JP2006084911A - カラーフィルタ基板及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】特に顔料を用いたカラー層の場合に、パターニング時にパターン精度に問題が発生しない、あるいは面内の色ムラや色抜けの問題が生じないカラーフィルタ基板を提供すること。
【解決手段】透明基板上に、開口部を有するブラックマトリックスと、少なくともブラックマトリックスの開口部にインク受容層が設けられ、該インク受容層をインクジェット法により着色した着色層を有するカラーフィルタ基板であって、前記ブラックマトリックス層は撥インク性を有し、かつ前記インク受容層は親インク性を有するカラーフィルタ基板を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、カラー表示装置等に用いられるカラーフィルタ基板及びその製造方法に関する。
近年、カラー液晶ディスプレイの普及に伴い、カラーフィルタの低コスト化への要求が高まってきている。
現在、カラーフィルタ製造の主流となっているフォトリソグラフィー方式では、ブラックマトリックスだけではなく、カラー層の形成工程においても、大量の顔料等の材料をエッチング時に廃棄することとなり、さらに製造に必要な工程数も多いことにより、低コスト化には限界がある。
一方、インクジェット方式はR、G、Bの各着色部の形成を一度に行うことができ、さらに顔料等の材料の無駄もほとんど発生せず、大幅なコストダウンが期待できる。
このインクジェット方式を用いたカラーフィルタ基板の製造方法としては、例えば特許文献1から3等に記載されている方法が提案されている。
しかしながら、これらの方法では染料を用いたカラー層の場合には良いが、顔料を用いたカラー層の場合、カラー層のパターニング時に、インク吸収層に十分に溶媒や顔料が吸収されず、吸収層表面でカラー層インクが広がることによりパターニング精度が悪かった。
また、十分に吸収されても均一に広がらず、面内の色ムラや色抜けが生じやすかった。このように現状では多くの問題が発生していた。
染料の場合は顔料と比較して耐候性に劣るため、現状ではカラー層には顔料を用いることが主流であるが、顔料に適するインク吸収層を有するカラーフィルタ基板はなかった。
特開平11−64622号公報 特開平11−109121号公報 特開平10−48415号公報
本発明が解決しようとする課題は、特に顔料を用いたカラー層の場合に、パターニング時にパターン精度に問題が発生しない、あるいは面内の色ムラや色抜けの問題が生じないカラーフィルタ基板を提供することであり、使用する材料の無駄がほとんど発生せず、大幅なコストダウンが可能な製造方法を提供することである。
本発明はこれらの問題点を解決するためになされたものであり、カラーフィルタ基板としての要求特性に優れ、特に混色の無い色特性に優れたカラーフィルタ基板とその製造方法を提供するものである。
本発明において上記目的を達成するために、まず、透明基板上に遮光性パターンとして形成されたブラックマトリックスを有し、さらにブラックマトリックス開口部に形成されたインク吸収層に、インクジェット法により着色インクを付与して形成された着色層を有するカラーフィルタ基板であって、該ブラックマトリックス層は撥インク性を有し、該インク受容層は親インク性を有することを特徴とするカラーフィルタ基板である。
ある。
また請求項2においては、請求項1に記載の発明を前提とし、前記ブラックマトリックスの上頂部の撥インク性は、透明基板との接合部のそれより大きく、かつ前記着色インクとの接触角が45°以上であることを特徴とするカラーフィルタ基板である。
また、請求項3においては、請求項1、または請求項2に記載の発明を前提とし、前記ブラックマトリックスは、少なくとも黒顔料、光硬化剤、光開始剤、撥インク剤を含有した材料からなり、少なくとも光により硬化されていることを特徴とするカラーフィルタ基板である。
また、請求項4においては、請求項1ないし請求項3に記載のいずれかの発明を前提とし、前記インク受容層は少なくともコロイダルシリカを含有することを特徴とするカラーフィルタ基板である。
また、請求項5においては、請求項4に記載の発明を前提とし、前記コロイダルシリカの1次粒子が球状であり、かつ1次粒子が複数個結合している形状を有することを特徴とするカラーフィルタ基板である。
また、請求項6においては、請求項5に記載の発明を前提とし、前記コロイダルシリカの1次粒子径が80nm以下であり、結合した形状での長さが500nm以下であることを特徴とするカラーフィルタ基板である。
また、請求項7においては、請求項4に記載の発明を前提とし、前記コロイダルシリカの形状は鎖状であることを特徴とするカラーフィルタ基板である。
また、請求項8においては、請求項7に記載の発明を前提とし、前記形状が鎖状であるコロイダルシリカの長さが500nm以下であることを特徴とするカラーフィルタ基板である。
また、請求項9においては、インクジェット方式によって透明基板上に着色インクを配列させるカラーフィルタ基板の製造方法において、少なくとも、
(1)透明基板上に、ブラックマトリックス層を形成させる工程、
(2)ブラックマトリックス開口部の透明基板上にインク受容層を形成させる工程、
(3)インクジェット方式によりブラックマトリックス開口部に着色インクを充填し、インク吸収層に着色インクを付与させる工程、
を含むことを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法である。
本発明によると、 透明基板上に遮光性パターンとして形成された開口部を有するブラックマトリックスを有し、さらにブラックマトリックス開口部に形成されたインク受容層に、インクジェット法により着色インクを付与して形成された着色層を有するカラーフィルタ基板において、該ブラックマトリックス層が、撥インク性を有し、また、インク受容層が親インク性を有することにより、顔料インクを用いた場合でも混色の少ないカラーフィルタを得る事ができる。
このように、ブラックマトリックスが撥インク性を有すること、またインク受容層が親インク性であることにより、インクジェット法により着色層を形成する際に、着色インクは選択的にブラックマトリックスの開口部に吸収されるため、混色が減少する。
また、前記ブラックマトリックスの頂部の撥インク性は、透明基板との接合部のそれより大きく、かつ前記着色インクとの接触角が45°以上である場合、よりシャープなパターンを形成させることができる。着色インクを受容層に付与させる際に、初期段階ではブラックマトリックスの撥インキ性が大きいことによりブラックマトリックスへの乗り上げはなく隣接した開口部にはインクが浸透しないが、透明基板側まで着色インクの全てあるいは一部の成分が吸収していく段階で、徐々に撥インク性は減少するために吸収速度が向上し、シャープなパターンが形成される。
また、前記ブラックマトリックスは、少なくとも黒顔料、光硬化剤、光開始剤、撥インク剤を含有した材料からなり、少なくとも光により硬化されていることにより、遮光性に優れかつパターニング精度に優れるブラックマトリックスが形成される。
また、前記インク受容層は、少なくともコロイダルシリカを含有することにより、さらに着色層のパターニング精度が良く、さらに色特性に優れるカラーフィルタ基板を提供することができる。
特に、前記コロイダルシリカの1次粒子が球状であり、かつ1次粒子が複数個結合している形状を有すると、インク受容層の吸収速度が向上し、パターニング精度がより優れるカラーフィルタとなり、さらにその1次粒子径が80nm以下であり、結合した形状での長さが500nm以下であると、インク受容層の透明性が向上し、特に色特性の優れるカラーフィルタとなり、好ましい。
同様に、前記コロイダルシリカの形状が鎖状であると、インク受容層の吸収速度が向上し、パターニング精度がより優れるカラーフィルタとなり、さらにその長さが500nm以下であると、インク受容層の透明性が向上し、特に色特性の優れるカラーフィルタとなり、好ましい。
また、インクジェット方式によって透明基板上に着色インクを配列させるカラーフィルタ基板の製造方法において、少なくとも、
(1)透明基板上に、ブラックマトリックス層を形成させる工程、(2)ブラックマトリックス開口部透明基板上にインク受容層を形成させる工程、(3)インクジェット方式によりブラックマトリックス開口部に着色インクを充填し、インク吸収層に着色インクを付与させる工程、を含むカラーフィルタ基板の製造方法によると、パターニング精度の優れ、かつ色特性の優れるカラーフィルタを、簡易で安価に製造できる。
以下に本発明の実施の形態を、図面を用いて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1に本発明によるカラーフィルタ基板の製造方法の一実施例を図示した。
図1のカラーフィルタ基板では、透明基板1上にブラックマトリックス2が形成され、さらにブラックマトリックス開口部にはインク受容層3が形成される。その後、ブラックマトリックス2の開口部に、インクジェット法を用いて赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の着色インクを付与させ着色層4を形成させ、カラーフィルタを得る。
ここでインク受容層3は着色インクの成分の全て、あるいは溶媒等の一部を吸収することができる層である。
一般に上記構成のカラーフィルタを製造する際には、混色の問題が発生することが多い。特にインク受容層への吸収速度が遅い場合、また受容層の吸収容量が低い場合、着色インクの打ち込み量を増加させると混色が多く発生する。
しかしながら、ブラックマトリックス2には、撥インク性を、インク受容層3には親インク性をもたせることにより、着色インクは、インク受容層側に選択的に吸収され、隣接画素への吸収は防止されるため、混色の少なく、パターニング精度の良いカラーフィルタを得ることができる。
本発明の透明基板1には、硝子基板、石英基板、プラスチック基板等が使用できる。中でも硝子基板を用いた場合、透明性に優れるだけでなく、強度、耐熱性、耐候性に優れるカラーフィルタを得ることができる。
またPET、PEN、PES等のプラスチック基板を用いることにより、薄く軽いカラーフィルタを得ることができる。
さらに、撥インク性を有するブラックマトリックスの頂部の撥インク性が、透明基板との接合部のそれよりも大きく、着色インクとの接触角が45°以上であることにより、隣接画素への混色がより減少する。
ここで、着色インクとの接触角が45°未満であると、着色インクをインクジェット法で付与する際、一度に大量に付与させたり、あるいは付与スピードを上げた場合に、混色が起こりやすくなる。
また撥インク性は、ブラックマトリックスの頂部には必須である。混色する際は、必ずブラックマトリックス部の頂部を着色インクが伝わり、隣接画素部のインク吸収層へ吸収されるためである。
しかしながら、透明基板との接合部の撥インク性は必ずしも大きくなくて良く、頂部より小さい場合には、インク受容層に吸収された着色インクの溶媒等が、開口部全面に広がりやすくなり、吸収速度が向上するためより混色が減少し、好ましい。
頂部の撥インク性を透明基板との接合部のそれよりも大きくさせる方法は特に限定されない。例えば撥インク剤の溶解性が異なる良溶媒と貧溶媒を用意し、その際、貧溶媒の沸点を良溶媒のそれより高いものを選定する。この2種類の溶媒を適宜混合させ、これらを溶媒とてレジスト剤の調液を行う。このレジストを用いてブラックマトリックスを形成させる際、露光前に塗面を一定の条件で乾燥させた場合、沸点の低い良溶媒より溶媒が蒸発するため、蒸発に伴い、撥インキ剤が表面あるいは上面に偏在することとなる。
このようにして部分的に撥インキ性を変えることが出来る。
あるいは下層には、撥インキ剤を微量に加えたレジストを用い、上層には、それより多い撥インキ剤を加えたレジストを用いた2層でブラックマトリックスを形成させることでも可能である。また表面処理により撥インキ性を部分的に変えても良い。
ブラックマトリックスは、少なくとも黒顔料、光硬化剤、光開始剤、撥インク剤を含有した材料よりなり、少なくとも光により硬化されていると、遮光が優れ、パターニング精度の良いブラックマトリックスを得ることができる。
黒顔料としてはカーボンブラック、有機顔料、アニリンブラック、黒鉛等挙げられるが、これに限定されるものではない。またこれらを数種類複合させても良い。
光硬化剤は特に限定されないが、光開始剤との組合せにより、紫外線等の光により容易に硬化される樹脂を選定する。例えば脂肪族アクリレート、脂環式アクリレート、芳香族アクリレート、OH基またはアリル基またはグリシジル基またはカルボキシル基またはクロモ基またはブロモ基等を含有する官能基含有アクリレート、リン型アクリレート、金属型アクリレート等の樹脂モノマーまたはオリゴマ-を用いることができる。または前記アクリレートと同じ骨格のメタクリレートを使用することもできる。さらに、ピロリドン、酢酸ビニル等のモノマーまたはオリゴマ-を用いることができる。
また光開始剤は特に限定されず、アゾイソブチロニトリル等の一般的な光開始剤を用いることができる。
本発明で述べる撥インク剤とは特に限定されるものではないが、例を挙げると、主鎖または側鎖に有機シリコーンをを有するもので、シロキサン成分を含むシリコーン樹脂やシリコーンゴム、あるいはフッ化ビニリデン、フッ化ビニル等やこれらの共重合体等のフッ素樹脂などである。
また、インク受容層がコロイダルシリカよりなると、粒子間の細孔により着色インクの全て、あるいは溶媒等の一部の成分を吸収することができ、着色インクは、受容層上にシャープに形成され、混色を防ぎ、パターニング精度が向上する。
ここで、コロイダルシリカの粒子径や粒子形状は限定されないが、特に、1次粒子が球状であり、これらの1次粒子がいくつか結合している形状を有するコロイダルシリカ、または鎖状であるコロイダルシリカを用いることにより、その効果が著しく大きく、特にパターニング精度の優れるカラーフィルタ基板を得ることが出来る。
またコロイダルシリカの粒子径が小さい場合、膜の透明性が向上し、色特性に優れるカラーフィルタ基板を得ることができるが、粒子径が小さすぎる場合にはインクの吸収性が低下し、パターニング精度が悪化する。
好ましくは球状粒子の場合は、1次粒子が80nm以下で、結合状態での長さが500nm以下、鎖状粒子の場合は長さが500nm以下である。
さらに球状粒子の場合は、1次粒子が60nm以下で、結合状態での長さが80nm以上300nm以下、鎖状粒子の場合は長さが80nm以上300nm以下であると、パターニング精度、色特性のバランスに優れるカラーフィルタ基板を得ることができるため、より好ましい。
ブラックマトリックス開口部の透明基板上にインク受容層を形成させる方法は特に限定されず、スピンコート法、バーコート法などが用いられる。この際、開口部に均一かつムラのないようにインク受容層を形成させるために、使用する溶剤や塗液粘度、塗工方法等を、最適なものに選定する。
インク受容層は、着色インクを吸収させるため、ブラックマトリックス開口部のみに形成されれば良い。
しかしながら、塗工方法によってはブラックマトリックス開口部のみならず、ブラックマトリックス頂部にもインク受容層が形成される場合もある。
この際、ブラックマトリックス上部に形成されるインク受容層の厚みが薄い場合は大きな問題はないが、厚い場合は着色インクが開口部のみならず、ブラックマトリックス頂部にも広がり、隣接部同士での混色が発生する恐れがあるために好ましくない。
この場合はインク受容層の表面を研磨する等の工程が必要になる。そのためインク受容層の形成時に、ブラックマトリックス頂部にインク受容層ができるだけ形成されないような塗工方法を選定すると良い。
着色層4に用いる着色インクの材料は、着色剤、樹脂、分散剤、溶媒などで構成される。着色剤としては顔料、染料ともに用いることができるが、耐候性に優れる点より顔料を用いることが好ましい。
ここで着色剤として使用する顔料の具体例を挙げると、Pigment Red9、19、38、43、97、122、123、144、149、166、168、177、179、180、192、215、216、208、216、217、220、223、224、226、227、228、240、PigmentBlue 15、15:6、16、22、29、60、64、Pigment Green7、36、Pigment Red 20、24、86、81、83、93、108、109、110、117、125、137、138、139、147、148、153、154、166、168、185、Pigment Orange36、 Pigment Violet23、などであるが、これらに限定されるものではない。さらにこれらは要望の色相を得るために2種類以上を混合して用いても構わない。
また、樹脂の具体例としてはカゼイン、ゼラチン、ポリビニールアルコール、カルボキシメチルアセタール、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラニン樹脂などが用いられ、色素との関係にて適宜選択される。耐熱性や耐光性が要求される際にはアクリル樹脂が好ましい。
樹脂への色素の分散を向上させるために、分散剤を用いてもよく、分散剤として、非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなど、また、イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、テトラアルキルアンモニウム塩など、その他に、有機顔料誘導体、ポリエステルなどがあげられる。分散剤は一種類を単独で使用してもよく、また、二種類以上を混合して使用してもよい。
着色インクは、インクジェット方式における適性の表面張力範囲35mN/m以下で、且つ、沸点が130℃以上に調整することが好ましい。表面張力が35mN/m以上であるとインクジェット吐出時のドット形状の安定性に著しい悪影響を及ぼす。
また、沸点が130℃以下であると、吐出ノズル近傍での乾燥性が著しく高くなり、その結果、ノズル詰まり等の不良発生を招くので好ましくない。
ここで、表面張力、沸点は溶媒にて調整可能であり、用いられる溶媒の具体的としては、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルエーテル、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセテート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテート、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。また、必要に応じて2種類以上の溶剤を混合して用いても構わないが、溶解性も考慮し適宜選択される。
本発明における着色層の形成には、インクジェット方式を用いるが使用するインクジェット装置としては、インク吐出方法の相違によりピエゾ変換方式と熱変換方式があり、特にピエゾ変換方式が好適である。インクの粒子化周波数は5〜100KHz程度、ノズル径としては5〜80μm程度,ヘッドを3個配置し、1ヘッドにノズルを60〜500個組み込んだ装置が好適である。また必要に応じて乾燥やUV硬化を行うこともできる。
また本発明でのカラーフィルタ基板には、必要に応じて最上層に保護層を設けることができる。保護層は透明な樹脂膜より形成されることが望ましい。これにより表面の平滑性が向上し、さらにインク受容層の空隙を遮蔽するために耐候性も向上する。
また、本発明でのカラーフィルタ基板の製造方法では、
(1)透明基板上に、ブラックマトリックス層を形成させる工程、
(2)ブラックマトリックス開口部透明基板上にインク受容層を形成させる工程、
(3)インクジェット方式によりブラックマトリックス開口部に着色インクを充填し、インク吸収層に着色インクを付与させる工程、
を含む製造方法であると、簡易に特性の良好なカラーフィルタを得ることができる。
以下に本発明の実施例を具体的に説明する。
(ブラックマトリックスの作成)
カーボンブラックを含有したレジスト材(新日鉄化学(株)製ブラックマトリックス用ネガ型レジストインキ「V-259 BK739P」に、感光性シリコーン化合物としてジメチルポリシランを10%添加したものを、膜厚3μmとなるようにスピンコータによって無アルカリガラス基板(コーニング社製、品番1737)上に塗布した。プリベーク、露光、現像、ポストベーク処理を行い、ブラックマトリックスを形成した。
(インク受容層の作成)
インク受容層材料は、コロイダルシリカ(日産化学工業社製、PS-M)と水に溶解させたポリビニルアルコール(クラレ社製、PVA-117)を、固形分重量比でコロイダルシリカ/ポリビニルアルコールが8/1となるように調整し、ガラスビーズを加えてペイントシェーカーにて分散させ、18%の水分散液とした。この塗工液を、前記工程でブラックマトリックスを作製したガラス上一面にバーコーターによって塗布し、60℃で10分間の乾燥を行い、開口部にインク吸収層を2μmの塗膜として形成させた。
(着色インクの調整)
メタクリル酸20部、メチルメタクリレート10部、ブチルメタクリレート55部、ヒドロキシエチルメタクリレート15部を乳酸ブチル300gに溶解し、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチルニトリル0.75部を加え70℃にて5時間の反応によりアクリル共重合樹脂を得た。得られたアクリル共重合樹脂を樹脂濃度が10%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈しアクリル共重合樹脂の希釈液とした。この希釈液80.1gに対し顔料19.0g、分散剤0.9gを添加して、3本ロールにて混練し、赤色、緑色、青色の各着色ワニスを得た。この各着色ワニスをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで顔料濃度が12〜15%、粘度が15cpsになるように調整しR,G,B着色インクを得た。
(カラーフィルタ基板の作製)
前記ガラス基板上のブラックマトリックスの開口部に、前記R,G,B各色の着色インクを使用し、12pl,180dpiヘッド(セイコーインスツルメンツ社製)を搭載したインクジェット印刷装置により、赤色(R),緑色(G),青色(B)各々のパターン状着色層4を形成した。
このようにして得られたカラーフィルタ基板は、混色も無く、濃度バランスに優れ、カラーフィルタ基板の画素形状が鮮明で画素エッヂのシャープなカラーフィルタ基板であった。
(ブラックマトリックスの作成)
実施例1と同様の手順で作製した。
(インク受容層の作成)
インク受容層材料は、コロイダルシリカ(日産化学工業社製、UP)と水に溶解させたポリビニルアルコール(クラレ社製、PVA-117)を、固形分重量比でコロイダルシリカ/ポリビニルアルコールが8/1となるように調整し、ガラスビーズを加えてペイントシェーカーにて分散させ、18%の水分散液とした。この塗工液を、前記工程でブラックマトリックスを作製したガラス上一面に、バーコーターによって塗布し、60℃で10分間の乾燥を行い、開口部にインク吸収層を2μmの塗膜として形成させた。
(着色インクの調整)
実施例1と同様の手順で作製した。
(カラーフィルタ基板の作製)
実施例1と同様の手順で作製した。
このようにして得られたカラーフィルタ基板は、混色も無く、濃度バランスに優れ、カラーフィルタ基板の画素形状が鮮明で画素エッヂのシャープなカラーフィルタ基板であった。
(比較例1)
(ブラックマトリックスの作成)
カーボンブラックを含有したレジスト材(新日鉄化学(株)製ブラックマトリックス用ネガ型レジストインキ「V-259 BK739P」を、膜厚3μmとなるようにスピンコータによって無アルカリガラス基板(コーニング社製、品番1737)上に塗布した。プリベーク、露光、現像、ポストベーク処理を行い、ブラックマトリックスを形成した。
(インク受容層の作成)
実施例1と同様の手順で作製した。
(着色インクの調整)
実施例1と同様の手順で作製した。
(カラーフィルタ基板の作製)
実施例1と同様の手順で作製した。
このようにして得られたカラーフィルタ基板は、一部で混色が発生した。
本発明で得られたカラーフィルタ基板の活用例としては、液晶ディスプレイ向けのカラーフィルタ基板として用いることができる。本発明でのカラーフィルタ基板の製造は安価に、かつ簡易に行うことができ、小ロットにも対応可能なカラーフィルタ基板となる。
本発明でのカラーフィルタ基板の断面図。
符号の説明
1…透明基板
2…ブラックマトリックス
3…インク受容層
4…着色層

Claims (9)

  1. 透明基板上に、開口部を有するブラックマトリックスと、少なくともブラックマトリックスの開口部にインク受容層が設けられ、該インク受容層をインクジェット法により着色した着色層を有するカラーフィルタ基板であって、前記ブラックマトリックス層は撥インク性を有し、かつ前記インク受容層は親インク性を有することを特徴とするカラーフィルタ基板。
  2. 前記ブラックマトリックスの頂部の撥インク性は、透明基板との接合部の撥インク性より大きく、かつ前記着色インクとの接触角が45°以上であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ基板。
  3. 前記ブラックマトリックスは、少なくとも黒顔料、光硬化剤、光開始剤、撥インク剤を含有した材料からなり、少なくとも光により硬化されていることを特徴とする請求項1または2に記載のカラーフィルタ基板。
  4. 前記インク受容層は、少なくともコロイダルシリカを含有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のカラーフィルタ基板。
  5. 前記コロイダルシリカの1次粒子が球状であり、かつ1次粒子が複数個結合している形状を有することを特徴とする請求項4に記載のカラーフィルタ基板。
  6. 前記コロイダルシリカの1次粒子径が、80nm以下であり、結合した形状での長さが、500nm以下であることを特徴とする請求項5に記載のカラーフィルタ基板。
  7. 前記コロイダルシリカの形状は、鎖状であることを特徴とする請求項4に記載のカラーフィルタ基板。
  8. 前記コロイダルシリカの長さが500nm以下であることを特徴とする請求項7に記載のカラーフィルタ基板。
  9. インクジェット方式によって透明基板上に着色インクを配列させるカラーフィルタ基板の製造方法において、少なくとも、
    (1)透明基板上に、ブラックマトリックス層を形成させる工程、
    (2)ブラックマトリックス開口部の透明基板上にインク受容層を形成させる工程、
    (3)インクジェット方式によりブラックマトリックス開口部に着色インクを充填し、インク吸収層に着色インクを付与させる工程、
    を含むことを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法。
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