JP2006093207A - 半導体製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】処理室22を形成したプロセスチューブ21と、処理室22を加熱するヒータユニット16と、複数枚のウエハ1を保持して処理室22に搬入するボート41とを備えたアニール装置10において、ボート41は垂直に立脚される筒体42と、筒体42に水平に切設されてウエハ1が一枚ずつ挿入される複数段の挿入溝43と、各挿入溝43によって形成された複数段の支持部45と、筒体42の前部後部に複数段の支持部45にわたって開設されたツィーザ挿入口46、47と、筒体42の外周部に挿入溝43に貫通するように形成された窓部48とを備えている。ウエハを支持する支持部のウエハ接触面積が大きくなるので、ウエハの自重や熱変形等によるウエハのボートとの接触部位における傷の発生を防止できる。その傷が原因になるウエハのスリップの発生を防止できる。
【選択図】図1
Description
ホットウオール形熱処理装置は、石英が使用されて上端が閉塞した円筒形状に形成されてウエハが搬入される処理室を形成するプロセスチューブと、プロセスチューブの外部に敷設されたヒータと、処理室内の温度の均一化および汚染低減のためにプロセスチューブとヒータとの間に敷設された均熱チューブ(均熱管)と、複数枚のウエハを互いに中心を揃えて整列させた状態で保持し処理室に対して搬入搬出するボートとを備えており、処理室内に炉口から搬入されたボート上のウエハ群をヒータによって加熱することにより、ウエハ群に熱処理を一括して施すように構成されている。例えば、特許文献1参照。
前記ボートは、垂直に立脚される筒体と、この筒体に水平に切設されて前記基板が一枚ずつ挿入される複数段の挿入溝と、これら挿入溝によってそれぞれ形成された複数段の支持部と、前記筒体に前記複数段の支持部にわたって延在するように開設されたツィーザ挿入口と、前記筒体の外周部に前記挿入溝に貫通するように形成された窓部と、を備えていることを特徴とする。
プロセスチューブ21の天井壁には複数個のガス噴出口26が開設されており、天井壁の上にはバッファ室27を画成する囲い壁28が、ガス噴出口26を被覆するように形成されている。プロセスチューブ21の外側にはガス導入管29がプロセスチューブ21の側面に沿って垂直に敷設されており、ガス導入管29の上端はプロセスチューブ21のバッファ室27に連通するように接続されている。ガス導入管29の下端にはアニールガスやパージガス等を供給するためのガス供給装置30が接続されている。
そして、ガス導入管29からバッファ室27に導入されたガスはバッファ室27において拡散し、複数個のガス噴出口26から処理室22へシャワー状に吹き出すようになっている。ガス噴出口26群から処理室22の上端部に導入されたガスは、プロセスチューブ21の処理室22を流下して排気管25によって排気される。
支持アーム37の先端部には炉口23を閉塞するシールキャップ39がベース38を介して水平に支持されている。シールキャップ39はプロセスチューブ21の外径と略等しい円盤形状に構築されている。
シールキャップ39の中心線上には、円筒形状に形成されたボート41が垂直に立脚されて、断熱キャップ40を介して支持されるようになっている。断熱キャップ40はボート41をシールキャップ39から持ち上げることにより、ボート41を温度制御が不安定な炉口23の付近から離間させるようになっている。
図6に示されているように、筒体42の外径Doはウエハ1の外径dよりも若干大きめに、筒体42の内径Diはウエハ1の外径dよりも若干小さめに設定されている。
挿入溝43の溝幅a(図5参照)は、ツィーザ32による挿入溝43へのウエハ1の挿入作動を安全に実施することができる最小値に設定されている。例えば、挿入溝43の溝幅aは、ウエハ1の厚さ(例えば、500μm)の五倍程度(例えば、2.5mm程度)に設定されている。
ウエハ1の外径d(図6参照)と略等しい回転刃物を筒体42のボート41の正面側から切り込まれることにより、挿入溝43は筒体42に切設される。このため、図6に示されているように、挿入溝43の内径Dsの値は回転刃物すなわちウエハ1の外径dよりも若干だけ大きくなっており、挿入溝43のボート41の正面側の部分には、間口寸法が回転刃物すなわちウエハ1の外径dよりも若干だけ大きい挿入口44が開設された状態になっている。
支持部45の厚さb(図5参照)は、支持部45がアニール時に熱変形を生ずることなくウエハ1を支持可能な機械的強度を発揮する最小値に設定することが望ましい。例えば、支持部45の厚さbは、ウエハ1の厚さ(例えば、500μm)の三倍程度(例えば、1.5mm程度)に設定されている。
筒体42の挿入口44と反対側である後側の部位には、後側ツィーザ挿入口47が全ての支持部45の後側の一部分を切り欠くように縦に長く開設されている。後側ツィーザ挿入口47の間口Wbの寸法は、ツィーザ32の先端部の横幅よりも若干だけ大きめに設定されている。
ところで、発明者の実験にすると、支持部45がウエハ1をウエハ1の全周の60%以上において支持することにより、スリップの原因となる傷の発生を確実に防止可能なことが、究明された。
したがって、前側ツィーザ挿入口46の間口Wfの寸法と後側ツィーザ挿入口47の間口Wbの寸法とは、支持部45の実体部分の全周値がウエハ1の全周の60%未満にならないように、設定することが望ましい。
また、窓部48は筒体42の所謂肉盗みとなるために、筒体42の熱容量を減少させている。筒体42の熱容量が減少されることにより、支持部45によって支持されたウエハ1の周方向における温度追従性が向上するために、ウエハ1の面内温度分布の均一性を向上させることができる。
柱部50の周方向の寸法(横幅)は、筒体42の熱容量および窓部48でのガスの流れと、筒体42の機械的強度との関係を考慮して設定することが望ましい。
なお、便宜上、ボート41が単一の筒体42によって構成されている場合について説明する。
これにより、円筒焼結体51には複数の柱部50が相対的に形成された状態になる。
また、支持部45を破損することなく挿入溝43をシリコン含浸円筒焼結体に研削加工することができたとしても、その後にシリコンを含浸させると、含浸したシリコンが切り口から吹き出す現象が起こり、吹き出したシリコンによって挿入溝43が埋まってしまうために、再度、研削加工を実施することにより、挿入溝43を適正に形成する必要が発生してしまう。すなわち、挿入溝43を研削加工する作業が、二度手間になるという問題点がある。
つまり、挿入溝形成工程K5をシリコン含浸工程K4の後に実施することにより、この問題点を未然に回避することができる。
この際、ツィーザ32が挿入される前側ツィーザ挿入口46の真後ろに後側ツィーザ挿入口47が開設されていることにより、ボート41の内側空間を後側ツィーザ挿入口47を通して目視することができるので、ツィーザ32の位置の教示を正確かつ簡単に実施することができる。
この際、プロセスチューブ21の炉口23はシャッタ24によって閉塞されているため、処理室22の熱気が待機室12に侵入することはない。
図2に示されているように、ボート41が処理室22に完全に搬入されると、炉口23がシールキャップ39によって気密封止される。この状態で、ボート41は処理室22に存置される。
図9に示されているように、昇温ステップが開始するまでは、処理室22の温度は予め設定されたスタンバイ温度である600℃に維持されている。
この際、ガス導入管29からバッファ室27に導入されたガスはバッファ室27において拡散し、複数個のガス噴出口26から処理室22へシャワー状に吹き出す。
ガス噴出口26群から処理室22の上端部に導入されたガスは、プロセスチューブ21の処理室22を流下して排気管25によって排気される。
この際、ヒータ19のシーケンス制御の目標温度と処理室22の実際の上昇温度との誤差はフィードバック制御によって補正される。
処理室22の温度がスタンバイ温度になると、ボートアンローディングステップにおいて、シールキャップ39がボートエレベータ33によって下降されて炉口23が開口されるとともに、ボート41に保持された状態で処理済みのウエハ1群が処理室22から待機室12に搬出される。
図1に示されているように、ボート41が待機室12に搬出されると、処理室22の炉口23はシャッタ24によって閉塞される。
また、処理済みのウエハ1がボート41からウエハ移載装置31によって脱装(ディスチャージング)される。
すなわち、ウエハとの接触面積が大きいウエハホルダを介してウエハをボートに保持することにより、スリップの発生を防止することができるが、この場合には、次のような問題点がある。ボートの挿入溝の溝幅がウエハホルダの厚さの分だけ大きくなるために、ボートのウエハの総装填枚数が減少する。ウエハホルダの分だけ部品点数が増加するために、イニシャルコストやランニングコストが増加する。
また、イオン打ち込み工程後のキャリア活性化のためのアニール、電気配線工程における平坦化のためのリフロー等に使用してもよい。
さらには、ウエハの処理に限らず、ホトマスクやプリント配線基板、液晶パネル、SOG(システム・オン・ガラス)、光ディスクおよび磁気デスク等の処理にも適用することができる。
Claims (1)
- 複数枚の基板を収容して処理する処理室を形成したプロセスチューブと、前記プロセスチューブの外側に設置されて前記処理室を加熱するヒータユニットと、前記複数枚の基板を多段に保持して前記処理室に搬入するボートとを備えており、
前記ボートは、垂直に立脚される筒体と、この筒体に水平に設けられて前記基板が一枚ずつ挿入される複数段の挿入溝と、これら挿入溝によってそれぞれ形成された複数段の支持部と、前記筒体に前記複数段の支持部にわたって延在するように開設されたツィーザ挿入口と、前記筒体の外周部に前記挿入溝に貫通するように形成された窓部と、を備えていることを特徴とする半導体製造装置。
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