JP2006090500A - 管継手のコレツト - Google Patents

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チエルコウスキ デイビツド
Geoffrey Bryan Puckett
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Abstract

【課題】すり割りの端部がリングの軸方向のゆがみを防止する構成、つまり少くともリングの軸方向のゆがみを少くする構成になつているコレツトを提供する。
【解決手段】中空の本体18とナツト14とOリング16とを有する形式の管継手10の内部に径方向に配設された環状のコレツト12aである。少くとも1つの軸方向に延びるすり割り22が、コレツト12aの互いに平行な第1,第2の端部28,30に対応して設けられる。第1,第2の端部28,30が係合して、一方の端部に対する他方の端部の軸方向の移動を防止する。
【選択図】図1

Description

本発明は管を接続部の圧縮当て具に用いられる管継手組立体における把持部材ないしコレツトに関するものである。特に、本発明は把持リングの第1、第2の端部を区画する一般的な長手方向のすり割りを有する環状のコレツトであつて、一端が他端に係合し、これにより操作中にコレツトの軸方向の変形を防止する構成のものに関するものである。
本出願人は管継手に関する幾つかの特許権の所有者である。本出願人が先に出願している「管継手」と称する特許出願(PCT/AU02/00487)は、家庭の計器箱のような器具に用いるには長すぎる他の管継手組立体よりも著しく短い管継手組立体に関するものである。以後の説明は本出願人の以前の特許の管継手に用いられている本発明のコレツトに関するものであるが、このコレツトは代る他の管継手に組み込んでもよいものである。
PCT/AU02/00487に開示された管継手組立体は、ナツトと把持部材とシールないしOリングを備えている。ナツトは適当なねじを介して本体に係合し、本体の内部の把持部材の対応面に当接にしかつ力を及ぼすようになつている斜面を有するかぎ状突条を備えている。管はナツト、把持部材およびシールを経て本体へ挿入される。ナツトの締付けはその斜面を把持部材の前部に係合させ、径方向と長手方向へ締め付ける。径方向への圧縮は把持部材の前部を管に係合することとなり、長手方向の力は管を本体の内部へ押し込み、シールに係合して圧縮し、同時に、管をさらに本体の内部へ押し込む。
把持部材は管継手組立体を樹脂または金属のコレツトの外面に係合するのに用いられ、前部に内方へ延びるハブ突条を有し、これにより接続される管を把持する。リングの装着にはリングが軸方向のスリにあつて、リングが成形具からうまく跳び出すようにすることが要求される。把持部材はさらに本体の内部にスリの端部が当るように径方向に配置された後部を備えている。洩れの少くするか防止するために、リングの後部の後面は作動中は何時もシールを均等に押圧するものでなければならない。
PCT/AU02/00487に開示された管継手組立体についての種々の試験から、上記の管継手組立体は、公知の大きな管継手組立体に代わる、製作可能で使用者から受け入れられるものであることが分つた。しかし、極端な管の曲げでは、把持部材のすり割りの端部が軸方向にゆがめ、これによりシールに不均等な押圧を及ぼすことが分つた。したがつて、管継手組立体は洩れを起すことがある。
PCT/AU02/00487
したがつて、本発明の目的は上述の問題を解決した把持部材ないしコレツトを提供すること、つまり少くとも公共に役立つ代替品を提供することである。本発明はすり割りの端部が把持リングの軸方向のゆがみを防止する構成、つまり少くとも把持リングの軸方向のゆがみを少くするのを探求する構成の管継手のコレツトを提供することである。
本発明は管を接続するための中空の本体とナツトとOリングないしシールとを有する形式の、管継手の内部に径方向に配設された環状のコレツトであつて、少くとも1つの軸方向に延びるすり割りが、前記コレツトの互いに平行な第1,第2の端部に対応して区画され、前記第1,第2の端部が係合して、一方の端部に対する他方の端部の軸方向の移動を防止するか少くとも最小限にする構成になつていることを特徴とする。
また、本発明は少くとも本体に沿う部分へ延びる雄ねじと内面とを有する中空の本体と、一端に前記本体の雄ねじを螺合する雌ねじと、前記本体の少くとも一部を越えて延びるかぎ状突条とを備えており、前記かぎ状突条が前記本体の内面と平行な第1の内面と、第1の内面の内縁からかつ延び外方へ収束する第2の面とを備えている前記ナツトと、前記本体の内面と平行な第1の内面と、第1の内面から延び外方へ収束する第2の外面とを有し、さらに径内方の突条と軸方向へ延びる少くとも1つのすり割りとを備えており、前記すり割りが区画する第1,第2の端部が係合して、一方の端部に対する他方の端部の軸方向の移動を少くとも最小限にする構成になつている変形可能な把持部材とを備えており、前記ナツトを締め付けると、前記ナツトの第2の面が前記把持部材の第2の外面に当接して前記把持部材に長手方向と径方向の力を及ぼし、前記ナツトの第1の内面が前記本体の内面に沿つて摺動することを特徴とする。
本発明の管継手のコレツトは、中空の変形可能な把持部材を継手本体の内部に収容し、ナツトを締め付け、ナツトのかぎ状突条の第2の面を、把持部材の外端部のリツプの第2の外面に押し付けて把持部材に長手方向と径方向の力を及ぼし、ナツトの第1の内面が本体の内面に沿つて摺動させることにより、把持リングの軸方向のゆがみないし撓みを抑え、把持部材のリツプを接続すべき管の外周面に摩擦係合させることができる。
本発明の一形式では、管を接続するための中空の本体とナツトとOリングないしシールとを有する形式の、管継手の内部に径方向に配設された環状のコレツトであつて、少くとも1つの軸方向に延びるすり割りが、前記コレツトの互いに平行な第1,第2の端部に対応して区画され、前記第1,第2の端部が係合して、一方の端部に対する他方の端部の軸方向の移動を防止するか少くとも最小限にする構成になつている管継手のコレツトが提案される。
好ましくは、第1,第2の端部は互いに平行であつて、前記コレツトの長手方向の軸線と平行である。
好ましくは、前記コレツトは前記本体の内面と平行な第1の面を有する後部と、前記シールの面を当接するようになつている第2の後面とを備えており、径内方へ向けられたかぎと外方へ収束する前面とを有する前部とを備えている。
好ましくは、前記コレツトが前記管継手組立体の内部に径方向に配置される時、前記第1,第2の端部が係合される。
好ましくは、前記第1,第2の端部は少くとも1つの径方向へ延びる突条を有する前記コレツトの第1の端部により係合され、前記突条は前記コレツトの前記第2の端部の内部に配置された同形状のくぼみに係合するようになつている。
好ましくは、前記第1,第2の端部はざらざらした形状のものであり、互いに摩擦係合する。
本発明の他の形式では、少くとも本体に沿う部分へ延びる雄ねじと内面とを有する中空の本体と、一端に前記本体の雄ねじを螺合する雌ねじと、前記本体の少くとも一部を越えて延びるかぎ状突条とを備えており、前記かぎ状突条が前記本体の内面と平行な第1の内面と、第1の内面の内縁からかつ延び外方へ収束する第2の面とを備えている前記ナツトと、前記本体の内面と平行な第1の内面と、第1の内面から延び外方へ収束する第2の外面とを有し、さらに径内方の突条と軸方向へ延びる少くとも1つのすり割りとを備えており、前記すり割りが区画する第1,第2の端部が係合して、一方の端部に対する他方の端部の軸方向の移動を少くとも最小限にする構成になつている変形可能な把持部材とを備えており、前記ナツトを締め付けると、前記ナツトの第2の面が前記把持部材の第2の外面に当接して前記把持部材に長手方向と径方向の力を及ぼし、前記ナツトの第1の内面が前記本体の内面に沿つて摺動する管継手のコレツトが提案される。
好ましくは、前記把持部材が十分に径内方へ移動すると、把持部材は管に係合し把持部材を本体の内部へ引き込む。
好ましくは、ナツトをさらに締め付けると、前記把持部材の第2の面はナツトの第2の面に対し内方へ摺動する。
好ましくは、前記本体の内面はテーパになつており、前記本体の外方へ先細りとなつおり、前記ナツトを把持部材が前記本体の内部へ移動するまで締め付けると、ナツトの第1の面の大部分は本体の内面に当接し、前記本体はこうして前記ナツトをいかなる径方向の力に対しても補強する。
好ましくは、前記ナツトの第1の面は内方へ先細りのテーパになつており、前記ナツトを把持部材が前記本体の内部へ移動するまで締め付けると、ナツトの第1の面の大部分は本体の内面に当接し、前記本体はこうして前記ナツトをいかなる径方向の力に対しても補強する。
好ましくは、前記本体の内面は本体の外方へ先細りのテーパになつており、前記ナツトの第1の面は内方へ先細りのテーパになつており、前記ナツトを締め付けると、2つの面が固定位置まで互いに当接して本体はナツトをいかなる径方向の力に対しても補強する。 好ましくは、本体とナツトのテーパは同寸のものである。
好ましくは、前記テーパは数°程度のものである。
好ましくは、前記本体はナツト本体とかぎ突条により区画されたくぼみへ摺動して係合する端部を備えている。
好ましくは、前記把持部材は前記第2の面から後方へ延びる外側環状のリツプを備えており、前記把持部材はナツトが締め付けられていない位置にある時、前記本体に当接するようになつており、ナツトが締め付けられるとナツトは押圧されてリツプを前記本体の内部へ押し込み、本体の内面に隣接する前記リツプの外縁が支えとなる。
好ましくは、把持部材の第2の面の傾斜はナツトの第2の面の傾斜よりも小さく、ナツトが把持部材に係合して本体の内部へ把持部材を押し込むように傾斜を選択され、把持部材の第2の面の傾斜はナツトの第2の面と同じである。
好ましくは、把持部材の第2の面の傾斜は緩んだ状態で約37°であり、ナツトの第2の面の傾斜は約45°である。
好ましくは、前記ナツトはさらに前記ナツトの第2の面の縁部から径内方へ延び環状の肩部を備えており、前記停止部材は押圧状態の把持部材により当接されて、把持部材が本体から長手方向に抜け出すのを抑える力を及ぼす。
好ましくは、前記ナツトの第2の面の幅は把持部材の第2の面の幅よりも広く、これにより前記把持部材の第2の面を収容して、前記ナツトが締め付けられている時ナツトの第2の面に沿つて摺動し、2つの面の全面での接触が維持される。
好ましくは、前記ナツトの第2の面の幅は把持部材の第2の面の幅よりも約1/3分だけ広い。
以下の本発明の詳細な説明は添付図面を参照する。詳細な説明は具体的実施例を含むが、他の実施例も含むものであり、本発明の精神と範囲から逸脱しないで説明した実施例に変更を加えることができる。できるかぎり、図面と次の説明を通じて同じ符号が同様の部分を参照するのに用いられる。
先にも述べたように、次の管継手組立体の符号が実施例のみの意味に用いられ、さらに本発明を具現するコレツトが他の管継手および/または変換具にも用いられるものと理解すべきものである。
次の説明は第1に、管継手組立体10の働きを扱うものであり、第1実施例に係るコレツト12a(時に把持リングまたは把持部材としても参照される)が含まれ、従来公知のコレツトが抱える問題を解決するコレツト12a,12b,12cについての説明がなされる。
図1は本発明の第1実施例に係るコレツト12aが組み込まれる管継手組立体10を示す分解図である。管継手10はナツト14と、コレツトないし把持リング12aと、シール16と、本体18とを備えている。コレツト12aは径方向に延びかつ周方向に変形可能な部分すり割り22を有する前部20と、本体18の内部に径方向に配される後部24とを備えている。すなわち、コレツト12aは本体18の内部に収容され、一度収容されると膨張しない。この形式の把持リング12aは製作を容易にするために、成形具を(図示せず)跳ね飛ばすようなすり割り26を備えている。すり割り26は後述するような形状のコレツト12aの2つの端部28,30により区画される。コレツト12aはさらに径内方へ突出しかつ軸方向に離隔するかぎ状の突条32を備えている。コレツト12aの部分すり割り22は、把持部材12aの前部20を径方向に押圧して、かぎ状の突条32が管34に係合するようになつている。
ナツト14は本体18の雄ねじ38を螺合する雌ねじ36を備えている。ナツト14を使用するには、ナツト14を締め付ける前に、管34をナツト14の孔40とコレツト12aのボア42を経て挿入する。ナツト14の周方向の突条ないしリブ44がナツト14を回転するために、ナツト14を手で握るのを助ける。
図2に示すように、ナツト14は本体18の端部48を包むかぎ状の突条46を備えており、また少くとも部分的にテーパになつている、ナツト14は典型的には本体18の内面52のテーパに合つた数゜のテーパ角の内面50を備えている。ナツト14が締め付けられると、ナツト14の面54が本体18の面56に当接し、少くとも両者がともに閉じ、面50,52のテーパも当接して効果的なロツクをする。これがナツト14の断面を補強する組合せ効果である。これはナツト14により引き起こされたいかなる径外方の力も本体18へ移換されることによる。ナツト14が効果的に本体18を束縛するとともに、両者はより剛固な組立体を形成する。この組立体は数々の利点を有する。
面50,52は必ずしもテーパとする必要はなく、管継手と管34の長手方向の軸線58に平行なままでよい。さらに、本体18とナツト14との両方の面はテーパとされる必要はなく、一方の面がテーパであればよい。重要なことは把持部材12aが本体18の内部へ移動すると、2つの面50,52が互いに接近するようにテーパとする。したがつて、本体18とナツト14のいずれをテーパとするかは重要ではない。最良の形状は勿論両方をテーパとするものである。樹脂の場合種々の寸法のものが非常に多いが、両方をとりあえず同じテーパとすることは好ましくない。
補強はまた管34により継手10に作用する曲げ力に対する抗力を強める。ナツト14と本体18の連動はナツト14を本体18に沿つて移動するのを防止し、シール16を確保する。
図2に示すように、ナツト14が緩められている時、少くともナツト14の突条46の一部が本体18の端部48の内部へ延びているのが好ましいが本質的なものではない。これはナツト14を締め付けると、ナツト14の突条46が本体18の端部48で束縛されるよりもむしろ、円滑に本体18の内部へ滑り込むのを確実にする。
かぎ状の突条46はさらに、内方(図において右方)へ先細りのテーパ面60を備えており、面60はコレツト12aの前部20の外方へ先細りのテーパ面62と一致する形状と傾斜のものである。ナツト14が締め付けられると、ナツト14の面60はコレツト12aの面62に当接し耐える。ナツト14とコレツト12aの両方の面60,62は、継手10の長手方向軸線58と半直角に傾斜するものであり、コレツト12aの前部20は径方向と長手方向の力を及ぼす。
管34の本体18への挿入中は管34が突条64に当接する。ナツト14が緩んだ状態では、かぎ状の突条32は管34に係合せず、ナツト14とコレツト12aの面60,62はそれぞれ離れている。
上述したように、本体18に対するナツト14の初期の締付けは、コレツト12aの面62に対するナツト14の面60の当接を起す。径方向の力は前部20を圧迫し、かぎ状の突条32に管34を係合させて噛み込ませ、管34を本体18の内部へ引き込んで突条64を覆う。
同時に、コレツト12aの後部24の後面66はシール16に当接してこれを圧迫し始める。シール16はコレツト12aと本体18の内側当接面52との間に捕えられ、管34をシールする。この当接はシール16の全面を均等に横切ることが重要である。このことは後に論じられる。ナツト14がさらに締め付けられると、ナツト14の停止面54は本体18の停止面56に接近し、2つの面の間の空間はナツト14が締め付けられるにつれて次第に狭くなる。勿論、ある実施例ではシール16はコレツト12aに添付したうえコレツト12aと一緒に、本体18の内側当接面に押圧されてもよい。
さらに、ナツト14を締め付けてシールないしOリング16を押圧して、コレツト12aの前部20を均等に押圧させ、外面68が本体18の内面52から離れるように、すなわち径内方へ湾曲するようにする。ナツト14はさらに、ナツト14の停止面54が本体18の停止面56に当接するか、コレツト12aが径方向と長手方向の運動に抗力を及ぼすまで、移動できる。これは使用者に効果的なシール16が働いていることを表示する。図3はナツト14が本体18に完全に締め付けられ、コレツト12aの内方への湾曲が明らかに見えることを示す。
当業者は上述したナツト14の形状が把持部材12aに力を及ぼして、継手10のシール16が管34に作動面を提供するとともに、管34が継手10から外れないように、管34に抵抗する力を保持することを認めるであろう。PCT/AU02/00487に開示された管継手組立体は、長いナツト構造を必要としない、成形された樹脂または押し出された樹脂および/または継手10に管34を錠止するに十分な強度の金属処理により作られる。
本形状はまた引張荷重ないし軸方向荷重が管34に作用した時、継手10に管34を結合するのを助ける。荷重が管34に加えられると、管34に本体18から長手方向58の力を作用させ、ナツト14とコレツト12aの各面60,62の形状は、コレツト12aがさらに本体18から外方へ引つ張られたかのように押圧されることとなる。この形式の構成の潜在的な難点はシール16の圧縮が減じることである。この理由はナツト14と把持部材12aの面の相対的な傾斜についての注意が重要である。一方で、ナツト14の締込みないしねじ込みが把持部材12aを圧縮して管34に係合することとなるような傾斜をもたせることが要求される。他方、傾斜角度は管34の長手方向の力が本体18の外方への過大な把持部材12aの移動を許すほど大きなものでないことを確保しなければならない。
面60,62の傾斜角度は一般には45゜に設定される。しかし、傾斜角度はコレツト12aの力の異なる割合が選択されるように修正されてもよい。例えば、継手10の長手方向の軸線58に対する傾斜角度を30゜とすると、コレツト12aにより引き起こされる径方向の力に対する長手方向の力の割合は1:1以下であり、傾斜角度の正弦に関係している。この傾斜角度を変えれば、2方向に作用する力の相対量を制御することができる。
ナツト14が締め付られた時、楔状の2つの面は頂点で互いに合致する。しかし、ナツト14がさらに締め付けられると、コレツト12aは径方向の力を受け、コレツト12aの前面62も内方へ押され、ナツト14の面60とコレツト12aの面62のなす角度が変化することが分る。締め付けられたナツト14は相対的な強度をもつているので、ナツト14が初期の係合状態よりも締め付けらた時、面60,62が相互に平行であり、頂点で互いに平坦であることが要求される。コレツト12aの面62の初期の傾斜は、ナツト14のそれよりも緩かであり、継手10の長手方向の軸線58に近い。
コレツト12aはさらにリツプ70を備えている。リツプ70の含有物は潜在的な操作の難点を解消する。継手10に管34が組み込まれた時、管34に加えられた横方向の力が、ナツト14の面60を横切つてコレツト12aの前面62が、球継手に見られるように移動する。ナツト14が締め付けられた状態にある時、本体18に係合する臨時の支持点をその長さに沿つて備えることにより、リツプ70はコレツト12aを補強する。リツプ70は端部48で初期には本体18の内径よりも大きい直径のものであり、リツプ70が押圧されていない状態で本体18の停止肩部48と同じ高さにある。ナツト14が締め付けられている時、ナツト14により加えられた長手方向と径方向の力のもとで、コレツト12aの前部20は本体18の内部へ滑り込む。図示してないが、リツプ70と把持部材12aとの間の角度は直角というよりは弓状のものであり、コレツト12aが本体18の内部へ滑り込む時に本体18の端部48を越えるのを助ける。
コレツト12aが本体18へ滑り込む時、リツプ70の縁部は本体18の内面52に当接して、コレツト12aが本体18に前端部と後端部で係合し、本体18に対する回転を抑えるのを確実にする。すなわち、横方向の力が管34とコレツト12aに作用しても、本体18の長手方向の軸線58が継手10の他の部分と同軸に止まる。
コレツト12aのリツプ70は管継手組立体10に付加的な利点を付与する。コレツト12aが本体18の内部へ挿入されている時、リツプ70はコレツト12aが正しい方向に挿入されるのを確保する。
図2,3はコレツト12aの面62の初期の傾斜が上述したようなナツト14の面60の傾斜よりも緩かであることの利点を示す。ナツト14が締め付けられ、コレツト12aの前端が径方向へ圧縮されると、2つの面の相対的傾斜が変化し、通常の操作位置で2つの面が平行になる。ある場合には、図3に示すように、コレツト12aが本体18から離れて極端に内方へ押される。
ナツト14の面60の寸法も、コレツト12aの面62よりも広い。これはコレツト12aの面62が全体としてナツト14の面60に当接するのを許し、コレツト12aがナツト14の面60に沿つて移動した時(図2と図3を比較参照)でも、両者の相対摺動を許す。
継手10の本体18の内部に管34を固定するのを助けるために、ナツト14は、継手10が締め付けられた状態にある時、コレツト12aが本体18の外方へ引き出されるのを防止する停止肩部72を備えている。したがつて、継手10の長手方向の軸線58に垂直をなす環状の肩部72が、楔面から内方へ突出されている。当事者が認めるように、コレツト12aが停止肩部72に直接当接し、コレツト12aがさらに外方へ移動するのを許さないので、コレツト12aが継手10から引き出されるのを防止する効果を奏する。この停止肩部72は継手10を操作するのに非常に必要なものである。
上述の説明は管継手組立体10の働きと、ナツト14の締付けが本体18の内部に収容されたコレツト12aとシール16に如何に影響するかに絞られる。本説明はコレツト自体とすり割り26の重要性に直接関係する。コレツト12a,12b,12cの種々の実施例が論じられ、これらの実施例が上述したのと同様にして管継手組立体の内部で作動し、相違点は端部の係合にあることが分る。
先にも述べたように、管34が極端に曲がるか横に移動すると、長手方向のすり割り26を有する把持部材を組み込まれている管継手組立体は洩れを生じやすいことが分つている。これはすり割り26が何らずれのない、管継手組立体10の長手方向の軸線58と平行な方向に延びているという事実による。これはこれらの端部が当接面で自由に滑動することを意味する。したがつて、極端な曲げ状態では、これらの端部は径方向へ変形し、コレツト12aの後面66はもはやシール16に均等に当接して圧縮させず、この部分を経て洩れが生じることになる。したがつて、本発明によるコレツト12a,12b,12cは以下に説明するように、係合可能の端部の軸方向の撓みを防止するか、少くとも最小限にする。
図4は本発明の第1の実施例に係るコレツト12aを示し、図1〜3の管継手組立体で既に説明した。端部30は直角に突出する突条74を備えており、端部28に形成されたくぼみ76に係合するようになつている。したがつて、上述した状態の下では、端部28,30が長手方向へ移動する傾向は、突条74により形成された面に当接することにより防止される。当業者ならば、この方法で端部の係合が如何に端部28,30の軸方向の相対移動を効果的に防止するかが分る。
さらに、当業者ならば、端部28,30の形状が、くぼみ76の内部へ収容されている周方向の突条74の形である必要がないことが分る。図5には代替形状のすり割り26を組み込まれ、すり割り26を貫通するコレツト12bが示される。より詳しくは、コレツト12bのすり割り26は斜めの当接面を有する鋸歯状部78を組み込まれている。コレツト12bはコレツト12aと同様に、端部の軸方向の移動が鋸歯状部78に形成された当接面で防止されるように機能する。
コレツト12aに単一のすり割り26が区画されるだけでは、管34が横へ移動すると端部28,30が軸方向へ撓む傾向を解消するのに十分でない。コレツト12aは数個の独立の片として形成されるとともに、2個以上のすり割り26を区画される。図6のコレツト12cは2つの分割体80,82からなる本発明の第3の実施例を示す。図において、係合端部84,86と端部88,90は、第1実施例のものと同じ形状のものであり、したがつて、詳しくは説明しない。分割体80の端部88はくぼみの形をなし、分割体80の端部84は突条の形をなす。この対向する仕方の係合は、より確実な錠止機構を呈する。曲げ力が管34に作用する時2つの機構が存在し、これによりコレツト12cの軸方向の撓みが防止される。
上述の各実施例では、多数の異なる係合端部の形状が得られることは重要である。したがつて、本発明は各図に示したコレツトの端部の形状に限定されるべきことを意図してなく、むしろ、径方向の延長部の一端部が、対応する形状の第2の端部を係合するように組み込む如何なる形状も含まれるべきものである。すり割りを区画する端部は簡単で大雑把なものであり、端部が互いに簡単に摩擦係合するのも当然である。
当業者は本発明を実施するコレツトを組み込む管継手組立体の利点を認めるべきである。管の曲げ試験が出願人により実施され、過去には長手方向のすり割りのあるコレツトを用いることに失敗したが、今本発明のコレツトを成功裡に用いることになつた。コレツトの後面は均等な当接部に連続し、極端な曲げ状態でもシールを圧縮し、継手に対する管のシールを達成することが分る。
上述の説明は特にかぎ状の突条を有するナツトを含む管継手に関するものであるが、本発明は他の標準的な管継手にも用いて好適であると理解すべきである。すなわち、標準的な管継手でも、コレツトの如何なる撓みも最小限にする願いに適うものであり、上述の形式のコレツトがこの前提を達成するものである。したがつて、本発明のコレツトが本明細書で述べた管継手に用いることに限定されるものでなく、むしろ極端な状態の実例でもこのコレツトが有用であることを明らかに理解されるべきである。
本発明は何が最も実用的で好適な実施例と思われるかについて示しかつ説明したが、本発明の精神と範囲の内から発想されたものであり、本発明がここに開示した詳細に限定されるべきものではなく、全ての同効装置や機器を包含する請求項の全範囲に依拠すべきものである。
本明細書に組み込まれかつ本明細書の一部を構成する添付図面は、本発明を説明し、また詳細な説明とともに本発明の特徴と原理を説明するのに役立つ。図面において、
本発明の第1実施例に係るコレツトを含む管継手組立体の分解斜視図である。 ナツトが締め付けられる前の図1の管継手を示す側面断面図である。 ナツトが完全に締め付けられた時の図1の管継手を示す側面断面図である。 本発明の第1実施例に係る図1のコレツトを示す斜視図である。 本発明の第2実施例に係るコレツトを示す斜視図である。 本発明の第3実施例に係るコレツトを示す分解斜視図である。
符号の説明
10:継手組立体 12:把持リング 12a:コレツト 12b:コレツト 12c:コレツト 14:ナツト 16:シール 18:本体 20:前部 22:部分すり割り 24:後部 26:すり割り 28:端部 30:端部 32:突条 34:管 36:雌ねじ 38:雄ねじ 40:孔 42:ボア 44:リブ 46:かぎ状突条 48:端部 50:内面 52:内面 54:停止面 56:停止面 58:軸線 60:テーパ面 62:テーパ面 64:突条 66:後面 68:外面 70:リツプ 72:停止肩部 78:鋸歯状部 82:円筒外面 84:円筒外面 88:円筒内面 90:円筒内面

Claims (21)

  1. 管を接続するための中空の本体とナツトとOリングないしシールとを有する形式の、管継手の内部に径方向に配設された環状のコレツトであつて、少くとも1つの軸方向に延びるすり割りが、前記コレツトの互いに平行な第1,第2の端部に対応して区画され、前記第1,第2の端部が係合して、一方の端部に対する他方の端部の軸方向の移動を防止するか少くとも最小限にする構成になつていることを特徴とする管継手のコレツト。
  2. 第1,第2の端部は互いに平行であつて、前記コレツトの長手方向の軸線と平行である、請求項1に記載の管継手のコレツト。
  3. 前記コレツトは前記本体の内面と平行な第1の面を有する後部と、前記シールの面を当接するようになつている第2の後面とを備えており、径内方へ向けられたかぎと外方へ収束する前面とを有する前部とを備えている、請求項1に記載の管継手のコレツト。
  4. 前記コレツトが前記管継手組立体の内部に径方向に配置される時、前記第1,第2の端部が係合される、請求項1に記載の管継手のコレツト。
  5. 前記第1,第2の端部は少くとも1つの径方向へ延びる突条を有する前記コレツトの第1の端部により係合され、前記突条は前記コレツトの前記第2の端部の内部に配置された同形状のくぼみに係合するようになつている、請求項4に記載の管継手のコレツト。
  6. 前記第1,第2の端部はざらざらした形状のものであり、互いに摩擦係合する、請求項4に記載の管継手のコレツト。
  7. 少くとも本体に沿う部分へ延びる雄ねじと内面とを有する中空の本体と、一端に前記本体の雄ねじを螺合する雌ねじと、前記本体の少くとも一部を越えて延びるかぎ状突条とを備えており、前記かぎ状突条が前記本体の内面と平行な第1の内面と、第1の内面の内縁からかつ延び外方へ収束する第2の面とを備えている前記ナツトと、前記本体の内面と平行な第1の内面と、第1の内面から延び外方へ収束する第2の外面とを有し、さらに径内方の突条と軸方向へ延びる少くとも1つのすり割りとを備えており、前記すり割りが区画する第1,第2の端部が係合して、一方の端部に対する他方の端部の軸方向の移動を少くとも最小限にする構成になつている変形可能な把持部材とを備えており、前記ナツトを締め付けると、前記ナツトの第2の面が前記把持部材の第2の外面に当接して前記把持部材に長手方向と径方向の力を及ぼし、前記ナツトの第1の内面が前記本体の内面に沿つて摺動することを特徴とする管継手のコレツト。
  8. 前記把持部材が十分に径内方へ移動すると、把持部材は管に係合し把持部材を本体の内部へ引き込む、請求項7に記載の管継手のコレツト。
  9. ナツトをさらに締め付けると、前記把持部材の第2の面はナツトの第2の面に対し内方へ摺動する、請求項7に記載の管継手のコレツト。
  10. 前記本体の内面はテーパになつており、前記本体の外方へ先細りとなつおり、前記ナツトを把持部材が前記本体の内部へ移動するまで締め付けると、ナツトの第1の面の大部分は本体の内面に当接し、前記本体はこうして前記ナツトをいかなる径方向の力に対しても補強する、請求項7に記載の管継手のコレツト。
  11. 前記ナツトの第1の面は内方へ先細りのテーパになつており、前記ナツトを把持部材が前記本体の内部へ移動するまで締め付けると、ナツトの第1の面の大部分は本体の内面に当接し、前記本体はこうして前記ナツトをいかなる径方向の力に対しても補強する、請求項7に記載の管継手のコレツト。
  12. 前記本体の内面は本体の外方へ先細りのテーパになつており、前記ナツトの第1の面は内方へ先細りのテーパになつており、前記ナツトを締め付けると、2つの面が固定位置まで互いに当接して本体はナツトをいかなる径方向の力に対しても補強する、請求項1に記載の管継手のコレツト。
  13. 本体とナツトのテーパは同寸のものである、請求項12に記載の管継手のコレツト。
  14. 前記テーパは数°程度のものである、請求項10に記載の管継手のコレツト。
  15. 前記本体はナツト本体とかぎ突条により区画されたくぼみへ摺動して係合する端部を備えている、請求項7に記載の管継手のコレツト。
  16. 前記把持部材は前記第2の面から後方へ延びる外側環状のリツプを備えており、前記把持部材はナツトが締め付けられていない位置にある時、前記本体に当接するようになつており、ナツトが締め付けられると把持部材は押圧されてリツプを前記本体の内部へ押し込み、本体の内面に隣接する前記リツプの外縁が支えとなる、請求項7に記載の管継手のコレツト。
  17. 把持部材の第2の面の傾斜はナツトの第2の面の傾斜よりも小さく、ナツトが把持部材に係合して本体の内部へ把持部材を押し込むように傾斜を選択され、把持部材の第2の面の傾斜はナツトの第2の面と同じである、請求項7に記載の管継手のコレツト。
  18. 把持部材の第2の面の傾斜は緩んだ状態で約37°であり、ナツトの第2の面の傾斜は約45°である、請求項17に記載の管継手のコレツト。
  19. 前記ナツトはさらに前記ナツトの第2の面の縁部から径内方へ延び環状の肩部を備えており、前記停止肩部は押圧状態の把持部材により当接されて、把持部材が本体から長手方向に抜け出すのを抑える力を及ぼす、請求項7に記載の管継手のコレツト。
  20. 前記ナツトの第2の面の幅は把持部材の第2の面の幅よりも広く、これにより前記把持部材の第2の面を収容して、前記ナツトが締め付けられている時ナツトの第2の面に沿つて摺動し、2つの面の全面での接触が維持される、請求項7に記載の管継手のコレツト。
  21. 前記ナツトの第2の面の幅は把持部材の第2の面の幅よりも約1/3広い、請求項20に記載の管継手のコレツト。
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