以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態の遊技システムのシステム構成図である。
図1に示す遊技場の内部には内部ネットワークが設けられており、該内部ネットワークには遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)1、及び、中継装置(ルータ)2が接続されている。
遊技場内に設けられた内部ネットワークは、例えば、Ethernet(登録商標、以下同じ)によって構成されている。該内部ネットワークに接続された機器にはアドレスが設定されており、機器間の通信(例えば、特定の機器に対するデータの転送や指令信号の送信)や、複数の機器に対する同報通信(例えば、マルチキャストやブロードキャスト)を行うことができる。
遊技場内部管理装置1は、遊技用装置4から遊技情報を収集し、各遊技用装置4の動作状態を監視する。
中継装置2は遊技場内の島設備毎に設けられており、該島設備に設置された情報収集端末装置3からの情報を中継して、該情報を内部ネットワークに向けて送信する。なお、中継装置2の設置は、島設備毎に限られず、フロア毎又は所定のブロック毎であってもよい。
情報収集端末装置3は遊技用装置4毎に接続されており、遊技用装置4から出力される遊技情報を収集する。なお、複数(例えば、2台)の遊技用装置4に対して1台の情報収集端末装置3を接続する構成でもよい。
情報収集端末装置3は、遊技用装置4から出力される遊技情報を収集すると、所定期間の遊技情報の累積値(例えば、遊技機4aから出力されるメダル払出信号に基づいて算出されるメダル払出枚数(セーフ数)の累積値)を生成し、遊技情報の累積値を遊技場内部管理装置1に送信する。この情報収集端末装置3が生成する所定期間の遊技情報の累積値は、通常は一営業単位毎に累積算出される。この累積値は、例えば、所定時間経過毎、一営業単位毎、又は、遊技場内部管理装置1からのポーリング応答時に送信される。
ここで営業単位とは一日の営業開始から営業終了までを意味し、開店時間より早く始まり閉店時間より遅く終わる。なお、一日の営業時間を午前、午後等に分割して、一日に複数の営業単位を設定してもよい。また、営業単位を、複数日(例えば、1週間)にわたるものとしてもよい。
遊技用装置4は、島設備に複数台ずつ設置されており、遊技機(スロットマシン)4aに、メダル貸ユニット4bが付加されて構成されている(図6参照)。
なお、遊技機4aがパチンコ遊技機の場合は、セーフ数を補給タンクから、アウト数をアウトタンクから収集するように構成してもよい。
本発明の実施の形態では、情報収集端末装置3からの情報を中継する中継装置2を島設備毎に設けたが、中継装置2を設けることなく、情報収集端末装置3を内部ネットワークに直接接続するように構成してもよい。また、情報収集端末装置3の代わりにリモートIOを置き、中継装置2の代わりに複数の遊技用装置4に対応する情報収集端末装置3を設置することもできる。このように構成することで、従来、島コンピュータと称された方式での遊技システムにも対応することができる。
図2は、本発明の実施の形態の遊技場内部管理装置1の構成を示すブロック図である。
遊技場内部管理装置1には、CPU101、プログラム等を予め格納したROM102、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM103、各種データを記憶するハードディスク、不揮発メモリ(フラッシュメモリ等)等の記憶装置105が設けられている。RAM103は、情報収集端末装置3が送信した遊技情報の累積値を記憶する。これらのCPU101、ROM102、RAM103及び記憶装置105はバス104によって接続されている。このバス104はCPU101がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
バス104には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート106、I/Oポート107及び外部ネットワーク通信ポート108が接続されている。ネットワーク通信ポート106は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、内部ネットワークと接続されている。I/Oポート107には、遊技情報の抽出条件設定画面(図14)、遊技用装置4から収集したデータ、又は、遊技場内部管理装置1の稼動状態を表示するディスプレイによって構成される出力装置109が接続される。
また、I/Oポート107には、遊技場内部管理装置1の操作のための設定入力装置(キーボード、マウス等)110が接続される。この設定入力装置110を用いて、後述する遊技情報の抽出条件を入力し、設定する。
外部ネットワーク通信ポート108は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、遊技場の外部に設けられた外部ネットワークと接続されている。よって、遊技場内部管理装置1は、外部ネットワークに接続された遊技場外部の機器と通信をすることができる。
図3は、本発明の実施の形態の情報収集端末装置3に設けられたマイクロプロセッサ300の構成を示す。情報収集端末装置3は、マイクロプロセッサ300、電源回路及びデータ入出力用端子が設けられている。
マイクロプロセッサ300は、3個のCPU301〜303を内蔵した1チップタイプのプロセッサであり、メディアアクセスコントロールCPU(MACCPU)301、ネットワークCPU302、アプリケーションCPU303の3つのCPUを内蔵している。また、これらのCPU301〜303が接続されているアドレス及びデータのためのコモンバス304には、各CPUに共通して使用されるメモリとして、RAM305、EEPROM306、及び、ROM307が接続されている。RAM305は、CPUによるプログラム実行時のワークエリアとして使用されるメモリである。EEPROM306は不揮発性のメモリである。
また、このコモンバス304には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート308及びI/Oポート309も接続されている。
EEPROM306は、不揮発性のメモリであって、ネットワーク構成及びアドレスの指定情報、識別コード等の情報収集端末装置3に設定される情報等を記憶している。識別コード以外は、プログラムにより書き換え可能である。識別コードは、EEPROM306の製造過程で改変不能に書き込まれるものであり、チップ毎に異なるコードを書き込むことができる。この識別コードは、ネットワークを介して外部から読み出すことができるので、情報収集端末装置3の識別に用いることができる。すなわち、遊技用管理装置1は、どの情報をどの情報収集端末装置3が出力したかを知ることができる。EEPROM306のプログラムによって書き換え可能な部分及びROM307には、遊技情報の収集に用いられるプログラムが記憶されている。
ネットワーク通信ポート308は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのポートである。ネットワーク通信ポート308は、ドライバを介してネットワーク接続端子に接続されており、該ネットワーク接続端子には中継装置2が接続され、遊技場内部管理装置1と信号(データ信号、指令信号)を送受信する。
I/Oポート309は、パラレル又はシリアルの入出力ポートであり、ドライバを介して外部入出力端子に接続されている。該外部入出力端子には、遊技機4aから出力されるメダル払出信号(セーフ信号)、メダル投入信号(アウト信号)、特賞信号(ビッグボーナス信号、レギュラーボーナス信号)や、周辺装置312(メダルサンド4b)から出力される売上信号等のデータが入力される。なお、メダル払出信号(セーフ信号)、メダル投入信号(アウト信号)は、遊技機4aの遊技制御装置に備えられた遊技用マイクロコンピュータ455(図5参照)と、通信ポート310とで直接通信することで受信することもできる。
通信ポート310は、遊技機4aに設けられた遊技用マイクロコンピュータ455の通信ポートとの間で、所定のプロトコルで通信を行う通信ポートで、遊技機4aの遊技制御基板上に設けられたコネクタと接続されている。
プロセッサには、CPU301〜303のクロックやリセット等の制御信号を出力する制御回路311も内蔵されている。
遊技用装置4から情報収集端末装置3に遊技情報が入力されると、アプリケーションCPU303によって遊技情報の累積値が算出される。また、算出された遊技情報の累積値はネットワーク通信ポート308から出力される。ネットワーク通信ポート308から出力された遊技情報の累積値は遊技場内部管理装置1にて管理される。
図4は、本発明の実施の形態の遊技機(パチスロ機)4aの構成を示す正面図である。
遊技機4aは、左側に蝶番を有し、この蝶番を軸として片開き形式に開閉自在な前面パネル401を備えている。この前面パネル401の背面側には、可変表示装置(変動表示装置)を構成する3個のリール(可変表示部)402a、402b、402cが回転自在な状態で横に並んで配置されている。各リール402a〜402cの外周面には、複数種類のシンボル(図柄)からなる図柄列が表記されている。リール402a〜402cはリール駆動部によって駆動され、互いに独立に回転するようになっている。このリール駆動部は、例えば、ステッピングモータ(402Ma、402Mb、402Mc、図5参照)から構成されている。本発明の実施の形態の遊技機は、リール402a〜402cの回転によって可変表示ゲームが行われ、前記可変表示の停止結果が有効ライン上において所定の停止表示態様(所定の図柄組合せ態様)となることによって、所定の遊技価値を遊技者に付与する。
前面パネル401の上部の略中央には、リール402a〜402cの回転によって可変表示(変動表示)される図柄を遊技者に視認させるための表示窓部403が設けられている。リール402a〜402cが停止している状態で、表示窓部403からリール402a〜402cの外周面に表記された図柄列のうち3個の図柄がそれぞれ視認可能となっている。つまり、リール402a〜402cが停止した状態で表示窓部403には合計9個の図柄が視認できる。
表示窓部403の上方には、補助ゲームが実行されたり、可変表示ゲームに関連して演出表示、情報表示を行う補助表示装置404が設けられている。この補助表示装置404は表示制御装置470(図5参照)によって制御され、表示内容を可変する。
表示窓部403の左側方には、メダルの賭数(ベット数)に対応して有効化されたベットライン(有効ライン)を表示するベットライン表示部405が設けられている。メダルのベット数とは、遊技者が遊技のために投入したメダルの数、又は、予め遊技者が投入したメダルの記憶数(クレジット数)から減算され、遊技に使用されるメダルの数である。なお、遊技を開始するために遊技者がメダルを投入したり、記憶数から減算したりする操作をベットという。
ベットライン表示部405は、例えば、ベット数が1枚のときは、ベットライン表示部405の「1」のランプだけが点灯して、中段の横ラインだけが有効ラインであることを示す。ベット数が2枚のときは、ベットライン表示部405の「1」と「2」のランプが点灯して、上段、中段、下段の3本の横ラインが有効ラインであることを示す。ベット数が3枚のときは、ベットライン表示部405の「1」「2」「3」の全てのランプが点灯して、3本の横ラインと右下がり、右上がりの2本の斜めラインの合計5ラインが有効ラインであることを示す。
表示窓部404の右側方には、遊技状態を表示する遊技状態表示部406が設けられている。遊技状態表示部406は、遊技可能な状態であることを示し、リプレイ入賞を獲得したこと及び現在行っている遊技がリプレイ入賞後のリプレイゲームであることを示す「REPLAY」表示、遊技者がメダルを投入してスタートレバーを操作してからリールの回転が開始するまで待ち時間があることを示す「WAIT」表示、メダルの投入を促す「INSERT MEDALS」表示によって構成される。
表示窓部403の下方には、遊技者が入賞を確定してメダルを獲得したときの払出枚数を表示する払出数表示部407、AT状態中、ビッグボーナス(BB)状態中又はレギュラーボーナス(RB)状態中の残りゲーム回数等を表示する遊技進行表示部408、メダルのクレジット数を表示するクレジット数表示部409が設けられている。これらの表示部407、408、409には、7セグメントのLEDや液晶ディスプレイ等を用いる。
前面パネル401の上部には、透光性を有する前面カバー部材410が装着され、この前面カバー部材410の背面側には、ランプやLED等からなる装飾表示部436(図5参照)やスピーカ等からなる音声発生部等が配設されている。
また、前面パネル401の上半部と下半部の中間にある傾斜台部411には、メダルを投入するメダル投入口412が配設され、遊技者はこの投入口にメダルを投入することにより遊技ができるようになっている。
また、傾斜台部411には、クレジットしたメダルを押圧操作によって1枚ずつベット可能な1ベットボタン(1ベットスイッチ)413と、1回の押圧操作によって最大ベット可能枚数だけメダルがベットされるマックスベットボタン(MAXベットスイッチ)414が設けられている。このマックスベットボタン414を操作すると、例えば、メダルがベットされていないときには3枚のメダルがベットされ、メダルが1枚ベットされているときは、さらに2枚のメダルがベットされる。これらベットボタン413、414により、メダル投入口412よりメダルを投入することなく、クレジット数表示部409に表示されているクレジット数以内でメダルをベットすることができ、このベット数に応じて有効ラインが設定される。
前面パネル401の下部には矩形状の化粧パネル416が設けられている。化粧パネル416の上方には、メダルをクレジットとして記憶可能なクレジット状態と、メダルをクレジットとして記憶不能な非クレジット状態の何れか一方の状態に選択的に切換可能なクレジット選択ボタン(クレジット選択スイッチ)415、リール402a〜402cの回転を開始するためのスタートレバー(スタートレバースイッチ)417が設けられている。よって、クレジット選択ボタン415によってクレジット状態から非クレジット状態に切り替えられると、クレジット数はクリアされ、クレジット数に相当するメダルが受皿423に排出される。
また、化粧パネル416の上方には、メダル返却ボタン419が設けられている。メダル返却ボタン419を操作することによって、メダル流下路内のメダル詰まり時に、メダルが受皿423に返却される。
また、化粧パネル416の上方には、リール402a〜402cの回転を停止させ、停止図柄を導出させるためのリール停止ボタン(リール停止スイッチ)418a、418b、418cが設けられている。リール停止ボタン418a〜418cが操作されると、各スイッチに対応したリール402a〜402cが回転を停止する。
各リール停止ボタン418a〜418cには、リール停止ボタンを発光させることでリール停止ボタンが操作可能な状態であることを報知する操作情報ランプが内蔵されている。これらの操作情報ランプが点灯していない間はリール停止ボタン418a〜418cが操作不能となり、操作情報ランプが点灯している間はリール停止ボタン418a〜418cが操作可能となるように制御される。よって、操作情報ランプが点灯していない間はリール停止ボタン418a〜418cを操作してもリール402a〜402cの回転は停止しない。また、操作情報ランプの点灯色によって、リール停止ボタン418a〜418cが操作可能であるかを報知するようにしてもよい。
また、化粧パネル416の左右両側方には、透光性を有する前面カバー部材420が装着されている。この前面カバー部材420の背面側には、ランプやLED等からなる装飾表示部437(図5参照)が配設されている。
また、化粧パネル419の下方には、前面パネル402の背面側にあるメダル払出部403(図5参照)より払出されたメダルを貯留可能な受皿423や、灰皿421が設けられている。
図5は、本発明の実施の形態の遊技用装置4の制御系の一部を示すブロック図である。
本遊技機の制御系統は、遊技機内部に配置される遊技制御装置450を主要な構成要素としている。遊技制御装置450は、遊技の総括的制御(遊技進行の制御処理及び各被制御機器の制御)を行う制御装置で、CPU451、ROM452、RAM453を備える遊技用マイクロコンピュータ455及びインターフェース(I/F)454を備えている。
CPU451は、制御部、演算部を備え、遊技制御のための各種演算制御を行う。また、予め定められている特別の図柄組み合わせ態様が可変表示ゲームにおいて形成されるようにリール402a〜402cを停止させるか否かを決定する内部抽選用の乱数を生成する。そして、当該生成された乱数に基づいて内部抽選を行う。内部抽選における各入賞の当選確率は投入メダルの賭数により変更され、賭数が多いほど当選確率が高くなるように制御している。なお、CPU451のソフトウェア処理によって内部抽選用乱数を生成する代わりに、遊技制御装置450に乱数を発生する乱数発生器を設け、該乱数発生器から出力される乱数を内部抽選用の乱数として用いて内部抽選を行うようにしてもよい。
この内部抽選の結果(入賞フラグの成立/未成立)は、サブ制御手段としての演出制御装置460を介して表示制御装置470に送信され、前記抽選結果に基づいて補助表示装置404の補助ゲームが制御される。補助ゲームが実行される確率も投入メダルの賭数が多いほど高くなるようにして、内部抽選の結果に応じて補助ゲームを適当な頻度で実行できるようにしてもよい。なお、この補助ゲームを実行するか否かを決定する抽選は、CPU451で行うこともできるが、サブ制御手段としての演出制御装置460で行ってもよい。
ROM452には、制御処理を実行するためのプログラムや制御データ(例えば、内部抽選用の判定値)が格納されている。RAM453はCPU451で生成される内部抽選用の乱数の記憶領域や、その他の各種データ(例えば、メダルのクレジット数、メダルの賭数、成立フラグなど)を一時的に記憶する記憶領域及びCPU451の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備えている。
入出力インターフェース(I/F)454は、図示しないローパスフィルタやバッファゲートを介して、ベットスイッチ413、414、クレジット選択スイッチ416、スタートレバースイッチ417、各リール停止ボタン418a〜418c、メダル検出センサ430、リール位置検出センサ431a〜431c、払出メダル検出センサ432a、確率設定装置433、リセットスイッチ434及び前面枠開放検出スイッチ435から入力される信号を、CPU451に対して出力している。
投入メダル検出センサ430は、メダル投入口412より投入されたメダルを検出するセンサである。スタートレバースイッチ417は、スタートレバーが操作されたことを検出するスイッチである。リール停止スイッチ418a〜418cは、リール停止ボタンに各々設けられ、各リール停止ボタンが操作されたことを検出するスイッチである。リール停止ボタンの操作が、リール停止スイッチ418a〜418cによって検出されると、各々対応したリール402a〜402cの回転が停止する。リール位置検出センサ431a〜431cは、リール402a〜402c毎に各々設けられ各リール402a〜402cの停止位置を検出するセンサである。
1ベットスイッチ413は、1ベットボタンが押されたことを検出するスイッチである。マックスベットスイッチ414は、マックスベットボタンが押されたことを検出するスイッチである。クレジット選択スイッチ415は、クレジット選択ボタンが押されたことを検出するスイッチである。払出メダル検出センサ432aは、メダル払出部432から払い出されたメダルを計数するために、メダルの払出枚数を検出するセンサである。リセットスイッチ434は、遊技機の遊技状態を初期化するスイッチである。前面枠開放検出スイッチ435は、前面パネル401が開放されたことを検出するスイッチである。
確率設定装置433は遊技機の設定を切り替える装置で、遊技機4aの裏面側に設けられる。この設定は入賞フラグが成立する確率が異なる1〜6の設定が用意されており、設定1は入賞フラグの成立確率が一番低く、設定値が大きくなるにつれ入賞フラグの成立確率は高くなるように切り替えることができる。なお、入賞フラグが成立する確率が異なることで、所定量の遊技をしたときに、遊技者が獲得することができる遊技メダルの量が異なる。
また、入出力インターフェース(I/F)454は、CPU451から出力される制御信号を、図示しない出力ポートやドライバを介して、リール用モータ402M(402Ma〜402Mc)、ベットライン表示部405、遊技状態表示部406、払出数表示部407、遊技進行表示部408、クレジット数表示部409、メダル払出部432、外部信号出力部433、装飾表示部436、演出制御装置(サブ制御手段)460等に出力している。
このメダル払出部432は払出手段として機能し、リールの停止位置の検出結果に基づいて、入賞に対応する停止表示態様が有効ライン上に形成されているときに、遊技制御装置450から出力される払出指令信号によって制御され、所定数のメダルを受皿423に払い出す。
ホッパモータ432Mは、メダル払出部432に設けられており、ホッパモータ432Mの動作によって、メダル払出部432からメダルが排出される。
サブ制御装置としての演出制御装置460は、制御用CPU、RAM及びROMを備えており、補助ゲームの演出に関わる情報表示や音出力等を統括して制御する。例えば、投入メダル検出センサ430、1ベットスイッチ413又はマックスベットスイッチ414何れかからの検出信号により賭入力(ベット)が検出されることに伴い、遊技制御装置450から送信される賭入力情報を受信することに基づいて、補助表示装置404で演出表示される補助ゲームに関する制御処理や、音出力装置434から出力される補助ゲームに対応した音に関する制御処理等を行い、その制御処理に応じて表示制御信号を表示制御装置470に送信し、音制御信号を音制御装置480に送信する。
また、演出制御装置460は、特定入賞が獲得され派手な演出が行われている特定遊技状態中に、一定時間ゲームが実行されなければ補助表示装置404の演出表示や音出力部434からの出力を小さくしたり停止させたりする制御等も行う。
表示制御装置470は、表示制御用CPU及びRAM、情報表示データを記憶するROM等で構成され、演出制御装置460から送信された制御信号に基づいて、後述する補助ゲームを構成する演出情報(演出パターン)を補助表示装置404に送信して表示させる。
音制御装置480は、音制御用CPU及びRAM、効果音データを記憶するROM、及びアンプ等で構成され、演出制御装置460から送信された音制御信号に基づいて音出力部434から遊技状態に対応した効果音や前記補助ゲームに応じた所定の演出音を出力させる。
また、遊技制御装置450と演出制御装置460との通信は、遊技制御装置450から演出制御装置460への単方向にのみ制御信号が送信されるようになっていて、遊技制御装置450への不正な信号が入力されるのを防止している。
外部信号出力部433からは、稼動状況に関する各種情報(メダルの投入や払出しに関する信号や、BB状態或いはRB状態であることを示す信号等)を情報収集端末装置3に送信することによって出力可能となっている。また、各入賞フラグの成立に関連する情報等を含むテスト用のデータ(検査用のデータ)も出力可能となっている。
遊技機の電源装置(図示省略)は、電源回路のほかに、バックアップ電源部と停電監視回路とを備えている。停電監視回路は、電源装置の所定の電圧降下を検出すると、遊技制御装置450、演出制御装置460等に対して停電検出信号とリセット信号とを順に出力する。遊技制御装置450は、停電検出信号を受けると所定の停電処理を行い、リセット信号を受けるとCPUの動作を停止する。バックアップ電源部は遊技制御装置450のRAM453等にバックアップ電源を供給して、遊技データ(遊技情報、遊技制御情報)等に関する記憶内容を保持させる。
図6は、本発明の実施の形態の遊技機4a周辺のブロック図であり、遊技用装置4が出力する遊技情報を示す。
遊技機4aに設けられた外部信号出力部433から、情報収集端末装置3のマイクロプロセッサ300のI/Oポート309には、遊技に関わる信号(遊技情報)が出力される。
遊技機4aは、可変表示開始のためにスタートレバーが操作されたときに、当該遊技のベット数を「メダル投入信号(アウト信号)」(例えば、1枚で1パルスのパルス信号)を遊技情報として出力する。
遊技機4aは、可変表示ゲームの結果として、リール402a〜402cが予め定められた所定の図柄の組み合わせで停止して入賞が確定すると、入賞内容に対応して予め定められた所定数のメダルを、受皿423に払い出し、又は、クレジット数を加算する。そして、所定数のメダルを払い出す毎に「メダル払出信号(セーフ信号)」(例えば、1枚で1パルスのパルス信号)を遊技情報として出力する。
また、遊技機4aの外部信号出力部433から出力される信号(遊技情報)には、上タンク内の賞品メダルが不足していることを示し、島設備からのメダルの補給を促す「メダル切れ信号」、所定枚数(例えば、25枚)の遊技メダルを貸し出す毎に出力される「メダル貸信号」、可変表示ゲームを開始したときに出力される「スタート信号」、可変表示ゲームが終了したときに出力される「図柄確定信号」等がある。これらの信号は、外部信号出力部433から、電圧出力形式又は接点出力形式で出力される。
また、遊技機4aの遊技用マイクロコンピュータ455の外部通信端子(図示省略)から情報収集端末装置3のマイクロプロセッサ300の通信ポート310には、遊技機4aに関わる情報が通信によって出力される。この遊技機4aに関わる情報には、遊技機4aに固有の情報として遊技用マイクロコンピュータが備えるチップID(固有情報)、遊技機4aのメーカを特定するメーカコード、遊技機4aの機種を特定する機種コード、プログラムの正当性を確認するセキュリティコード(例えば、プログラムコードのハッシュ値)等がある。
なお、前述した遊技に関わる信号(遊技情報)を遊技用マイクロコンピュータ455から通信ポート310に対して出力してもよい。この場合、所定のプロトコルを用いたデータ通信(例えば、暗号化通信)によって通信内容を秘匿することで、外部信号出力部433から出力するよりも詳細な遊技情報(例えば、抽出した乱数値など)を出力することができる。また、双方向通信によって接続相手のIDの認証を行い、不正な機器との接続を防止することができる。
また、メダル貸ユニット4bが現金サンドである場合には、メダル貸時の売上高に関する「売上信号」が出力される。なお、この現金サンドからの「売上信号」は、売上金額に関する情報の他、売上金額に相当する貸メダル数に関する情報を出力してもよい。
これらの信号を受信した情報収集端末装置3は、これらの遊技情報を加算演算し、累積値を集計して、遊技情報の累積値を内部ネットワークに向けて送信する。
また、遊技機4aが設置される島設備に、遊技機4a及びメダル貸ユニット4bに遊技メダルを補給する補給路(補給ユニット)と、遊技機4aからアウトメダルを回収する回収路(回収ユニット)とを備えた補給回収機構が設けられている場合は、遊技機4aは、補給したメダル数を計数する補給数計数部と、アウトメダル数を計数する回収メダル計数部を有する。そして、補給タンク(補給数計数部)から補給メダルの計数結果である「補給信号」(例えば、1枚で1パルスのパルス信号)を、アウトタンク(回収メダル計数部)からアウトメダルの計数結果である「アウト信号」(例えば、1枚で1パルスのパルス信号)を遊技情報として出力するようにしてもよい。この補給タンク4c及びアウトタンク4dは情報収集端末装置3に接続されており、情報収集端末装置3が、補給タンク4c及びアウトタンク4dから出力される遊技情報を加算演算し、累積値を集計して、遊技情報の累積値を内部ネットワークに向けて送信する。
なお、情報収集端末装置3は、アウト信号、補給信号、及び、売上信号を遊技機4aから直接収集してもよい。
図7は、本発明の実施の形態の機械割更新処理を行う遊技場内部管理装置1の機能ブロック図である。
機械割は、投入メダル数に対する払出メダル数の割合を表す数値であって、遊技機4aの各機種に対して1〜6の各設定に対応する機械割15が製造メーカから提示される。本発明の実施の形態では、遊技場内部管理装置1は、機械割更新処理10によって、当該製造メーカから提示された既知の機械割15と、各遊技機4aの設定値ごとに集計された遊技情報17とに基づいて、既知の機械割15を補正して、各設定値に対応する機械割16を生成する。
次に、遊技場内部管理装置1は、設定候補選定処理11を行う。まず、機械割設定20によって、複数の遊技機4aを対象として、遊技場が営業成績として目標とする機械割を設定入力装置110で設定する。そして、当該複数の遊技機4aについての、遊技場が営業成績として目標とする機械割を満足する設定値の組み合わせの候補を選定する。設定値の組み合わせの候補を選定する際には、各設定値に対応する機械割として機械割16を用いる。ただし、導入された直後の新しい機種の遊技機4aについては、製造メーカから提示された機械割15の機械割更新処理10がされていない、つまり、当該遊技機4aに対応する遊技情報が集計されていないため、製造メーカ提示の機械割15を用いて設定候補選定処理11を行う。
なお、遊技場が営業成績の目標として入力する数値は、機械割に限られず、割数設定19によって割数を設定してもよい。このとき、遊技場の交換率や稼働率などの諸条件に合わせて設定を行い、所定の変換式で割数を機械割に変換する。なお、割数とは、売上メダル数に対する景品メダル数の比率で示される。
そして、設定候補選定処理11によって、複数の各遊技機4aに対して設定値の組み合わせ候補が選定されると、当該組み合わせ候補は設定情報18として遊技場内部管理装置1のRAM103に記憶される。
設定処理12では、設定情報18に基づいて、対象となる各遊技機4aに対して設定1〜6のいずれかを設定する。設定は、情報収集端末装置3を介して自動で設定する。なお、設定情報18を出力した帳票を参照しながら手動で設定してもよい。
設定処理12によって所定の設定値が設定された遊技機(スロットマシン)4aは、遊技に伴って発生する遊技情報を情報収集端末装置3に対して出力する。なお、遊技機4aはスロットマシンに限られず、パチンコ機を対象としてもよい。
情報収集端末装置3及び遊技場内部管理装置1は、遊技情報集計処理13によって遊技機4aから出力される遊技情報を、RAM103に記憶された設定情報18と対応させて遊技用装置4ごとに集計する。更に、パラメータ設定処理14によって、遊技場で行われるイベントや休日などのパラメータの設定を、遊技情報集計処理13で集計した遊技情報に関連付けて設定する。このように、集計した遊技情報にイベントや休日などのパラメータを関連付けて記録することによって、営業日によって異なる客層、例えば、休日の客層と平日の客層とを区別し、各客層の技量を的確に抽出して、営業の実態に適した遊技場特有の機械割を生成することができる。
遊技情報集計処理13によって遊技用装置4ごとに集計された遊技情報17は、設定情報18及び各種パラメータと関連付けられた状態で、遊技場内部管理装置1のHDD105に記録される。そして、遊技場内部管理装置1は、機械割更新処理10によって記録された遊技情報17に基づいて、各設定値に対応する機械割16を生成し、数値を更新する。
このように、各設定値に対応づけて記憶された遊技情報に基づいて、製造メーカが提示する機械割15を補正することによって、遊技場の客層に応じて変動する機械割を正確に把握して、遊技場の実態にあった設定を行うことができる。
図8は、本発明の実施の形態の機種コード設定処理のフローチャートである。
機種コード設定処理は、営業を開始するごと、遊技機4aが出力する何らかの信号が検出され、遊技機4aが稼動を開始したと判定されたとき、又は、情報収集端末装置3が遊技機4aとの新たな接続関係を検出したときに、遊技場内部管理装置1のCPU101で実行される。
遊技場内部管理装置1は、ネットワーク通信ポート106を介して、情報収集端末装置3の端末IDを読み込む(S11)。この端末IDには、情報収集端末装置3に唯一に設定された固有番号(情報収集端末装置3の製造時にROM307に書き込まれた固有の識別番号)や、情報収集端末装置3に付与されたネットワークアドレスを用いることができる。
そして、情報収集端末装置3を介して、接続される遊技機4aから機種コードを読み出して、RAM103に設定する(S12)。
その後、情報収集端末装置3に設定された台番号を読み出して、RAM103に設定する(S13)。なお、1台の情報収集端末装置3に複数の遊技機4aが接続されている場合、情報収集端末装置3には複数の台番号が設定される。
そして、全ての情報収集端末装置3について、遊技機4aの機種コード、及び、台番号の設定が終了したか否かを判定する(S14)。設定が終了していない情報収集端末装置3があれば、ステップS11に戻って機種コード設定処理を継続する。一方、全ての情報収集端末装置3の設定が終了していれば、機種コード設定処理を終了する。
このようにして、情報収集端末装置3を特定する端末IDと、当該情報収集端末装置3に接続されている各遊技機4aの機種コード及び台番号を対応づけることによって、いずれの情報収集端末装置3からいずれの機種のどの台番号の遊技機4aからの遊技情報が収集されるかを特定することができる。
図9は、本発明の実施の形態の設定情報18の設定処理12のフローチャートであって、遊技場内部管理装置1のCPU101で実行される。
図7に示す設定候補選定処理11によって、各遊技機4aに対する設定値の設定候補が選定されると、当該設定候補の組み合わせは、設定情報18として遊技場内部管理装置1のRAM103に記憶される。
そして、遊技場内部管理装置1は、図8のステップS13で設定した各遊技機4aの台番号を参照して(S21)、当該台番号と設定情報18に記憶された台番号とを照合する。そして、各遊技機4aに対して選定された設定値を当該各遊技機4aに設定する(S22)。
そして、全ての遊技機4aに対して設定情報18に記憶された設定が終了したか否かを判定する(S23)。このとき、一部の遊技機4aについての設定が終了していない場合は、ステップS21へ戻って、設定の終了していない遊技機4aについて設定情報設定処理を継続する。一方、全ての遊技機4aについての設定が終了した場合は、設定情報設定処理を終了する。
図10は、本発明の実施の形態のパラメータ設定処理14のフローチャートであって、遊技場内部管理装置1のCPU101で実行される。
遊技場内部管理装置1は、まず、日付と日付に対応する曜日を設定する(S31)。また、祝日や祭日などの休日を、日付と関連付けて設定する(S32)。
次に、イベントの情報を設定する(S33)。イベントは、例えば、イベント1として、遊技機4aの所定機種が、遊技場内においてイベント対象の機種であったか、イベント2として、遊技機4aの所定機種以外の機種が、遊技場内においてイベント対象の機種であったか、イベント3として、他の遊技場においてイベントが実行されていたかを、それらのイベント名とともに設定する。そして、これらのイベント1〜3のいずれかに該当する日付について、イベントに該当する旨を設定する(S33)。
そして、全てのイベントについてパラメータの設定が終了したか否かを判定する(S34)。設定が終了していないイベントがあれば、ステップS33へ戻って、更にイベントの設定を行う。一方、全てのイベントについてパラメータの設定が終了したときは、パラメータ設定処理を終了する。
このように、イベントと関連付けて遊技情報を収集することで、イベントによる客層の変化を抽出することができる。
なお、日付、曜日、及び、休日は、一度設定すれば変更されないため、繰り返し設定する必要はない。
図11は、本発明の実施の形態の遊技情報集計処理13のフローチャートであって、情報収集端末装置3のアプリケーションCPU303、及び、遊技場内部管理装置1のCPU101で実行される。
情報収集端末装置3は、遊技機4aからのアウト信号(メダル投入信号)が、I/Oポート309を介して入力されたか否かを判定する(S41)。アウト信号が検出されたときは、当該アウト信号に相当する数のアウト数を、RAM305に既に記憶されているアウト数に加算して更新する(S42)。遊技機4aからアウト信号が検出されなかったときは、アウト数を更新せずにステップS43に進む。
次に、遊技機4aからのセーフ信号(メダル払出信号)が、I/Oポート309を介して入力されたか否かを判定する(S43)。セーフ信号が検出されたときは、当該セーフ信号に相当する数のセーフ数を、RAM305に既に記憶されているセーフ数に加算して更新する(S44)。遊技機4aからセーフ信号が検出されなかったときは、セーフ数を更新せずにステップS45に進む。
そして、情報収集端末装置3は、遊技情報の集計が終了したか否かを判定する(S45)。集計は、一営業単位毎に行う。一営業単位の営業が終了すると、遊技場内部管理装置1に営業終了指示がされ、遊技場内部管理装置1から、情報収集端末装置3に対して、営業終了指令信号が送信される。この営業終了指令信号に基づいて、情報収集端末装置3は集計の終了を判定する。
集計が終了していないと判断されたときは、ステップS41に戻って、集計終了条件を満たすまで(営業終了指令信号を受信するまで)遊技情報の集計を継続する。一方、集計が終了すると、情報収集端末装置3は、当該情報収集端末装置3の端末ID、及び、ステップS41〜S44で集計したアウト数及びセーフ数を、ネットワーク通信ポート308を介して遊技場内部管理装置1へ送信する(S46)。
次に、遊技場内部管理装置1における遊技情報集計処理を説明する。
遊技場内部管理装置1は、情報収集端末装置3から端末ID、及び、集計したアウト数及びセーフ数を受信すると(S47)、受信した情報を記録するための新規レコードを、作成する(S48)。そして、作成した新規レコードに、ステップS47で受信したアウト数、及び、セーフ数を記録し、HDD105に格納する(S49)。
次に、機種コード設定処理(図8)によって端末IDと関連づけて設定された機種コード及び台番号を参照して、当該端末IDの機種コード及び台番号と、設定情報18を参照して当該遊技機4aに設定されている設定値を記録する(S50)。
次に、当該レコードが集計された日付及び曜日を記録する(S51)。また、当該日付が休日である場合は、休日である旨を記録して、当該日付においてイベント1〜3のいずれかのイベントが実行されている場合は、当該イベントが実行されている旨を記録する(S52)。これらのパラメータは、図10に示すパラメータ設定処理によってRAM305に記憶されているため、これを参照する。
遊技場内部管理装置1は、集計の対象である情報収集端末装置3から、遊技情報の受信が終了したか否かを判定する(S53)。対象の情報収集端末装置3からの遊技情報の受信が終了していない場合は、ステップS47に戻り遊技情報集計処理を継続する。一方、対象の情報収集端末装置3からの遊技情報の受信が終了している場合は、遊技情報集計処理を終了する。
図12は、本発明の実施の形態の遊技情報集計処理によって集計された遊技情報のデータベースの説明図である。本データベースは遊技場内部管理装置1のHDD105に記憶され、各遊技機4aについて一つのレコードが記録される。
日付は、遊技情報を集計した日付である。台番号は、個々の遊技機4aを識別するために割り当てられた番号であって、遊技情報を集計した遊技機4aの台番号が記録される。設定は、各遊技機4aに設定された機械割の設定であって、1〜6までの値が記録される。機種コードは、各遊技機4aの機種を識別するための機種コードが記録される。
アウト数は、図11のステップS41〜S44で情報収集端末装置3によって一営業単位において集計されたアウト数の合計である。セーフ数は、図11のステップS41〜S44で情報収集端末装置3によって一営業単位において集計されたセーフ数の合計である。
曜日は、記録された日付に対応する曜日である。休日は、記録された日付が休日か否かを示し、休日である場合はその旨(例えば、「○」)が記録され、休日でない場合はいずれの値も記録されない。
イベント1〜3は、記録された日付に該当するイベントが行われたかを示し、イベントが行われた場合は該当するイベントの項目にその旨(例えば、「○」)が記録され、イベントが行われなかった場合は、該当するイベントの項目にはいずれの値も記録されない。
図13は、本発明の実施の形態の機械割更新処理10のフローチャートであって、遊技場内部管理装置1のCPU101で実行される。
機械割更新処理10では、遊技場内部管理装置1のHDD105に記録された各遊技機4aの遊技情報のうち、所定の条件を満たすデータのみを抽出する。更に、当該抽出したデータに基づいて、当該条件にそって機械割を生成(補正)する。なお、機械割は遊技機4aの機種ごとに異なるため、機種ごとに機械割更新処理10が行われる。
まず、遊技場内部管理装置1では、設定入力装置110に遊技情報の抽出条件が入力される(S51)。抽出条件としては、例えば、遊技情報を抽出する期間、曜日、イベントが入力される。このように抽出条件を入力し設定することによって、所望の条件に適合した遊技情報のみを抽出して、各条件に合った機械割を生成することができる。
次に、設定入力装置110によって、抽出する遊技情報のデータ量を設定する(S52)。データ量は、抽出しようとするアウト数を設定する。そして、設定されたアウト数に相当するセーフ数のデータ量を遊技情報17から抽出する。これらのアウト数及びセーフ数のデータ量に基づいて、機械割16を生成する。なお、セーフ数のデータ量を設定してから、設定されたセーフ数に相当するアウト数を抽出することによって、機械割16を生成してもよい。
設定するアウト数の量は、予め設定されたA〜Cのデータ量(図15(B))のいずれかを選択して入力する。ただし、データ量はA〜Cに限られない。また、データ量は予め設定された値から選択するのではなく、所望の任意の量(例えば、1500000)に設定してもよい。
また、所定量の遊技情報を抽出して、当該抽出した遊技情報に基づいて生成した機械割16の信頼度を、遊技情報を抽出するデータ量として設定してもよい。例えば、信頼度を95%と設定した場合、信頼度95%を満たすのに必要な量の遊技情報を抽出して、機械割16を生成する。このように、信頼度を基準として抽出するデータ量を設定することによって、生成する機械割16の信頼性が高くなる。
次に、ステップS51で入力された抽出条件(期間、曜日、イベント等)の条件を満たす遊技情報を、HDD105に記録されている遊技情報17から抽出する(S53)。そして、抽出した遊技情報が、ステップS52で設定したデータ量として十分か否かを判定する(S54)。
データ量が十分なときは、ステップS56に進んで、当該抽出した遊技情報に基づいて製造メーカが提示する機械割15のデータ(図15(A))を補正して、機械割データを更新する。なお、既に製造メーカ提示の機械割15のデータに対して、機械割更新処理なされてデータが更新されている場合は、当該更新されたデータを更に補正して、機械割データを更新する。
データ量が十分な場合の補正には、抽出したデータのうち、ステップS52で設定したデータ量に相当する量の直近のデータを用いる。そして、当該データにおけるセーフ数の合計をアウト数の合計で除すことによって、ステップS51で入力した抽出条件に合った機械割を算出することができる。そして、当該算出した機械割を新たな機械割(図15(D))とする(S56)。
一方、ステップS54において、データ量が十分ではないと判定されたときは、製造メーカが提示する機械割15から算出したデータを加算して、機械割を求める(S55)。具体的な算出方法は次のようになる。
ステップS52で設定したアウト数のデータ量から、ステップS53で抽出したアウト数のデータ量を減ずることによって、不足しているアウト数のデータ量を算出する。当該算出して得たアウト数を、アウト数の加算データとする。そして、当該アウト数の加算データに、製造メーカが提示する機械割15の、該当する設定の機械割を乗ずることによって、セーフ数の加算データを算出する。
そして、算出したアウト数の加算データ及びセーフ数の加算データを、それぞれステップS53で抽出したアウト数及びセーフ数のデータ量に加える。このとき、アウト数のデータ量の合計は、ステップS52で設定したデータ量と等しくなる。
そして、抽出データに加算データを加えたセーフ数の合計をアウト数の合計で除することによって、ステップS51で入力した抽出条件に合った機械割を算出することができる。そして、当該算出した機械割を新たな機械割(図15(D))として更新する(S56)。
なお、常に製造メーカが提示する機械割17に基づく所定のデータ量(例えば、アウト数のデータ量1000000、セーフ数のデータ量981000(設定2の場合))に、抽出データ(例えば、アウト数1000000分のデータ量)を加算して、当該合計のデータ量から機械割16を算出してもよい。
このように、抽出したデータが十分な量であるときは、直近のデータを用いて新たな機械割を算出することによって、遊技場特有の最新の機械割を生成することができ、遊技者の技量が速やかに反映される。
また、抽出したデータが十分な量ではないときは、製造メーカが提示する機械割に基づいて生成したデータを加算したデータに基づいて機械割を算出することによって、遊技情報が十分に蓄積されていない段階で、信頼性の低い機械割を生成することを防止するとともに、稼動実績の増加に伴って遊技場特有の事情に基づく機械割を生成することができる。
図14は、本発明の実施の形態の設定入力画面の構成図であって、遊技場内部管理装置1に接続された出力装置109のディスプレイに表示される。
図14(A)には、遊技情報の抽出条件の入力画面を示す。この入力画面は、図13のステップS51で使用される。
期間は、機械割更新処理に用いるデータを抽出する期間を示し、例えば、過去10営業日、又は、所定の日から5営業日のように入力する。
曜日は、機械割更新処理に用いるデータを抽出する曜日を示し、例えば、月曜日から金曜日を対象とする場合は、該当する曜日を選択し、又は、土日祝日を対象とする場合は、日曜、土曜、及び、休日、祝日を選択する。
イベント1〜3は、機械割更新処理に用いるデータを抽出するイベントを示す。前述のイベント1が行われている期間のデータを抽出する場合は、イベント1の項目にイベント名が表示される。イベント2、及び、イベント3についても同様である。なお、条件とするイベントは一つに限られず、二つ以上のイベントを選択してもよい。
図14(B)には、データ量の設定画面を示す。この入力画面は、図13のステップS52で使用される。図14(B)では、データ量をA:2000000と設定した場合を示す。
図14(C)には、信頼度の設定画面を示す。この入力画面は、図13のステップS52で、抽出するデータ量として信頼度を用いて設定する場合に使用される。図14(C)では、信頼度を95%と設定した場合を示す。
図15は、本発明の実施の形態の機械割のデータベースの説明図である。
図15(A)には、製造メーカが提示する機械割のデータを示す。
新たな機種の遊技機4aが遊技場に導入されるときに、製造メーカによって測定された当該機種の機械割が提示される。この製造メーカの提示する機械割の数値は、遊技場内部管理装置1のHDD105に初期値として記憶される。
ここでは、設定1は機械割0.961、設定2は機械割0.981、設定3は機械割1.014、設定4は機械割1.075、設定5は機械割1.135、設定6は機械割1.199とする。
図15(B)には、データ量の選択に用いられる表を示す。
ここでは、Aを2000000、Bを1000000、Cを500000と設定する。図13のステップS52においては、このA〜Cをいずれかを選択することによって、データ量を設定する。
図15(C)には、機械割の補正の具体例を示す。ここでは、図15(A)の設定2に設定された遊技機4aについて、図13のステップS52でデータ量がA(2000000)と設定された場合の機械割の補正の具体例を説明する。
まず、図13のステップS51で入力した抽出条件(期間、曜日、イベント等の条件)に基づいて、対象となる遊技情報を、遊技場内部管理装置1のHDD105に記憶された遊技情報17から抽出する。図15(C)では、抽出したアウト数のデータ量は1200000、セーフ数のデータ量は1180200である。これらのアウト数及びセーフ数のデータ量によって、機械割は0.983と算出できる。
ここで、抽出するデータ量は2000000と設定しているため、不足しているアウト数800000を加算データする。セーフ数の加算データは、アウト数の加算データに製造メーカが提示する設定2の機械割0.981(図15(A))を乗じて784800と算出される。
すると、合計データは、アウト数が2000000(抽出したアウト数1200000に800000を加算した値)、セーフ数が1965000(抽出したセーフ数1180200に784800を加算した値)となる。そして、セーフ数の合計をアウト数の合計で除して、補正後の機械割は0.983と算出できる。
図15(D)には、更新した機械割のデータを示す。
遊技機4aの設定1〜6の各設定について、図13に示す機械割更新処理が実行されると、遊技場内部管理装置1は、HDD105に記憶している製造メーカの提示する機械割、又は、既に機械割更新処理がされている場合は最新の機械割(図15(A))の値に、補正後の機械割の値を上書きして更新する。ここでは、設定2の機械割を、図15(C)で算出した0.983に更新する。この補正された機械割は、現時点における遊技場の客層の技量を反映した数値である。
図16は、本発明の実施の形態の設定値の候補選定の説明図である。
遊技場内部管理装置1は、まず、図16に示す条件(利用設定、設定可能機械割範囲、希望機械割、及び、許容範囲)に基づいて、各遊技機4aに対して設定値を選定する。ここでは台番号1〜20の遊技機4aに対して設定値を選定する場合を説明する。設定した条件は、次の通りである。
利用設定は、設定1〜6のいずれの設定値を用いるかを示す条件である。図16では、設定1〜4の設定値のみを用いる。よって、台番号1〜20の各遊技機4aに対して、設定1〜4のいずれかの設定値が設定される。
そして、利用設定が設定1〜4に限定されているため、後述する希望機械割(遊技場が営業成績の目標とする機械割)の設定可能範囲は、20台全ての遊技機4aに対して設定1が設定されたと仮定した場合の機械割0.965が下限となり、20台全ての遊技機4aに対して設定4が設定されたと仮定した場合の機械割1.059が上限となる。なお、この場合、設定1の機械割は0.965、設定2の機械割は0.987、設定3の機械割は1.032、設定4の機械割は1.059である。
希望機械割は、遊技場側が希望する機械割の平均値を入力する。ただし、前述のとおり、希望機械割の値は、設定可能機械割範囲内でなければならない。ここでは、希望機械割を0.995とする。許容範囲は、希望機械割に対して許容可能な誤差範囲である。ここでは、許容範囲を±5%とする。この誤差範囲を大きく設定すれば、設定値の組み合わせの選択の自由度が増し、小さく設定すれば、設定値の組み合わせの選択の自由度が減る。
以上の条件の下で、各遊技機4aに対して無作為に設定値を振り分ける。具体的には、利用設定の条件下で無作為に設定値を振り分けて、その結果の機械割が、希望機械割及びその誤差の範囲内にあるか否かを評価する。無作為に振り分けた結果が当該範囲内にあれば、当該組み合わせを採用する。一方、無作為に振り分けた結果が当該範囲内になければ、無作為の振り分けを繰り返す。設定の振分表において、○は各台番号の遊技機4aに振り分けられた設定値示す。例えば、台番号1の遊技機4aは設定3、台番号2の遊技機4aは設定1、又は、台番号3の遊技機4aは設定3であることを示す。
平均設定は、台番号1〜20の遊技機4aの設定の平均である。平均機械割は、台番号1〜20の遊技機4aの機械割の平均である。誤差は、希望機械割と平均機械割との誤差である。この場合、平均機械割0.998と希望機械割0.995との誤差は0.30%であるため、許容範囲±5%に収まっている。よって、図16に示す振り分けは、設定条件を満たす。
図17は、本発明の実施の形態の交換評価による機械割の設定候補の選定の説明図である。
図17の振分表では、図16の振分表と同様に、○は各台番号の遊技機4aに設定された設定値の設定を示す。なお、図16で説明した設定値の選択であっても遊技場が所望する機械割を満たしているため、図16に示す設定値振り分けを営業に用いることもできる。しかし、図16に示す設定値の振り分けよりも好適な振り分けが存在する可能性が残っているため、更に改良を行う必要がある。よって、このように無作為に設定した設定値について、より好適な設定の組み合わせを得るために、台毎の設定値の交換評価を繰り返し行う。交換評価は次のように行う。
まず、台番号1の遊技機4aに設定されている設定3を、設定1に交換した場合の総合評価値を算出する。
総合評価を算出するための評価項目としては、誤差評価、振分分布評価、配列評価、及び、経験評価を用いる。ただし、評価項目はこれらの項目に限られない。
誤差評価は、希望機械割と平均機械割との誤差を評価する項目である。誤差が少ないほど高い評価値とする。
振分分布評価は、各遊技機4aに設定する設定値の分布状態について、遊技場で予め設定した希望分布と、無作為に設定した設定値の分布との合致度を評価する項目である。予め設定する希望分布としては、一様分布(全ての遊技機4aに対する設定値が同一)、正規分布(極端に機械割が小さい又は大きい設定値が少なく、中間の設定値が多い)、左下がり(機械割が小さい設定値が少なく、機械割が大きい設定値が多い)、右下がり(機械割が小さい設定値が多く、機械割が大きい設定値が少ない)、又は、双峰分布(極端に機械割が小さい又は大きい設定値が多く、中間の設定値が少ない)がある。希望分布は、希望機械割と平均機械割との誤差の二乗総和によって、大まかな評価ができ、合致度が高いほど高い評価値とする。
配列評価は、無作為に設定した設定値の各島における配列具合を評価する。所定の設定値の遊技機4aが、島内で適度に分散している場合を高い評価としたり、遊技場で予め設定した配列との合致度が高いほど高い評価値としたりする。
経験評価は、過去の類似する設定と対比することによって、無作為に設定した設定値の良否を評価する。過去の設定で評価の高い組み合わせと類似する設定であるほど高い評価値とする。
以上の各評価項目について評価値を与えて、各評価値を合計することによって総合評価の値を算出する。評価値は、例えば、1〜10の10段階の数値で評価を行い、数値が高いほど高い評価とする。また、各評価項目について重み付けをしてもよい。
具体的には、台番号1の遊技機4aに設定されている設定値3を設定1に交換した場合を「交換評価1」とすると、交換評価1の誤差評価値は7、振分分布評価値は3、配列評価値は3、経験評価値は2と評価されるので、総合評価はこれらの合計の15となる。
次に、「交換評価2」として、台番号1の遊技機4aに設定されている設定値3を設定2に交換した場合の総合評価を同様にして算出する。更に同様にして、各台番号の遊技機4aに設定されている設定値を、異なる設定値に交換した場合の総合評価を算出する。このようにして、1台の遊技機に対して設定値を交換する度に評価を行うと、20台の各遊技機4aの設定値を異なる設定値に交換した場合、20(台)×(6−1)(回)=100(回)、つまり、交換評価100までの総合評価が算出される。
このように、各遊技機4aの設定値を交換するごとに交換評価の値を算出することによって、交換評価1〜100のうち最も総合評価値が高かった場合(最良値)を、好適な設定値の組み合わせと判断することができる。図17では、交換評価73の総合評価が最高評価であったため、交換評価73に該当する交換、つまり台番号15の遊技機4aの設定値4を設定3に交換した場合が最適な設定値の組み合わせといえる。このように交換評価を行うことで、設定値の振り分けの組み合わせが改良されるため、より好適な設定値の組み合わせを得ることができる。また、設定値の振り分けにおいて従来ノウハウとされていた要素を、評価項目として具体化したことで、営業に用いるのに十分な設定値の組み合わせを選択することができる。
図18は、本発明の実施の形態の交換評価による組み合わせの最適化を示すグラフである。
各線A〜Eは、20台の遊技機4aに無作為に機械割を設定して、交換評価を行った場合の評価の変遷を表す。縦軸は、交換評価1〜100の総合評価の最良値である。横軸は、交換評価1〜100を行った回数である。
線Aは、1回目の総合評価の最良値の変遷を示す。まず、20台の遊技機4aに対して図16のように設定値を振り分ける。そして、当該設定値の組み合わせにおいて、図17のように交換評価1〜100を行う。この場合の交換評価1〜100の総合評価の最良値の設定値の振り分けを1回目の交換評価の結果として記録する。
そして、総合評価の最良値が改善される限り、交換評価1〜100を繰り返して行う。この場合、9回目の交換評価までは総合評価の最良値が改善されているが、図示しない10回目の交換評価において、総合評価に改善が見られなかったため、これ以上の最良の設定値の振り分けが見つからないと判断でき、交換評価を終了する。
線Bは、2回目の総合評価の最良値の変遷を示す。再度、20台の遊技機4aに対して図16のように設定値を振り分けて、線Aに示す場合と同様に、総合評価の最良値が改善する限り、交換評価1〜100を繰り返す。そして、図示しない3回目の交換評価において、総合評価に改善が見られなかったため、これ以上の最良の設定値の振り分けが見つからないと判断でき、交換評価を終了する。
同様にして線C〜Eに示す場合についても、まず、20台の遊技機4aに対して無作為に設定値を設定して交換評価1〜100を行う。そして、総合評価の最良値が下がった時点で、交換評価を終了する。
このようにして交換評価を繰り返すことによって、線A〜Eで表す数値のうち、最高評価を得た組み合わせを最適な設定値の組み合わせであると判断できる。図18の場合、線Cの6回目の交換評価を行った場合が、最も高い総合評価の最良値を示すため、最適な設定値の組み合わせと判断できる。
次に、交換評価の別の実施の形態を説明する。本実施形態の交換評価は次のように行う。
まず、20台の遊技機4aに対して設定値を選定する。例えば、図16に示すように各遊技機4aに設定1〜6の設定値を振り分けた場合、平均機械割は0.998となる。この平均機械割は、希望機械割0.995より0.003多い。よって、平均機械割を下げるように設定値の振り分けを変更する必要がある。
図16に示す設定値の分布は、設定1の遊技機4aが8台、設定2の遊技機4aが5台、設定3の遊技機4aが4台、設定4の遊技機4aが3台、設定5の遊技機4aが0台、設定6の遊技機4aが0台である。ここで、設定2が設定されている一つの遊技機4aの設定値を設定1に交換すると、全体分布は設定1の遊技機4aが9台、設定2の遊技機4aが4台、設定3の遊技機4aが4台、設定4の遊技機4aが3台、設定5の遊技機4aが0台、設定6の遊技機4aが0台となり、平均機械割は0.9969となる。また、設定3が設定されている一つの遊技機4aの設定値を設定1に交換すると、全体分布は設定1の遊技機4aが9台、設定2の遊技機4aが5台、設定3の遊技機4aが3台、設定4の遊技機4aが3台、設定5の遊技機4aが0台、設定6の遊技機4aが0台となり、平均機械割は0.99465となる。
このように、ある一つの遊技機4aの設定値を他の設定値に交換して、交換後の平均機械割を算出するという交換評価を行う。六種類(設定1〜6)の設定値から、交換前と交換後の二種類の設定値を選択する場合、その組み合わせは6C2=6×5/2=15通りとなる。つまり、上記のように、まず二種類(例えば、設定1と設定2)の設定値を選択して、そのうち一の設定値(例えば、設定2)が設定されている一つの遊技機4aの設定値(設定2)を、選択した他の設定値(設定1)に交換する。そして、この設定値の交換後の平均機械割を算出するという交換評価を15回繰り返すことによって、希望機械割と平均希望割との誤差が最小になる振り分けを特定できる。なお、図16では、利用設定の条件が設定1〜4に限定されているため、設定値の選択の組み合わせは4×3/2=6回のみである。
6回の交換評価の結果、希望機械割と平均機械割との誤差が最小となる振り分けは、図16に示す分布において、設定3の遊技機4aの設定値を設定1に交換した場合(例えば、台番号1の遊技機4aの設定値(設定3)を設定1に交換する場合)と特定できる。このときの全体分布は、設定1の遊技機4aが9台、設定2の遊技機4aが5台、設定3の遊技機4aが3台、設定4の遊技機4aが3台、設定5の遊技機4aが0台、設定6の遊技機4aが0台であって、平均機械割は0.99465である。この分布に対して更に交換評価を行っても希望機械割と平均機械割の誤差は減少しないため、当該分布を誤差の最も少ない全体分布として採用できる。
次に、総合評価値に基づいて最適分布を特定する交換評価を説明する。
総合評価を算出するための評価項目としては、誤差評価、振分分布評価、配列評価、及び、経験評価を用いる。そして、これらの各評価項目について評価値を与えて、各評価値を合計することによって総合評価の値を算出する。ただし、評価項目はこれらの項目に限られない。
なお、誤差評価における最適な分布は、前述のように、設定値を無作為に振り分けた分布から、希望機械割と平均機械割との誤差が最小となる全体分布を求め、この全体分布に基づいて20台の遊技機4aに設定値を振り分けることによって得ることができる。ここでは、図16に示す設定値の分布において、台番号1の遊技機4aの設定値(設定3)を設定1に交換した場合の交換後の分布を、誤差評価における最適な分布とする。また、当該交換後の分布を初期分布とする。
まず、初期分布における総合評価値を算出する。初期分布における各評価項目を、例えば、誤差評価値を7、振分分布評価値を4、配列評価値を3、経験評価値を2と評価する。総合評価値はこれらを合計した16となる。
そして、初期分布の全体分布(設定1の遊技機4aが9台、設定2の遊技機4aが5台、設定3の遊技機4aが3台、設定4の遊技機4aが3台、設定5の遊技機4aが0台、設定6の遊技機4aが0台)を変えないで、遊技機4a間で設定値を交換する。ここで、設定1が設定されている台番号1の遊技機4aと設定値を交換できる遊技機4aの台番号は、設定2が設定されている遊技機4a(5、8、9、11、12)、設定3が設定されている遊技機4a(3、6、20)、及び、設定4が設定されている遊技機4a(13、15、18)のいずれかである。なお、設定1が設定されている遊技機4a(2、4、7、10、14、16、17、19)は、台番号1の遊技機4aとで設定値を交換した場合、交換前後の分布に変更がなく、総合評価値が変わらないため、交換の対象とならない。
次に、設定2が設定されている台番号5の遊技機4aと設定値を交換できる遊技機4aは、上記の設定1が設定されている遊技機4aとの重複を除くと、設定3が設定されている遊技機4a、及び、設定4が設定されている遊技機4aのいずれかである。
このように、台番号1の遊技機4aと台番号3の遊技機4aの設定値を交換した場合の交換評価を「交換評価1」とする。交換評価1における全体分布は、初期分布と同じであるため、誤差評価値は初期分布と変わらず7である。また、振分分布評価値を3、配列評価値を3、経験評価値を2と評価する。総合評価はこれらを合計した15となる。
次に、台番号1の遊技機4aと台番号5の遊技機4aの設定値を交換した場合の交換評価を「交換評価2」として、総合評価値を算出する。そして、同様にして各台番号の遊技機4aに設定されている設定値を、異なる設定値が設定されている遊技機4aの設定値と交換した場合の交換評価を「交換評価n(nは整数)」として、各総合評価値を算出する。上記の初期分布の場合、設定1の遊技機4aと設定2の遊技機4aの設定値を5回、設定1の遊技機4aと設定3の遊技機4aの設定値を3回、設定1の遊技機4aと設定4の遊技機4aの設定値を3回、設定2の遊技機4aと設定3の遊技機4aの設定値を3回、設定2の遊技機4aと設定4の遊技機4aの設定値を3回、設定3の遊技機4aと設定4の遊技機4aの設定値を3回、つまり、合計20回交換して交換評価を行い、最も総合評価値が高い分布を最適な分布として採用できる。
このように、全体分布を変えないで20台の遊技機4aの設定値を相互に交換する場合、重複を除いた設定値の組み合わせの合計は多くて190程度である。つまり、多くても190回程度の交換評価を行うことによって、全ての設定値の組み合わせの総合評価値を得ることができる。そして、最も総合評価値が高い設定値の組み合わせを、最適な分布として採用できる。
以上のように、従来は勘や経験を拠り所としてノウハウとされていた設定値の振り分けを、交換評価によって具体的な根拠を持つことで、営業に用いるのに最適な設定値の組み合わせを容易に選択することができる。
なお、これらの機械割の更新処理は、遊技場内部管理装置1ではなく内部ネットワークに機械割設定装置を接続し、この機械割設定装置で実行してもよい。また、機械割の設定処理の一部を遊技場内部管理装置1で実行し、他の一部を情報収集端末装置3で実行してもよい。すなわち、特許請求の範囲に記載された遊技機管理装置は、遊技場内部管理装置1、情報収集端末装置3や内部ネットワークに接続された他の機器も含む複数の装置のいずれで構成されてもよい。なお、これらのうち複数の装置で遊技機管理装置を構成してもよく、又は、単体の装置で遊技機管理装置を構成してもよい。
また、本発明の実施の形態では、スロットマシン遊技機の機械割の設定について説明したが、パチンコ遊技機(弾球遊技機)の機械割の設定に適用することもできる。このとき、パチンコ遊技機には、設定によって変動表示ゲームの大当たり確率を変更できる機能が必要となる。
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。