JP5383145B2 - 磁気再生ヘッド - Google Patents

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Description

本発明は磁気記録再生装置及び磁気ヘッドに関し、特に、高記録密度磁気記録再生装置に用いる磁気再生ヘッドに関するものである。
磁気抵抗効果型磁気ヘッドは、ハードディスクを主とした高記録密度磁気記録技術のなかで再生センサとして用いられ、磁気記録技術の性能を大きく左右する部分である。
近年、強磁性金属層を、非磁性金属層を介して積層した多層膜の磁気抵抗効果、いわゆる巨大磁気抵抗効果、が大きいことがよく知られている。この場合、磁気抵抗効果は非磁性中間層を挟んだ2層の強磁性層の磁化と磁化のなす角によって電気抵抗が変化する。この巨大磁気抵抗効果を磁気抵抗素子として用いる場合には、スピンバルブとよばれる構造が提唱されている。スピンバルブ構造は、反強磁性層/強磁性層/非磁性中間層/強磁性層の構造を有し、反強磁性層/強磁性層の界面に発生する交換結合磁界により反強磁性層と接した強磁性層の磁化を実質的に固定し、他方の強磁性層の磁化が外部磁界によって自由に回転することで出力を得ることができる。上記磁化が反強磁性層により実質的に固定される強磁性層を磁化固定層、上記磁化が外部磁場によって回転する強磁性層を磁化自由層と呼ぶことにする。
上記基本構成は現在応用に供されているGMR、詳細にはCIP−GMRやトンネル磁気抵抗効果素子いわゆるTMR、及び垂直通電型GMRいわゆるCPP−GMRについて共通である。また、再生センサでは、すべての外部磁界から感知すべき磁界を選択するために、上記磁気抵抗効果素子を挟むように一対の磁気シールドが設けられている。
磁気抵抗効果型磁気ヘッドにおいては、主に磁化自由層の磁化が熱によりランダムに揺らぐことによりノイズが発生することが良く知られており、これはマグノイズと呼ばれている。マグノイズの大きさは磁化自由層の体積の逆数の平方根に比例する。ハードディスクを主とする磁気記録再生装置の記憶容量が大きくなる、すなわち磁気記録再生装置に搭載される記録媒体に書き込まれる情報の記録密度が高まるほど、それを読み出す磁気抵抗効果型磁気ヘッドのサイズは小さくなる。したがって、記録密度が高くなるほど磁化自由層の体積も減少するためマグノイズが大きくなってしまう。その結果、再生センサの信号対ヘッドノイズ比(ヘッドSN比)を劣化させてしまうという問題が生じる。
特開2002−151758号公報
マグノイズの増加によるヘッドSN比の劣化を抑制するために、磁化自由層の膜厚を厚くして体積を増加させようとする場合には以下の問題が生じる。一つ目は記録媒体からの感知すべき信号磁界の大きさに対する磁化自由層の磁化量の比が大きくなってしまい、磁化自由層の感知すべき信号磁界に対する感度、すなわち再生出力が低下してしまう点である。その結果、マグノイズの増加を抑えることができても、磁気抵抗効果型磁気ヘッドの出力が低下してしまうためにSN比は劣化してしまう。二つ目は磁化自由層を磁区制御しているバイアス層からの印加磁界が相対的に低下してしまい、磁化自由層の実効的な異方性磁界が低減してしまう。その結果、磁化自由層の体積を増加させてもマグノイズは低減しないという問題が生じる。
本発明は、出力を劣化させることなく磁気抵抗効果型磁気ヘッドに発生するマグノイズを低下でき、高いヘッドSN比を実現できる磁気抵抗効果型磁気ヘッドを提供することを目的とする。
磁気抵抗効果型磁気ヘッドに発生するマグノイズを低下させ、高いSN比を実現して高記録密度化を達成するために、本発明では以下の手段を用いる。
磁気抵抗効果ヘッドとして、反強磁性層/磁化固定層/非磁性中間層/磁化自由層/磁化安定層の積層構造を有するスピンバルブ型磁気抵抗効果素子を用いる。ここで反強磁性層は磁化固定層の磁化を実質的に固定するための交換結合バイアスを印加するものであって、直接磁化固定層に密着して形成しても、間接的に磁気的結合を経て効果をもたらしてもよい。あるいは反強磁性層の替わりに他のバイアス印加手段、例えば、硬磁性膜の残留磁化を用いたり、電流バイアスを用いたりしてもよい。磁化固定層は、第1の固定層と第2の固定層が反平行結合層を介してお互いの磁化が反平行になるように結合した、積層フェリ固定層を用いてもよい。このとき、その結合は感知すべき磁場に対して十分に大きいことが必要である。具体的な反平行結合磁界の大きさは数百から数千エルステッド程度である。その結果、第2の磁化固定層の磁化は感知すべき磁場に対して固定している。磁化自由層は感知すべき磁場に対応して磁化の方向を変化させる。感知すべき磁場に対応して方向を変化させる磁化自由層の磁化と感知すべき磁場に対して固定している磁化固定層あるいは第2の固定層の磁化の相対角度により出力が発生する。また、磁化自由層を単磁区化するために、バイアス層を配置してもよい。このバイアス層は、望ましくは感知すべき磁界に対して十分大きな保磁力を有する高保磁力膜を、磁化自由層のトラック幅方向の端部に互いの端部が近接するように配置したものである。
本発明の重要な点は、磁化自由層に隣接して磁化安定層を設置する点である。磁化安定層は積層構造であり、非磁性結合層/第一の強磁性安定層/反平行結合層/第二の強磁性安定層からなる。磁化自由層と磁化安定層の非磁性結合層が隣接している。ここで第一の強磁性安定層の磁化量と第二の強磁性安定層の磁化量は実質的に略等しく、第一の強磁性安定層の磁化と第二の強磁性安定層の磁化は反平行結合層を通じて各々の磁化が反平行方向になるように磁気的結合を有している。その結合は感知すべき磁場に対して十分に大きいことが必要である。第一の強磁性安定層の磁化と磁化自由層は非磁性結合層を介して、各々の磁化が磁気的に結合している。このとき、磁化自由層の磁化と第一の強磁性安定層の磁化が反平行になるように反強磁性的に結合してもよいし、あるいは平行になるように強磁性的に結合してもよい。その結合は感知すべき磁場に対して十分に大きいことが必要である。
本発明の構造では、磁化自由層、第一の強磁性安定層、ならびに第二の強磁性安定層の磁化は互いに磁気的に結合するため一体として動くようになる。したがって、磁化安定層の設置は磁化自由層の実効的な体積の増加と等価であり、マグノイズを低減できるのである。また、信号磁界に対する感度という観点から見ると、第一の強磁性安定層の磁化と第二の強磁性安定層の磁化は大きさが略等しく、かつ互いに反平行方向であるため、これらの磁化量は実質的に相殺されるため、再生ヘッドの感度は磁化自由層の磁化量だけで決定される、すなわち磁化安定層がない場合と同じ出力が得られる。このように磁化安定層を有する磁気抵抗効果型ヘッドは、出力を一定に保ったままヘッドノイズのみを低減することができるので、高いヘッドSN比を実現できるのである。
磁気抵抗効果型ヘッドは一般的にスピンバルブ素子を挟むように一対の磁気シールドを有する。磁化自由層側の磁気シールドを第一の磁気シールド、磁化固定層側の磁気シールドを第二の磁気シールドと呼ぶことにする。第一の磁気シールドと磁化安定層の距離が近い場合、第一の強磁性安定層と第二の強磁性安定層の磁化を実質的に相殺するためには両者の磁化量に差をつけた方が良い場合がある。理由は次の通りである。第一の磁気シールドと第二の強磁性安定層が離れている場合には、第二の強磁性安定層のトラック端部から発生する磁場と第一の強磁性安定層のトラック端部から発生する磁場は閉磁路を構成している。ところが第二の強磁性安定層と第一の磁気シールドの距離が近い場合には、第二の強磁性安定層のトラック端部から発生する磁場の一部が第一の磁気シールドに吸われる。その結果、閉磁路のバランスが崩れ、第一の強磁性安定層と第二の強磁性安定層の静磁結合が弱まってしまうために、磁化自由層、第一の強磁性安定層、第二の強磁性安定層が一体として動かなくなるためにノイズが増加してしまうのである。このような場合、第二の強磁性安定層の磁化量を、例えば膜厚を増やしたり飽和磁化の大きな材料を用いたりすることにより適度に増加させ、第一の強磁性安定層と第二の強磁性安定層と第一の磁気シールドにて閉磁路を構成することによって、実質的に第一の強磁性安定層と第二の強磁性安定層の磁化量を相殺することができる。具体的には、第一の磁気シールドと第二の強磁性安定層の間隔をdとし、第一の強磁性安定層の磁化をM3とし、第二の強磁性安定層の磁化をM5としたとき、
Figure 0005383145
となる関係式を満たせばよい。
磁化安定層の別構成として、強磁性安定層を2層以上の多層構造とし、各々の層間に反平行結合層を挿入した構成でもよい。この場合も、反平行結合層を介した強磁性安定層の磁化が反平行に結合し、全体として実質的に磁化量が相殺され、閉磁路を構成する構成が望ましい。
本発明によると、再生出力を低下させることなく、熱揺らぎノイズを低減することができ、高いヘッドSN比を得ることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
本発明の巨大磁気抵抗効果積層膜を構成する薄膜は、DCマグネトロンスパッタリング装置により以下のように作製した。アルゴン1〜6mTorr(0.1〜0.8パスカル)の雰囲気中にて、セラミックス基板に以下の材料を順次積層して作製した。スパッタリングターゲットとしてタンタル、ニッケル−20at%鉄合金、銅、Co−Fe、MnPt、ルテニウム、アルミナ、MnIr又はMnIrCrの各ターゲットを用いた。積層膜は、各ターゲットを配置したカソードに各々高周波電力を印加して装置内にプラズマを発生させておき、各カソードに配置されたシャッターを一つずつ開閉して順次各層を形成した。膜形成時には永久磁石を用いて基板に平行におよそ80エルステッド(6.4kA/m)の磁界を印加して、一軸異方性をもたせた。形成した膜を、真空中、磁場中で270℃、3時間の熱処理を行ってMnPt、MnIr、あるいはMnIrCr反強磁性膜の交換結合磁界を着磁処理し、室温での磁気抵抗を測定して評価した。基体上の素子の形成はフォトレジスト工程によってパターニングした。その後、基体はスライダー加工し、磁気記録装置に搭載した。
作製した磁気ヘッドの出力は、回転する磁気ディスク上にロードさせた状態で、ディスク上に書かれた100kFCIの信号を再生して測定した。ヘッドノイズは、磁気ヘッドを磁気ディスクからアンロードした状態でスペクトラムアナライザーを用いて測定した。
図1は、本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの構成例を記録媒体対向面から見たときの模式図である。この磁気抵抗効果ヘッドは以下の構成を有する。反強磁性層25、第一の磁化固定層24、固定層反平行結合層23、第二の磁化固定層22、非磁性中間層21、磁化自由層1、非磁性結合層2、第一の強磁性安定層3、反平行結合層4、第二の強磁性安定層5、保護層26を連続して形成している。非磁性結合層2、第一の磁化安定層3、反平行結合層4、第二の磁化安定層5を総じて磁化安定層11と呼ぶ。
磁化自由層1の磁化と第一の強磁性安定層3の磁化は非磁性結合層2を介して反強磁性的に結合しており、第一の強磁性安定層3の磁化と第二の強磁性安定層5の磁化は反平行結合層4を介して反強磁性的に結合している。
磁化自由層1、第一の強磁性安定層3、第二の強磁性安定層5はCoFe合金やNiFe合金の積層膜から形成しているが、CoFeB合金やCoMnGeホイスラー合金、CoMnSiホイスラー合金、CoCrAlホイスラー合金、CoFeAl合金の単層膜、あるいはこれらを組み合わせた積層膜を用いてもよい。非磁性中間層21には巨大磁気抵抗効果を発生させるためにCuを用いているが、AuやAg、あるいはこれらの合金を用いてもよい。また、トンネル磁気抵抗効果を発生させるためにアルミナ、チタン酸化物、MgOを用いてもよい。第一の磁化固定層24、第二の磁化固定層22にはCoFe合金を用いているが、NiFe合金、CoFeB合金、CoMnGeホイスラー合金、CoMnSiホイスラー合金、CoCrAlホイスラー合金、CoFeAl合金の単層膜、あるいはこれらを組み合わせた積層膜を用いてもよい。第一の磁化固定層24と第二の磁化固定層22に同一材料を使用しても良いし、異なる材料を用いても良い。
固定層反平行結合層23には、第一の磁化固定層24の磁化と第二の磁化固定層22の磁化を反強磁性的に結合させるために、厚さを適切に選んだRu,Ir,Cr,Rh,Re,Os,Ptなどの材料を用いれば良い。反強磁性的な結合の大きさは1キロエルステッド、すなわち80kA/m以上の強い反強磁性的な結合が望ましい。固定層反平行結合層23は、第一の磁化固定層24の磁化と第二の磁化固定層22の磁化を互いに反平行に配列させる交換結合を印加して、第二の磁化固定層22の磁化を感知すべき磁場に対して固定する効果がある。ここで第一の磁化固定層24を単層の磁性体から形成したり、2層や4層以上の積層体から形成したりしても本発明の主旨に反するものではない。
非磁性結合層2には、磁化自由層1と第一の強磁性安定層3の磁化を反強磁性的に結合させるために、膜厚0.4nmのRuを用いているが、厚さを適切に選んだIr,Cr,Rh,Re,Os,Ptなどの材料を用いてもよい。
反平行結合層4には、第一の強磁性安定層3と第二の強磁性安定層5の磁化を反強磁性的に結合させるために、膜厚0.4nmのRuを用いているが、厚さを適切に選んだIr,Cr,Rh,Re,Os,Ptなどの材料を用いてもよい。
なお、各層の形成順序を逆転させて、第二の強磁性安定層、反平行結合層、第一の強磁性安定層、非磁性結合層、磁化自由層、非磁性中間層、第二の磁化固定層、固定層反平行結合層、第一の磁化固定層、反強磁性層の順に形成してもよい。
磁気抵抗効果膜のトラック幅方向の両側にはバイアス層27が設けられている。バイアス層27と磁化自由層1との間には非磁性体28を形成する。バイアス層27から印加される磁場によって磁化自由層1は磁区制御され、感知すべき磁場に対して所望の利用率で動作する。バイアス層27は、CoPt合金やCoPtCr合金で形成される。これらの合金の結晶構造は、面心立方構造と稠密六方構造の混相となるのが一般的である。非磁性体28は、磁気ヘッドが垂直通電型であれば絶縁材料で形成され、面内通電型であれば導電性材料を用いる。絶縁材料には、一般的なアルミナや酸化シリコンなどが用いられる。導電性材料としては、Cr,Cuのような金属が用いられる。
再生ヘッドに生じるヘッドノイズNhは、次式で表される。
h=(Ne 2+Nmag 21/2 (1)
eは電気的ノイズであり、巨大磁気抵抗効果を発現する素子の場合はジョンソンノイズに対応し、トンネル磁気抵抗効果を発現する素子の場合はショットノイズに対応する。Nmagは熱揺らぎノイズ(マグノイズ)であり、次式のように表される。
Figure 0005383145
ここでΔRは磁気センサの最大抵抗変化量、Hstiffは磁気センサが受ける実効的な異方性磁界、kB(=1.38×10-23J/K)はBoltzman定数、Tは素子温度、αはGilbert damping定数、μ0は真空の透磁率、Msは自由層の飽和磁化、Vは磁化自由層の体積、γ(=2.78×103m/As)はジャイロ磁気定数である。
図2は、従来技術と本発明の第一の構造におけるヘッドノイズの一例を示す図である。(A)は磁化安定層のない従来技術による構造で、磁化自由層は膜厚3nm、飽和磁化1000emu/cm3である。(A)を記録媒体対向面から見たときの模式図を図3に示す。(B)は磁化安定層を有する本発明の第一の構造で、磁化自由層は(A)と同じく膜厚3nm、飽和磁化1000emu/cm3で、第一の強磁性安定層と第二の強磁性安定層がともに膜厚2nm、飽和磁化1000emu/cm3となる構成である。図1が(B)に対応する。(C)は磁化安定層のない従来技術による構造であるが、自由層膜厚7nm、飽和磁化1000emu/cm3とし、磁化量が(B)と同等になる構成である。(C)を記録媒体対向面から見たときの模式図を図4に示す。
本発明の構造である(B)のヘッドノイズは、従来技術(A)に比べて小さくなっている。これは(B)においては磁化自由層1の磁化M1と第一の強磁性安定層3の磁化M3は非磁性結合層2を介して磁気的に結合しているため一体として動き、また第一の強磁性安定層3の磁化M3と第二の強磁性安定層5の磁化M5は反平行結合層を介して磁気的に結合しているため一体として動くために、M1とM3とM5は一体として動く。したがって、(B)におけるマグノイズの式(2)中のVの値は(A)に比べて7.3倍大きくなり、その結果マグノイズが(1/7.3)1/2に低下するためにヘッドノイズが低下するのである。一方、(C)の磁性層は(B)の磁性層と同じ体積を持っているにもかかわらず、(B)と同等までノイズが低減していない。(C)は(A)に比べて磁化自由層膜厚が厚いためにVが大きいのであるが、磁化自由層膜厚が厚いために、磁化自由層の磁化量が増加し、バイアス層から印加される磁化自由層を安定化させる磁界が(A)に比べて相対的に小さくなってしまっている。したがって、(C)では磁化自由層の安定度を示す指標である、実効的な磁気異方性磁界Hstiffが小さくなってしまうため、マグノイズの式(2)からも明らかなように、Vを大きくしているにもかかわらず、マグノイズの低減効果が小さいのである。本発明の構造である(B)においては、第一の強磁性安定層3と第二の強磁性安定層5の磁化量が略等しいため、マクロに見るとこれらの磁化量が相殺されるために実効的な磁気異方性磁界Hstiffの大きさは従来技術である(A)と同等の大きさを維持することができる。このように本発明の構造である(B)では、Hstiffを小さくすることなく体積Vのみを増加させることができるので、マグノイズを低減し、結果ヘッドノイズを低減することができるのである。
図5に、第一の強磁性安定層3の磁化量M3と第二の強磁性安定層5の磁化量M5の比を変えたときのヘッドノイズの変化を示す。各層における磁化量は各層を構成する材料の飽和磁化と層の体積の積であらわされる。したがって各層の飽和磁化を変化させてもよいし、膜厚を変化させてもよいし、あるいは飽和磁化と膜厚の双方を変化させてもよい。図5には、第二の磁化安定層5と第一の磁気シールド31間の距離が4nmの場合の結果を示している。また、図中には磁化安定層のない従来技術の構造の再生ヘッドにおけるヘッドノイズの値をあわせて示した。
第一の強磁性安定層3と第二の強磁性安定層5の磁化比M5/M3が0.9より大きい場合では、従来技術より低いヘッドノイズが観察された。これは先述したように、磁化自由層1と第一の強磁性安定層3と第二の強磁性安定層5の磁化が一体となっていることにより、実効的な体積が増加することでマグノイズが低減しているからである。
M5/M3が1以下の場合、第二の強磁性安定層5のトラック端部から第一の強磁性安定層3のトラック端部へ印加される静磁界の大きさが相対的に小さくなってしまう、すなわち第一の強磁性安定層3と第二の強磁性安定層間5の静磁結合が弱まってしまう。トラック端部では反磁界が大きく、トラック端部での静磁結合の劣化は第一の磁化安定層3と第二の磁化安定層5の結合を劣化させやすい。第一の強磁性安定層3の磁化は、バイアス層27から印加される磁界方向と逆方向であるため、特にトラック端部において結合が劣化しやすい。このように磁化自由層1と第一の強磁性安定層3と第二の強磁性安定層5が完全に一体として動かなくなるために、マグノイズは従来技術と同程度まで大きくなってしまうのである。
第二の強磁性安定層5の磁化量が第一の強磁性安定層3の磁化量を上回る場合、すなわちM5/M3が1以上の場合では、第二の強磁性安定層5に印加される静磁界の大きさが相対的に小さくなってしまう。しかし、第二の強磁性安定層5の磁化方向は、バイアス層27から印加される磁界と同じ方向であるため、トラック端部が不安定になってマグノイズが大きくなることはない。
図6に第一の強磁性安定層3の磁化量M3と第二の強磁性安定層5の磁化量M5の比を変えたときの再生出力の変化を示す。図6には、第二の強磁性安定層5と第一の磁気シールド間31の距離が4nmの場合の結果を示している。また、図中には磁化安定層11のない従来技術の構造の再生ヘッドにおける再生出力の値をあわせて示した。
磁化比M5/M3が1.4以下の範囲において、従来技術による構造と同等の出力が観察された。
出力Vp-p
p-p=e・Vb・MR (3)
と表される。ここでeは利用率であり、ディスクからの信号磁界により変化する抵抗量を最大抵抗変化量で割った値である。Vbは再生ヘッドの駆動電圧、MRは最大抵抗変化率である。
M5/M3が1以上、すなわち第二の強磁性安定層の磁化量が第一の強磁性安定層の磁化量より大きな場合であっても、M5/M3が1.4以下の範囲では、第二の強磁性安定層5のトラック端部から発生する静磁界の一部は第一の磁気シールドに吸収されるために、閉磁路を形成しており、互いに反平行を向いた第一の強磁性安定層3と第二の強磁性安定層5の磁化は実質的に略相殺されている。その結果、ヘッド全体の利用率eは、磁化安定層11があっても、磁化自由層1の磁化量で決定される。したがってこの範囲では利用率eは磁化安定層11のない従来技術の構造と略等しくなる。
一方、第二の強磁性安定層5の磁化量が第一の強磁性安定層3の磁化量の1.4倍より大きくなると、第一の強磁性安定層3と第二の強磁性安定層5の磁化は相殺できなくなる。この場合、第二の強磁性安定層5と磁化自由層1の磁化方向が等しいために、磁化自由層1の磁化方向と同じ磁化量が増加したことに対応する。感知すべき信号磁場に対して磁化自由層1の磁化量が増加するため、利用率eが低下し、出力が低下するのである。
第二の強磁性安定層5と第一の磁気シールド31の間隔dが小さくなるにつれて、第二の強磁性安定層5のトラック端部から発生する静磁界がより多く第一の磁気シールド31に吸収されるようになるため、ヘッドノイズが増加し始める磁化比M5/M3、ならびに出力が低下し始める磁化比M5/M3は大きくなっていく。
またトラック幅や素子高さが変化しても、ヘッドノイズが増加し始める磁化比M5/M3とdの関係、ならびに出力が低下し始める磁化比M5/M3とdの関係は変わらない。ノイズの増加の要因はトラック端部での静磁結合の低下である。すなわちトラック端部に発生する磁化のみが重要である。また、出力の低下の原因は、第一の強磁性安定層3と第二の強磁性安定層5の磁化が実質的に相殺されなくなることある。すなわち、第一の強磁性安定層3と第二の強磁性安定層5の磁化の比のみが重要である。したがって、層の長さ、つまりトラック幅や素子高さ、には依存しないのである。また、第一の強磁性安定層3と第二の強磁性安定層5の磁化比のみが重要であるから、磁化自由層1の磁化量、飽和磁化、膜厚にも依存しない。
図7は、図5示したノイズと図6で示した出力から計算したヘッドSN比と磁化比M5/M3の関係(d=4nm)を示す。
ヘッドSN比は次の式で表される。
Head SN=20×log(V0-p/Nh) (4)
ヘッドSN比はM5/M3が1.0以上1.4以下の範囲で、磁化安定層のない従来技術に比べて高い値を示しており、この範囲が再生出力を低下させることなくマグノイズを低減できる範囲である。
図8には、dを変化させたとき、図7に示すようなヘッドSN比が従来技術に比べて高い値を示す磁化比M5/M3の範囲を斜線で示した。従来技術より高いヘッドSN比を示すdと磁化比の関係の下限はd=0.9/(M5/M3−0.7)であり、上限はd=1.1/(M5/M3−1.1)であった。したがって、
Figure 0005383145
となる条件を満たす磁化安定層を用いることにより、再生出力を低下させることなくマグノイズを低減でき、高いヘッドSN比を得ることができるのである。
図9は、本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの第二の構造を記録媒体対向面から見たときの模式図である。
反強磁性層25、第一の磁化固定層24、固定層反平行結合層23、第二の磁化固定層22、非磁性中間層21、磁化自由層1、非磁性結合層2、第一の強磁性安定層3、反平行結合層4、第二の強磁性安定層5、保護層26を連続して形成している。
磁化自由層1の磁化M1と第一の強磁性安定層3の磁化M3は非磁性結合層2を介して強磁性的に結合しており、第一の強磁性安定層3の磁化M3と第二の強磁性安定層5の磁化M5は反平行結合層4を介して反強磁性的に結合している。
非磁性結合層2には、磁化自由層1と第一の強磁性安定層3の磁化を強磁性的に結合させるために、膜厚0.6nmのRuを用いているが、厚さを適切に選んだIr,Cr,Rh,Re,Os,Pt,Ta,Cuなどの材料を用いてもよい。反平行結合層4には、第一の強磁性安定層3と第二の強磁性安定層5の磁化を反強磁性的に結合させるために、膜厚0.4nmのRuを用いているが、厚さを適切に選んだIr,Cr,Rh,Re,Os,Ptなどの材料を用いてもよい。
図10は、従来技術と本発明の第一の構造と第二の構造におけるヘッドノイズの一例を示す。(A)は磁化安定層のない従来技術による構造の一例で、磁化自由層は膜厚3nm、飽和磁化1000emu/cm3である。(A)を記録媒体対向面から見たときの模式図を図3に示す。(B)は図1で示した磁化安定層を有する本発明の第一の構造の一例で、実施例1で示したものである。磁化自由層は(A)と同じく膜厚3nm、飽和磁化1000emu/cm3で、第一の強磁性安定層と第二の強磁性安定層がともに膜厚2nm、飽和磁化1000emu/cm3となる構成である。磁化自由層と第一の強磁性安定層は非磁性結合層を介して反強磁性的に結合している。(D)は図9で示した本発明の第二の構造の一例である。磁化自由層は(A)と同じく膜厚3nm、飽和磁化1000emu/cm3で、第一の強磁性安定層と第二の強磁性安定層がともに膜厚2nm、飽和磁化1000emu/cm3となる構成である。磁化自由層と第一の強磁性安定層は、非磁性結合層を介して強磁性的に結合している。
本発明の第二の構造である(D)のヘッドノイズは従来技術(A)に比べて小さくなっており、本発明の第一の構造である(B)と同等である。これは(D)においても(B)と同様に、磁化自由層の磁化M1と第一の強磁性安定層の磁化M3は非磁性結合層を介して磁気的に結合しているため一体として動き、また第一の強磁性安定層の磁化M3と第二の強磁性安定層の磁化M5は反平行結合層を介して磁気的に結合しているため一体として動くために、M1とM3とM5は一体として動く。したがって、(D)におけるマグノイズの式(2)中のVの値は(A)に比べて7.3倍大きくなり、その結果マグノイズが(1/7.3)1/2に低下するためにヘッドノイズが低下するのである。
図11に、第一の強磁性安定層の磁化量M3と第二の強磁性安定層の磁化量M5の比を変えたときのヘッドノイズの変化を示す。各層における磁化量は、各層を構成する材料の飽和磁化と層の体積の積であらわされる。したがって各層の飽和磁化を変化させてもよいし、膜厚を変化させてもよいし、あるいは飽和磁化と膜厚の双方を変化させてもよい。図11には、第二の強磁性安定層5と第一の磁気シールド間31の距離が4nmの場合の結果を示している。また、図中には磁化安定層11のない従来技術の構造の再生ヘッドにおけるヘッドノイズの値をあわせて示した。
第一の強磁性安定層3と第二の磁化安定層5の磁化比M5/M3が1.4以下の場合では従来技術より低いヘッドノイズが観察された。これは先述したように、磁化自由層1と第一の強磁性安定層3と第二の強磁性安定層5の磁化が一体となっていることにより、実効的な体積が増加することでマグノイズが低減しているからである。
M5/M3が1以上の場合であっても、1.4以下の場合には、第二の強磁性安定層5のトラック端部から発生する静磁界の一部は第一の磁気シールド31に吸収されるため、第二の強磁性安定層5と第一の強磁性安定層3は閉磁路を形成する。しかし、M5/M3が1.4以上の場合、閉磁路が崩れ、第一の強磁性安定層3のトラック端部から第二の強磁性安定層5のトラック端部へ印加される静磁界の大きさが相対的に小さくなってしまう、すなわち第一の強磁性安定層3と第二の強磁性安定層5間の静磁結合が弱まってしまう。トラック端部では反磁界が大きく、トラック端部での静磁結合の劣化は第一の磁化安定層3と第二の磁化安定層5の結合を劣化させやすい。第二の強磁性安定層5の磁化は、バイアス層27から印加される磁界方向と逆方向であるため、特にトラック端部において結合が劣化しやすい。このように磁化自由層1と第一の強磁性安定層3と第二の強磁性安定層5が完全に一体として動かなくなるために、マグノイズは従来技術と同程度まで大きくなってしまうのである。
第一の磁化安定層3の磁化量が第二の磁化安定層5の磁化量を上回る場合、すなわちM5/M3が1より小さい場合では、第二の磁化安定層5に印加される静磁界の大きさが相対的に小さくなってしまう。しかし、第一の磁化安定層3の磁化方向は、バイアス層から印加される磁界と同じ方向であるため、トラック端部が不安定になってマグノイズが大きくなることはない。
図12に、第一の強磁性安定層3の磁化量M3と第二の強磁性安定層5の磁化量M5の比を変えたときの再生出力の変化を示す。図12には、第二の強磁性安定層5と第一の磁気シールド31間の距離が4nmの場合の結果を示している。また、図中には磁化安定層11のない従来技術の構造の再生ヘッドにおける再生出力の値をあわせて示した。
M5/M1が0.8以下になると、再生出力は従来技術に比べて低下する。第一の強磁性安定層3の磁化量が第二の強磁性安定層5の磁化量を上回り、磁化量を相殺できなくなると、第一の強磁性安定層3の磁化方向は磁化自由層と等しいため、磁化自由層1の磁化方向と同じ磁化量が増加したことに対応する。その結果、利用率が低下し、出力が低下するのである。
実施例1と同様に、第二の磁化安定層5と第一の磁気シールド31の間隔dが小さくなるにつれて、第二の強磁性安定層5のトラック端部から発生する静磁界がより多く第一の磁気シールド31に吸収されるようになるため、ヘッドノイズが増加し始める磁化比M5/M3、ならびに出力が低下し始める磁化比M5/M3は大きくなっていく。
またトラック幅や素子高さが変化しても、ヘッドノイズが増加し始める磁化比M5/M3とdの関係、ならびに出力が低下し始める磁化比M5/M3とdの関係は変わらない。ノイズの増加の要因はトラック端部での静磁結合の低下である。すなわちトラック端部に発生する磁化のみが重要である。また、出力の低下の原因は、第一の強磁性安定層3と第二の強磁性安定層5の磁化が実質的に相殺されなくなることある。すなわち、第一の強磁性安定層3と第二の強磁性安定層5の磁化の比のみが重要である。したがって、層の長さ、つまりトラック幅や素子高さには依存しないのである。また、第一の強磁性安定層3と第二の強磁性安定層5の磁化比のみが重要であるから、磁化自由層1の磁化量、飽和磁化、膜厚にも依存しない。
図13は、図11で示したノイズと図12で示した出力から計算したヘッドSN比と磁化比M5/M3の関係(d=4nm)を示す。
ヘッドSN比は次の式であらわされる。
Head SN=20×log(V0-p/Nh
ヘッドSN比はM5/M3が0.8以上で1.4以下の範囲で、磁化安定層のない従来技術に比べて高い値を示しており、この範囲が再生出力を低下させることなくマグノイズを低減できる範囲であると言える。実施例1と同様に、第一の磁化安定層と第二の磁化安定層が閉磁路を形成し、これらの磁化が実効的に相殺される場合において従来技術より高いヘッドSN比を得ることができるのである。
図14には、dを様々に変化させたとき、図13に示すようなヘッドSN比が従来技術に比べて高い値を示す磁化比M5/M3の範囲を斜線で示した。実施例1と同様に、従来技術より高いヘッドSN比を示すdと磁化比の関係の下限はd=0.9/(M5/M3−0.7)であり、上限はd=1.1/(M5/M3−1.1)であった。したがって、
Figure 0005383145
となる条件を満たす磁化安定層を用いることにより、再生出力を低下させることなくマグノイズを低減でき、高いヘッドSN比を得ることができるのである。
図15は、本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの第三の構成例を記録媒体対向面から見たときの模式図である。
反強磁性層25、第一の磁化固定層24、固定層反平行結合層23、第二の磁化固定層22、非磁性中間層21、磁化自由層1、磁化安定層11からなり、磁化自由層1に隣接する磁化安定層11はn層の強磁性体層と非磁性層の積層であり、非磁性結合層2/第一の磁強磁性安定層3/第一の反平行結合層4/・・・/第n−1の強磁性安定層6/第n−1の反平行結合層7/第nの強磁性安定層8という構成からなる。nは偶数とする。磁化自由層1と第一の強磁性安定層3は非磁性結合層2を介して反強磁性的に結合している。
磁化安定層11を多層からなる強磁性体と反平行結合層で構成した場合においても、実施例1と同様に磁化安定層全体の磁化量が相殺され、閉磁路を形成していることが求められる。したがって、第一の磁化安定層3から第n−1の磁化安定層6までの各層の磁化量が略等しいこと、ならびに、第nの磁化安定層8と第一の磁気シールド31間の距離をdとするとき、第n−1の磁化安定層6の磁化M6と第nの磁化安定層8の磁化M7は実施例1で示した次の関係を満たす必要がある。
Figure 0005383145
図16は、本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの第四の構成例を記録媒体対向面から見たときの模式図である。
反強磁性層25、第一の磁化固定層24、固定層反平行結合層23、第二の磁化固定層22、非磁性中間層21、磁化自由層1、磁化安定層11からなり、磁化自由層1に隣接する磁化安定層11はn層の強磁性体層と非磁性層の積層であり、非磁性結合層2/第一の磁強磁性安定層3/第一の反平行結合層4/・・・/第n−1の強磁性安定層6/第n−1の反平行結合層7/第nの強磁性安定層8という構成からなる。nは偶数とする。磁化自由層1と第一の強磁性安定層3は非磁性結合層2を介して強磁性的に結合している。
磁化安定層11を多層からなる強磁性体と反平行結合層で構成した場合においても、実施例2と同様に磁化安定層全体の磁化量が相殺され、閉磁路を形成していることが求められる。したがって、第一の磁化安定層3から第n−1の磁化安定層6までの各層の磁化量が略等しいこと、ならびに、第nの磁化安定層8と第一の磁気シールド31間の距離をdとするとき、第n−1の磁化安定層6の磁化M6と第nの磁化安定層8の磁化M7は実施例2で示した次の関係を満たす必要がある。
Figure 0005383145
図17は、本発明の磁気抵抗効果膜を搭載した磁気ヘッドを垂直磁気記録装置に用いた場合の概念図である。スライダーを兼ねる基体50上に第二の磁気シールド32、磁気抵抗効果積層膜30、第一の磁気シールド31、副磁極64、コイル63、主磁極61、主磁極を囲む磁気シールドであるラップアラウンドシールド62を形成してなり、対向面81を形成してなる。本図では第一の磁気シールドと副磁極を備えた構造になっているが、第一の磁気シールドと副磁極とを兼用した構造としても本発明の主旨を損なうものではない。また、ラップアラウンドシールド62を有さない構造としても本発明の主旨を損なうものではない。
図18は、本発明で垂直磁気記録を用いた磁気記録再生装置の構成例である。磁気的に情報を記録する記録媒体95を保持するディスク91をスピンドルモーター93にて回転させ、アクチュエーター92によってヘッドスライダー90をディスク91のトラック上に誘導する。即ち磁気ディスク装置においては、ヘッドスライダー90上に形成した再生ヘッド、及び記録ヘッドがこの機構に依ってディスク91上の所定の記録位置に近接して相対運動し、信号を順次書き込み、及び読み取るのである。アクチュエーター92はロータリーアクチュエーターであることが望ましい。記録信号は信号処理系94を通じて記録ヘッドにて媒体上に記録し、再生ヘッドの出力を、信号処理系94を経て信号として得る。さらに再生ヘッドを所望の記録トラック上へ移動せしめるに際して、本再生ヘッドからの高感度な出力を用いてトラック上の位置を検出し、アクチュエーターを制御して、ヘッドスライダーの位置決めを行うことができる。本図ではヘッドスライダー90、ディスク91を各1個示したが、これらは複数であっても構わない。また、ディスク91は、両面に記録媒体95を有して情報を記録してもよい。情報の記録がディスク両面の場合ヘッドスライダー90はディスクの両面に配置する。
上述したような構成について、本発明の磁気ヘッド及びこれを搭載した磁気記録再生装置を試験した結果、マグノイズを低減することが可能となりヘッドSN比が向上した。
本発明の構造は、GMRと呼ばれる巨大磁気抵抗効果を用いた面内電流型、あるいは垂直電流型の磁気センサ、磁気ヘッド、及びトンネル磁気抵抗効果の磁気センサ、磁気ヘッドに利用できる。
本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの構成例である。 従来技術及び本発明の特性例である。 従来技術による磁気抵抗効果型磁気ヘッドの構成例である。 従来技術による磁気抵抗効果型磁気ヘッドの構成例である。 従来技術及び本発明の特性例である。 従来技術及び本発明の特性例である。 従来技術及び本発明の特性例である。 本発明の特性例である。 本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの構成例である。 従来技術及び本発明の特性例である。 従来技術及び本発明の特性例である。 従来技術及び本発明の特性例である。 従来技術及び本発明の特性例である。 本発明の特性例である。 本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの構成例である。 本発明の磁気抵抗効果型磁気ヘッドの構成例である。 垂直記録用記録再生分離型磁気ヘッドの構成例を示す図である。 磁気記録再生装置の構成例を示す図である。
符号の説明
1 磁化自由層
2 非磁性結合層
3 第一の強磁性安定層
4 反平行結合層
5 第二の強磁性安定層
6 第n−1の強磁性安定層
7 第n−1の反平行結合層
8 第nの強磁性安定層
11 磁化安定層
21 非磁性中間層
22 第二の磁化固定層
23 固定層反平行結合層
24 第一の磁化固定層
25 反強磁性層
26 保護層
27 バイアス層
28 非磁性体
30 磁気抵抗効果膜
31 第一の磁気シールド
32 第二の磁気シールド
50 基体
51 第二の導電性電極
52 第一の導電性電極
61 主磁極
62 ラップアラウンドシールド
63 コイル
64 副磁極
71 下地層
72 第一の磁気シールド下地層
75 保護膜
81 対向面
90 ヘッドスライダー
91 ディスク
92 アクチュエーター
93 スピンドルモーター
94 信号処理回路
95 磁気記録媒体
M1 磁化自由層の磁化
M3 第一の強磁性安定層の磁化
M5 第二の強磁性安定層の磁化
M6 第n−1の強磁性安定層の磁化
M7 第nの強磁性安定層の磁化

Claims (6)

  1. 磁気抵抗効果素子と前記磁気抵抗効果素子挟む一対の磁気シールドとを備える磁気再生ヘッドにおいて、
    前記磁気抵抗効果素子が磁化固定層/非磁性中間層/磁化自由層/磁化安定層からなる積層構造を有し、
    前記磁化安定層が非磁性結合層/第一の強磁性安定層/反平行結合層/第二の強磁性安定層からなる構成を有し、
    前記反平行結合層を介して前記第一の強磁性安定層の磁化と前記第二の強磁性安定層の磁化が反平行に結合しており、
    前記非磁性結合層を介して前記磁化自由層の磁化と前記第一の磁化安定層の磁化が反平行に結合しており、
    前記一対の磁気シールドのうち前記磁化自由層に近い側の磁気シールドを第一の磁気シールド、前記磁化固定層に近い側の磁気シールドを第二の磁気シールドとし、前記第一の磁気シールドと前記第二の強磁性安定層の間隔をd、前記第一の強磁性安定層の磁化をM3、前記第二の強磁性安定層の磁化をM5としたとき、次式を満たすことを特徴とする磁気再生ヘッド。
    Figure 0005383145
  2. 磁気抵抗効果素子と前記磁気抵抗効果素子挟む一対の磁気シールドとを備える磁気再生ヘッドにおいて、
    前記磁気抵抗効果素子が磁化固定層/非磁性中間層/磁化自由層/磁化安定層からなる積層構造を有し、
    前記磁化安定層が非磁性結合層/第一の強磁性安定層/反平行結合層/第二の強磁性安定層からなる構成を有し、
    前記反平行結合層を介して前記第一の強磁性安定層の磁化と前記第二の強磁性安定層の磁化が反平行に結合しており、
    前記非磁性結合層を介して前記磁化自由層の磁化と前記第一の磁化安定層の磁化が平行に結合しており、
    前記一対の磁気シールドのうち前記磁化自由層に近い側の磁気シールドを第一の磁気シールド、前記磁化固定層に近い側の磁気シールドを第二の磁気シールドとし、前記第一の磁気シールドと前記第二の強磁性安定層の間隔をd、前記第一の強磁性安定層の磁化をM5、前記第二の強磁性安定層の磁化をM3としたとき、次式を満たすことを特徴とする磁気再生ヘッド。
    Figure 0005383145
  3. 請求項記載の磁気再生ヘッドにおいて、前記非磁性結合層及び反平行結合層にRu,Ir,Cr,Rh,Re,Os,Ptを用いたことを特徴とする磁気再生ヘッド。
  4. 請求項記載の磁気再生ヘッドにおいて、前記非磁性結合層及び反平行結合層にRu,Ir,Cr,Rh,Re,Os,Pt,Ta,Cuを用いたことを特徴とする磁気再生ヘッド。
  5. 磁気抵抗効果素子と前記磁気抵抗効果素子挟む一対の磁気シールドとを備える磁気再生ヘッドにおいて、
    前記磁気抵抗効果素子が磁化固定層/非磁性中間層/磁化自由層/磁化安定層からなる積層構造を有し、
    前記磁化安定層が非磁性結合層/第一の強磁性安定層/第一の反平行結合層/第二の強磁性安定層/・・・/第n−1の反平行結合層/第nの強磁性安定層からなる構成を有し、
    前記反平行結合層を介して隣り合う強磁性安定層の磁化が反平行に結合しており、
    前記磁化自由層と前記第一の強磁性安定層は前記非磁性結合層を介して各々の磁化が反平行になるように結合しており、
    前記第一の強磁性安定層から第n−1の強磁性安定層までの磁化量がほぼ等しく、
    前記一対の磁気シールドのうち前記磁化自由層に近い側の磁気シールドを第一の磁気シールド、前記磁化固定層に近い側の磁気シールドを第二の磁気シールドとし、前記第一の磁気シールドと前記第nの強磁性安定層の間隔をdとし、前記第n−1の強磁性安定層の磁化をM6、前記第nの強磁性安定層の磁化をM7としたとき、次式を満たすことを特徴とする磁気再生ヘッド。
    Figure 0005383145
  6. 磁気抵抗効果素子と前記磁気抵抗効果素子挟む一対の磁気シールドとを備える磁気再生ヘッドにおいて、
    前記磁気抵抗効果素子が磁化固定層/非磁性中間層/磁化自由層/磁化安定層からなる積層構造を有し、
    前記磁化安定層が非磁性結合層/第一の強磁性安定層/第一の反平行結合層/第二の強磁性安定層/・・・/第n−1の反平行結合層/第nの強磁性安定層からなる構成を有し、
    前記反平行結合層を介して隣り合う強磁性安定層の磁化が反平行に結合しており、
    前記磁化自由層と前記第一の強磁性安定層は前記非磁性結合層を介して各々の磁化が平行になるように結合しており、
    前記第一の強磁性安定層から第n−1の強磁性安定層までの磁化量がほぼ等しく、
    前記一対の磁気シールドのうち前記磁化自由層に近い側の磁気シールドを第一の磁気シールド、前記磁化固定層に近い側の磁気シールドを第二の磁気シールドとし、前記第一の磁気シールドと前記第nの強磁性安定層の間隔をdとし、前記第n−1の強磁性安定層の磁化をM6、前記第nの強磁性安定層の磁化をM7としたとき、次式を満たすことを特徴とする磁気再生ヘッド。
    Figure 0005383145
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