JP2006092649A - 磁気抵抗効果型ヘッド及び記録再生分離型磁気ヘッド - Google Patents
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Abstract
【課題】センサが微小化しても大きな外部磁界に対して固定層磁気モーメントが安定で、浮上面加工時に生じる固定層の損傷を極力小さくするための再生ヘッド構成を提供すること、さらにハード・ディスク内部での実使用時の固定層の磁気構造の劣化を生じることのない再生ヘッドを提供すること。
【解決手段】自由層44,45と、積層固定層50と、これらの間に導電性の非磁性スペーサ層43を有するスピンバルブ効果に基づく磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、積層固定層50は3つの強磁性膜52、54、56とこれらの間の反強磁性結合膜53、55とからなり、このうちの52と54の強磁性膜が高保磁力かつ高比抵抗を有し、56の強磁性膜は高磁気抵抗効果を与える材料からなり、積層固定層50の磁気モーメントの和が実質的にゼロである。
【選択図】図1
【解決手段】自由層44,45と、積層固定層50と、これらの間に導電性の非磁性スペーサ層43を有するスピンバルブ効果に基づく磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、積層固定層50は3つの強磁性膜52、54、56とこれらの間の反強磁性結合膜53、55とからなり、このうちの52と54の強磁性膜が高保磁力かつ高比抵抗を有し、56の強磁性膜は高磁気抵抗効果を与える材料からなり、積層固定層50の磁気モーメントの和が実質的にゼロである。
【選択図】図1
Description
本発明は、磁気抵抗効果型ヘッド及び記録再生分離型磁気ヘッドに係り、特に積層型固定層を有する磁気抵抗効果型ヘッドに関する。
近年の磁気記録装置の高記録密度化に伴い、再生用の磁気ヘッドには、スピンバルブ型磁気抵抗センサが用いられている。スピンバルブ型磁気抵抗センサは、固定層と呼ばれる強磁性層と、自由層と呼ばれる強磁性軟磁性層と、これら2層に直接隣接して挟まれた導電層と、固定層に直接接触する交換結合層が基本構成で、交換結合層には通常反強磁性材料を用いる。また、これらの層に電流を通じる電極と、バルクハウゼン・ノイズ(Barkhausen Noise)と呼ばれる自由層磁化の不均一性に起因するノイズを抑制するための縦バイアス磁界を印加する縦バイアス層を有する。縦バイアス層には通常Co基永久磁石膜を用いる。このセンサが、磁気シールドと呼ばれる2つの強磁性体で挟まれる微小空間(再生ギャップと呼ぶ)内に設けられて磁気抵抗効果型ヘッドが構成され、記録媒体の磁化信号を高分解能で再生する。
固定層は、記録媒体対向面(磁気ヘッド浮上面)と垂直方向に磁化が固定されており、媒体磁界及び記録時にセンサ膜に加わる磁界に対してその磁化方向を変化させない。自由層磁化は、記録媒体からの磁界に応じてその向きを変え、その結果、固定層磁化と自由層磁化の成す角度に変化を生じることにより磁気抵抗変化を生じる。この抵抗変化を信号として再生するのがスピンバルブ型ヘッド(磁気抵抗効果型ヘッド)である。
交換結合層は、固定層と隣接し固定層に強いバイアス磁界を与える。このバイアス磁界によって固定層の磁化が固定されることにより、記録媒体からの磁界や記録ヘッドからの磁界によってその磁化方向は変化しない。交換結合層には、通常、反強磁性材料が用いられ、センサの動作温度範囲で固定層に与える交換結合磁界が十分大きいことが必要である。この要求を満足するために白金(Pt)とマンガン(Mn)の1:1組成の規則合金が主に実用化されている。
上記交換結合層は、交換結合磁界を大きくするために膜厚を厚くする必要があり(約60nm)、高密度記録再生のために再生ギャップ長を狭小化できない原因の一つである。固定層に隣接する交換結合層を無くした構造の磁気抵抗効果型ヘッドが特許文献1及び2開示されている。
磁気抵抗センサ膜は、媒体に記録された磁気ビットからの磁界を有効に感知するために、磁気ヘッドの媒体対向面に露出しており、その上にはABS保護膜が形成されている。磁気ヘッドをこの構成にするため、基板上にヘッド素子を形成する工程と、複数のヘッド素子が形成された基板から個々のヘッド素子を切り出し、スライダと呼ばれる記録媒体上に浮上させるのに適した形状に加工するスライダ加工工程がある。スライダ加工工程では、機械加工によってバーとよばれる複数のヘッド素子のついた小単位のブロックに基板が切り出される。バーは、コンピュータ・ラップと呼ばれる研磨工程によって研磨され、媒体対向面に磁気抵抗センサが露出する。この工程を浮上面加工工程と称する。
100Gビット/(インチ)2級の高密度記録化を実現するためには磁気抵抗センサ膜の微細化が必要であり、トラック幅0.1ミクロン以下、センサ高さ0.1ミクロン以下に微細化する試みが行われている。ここでセンサ高さとはセンサ膜の媒体対向面と垂直な方向の幅のことである。このような微細化の過程で大きな問題となるのは、センサ高さを0.1ミクロン以下の寸法にまで浮上面加工する際に、センサ膜の交換結合層及び固定層が損傷を受けるということである。この固定層の損傷は、交換結合層が固定層に与えるバイアス磁界の方向が所望の方向から外れ、結果として固定層の磁化方向も所望の方向から外れるために、再生信号の強度の低下及び、再生素子間での信号強度のばらつき及び信号の対称性のばらつきを大きくする。この固定層の損傷はセンサ膜の微細化をすればするほど顕著となるためにセンサ膜の微細化を困難にしており、高密度記録化に対して大きな障害となる。
浮上面加工時の固定層損傷の原因は、浮上面加工工程での研磨によりスライダ材であるセラミックスを削る際に大きな歪が加わり、磁気弾性効果によって固定層の磁化が方位を変化することによることがわかってきた。
PtMnを交換結合層に用いたスピンバルブ・センサ膜を有するヘッドの場合、固定層の損傷は、強磁界中で200°C以上に加熱すればある程度回復することは分かっているが、高温に曝すと記録ヘッドのポールが浮上面に飛び出すという、別の副作用が生じる。
一方、上記特許文献1及び2に記載された交換結合層のない型のスピンバルブ型ヘッドの固定層は反強磁性材料からなる交換結合層を有しておらず、2つの反平行状態に結合した強磁性層を有しており、2つの強磁性層が反平行となっているためにみかけの磁気モーメントが小さく、みかけの磁気異方性磁界(Magnetic anisotropy field)が増大することで、外部磁界に対して変化しにくい構造となっている。この構造でも、浮上面加工時に固定層が磁気的な損傷を受けることによって磁化が望ましい方向と異なる方向に向いても、反強磁性材料の交換結合層を有しないために、高温度に曝さなくても室温で磁界を印加することによって所望の磁化状態に回復できる可能性がある。しかしながら、この型のヘッドでは、ハード・ディスク・ドライブの内部で実際の使用時に、たとえば、ヘッドが緊急避難的にディスク面から退避する緊急アンロードの際に受ける衝撃によって固定層の磁化が反転するということが起こり、衝撃による固定層の磁化反転が生じるという問題点があることがわかってきた。この型のヘッドは固定層の磁化構造が十分に強い構成となっていない。
本発明の目的は、固定層の磁気構造の劣化を極力小さくすることができる磁気抵抗効果型ヘッドを提供することである。
本発明の他の目的は、高密度記録に適した記録再生分離型磁気ヘッドを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の磁気抵抗効果型ヘッドにおいては、基板と、前記基板の上部に配置された下部磁気シールド膜及び上部磁気シールド膜と、前記下部磁気シールド膜と上部磁気シールド膜の間に配置された積層型固定層及び自由層と、前記積層型固定層と自由層の間に配置された非磁性スペーサ層と、前記自由層の両端部に配置された磁区制御膜と、前記磁区制御膜の上部に配置された電極膜とを有し、前記積層型固定層は少なくとも3つの強磁性膜と、前記強磁性膜の間に配置された反強磁性結合膜とを有し、前記強磁性膜のうち前記非磁性スペーサ層に隣接する強磁性膜は高磁気抵抗特性を有し、その他の強磁性膜は前記高磁気抵抗強磁性膜よりも高保磁力かつ高比抵抗特性を有することを特徴とする。
前記積層型固定層を構成する強磁性膜の磁化方向は、互いに反平行である。
前記積層型固定層の磁気モーメントの和が実質的にゼロである。
前記その他の強磁性膜の保磁力は16KA/m以上であり、比抵抗は40μΩcm以上であることが望ましい。
前記積層型固定層は前記基板側に配置され、前記自由層は前記積層型固定層よりも前記基板から離れた位置に配置される。
前記自由層は前記基板側に配置され、前記積層型固定層は前記自由層よりも前記基板から離れた位置に配置される。
上記目的を達成するために、本発明の磁気抵抗効果型ヘッドにおいては、基板と、前記基板の上部に配置された下部磁気シールド膜及び上部磁気シールド膜と、前記下部磁気シールド膜と上部磁気シールド膜の間に配置された積層型固定層及び自由層と、前記積層型固定層と自由層の間に配置された非磁性スペーサ層と、前記自由層の両端部に配置された磁区制御膜と、前記磁区制御膜の上部に配置された電極膜とを有し、前記積層型固定層は少なくとも3つの強磁性膜と、前記強磁性膜の間に配置された反強磁性結合膜とを有し、
前記強磁性膜のうち前記非磁性スペーサ層に隣接する強磁性膜の組成が、
Co100-ZFeZ、20≧Z(at%)≧0
であり、
前記非磁性スペーサ層に隣接する強磁性膜を除く他の強磁性膜の組成が、
(Co1-YFeY)100-XMX 、0.8≧Y(at%)≧0.4、12≧X(at%)≧2
であり、ここでMはV,Cr,Ti,Mo,Nb,Zr,Taのうちから選ばれる元素であることを特徴とする。
前記強磁性膜のうち前記非磁性スペーサ層に隣接する強磁性膜の組成が、
Co100-ZFeZ、20≧Z(at%)≧0
であり、
前記非磁性スペーサ層に隣接する強磁性膜を除く他の強磁性膜の組成が、
(Co1-YFeY)100-XMX 、0.8≧Y(at%)≧0.4、12≧X(at%)≧2
であり、ここでMはV,Cr,Ti,Mo,Nb,Zr,Taのうちから選ばれる元素であることを特徴とする。
前記積層固定層を形成する強磁性膜のうち前記非磁性スペーサ層に隣接するする強磁性膜を除く他の強磁性膜の各膜厚が1.2nm以上であることが望ましい。
前記反強磁性はRuであり、その膜厚が0.3〜0.4nmの範囲にあることが望ましい。
前記積層型固定層は下地膜の上に配置され、該下地膜はNiFeCr膜とNiFe膜の積層膜である。
上記他の目的を達成するために、本発明の記録再生分離型磁気ヘッドにおいては、基板と、前記基板の上部に配置された下部磁気シールド膜及び上部磁気シールド膜と、前記下部磁気シールド膜と上部磁気シールド膜の間に配置された積層型固定層及び自由層と、前記積層型固定層と自由層の間に配置された非磁性スペーサ層と、前記自由層の両端部に配置された磁区制御膜と、前記磁区制御膜の上部に配置された電極膜とを有し、前記積層型固定層は少なくとも3つの強磁性膜と、前記強磁性膜の間に配置された反強磁性結合膜とを有し、前記強磁性膜のうち前記非磁性スペーサ層に隣接する強磁性膜は高磁気抵抗特性を有し、その他の強磁性膜は前記高磁気抵抗強磁性膜よりも高保磁力かつ高比抵抗特性を有する磁気抵抗効果型ヘッドと、
前記磁気抵抗効果型ヘッドに隣接して設けられ、下部磁性膜と、磁気ギャップ膜と、前記磁気ギャップ膜を介して前記下部磁性膜に対向する磁極を有し後部において前記下部磁性膜に接続される上部磁性膜と、前記下部磁性膜と上部磁性膜の間に絶縁体を介して配置された導体コイルとを有する磁気記録ヘッドと、
を有することを特徴とする。
前記磁気抵抗効果型ヘッドに隣接して設けられ、下部磁性膜と、磁気ギャップ膜と、前記磁気ギャップ膜を介して前記下部磁性膜に対向する磁極を有し後部において前記下部磁性膜に接続される上部磁性膜と、前記下部磁性膜と上部磁性膜の間に絶縁体を介して配置された導体コイルとを有する磁気記録ヘッドと、
を有することを特徴とする。
本発明によれば、固定層の磁気構造の劣化を極力小さくすることができる磁気抵抗効果型ヘッドを提供することができる。
さらに本発明によれば、高密度記録に適した記録再生分離型磁気ヘッドを提供することができる。
図4に本発明の一実施例による記録再生分離型磁気ヘッドを搭載した磁気ディスク装置10の構成を示す。ベース2に固定されたスピンドル・モータの回転軸3に磁気ディスク4が装着され、回転駆動される。ピボット5にアクチュエータ・アーム6が軸支され、アクチュエータ・アーム6の一端にはサスペンション7が取り付けられ、他端には、ボイス・コイル・モータ(VCM)8を構成するコイル(図示せず)が取り付けられている。サスペンション7の先端には記録再生分離型磁気ヘッド1が取り付けられている。ベース2にはランプ機構9が設けられており、磁気ディスク4の外周側に位置している。ランプ機構9は記録再生分離型磁気ヘッド1のアンロード時に、リフト・タブ(図示せず)が乗り上げるスロープが形成されている。
VCM8のコイルに通電することによりアクチュエータ・アーム6に回転トルクが発生し、アクチュエータ・アーム6に取り付けられているサスペンション7が磁気ディスク4の半径方向に移動される。この回転動作によりサスペンション7の先端に取り付けられている記録再生分離型磁気ヘッド1が、磁気ディスク4の半径方向位置の任意の位置に移動され、データの記録、再生を行う。記録再生分離型磁気ヘッド1のアンロード時には、リフト・タブがランプ機構9のスロープに乗り上げるように移動され、ロード時は、ランプ機構9に待機中の状態から、磁気ディスク4の記録面にロードされる。
図3を用いて、本発明の一実施例による磁気抵抗効果型ヘッドと、記録再生分離型磁気ヘッドの概略構成を説明する。スライダとなる基板20の上部に再生ヘッドである磁気抵抗効果型ヘッド30が形成され、磁気抵抗効果型ヘッド30の上部に絶縁体の分離膜70を介して誘導型磁気記録ヘッド80が形成される。磁気抵抗効果型ヘッド30は、下部磁気シールド膜31と、下部磁気シールド膜31の上部に形成された下部ギャップ膜(図示せず)と、下部ギャップ膜の上部に形成されたスピンバルブ・センサ膜32と、スピンバルブ・センサ膜32の両端部で下部ギャップ膜の上部に形成された磁区制御膜62,63と、磁区制御膜62,63の上部に形成された電極膜64,65と、これら各膜の上部に上部ギャップ膜(図示せず)を介して形成された上部磁気シールド膜33とを有する。
誘導型磁気記録ヘッド80は、下部磁性膜81と、磁気ギャップ膜82を介して下部磁性膜81に対向して形成された上部磁極83と、上部磁極83のヨークでありバック・ギャップ部で下部磁性膜81に接続される上部磁性膜84と、下部磁性膜81と上部磁性膜84の間に形成された導体コイル85とを有する。誘導型磁気記録ヘッド80の上部は硬質の保護膜(図示せず)で覆われる。
図3には、磁気ディスク4の一部分である記録トラック13がZ軸に沿って、記録再生分離型磁気ヘッド1に対して、相対的な運動方向14を有することが示されている。磁性媒体である磁気ディスク4は、Z軸方向の記録トラック13に沿って複数の磁区を有し、その磁界hは、VCM8により記録再生分離型磁気ヘッド1がX軸に沿って相対的に動くことによって、記録再生分離型磁気ヘッド1のY軸に沿って変化する。この磁界の変動が磁気抵抗効果型ヘッド30によって読み出される。
基板20は、セラミックスまたはセラミックス上に誘電体の膜を堆積したものを用いることができる。上部及び下部磁気シールド膜31及び33には、パーマロイやセンダストや軟磁性を示すCo基非晶質材料または、軟磁性を示す微結晶系の強磁性材料等を用いることができる。
図1に、磁気抵抗効果型ヘッド30のスピンバルブ・センサ膜32及びその周辺の具体的構成を示す。図1の構成を参照して説明すると、スピンバルブ・センサ膜32は、磁界に対して比較的応答し易い第1の強磁性層(以下、自由層と呼び、例えばCo膜44及びパーマロイ膜45に相当する)と、磁界に対して比較的応答し難い第2の強磁性層(以下、固定層と呼び、積層型固定層50に相当する)と、これらの間に導電性の非磁性スペーサ層(例えば、Cu膜43に相当する)を有する。また、積層型固定層50の下には結晶形態を調整し抵抗変化を大きくするための下地層42を有する。さらに強磁性膜44及び45で構成される自由層の上にはキャップ層(例えば、Cu/Taキャップ46に相当する)を有する。図中、積層型固定層50の各強磁性膜の磁化方向は57,58,59で示されている。自由層の磁化方向は矢印で示されるように積層型固定層50の磁化方向に直交する方向である。
本実施例では、固定層に、3つの強磁性膜(例えば、強磁性膜AP0:52、強磁性膜AP1:54、強磁性膜AP2:56に相当する)と、これらの強磁性膜(52と54と56)の間に反強磁性結合膜(例えば、Ru膜53、55に相当する)とを用いた積層固定層50を採用し、磁気記録装置に用いるためのスピンバルブ型再生ヘッドとして機能する構成を与える。固定層を3つの強磁性膜から構成しているのは、固定層の耐力を増加させるためである。ここで本構成では固定層に隣接する交換結合層をもたない。
スピンバルブ・センサ膜32は下部ギャップ膜41の上部に形成され、両端部には下地膜60,61が形成され、下地膜60,61の上部には自由層44,46に隣接して磁区制御膜62,63が形成され、磁区制御膜62,63の上部には電極膜64,65が形成される。
以下、固定層を3つの強磁性膜で構成した場合の利点を、2つの強磁性膜で構成した場合との比較で説明する。図2(a)には固定層が強磁性膜AP1とAP2の2層からなるスピンバルブ・センサ膜の強磁性膜を抽出して示している。強磁性膜の磁化方向が分かるように図1の側面から見た状態を示す。固定層の外部磁界耐力を大きくするためにAP1とAP2はほぼ同じ磁気モーメントとし、Ruなどの反強磁性結合膜を間に有し、AP1とAP2は反平行に強く結合した構成となっている。磁気抵抗効果は自由層(Free)とAP2の磁気モーメントのなす角度によって生じ、この効果をできるだけ大きくするためにCoーFe合金のFe組成を0〜20%とする。この組成域のAP2の保磁力は高々800A/m(10 Oe)であるためにAP2のみでは外部磁界で容易に磁化反転してしまい固定層として外部磁界及び機械的衝撃に対する耐力が不十分である。そこで、AP1を高保磁力とすることによって外部磁界及び機械的衝撃に対する耐力を向上することを検討した。しかしながら、後述するが、AP1の保磁力はCoーFe系合金を用いた場合、高々、32KA/m(400 Oe)であり上記の性能を満足するには不十分である。
そこで、本発明では、固定層の外部磁界及び機械的衝撃に対する耐力を向上するために、AP1の背後に高保磁力膜AP0を付加する構成とした。AP0とAP1の間にはRuなどの反強磁性結合膜を有することで、AP0とAP1は互いに反平行に強く結合した構成とする。図2(b)にその強磁性膜のみを抽出した構成を示す。AP0とAP1が高保磁力膜であり、AP0,AP1及びAP2からなる固定層を固定するための内部エネルギーを与える層の働きをする。AP2は磁気抵抗効果を大きくする働きをする。磁気抵抗を大きくするためにAP2はFe組成0〜20at%のCo−Fe合金層であり、従ってAP2は結果として低保磁力となっており、固定層を固定するための保磁力の内部エネルギーには寄与しない。また、AP0とAP1は反平行結合し、AP1とAP2も反平行結合し、AP0,AP1及びAP2のトータルの磁気モーメントは相殺され、ほぼゼロになるように各膜厚を選択する。
従ってこれら3つの強磁性膜からなる固定層は外部磁界によって生じる磁気トルクが互いに相殺することによって外部磁界に対して容易に磁気反転しにくい構成となる。機械的衝撃による磁気反転に対する耐力は、これら3つの強磁性膜の持つ保磁力のエネルギーによって決まる。AP2は上述のように保磁力のエネルギーが小さく寄与はほとんどなく、保磁力の大きなAP0とAP1との2層が機械的衝撃に起因する磁気反転に対する耐力を決定する。従ってAP0とAP1の体積(膜厚)が大きいほうがこの耐力は向上する。
AP1とAP0のトータルの磁気モーメントは、図2(a)の場合と同様、AP2の磁気モーメントとほぼ等しくなるように設定する。図2(a)の2層固定層構造のAP1のみの場合と本発明のAP0とAP1の2層構成を比較すると、本発明(3層固定層構造)のAP0とAP1の2層構成は、トータルの磁気モーメントが2層固定層構造のAP1と同じで膜厚が2d0厚い構成となっている。したがって、蓄えられている保磁力のエネルギーはその分大きくなり、固定層の外部磁界及び機械的衝撃力に対する耐力を増大することができる。以下具体的に説明する。
まず、図2(a)の2層固定層において固定層の外部磁界及び機械的衝撃力に対する耐力を最大化するためにAP1の高保磁力化を図った。
(1)AP1の保磁力を調査するために次の構成の膜を基板上に作成した。
下地膜:Ni-12at%Fe-40at%Cr:Xnm(膜厚)/Ni-15at%Fe:0.6nm
AP1:Co-Yat%Fe:2nm
キャップ層: Ru:80nm/Ta:2nm
図5にはAP1のFe組成依存性をNiFeCrの膜厚Xを種々変えて検討した結果を示す。Fe組成の増加につれてAP1の保磁力は増加し60at%のところで最大をとる。また、NiFeCrの膜厚が厚くなるにつれて保磁力は増大し、4nmが最大値32KA/m(400 Oe)をとる。保磁力が最大値のAP1のFe組成として60at%を用い、NiFeCr膜厚4nmを用いて巨大磁気抵抗膜(GMR膜)を作成した。
(2)基板上に次の構成のGMR膜を作製した。
下地膜:NiFeCr:4nm/NiFe:0.6nm
固定層:Co-60at%Fe:Xnm/Ru:0.35nm/Co-10at%Fe:2nm (X:1.5〜1.8)
スペーサ層:Cu:1.75nm
自由層:CoFe:1nm/NiFe:1.5nm
キャップ層:Cu:0.6nm/Ta:2nm
図6には得られたMR曲線とMR%のAP1の膜厚依存性を示す。AP1の膜厚1.6nm以上でMR比12〜13%の良好な特性が得られる。
(3)次に、AP1の背後にAP0を設けた3層固定層の検討を行った。AP0及びAP1にはともにCo-60at%Feを用い、AP2にはCo−10at%Feを用いた。具体的な膜構成は次のようにし、AP0及びAP1の膜厚を変化させた。
下地膜:NiFeCr:4nm/NiFe:0.6nm
固定層:Co-60at%Fe:Xnm/Ru:0.35nm/Co-60at%Fe:1.6+Xnm/Ru:0.35nm/Co-10at%Fe:2nm
スペーサ層:Cu:1.75nm
自由層:CoFe:1nm/NiFe:1.5nm
キャップ層:Cu:0.6nm/Ta:2nm
その結果、AP0及びAP1の膜厚を上記関係にて厚くすると急激に抵抗変化及びMR比が低下し、X=2nmではMR比は半分にまで低下した。顕著にMR比が低下しセンサの感度が著しく低下してしまうという悪影響生じた。このようにMR比の急激な低下の原因はAP0及びAP1を流れる電流はGMRのセンサ膜の磁気抵抗変化に寄与しないためである。
(1)AP1の保磁力を調査するために次の構成の膜を基板上に作成した。
下地膜:Ni-12at%Fe-40at%Cr:Xnm(膜厚)/Ni-15at%Fe:0.6nm
AP1:Co-Yat%Fe:2nm
キャップ層: Ru:80nm/Ta:2nm
図5にはAP1のFe組成依存性をNiFeCrの膜厚Xを種々変えて検討した結果を示す。Fe組成の増加につれてAP1の保磁力は増加し60at%のところで最大をとる。また、NiFeCrの膜厚が厚くなるにつれて保磁力は増大し、4nmが最大値32KA/m(400 Oe)をとる。保磁力が最大値のAP1のFe組成として60at%を用い、NiFeCr膜厚4nmを用いて巨大磁気抵抗膜(GMR膜)を作成した。
(2)基板上に次の構成のGMR膜を作製した。
下地膜:NiFeCr:4nm/NiFe:0.6nm
固定層:Co-60at%Fe:Xnm/Ru:0.35nm/Co-10at%Fe:2nm (X:1.5〜1.8)
スペーサ層:Cu:1.75nm
自由層:CoFe:1nm/NiFe:1.5nm
キャップ層:Cu:0.6nm/Ta:2nm
図6には得られたMR曲線とMR%のAP1の膜厚依存性を示す。AP1の膜厚1.6nm以上でMR比12〜13%の良好な特性が得られる。
(3)次に、AP1の背後にAP0を設けた3層固定層の検討を行った。AP0及びAP1にはともにCo-60at%Feを用い、AP2にはCo−10at%Feを用いた。具体的な膜構成は次のようにし、AP0及びAP1の膜厚を変化させた。
下地膜:NiFeCr:4nm/NiFe:0.6nm
固定層:Co-60at%Fe:Xnm/Ru:0.35nm/Co-60at%Fe:1.6+Xnm/Ru:0.35nm/Co-10at%Fe:2nm
スペーサ層:Cu:1.75nm
自由層:CoFe:1nm/NiFe:1.5nm
キャップ層:Cu:0.6nm/Ta:2nm
その結果、AP0及びAP1の膜厚を上記関係にて厚くすると急激に抵抗変化及びMR比が低下し、X=2nmではMR比は半分にまで低下した。顕著にMR比が低下しセンサの感度が著しく低下してしまうという悪影響生じた。このようにMR比の急激な低下の原因はAP0及びAP1を流れる電流はGMRのセンサ膜の磁気抵抗変化に寄与しないためである。
このような3層固定層によるMR比の低下を防ぐためにAP0及びAP1の高比抵抗化を検討した。
(4)AP0及びAP1をCo−60at%Fe合金をベースにバナジウム(V)を添加して形成した。GMR膜構成をつぎのようにした。
下地膜:NiFeCr:4nm/NiFe:0.6nm
固定層:(Co 0.4 Fe 0.6)100-X V X:Ynm/Ru:0.35nm/(Co 0.4 Fe 0.6)100-X V X:Znm/Ru:0.35nm /Co-10at%Fe:2nm
スペーサ層:Cu:1.75nm
自由層:CoFe:1nm/NiFe:1.5nm
キャップ層:Cu:0.6nm/Ta:2nm
バナジウム組成を0at%, 4.4at%, 6.7at%, 8.2at%の4種類とし、Y及びZの値をさまざまに変化させ膜のシート抵抗を調べた。図7にはバナジウム組成とAP0及びAP1の比抵抗及び磁化の相対変化の関係を示す。Vの組成6.7at%では比抵抗は80μΩcmで磁化は添加量ゼロのときの88%になり、V(バナジウム)の組成8.2at%では比抵抗は100μΩcmで磁化は添加量ゼロのときの84%になる。磁化の減少が少ないのに比べて、比抵抗の増加が急激であるためにバナジウムの添加は電流の分流損失を抑止するのに有効であることがわかった。
(5)バナジウム(V)を添加した場合のCo−Fe膜の保磁力の変化を調べた。次の構成の膜を作成しV添加量に対する保磁力の変化を調べた。
下地膜:NiFeCr:4nm/NiFe:0.60nm
強磁性膜:(Co 1-Y Fe Y)100-X V X:2nm
キャップ層:Ru:0.8nm/Ta:2nm
図8に保磁力のV(バナジウム)組成依存性を示す。いずれのFe組成Yに対しても傾向は同じであり、保磁力はV(バナジウム)添加量が12at%まではほぼ一定であり、12at%を超えると減少し始める。したがってバナジウムの添加量としては12at%以下とするのが適切である。また、保磁力が16KA/m(200 Oe)以上とするには、次の式を満足する必要がある。
(Co 1-Y Fe Y)100-X V X
0.4 < Y < 0.8
0 < X <12.0
バナジウムの代わりに、Cr,Ti,Mo,Nb,Zr,Taなどの元素を用いても同様の効果が得られる。
(4)AP0及びAP1をCo−60at%Fe合金をベースにバナジウム(V)を添加して形成した。GMR膜構成をつぎのようにした。
下地膜:NiFeCr:4nm/NiFe:0.6nm
固定層:(Co 0.4 Fe 0.6)100-X V X:Ynm/Ru:0.35nm/(Co 0.4 Fe 0.6)100-X V X:Znm/Ru:0.35nm /Co-10at%Fe:2nm
スペーサ層:Cu:1.75nm
自由層:CoFe:1nm/NiFe:1.5nm
キャップ層:Cu:0.6nm/Ta:2nm
バナジウム組成を0at%, 4.4at%, 6.7at%, 8.2at%の4種類とし、Y及びZの値をさまざまに変化させ膜のシート抵抗を調べた。図7にはバナジウム組成とAP0及びAP1の比抵抗及び磁化の相対変化の関係を示す。Vの組成6.7at%では比抵抗は80μΩcmで磁化は添加量ゼロのときの88%になり、V(バナジウム)の組成8.2at%では比抵抗は100μΩcmで磁化は添加量ゼロのときの84%になる。磁化の減少が少ないのに比べて、比抵抗の増加が急激であるためにバナジウムの添加は電流の分流損失を抑止するのに有効であることがわかった。
(5)バナジウム(V)を添加した場合のCo−Fe膜の保磁力の変化を調べた。次の構成の膜を作成しV添加量に対する保磁力の変化を調べた。
下地膜:NiFeCr:4nm/NiFe:0.60nm
強磁性膜:(Co 1-Y Fe Y)100-X V X:2nm
キャップ層:Ru:0.8nm/Ta:2nm
図8に保磁力のV(バナジウム)組成依存性を示す。いずれのFe組成Yに対しても傾向は同じであり、保磁力はV(バナジウム)添加量が12at%まではほぼ一定であり、12at%を超えると減少し始める。したがってバナジウムの添加量としては12at%以下とするのが適切である。また、保磁力が16KA/m(200 Oe)以上とするには、次の式を満足する必要がある。
(Co 1-Y Fe Y)100-X V X
0.4 < Y < 0.8
0 < X <12.0
バナジウムの代わりに、Cr,Ti,Mo,Nb,Zr,Taなどの元素を用いても同様の効果が得られる。
図9には次の膜構成で固定層の膜厚と保磁力の関係を調べた結果を示す。
下地膜:NiFeCr:4nm/NiFe:0.6nm
強磁性膜:(Co 0.4 Fe 0.6)96 V 4:Xnm
キャップ層:Ru:0.8nm/Ta:2nm
膜厚d(X)が1.4nm以下になると急激に小さくなり、1nm以下では16KA/m(200 Oe)より小さい値となる。したがって、強磁性膜の膜厚は1.2nm以上とするのが望ましい。また、上記典型的なGMR膜の構成例(3)で、Xが1.2nm以上となることから、AP0とAP1の膜厚の和は4nmとなる。これはAP0がない場合のAP1のみの膜厚1.6nmの2.5倍の膜厚である。このことから比抵抗の値をV添加がない場合の2.5倍の値にしておけば、ほぼAP0とAP1の抵抗は、AP0のない場合の上記(2)の構成例のAP1の抵抗と同等となり、(2)の場合と同等の磁気抵抗変化率を与えるものと期待できる。従ってAP0とAP1を構成する強磁性膜の比抵抗値は16×2.5=40μΩcm以上とするのが望ましい。また、図7のデータからVの組成は2.0at%以上とするのが望ましい。
下地膜:NiFeCr:4nm/NiFe:0.6nm
強磁性膜:(Co 0.4 Fe 0.6)96 V 4:Xnm
キャップ層:Ru:0.8nm/Ta:2nm
膜厚d(X)が1.4nm以下になると急激に小さくなり、1nm以下では16KA/m(200 Oe)より小さい値となる。したがって、強磁性膜の膜厚は1.2nm以上とするのが望ましい。また、上記典型的なGMR膜の構成例(3)で、Xが1.2nm以上となることから、AP0とAP1の膜厚の和は4nmとなる。これはAP0がない場合のAP1のみの膜厚1.6nmの2.5倍の膜厚である。このことから比抵抗の値をV添加がない場合の2.5倍の値にしておけば、ほぼAP0とAP1の抵抗は、AP0のない場合の上記(2)の構成例のAP1の抵抗と同等となり、(2)の場合と同等の磁気抵抗変化率を与えるものと期待できる。従ってAP0とAP1を構成する強磁性膜の比抵抗値は16×2.5=40μΩcm以上とするのが望ましい。また、図7のデータからVの組成は2.0at%以上とするのが望ましい。
本発明の3つの強磁性膜からなる固定層の磁気反転に対する耐力は、主としてAP0とAP1の高保磁力層によって決まることを先に述べたが、これら2つの強磁性膜の保磁力のエネルギーがどのように蓄えられるかを以下に説明する。
(6)AP0とAP1に蓄えられる保磁力のエネルギーを評価するために、主としてAP0及びAP1からなる構成を作成し保磁力を測定した。作成した膜構成は次のとおりである。
下地膜:NiFeCr:4nm/NiFe:0.6nm
AP0&AP1:(Co 0.5 Fe 0.5)93.3 V 6.7 :Xnm/Ru:0.35nm/(Co 0.5 Fe 0.5)93.3 V 6.7 :2.25+X nm
キャップ層:Ru:0.8nmÅ/Cu:0.6nm/Ta:2nm
X=0、1.15nm、1.44nm、1.72nm、2.30nmの5種類の膜を作成した。X=0とは、上記の構成においてAP0がない場合である。
ここでAP1とAP0の膜厚差は2.25nmに一定になるようにしている。図10にはこれらの膜の保磁力をAP0の膜厚に対してプロットした例及びM−H曲線の例を示す。AP0の膜厚ゼロの場合32KA/m(400 Oe)の保磁力が、AP0が0.5nmでは一旦低下している。これは、先に述べたがAP0の臨界膜厚である1.2nmよりも薄いためにAP0が保磁力が小さくなっているためである。AP0の膜厚が1.15nmとなると保磁力は再び32KA/m(400 Oe)まで回復し、さらに膜厚が厚くなると保磁力が増大し、膜厚が2.3nmになると保磁力は72KA/m(900 Oe)にまで達している。この値はAP0がない場合の2倍以上であり、AP0層を設けることにより保磁力のエネルギーが増加していることがわかる。この結果からもAP0の膜厚を1.2nm以上にする必要があることがわかる。
(6)AP0とAP1に蓄えられる保磁力のエネルギーを評価するために、主としてAP0及びAP1からなる構成を作成し保磁力を測定した。作成した膜構成は次のとおりである。
下地膜:NiFeCr:4nm/NiFe:0.6nm
AP0&AP1:(Co 0.5 Fe 0.5)93.3 V 6.7 :Xnm/Ru:0.35nm/(Co 0.5 Fe 0.5)93.3 V 6.7 :2.25+X nm
キャップ層:Ru:0.8nmÅ/Cu:0.6nm/Ta:2nm
X=0、1.15nm、1.44nm、1.72nm、2.30nmの5種類の膜を作成した。X=0とは、上記の構成においてAP0がない場合である。
ここでAP1とAP0の膜厚差は2.25nmに一定になるようにしている。図10にはこれらの膜の保磁力をAP0の膜厚に対してプロットした例及びM−H曲線の例を示す。AP0の膜厚ゼロの場合32KA/m(400 Oe)の保磁力が、AP0が0.5nmでは一旦低下している。これは、先に述べたがAP0の臨界膜厚である1.2nmよりも薄いためにAP0が保磁力が小さくなっているためである。AP0の膜厚が1.15nmとなると保磁力は再び32KA/m(400 Oe)まで回復し、さらに膜厚が厚くなると保磁力が増大し、膜厚が2.3nmになると保磁力は72KA/m(900 Oe)にまで達している。この値はAP0がない場合の2倍以上であり、AP0層を設けることにより保磁力のエネルギーが増加していることがわかる。この結果からもAP0の膜厚を1.2nm以上にする必要があることがわかる。
以上の結果をもとにスピンバルブ・センサ膜を作成した。膜構成は次のとおりとし、AP0の膜厚を変化させた。
下地膜:NiFeCr:4nm/NiFe:0.6nm
固定層:(Co 0.5 Fe 0.5)93.3 V 6.7 :Xnm/Ru:0.35nm/(Co 0.5 Fe 0.5)93.3 V 6.7 :2.25+Xnm /Ru0.35nm/Co0.9Fe0.1 :2nm
スペーサ層:Cu:1.8nm
自由層:Co-Fe:1nm/Ni-Fe:1.5nm
キャップ膜:Cu:0.6nm/Ta:2nm
図11にはAP0の膜厚Xを0nm、1.44nm、1.72nm、2.30nmと変えた場合のトランスファーカーブを示す。Xが増加するにつれて抵抗変化率は徐々に低下するものの、Xが2.30nmの場合、即ちAP0とAP1の膜厚が4.75nmと厚くても抵抗変化率10%を超える高い値となっており、MR比の低下の割合は15%以下と小さく抑えられており、バナジウムの添加によるAP0とAP1の高比抵抗化が効果があることが確認された。
下地膜:NiFeCr:4nm/NiFe:0.6nm
固定層:(Co 0.5 Fe 0.5)93.3 V 6.7 :Xnm/Ru:0.35nm/(Co 0.5 Fe 0.5)93.3 V 6.7 :2.25+Xnm /Ru0.35nm/Co0.9Fe0.1 :2nm
スペーサ層:Cu:1.8nm
自由層:Co-Fe:1nm/Ni-Fe:1.5nm
キャップ膜:Cu:0.6nm/Ta:2nm
図11にはAP0の膜厚Xを0nm、1.44nm、1.72nm、2.30nmと変えた場合のトランスファーカーブを示す。Xが増加するにつれて抵抗変化率は徐々に低下するものの、Xが2.30nmの場合、即ちAP0とAP1の膜厚が4.75nmと厚くても抵抗変化率10%を超える高い値となっており、MR比の低下の割合は15%以下と小さく抑えられており、バナジウムの添加によるAP0とAP1の高比抵抗化が効果があることが確認された。
次に非磁性スペーサ層と直接接触するAP2の組成を適正化するために次の構成のスピンバルブ膜を作成し、AP2のCo−Fe合金のFe組成と磁気抵抗変化率との関係を調べた。
図12にAP2のFe組成と抵抗変化率との関係を示す。Fe組成が20%を超えると抵抗変化率が急激に低下する。これはFe組成20%以下では、AP2の結晶構造が面心立方構造であるものが、20%を超えると体心立方構造をもつものが混在して来るために、非磁性スペーサ層のCuの体心立方構造との格子の周期性の異なる成分が現れるため電子の散乱が増大するためである。従って非磁性スペーサ層と直接接触するAP2のFe組成は20at%以下が望ましい。
次に積層型固定層を構成する強磁性膜を互いに反平行結合させる反強磁性結合膜のRuの膜厚について述べる。以下に示す積層型固定層を作成し、Ruの膜厚を変化させ、交換結合磁界を調べた。図13にその結果を示す。ここではRuを介しての交換結合磁界を調べるために積層型固定層を2層構成としている。
下地膜:NiFeCr:4nm/NiFe:0.6nm
固定層:(Co 0.5 Fe 0.5)93.3 V 6.7 :1.72nm/Ru:0.35nm/(Co 0.5 Fe 0.5)93.3 V 6.7 :1.72nm
スペーサ層:Cu:1.75nm
自由層:CoFe:1nm/NiFe:1.5nm
キャップ層:Cu:0.6nm/Ta:2nm
図から分かるように交換結合磁界はRuの膜厚が0.3〜0.4nmのときに最大となる。交換結合磁界は固定層の反平行構成を保持する外部磁界に対する強さを現し、この値が強いほうが望ましい。従ってRu膜厚は0.3〜0.4nmを用いるのが望ましい。
下地膜:NiFeCr:4nm/NiFe:0.6nm
固定層:(Co 0.5 Fe 0.5)93.3 V 6.7 :1.72nm/Ru:0.35nm/(Co 0.5 Fe 0.5)93.3 V 6.7 :1.72nm
スペーサ層:Cu:1.75nm
自由層:CoFe:1nm/NiFe:1.5nm
キャップ層:Cu:0.6nm/Ta:2nm
図から分かるように交換結合磁界はRuの膜厚が0.3〜0.4nmのときに最大となる。交換結合磁界は固定層の反平行構成を保持する外部磁界に対する強さを現し、この値が強いほうが望ましい。従ってRu膜厚は0.3〜0.4nmを用いるのが望ましい。
上記実施例においては、積層型固定層は基板側に配置され、積層型固定層の上部に非磁性スペーサ層及び自由層が配置された構成であるが、この構成に限られるものではなく、自由層が基板側に配置され、その上部に非磁性スペーサ層及び積層型固定層が配置される構成であっても、上記実施例と同様の効果を得ることができる。
1…記録再生分離型磁気ヘッド、13…記録トラック、20…基板、30…磁気抵抗効果型ヘッド、31…下部磁気シールド膜、32…スピンバルブ・センサ膜、33…上部磁気シールド膜、41…下部ギャップ膜(絶縁膜)、42…下地層、43…非磁性スペーサ層、44,45…自由層、46…キャップ層、50…積層型固定層、52…強磁性膜AP0、54…強磁性膜AP1、56…強磁性膜AP2、53,55…反強磁性結合膜、57,58, 59…磁化方向、60,61…下地膜、62,63…磁区制御膜(永久磁石膜)、64,65…電極膜、70…分離膜、80…誘導型磁気記録ヘッド、81…下部磁性膜、82…磁気ギャップ膜、83…上部磁極、84…上部磁性膜、85…導体コイル。
Claims (11)
- 基板と、前記基板の上部に配置された下部磁気シールド膜及び上部磁気シールド膜と、前記下部磁気シールド膜と上部磁気シールド膜の間に配置された積層型固定層及び自由層と、前記積層型固定層と自由層の間に配置された非磁性スペーサ層と、前記自由層の両端部に配置された磁区制御膜と、前記磁区制御膜の上部に配置された電極膜とを有し、前記積層型固定層は少なくとも3つの強磁性膜と、前記強磁性膜の間に配置された反強磁性結合膜とを有し、前記強磁性膜のうち前記非磁性スペーサ層に隣接する強磁性膜は高磁気抵抗特性を有し、その他の強磁性膜は前記高磁気抵抗強磁性膜よりも高保磁力かつ高比抵抗特性を有することを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
- 前記積層型固定層を構成する強磁性膜の磁化方向は、互いに反平行であることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
- 前記積層型固定層の磁気モーメントの和が実質的にゼロであることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
- 前記その他の強磁性膜の保磁力は16KA/m以上であり、比抵抗は40μΩcm以上であることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
- 前記積層型固定層は前記基板側に配置され、前記自由層は前記積層型固定層よりも前記基板から離れた位置に配置されることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
- 前記自由層は前記基板側に配置され、前記積層型固定層は前記自由層よりも前記基板から離れた位置に配置されることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
- 基板と、前記基板の上部に配置された下部磁気シールド膜及び上部磁気シールド膜と、前記下部磁気シールド膜と上部磁気シールド膜の間に配置された積層型固定層及び自由層と、前記積層型固定層と自由層の間に配置された非磁性スペーサ層と、前記自由層の両端部に配置された磁区制御膜と、前記磁区制御膜の上部に配置された電極膜とを有し、前記積層型固定層は少なくとも3つの強磁性膜と、前記強磁性膜の間に配置された反強磁性結合膜とを有し、
前記強磁性膜のうち前記非磁性スペーサ層に隣接する強磁性膜の組成が、
Co100-ZFeZ、20≧Z(at%)≧0
であり、
前記非磁性スペーサ層に隣接する強磁性膜を除く他の強磁性膜の組成が、
(Co1-YFeY)100-XMX 、0.8≧Y(at%)≧0.4、12≧X(at%)≧2
であり、ここでMはV,Cr,Ti,Mo,Nb,Zr,Taのうちから選ばれる元素であることを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。 - 前記積層固定層を形成する強磁性膜のうち前記非磁性スペーサ層に隣接するする強磁性膜を除く他の強磁性膜の各膜厚が1.2nm以上であることを特徴とする請求項7記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
- 前記反強磁性結合膜はRuであり、その膜厚が0.3〜0.4nmの範囲にあることを特徴とする請求項7記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
- 前記積層型固定層は下地膜の上に配置され、該下地膜はNiFeCr膜とNiFe膜の積層膜であることを特徴とする請求項7記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
- 基板と、前記基板の上部に配置された下部磁気シールド膜及び上部磁気シールド膜と、前記下部磁気シールド膜と上部磁気シールド膜の間に配置された積層型固定層及び自由層と、前記積層型固定層と自由層の間に配置された非磁性スペーサ層と、前記自由層の両端部に配置された磁区制御膜と、前記磁区制御膜の上部に配置された電極膜とを有し、前記積層型固定層は少なくとも3つの強磁性膜と、前記強磁性膜の間に配置された反強磁性結合膜とを有し、前記強磁性膜のうち前記非磁性スペーサ層に隣接する強磁性膜は高磁気抵抗特性を有し、その他の強磁性膜は前記高磁気抵抗強磁性膜よりも高保磁力かつ高比抵抗特性を有する磁気抵抗効果型ヘッドと、
前記磁気抵抗効果型ヘッドに隣接して設けられ、下部磁性膜と、磁気ギャップ膜と、前記磁気ギャップ膜を介して前記下部磁性膜に対向する磁極を有し後部において前記下部磁性膜に接続される上部磁性膜と、前記下部磁性膜と上部磁性膜の間に絶縁体を介して配置された導体コイルとを有する磁気記録ヘッドと、
を有することを特徴とする記録再生分離型磁気ヘッド。
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