JP2005241690A - カラーフィルタ基板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】透明基板上に開口部を有するブラックマトリックスと、開口部に着色層を形成したカラーフィルタ基板において、顔料を用いた着色層の場合に、パターン形成時にパターン形状の精度に問題が発生しない、あるいは面内の色ムラや色抜けの問題が生じないカラーフィルタ基板を提供することであり、使用する材料の無駄がほとんど発生せず、大幅なコストダウンするその製造方法を提供することである。
【解決手段】片側面の透明基板上に、所定のピッチで形成した開口部を有するブラックマトリックスと、前記開口部の露出した透明基板の表面から前記ブラックマトリックス表面まで全面にインク吸収層と、前記開口部のインク吸収層上に着色層とを形成したカラーフィルタ基板であって、インク吸収層はコロイダルシリカからなることを特徴とするカラーフィルタ基板。
【選択図】図1
【解決手段】片側面の透明基板上に、所定のピッチで形成した開口部を有するブラックマトリックスと、前記開口部の露出した透明基板の表面から前記ブラックマトリックス表面まで全面にインク吸収層と、前記開口部のインク吸収層上に着色層とを形成したカラーフィルタ基板であって、インク吸収層はコロイダルシリカからなることを特徴とするカラーフィルタ基板。
【選択図】図1
Description
本発明は、カラー表示装置等に用いられるカラーフィルタ基板及びその製造方法に関する。
近年、カラー液晶ディスプレイの普及に伴い、カラーフィルタの低コスト化への要求が高まってきている。現状、カラーフィルタ製造の主流となっているフォトリソグラフィー方式では、ブラックマトリックスだけではなくカラー層の形成工程においても大量の顔料等の材料を薄膜塗布時やエッチング時に廃棄することとなり、さらに製造に必要な工程数も多いことにより、低コスト化には限界がある。一方、インクジェット方式はR、G、Bの各着色部の形成を3色同時に一度に行うことができ、さらに顔料等の材料の無駄もほとんど発生せず、大幅なコストダウンが期待できる。インクジェット方式を用いたカラーフィルタ基板の製造方法としては、例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3等に記載されている方法が提案されている。
しかしながら、これらの方法では染料を用いたカラー層の場合には良いが、顔料を用いたカラー層の場合、カラー層のパターニング時にインク吸収層に十分に溶媒や顔料が吸収されず、吸収層表面、例えば透明基板で、カラー層インクが広がることによりパターニング精度に支障が生じたり、あるいは十分に吸収されても均一に広がらず面内の色ムラや色抜けが生じやすい等の問題が多く発生していた。染料の場合は顔料と比較して耐候性に劣るため、現状では顔料を用いることが主流であるが、顔料に適するインク吸収層を有するカラーフィルタ基板はなかった。従来の技術では先述のとおり、顔料を用いたカラー層の場合に、パターニング時にパターン精度に問題が生じたり、あるいは面内の色ムラや色抜けの問題が生じることが多かった。
以下に公知文献を記す。
特開平11−64622号公報
特開平11−109121号公報
特開平10−48415号公報
本発明が解決しようとする課題は、顔料を用いたカラー層の場合に、パターニング時にパターン精度に問題が発生しない、あるいは面内の色ムラや色抜けの問題が生じないカラーフィルタ基板を提供することであり、使用する材料の無駄がほとんど発生せず、大幅なコストダウンするその製造方法を提供することである。
本発明はこれらの問題点を解決するためになされたものであり、カラーフィルタ基板としての要求特性に優れ、特にパターニング精度の良く色特性に優れるカラーフィルタ基板とその製造方法を提供するものである。上記目的を達成するために、まず、本発明の請求項1に係る発明は、透明基板上に開口部を有するブラックマトリックスと、開口部に着色画素を形成したカラーフィルタ基板において、片側面の透明基板上に、所定のピッチで形成した開口部を有するブラックマトリックスと、前記開口部の露出した透明基板の表面か
ら前記ブラックマトリックス表面まで全面にインク吸収層と、前記開口部のインク吸収層上に着色層とを形成したカラーフィルタ基板であって、インク吸収層はコロイダルシリカからなることを特徴とするカラーフィルタ基板である。
ら前記ブラックマトリックス表面まで全面にインク吸収層と、前記開口部のインク吸収層上に着色層とを形成したカラーフィルタ基板であって、インク吸収層はコロイダルシリカからなることを特徴とするカラーフィルタ基板である。
本発明の請求項2に係る発明は、前記コロイダルシリカの1次粒子(コロイド粒子)が、球状であり、かつ1次粒子が複数個結合した形状を有することを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ基板であるである。
本発明の請求項3に係る発明は、前記コロイダルシリカの1次粒子(コロイド粒子)径が、80nm以下であり、かつ1次粒子が複数個結合した形状の長さが500nm以下であることを特徴とする請求項2記載のカラーフィルタ基板である。
本発明の請求項4に係る発明は、前記コロイダルシリカの形状は、鎖状であることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ基板。
である。
である。
本発明の請求項5に係る発明は、前記形状が鎖状であるコロイダルシリカの長さが、500nm以下であることを特徴とする請求項4に記載のカラーフィルタ基板である。
本発明の請求項6に係る発明は、前記ブラックマトリックスは、少なくとも光硬化性樹脂と、光開始剤と、黒顔料からなるブラックマトリックス組成物を塗布し層形成したことを特徴とする請求項1乃至5のいざれか1項記載のカラーフィルタ基板である。
本発明の請求項7に係る発明は、透明基板の片側面上に、開口部を有するブラックマトリックスを形成後、開口部に着色層を形成するカラーフィルタ基板の製造方法において、着色層の製造方法が、インクジェット方式によって、透明基板上の開口部に着色インクを複数種の配列で、且つ同時に着色するカラーフィルタ基板の製造方法であって、少なくとも以下の工程を含むことを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法である。
(a)透明基板上に、ブラックマトリックスを形成する工程。
(b)ブラックマトリックスの開口部及びブラックマトリックスの表面全面に、インク吸収層を形成する工程。
(c)インクジェット方式により、ブラックマトリックスの開口部のインク吸収層上に、着色インクを充填し、インク吸収層まで着色する着色層を形成する工程。
(a)透明基板上に、ブラックマトリックスを形成する工程。
(b)ブラックマトリックスの開口部及びブラックマトリックスの表面全面に、インク吸収層を形成する工程。
(c)インクジェット方式により、ブラックマトリックスの開口部のインク吸収層上に、着色インクを充填し、インク吸収層まで着色する着色層を形成する工程。
本発明によると、透明基板上のブラックマトリックスの開口部に、コロイダルシリカからなるインク吸収層を形成したことにより、染料を用いた着色インクのみならず顔料を用いた着色インクの場合でも、着色層のパターニング精度の良く、色特性に優れるカラーフィルタ基板を提供することができる。また、前記インク吸収層が、コロイダルシリカの1次粒子が球状であり、かつ1次粒子が複数個結合している形状を有するため、着色インクの吸収性が向上し、透明基板上にシャープなパターンを形成させることができるため、パターニング精度がさらに向上する。
また、前記コロイダルシリカの1次粒子径が80nm以下であり、結合した形状での長さが500nm以下であると、インク吸収層の透明性が向上し、色特性の優れるカラーフィルタ基板を提供することができる。
また、前記コロイダルシリカの形状が鎖状であると、インク吸収性が向上し、パターニング精度がさらに向上する。
また、前記形状が鎖状のコロイダルシリカの長さが500nm以下であると、インク吸収層の透明性が向上し、色特性の優れるカラーフィルタ基板を提供することができる。
さらに、前記ブラックマトリックスは少なくとも光硬化性樹脂、光開始剤、黒顔料からなることにより、遮光性に優れかつパターニング精度に優れるブラックマトリックスが形成される。
さらに、前記ブラックマトリックスは少なくとも光硬化性樹脂、光開始剤、黒顔料からなることにより、遮光性に優れかつパターニング精度に優れるブラックマトリックスが形成される。
さらに、前記着色インクの充填をインクジェット方式で行うことにより、従来方法より工程が削減された、より安価で簡易的に着色層を形成する方法でカラーフィルタを製造することができ、特性に優れたカラーフィルタ基板を提供することができる。
本発明の実施の形態を、図面を用いて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。図1に本発明によるカラーフィルタ基板の一実施例の層構成を示す側断面図である。図1のカラーフィルタ基板では、透明基板1上に開口部を具備したブラックマトリックス2が形成され、さらに、前記開口部に露出した透明基板面から前記ブラックマトリックスまで全面にインク吸収層3が形成される。次に、開口部の透明基板面に、赤色(R)と、緑色(G)と、青色(B)の着色インクからなる着色層4を形成させる。この着色層4を形成の際、インクジェット法により、R色の着色層41、G色の着色層42、B色の着色層43からなる着色層4を形成させることにより、安価かつ簡易に着色層を形成することができる。以下詳細に説明する。
前記透明基板1には、硝子基板、石英基板、プラスチック基板等が使用できる。中でも硝子基板を用いた場合、透明性に優れるだけでなく、強度、耐熱性、耐候性に優れるカラーフィルタを得ることができる。
前記ブラックマトリックス2は、光硬化性樹脂、光開始剤、黒顔料、添加剤、溶剤等からなるブラックマトリックス組成物を透明基板上に塗布し、フォトリソグラフィー法により形成させることが望ましい。これにより遮光性の優れるカラーフィルタ基板を得ることができる。またブラックマトリックス組成物から成る画素が隣接する画素に流出することを防ぎ、混色を防止することができる。前記光硬化性樹脂は、特に限定されないが、光開始剤との組合せにより、フォトリソグラフィー法にて容易に硬化される樹脂を選定する。例えば脂肪族アクリレート、脂環式アクリレート、芳香族アクリレート、OH基またはアリル基またはグリシジル基またはカルボキシル基またはクロモ基またはブロモ基等を含有する官能基含有アクリレート、リン型アクリレート、金属型アクリレート等の樹脂モノマーまたはオリゴマ−を用いることができる。または前記アクリレートと同じ骨格のメタクリレートを使用することもできる。さらに、ピロリドン、酢酸ビニル等のモノマーまたはオリゴマ−を用いることができる。また前記光開始剤は、特に限定されず、アゾイソブチロニトリル等の一般的な光開始剤を用いることができる。また前記黒顔料は、有機黒色顔料、無機黒色顔料の一般的な顔料を用いることができる。
また前記インク吸収層3はコロイダルシリカよりなり、粒子間の細孔によりインクを吸収することができる層である。コロイダルシリカの粒子径や粒子形状は限定されないが、特に1次粒子(コロイド粒子)が球状であり、これらの1次粒子がいくつか結合している形状を有するコロイダルシリカ、または鎖状であるコロイダルシリカを用いることにより、インク吸収時にすばやくインクを吸収できるため基板上にドットがシャープに形成され、パターニング精度の優れるカラーフィルタ基板を得ることが出来る。またコロイダルシリカの粒子径が小さい場合、膜の透明性が向上し、色特性に優れるカラーフィルタ基板を得ることができるが、粒子径が小さすぎる場合にはインクの吸収性が低下し、パターニング精度が悪化する。好ましくは球状粒子の場合は1次粒子が80nm以下であり、結合状態での長さが500nm以下、鎖状粒子の場合は長さが500nm以下である。さらに球
状粒子の場合は1次粒子が60nm以下で結合状態での長さが80nm以上300nm以下、鎖状粒子の場合は長さが80nm以上300nm以下であると、パターニング精度、色特性のバランスに優れるカラーフィルタ基板を得ることができるため、より好ましい。
状粒子の場合は1次粒子が60nm以下で結合状態での長さが80nm以上300nm以下、鎖状粒子の場合は長さが80nm以上300nm以下であると、パターニング精度、色特性のバランスに優れるカラーフィルタ基板を得ることができるため、より好ましい。
前記着色層4に用いる着色インクの材料は、着色剤、樹脂、分散剤、溶媒などで構成される。着色剤としては顔料、染料ともに用いることができるが、耐候性に優れる点より顔料を用いることが好ましい。ここで着色剤として使用する顔料の具体例を挙げると、Pigment Red9、19、38、43、97、122、123、144、149、166、168、177、179、180、192、215、216、208、216、217、220、223、224、226、227、228、240、Pigment Blue 15、15:6、16、22、29、60、64、Pigment Green7、36、Pigment Red 20、24、86、81、83、93、108、109、110、117、125、137、138、139、147、148、153、154、166、168、185、 Pigment Orange36、 Pigment Violet23、などであるが、これらに限定されるものではない。さらにこれらは要望の色相を得るために2種類以上を混合して用いても構わない。また樹脂としてはカゼイン、ゼラチン、ポリビニールアルコール、カルボキシメチルアセタール、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラニン樹脂などが用いられ、色素との関係にて適宜選択される。耐熱性や耐光性が要求される際にはアクリル樹脂が好ましい。樹脂への色素剤の分散を向上させるために、分散剤を用いてもよく、分散剤として、非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなど、また、イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、テトラアルキルアンモニウム塩など、その他に、有機顔料誘導体、ポリエステルなどがあげられる。分散剤は一種類を単独で使用してもよく、また、二種類以上を混合して使用してもよい。
前記着色インクは、インクジェット方式における適性の表面張力範囲、例えば35mN/m以下で、且つ、沸点が130℃以上に調整することが好ましい。表面張力が、35mN/m以上であるとインクジェット吐出時のドット形状の安定性に著しい悪影響を及ぼし、また、沸点が130℃以下であるとノズル近傍での乾燥性が著しく高くなり、その結果、ノズル詰まり等の不良発生を招くので好ましくない。表面張力及び沸点は、溶媒にて調整可能であり、用いられる溶媒の具体例としては、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルエーテル、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセテート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテート、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。また、必要に応じて2種類以上の溶剤を混合して用いても構わないが、溶解性も考慮し適宜選択される。
前記着色層4の形成には、インクジェット方式が最適である。使用するインクジェット装置としては、インク吐出方法の相違によりピエゾ変換方式と熱変換方式があり、特にピエゾ変換方式が好適である。インクの粒子化周波数は5〜100KHz程度、ノズル径としては5〜80μm程度,ヘッドを3個配置し、1ヘッドにノズルを60〜500個組み込んだ装置が好適である。また必要に応じて乾燥やUV硬化を行うこともできる。
また本発明でのカラーフィルタ基板には、必要に応じて最上層に保護層5を設けることができる。保護層5は、透明な樹脂膜より形成されることが望ましい。これにより表面の平滑性が向上し、さらにインク吸収層の空隙を遮蔽するために耐候性も向上する。
図2(a)〜(g)は、本発明のカラーフィルタ基板の製造方法の一実例の工程を示す側断面図である。まず、透明基板1上に、ブラックマトリックス組成物を全面に塗布し、ブラックマトリックス組成物層2aを形成する。塗布方法は、スピンコーター等公知の方法で薄膜層を形成する(図2b参照)。
次に、ブラックマトリックス組成物層2a上に、フォトプロセス法、すなわち、フォトマスク6を用いた露光、及び現像処理工程により、開口部を有するブラックマトリックス2を形成する(図(c)(d)参照)。
次に、透明基板のブラックマトリックス2側の全面に、インク吸収層3を形成する(図e参照)。
次に、開口部のインク吸収層3上に、R色の着色インキのR色の着色層41、G色の着色インキのG色の着色層42、B色の着色インキのB色の着色層43を各々所定の開口部に、インクジェット方式を用いて、同時印刷をする。充填された着色インキは、印刷表面のインク吸収層3にすばやく吸収され、鮮明な印刷形状が形成される。最後に、必要に応じて最上層に保護層5を設けることができる。保護層5は、透明な樹脂膜より形成されることが望ましい(図2f、g参照)。
以下に本発明の実施例を具体的に説明する。
本発明ブラックマトリックス2の形成では、まず、ポリイミド前駆体(東レ(株)製:商品名「セミコファインSP−510」)10重量部、カーボンブラック7.5重量部、NMP130重量部、分散剤(銅フタロシアニン誘導体)5重量部、開始剤Aの5重量部をビーズミル分散機で冷却しながら3時間分散しブラックマトリックス組成物を調製した。次工程では、前記ブラックマトリックス組成物をスピンコータによって、無アルカリガラス基板(コーニング社製、品番1737)上に約1.0μmの塗膜に形成した後、フォトリソグラフィー法にて、露光装置の紫外光より200mJ/m2照射量で、フォトマスクを介して、露光する処理と、現像処理後、100℃で20分間の加熱硬化により開口部を有するブラックマトリックスを形成した。
次のインク吸収層の形成では、まず、インク吸収層材料として、コロイダルシリカ(日産化学工業社製、PS−M)と水に溶解させたポリビニルアルコール(クラレ社製、PVA−117)を、固形分重量比でコロイダルシリカ/ポリビニルアルコールが8/1となるように調整し、ガラスビーズを加えてペイントシェーカーにて分散させ、18%の水分散液の塗工液とした。次に、前記塗工液を、前記ブラックマトリックスを形成したガラス基板上全面に、スピンコーターによって塗布し、100℃で6分間の乾燥を行い、前記ガラス基板上から基板露出面で5μm厚、ブラックマトリックス面で4μm厚の塗膜として形成させた。
着色インクでは、重量比で、メタクリル酸20部、メチルメタクリレート10部、ブチルメタクリレート55部、ヒドロキシエチルメタクリレート15部を乳酸ブチル300部に溶解し、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチルニトリル0.75部を加え70℃にて5時間の反応によりアクリル共重合樹脂を得た。得られたアクリル共重合樹脂を樹脂濃度が10%(重量比)になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈しアクリル共重合樹脂の希釈液とした。この希釈液80.1gに対し顔料19.0g、分散剤0.9gを添加して、3本ロールにて混練し、赤色、緑色、青色の各着色ワニスを得た。この各着色ワニスをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで顔料濃度が12〜15%、粘度が15cpsになるように調整しR,G,B着色インクを得た。
カラーフィルタ基板の作製では、前記ガラス基板上のブラックマトリックスの開口部に、前記R,G,B各色の着色インクを使用し、12pl,180dpiヘッド(セイコーインスツルメンツ社製)を搭載したインクジェット印刷装置により、赤色(R),緑色(G),青色(B)各々のパターン状着色層4を形成した。このようにして得られたカラーフィルタ基板は、混色も無く、濃度バランスに優れ、カラーフィルタ基板の画素形状が鮮明で画素エッヂのシャープなカラーフィルタ基板であった。
本発明ブラックマトリックス2の形成では、まず、ポリイミド前駆体(東レ(株)製:商品名「セミコファインSP−510」)10重量部、カーボンブラック7.5重量部、NMP130重量部、分散剤(銅フタロシアニン誘導体)5重量部、開始剤Aの5重量部をビーズミル分散機で冷却しながら3時間分散しブラックマトリックス組成物を調製した。 次に、ブラックマトリックス組成物をスピンコータによって、無アルカリガラス基板(コーニング社製、品番1737)上に約1.0μmの塗膜に形成した後、フォトリソグラフィー法にて、露光装置の紫外光より200mJ/m2照射量で、フォトマスクを介して露光処理と、現像処理後、100℃で20分間の加熱硬化によりブラックマトリックスを形成した。
次のインク吸収層の形成では、まず、インク吸収層材料として、コロイダルシリカ(日産化学工業社製、商品名UP)と水に溶解させたポリビニルアルコール(クラレ社製、商品名PVA−117)を、固形分重量比でコロイダルシリカ/ポリビニルアルコールが8/1となるように調整し、ガラスビーズを加えてペイントシェーカーにて分散させ、18%の水分散液の塗工液とした。前記塗工液を、前記ブラックマトリックスを形成したガラス基板上全面に、スピンコーターによって塗布し100℃で6分間の乾燥を行い、前記ガラス基板上から基板露出部5μm厚、ブラックマトリックス部上4μm厚の塗膜として形成させた。
着色インクでは、重量比で、メタクリル酸20部、メチルメタクリレート10部、ブチルメタクリレート55部、ヒドロキシエチルメタクリレート15部を乳酸ブチル300部に溶解し、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチルニトリル0.75部を加え70℃にて5時間の反応によりアクリル共重合樹脂を得た。得られたアクリル共重合樹脂を樹脂濃度が10%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈しアクリル共重合樹脂の希釈液とした。この希釈液80.1gに対し顔料19.0g、分散剤0.9gを添加して、3本ロールにて混練し、赤色、緑色、青色の各着色ワニスを得た。この各着色ワニスをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで顔料濃度が12〜15%、粘度が15cpsになるように調整しR,G,B着色インクを得た。
次に、カラーフィルタ基板の作製では、前記ガラス基板上のブラックマトリックスの開口部に、前記R,G,B各色の着色インクを使用し、12pl,180dpiヘッド(セイコーインスツルメンツ社製)を搭載したインクジェット印刷装置により、赤色(R),緑色(G),青色(B)各々のパターン状着色層4を形成した。このようにして得られたカラーフィルタ基板は、混色も無く、濃度バランスに優れ、カラーフィルタ基板の画素形状が鮮明で画素エッヂのシャープなカラーフィルタ基板であった。
本発明で得られたカラーフィルタ基板の活用例としては、液晶ディスプレイや電子ペーパー、あるいは白色EL向けのカラーフィルタ基板として用いることができる。本発明でのカラーフィルタ基板の製造は安価に、かつ簡易に行うことができ、小ロットにも対応可能なカラーフィルタ基板となる。
1…透明基板
2…ブラックマトリックス
2a…ブラックマトリックス組成物層
3…インク吸収層
4…着色層
6…フォトマスク
41…R色の着色層
42…G色の着色層
43…B色の着色層
5…保護層
2…ブラックマトリックス
2a…ブラックマトリックス組成物層
3…インク吸収層
4…着色層
6…フォトマスク
41…R色の着色層
42…G色の着色層
43…B色の着色層
5…保護層
Claims (7)
- 透明基板上に開口部を有するブラックマトリックスと、開口部に着色画素を形成したカラーフィルタ基板において、片側面の透明基板上に、所定のピッチで形成した開口部を有するブラックマトリックスと、前記開口部の露出した透明基板の表面から前記ブラックマトリックス表面まで全面にインク吸収層と、前記開口部のインク吸収層上に着色層とを形成したカラーフィルタ基板であって、インク吸収層はコロイダルシリカからなることを特徴とするカラーフィルタ基板。
- 前記コロイダルシリカの1次粒子(コロイド粒子)が、球状であり、かつ1次粒子が複数個結合した形状を有することを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ基板。
- 前記コロイダルシリカの1次粒子(コロイド粒子)径が、80nm以下であり、かつ1次粒子が複数個結合した形状の長さが500nm以下であることを特徴とする請求項2記載のカラーフィルタ基板。
- 前記コロイダルシリカの形状は、鎖状であることを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタ基板。
- 前記形状が鎖状であるコロイダルシリカの長さが、500nm以下であることを特徴とする請求項4に記載のカラーフィルタ基板。
- 前記ブラックマトリックスは、少なくとも光硬化性樹脂と、光開始剤と、黒顔料からなるブラックマトリックス組成物を塗布し層形成したことを特徴とする請求項1乃至5のいざれか1項記載のカラーフィルタ基板。
- 透明基板の片側面上に、開口部を有するブラックマトリックスを形成後、開口部に着色層を形成するカラーフィルタ基板の製造方法において、着色層の製造方法が、インクジェット方式によって、透明基板上の開口部に着色インクを複数種の配列で、且つ同時に着色するカラーフィルタ基板の製造方法であって、少なくとも以下の工程を含むことを特徴とするカラーフィルタ基板の製造方法。
(a)透明基板上に、ブラックマトリックスを形成する工程。
(b)ブラックマトリックスの開口部及びブラックマトリックスの表面全面に、インク吸収層を形成する工程。
(c)インクジェット方式により、ブラックマトリックスの開口部のインク吸収層上に、着色インクを充填し、インク吸収層まで着色する着色層を形成する工程。
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CN102736346A (zh) * | 2011-04-13 | 2012-10-17 | 元太科技工业股份有限公司 | 彩色电子纸结构及其制造方法 |
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2004
- 2004-02-24 JP JP2004047440A patent/JP2005241690A/ja active Pending
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