JP2006084804A - アルカリ現像型感光性樹脂組成物、レジストインキ及びプリント配線基板。 - Google Patents

アルカリ現像型感光性樹脂組成物、レジストインキ及びプリント配線基板。 Download PDF

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Abstract

【課題】 現像性、耐熱性に優れ、希アルカリ水溶液で現像するソルダーレジストインキに好適に用いることができるアルカリ現像型感光性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】 カルボキシル基含有光重合性不飽和化合物(A)とメチル基置換エポキシ基をもつエポキシ樹脂(X)と光重合開始剤(C)とを含有するするアルカリ現像型感光性樹脂組成物、前記アルカリ現像型感光性樹脂組成物を用いたレジストインキ、前記レジストインキを用いて回路形成されたプリント配線基板。
【選択図】 なし

Description

本発明は、カルボキシル基含有光重合性不飽和化合物とエポキシ樹脂を含有するアルカリ現像型感光性樹脂組成物に関し、より詳細には、耐熱性や表面光沢性を低下させることなく、乾燥管理幅が広く、かつ良好な解像性を有する、プリント配線基板の層間絶縁材料として好適なアルカリ現像型感光性樹脂組成物に関するものである。
最近のプリント配線基板の進歩はめざましく、特に表面実装技術の向上によりプリント配線基板の高集積化は加速度的に進んでおり、さらに高密度、高信頼性に加え、量産性や経済性を兼ね備えたレジストパターンの形成方法が求められている。従来用いられてきたスクリーン印刷によるプリント配線基板のレジストパターン形成方法では解像度が低く上記要求を満たすものではないため、解像度の高い写真法が提案されており、この手法でレジストパターンを形成する際に好適に用いることができる写真現像型感光性樹脂組成物が開発されてきた。しかしながら該組成物を利用するには、現像液として高価な有機溶剤を使用しなければならず、また近年の環境保護の観点から該有機溶剤を使用しない手法への更なる改良が求められている。
この問題に対し、希アルカリ水溶液で現像可能なソルダーレジストインキとして使用できるアルカリ現像型感光性樹脂組成物として、不飽和モノカルボン酸から誘導される反応物と多塩基酸無水物とから得られるカルボン酸基含有エポキシアクリレート樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、光重合開始剤、及び、希釈剤を含む該組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかし、前記特許文献1に開示されたアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、これをソルダーレジストインキとして用いた場合に現像性、耐熱性に対する近年の厳しい要求を満足するレベルではない。
特開昭61−243869号公報(特許請求の範囲)
従って本発明の課題は現像性、耐熱性に優れ、希アルカリ水溶液で現像するソルダーレジストインキに好適に用いることができるアルカリ現像型感光性樹脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意検討した結果、カルボキシル基含有光重合性不飽和化合物とエポキシ樹脂(X)と光重合開始剤とを含有するアルカリ現像型感光性樹脂組成物において、エポキシ樹脂としてメチル基置換エポキシ基をもつエポキシ樹脂を必須成分とするエポキシ樹脂類用いることにより、現像性、耐熱性が飛躍的に向上することを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、カルボキシル基含有光重合性不飽和化合物(A)とメチル基置換エポキシ基をもつエポキシ樹脂(X)と光重合開始剤(C)とを含有するするアルカリ現像型感光性樹脂組成物を提供する。
また、本発明は、前記アルカリ現像型感光性樹脂組成物を用いたレジストインキ、前記レジストインキを用いて回路形成されたプリント配線基板をも提供する。
本発明によれば、現像性、耐熱性に優れ、希アルカリ水溶液で現像するソルダーレジストインキに好適に用いることができるアルカリ現像型感光性樹脂組成物を提供できる。
以下、本発明の内容を詳細に説明する。本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物に用いられるカルボキシル基含有光重合性不飽和化合物(A)は、分子内に、カルボキシル基と光重合性不飽和結合を有していれば、特に限定されるものではないが、例えば、多官能エポキシアクリレート化合物と酸無水物化合物とを反応させて得られるものが挙げられる。また、多官能エポキシアクリレート化合物は、種々の多官能エポキシ樹脂と不飽和カルボン酸とを反応させたものが使用できる。
前記多官能エポキシ樹脂としては、レゾルシン型エポキシ樹脂;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ビナフトール型エポキシ樹脂等のナフタレン型エポキシ樹脂;ビフェノール型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェノール型エポキシ樹脂等のビフェノール型のエポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;フェノール−ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらのなかでも特にアルカリ可溶性や耐熱性等の点からノボラック型エポキシ樹脂が好ましく、特にクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
また、前記不飽和カルボン酸は、1分子中に1個以上の2重結合とカルボン酸を含有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、α,β−不飽和カルボン酸やα,β−不飽和ジカルボン酸が挙げられる。更に、その具体例としてはアクリル酸やメタクリル酸、マレイン酸などが挙げられる。
前記酸無水物化合物としては、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水イタコン酸、無水フフタル酸、無水クロレンド酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、エチレングリコールビストリメリテート二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物等の多塩基酸無水物が挙げられる。
反応させる酸無水物化合物の割合は、特に制限されるものではないが、前記多官能エポキシアクリレート化合物の1水酸基当量に対し、酸無水基が0.2〜2.5当量であることが好ましい。即ち、0.2モル以上の範囲においては、アルカリ水溶液に対する溶解性が向上し、また、2.5モル以下の範囲においては安定性が良好なものとなる。
この様なカルボキシル基含有光重合性不飽和化合物(A)は、酸価30〜200mgKOH/gなる範囲が好ましい。即ち、酸価が200mgKOH/g以下の範囲においては硬化膜の耐アルカリ性、電気特性等の特性が良好なものとなり、30mgKOH/g以上においてはアルカリ水溶液に対する溶解性が一層優れたものとなる。
本発明で用いるメチル基置換エポキシ基をもつエポキシ樹脂(X)は、特にその構造は特定されないが、β−メチルエピハロヒドリンと1分子中に平均して2個以上の芳香族性水酸基を含有する多価フェノール化合物(Y)とを反応させて得られるエポキシ樹脂である。
前記1分子中に平均して2個以上の芳香族性水酸基を含有する多価フェノール化合物(Y)としては、特に限定されるものではないが、例えば、レゾルシン;ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のビスフェノール類;ジヒドロキシナフタレン、ビナフトール等のナフタレン類;ビフェノール、テトラメチルビフェノール等のビフェノール類;フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック樹脂、アルキルフェノールノボラック樹脂等のノボラック樹脂;フェノール−ジシクロペンタジエン樹脂およびこれらの混合物などが挙げられる。これらのなかでも特に耐熱性の点からフェノールノボラック樹脂が、乾燥管理幅(あるいは現像ライフ)の点からクレゾールノボラック樹脂が好ましく、耐熱性および乾燥管理幅の点からはフェノールノボラック樹脂およびクレゾールノボラック樹脂の混合物が特に好ましい。また耐熱性や吸湿性等の点からはフェノール−ジシクロペンタジエン樹脂が好ましい。
前記エポキシ樹脂(X)を得るには、特にその製造方法が限定されるものでなく、公知の処方に従えばよい。1分子中に平均して2個以上の芳香族性水酸基を含有する多価フェノール化合物(Y)と、β−メチルエピハロヒドリン(例えば、β−メチルエピクロルヒドリン)とを反応させればよい。
また、エポキシ樹脂(X)は、軟化点が70〜120℃の範囲であるものが本発明の効果が顕著なものとなる点から好ましい。また、エポキシ当量が230〜300g/eq.の範囲のものであることが本発明の効果が顕著なものとなる点から好ましい。
本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物で用いる光重合開始剤(C)は、特に制限されるものではなく、一般的にエチレン結合を有する光重合性不飽和化合物の光重合開始剤として使用されるものが何れも使用できる。このような光重合開始剤(C)としては、具体的には、アセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ジクロロアセトフェノン、p−tert−ブチルアセトフェノン等のアセトフェノン類、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、p,p’−ビスジメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類、ベンジルジメチルケタール、チオキサンソン、2−クロロチオキサンソン、2,4−ジエチルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2−イソプロピルチオキサンソン等のイオウ化合物、2−エチルアントラキノン、オクタメチルアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン等のアントラキノン類、ベンゾイルパーオキサイド、クメンパーオキシド等の有機過酸化物、2−メルカプトベンゾイミグゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール等のチオール化合物、アゾビスイソブチルニトリルなどが挙げられる。これらの化合物は1種でもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、それ自体では光重合開始剤として作用しないが、上記の化合物と組み合わせて用いることにより、光重合開始剤の能力を増大させ得るような化合物を添加することもできる。そのような化合物としては、例えばベンゾフェノンと組み合わせて使用すると効果のあるトリエタノールアミン等の第3級アミンなどが挙げられる。
また、本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物には、エポキシ樹脂成分として、必要に応じて、エポキシ樹脂(X)以外のエポキシ樹脂(B)を含有してもよい。エポキシ樹脂(B)としては、特に限定されるものではないが、例えば、レゾルシン型エポキシ樹脂;ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ビナフトール型エポキシ樹脂等のナフタレン型エポキシ樹脂;ビフェノール型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェノール型エポキシ樹脂等のビフェノール型のエポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;フェノール−ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂などが挙げられる。これらのなかでも特に耐熱性の点からノボラック型エポキシ樹脂が好ましく、特にフェノールノボラック型エポキシ樹脂あるいはクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。また耐熱性や吸湿性等の点からは特にフェノール−ジシクロペンタジエン樹脂が好ましい。
また、メチル基置換エポキシ基をもつエポキシ樹脂(X)のエポキシ樹脂(B)中の含有量は、乾燥管理幅および乾燥後の指触乾燥性の改善のためには、エポキシ樹脂(B)の5〜100重量%の範囲でエポキシ樹脂(X)が含有することが好ましい。即ち、5重量%以上で本発明の効果が現れ、含有量の向上とともに性能も向上する。一方、耐熱性を重視する場合は、エポキシ樹脂(B)の5〜70重量%の範囲が好ましい。即ち70重量%以下で、優れた耐熱性が保持される。
本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、前記カルボキシル基含有光重合性不飽和化合物(A)と、メチル基置換エポキシ基をもつエポキシ樹脂(X)を含有するエポキシ樹脂(B)と、光重合開始剤(C)を必須成分として含有するものであり、これら各成分の配合割合は特に制限されるものではないが、カルボキシル基含有光重合性不飽和化合物(A)100重量部に対し、メチル基置換エポキシ基をもつエポキシ樹脂(X)を含有するエポキシ樹脂(B)成分が5〜50重量部、光重合開始剤(C)成分が0.1〜30重量部であることが本発明の効果が顕著なものとなる点から好ましい。
また、前記カルボキシル基含有光重合性不飽和化合物(A)100重量部に対し、エポキシ樹脂(B)成分が5重量部以上であると硬化物の耐アルカリ性が良好なものとなり、50重量部以下においてはアルカリ水溶液による現像性が一層良好なものとなる。
また、前記カルボキシル基含有光重合性不飽和化合物(A)100重量部に対し、光重合開始剤(C)成分が0.1重量部以上用いることにより光重合の速度が高まり、感度が向上する。一方、30重量部以下においては、光が樹脂層底部まで充分に到達し易くなることから、現像マージンを拡大でき、また、基板との密着力が向上する。
これらのなかでも、特にカルボキシル基含有光重合性不飽和化合物(A)100重量部に対し、メチル基置換エポキシ基をもつエポキシ樹脂(X)を含有するエポキシ樹脂(B)成分が10〜30重量部、光重合開始剤(C)成分が1〜20重量部であることが上記した各性能のバランスがより一層良好となる点から好ましい。
本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、カルボキシル基含有光重合性不飽和化合物(A)の硬化剤成分として、メチル基置換エポキシ基をもつエポキシ樹脂(X)を含有するエポキシ樹脂(B)以外のエポキシ樹脂を使用してもよい。エポキシ樹脂(B)以外のエポキシ樹脂としては、特に制限されないが、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ビナフトール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、アルキルフェノール型エポキシ樹脂などが挙げられる。また難燃性を付与するために、上記エポキシ樹脂の臭素置換体である、臭素化エポキシ樹脂を用いることが好ましい。具体的には、テトラブロモビスフェノールAや臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられる。この場合、樹脂組成物中の臭素含有量は、3〜30重量%の範囲となるように臭素化エポキシ樹脂を用いることが好ましい。即ち、3重量%以上の範囲において難燃効果が著しく良好なものとなり、また、30重量%以下において、臭素量が多くなり過ぎた場合のめっき被膜のふくれなどの発生を防止できる。
本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、上記した各成分に加え、他のエチレン結合を有する光重合性不飽和化合物(D)を使用目的の物性に合わせて配合することができる。他のエチレン結合を有する光重合性不飽和化合物(D)のその場合の配合量は、カルボキシル基含有光重合性不飽和化合物(A)成分100重量部に対し、50重量部以下となる範囲が、プレキュアー後のタック性の点から好ましい。このような光重合性不飽和化合物としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するモノマー、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類などが挙げられる。
また、本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、必要に応じてエポキシ基硬化促進剤、熱重合禁止剤、可塑剤、レベリング剤、消泡剤、体質顔料等の各種添加剤を配合することができる。エポキシ基硬化促進剤としては、例えばアミン化合物類、イミダゾール化合物、カルボン酸類、フェノール類、第4級アンモニウム塩類、メチロール基含有化合物類などが挙げられ、それらを少量併用して塗膜を加熱することにより、得られる絶縁被膜の耐熱性、耐溶剤性、耐酸性、耐メッキ性、密着性、電気特性及び硬度等の諸特性を向上させることができる。
前記熱重合禁止剤としては、例えばハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ピロガロール、tert−ブチルカテコール、フェノチアジンなどが、可塑剤としては、例えばジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、トリクレジルなどが、消泡剤、レベリング剤としては、例えばシリコン系、フッ素系、アクリル系の化合物などが、体質顔料としては、シリカ、アルミナ、タルク、炭酸カルシウム、クレー及びアエロジルなどがそれぞれ挙げられる。
以上詳述した本発明のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、ビルドアップ多層基板の層間絶縁材料やプリント配線板の永久絶縁保護膜として好適に用いられ、特にビルドアップ多層基板の層間絶縁材料として有用である。
以下に、本発明のアルカリ 現像型感光性樹脂組成物から、ビルドアップ多層基板の層間絶縁材料として使用する方法を例示する。
まず、前記各成分を3本ロールミルなどで混練してアルカリ現像型感光性樹脂組成物を調整する。この感光性樹脂組成物をスクリーン印刷等の種々の方法で基板上に塗工後、溶媒を蒸発させて塗膜をタックフリーにするための乾燥を行う。
乾燥後、所望のマスクパターンをコンタクト(接触)又はオフコンタクト(非接触)の状態にして組成物の塗膜が形成された基板上に置き、紫外線を選択的に照射する。紫外線により露光された領域の組成物塗膜の成分は、光重合して架橋構造をとって不溶化する。非露光領域をアルカリ水溶液を用いて除去することによって、現像された所望のパターンを得る。アルカリ水溶液としては、0.1〜10重量%の水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、モノエタノールアミン等のアルカノールアミンの水溶液などが用いられる。このようにして得られたパターンを、100〜200℃の加熱処理や紫外線照射を行って塗膜強度を向上せしめた後、無電解めっきなどで信号配線の形成、バイアホール内面めっきなどを行うことにより、耐湿信頼性、耐熱性に優れたプリント配線板を得ることができる。
以下、参考例、実施例及び比較例等に基づいて、本発明を具体的に説明するが,本発明が下記実施例に限定されるものではない。尚,以下において「部」および「%」とあるのは、特に断りのない限り全て重量基準である。
合成例1
温度計、滴下ロート、冷却管、撹拌機を取り付けたフラスコに、窒素ガスパージを施しながら、軟化点118℃のオルソクレゾールノボラック樹脂120部、エピクロルヒドリン463g(5.0モル)、n−ブタノール139g、テトラエチルベンジルアンモニウムクロライド2gを仕込み溶解させた。65℃に昇温した後、共沸する圧力まで減圧して、49%水酸化ナトリウム水溶液90g(1.1モル)を5時間かけて滴下した。その後、同条件で0.5時間撹拌を続けた。この間、共沸によって留出してきた留出分をディーンスタークトラップで分離し、水層を除去し、油層を反応系内に戻しながら、反応を行った。その後、未反応のエピクロルヒドリンを減圧蒸留によって留去させた。それで得られた粗エポキシ樹脂にメチルイソブチルケトン590gとn−ブタノール177gとを加え溶解した。更にこの溶液に10%水酸化ナトリウム水溶液10gを添加して80℃で2時間反応させた後に洗浄液のPHが中性となるまで水150gで水洗を3回繰り返した。次いで共沸によって系内を脱水し、精密濾過を経た後に、溶媒を減圧下で留去して、2−メチルエピクロロヒドリンとクレゾールノボラック樹脂からなるエポキシ樹脂(X1)182gを得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点は115℃、エポキシ当量は270g/eqであった。
合成例2
軟化点118℃のクレゾールノボラック樹脂を軟化点110℃のクレゾールノボラック樹脂に変更した以外は、合成例1と同様にして、2−メチルエピクロロヒドリンとクレゾールノボラック樹脂からなるエポキシ樹脂(X2)184gを得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点は103℃、エポキシ当量は263g/eqであった。
合成例3
軟化点118℃のクレゾールノボラック樹脂を軟化点99℃のクレゾールノボラック樹脂に変更した以外は、合成例1と同様にして、2−メチルエピクロロヒドリンとクレゾールノボラック樹脂からなるエポキシ樹脂(X3)186gを得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点は91℃、エポキシ当量は252g/eqであった。
合成例4
軟化点118℃のクレゾールノボラック樹脂を軟化点86℃のクレゾールノボラック樹脂に変更した以外は、合成例1と同様にして、2−メチルエピクロロヒドリンとクレゾールノボラック樹脂からなるエポキシ樹脂(X4)187gを得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点は75℃、エポキシ当量は236g/eqであった。
合成例5
軟化点118℃のクレゾールノボラック樹脂を軟化点82℃のクレゾールノボラック樹脂に変更した以外は、合成例1と同様にして、2−メチルエピクロロヒドリンとクレゾールノボラック樹脂からなるエポキシ樹脂(X5)187gを得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点は68℃、エポキシ当量は229g/eqであった。
合成例6
軟化点118℃のクレゾールノボラック樹脂を軟化点105℃のフェノールノボラック樹脂104gに変更した以外は、合成例1と同様にして、2−メチルエピクロロヒドリンとフェノールノボラック樹脂からなるエポキシ樹脂(X6)169gを得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点は87℃、エポキシ当量は231g/eqであった。
合成例7〔2−メチルエピクロロヒドリンとフェノールノボラック樹脂およびクレゾールノボラック樹脂の混合物からなるエポキシ樹脂(X7)の合成〕
軟化点118℃のクレゾールノボラック樹脂を軟化点118℃のクレゾールノボラック樹脂60gと軟化点105℃のフェノールノボラック樹脂の混合物52gの混合物に変更した以外は、合成例1と同様にして、2−メチルエピクロロヒドリンとフェノールノボラック樹脂およびクレゾールノボラック樹脂の混合物からなるエポキシ樹脂(X7)177gを得た。得られたエポキシ樹脂の軟化点は105℃、エポキシ当量は249g/eqであった。
合成例8
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のEPICLON N−695(大日本インキ化学工業(株)製、エポキシ当量=214)214gを撹拌機及び還流冷却器の付いた四つ口フラスコに入れ、カルビトールアセテート206gを加えて加熱溶解した。次に、重合禁止剤としてハイドロキノン0.1gと、反応触媒としてトリフェニルホスフィン2.0gを加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸72gを徐々に滴下し、16時間反応させた。得られた反応生成物を80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物91.2gを加えて8時間反応させ、冷却後、取り出した。このようにして得られたカルボキシル基含有光重合性不飽和化合物は、不揮発分65%、固形物の酸価87.5mgKOH/gであった。以下、この反応生成物の溶液をAワニスと称す。
実施例1
合成例8で得られたAワニス100gに、上記合成例1で得たエポキシ樹脂(X1)41g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート8g、2‐メチル‐1‐[4‐(メチルチオ)フェニル]‐2‐モルフォリノ‐プロパン‐1‐オン5g、2,4‐ジエチルチオキサントン1g、シリカ10g、硫酸バリウム13g、フタロシアニングリーン1gを3本ロールで混合分散させて、アルカリ現像型感光性樹脂組成物(A)を調製した。
実施例2
合成例8で得られたAワニス100gに、上記合成例2で得たエポキシ樹脂(X2)40g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート8g、2‐メチル‐1‐[4‐(メチルチオ)フェニル]‐2‐モルフォリノ‐プロパン‐1‐オン5g、2,4‐ジエチルチオキサントン1g、シリカ10g、硫酸バリウム13g、フタロシアニングリーン1gを3本ロールで混合分散させて、アルカリ現像型感光性樹脂組成物(B)を調製した。
実施例3
合成例8で得られたAワニス100gに、上記合成例3で得たエポキシ樹脂(X3)38g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート8g、2‐メチル‐1‐[4‐(メチルチオ)フェニル]‐2‐モルフォリノ‐プロパン‐1‐オン5g、2,4‐ジエチルチオキサントン1g、シリカ10g、硫酸バリウム13g、フタロシアニングリーン1gを3本ロールで混合分散させて、アルカリ現像型感光性樹脂組成物(C)を調製した。
実施例4
合成例8で得られたAワニス100gに、上記合成例4で得たエポキシ樹脂(X4)36g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート8g、2‐メチル‐1‐[4‐(メチルチオ)フェニル]‐2‐モルフォリノ‐プロパン‐1‐オン5g、2,4‐ジエチルチオキサントン1g、シリカ10g、硫酸バリウム13g、フタロシアニングリーン1gを3本ロールで混合分散させて、アルカリ現像型感光性樹脂組成物(D)を調製した。
実施例5
合成例8で得られたAワニス100gに、上記合成例6で得たエポキシ樹脂(X6)35g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート8g、2‐メチル‐1‐[4‐(メチルチオ)フェニル]‐2‐モルフォリノ‐プロパン‐1‐オン5g、2,4‐ジエチルチオキサントン1g、シリカ10g、硫酸バリウム13g、フタロシアニングリーン1gを3本ロールで混合分散させて、アルカリ現像型感光性樹脂組成物(E)を調製した。
実施例6
合成例8で得られたAワニス100gに、上記合成例7で得たエポキシ樹脂(X7)38g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート8g、2‐メチル‐1‐[4‐(メチルチオ)フェニル]‐2‐モルフォリノ‐プロパン‐1‐オン5g、2,4‐ジエチルチオキサントン1g、シリカ10g、硫酸バリウム13g、フタロシアニングリーン1gを3本ロールで混合分散させて、アルカリ現像型感光性樹脂組成物(F)を調製した。
実施例7
合成例8で得られたAワニス100gに、上記合成例2で得たエポキシ樹脂(X2)2g、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のEPICLON N−695(大日本インキ化学工業(株)製、エポキシ当量=214)31g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート8g、2‐メチル‐1‐[4‐(メチルチオ)フェニル]‐2‐モルフォリノ‐プロパン‐1‐オン5g、2,4‐ジエチルチオキサントン1g、シリカ10g、硫酸バリウム13g、フタロシアニングリーン1gを3本ロールで混合分散させて、アルカリ現像型感光性樹脂組成物(G)を調製した。
実施例8
合成例8で得られたAワニス100gに、上記合成例2で得たエポキシ樹脂(X2)4g、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のEPICLON N−695(大日本インキ化学工業(株)製、エポキシ当量=214)29g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート8g、2‐メチル‐1‐[4‐(メチルチオ)フェニル]‐2‐モルフォリノ‐プロパン‐1‐オン5g、2,4‐ジエチルチオキサントン1g、シリカ10g、硫酸バリウム13g、フタロシアニングリーン1gを3本ロールで混合分散させて、アルカリ現像型感光性樹脂組成物(H)を調製した。
実施例9
合成例8で得られたAワニス100gに、上記合成例2で得たエポキシ樹脂(X2)9g、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のEPICLON N−695(大日本インキ化学工業(株)製、エポキシ当量=214)25g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート8g、2‐メチル‐1‐[4‐(メチルチオ)フェニル]‐2‐モルフォリノ‐プロパン‐1‐オン5g、2,4‐ジエチルチオキサントン1g、シリカ10g、硫酸バリウム13g、フタロシアニングリーン1gを3本ロールで混合分散させて、アルカリ現像型感光性樹脂組成物(I)を調製した。
実施例10
合成例8で得られたAワニス100gに、上記合成例2で得たエポキシ樹脂(X2)18g、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のEPICLON N−695(大日本インキ化学工業(株)製、エポキシ当量=214)18g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート8g、2‐メチル‐1‐[4‐(メチルチオ)フェニル]‐2‐モルフォリノ‐プロパン‐1‐オン5g、2,4‐ジエチルチオキサントン1g、シリカ10g、硫酸バリウム13g、フタロシアニングリーン1gを3本ロールで混合分散させて、アルカリ現像型感光性樹脂組成物(J)を調製した。
実施例11
合成例8で得られたAワニス100gに、上記合成例2で得たエポキシ樹脂(X2)26g、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のEPICLON N−695(大日本インキ化学工業(株)製、エポキシ当量=214)12g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート8g、2‐メチル‐1‐[4‐(メチルチオ)フェニル]‐2‐モルフォリノ‐プロパン‐1‐オン5g、2,4‐ジエチルチオキサントン1g、シリカ10g、硫酸バリウム13g、フタロシアニングリーン1gを3本ロールで混合分散させて、アルカリ現像型感光性樹脂組成物(K)を調製した。
実施例12 (フェノールノボラック型+50%)
合成例8で得られたAワニス100gに、上記合成例2で得たエポキシ樹脂(X2)17g、フェノールノボラック型エポキシ樹脂のEPICLON N−775(大日本インキ化学工業(株)製、エポキシ当量=188)17g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート8g、2‐メチル‐1‐[4‐(メチルチオ)フェニル]‐2‐モルフォリノ‐プロパン‐1‐オン5g、2,4‐ジエチルチオキサントン1g、シリカ10g、硫酸バリウム13g、フタロシアニングリーン1gを3本ロールで混合分散させて、アルカリ現像型感光性樹脂組成物(L)を調製した。
比較例1
上記で得られたAワニス100gに、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のEPICLON N−695(大日本インキ化学工業(株)製、エポキシ当量=214)32g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート8g、2‐メチル‐1‐[4‐(メチルチオ)フェニル]‐2‐モルフォリノ‐プロパン‐1‐オン5g、2,4‐ジエチルチオキサントン1g、シリカ10g、硫酸バリウム13g、フタロシアニングリーン1gを3本ロールで混合分散させて、アルカリ現像型感光性樹脂組成物(M)を調製した。
比較例2
合成例8で得られたAワニス100gに、フェノールノボラック型エポキシ樹脂のEPICLON N−775(大日本インキ化学工業(株)製、エポキシ当量=188)29g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート8g、2‐メチル‐1‐[4‐(メチルチオ)フェニル]‐2‐モルフォリノ‐プロパン‐1‐オン5g、2,4‐ジエチルチオキサントン1g、シリカ10g、硫酸バリウム13g、フタロシアニングリーン1gを3本ロールで混合分散させて、アルカリ現像型感光性樹脂組成物(N)を調製した。
比較例3
合成例8で得られたAワニス100gに、上記合成例5で得たエポキシ樹脂(X5)35g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート8g、2‐メチル‐1‐[4‐(メチルチオ)フェニル]‐2‐モルフォリノ‐プロパン‐1‐オン5g、2,4‐ジエチルチオキサントン1g、シリカ10g、硫酸バリウム13g、フタロシアニングリーン1gを3本ロールで混合分散させて、アルカリ現像型感光性樹脂組成物(O)を調製した。
この組成物の塗膜の熱管理幅及びポストキュアー後の塗膜性能の評価結果を表1および表2に示す。
性能評価:
(1)仮乾燥後の指触乾燥性
上記の実施例1〜12及び比較例1〜3の各アルカリ現像型感光性樹脂組成物を、パターン形成された銅箔基板上にスクリーン印刷で全面塗布し、80℃で20分間、乾燥させた基板を作成し、その塗膜表面の指触乾燥性を評価した。
○ : 全くベタ付きのないもの
△ : ほんの僅かにベタ付きのあるもの
× : ベタ付きのあるもの
(2)乾燥管理幅
上記の実施例1〜12及び比較例1〜3の各アルカリ現像型感光性樹脂組成物を、パターン形成された銅箔基板上にスクリーン印刷で全面塗布し、80℃で乾燥時間を各々5分間隔で変えた基板を用意する。この基板にネガフィルムを当て、ソルダーレジストパターンを露光し、1%NaCO水溶液によりスプレー圧2kg/cmで1分間現像し、乾燥管理幅(現像可能な最長乾燥時間)を調べた。
(3)現像性
上記の実施例1〜12及び比較例1〜3の各アルカリ現像型感光性樹脂組成物を、脱脂洗浄された0.318mmピッチ櫛型電極状にパターン形成されたプリント配線基板に15〜20μmの厚みになるように全面にスクリーン印刷し、次いで80℃で20分間乾燥させ、その塗膜にレジストパターンを有するネガフィルムを密着させ、積算光度500mJ/cmの紫外線を照射露光した。次に液温30℃の1%炭酸ナトリウム水溶液を用いて30秒間、及び60秒間、2.0kg/cmのスプレー圧で現像し、目視により未露光部分を下記の基準で評価した。
○ : 完全にインキが除去され残査なし。
△ : 僅かに残査がある。
× : 現像されない部分がある。
(4)はんだ耐熱性
上記の実施例1〜12及び比較例1〜3の各アルカリ現像型感光性樹脂組成物を、脱脂洗浄された0.318mmピッチ櫛型電極状にパターン形成されたプリント配線基板に15〜20μmの厚みになるように全面にスクリーン印刷し、次いで80℃で20分間乾燥させ、その塗膜にレジストパターンを有するネガフィルムを密着させ、積算光度500mJ/cmの紫外線を照射露光した。次に液温30℃の1%炭酸ナトリウム水溶液を用いて30秒間、及び60秒間、2.0kg/cmのスプレー圧で現像後、さらにこの基板を150℃で60分間熱硬化して評価基板を作製した。この評価基板にロジン系フラックスを塗布し、予め260℃に設定したはんだ槽に30秒間浸漬し、トリクロロエタンでフラックスを洗浄した後、目視によるレジスト膜の膨れ・剥がれ・変色について評価した。
◎ : 全く変化が認められないもの
○ : ほんの僅か変色のみしたもの
△ : ほんの僅か膨れ・剥がれ・変色したもの
× : レジスト膜に膨れ、剥がれがあるもの
上記各試験の結果を表1、2(実施例)および表3(比較例)にまとめて示す。
Figure 2006084804
Figure 2006084804
Figure 2006084804
表1に示す結果から明らかなように、本発明の実施例1〜12のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、仮乾燥後の指触乾燥性や乾燥管理幅および現像性に優れており、かつ、それらを用いて形成されたレジスト膜は、はんだ耐熱性等のソルダーレジストに要求される諸特性にも優れていた。また、実施例7はこれ以外の実施例および比較例3と比べると乾燥管理幅に劣るが、本発明のメチル基置換エポキシ基をもつエポキシ樹脂(X)を含有しない比較例1と比べて、格段に優れる効果が観られた。また、実施例5および実施例12のアルカリ現像型感光性樹脂組成物は、実施例1〜4および実施例8〜10と比べると乾燥管理幅に劣るが、本発明のメチル基置換エポキシ基をもつエポキシ樹脂(X)を含有しない比較例2と比べて、格段に優れる効果が観られ、かつ、はんだ耐熱性に極めて優れるという特徴がある。

Claims (10)

  1. カルボキシル基含有光重合性不飽和化合物(A)とメチル基置換エポキシ基をもつエポキシ樹脂(X)と光重合開始剤(C)とを含有するするアルカリ現像型感光性樹脂組成物。
  2. メチル基置換エポキシ基をもつエポキシ樹脂(X)が,β−メチルエピハロヒドリンと、1分子中に平均して2個以上の芳香族性水酸基を含有する多価フェノール化合物(Y)との反応物である請求項1記載のアルカリ現像型感光性樹脂組成物。
  3. 多価フェノール化合物(Y)がフェノールノボラック樹脂及び/又はおよびクレゾールノボラック樹脂である請求項2に記載のアルカリ現像型感光性樹脂組成物。
  4. メチル基置換エポキシ基をもつエポキシ樹脂(X)の軟化点が70〜120℃の範囲である請求項1に記載のアルカリ現像型感光性樹脂組成物。
  5. メチル基置換エポキシ基をもつエポキシ樹脂(X)のエポキシ当量が230〜300g/eq.の範囲である請求項1〜4の何れかに記載のアルカリ現像型感光性樹脂組成物。
  6. 更に、エポキシ樹脂(B)を含有する請求項1〜5の何れか1つに記載のアルカリ現像型感光性樹脂組成物。
  7. メチル基置換エポキシ基をもつエポキシ樹脂(X)とエポキシ樹脂(B)の配合比〔(X)/(B)〕(重量比)が、5/95〜30/70の範囲である請求項6記載のアルカリ現像型感光性樹脂組成物。
  8. 上記成分(A)〜(C)の各成分に加え、さらにエチレン結合を有する光重合性不飽和化合物(D)を含有することを特徴とする請求項1記載のアルカリ現像型感光性樹脂組成物。
  9. 請求項1〜8記載の何れか1つに記載のアルカリ現像型感光性樹脂組成物を用いたレジストインキ。
  10. 請求項9記載のレジストインキを用いて回路形成されたプリント配線基板。
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