JP2006088502A - 化粧建築板及びその製造方法 - Google Patents

化粧建築板及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2006088502A
JP2006088502A JP2004276446A JP2004276446A JP2006088502A JP 2006088502 A JP2006088502 A JP 2006088502A JP 2004276446 A JP2004276446 A JP 2004276446A JP 2004276446 A JP2004276446 A JP 2004276446A JP 2006088502 A JP2006088502 A JP 2006088502A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink receiving
receiving layer
building board
ink
design surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004276446A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Yamauchi
裕之 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichiha Corp
Original Assignee
Nichiha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichiha Corp filed Critical Nichiha Corp
Priority to JP2004276446A priority Critical patent/JP2006088502A/ja
Publication of JP2006088502A publication Critical patent/JP2006088502A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】意匠面に種々の模様、色彩を形成することが容易であると共に、自然な外観を発現することができる化粧建築板及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】意匠面21にインクジェット印刷が施された化粧建築板1を製造する。インクジェット印刷は、意匠面21に予め形成されたインク受容層4の表面に対して、インク滴を着弾させることにより行う。インク受容層4は、インク受容性能が互いに異なる複数の被印刷領域からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、意匠面にインクジェット印刷を施してなる化粧建築板及びその製造方法に関する。
従来より、意匠面に着色を施して外観意匠性を高める化粧建築板がある。かかる化粧建築板を製造するにあたっては、例えば、スプレー塗装法やロールコータ塗装法等が用いられている(特許文献1参照)。
しかし、かかる塗装方法においては、建築板の意匠面全体に発現可能な色数が限られ、どうしてもデザイン表現面において限界がある。
これに対して、グラビアオフセット印刷法を用いることにより、色数豊富な印刷画像を形成することができる(特許文献2参照)。
しかし、この印刷法を用いた場合、建築板の意匠面に細かい凹凸が形成されていると、オフセットロールが弾性変形し、オフセットロール上のインクドットが、意匠面における印刷すべき位置と異なる位置にずれて転写されてしまう場合がある。これにより、所望の印刷模様を形成することが困難となるおそれがある。
そこで、インクジェット印刷法を用いて、建築板の意匠面に着色を施せば、非接触でインク滴が着弾するので、意匠面の細かい凹凸に関わらず、正確に印刷模様を発現することができると考えられる。
しかし、この場合、建築板の意匠面の起伏特性等、下地の状態が効果的に外観として発現されにくくなり、自然な風合いの外観を得ることが困難となるおそれがある。
さらに、非印刷物である建築板の寸法精度や搬送精度等の問題があるために、インクジェット印刷法を用いても、建築板の意匠面の所望位置にインク滴を正確に着弾させることが困難となるおそれがある。
特許第3413719号公報 特許第3532514号公報
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、意匠面に種々の模様、色彩を形成することが容易であると共に、自然な外観を発現することができる化粧建築板及びその製造方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、意匠面にインクジェット印刷が施された化粧建築板を製造する方法であって、
上記インクジェット印刷は、上記意匠面に予め形成されたインク受容層の表面に対して、インク滴を着弾させることにより行い、
上記インク受容層は、インク受容性能が互いに異なる複数の被印刷領域からなることを特徴とする化粧建築板の製造方法にある(請求項1)。
次に、本発明の作用効果につき説明する。
上記化粧建築板の製造方法においては、意匠面にインクジェット印刷を行うため、容易に、種々の模様、色彩を形成することができる。
また、上記インク受容層は、上記インク受容性能が互いに異なる複数の被印刷領域からなるため、各被印刷領域に施したインクジェット印刷は、互いに異なる風合いの外観を発現することができる。
つまり、仮に同じ色彩のインクをそれぞれの被印刷領域に印刷した場合、以下に説明するごとく、インク受容性能の違いにより、発現される濃度が異なることとなり、微妙に異なる色彩が発現されることとなる。
即ち、上記インク受容性能が大きい、即ちインクを吸収しやすい被印刷領域においては、着弾されたインク滴がインク受容層に多く滲み込む。これにより、インク受容層の表面に残るインク量が少なくなり、形成されるインクドットの大きさが小さくなると共に、最終的に表面に残るインクの色素成分の量が少なくなる。その結果、インク受容性能が大きい被印刷領域における印刷濃度は低くなり、この領域の色彩は、下地色の影響を受けやすくなる。
一方、上記インク受容性能が小さい、即ちインクを吸収しにくい被印刷領域においては、着弾されたインク滴がインク受容層に滲み込む量が少ない。これにより、インク受容層の表面に残るインク滴が多くなり、形成されるインクドットの大きさが大きくなると共に、最終的に表面に残るインクの色素成分の量が多くなる。その結果、インク受容性能が小さい被印刷領域における印刷濃度は高くなり、この領域の色彩は、下地色の影響を受けにくくなる。
このように、インク受容層のインク受容性能の差がインクジェット印刷の印刷濃度に与える影響の程度如何によって、インクジェット印刷の色彩の発現効果が変化し、自然な風合いの意匠面が得られることとなる。
また、インクジェット印刷においては、建築板の意匠面の所定の位置に所定のインク滴を正確に着弾させることにより、所望の色柄模様を形成するが、連続印刷加工における建築板の搬送精度や、建築板製造上の裁断精度によっては、インク滴の着弾位置が多少ずれてしまうおそれがある。ところが、上述したように、インク受容性能の異なる複数の被印刷領域が意匠面上に混在しているために、これらの領域間において、色柄のずれがぼかされ、柄ずれ現象が緩和される。従って、色柄のずれが目立たない化粧建築板を得ることができる。
以上のごとく、本発明によれば、意匠面に種々の模様、色彩を形成することが容易であると共に、自然な外観を発現することができる化粧建築板の製造方法を提供することができる。
第2の発明は、意匠面にインクジェット印刷が施された化粧建築板であって、
上記インクジェット印刷は、上記意匠面に形成されたインク受容層の上に施されており、
該インク受容層は、インク受容性能の異なる複数の被印刷領域からなることを特徴とする化粧建築板にある(請求項5)。
上記化粧建築板は、意匠面にインクジェット印刷を施してなるため、容易に種々の模様、色彩を形成することができる。
また、上記インク受容層は、上記インク受容性能が互いに異なる複数の被印刷領域からなるため、上述したごとく、各被印刷領域に形成したインクジェット印刷は、互いに異なる風合いの外観を発現することができる。
以上のごとく、本発明によれば、意匠面に種々の模様、色彩を形成することが容易であると共に、自然な外観を発現することができる化粧建築板を提供することができる。
上記第1の発明(請求項1)又は上記第2の発明(請求項5)において、上記建築板は、例えば窯業系の建築板とすることができる。
また、上記インク受容性能が異なる上記被印刷領域は、2個であっても、3個以上であってもよい。
また、上記インク受容性能とは、インクの吸収し易さの性能であり、インク受容性能が大きい場合には、インクはインク受容層の内部に滲み込みやすく、インク受容性能が小さい場合には、インクはインク受容層の内部に滲み込みにくく表面に残りやすい。
また、上記インクジェット印刷は、フルカラーのインクジェット印刷であることが好ましい(請求項2、請求項6)。
この場合には、所望の色彩のインクジェット印刷を容易に行うことができる。
また、上記インク受容層は、上記複数の被印刷領域を互いに同色としていることが好ましい(請求項3、請求項7)。
この場合には、上記インク受容性能の違いによるインクジェット印刷の色彩の変化を効果的に発現することができ、より自然な風合いを発現することができる。
なお、ここで同色とは、必ずしも完全な同色である必要はなく、製造上生じうる若干の色相、明度、彩度の相違等がある場合も含む。
また、上記建築板は、上記意匠面に部分的に模様凹部を設けてなり、上記意匠面に第1塗料を塗装することにより第1インク受容層を形成し、次いで、該第1インク受容層の上面に第2塗料を塗装した後、上記模様凹部以外における上記第2塗料の一部又は全部を掻き取ることにより、上記第1インク受容層とは上記インク受容性能が異なる第2インク受容層を形成して、上記第1インク受容層と上記第2インク受容層とにより構成される上記複数の被印刷領域を設けることが好ましい(請求項4)。
この場合には、上記建築板の意匠面の起伏状態を利用して、容易にインク受容性能が異なる複数の被印刷領域を形成することができる。そのため、より自然な風合いの外観を、一層容易に得ることができる。
なお、上記第1インク受容層と上記第2インク受容層とのインク受容性能を互いに異ならせる方法としては、上記第1塗料と上記第2塗料の種類を異ならせる方法の他に、各塗料の乾燥条件、塗布条件、その他、種々の条件を異ならせる方法等がある。
また、上記化粧建築板は、上記意匠面に部分的に模様凹部を設けてなり、上記インク受容層は、上記意匠面に形成された第1インク受容層と、該第1インク受容層の上であって少なくとも上記模様凹部に形成された第2インク受容層とを有し、上記第1インク受容層と上記第2インク受容層とによって、上記複数の被印刷領域を構成していることが好ましい(請求項8)。
この場合には、上記建築板の意匠面の起伏状態を利用して、容易にインク受容性能が異なる複数の被印刷領域を形成することができ、より自然な風合いの外観を、一層容易に得ることができる。
(実施例1)
本発明の実施例にかかる化粧建築板及びその製造方法につき、図1〜図14を用いて説明する。
本例の化粧建築板1の製造方法は、図1に示すごとく、建築板2の意匠面21にインクジェット印刷を行うことにより多数の印刷ドット5を形成して、化粧建築板1を製造する方法である。
上記インクジェット印刷は、図8、図9に示すごとく、上記建築板2の意匠面21に形成されたインク受容層4の表面に、多数のインク滴51を着弾させることにより行う。
上記インク受容層4は、上記インク滴51を吸収するインク受容性能が互いに異なる複数の被印刷領域(第1被印刷領域11及び第2被印刷領域12)からなる。
上記複数の被印刷領域は、以下のようにして形成することができる。
即ち、図2に示すごとく、上記建築板2は、意匠面21に部分的に模様凹部211を設けてなる。そして、図5に示すごとく、上記意匠面21に第1塗料410を塗装することにより第1インク受容層41を形成する。次いで、図6に示すごとく、該第1インク受容層41の上面に第2塗料420を塗装した後、図7に示すごとく、上記模様凹部211以外における上記第2塗料420の一部又は全部を掻き取る。これにより、上記第1インク受容層41とは上記インク受容性能が異なる第2インク受容層42を形成する。このようにして、第1インク受容層41と第2インク受容層42とを有する上記インク受容層4を設ける。
また、上記インクジェット印刷は、フルカラーのインクジェット印刷である。
また、上記インク受容層4は、上記複数の被印刷領域を互いに同色としている。具体的には、例えば、上記複数の被印刷領域を白色とする。
次に、図12のフロー図を用いて、化粧建築板1の製造工程を説明する。
まず、建築板2の原板を製造ラインに投入する(ステップS1)。この建築板2の意匠面21は、図2に示すごとく、縦横に溝部212を設けてなる。また、複数の溝部212の間における意匠面21に、上記模様凹部211が部分的に設けてある。
次いで、建築板2の裏側面26に、防水用のバックシーラ塗装を行い、乾燥させる(ステップS2、S3)。
次いで、図3に示すごとく、建築板2の意匠面21の全面に、下塗塗料を塗装し、乾燥させることにより、防水用の下塗層31を形成する(ステップS4、S5)。
次いで、図4に示すごとく、下塗層31の上面の全面に、中塗塗料をスプレー塗装し、乾燥させることにより、中塗層32を形成する。(ステップS6、S7)。この中塗層32は、溝部212の色彩を発現する。
次いで、図5に示すごとく、溝部212以外の意匠面21において、上記中塗層32の上面に上記第1塗料410をロールコータ塗装し、乾燥させることにより第1インク受容層41を形成する(ステップS8、S9)。
次いで、図6に示すごとく、上記第1インク受容層41の上面に、上記第2塗料420をロールコータにて塗装する(ステップS10)。その後、リバースロールを使用して、図7に示すごとく、第2塗料420を掻き取る(ステップS11)。このとき、模様凹部211に充填された第2塗料420は、残留する。また、その他の意匠面21においても、部分的にかすれた状態で、第2塗料420が残留する(図9参照)。この第2塗料420の残留の程度は、上記リバースロールの押圧力等により調整することができる。
そして、この状態において乾燥させることにより、上記第2インク受容層42が形成される(ステップS12)。
また、上記第1インク受容層41は、上記第2インク受容層42のない部分から露出している。この第1インク受容層41の露出部と、第2インク受容層42が形成された部分とが、互いに異なるインク受容性能を有する被印刷領域であり、前者を第1インク受容層11、後者を第2被印刷領域12とする。
なお、第1インク受容層41と第2インク受容層42とのインク受容性能を互いに異ならせる方法としては、第1塗料410と第2塗料420の種類を異ならせる方法の他に、各塗料の乾燥条件、塗布条件、その他、種々の条件を異ならせる方法等がある。また、第1塗料410と第2塗料420とにおいて、シリカなどの吸湿剤や樹脂ビーズなどの添加量を変えたりすることにより、第1インク受容層41と第2インク受容層42との吸湿性を互いに異ならせ、インク受容性能を互いに異ならせることができる。
このように形成したインク受容層4の上面に、フルカラーのインクジェット印刷を行う。
上記フルカラー印刷を行うに当っては、予め作成したフルカラー印刷データに従って、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの色相のカラーインクのインク滴51を、図9、図14に示すごとく、上記インク受容層4の上面に着弾させてインクドット510を形成する。なお、図14において、C、M、Y、Kを付したインクドット510は、それぞれシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの色相を有する。
図13に示すごとく、建築板2を搬送する搬送ライン61の上方には、4個の印刷ヘッド62Y、62M、62C、62Kが配設されている。該印刷ヘッド62Y、62M、62C、62Kは、これらに配設されたノズルから、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色彩のインク滴51を噴射する。この噴射は、上記フルカラー印刷データに従った印刷がなされるように、建築板2の搬送のタイミングに合わせて、ノズルの開閉を制御することにより行う。
このとき、図10に示すごとく、第1被印刷領域11に着弾したインク滴51は、第1インク受容層41に大きく浸透し、表面に残るインクの量は少なくなる。一方、第2被印刷領域12に着弾したインク滴51は、第2インク受容層42に対する浸透量が比較的少なく、表面に残るインクの量が多い。
次いで、意匠面21に着弾させたインク滴51を乾燥させることにより、印刷ドット5を形成する(ステップS14)。このとき、インク滴51中の溶媒は蒸発して、図11に示すごとく、インク滴51中の色素成分511が残留する。
次いで、図1に示すごとく、上記印刷ドット5の上面を含めた意匠面21の全面に、クリア塗料をスプレーにより塗装し、乾燥させることにより、耐候性を確保するための透明なクリア層33を形成する(ステップS15、S16)。
以上により、本例の化粧建築板1を得る。
次に、本例の作用効果につき説明する。
上記化粧建築板1の製造方法においては、インクジェット印刷を行うことにより意匠面21に印刷ドット5を形成するため、種々の模様、色彩を形成することが容易である。
特に、上記インクジェット印刷は、フルカラーのインクジェット印刷であるため、所望の色彩の印刷を容易に行うことができる。
また、上記インク受容層4は、インク受容性能が互いに異なる複数の被印刷領域からなるため、各被印刷領域(第1被印刷領域11及び第2被印刷領域12)に形成した印刷ドット5は、互いに異なる風合いの外観を発現することができる。
つまり、仮に同じ色彩のインクをそれぞれの被印刷領域に印刷した場合、以下に説明するごとく、インク受容性能の違いにより、発現される濃度が異なることとなり、微妙に異なる色彩が発現されることとなる。
即ち、図10に示すごとく、上記インク受容性能が大きい、即ちインクを吸収しやすい第1被印刷領域11においては、着弾されたインク滴51が第1インク受容層41に多く滲み込む。これにより、第1インク受容層41の表面に残るインク滴51が少なくなり、形成されるインクドット510の大きさ(直径d1)が小さくなると共に、図11に示すごとく、最終的に表面に残るインクの色素成分511の量が少なくなる。その結果、インク受容性能が大きい第1被印刷領域11における印刷ドット5は濃度が低くなり、この領域の色彩は、下地色の影響を受けやすい。即ち、本例においては、下地色である第1インク受容層41の色彩が白色であるため、第1被印刷領域11における印刷ドット5は、比較的淡い色彩を発現する。
一方、図10に示すごとく、上記インク受容性能が小さい、即ちインクを吸収しにくい第2被印刷領域12においては、着弾されたインク滴51がインク受容層42に滲み込む量は少ない。これにより、第2インク受容層42の表面に残るインク滴51が多くなり、形成されるインクドット510の大きさ(直径d2)が大きくなると共に、図11に示すごとく、最終的に表面に残るインクの色素成分511の量が多くなる。その結果、インク受容性能が小さい第2被印刷領域12における印刷ドット5は濃度が高く、この領域の色彩は、下地色(白色)の影響を受けにくい。
例えば、図14に示すごとく、隣合う画素のうち一方の画素111が第1被印刷領域11に存在し、他方の画素121が第2被印刷領域12に存在する場合、画素111と画素121を仮に同じドットパターンで形成しても、異なる色彩が発現される。即ち、画素111は淡い色彩となり、画素121は濃い色彩となる。
通常、フルカラーのインクジェット印刷を行う場合、一つの画素におけるドットパターンを一定にすれば、画素の色彩は一定となる。ところが、同じドットパターンに形成しても、図14に示すごとく、第1被印刷領域11と第2被印刷領域12とで、インクドット510の大きさが異なることから、それぞれの画素111、121の色彩は異なることとなる。
このように、インク受容層4の状態が印刷ドット5の濃度に影響を与えることにより効果的に外観に発現して、自然な風合いの意匠面が得られることとなる。
また、インクジェット印刷においては、建築板2の意匠面21の所定の位置に所定のインク滴51を正確に着弾させることにより、所望の色柄模様を形成するが、建築板2の搬送精度や裁断精度によっては、インク滴51の着弾位置が多少ずれてしまうおそれがある。ところが、第1被印刷領域11と第2被印刷領域12とが、意匠面上に混在していることにより、これらの領域間において、色柄のずれがぼかされることとなり、柄ずれ現象を緩和させることができる。従って、色柄のずれが目立たない化粧建築板1を得ることができる。
また、上記インク受容層4は、第1被印刷領域11と第2被印刷領域12とを互いに同色としているため、インク受容性能の違いによるインクジェット印刷の色彩の変化を効果的に発現することができ、より自然な風合いを発現することができる。
また、上記建築板2は模様凹部211を設けてなり、上記のごとく、第1塗料410及び第2塗料420を意匠面21に塗装すると共に掻き取りを行って、第1インク受容層41と第2インク受容層42とを設ける。これにより、建築板2の意匠面21の起伏状態を利用して、容易にインク受容性能が異なる複数の被印刷領域(第1被印刷領域11と第2被印刷領域12)を形成することができる。そのため、より自然な風合いの外観を、一層容易に得ることができる。
以上のごとく、本例によれば、意匠面に種々の模様、色彩を形成することが容易であると共に、自然な外観を発現することができる化粧建築板及びその製造方法を提供することができる。
(実施例2)
本例は、図15に示すごとく、建築板2の意匠面21に、第1被印刷領域11と第2被印刷領域12とを、比較的大きな範囲で区切って形成した化粧建築板1の例である。
例えば、一枚の建築板2の意匠面21における3箇所に大きく第2被印刷領域12を形成する。この第2被印刷領域12の形成方法としては、実施例1と同様に、第1インク受容層41の上面に、第2塗料420を部分的に塗装したり、全面に塗装した後に部分的に掻き取ったりすることにより、第2インク受容層42を部分的に形成する方法がある。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合にも、意匠面に種々の模様、色彩を形成することが容易であると共に、自然な外観を発現することができる化粧建築板及びその製造方法を提供することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
実施例1における、化粧建築板の断面図。 実施例1における、建築板の斜視図。 実施例1における、化粧建築板の製造工程のステップS5を終えた時点の状態の断面図。 実施例1における、化粧建築板の製造工程のステップS7を終えた時点の状態の断面図。 実施例1における、化粧建築板の製造工程のステップS9を終えた時点の状態の断面図。 実施例1における、化粧建築板の製造工程のステップS10を終えた時点の状態の断面図。 実施例1における、化粧建築板の製造工程のステップS12を終えた時点の状態の断面図。 実施例1における、化粧建築板の製造工程のステップS14を終えた時点の状態の断面図。 実施例1における、第1被印刷領域及び第2被印刷領域にインク滴を着弾させた状態を示す断面図。 実施例1における、第1インク受容層及び第2インク受容層に着弾した後のインク滴の拡大断面図。 実施例1における、第1インク受容層及び第2インク受容層に着弾したインク滴が乾燥した後の色素成分の残留状態を表す模式図。 実施例1における、化粧建築板の製造方法のフロー図。 実施例1における、印刷ラインの平面説明図。 実施例1における、第1被印刷領域及び第2被印刷領域における印刷画素の説明図。 実施例2における、化粧建築板の平面図。
符号の説明
1 化粧建築板
11 第1被印刷領域
12 第2被印刷領域
2 建築板
21 意匠面
211 模様凹部
31 下塗層
32 中塗層
4 インク受容層
41 第1インク受容層
42 第2インク受容層
5 印刷ドット
51 インク滴

Claims (8)

  1. 意匠面にインクジェット印刷が施された化粧建築板を製造する方法であって、
    上記インクジェット印刷は、上記意匠面に予め形成されたインク受容層の表面に対して、インク滴を着弾させることにより行い、
    上記インク受容層は、インク受容性能が互いに異なる複数の被印刷領域からなることを特徴とする化粧建築板の製造方法。
  2. 請求項1において、上記インクジェット印刷は、フルカラーのインクジェット印刷であることを特徴とする化粧建築板の製造方法。
  3. 請求項1又は2において、上記インク受容層は、上記複数の被印刷領域を互いに同色としていることを特徴とする化粧建築板の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、上記建築板は、上記意匠面に部分的に模様凹部を設けてなり、上記意匠面に第1塗料を塗装することにより第1インク受容層を形成し、次いで、該第1インク受容層の上面に第2塗料を塗装した後、上記模様凹部以外における上記第2塗料の一部又は全部を掻き取ることにより、上記第1インク受容層とは上記インク受容性能が異なる第2インク受容層を形成して、上記第1インク受容層と上記第2インク受容層とにより構成される上記複数の被印刷領域を設けることを特徴とする化粧建築板の製造方法。
  5. 意匠面にインクジェット印刷が施された化粧建築板であって、
    上記インクジェット印刷は、上記意匠面に形成されたインク受容層の上に施されており、
    該インク受容層は、インク受容性能の異なる複数の被印刷領域からなることを特徴とする化粧建築板。
  6. 請求項5において、上記インクジェット印刷は、フルカラーのインクジェット印刷であることを特徴とする化粧建築板。
  7. 請求項5又は6において、上記インク受容層は、上記複数の被印刷領域を互いに同色としていることを特徴とする化粧建築板。
  8. 請求項5〜7のいずれか一項において、上記化粧建築板は、上記意匠面に部分的に模様凹部を設けてなり、上記インク受容層は、上記意匠面に形成された第1インク受容層と、該第1インク受容層の上であって少なくとも上記模様凹部に形成された第2インク受容層とを有し、上記第1インク受容層と上記第2インク受容層とによって、上記複数の被印刷領域を構成していることを特徴とする化粧建築板。
JP2004276446A 2004-09-24 2004-09-24 化粧建築板及びその製造方法 Pending JP2006088502A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004276446A JP2006088502A (ja) 2004-09-24 2004-09-24 化粧建築板及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004276446A JP2006088502A (ja) 2004-09-24 2004-09-24 化粧建築板及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006088502A true JP2006088502A (ja) 2006-04-06

Family

ID=36229926

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004276446A Pending JP2006088502A (ja) 2004-09-24 2004-09-24 化粧建築板及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006088502A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007170014A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd 建築板
JP2008057131A (ja) * 2006-08-29 2008-03-13 Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd 化粧建築板
JP2008063831A (ja) * 2006-09-07 2008-03-21 Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd 化粧建築板
JP2011056362A (ja) * 2009-09-08 2011-03-24 Kmew Co Ltd 化粧基材の製造方法
JP2013204231A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Kmew Co Ltd 化粧建築板の製造方法
JP7442008B1 (ja) 2023-08-25 2024-03-01 永大産業株式会社 階段を構成する構成部品とその製造方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11310485A (ja) * 1998-04-24 1999-11-09 Nichiha Corp 窯業系建築板及びその製造方法
JP2001293838A (ja) * 2000-04-11 2001-10-23 Daiken Trade & Ind Co Ltd 化粧板の製造方法
JP2001323628A (ja) * 2000-05-12 2001-11-22 Nichiha Corp 建築板及びその塗装方法
JP2003211618A (ja) * 2002-01-24 2003-07-29 Dainippon Ink & Chem Inc 化粧板
JP2004050520A (ja) * 2002-07-17 2004-02-19 Nichiha Corp 建築板印刷装置及び建築板
JP2004060241A (ja) * 2002-07-26 2004-02-26 Nichiha Corp 建築板及び建築板印刷装置
JP2004211499A (ja) * 2003-01-08 2004-07-29 Nichiha Corp 建築板並びにその製造装置及び製造方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11310485A (ja) * 1998-04-24 1999-11-09 Nichiha Corp 窯業系建築板及びその製造方法
JP2001293838A (ja) * 2000-04-11 2001-10-23 Daiken Trade & Ind Co Ltd 化粧板の製造方法
JP2001323628A (ja) * 2000-05-12 2001-11-22 Nichiha Corp 建築板及びその塗装方法
JP2003211618A (ja) * 2002-01-24 2003-07-29 Dainippon Ink & Chem Inc 化粧板
JP2004050520A (ja) * 2002-07-17 2004-02-19 Nichiha Corp 建築板印刷装置及び建築板
JP2004060241A (ja) * 2002-07-26 2004-02-26 Nichiha Corp 建築板及び建築板印刷装置
JP2004211499A (ja) * 2003-01-08 2004-07-29 Nichiha Corp 建築板並びにその製造装置及び製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007170014A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd 建築板
JP2008057131A (ja) * 2006-08-29 2008-03-13 Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd 化粧建築板
JP2008063831A (ja) * 2006-09-07 2008-03-21 Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd 化粧建築板
JP2011056362A (ja) * 2009-09-08 2011-03-24 Kmew Co Ltd 化粧基材の製造方法
JP2013204231A (ja) * 2012-03-27 2013-10-07 Kmew Co Ltd 化粧建築板の製造方法
JP7442008B1 (ja) 2023-08-25 2024-03-01 永大産業株式会社 階段を構成する構成部品とその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2108524B1 (en) Method for manufacturing coated panels and coated panel
US9290040B2 (en) Methods for manufacturing panels and panel
JP4598685B2 (ja) 化粧建築板の絵柄の表現方法
WO2009087440A9 (en) Floor covering, formed from floor panels and method for manufacturing such floor panels
CN110450558B (zh) 一种宽色域打印流程及方法
CN104210265B (zh) 高网线水印彩箱的生产方法
JP2006088502A (ja) 化粧建築板及びその製造方法
US7827911B2 (en) Method for printing on tablets
JPH11138863A (ja) 金属化粧板の製造方法及び金属化粧板用プリンタ
JP6455754B2 (ja) 木質建材および木質建材の製造方法
CN205033854U (zh) 一种带动态质感花纹的印刷品
JP6463864B2 (ja) インクおよび湿潤剤を用いて吸収性の被印刷材料に印刷を施す方法
JP2003305820A (ja) 建築板及びその製造方法
JP4253297B2 (ja) 化粧建築板及びその製造方法
KR200437867Y1 (ko) 유브이 프린터를 이용한 이중겹침 인쇄의 마루판재
JP3731568B2 (ja) 化粧建築板及びその製造方法
JP3792603B2 (ja) 化粧建築板及びその製造方法
JP2008180003A (ja) 建築材
JP2005246224A (ja) 建築板印刷方法
EP3103621B1 (en) Method of elevated printing
JP6557511B2 (ja) 塗膜構成体及びその製造方法並びに建築板
JP2007062314A (ja) 印刷方法
JP6846668B2 (ja) 凹条部の加飾方法
JP3911700B1 (ja) 畳表に絵柄を印刷する方法
JP5003175B2 (ja) 凹凸模様形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061031

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061221

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070206