JP2006090374A - 地中管構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】新設から長期間経過した時期でも、植物根の成長による破損や破壊を防止することができる地中管構造を提供すること。
【解決手段】植物根4が忌避するイオンや成分を放出する基材1をその表面に均等に添加したシート体3を、地中管の内壁50の全周に固着し一体化する。
【選択図】図4
【解決手段】植物根4が忌避するイオンや成分を放出する基材1をその表面に均等に添加したシート体3を、地中管の内壁50の全周に固着し一体化する。
【選択図】図4
Description
本発明は、植物根の成長により、地中管が破損したり破壊されることを防止する地中管構造に関するものである。
地中設備、特に、地中管の継目やヒビ割れ等の隙間に植物根が侵入し、その成長に伴い地中管を破損、破壊したり、下水道管等においては、流下阻害を生じる現象は従来からよく知られており、これを防止する材料やその材料の配設手段等が多様な形態で提案され、農園芸や土木の分野において使用されている。
その代表例として、特許文献1には、地下構造物を施工する際に又は施工後余り期間の経過しない時期において、地下構造物の部材継目部分又は部材継目部分を含むその周囲に、植物根の成長を阻害する薬剤を含浸させた植物根侵入防止材を付設する建造方法が開示されている。
また、特許文献2には、銅又は銅化合物の1種又は2種以上からなる銅系粉末2が、合成樹脂シート中に分散含有されてなる植物根忌避用シート材が開示されている。
さらに、特許文献3には、人工地盤に植栽した植物の根の伸長を抑制するための防根シートにおいて、シートの継目域に銅成分や銀成分等の防根性金属成分を配設し、継目からの植物の根の伸長を有効に防止できる防根シートが開示されている。
また、特許文献2には、銅又は銅化合物の1種又は2種以上からなる銅系粉末2が、合成樹脂シート中に分散含有されてなる植物根忌避用シート材が開示されている。
さらに、特許文献3には、人工地盤に植栽した植物の根の伸長を抑制するための防根シートにおいて、シートの継目域に銅成分や銀成分等の防根性金属成分を配設し、継目からの植物の根の伸長を有効に防止できる防根シートが開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示された建造方法は、あくまで地下構造物を新設する際又は新設から短期間経過した時期での植物根侵入防止材を付設する建造方法であり、また、特許文献2に開示された植物根忌避用シート材は、植物栽培時に有効に作用するためのシート材であり、また、特許文献3に開示された防根シートも、新設する際又は新設から短期間経過した時期での植物根の侵入を防止するシート材であり、共に、新設から長期間経過した時期で地下構造物の更生に係る手段や使用する形態が限られるという問題を残している。
特公平6−89546号公報
特開2000−125663号公報
特開2001−178269号公報
本発明は、上記従来の防根技術が有する問題点に鑑み、新設から長期間経過した時期でも、植物根の成長による破損や破壊を防止することができる地中管構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の地中管構造は、植物根が忌避するイオンを放出する基材及び/又は植物根が忌避する成分を放出する基剤を均等に添加したシート体を地中管の内壁に固着し一体化したことを特徴とする。
この場合において、基材に銅及び/又は銅化合物を用いるとともに、基剤に除草剤の主成分を用いることができる。
また、基材及び基剤を、シート体の片面又は両面に均等に添加することができる。
また、シート体を、金属の板体又は網体、合成樹脂又はゴム又はこれらの連続発泡体、網体、織布又は不織布の少なくとも1種により構成することができる。
また、基剤及び/又は基材を、地中管の壁面側に偏在するようにシート体に添加することができる。
また、シート体を、地中管の内壁に、金属や合成樹脂からなる補修材で押し付けて一体化することができる。
また、地中管の継目及び/又は破損箇所等の補修部で、シート体を内壁に固着したり、壁面に沿うように整えた地中管の継目及び/又は破損箇所等の補修部に、シート体を固着することができる。
本発明の地中管構造によれば、植物根が忌避するイオンを放出する基材及び/又は植物根が忌避する成分を放出する基剤を均等に添加したシート体を地中管の内壁に固着し一体化することから、設置後長期間が経過し疲労した地中管に対し、その隙間に侵入した植物根がその成長力で地中管をさらに破壊するのを防止し、且つその作用効果は以後長期に亘るものとなる。
この場合、基材に銅及び/又は銅化合物を用いるとともに、基剤に除草剤の主成分を用いたり、基材及び基剤を、シート体の片面又は両面に均等に添加したりすることにより、優れた防根効果を発揮することができる。
また、シート体を、金属の板体又は網体、合成樹脂又はゴム又はこれらの連続発泡体、網体、織布又は不織布の少なくとも1種により構成することにより、これらの微細且つ均等な隙間を通して効率よく持続する植物根が忌避するイオンや成分の放出が可能になる。
また、基剤及び/又は基材を、地中管の壁面側に偏在するようにシート体に添加したり、あるいは、シート体を地中管の内壁に金属や合成樹脂からなる補修材で押し付けて一体化することにより、侵入してくる植物根に直接向かう植物根が忌避するイオンや成分の放出が可能になり、その侵入防止効果は著しく向上し、また、補修材が合成樹脂を主成分とすることで、補修材の腐食が長期に亘り防止されるとともに、その製造と均一化が容易になり経済効果が著しく向上する。
また、地中管の継目及び/又は破損箇所等の補修部で、シート体を内壁に固着したり、壁面に沿うように整えた地中管の継目及び/又は破損箇所等の補修部に、シート体を固着することにより、施工面や経済面において、効率よく効能のよい最適な防根が可能になる。
以下、本発明の地中管構造の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1〜図5に、本発明の地中管構造の実施例示す。
この地中管構造は、図1の径方向の断面図で示す如く、植物根4が忌避するイオンを放出する基材1をその表面に均等に添加したシート体3を、地中管の内壁50の全周に固着し一体化している。
この場合、シート体3には、図2に示すように、植物根4が忌避するイオンを放出する基材1に代えて、植物根4が忌避する成分を徐々に放出する基剤2を均等に添加してもよく、また、シート体3の設計に応じ基材1と基剤2の双方を添加してもよい。
この地中管構造は、図1の径方向の断面図で示す如く、植物根4が忌避するイオンを放出する基材1をその表面に均等に添加したシート体3を、地中管の内壁50の全周に固着し一体化している。
この場合、シート体3には、図2に示すように、植物根4が忌避するイオンを放出する基材1に代えて、植物根4が忌避する成分を徐々に放出する基剤2を均等に添加してもよく、また、シート体3の設計に応じ基材1と基剤2の双方を添加してもよい。
また、図1は、地中管5の継目70の補修部でシート体3を配設したものであり、この場合、施工前に、補修部となる継目に侵入している植物根4を、事前に地中管5の壁面に沿うように刈り取るなど、内壁50を整えており、そうすることにより、施工面、経済面のすべてにおいて、効率、効能のよい最適な補修が可能になる。
上記シート体3に均等に添加する、植物根4が忌避するイオンを放出する基材1には、銅や銀、これらの酸化銅、水酸化銅、水酸化第2銅、硫化銅、炭酸銅、硫酸銅、燐酸銅、塩基性塩化銅、塩基性硫酸銅、クジャク石、ランドウ鉱等の銅化合物、酸化銀、水酸化銀、硫化銀、炭酸銀、硫酸銀、燐酸銀等の銀化合物が好適に使用できるが、経済性の面で、銅や銅化合物が最適に使用できることになる。
また、銅の場合は銅板をシート体3として内壁50に押し付けそのまま固着一体化することが可能になる。
また、銅の場合は銅板をシート体3として内壁50に押し付けそのまま固着一体化することが可能になる。
さらに、銅化合物として上記無機銅化合物のほかにも、カプロン酸銅、エナント酸銅、カプリル酸銅、ペラルゴン酸銅、カプリン酸銅、ウンデシル酸銅、ラウリン酸銅、ミリスチン酸銅、2−エチルへキサン酸銅、ソルビン酸銅、ウンデシレン酸銅、ヤシ油脂肪酸銅、パーム核油脂肪酸銅等、オキシン銅等のキレート化合物及びステアリン酸銅等の有機酸塩等の有機銅化合物が使用でき、中でも、脂肪酸銅塩のカプリル酸銅、ラウリン酸銅、ヤシ油脂肪酸銅等が、銅イオンを有効に放出する基材1を構成する物質として好適に使用できる。
また、上記銅化合物は、周辺の水分を媒体にしてその周辺に銅イオンを放出すること、植物が銅イオン、特に第2銅イオンを忌避すること、忌避するが故に植物根の過剰な伸長が抑制されること等はよく知られていることではあるが、本発明に用いる場合は、長期に亘る耐用性能を得るため、銅化合物は水不溶性であることが不可欠となり、また、銅化合の費用対効果や、シート体3の内部や表面に均一に添加させる操作の容易性の観点から、水酸化第2銅、炭酸銅、酸化銅などの無機銅化合物、特に、忌避作用の大きい第2銅イオンの放出効率が高い水酸化第2銅が最適となる。
そして、上記銅化合物等は、容易に微粉末状とすることができ、微粉末にすることにより、容易にシート体3の内部や表面に均一に添加させることができ、これらの銅化合物の微粉末は水に不溶性であるため、使用中水に溶解して効力が低下することはなく、均一に銅イオンを放出し地中管5の補修部の近隣に長期に亘る根域制限性を付与することになる。
また、シート体3には、天然や合成を問わず繊維からなる織布や不織布が使用でき、防食性の高さから合成繊維が好適に使用できることになる。この場合、織布や不織布は、厚みや強度、空隙率、価格等において、それぞれ多くの品種があり、これらは使用状況や設計に応じて適宜選択すればよい。
また、水溶性銅化合物については、以下の手段によって、シート体3の形成が可能になる。
水溶性銅化合物に紙製シートを浸漬してから、沈澱剤を添加してシート中に銅化合物を沈澱析出させる方法で製造することができ、この場合、最も効率的な製造方法は、不溶性銅化合物の分散液を調製して、この分散液を、例えば、ローラに付着させてシートの表面に転写塗布し、乾燥してシート体3を製造する方法である。
不溶性銅化合物の分散液は、水に不溶性銅化合物の微粉末を、水性高分子、可溶化剤を添加して、銅化合物の水分散液を調製することができる。
水溶性銅化合物に紙製シートを浸漬してから、沈澱剤を添加してシート中に銅化合物を沈澱析出させる方法で製造することができ、この場合、最も効率的な製造方法は、不溶性銅化合物の分散液を調製して、この分散液を、例えば、ローラに付着させてシートの表面に転写塗布し、乾燥してシート体3を製造する方法である。
不溶性銅化合物の分散液は、水に不溶性銅化合物の微粉末を、水性高分子、可溶化剤を添加して、銅化合物の水分散液を調製することができる。
一例を挙げれば、シート体3製造用の銅化合物分散液に用いる水性高分子は、アラビヤゴム、トラガカントゴム、テキストリン、カゼイン、セラック、蜂蜜、水飴などの天然物、亜硫酸パルプ廃液などの銅化合物微粉末を水中に分散させる作用を有する高分子化合物を使用することができる。
すなわち、当該分散液に用いる水性高分子は、水溶性樹脂、コロイダルディスパージョン型樹脂及びエマルジョン型樹脂に分類することができる。
すなわち、当該分散液に用いる水性高分子は、水溶性樹脂、コロイダルディスパージョン型樹脂及びエマルジョン型樹脂に分類することができる。
水溶性樹脂としては、例えば、デンプン、デキストリン、アルギン酸塩などの水溶性天然高分子、セルロースエステル、セルロースエーテルなどの水溶性天然物誘導体、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド、ポリアクリル酸などの水溶性合成樹脂を使用することができる。
また、コロイダルディスパージョン型樹脂としては、例えば、セラック、スチレン化セラック、スチレンマレイン酸樹脂、ロジンマレイン酸樹脂、カゼイン(α−プロテン)、カゼイン誘導体、アクリル共重合体などを使用することができる。
また、コロイダルディスパージョン型樹脂としては、例えば、セラック、スチレン化セラック、スチレンマレイン酸樹脂、ロジンマレイン酸樹脂、カゼイン(α−プロテン)、カゼイン誘導体、アクリル共重合体などを使用することができる。
また、エマルジョン型樹脂としては、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、合成ゴムラテックスなどの乳化重合樹脂や、ポリウレタン、ポリエステル、アルキッド樹脂、エポキシエステル、ロジンエポキシエステルなどの乳化性樹脂を使用することができる。
シート体3の製造に用いる分散液には、水性高分子の可溶化剤を適宜添加することができる。水性高分子が酸性基を有する場合は、アンモニア又は有機アミン、例えば、モルホリン、モノエタノールアミンなどを添加するのが特に望ましい。
シート体3の製造に用いる分散液には、水性高分子の可溶化剤を適宜添加することができる。水性高分子が酸性基を有する場合は、アンモニア又は有機アミン、例えば、モルホリン、モノエタノールアミンなどを添加するのが特に望ましい。
さらに、この分散液には、所望により、例えば、アルコールやアセトンなどの水性高分子の溶解性又は親水性を増加する水溶性溶剤や、例えば、ワックスなどの乾燥後の銅化合物の保持を安定化するために耐摩耗性向上剤を添加したり、さらに塗布工程に便利なように消泡剤を添加することができる。
当該分散液は、水不溶性銅化合物を10〜50重量%、水性高分子2〜15重量%を含有するものを好適に使用することができる。
当該分散液は、水不溶性銅化合物を10〜50重量%、水性高分子2〜15重量%を含有するものを好適に使用することができる。
また、使用する水性高分子の種類によって、所望により、可溶化剤として、例えば、有機アミン又はアンモニアなどを1〜5重量%、さらに助溶剤としてエタノールなどの水溶性溶剤を1〜30重量%含有させることができる。
シート体3は、例えば、銅化合物分散液に一部を浸漬したロールを回転させて、ロール表面に付着した水不溶性銅化合物分散液をシートの方に連続的に転写するコーティング方式で、シート表面に分散液を均一に付着させ、これを乾燥して根域制限シートを製造することができる。
このコーティング方式として、公知のコーティング方式、例えば、エアドクタコータ、ブレードコータ、スクイズコータ、ナイフコータ、含浸コータ、グラビアコータ、スプレーコータ、カレンダーコータ、カーテンコータなどの連続的に銅化合物分散液を均一に塗布することができる。
シート体3は、例えば、銅化合物分散液に一部を浸漬したロールを回転させて、ロール表面に付着した水不溶性銅化合物分散液をシートの方に連続的に転写するコーティング方式で、シート表面に分散液を均一に付着させ、これを乾燥して根域制限シートを製造することができる。
このコーティング方式として、公知のコーティング方式、例えば、エアドクタコータ、ブレードコータ、スクイズコータ、ナイフコータ、含浸コータ、グラビアコータ、スプレーコータ、カレンダーコータ、カーテンコータなどの連続的に銅化合物分散液を均一に塗布することができる。
その一例として、シート体3に、銅化合物に換算して、0.1〜50g/m2の銅化合物を含有させたものを使用することができる。この場合、付着量が少ないと効果が低下し、50g/m2以上にしても付着量に比例する効果がないので効率的でないが、シート体3の面形状に一致する管状物を作成してこれを容器の内面に嵌合させることもできる。
要するに、上記シート体3に用いた水性分散液をはじめとして、通常の塗料組成物又はインキ組成物の顔料の代わりに銅化合物の粉末を添加して分散させた分散液を塗料塗布方式で、シート体3の片面や両面に塗布することができる。
また、これら銅分散液としては、有機溶剤中の分散液又は水性ラテックス分散液などを好適に使用することができる。
シート体3の片面及び/又は両面に通常の塗料の塗装方法によって塗装することができ、特に、スプレー方式、浸漬方式で塗装するのが好適である。水性分散液又は有機溶剤分散液を塗布する場合には、前もって、これらに低沸点噴射剤を添加したエアゾール液を調製し、これを公知の一重又は二重缶式エアゾール容器に入れて用意しておき、これをエアゾール方式で吹き付けるのが特に便利である。
エアゾール液としては、上記銅化合物分散液100重量部に公知の噴射剤、例えば、LPG、ブタン等の低沸点炭化水素を、5〜20重量部、好ましくは、8〜15重量部を配合して使用することができる。
シート体3の片面及び/又は両面に通常の塗料の塗装方法によって塗装することができ、特に、スプレー方式、浸漬方式で塗装するのが好適である。水性分散液又は有機溶剤分散液を塗布する場合には、前もって、これらに低沸点噴射剤を添加したエアゾール液を調製し、これを公知の一重又は二重缶式エアゾール容器に入れて用意しておき、これをエアゾール方式で吹き付けるのが特に便利である。
エアゾール液としては、上記銅化合物分散液100重量部に公知の噴射剤、例えば、LPG、ブタン等の低沸点炭化水素を、5〜20重量部、好ましくは、8〜15重量部を配合して使用することができる。
他方、シート体3に均等に添加する、植物根4が忌避する成分を徐放する基剤2には、植物根4が忌避する化学成分、一般的に、除草剤に使用されているジニトロアニリン系、イミダロリノン系、アセトアニリド系等の化学組成物が知られているが、中でもジニトロアニリン系でそのパラ位にトリフロロメチル基を有するトリフルラリン、ベネフィン、ブトラリン、フロクロラリン、エタルフルラリン等、より具体的には、α,α,α−トリフルオロ−2,6−ジニトロ−N,N−ジプロピル−P−トルイジン等の化学組成物が好適に使用できる。
また、上記化学成分や化学組成物は有毒であることから、近隣への毒性の発生量を最小化することが不可欠となり、これら化学成分や化学組成物をマイクロカプセルに封じ込め、そのマイクロカプセルから長期に亘り成分を徐放させる手段が知られており、本発明においても、基剤2は同様な形態を優先し、そのマイクロカプセルをシート体3の内部や表面に均一に添加させることになる。
図2(a)〜(c)に、本発明の地中管構造で用いるシート体3の一部の概要を示す。
図2(a)の断面図は、シート体3の内部片面側均等に基材1や基剤2を分散添加したもので、この場合図示省略するが、基材1や基剤2は前もって担持体に分散又はマイクロカプセルに封入しこれを担持体に分散することができる。
また、図2(b)の平面図は、粉末や同様な担持体、マイクロカプセル等を塗料に均等分散し、これを不織布の表面に塗布したものである。
図2(c)の断面図は、同様な塗料を網体の表面に塗布したものである。
図2(a)の断面図は、シート体3の内部片面側均等に基材1や基剤2を分散添加したもので、この場合図示省略するが、基材1や基剤2は前もって担持体に分散又はマイクロカプセルに封入しこれを担持体に分散することができる。
また、図2(b)の平面図は、粉末や同様な担持体、マイクロカプセル等を塗料に均等分散し、これを不織布の表面に塗布したものである。
図2(c)の断面図は、同様な塗料を網体の表面に塗布したものである。
このようなシート体3は、多少の可撓性を必要とし、基材1や基剤2を保持するとともに、植物根が忌避するイオンや成分を放出又は徐々に放出可能な形態のシートであれば特に制限はない。
シート体3は、例えば、金属の板体又は網体、合成樹脂又はゴム又はこれらの連続発泡体、網体、織布又は不織布の少なくとも1種により構成することができ、その他、天然紙、プラスチック製合成紙及びこれらの複合体からなる多種多様な形態とすることができる。
シート体3は、例えば、金属の板体又は網体、合成樹脂又はゴム又はこれらの連続発泡体、網体、織布又は不織布の少なくとも1種により構成することができ、その他、天然紙、プラスチック製合成紙及びこれらの複合体からなる多種多様な形態とすることができる。
このようなシート体3には、耐食性の良好な合成樹脂が好適に使用でき、また、成形性が良好なことから熱可塑性樹脂が好まれ、中でも、汎用性の高い、ポリビニル系の塩化ビニルや酢酸ビニル等、ポリオレフィン系のポリエチレン、ポリプロピレン等、これら合成樹脂の混合体、これら合成樹脂とエチレン−酢酸ビニル等の共重合体類やエラストマ−類や変性ポリオレフィン類等のとの混合物がより好適に使用でき、公害要因が少ないことからポリオレフィン系の合成樹脂が最適に使用できることになる。
また、天然や合成を問わずゴム等も使用できることは言うまでもない。
また、天然や合成を問わずゴム等も使用できることは言うまでもない。
繰り返すが、シート体3には、天然、合成を問わず繊維からなる織布や不織布も使用することができ、防食性の高さから合成繊維が好適に使用できることになる。
この場合、織布や不織布は、厚みや強度、空隙率、価格等において、それぞれ多くの品種があり、これらは使用状況や設計に応じて適宜選択すればよい。
この場合、織布や不織布は、厚みや強度、空隙率、価格等において、それぞれ多くの品種があり、これらは使用状況や設計に応じて適宜選択すればよい。
図3に、本発明の地中管構造の第2実施例示す。
この第2実施例における地中管構造は、同断面図で示すように、シート体3を円環状とした補修材6で強固に押し付け、補修材6と共にシート体3を地中管5の内壁に一体化したものである。
なお、シート体3は、本実施例に示すように、補修材6とは別体とするほか、シート体3が補修材を兼ねるようにすることもできる。
この第2実施例における地中管構造は、同断面図で示すように、シート体3を円環状とした補修材6で強固に押し付け、補修材6と共にシート体3を地中管5の内壁に一体化したものである。
なお、シート体3は、本実施例に示すように、補修材6とは別体とするほか、シート体3が補修材を兼ねるようにすることもできる。
このような補修材6は、シート体3と同様に金属、合成樹脂、繊維等を主材として形成することができるが、この場合、シート体3の水密性の有無に関わらず水密に形成した方がよく、シート体3より幅広に形成した方がよい。
また、図4及び図5に、本発明の地中管構造の実施前と実施後の状態を示す。
地中管5の継目70での実施前の状態を図4(a)に、図4(b)にその実施後の状態を示す。
また、地中管5の破損箇所71での実施前の状態を図5(a)に、図5(b)にその実施後の状態を示す。
なお、シート体3は、地中管5の全内壁に配設してもよく、また、継目から破損箇所等部分を限定して配設するようにしてもよい。
地中管5の継目70での実施前の状態を図4(a)に、図4(b)にその実施後の状態を示す。
また、地中管5の破損箇所71での実施前の状態を図5(a)に、図5(b)にその実施後の状態を示す。
なお、シート体3は、地中管5の全内壁に配設してもよく、また、継目から破損箇所等部分を限定して配設するようにしてもよい。
このように、本実施例の地中管構造は、侵入防止用のシート体3から地盤中に基材1からは植物根が忌避するイオンが、基剤2からは植物根が忌避する成分が放出されるため、地中管5の継目70や破損箇所71へ向けて延びてきた樹木の植物根4の成長が阻害されることになる。
このため、地中管5の継目70や破損箇所71へ接近してきた植物根4の成長が停止又は方向転換し、部材継目70や破損箇所71の近隣に植物根4不存在部が形成され、部材継目70部分や破損箇所71への植物4の侵入が阻止されることになる。
なお、シート体3から地盤中への植物根が忌避するイオンや成分の放出は、部材継目70や破損箇所71の近隣でもその量が限定され、その観点から地盤を広範に汚染することはない。
このため、地中管5の継目70や破損箇所71へ接近してきた植物根4の成長が停止又は方向転換し、部材継目70や破損箇所71の近隣に植物根4不存在部が形成され、部材継目70部分や破損箇所71への植物4の侵入が阻止されることになる。
なお、シート体3から地盤中への植物根が忌避するイオンや成分の放出は、部材継目70や破損箇所71の近隣でもその量が限定され、その観点から地盤を広範に汚染することはない。
以上、本発明の、地中管構造について実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができる。
本発明の、地中管構造は、新設から長期間経過した時期でも、植物根の成長による破損や破壊を防止できることから、新設の地中管をはじめとして、施工後の地中管の補修においても好適に適用することができる。
1 基材
2 基剤
3 シート体
30 貫通孔
4 植物根
5 地中管
50 内壁
6 補修材
70 管の継目
71 破損箇所
2 基剤
3 シート体
30 貫通孔
4 植物根
5 地中管
50 内壁
6 補修材
70 管の継目
71 破損箇所
Claims (9)
- 植物根が忌避するイオンを放出する基材及び/又は植物根が忌避する成分を放出する基剤を均等に添加したシート体を地中管の内壁に固着し一体化したことを特徴とする地中管構造。
- 基材に銅及び/又は銅化合物を用いるとともに、基剤に除草剤の主成分を用いることを特徴とする請求項1記載の地中管構造。
- 基材及び基剤を、シート体の片面又は両面に均等に添加したことを特徴とする請求項1又は2記載の地中管構造。
- シート体を、金属の板体又は網体、合成樹脂又はゴム又はこれらの連続発泡体、網体、織布又は不織布の少なくとも1種により構成したことを特徴とする請求項1、2又は3記載の地中管構造。
- 基剤及び/又は基材を、地中管の壁面側に偏在するようにシート体に添加したことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の地中管構造。
- シート体を、地中管の内壁に補修材で押し付けて一体化したことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の地中管構造。
- 補修材が、金属又は合成樹脂からなることを特徴とする請求項6記載の地中管構造。
- 地中管の継目及び/又は破損箇所等の補修部で、シート体を内壁に固着したことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の地中管構造。
- 壁面に沿うように整えた地中管の継目及び/又は破損箇所等の補修部に、シート体をに固着するようにしたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の地中管構造。
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