以下、本発明の実施形態について、図1〜図8を参照して説明する。
なお、以下の実施の形態の説明において記す前後左右とは、遊技者から見た、つまり遊技機に向かって見た方向を指すものとする。
図1は、本発明の実施形態の遊技システムのシステム構成図である。
遊技場の内部には内部ネットワークが設けられており、当該内部ネットワークには遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)1及び中継装置(ルータ)2が接続される。遊技場内に設けられた内部ネットワークは、例えば、Ethernet(登録商標)によって構成される。当該内部ネットワークに接続された機器にはアドレスが設定されており、機器間の通信(例えば、特定の機器に対するデータの転送や指令信号の送信)や、複数の機器に対する同報通信(例えば、マルチキャストやブロードキャスト)を行うことができる。
遊技場内部管理装置1は、情報収集端末装置(情報伝達装置)3を介して遊技用装置4から遊技情報を収集して、各遊技機5(図3参照)の動作状態を監視する。なお、遊技用装置4は、遊技機5及びカードユニット6(図3参照)のことである。また、遊技場内部管理装置1には、停電時、UPS(Uninterruptible Power Supply)10から電気が供給される。
中継装置2は、遊技場内の島設備毎に設けられており、当該島設備に設置された各情報収集端末装置3からの情報を中継して、当該情報を内部ネットワークに向けて送信する。なお、中継装置2の設置は、島設備毎に限られず、フロア毎、通路毎又は所定のブロック毎でもよい。
情報収集端末装置3には、遊技用装置4が接続される。情報収集端末装置3は、遊技用装置4から遊技情報を収集して、所定期間の遊技情報の累積値(例えば、遊技機5から出力される特賞信号に基づいて算出される特賞回数の累積値)を生成する。そして、当該累積値に基づいて遊技用装置4の稼動量を算出し、算出した稼動量を遊技場内部管理装置1に送信する。この情報収集端末装置3が生成する所定期間の遊技情報の累積値は、通常は一営業単位毎に累積算出される。
ここで営業単位とは一日の営業開始から営業終了までを意味し、開店時間より早く始まり閉店時間より遅く終わる。なお、一日の営業時間を午前、午後等に分割して、一日に複数の営業単位を設定してもよい。また、営業単位を、複数日(例えば、一週間)にわたるものとしてもよい。
なお、複数(例えば、二台)の遊技用装置4に対して一台の情報収集端末装置3を接続する構成でもよい。ただし、複数の遊技用装置4に対して一台の情報収集端末装置3を接続する構成の場合、カードユニット6は各遊技機5に一対一に対応して接続する構成とする。
また、情報収集端末装置3は、遊技用装置4から収集した遊技情報に基づいて、遊技場内部管理装置1及びカードユニット6へ出力する情報を生成し、生成した情報を遊技場内部管理装置1又はカードユニット6へ送信する。
遊技用装置4は、島設備に複数台ずつ設置されており、遊技機5にカードユニット6が付加されて構成される。なお、遊技機5及びカードユニット6については、図3で詳細を説明する。
コーナーランプ7は、島設備毎に設けられており、島設備に設置された遊技用装置4等に異常が発生した場合に、ランプを点灯又は点滅し、当該島設備に異常が発生したことを遊技場の店員に報知する。なお、コーナーランプ7の設置は、島設備毎に限られず、フロア毎、通路毎又は所定のブロック毎でもよい。
呼出しランプ8は、遊技用装置4毎に設けられており、遊技用装置4等に異常が発生した場合に、ランプを点灯又は点滅し、当該遊技用装置4に異常が発生したことを遊技場の店員に報知する。
ジェットカウンタ(計数機)9は、遊技者が遊技の結果獲得した遊技媒体を計数し、計数後の遊技媒体を遊技用装置4に供給できるように、図示しない貯留タンクに計数後の遊技媒体を貯留する。
本実施の形態では、情報収集端末装置3からの情報を中継する中継装置2を島設備毎に設けたが、中継装置2を設けることなく、情報収集端末装置3を内部ネットワークに直接接続するように構成してもよい。また、情報収集端末装置3の代わりにリモートIOを置き、中継装置2の代わりに複数の遊技用装置4に対応する情報収集端末装置3を設置することもできる。このように構成することで、従来、島コンピュータと称された方式での遊技管理システムにも対応することができる。
図2は、本発明の実施形態の情報収集端末装置3のマイクロプロセッサ300の構成を示すブロック図である。
情報収集端末装置3は、マイクロプロセッサ300、図示しない電源回路及びデータ入出力用端子が設けられる。
マイクロプロセッサ300は、3個のCPU301〜303を内蔵した1チップタイプのプロセッサであり、メディアアクセスコントロールCPU(MACCPU)301、ネットワークCPU302及びアプリケーションCPU303の3つのCPUを内蔵している。また、これらのCPU301〜303が接続されるアドレス及びデータのためのコモンバス304には、各CPUに共通して使用されるメモリとして、RAM305、EEPROM306及びROM307が接続される。
RAM305は、各種データ(例えば、差球カウンタ及び特賞信号タイマなど)を一時的に記憶する記憶領域及びアプリケーションCPU303の動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。EEPROM306は、不揮発性のメモリであって、情報収集端末装置3に接続される遊技機5の台番号、ネットワーク構成、アドレスの指定情報及び識別コード等の情報収集端末装置3に設定される情報等を記憶している。EEPROM306のプログラムによって書き換え可能な領域及びROM307には、遊技情報及び遊技者情報の収集に用いられるプログラムが記憶される。
また、コモンバス304には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート308、I/Oポート309及び通信ポート310が接続される。
ネットワーク通信ポート308は第1出力手段として機能し、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのポートである。ネットワーク通信ポート308は、ドライバを介してネットワーク接続端子に接続されており、当該ネットワーク接続端子はネットワークケーブルを介して中継装置2が接続され、さらに、内部ネットワークを通じて遊技場内部管理装置1と信号(管理用特賞信号、データ信号及び指令信号)を送受信する。
I/Oポート309は、パラレル又はシリアルの入出力ポートであり、ドライバを介して外部入出力端子に接続される。外部入出力端子には、遊技機5から出力される払出信号、特賞信号、スタート信号、掛け数信号、及び前面枠開放信号、周辺装置11(例えば、ジェットカウンタ9等)から出力される補給信号又は回収信号等のデータ、並びにカードユニット6から出力される貸出信号、カード挿入中信号及びカードデータ等が入力される。なお、払出信号、特賞信号、スタート信号、掛け数信号、及び前面枠開放信号は、通信ポート310と、遊技機5の遊技用マイクロコンピュータ501とで直接通信することによって受信することもできる。
通信ポート310は、遊技機5に設けられた遊技用マイクロコンピュータ501の通信ポートとの間で、所定のプロトコルで通信を行う。通信ポート310は、遊技機5の遊技制御基板上に設けられたコネクタと接続される。
プロセッサには、CPU301〜303のクロックやリセット等の制御信号を出力する制御回路311も内蔵される。
遊技用装置4から情報収集端末装置3に遊技情報が入力されると、アプリケーションCPU303によって遊技情報の累積値が算出される。そして、アプリケーションCPU303は、算出された遊技情報の累積値に基づいて、遊技用装置4の稼動状態を判定する。遊技情報の累積値は、RAM305に一定期間記憶されて管理される。なお、当該累積値を、情報収集端末装置3がネットワーク通信ポート308から出力して、遊技場内部管理装置1で管理してもよい。
図3は、本発明の実施形態の遊技用装置4の説明図である。
遊技用装置4は、遊技機(パチスロ機)5及びカードユニット6から構成される。
まず、遊技機5について説明する。
遊技機5は、図示しない前面が開口する箱型状の筐体と、この筐体の開口した前面を開閉可能に取り付けられた前面枠502とを備える。筐体は、左側に図示しない蝶番を有し、この蝶番を軸として片開き形式に開閉自在な前面枠502が取り付けられている。
前面枠502の中央には開口窓部503が設けられている。開口窓部503は、背面から取り付けられたクリア部材(装飾パネル)504によって閉塞されている。クリア部材504は、透明プラスチック板等の透明樹脂からなり、シルクスクリーン印刷や印刷されたフィルムの貼付等により装飾(図示省略)が施されている。特に、クリア部材504の上部には、遊技方法や入賞図柄の組合せ等の図柄が装飾により施されている。また、クリア部材504は、一部に装飾が施されていない領域(又は無色透明の装飾が施されている領域)を有し、当該領域は開口窓部503の背面側を前面から視認可能な表示窓部を形成している。
開口窓部503の背面には、変動表示装置(可変表示装置)を構成する3個のリールが、回転自在に並んで配置されている。各リールの外周面には、複数種類のシンボル(図柄)からなる図柄列が表記されている。リールは図示しないリール用モータによって駆動され、互いに独立して回転する。遊技機5では、リールの回転によって変動表示ゲームが行われる。そして、変動表示の停止結果が、有効ライン上において所定の表示態様(所定の図柄組合せ態様)となることによって、所定の遊技価値を遊技者に付与する。
クリア部材504の略中央には、リールの回転によって変動表示(可変表示)する図柄を遊技者に視認させるための表示窓部(図示省略)が設けられている。リールが停止すると、表示窓部から、リールの外周面に表記された図柄列のうちそれぞれ3個の図柄が視認可能となる。つまり、リールが停止した状態で、表示窓部から合計9個の図柄を視認することができる。
また、開口窓部503の背面下方には、7セグメントLED又は液晶ディスプレイよりなる払出枚数表示部507、遊技進行表示部508及びクレジット数表示部509が設けられている。そして、クリア部材504の下部には、これらの払出枚数表示部507、遊技進行表示部508及びクレジット数表示部509を視認するための表示窓部が設けられている。
払出枚数表示部507は、入賞が確定することにより得られるメダルの払出枚数、又は、遊技機5の動作に異常(例えば、メダル不足、メダル詰まり)が発生した場合に、予め設定したエラーコードを表示する。遊技進行表示部508は、アシスト(AT)状態(小役等の入賞フラグの状態、リールの特定の停止順等が遊技者に報知される遊技状態)中、ビッグボーナス(BB)状態中又はレギュラーボーナス(RB)状態中の残りゲーム回数を表示する。クレジット数表示部509は、遊技者のメダル投入操作によって蓄積されるクレジット数を表示する。
クリア部材504の前方の傾斜台部には、右方にメダルを投入するメダル投入口510が設けられている。このメダル投入口510にメダルを投入すると、投入されたメダルは賭数として加算される。なお、賭数が最大ベット可能枚数(例えば、3枚)に達している場合は、投入されたメダル数は賭数に加算されることなく、クレジット数に加算される。また、クレジット数が限度値(例えば、50)に達している場合は、投入されたメダルはクレジット数に加算されることなく、前面枠502の最下部に設けられた受皿511に排出される。受皿511は、前面枠502の背面側にあるメダル払出装置(ホッパ)から払い出され、払出口512から排出されたメダルを貯留する。
傾斜台部には、一回の押圧操作によって最大ベット可能枚数のメダルをベットするベットボタン513が設けられている。ベットボタン513を操作すると、例えば、メダルが1枚もベットされていない場合は3枚のメダルがベットされ、メダルが1枚だけベットされている場合はさらに2枚のメダルがベットされる。このベットボタン513を用いることによって、メダル投入口510からメダルを投入することなく、クレジット数以内でメダルをベットすることができる。
前面枠502の下方には、四辺形状の化粧パネル514が設けられている。化粧パネル514の左上方には、クレジットを精算するためのクレジット精算ボタン515が設けられている。クレジット精算ボタン515の操作によってクレジット数に相当する数のメダルが受皿511に排出され、同時にクレジット数表示部の表示はクリアされて0になる。
クレジット精算ボタン515の右側には、リールの回転を一斉に開始させるためのスタートレバー516が設けられている。スタートレバー516の右側には、各リールの回転を停止させ、停止図柄を導出させるためのリール停止ボタン517〜519が設けられている。リール停止ボタン517〜519が操作されると、各ボタンに対応したリールがそれぞれ回転を停止する。なお、賭数が0の場合は、変動表示ゲームの開始条件が満たされていないため、スタートレバー516を操作してもリールは回転しない。
リール停止ボタン519の右側には、返却ボタン520が設けられている。メダル投入口510からのメダルの流下路内(セレクタ)にメダルが詰まった場合に返却ボタン520を操作すると、流下路(セレクタ)に詰まったメダルが受皿511に返却される。
前面枠502の上方には、上部装飾ユニット521が設けられている。上部装飾ユニット521では補助ゲームが実行され、リールによる変動表示ゲームに関連する演出表示や情報表示を行う。上部装飾ユニット521は、図示しない表示制御装置によって制御され、表示内容を変動する。なお、補助ゲームは、特定の結果を導出することで、変動表示ゲームにおいて特定入賞のフラグが成立したことを遊技者に報知することができる。
上部装飾ユニット521の上方左右には、スピーカの放音部522が設けられている。また、受皿511内の奥まった位置には、左右それぞれにスピーカの放音部522が設けられている。
また、上部装飾ユニット521の上方には、装飾用ランプ、LED等からなる装飾部523が設けられている。装飾部523は、BB状態又はRB状態の発生時に種々の態様で点灯することによって、遊技の興趣を向上させる。また、受皿511の左方には、灰皿524が設けられている。
次に、カードユニット6について説明する。
カードユニット6は、上部に紙幣挿入部606が設けられる。遊技者が紙幣を紙幣挿入部606に挿入すると、当該紙幣価値に相当する度数が、残高表示部に表示される。そして、球貸スイッチ602の操作により遊技者から遊技球の貸出要求があると、相当する数の遊技球が受皿511に排出される。
さらに、カードユニット6は、中央に遊技者が保有する会員カードを挿入するためのカード挿入部601を備える。遊技者が会員カードをカード挿入部601に挿入すると、カードユニット6は、会員カードが会員カード挿入部601に挿入されたことを示すカード挿入中信号を情報収集端末装置3に出力する。
また、カードユニット6は、挿入された会員カードを読み取り、読み取った情報から会員IDを特定する。会員IDは、カードユニット6から遊技場内部管理装置1へ出力され、会員である遊技者の個人情報が読み出される。
なお、カードユニット6のカード返却スイッチ603が操作されると、カードユニット6は、カード排出信号を情報収集端末装置3に出力する。そして、カードユニット6は、会員カードにカード書き込みデータに含まれるデータや残高を書き込み、会員カード挿入部606から会員カードを排出する。
なお、会員カードが、ICチップ(RFID)である場合には、カードユニット6は、会員カード挿入部606を備えなくてもよく、会員カードのICチップを読み取る読取部を備える。
また、カードユニット6は、表示装置604及び操作部605を備える。
表示装置604は、例えば、LCD(液晶表示器)又はCRT(ブラウン管)によって表示部が構成される。表示装置604には、遊技者が遊技機5を選択して遊技するための参考情報として、過去の稼動状況(BB回数、RB回数及びスタート回数等)、各会員の遊技履歴、遊技者の収支がプラス又はマイナスとなる条件に関する情報、及び遊技場から遊技者に通知される情報等が表示される。
操作部605は、表示装置604の表示内容を切り替える操作スイッチ等によって構成される。なお、操作部605を表示装置604と一体に設けたタッチパネルで構成してもよい。
次に、遊技用装置4が出力する遊技情報について説明する。
まず、遊技機5が出力する遊技情報について説明する。
遊技機5は、遊技に関わる信号(遊技情報)を出力し、この信号は、情報収集端末装置3のマイクロプロセッサ300のI/Oポート309に入力される。
遊技機5は、スタートレバー516が操作され、リールが一斉に回転することによる変動表示ゲームの実行毎に「スタート信号」を遊技情報として出力する。「スタート信号」は、変動表示ゲーム中だけオンになるパルス信号である。このパルス信号は、上部装飾ユニット521で実行される補助ゲームの実行の有無を判別可能な信号で、補助ゲーム実行時に連続的又は断続的に出力される信号を総称する。
また、遊技機5は、変動表示ゲームの結果が当り(ビッグボーナス(BB))のときは、特賞遊技状態中(当り動作が継続している間)だけオンになるパルス信号である「特賞信号(特別遊技状態発生信号)」を遊技情報として出力する。なお、特賞遊技状態は、通常の遊技状態よりも、リールが所定の入賞態様の当選確率が高く設定される。リールが所定の入賞態様となる毎に、遊技機5から1パルスの特賞信号が情報収集端末装置3に出力される。このパルス信号は、特賞遊技状態の発生の有無を判別可能な信号で、特別遊技状態発生時に連続的又は断続的に出力される信号を総称する。
また、遊技機5は、リールが所定の入賞態様となった場合に、入賞態様毎に定められた数の遊技媒体を、払出口512から受皿511に排出する。所定数の遊技媒体を排出する毎に「払出信号」(例えば、10枚の遊技媒体で1パルスのパルス信号)を遊技情報として出力する。払出信号は、遊技者が遊技を通じて獲得した遊技媒体の数を示す。
また、遊技機5は、前面枠502が開放されると、「前面枠開放信号」を遊技情報として情報収集端末装置3に出力する。
また、遊技機5は、遊技媒体が所定の枚数がベットされる毎に「掛け数信号」を遊技情報として情報収集端末装置3に出力する。本発明の実施形態のように、リールが3つの場合には、所定の枚数は3枚である。なお、掛け数信号は、スタート信号に含まれるようにしてもよい。
また、遊技機5は、遊技機5に固有の情報として遊技用マイクロコンピュータ(図示省略)が備えるチップID、遊技機5のメーカを特定するメーカコード、遊技機5の機種を特定する機種コード及びプログラムの正当性を確認するセキュリティコード(例えば、プログラムコードのハッシュ値)を機種特定情報として出力する。
なお、遊技情報を、遊技用マイクロコンピュータから情報収集端末装置3の通信ポート310に対して出力してもよい。この場合、所定のプロトコルを用いたデータ通信(例えば、暗号化通信)によって通信内容を秘匿でき、また、盤用外部情報端子(図示省略)から出力するよりも詳細な遊技情報(例えば、始動記憶数や抽出した乱数値など)を出力することができる。また、双方向通信によって接続相手のIDの認証を行い、不正な機器との接続を防止することができる。
次に、カードユニット6が出力する遊技情報について説明する。
カードユニット6は、所定数(例えば、25個)の遊技媒体を貸し出す毎に「貸出信号」を遊技情報として出力する。
また、カードユニット6は、会員カード挿入部601に会員カードが挿入されると、会員カードが挿入されたことを示す「カード挿入中信号」を遊技情報として出力する。
また、カードユニット6は、会員カードに記憶されたデータを読み取ると、当該会員カードに記憶されたデータを示す「カードデータ」を遊技情報として出力する。会員カードに記憶されたデータは、図4で詳細を説明する。
また、カードユニット6は、カード返却スイッチ603が操作されると、「カード排出信号」を遊技情報として出力する。
さらに、カードユニット6には、表示装置604に表示するデータである「表示データ」及び会員カードに書き込まれる「カード書き込みデータ」が入力される。
図4は、本発明の実施形態の会員カードに記憶されるデータの内容を説明するための図である。
会員カードには、会員の詳細なデータとして、会員を示す一意な識別子として会員番号401、名前402、住所403、性別404、生年月日405、年齢406、及び職業407が記憶される。
さらに、会員が遊技を行うことによって内容が変化するデータとして会員が遊技を行った日時408及び遊技データ409が記憶される。遊技データ409には、日時408に登録された日時の遊技で使用された遊技媒体の枚数、及びその遊技で獲得した遊技媒体の枚数が記憶される。なお、図示していないが、会員カードには投入した有価価値(紙幣)から使用した有価価値を差し引いた残高も記憶される。
図5Aは、本発明の実施形態の情報収集端末装置3で実行される特賞中純増枚数算出処理のフローチャートである。
特賞中純増枚数算出処理は、情報収集端末装置3のアプリケーションCPU303によって実行される通常時処理から呼び出されて実行される。なお、通常時処理は、所定のタイミングで繰り返し実行され、特賞中純増枚数算出処理も所定のタイミングで繰り返し実行される。
まず、アプリケーションCPU303は、特賞信号を受信したか否かを判定する(1001)。ステップ1001の処理で特賞信号を受信したと判定された場合、特別遊技状態であることを示す特賞フラグを設定する(1002)。一方、ステップ1001の処理で特賞信号を受信していないと判定された場合、ステップ1007の処理に進む。
そして、掛け数信号を受信したか否かを判定する(1003)。ステップ1003の処理で掛け数信号を受信したと判定された場合、ステップ1001の処理で受信した特賞信号の特別遊技状態で獲得した遊技媒体を示す特賞中獲得枚数から、掛け数信号が出力されるように設定された掛け数を減算する(1004)。一方、ステップ1003の処理で掛け数信号を受信していない場合、ステップ1004の処理を実行せず、ステップ1005の処理に進む。
次に、払出信号を受信したか否かを判定する(1005)。ステップ1005の処理で払出信号を受信したと判定された場合、払出信号が示す払出枚数を特賞中獲得枚数に加算し(1006)、特賞中純増枚数算出処理を終了する。一方、ステップ1005の処理で払出信号を受信していないと判定された場合、ステップ1006の処理を実行しないで特賞中純増枚数算出処理を終了する。
ステップ1001の処理で、特賞信号を受信していないと判定された場合、特賞フラグが設定されているか否かを判定する(1007)。ステップ1007の処理で特賞フラグが設定されていないと判定された場合、特別遊技状態でないので、特賞中純増枚数算出処理を終了する。
ステップ1007の処理で特賞フラグが設定されていないと判定された場合、遊技状態は特別遊技状態なので、現在記憶されている特賞中獲得枚数を今回の特別遊技状態で純増した遊技媒体の枚数、つまり今回の特賞中純増枚数として記憶する(1008)。
次に、設定された特賞フラグをクリアして(1009)、特賞中純増枚数算出処理を終了する。
なお、本実施形態では、ステップ1003の処理で掛け数信号を受信したか否かを判定したが、スタート信号に掛け数信号が含まれる場合には、受信したスタート信号に掛け数信号が含まれるか否かを判定する。
図5Bは、本発明の実施形態の情報収集端末装置3で実行される特賞中純増基準枚数処理のフローチャートである。
特賞中純増基準枚数算出処理は、情報収集端末装置3のアプリケーションCPU303によって実行される通常時処理から呼び出されて実行される。なお、特賞中純増基準枚数算出処理は、所定のタイミングで繰り返し実行される。
まず、アプリケーションCPU303は、ステップ1008の処理(図5A参照)で特賞中純増枚数の記憶の有無を判定する(1101)。ステップ1101の処理で、ステップ1008の処理で特賞中純増枚数が記憶されていないと判定された場合、ステップ1105の処理に進む。
一方、ステップ1008の処理で特賞中純増枚数の記憶が有るとステップ1101の処理で判定された場合、記憶された特賞中純増枚数の数が所定の数以上存在するか否かを判定する(1102)。ステップ1102の処理で、記憶された特賞中純増枚数の数が所定の数未満しか存在しないと判定された場合、平均値を計算するためのデータが十分でないため、ステップ1105の処理に進む。
一方、ステップ1102の処理で、記憶された特賞中獲得枚数の数が所定の数以上存在すると判定された場合、最近記憶された所定の数の特賞中獲得枚数の平均値を算出する(1103)。
次に、ステップ1103の処理で算出された特賞中純増枚数の平均値を特賞中純増基準数として設定し(1104)、特賞中純増基準枚数設定処理を終了する。
ステップ1008の処理で特賞中純増枚数が記憶されていないとステップ1101の処理で判定された場合、又は記憶された特賞中純増枚数の数が所定の数未満しか存在しないと判定された場合、予め設定された数を特徴中純増基準枚数として設定し(1105)、特賞中純増基準枚数設定処理を終了する。
図6Aは、本発明の実施形態の情報収集端末装置3で実行されるカード処理のフローチャートである。
カード処理は、情報収集端末装置3がカードユニット6から出力されたカード挿入中信号を受信した場合に情報収集端末装置3のアプリケーションCPU303によって実行されるカード挿入時処理から呼び出されて実行される。カード挿入時処理は、会員カードが挿入されている間、所定のタイミングで繰り返し実行され、会員カードのデータを読み取り、会員カードに書き込まれるデータを作成する処理である。また、カード処理も所定タイミングで繰り返し実行される。
まず、アプリケーションCPU303は、カード挿入中信号を受信したか否かを判定する(1201)。ステップ1201の処理でカード挿入中信号を受信していないと判定された場合、会員カードがカードユニット6の会員カード挿入部601に受け付けられていない(挿入されていない)ので、ステップ1201を実行しないで、ステップ1203の処理に進む。
一方、ステップ1201の処理でカード挿入中信号を受信したと判定された場合、会員カードがカードユニット6の会員カード挿入部601に受け付けられている(挿入されている)ので、カードユニット6から出力されるカードデータを受信し、カードデータに含まれる会員の本日の遊技データ607を取得し、取得した本日の遊技データ607を記憶する。遊技データ607は、図4に示すように、本日に行われた遊技で使用された遊技媒体の枚数、及びその遊技で獲得した遊技媒体の枚数である。
次に、カード排出信号を受信したか否かを判定する(1203)。ステップ1203の処理でカード排出信号を受信していないと判定された場合、会員カードが受付(挿入)中であるため、カード処理を終了する。
一方、ステップ1203の処理で、カード排出信号を受信したと判定された場合、会員カードの受付が解除される(会員カードが排出される)ため、会員カードに書き込むデータを作成する。具体的には、カードユニット6で行われた遊技で使用された遊技媒体の枚数、及び獲得した遊技媒体の枚数を、それぞれステップ1202の処理で記憶された使用された遊技媒体の数、及び獲得した遊技媒体の数に加算し、会員カードに書き込むデータを作成する。
次に、情報収集端末装置3に記憶された当該排出される会員カードのデータをクリアし、算出フラグ(図7A参照)をクリアし(1204)、カード処理を終了する。
なお、算出フラグが設定されていなければ、所定回数以上変動表示ゲームが実行されなければ、特賞回数算出処理(図7A ステップ1403の処理)が実行されない。
図6Bは、本発明の実施形態の情報収集端末装置3で実行される差枚数算出処理のフローチャートである。
差枚数算出処理は、カード処理と同じく、カード挿入時処理から呼び出されて実行される。なお、差枚数算出処理は所定のタイミングで繰り返し実行される。差枚数は、遊技者が投入したメダルの数と獲得したメダルの数との差であり、遊技者の収支を示す。
まず、アプリケーションCPU303は、カードユニット6の会員カード挿入部601に会員カードが受け付けられている(挿入されているか)否かを判定する(1301)。ステップ1301の処理でカードユニット6の会員カード挿入部601に会員カードが挿入されていないと判定された場合、差枚数算出処理を終了する。
一方、ステップ1301の処理でカードユニット6の会員カード挿入部601に会員カードが挿入されていないと判定された場合、遊技機5から出力されるスタート信号を受信したか否かを判定する(1302)。ステップ1302の処理でスタート信号を受信していないと判定された場合、ステップ1303の処理を実行しないで、ステップ1304の処理に進む。
一方、ステップ1302の処理でスタート信号を受信したと判定された場合、遊技機5から出力される掛け数信号を受信し、ベットされた遊技媒体の数を取得し、取得したベットされた遊技媒体の数を前回のメダル投入総数に加算し、メダル投入総数を算出する(1303)。
次に、メダル払出信号を受信したか否かを判定する(1304)。メダル払出信号を受信していないと判定された場合、ステップ1305の処理を実行しないで、ステップ1306の処理に進む。
一方、ステップ1304の処理でメダル払出信号を受信した判定された場合、受信した払出信号に基づいて払い出されるメダルの数を前回のメダル払出総数に加算し、メダル払出総数を算出する(1305)。
そして、ステップ1303の処理で算出されたメダル投入総数とステップ1305の処理で算出されたメダル払出総数とを減算し、差枚数を算出する(1306)。
図7Aは、本発明の実施形態の情報収集端末装置3で実行される必要特賞回数算出処理のフローチャートである。
必要特賞回数算出処理は、カード処理と同じく、カード挿入時処理から呼び出されて実行される。必要特賞回数算出処理は、所定のタイミングで繰り返し実行される。
まず、アプリケーションCPU303は、算出フラグが設定されているか否かを判定する(1401)。ステップ1401の処理で算出フラグが設定されていると判定された場合、ステップ1405の処理に進む。
一方、ステップ1401の処理で算出フラグが設定されていないと判定された場合、算出フラグを設定し(1402)、特賞回数算出処理を実行する(1403)。特賞回数処理は、遊技者の獲得したメダルの数が投入したメダルの数よりも大きい場合、つまり遊技者の収支がプラスの場合、獲得したメダルの数がプラスの値でいられる間に(ゼロになるまで)実行できる変動表示ゲームの回数を算出し、遊技者の獲得したメダルの数が投入したメダルの数よりも小さい場合、つまり遊技者の収支がマイナスの場合、遊技者の獲得したメダルの数が投入したメダルの数よりも大きくなるために必要な特別遊技状態の回数を算出する処理である。なお、特賞回数算出処理については、図7Bで詳細を説明する。
次に、ステップ1403の処理で実行された特賞回数算出処理の算出結果に基づいて、カードユニット6の表示装置604に表示するための表示用データを生成し、生成した表示用データをカードユニット6に送信し(1404)、必要特賞回数算出処理を終了する。
一方、ステップ1401の処理で算出フラグが設定されていないと判定された場合、前回特賞回数算出処理(1403)を実行してから変動表示ゲームが所定回数以上実行されたか否かを判定する(1405)。
ステップ1405の処理で、前回特賞回数算出処理(1403)を実行してから実行された変動表示ゲームの回数が所定回数未満と判定された場合、必要特賞回数算出処理を終了する。一方、ステップ1405の処理で、前回特賞回数算出処理(1403)を実行してから実行された変動表示ゲームの回数が所定回数以上と判定された場合、特賞回数算出処理(1403)を実行し、ステップ1404の処理を実行し、必要特賞回数算出処理を終了する。
図7Bは、本発明の実施形態の情報収集端末装置3で実行される特賞回数算出処理のフローチャートである。
過去の遊技機5の集計データから特別遊技状態以外の通常の遊技状態における一変動表示ゲーム当たりのメダルの消費率を算出する(1501)。具体的には、過去のメダル投入総数と過去のメダル払出総数との差を算出し、算出した差を過去の全変動表示ゲーム数と特別遊技状態の数との差で除算することにより、通常の遊技状態における一変動表示ゲーム当たりのメダルの消費率が算出される。
次に、ステップ1501の処理で算出された消費率に基づいて、変動表示ゲームが所定回数実行された場合に消費するメダル消費枚数を算出する(1502)。例えば、所定回数は、30回である。具体的には、ステップ1501の処理で算出された消費率に所定回数を乗算することにより、メダル消費枚数が算出される。
次に、図6Bに示すステップ1306の処理で算出された現在の差枚数を取得する(1503)。
そして、ステップ1503の処理で取得した差枚数はゼロより大きいか否かを判定する(1504)。
ステップ1504の処理で差枚数がゼロ以下である判定された場合、つまり遊技者が損している場合、図5Bに示すステップ1104の処理又はステップ1105の処理で設定された特賞中純増基準枚数を取得する(1505)。
次に、変動表示ゲームが所定回数実行される毎に差枚数がゼロより大きくなるために(遊技者が得をするために)、必要な特賞回数(必要特賞回数)を算出する(1506)。
必要特賞回数には、現在の差枚数がゼロより大きくなるために必要な第1必要特賞回数、及び変動表示ゲームを所定回数実行した場合に差枚数がゼロより大きくなるために必要な第2特賞回数がある。
第1特賞回数は、ステップ1503の処理で取得した差枚数の絶対値をステップ1505の処理で取得した特賞中純増基準枚数で除算し、除算された結果の値の整数に1を加算することにより算出される。
第2特賞回数の算出方法について説明する。
まず、ステップ1502の処理で算出したメダル消費枚数を取得する。そして、ステップ1503の処理で取得した差枚数の絶対値と、ステップ1502の処理で算出したメダル消費枚数とを加算し、加算した値をステップ1505の処理で取得した特賞中純増基準枚数で除算し、除算された結果の値の整数に1を加算することにより算出される。
一方、ステップ1504の処理で差枚数がゼロより大きいと判定された場合、差枚数がゼロになるまで実行できる変動表示ゲームの回数を算出する(1507)。
具体的には、ステップ1503の処理で取得した差枚数を、ステップ1501の処理で算出した一変動表示ゲーム当たりのメダルの消費率で除算し、除算された結果の値の整数部分を、差枚数がゼロになるまで実行できる変動表示ゲームの回数とする。
以上により、差枚数がゼロ以下である場合、つまり遊技に負けている場合には、負けている分を取り戻すために必要な特賞回数が算出できる。一方、差枚数がゼロより大きい場合、つまり遊技に勝っている場合、負けるまで実行可能な変動表示ゲームの回数を算出できる。
図8Aは、本発明の実施形態の会員の収支がマイナスの場合にカードユニット6の表示装置604に表示される表示内容を説明する図である。
会員の収支がマイナスの場合には、カードユニット6の表示装置604には、本日の投入金額1601、本日の差枚数1602、BB獲得基準枚数1603、50枚あたりの実行可能ゲーム数1604、最低限必要なBBの回数1605、及びゲーム数別の最低限必要なBBの回数1606が表示される。
本日の投入金額1601には、会員が本日投入した合計の金額が表示される。
本日の差枚数1602には、図7Bに示すステップ1503の処理で取得した現在の差枚数が表示される。
BB純増基準枚数1603には、図7Bに示すステップ1505の処理で取得した特賞中純増基準枚数が表示される。
50枚あたりの実行可能ゲーム数1604には、50枚を特賞中純増基準枚数で除算した結果の整数部分が表示される。
最低限必要なBBの回数1605には、ステップ1506の処理で算出した第1特賞回数が表示される。
ゲーム数別の最低限必要なBBの回数1606には、ステップ1506の処理で算出した第2特賞回数が表示される。なお、第2特賞回数を算出する場合の変動表示ゲームの実行回数は、図8Aに示すように30回、90回及び150回である。
図8Bは、本発明の実施形態の会員の収支がプラスの場合にカードユニット6の表示装置604に表示される表示内容を説明する図である。
差枚数がプラスの場合には、カードユニット6の表示装置604には、本日の投入金額1701、本日の差枚数1702、BB純増基準枚数1703、50枚あたりの実行可能ゲーム数1704、及び差枚数がゼロとなるまでに実行可能なゲーム数1705が表示される。
本日の投入金額1701、本日の差枚数1702、BB純増基準枚数1703及び50枚あたりの実行可能ゲーム数1704は、それぞれ図8Aに示す本日の投入金額1601、本日の差枚数1602、BB純増基準枚数1603及び50枚あたりの実行可能ゲーム数1604と同じであるので説明を省略する。
差枚数がゼロとなるまでに実行可能なゲーム数1705には、ステップ1507の処理で算出された値が表示される。
次に本発明の実施形態の変形例について、図9A及び図9Bを用いて説明する。
本発明の実施形態では、貸し出されるメダルの価値と獲得したメダルの価値とが等しい場合について説明したが、本発明の実施形態の変形例では、貸し出されるメダルの価値と獲得したメダルの価値とが相違する場合について説明する。
具体的には、1000円で50枚のメダルが貸し出されるのに対して、獲得したメダルが60枚で1000円相当の価値がある場合について説明する。換言すると、貸し出される1枚あたりの価値(貸出メダル価値)は1000/50円(20円)であり、獲得したメダルの1枚あたりの価値(獲得メダル価値)は1000/60円(16.67)円である。つまり、貸し出されるメダル1枚と同じ価値を有する獲得したメダルの変換率5/6(0.89)枚である。
貸し出されるメダルと獲得したメダルの価値とが等しい場合、差枚数がゼロより大きければ会員の収支はプラスであり、差枚数がゼロ以下であれば会員の収支はマイナスである。したがって、差枚数がゼロ以下であれば差枚数がゼロより大きくなるために必要な特賞回数を算出することにより、会員の収支がプラスになるための条件を算出できる。同じように、差枚数がゼロより大きければ差枚数がゼロになるまでに実行可能な変動表示ゲームの回数を算出することにより、会員の収支がゼロになるための条件を算出できる。
しかし、貸し出されるメダルの価値と獲得したメダルの価値とが相違する場合には、図6Bに示すステップ1306の処理で単にメダル払出総数とメダル投入総数との差を算出しても、会員の収支がプラスであるかマイナスであるかを判定できない。
そこで、ステップ1306の処理では、メダル払出総数に変換率を乗じた値とメダル投入総数との差を差枚数とする。
また、図7Bに示すステップ1504の処理で差枚数がゼロより大きいと判定された場合、会員の収支がプラスであるので、ステップ1507の処理に進む。なお、ステップ1507の処理は、実施形態の処理と同じなので、説明を省略する。
一方、ステップ1504の処理で差枚数がゼロ以下である場合、会員の収支がマイナスであるので、ステップ1505の処理に進み、特賞中純増基準枚数を取得する。次に、ステップ1506の処理に進み、第1特賞回数及び第2特賞回数を算出する。
第1特賞回数は、ステップ1503の処理で取得した差枚数の絶対値をステップ1505の処理で取得した特賞中純増基準枚数に変換率を乗じた値で除算し、除算された結果の値の整数に1を加算することにより算出される。
第2特賞回数の算出方法について説明する。
まず、ステップ1502の処理で算出したメダル消費枚数を取得する。そして、ステップ1503の処理で取得した差枚数の絶対値と、ステップ1502の処理で算出したメダル消費枚数とを加算し、加算した値をステップ1505の処理で取得した特賞中純増基準枚数に変換率を乗じた値で除算し、除算された結果の値の整数に1を加算することにより算出される。
以上により、貸出メダル価値と獲得メダル価値とが相違する場合であっても、会員の収支がマイナスである場合には、会員の収支がプラスになるための条件を算出でき、会員の収支がプラスである場合には、会員の収支がゼロになるための条件を算出できる。
図9Aは、本発明の実施形態の変形例の会員の収支がマイナスの場合にカードユニット6の表示装置604に表示される表示内容を説明する図である。なお、図8Aと同じ構成については同一の符号を付与し、説明を省略する。
図9Aでは、消化ゲーム数90ゲーム以内の最低限必要なBBの回数が、図8Aと相違する。
図8Aでは、消化ゲーム数90ゲーム以内の最低限必要なBBの回数の算出方法について説明する。差枚数の絶対値(500枚)と90ゲームで消費されるメダル消費枚数(150枚)とを加算し、加算した値(650枚)を特賞中純増基準枚数(350枚)で除算し、除算された結果(1.8856・・)の整数(1)に1を加算することにより「2」が算出される。
一方、図9Aでは、消化ゲーム数90ゲーム以内の最低限必要なBBの回数の算出方法について説明する。差枚数の絶対値(500枚)と90ゲームで消費されるメダル消費枚数(150枚)とを加算し、加算した値(650枚)を特賞中基準獲得数(350枚)に変換率(5/6)を乗じた値で除算し、除算された結果(2.22)の整数(1)に1を加算することにより「3」が算出される。
以上の説明では、パチスロ機における説明をしたが、本願発明はパチンコ遊技機にも適用することが可能である。
なお、今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。