射制御基板53は発射手段9の作動を停止させる。
【0078】
その後、所定のインターバル時間(例えば2秒)が経過したこと、入球個数計数手段67による入球個数計数値が所定個数(16個)となってから所定の入球表示時間(例えば0.5秒)が経過したこと、遊技図柄21a〜21cが変動していないこと、賞球の払い出しが完了したこと等の所定の条件が全て満たされたときに、得点表示クリアコマンドに基づく得点表示制御手段88の制御により得点表示手段37の得点表示がクリアされ、また入球表示クリアコマンドに基づく入球表示制御手段83の制御により入球表示手段36の特定表示がクリアされ、計数値初期化手段70により特定検出個数計数値、入球個数計数値、発射個数計数値等の各計数値が0に初期化されると共に、制御コマンド送信手段73から払い出し制御基板52側に次の単位ゲームの発射開始コマンドが送信され、発射制御基板53の制御により次ゲームの発射動作が可能な状態となる。
【0079】
なお、検出過多エラー判定手段71により検出過多エラーと判定され、その後にエラークリア操作手段74による検出過多エラーのクリア操作が行われていない場合には、次の単位ゲームの発射開始コマンドは送信されず、次の単位ゲームが開始できないようになっている。
【0080】
以上説明したように、本実施形態のアレンジボール機では、発射検出スイッチ15からの検出信号に基づいて発射手段9により発射された遊技球の個数を計数する発射個数計数手段68と、始動ゲート24からの検出信号に基づいてその始動ゲート24により検出された遊技球の個数を計数する特定検出個数計数手段66と、発射個数計数手段68による発射個数計数値と特定検出個数計数手段66による特定検出個数計数値とに基づいて、始動ゲート24による検出過多エラーであるか否かを判定する検出過多エラー判定手段71とを備え、検出過多エラー判定手段71は、特定検出個数計数値が発射個数計数値よりも大となることに基づいて検出過多エラーであると判定するように構成されているため、例えば遊技球の発射動作を停止した状態で不正にガラス扉を開けて始動ゲート24をONにしたり、或いは、遊技球の発射よりも速いテンポで始動ゲート24を短時間に多数回ONにする等の不正行為を確実に検出できる。
【0081】
また、単位ゲームが終了することに基づいて特定検出個数計数値、発射個数計数値等を初期化する計数値初期化手段70を備えているため、過去の単位ゲームでの計数値の影響を受けることなく単位ゲーム毎に検出過多エラーを正確に判定することができると共に、各計数値のオーバーフローを防止できる。
【0082】
更に、発射手段9により発射されたにも拘わらず遊技領域14に到達できなかったファール球を検出するファール球検出スイッチ17を備え、発射個数計数手段68は、発射検出スイッチ15からの検出信号に基づいて発射個数計数値に1ずつ加算し、ファール球検出スイッチ17からの検出信号に基づいて発射個数計数値から1ずつ減算するように構成されているため、ファールが頻発した場合に検出過多エラーと判定される不具合を防止でき、検出過多エラーの信頼性を高めることができる。
【0083】
図6及び図7は本発明をアレンジボール機に採用した第2の実施形態を例示し、発射検出スイッチ15からの検出信号に基づいて発射個数を計数する発射個数計数手段68とは別に、ファール球検出スイッチ17からの検出信号に基づいてファール個数を計数するファール個数計数手段69を設け、検出過多エラー判定手段71は、これら発射個数計数手段68による発射個数と、ファール個数計数手段69によるファール個数計数値とに基づいて実際に遊技領域14に到達した発射個数(本実施形態では、発射個数計数手段68により計数される発射個数と区別するために有効発射個数という)に基づいて検出過多エラーを判定するように構成した例を示している。なお、この有効発射個数は、第1の実施形態において発射個数計数手段68により計数される発射個数と同じ値である。
【0084】
図6及び図7に示すように、検出過多エラー判定手段71は、例えば定期割り込み毎に、発射個数計数手段68から発射個数計数値を、ファール個数計数手段69からファール個数計数値を、特定検出個数計数手段66から特定検出個数計数値を、夫々取得し(S11〜S13)、発射個数計数値からファール個数計数値を減算して有効発射個数計数値を算出した後(S14)、特定検出個数計数値と有効発射個数計数値とを比較して(S15)、特定検出個数計数値が有効発射個数計数値よりも大であれば(S15:Yes)、検出過多エラーと判定し、例えば検出過多エラーコマンドを発生させる(S16)ようになっている。
【0085】
また、ゲーム更新手段72は、単位ゲームの開始に際して発射開始コマンドを発生させ、発射個数計数手段68による発射個数と、ファール個数計数手段69によるファール個数計数値とに基づいて得られる有効発射個数が所定個数(例えば16個)に達することに基づいて発射停止コマンドを発生させるようになっている。これら以外の構成は第1の実施形態と同じである。
【0086】
このように、発射検出スイッチ15からの検出信号に基づいて発射個数を計数する発射個数計数手段68とは別に、ファール球検出スイッチ17からの検出信号に基づいてファール個数を計数するファール個数計数手段69を設けてもよい。
【0087】
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。例えば、実施形態では、発射検出スイッチ15からの検出信号に基づいて計数される発射個数から、ファール球検出スイッチ17からの検出信号に基づいて得られるファール個数を減算して得られる値(有効発射個数)と、特定検出個数計数手段66による特定検出個数計数値とに基づいて検出過多エラーを判定するように構成したが、検出過多エラーの判定においてファール球検出スイッチ17からの検出信号に基づいて得られるファール個数を参照せず、発射検出スイッチ15からの検出信号のみに基づいて計数される発射個数と、特定検出個数計数手段66による特定検出個数計数値とに基づいて検出過多エラーを判定するように構成してもよい。
【0088】
この場合には、例えば第2の実施形態(図6)を変更して、ファール個数計数手段69から検出過多エラー判定手段71へのファール個数計数値の出力を行わないように構成すればよい。
【0089】
実施形態では図柄始動用通過ゲートである始動ゲート24を特定遊技球検出手段としたが、図柄始動用通過ゲート以外の通過ゲートを特定遊技球検出手段としてもよい。また、遊技球が入球可能な入球手段を特定遊技球検出手段としてもよい。但し、特定遊技球検出手段に通過ゲートと入球手段とが混在していると、通過ゲートを通過した遊技球が入球手段に入球した場合にはその遊技球は特定検出個数に2回計数されてしまうため、特定遊技球検出手段には通過ゲートと入球手段とを混在させないことが望ましい。
【0090】
検出過多エラー判定手段71による検出過多エラー判定処理は、必ずしも定期割り込み毎に行う必要はなく、所定時間経過毎、所定発射個数毎、単位ゲーム終了毎等、任意のタイミングで行うことができる。
【0091】
実施形態では、検出過多エラーを報知する報知手段として、エラー番号等を表示するエラー表示手段38を用いた例を示したが、これに限られるものではない。例えば、液晶表示手段等に検出過多エラーである旨の画像表示を行うようにしてもよいし、これら表示により報知するものに代えて、又はそれらと共に、音声出力により報知する音声報知手段、ランプにより報知するランプ報知手段等を用いてもよい。更に、検出過多エラーの発生信号を外部出力端子から出力するように構成し、管理装置側で検出過多エラーの発生を認識できるようにすることが望ましい。
【0092】
実施形態では、検出過多エラーを手動操作により解除可能に構成したが、例えば所定のタイミング、例えば当該ゲームを含む所定単位ゲームの経過時に自動的に解除されるように構成してもよい。また、手動による解除と自動解除とを併用してもよい。検出過多エラーの報知の解除は、音声ランプ制御基板55等、報知手段を直接制御するサブ制御基板側の判断で行うようにしてもよい。
【0093】
また、実施形態では、検出過多エラーと判定された場合には、当該単位ゲームが終了したときに遊技を強制的に停止させるようにしたが、検出過多エラーと判定された時点で遊技を停止させるようにしてもよいし、検出過多エラーの報知のみを行うようにして遊技は停止させることなく継続させるようにしてもよい。
【0094】
実施形態では、本発明をアレンジボール機に採用した例を示したが、パチンコ機、雀球遊技機等のその他の弾球遊技機においても同様に実施可能である。パチンコ機の場合には、単位ゲームという概念がないため、発射個数計数値、特定検出個数計数値、ファール個数計数値等は所定時間の経過毎、所定発射個数毎等の所定のタイミングで初期化する必要がある。
【0095】
但しこの場合、遊技球の発射から遊技球検出手段による検出までに時間差があるため、例えば遊技球が発射された後、それまでに発射されていた遊技球が遊技球検出手段により検出される前に各計数値が一斉に初期化されてしまうと、発射個数計数値よりも先に特定検出個数計数値が加算されて検出過多エラーと判定されてしまう可能性がある。そこで、特定検出個数計数値を初期化した後、所定の時間差をおいて発射個数計数値、ファール個数計数値を初期化するようにしたり、或いは各計数値を初期化した後、所定時間経過するまでは特定検出個数計数値を加算しないようにする等の対策を行うことが望ましい。
【0096】
【発明の効果】
本発明では、遊技領域14に向けて遊技球を発射する発射手段9と、該発射手段9による遊技球の発射を検出する発射検出手段15と、遊技領域14に複数設けられ且つ入球又は通過した遊技球を検出可能な遊技球検出手段20,22〜28とを備えた弾球遊技機において、発射検出手段15からの検出信号に基づいて発射手段9により発射された遊技球の個数を計数する発射個数計数手段68と、複数の遊技球検出手段20,22〜28のうちの1又は複数の特定遊技球検出手段24からの検出信号に基づいてその特定遊技球検出手段24により検出された遊技球の個数を計数する特定検出個数計数手段66と、発射個数計数手段68による発射個数計数値と特定検出個数計数手段66による特定検出個数計数値とに基づいて、特定遊技球検出手段24による検出過多エラーを判定する検出過多エラー判定手段71とを備えているため、特定遊技球検出手段24を直接的又は間接的にONにすることによる不正行為、特に遊技球を発射することなく、又は遊技球の発射よりも速いテンポで特定遊技球検出手段24を短時間に多数回ONにすることによる不正行為を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すアレンジボール機の正面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態を示す遊技盤の正面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態を示す入球口手段の縦断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態を示す制御系のブロック図である。
【図5】本発明の第1の実施形態を示す検出過多エラー判定処理のフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施形態を示す制御系のブロック図である。
【図7】本発明の第2の実施形態を示す検出過多エラー判定処理のフローチャートである。
【符号の説明】
9 発射手段
14 遊技領域
15 発射検出スイッチ(発射検出手段)
17 ファール球検出スイッチ(ファール球検出手段)
20 入球口手段(遊技球検出手段)
21 図柄表示手段
22 可変入球手段(遊技球検出手段)
23 増加入球手段(遊技球検出手段)
24 始動ゲート(遊技球検出手段、特定遊技球検出手段、図柄始動用通過ゲート)
25 作動入球手段(遊技球検出手段)
26 作動入球手段(遊技球検出手段)
27 普通入球手段(遊技球検出手段)
28 普通入球手段(遊技球検出手段)
38 エラー表示手段(報知手段)
66 特定検出個数計数手段
68 発射個数計数手段
70 計数値初期化手段
71 検出過多エラー判定手段
Claims (7)
- 遊技領域(14)に向けて遊技球を発射する発射手段(9)と、該発射手段(9)による遊技球の発射を検出する発射検出手段(15)と、前記遊技領域(14)に複数設けられ且つ入球又は通過した遊技球を検出可能な遊技球検出手段(20)(22)〜(28)とを備えた弾球遊技機において、前記発射検出手段(15)からの検出信号に基づいて前記発射手段(9)により発射された遊技球の個数を計数する発射個数計数手段(68)と、前記複数の遊技球検出手段(20)(22)〜(28)のうちの1又は複数の特定遊技球検出手段(24)からの検出信号に基づいてその特定遊技球検出手段(24)により検出された遊技球の個数を計数する特定検出個数計数手段(66)と、前記発射個数計数手段(68)による発射個数計数値と前記特定検出個数計数手段(66)による特定検出個数計数値とに基づいて、前記特定遊技球検出手段(24)による検出過多エラーを判定する検出過多エラー判定手段(71)とを備えたことを特徴とする弾球遊技機。
- 前記検出過多エラー判定手段(71)は、前記特定検出個数計数値が前記発射個数計数値よりも大となることに基づいて検出過多エラーであると判定するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機。
- 前記発射手段(9)により発射されたにも拘わらず前記遊技領域(14)に到達できなかったファール球を検出するファール球検出手段(17)を備え、前記発射個数計数手段(68)は、前記発射検出手段(15)からの検出信号に基づいて発射個数計数値を加算し、前記ファール球検出手段(17)からの検出信号に基づいて発射個数計数値を減算するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の弾球遊技機。
- 所定条件の成立に基づいて、前記各計数手段(66)(68)による計数値を初期化する計数値初期化手段(70)を備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の弾球遊技機。
- 前記発射手段(9)により単位ゲーム毎に所定数の遊技球を発射するように構成され、前記計数値初期化手段(70)は、前記単位ゲームが終了することに基づいて前記各計数手段(66)(68)による計数値を初期化するように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の弾球遊技機。
- 前記発射手段(9)により単位ゲーム毎に所定数の遊技球を発射するように構成され、遊技球を検出することに基づいて図柄表示手段(21)による図柄変動を開始させるように構成された図柄始動用通過ゲート(24)を前記特定遊技球検出手段としたことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の弾球遊技機。
- 前記検出過多エラー判定手段(71)が検出過多エラーと判定することに基づいてその検出過多エラーの発生を報知する報知手段(38)を備えたことを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の弾球遊技機。
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