JP2006084624A - 画像表示方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】階調値増加領域および輪郭領域を検出してより急峻な立上りにすることで、動画表示の際のエッジぼけを効果的に抑えて画質劣化を改善することができる画像表示方法を提供する。
【解決手段】映像信号のフィールド間差分値と閾値Aとを比較して階調値増加領域を検出する階調値増加領域検出部102と、現画素と隣接画素との差分値が閾値Bの輪郭領域を検出する輪郭領域検出部103と、階調値増加領域かつ輪郭領域である特定領域を検出する特定領域検出部104と、映像信号をサブフィールドデータに変換するサブフィールド変換部105と、サブフィールドデータと閾値Cとを比較して定数倍するサブフィールドシフト部106と、特定領域においてサブフィールドシフト部106を通過したサブフィールドデータを選択するセレクタ107とを備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、プラズマデスプレイパネル(PDP)やデジタルミラーデバイス(DMD)等、1フィールドの画像を複数のサブフィールド画像に分割して多階調表示を行う画像表示方法に関する。
発光と非発光の2値制御によって画像表示を行うPDPやDMD等の画像表示装置では、1フィールドの画像を複数のサブフィールド画像に分割して多階調表示を行う、いわゆるサブフィールド法による画像表示が一般的である。サブフィールド法では、1フィールド期間を発光回数あるいは発光量で重み付けされた複数のサブフィールドに時間分割し、発光させるサブフィールドの組合せによって階調表示を行う。
図10は、従来のPDPにおけるサブフィールドの構成の一例を示した図である。図10に示した例では、1フィールドを8つのサブフィールド(SF1、SF2、・・・、SF8)に分割し、それぞれのサブフィールドに(1、2、4、8、16、32、64、128)の輝度重みを持たせている。各サブフィールドは、予備放電を行うセットアップ期間(T1)と、画素ごとに発光か非発光かのデータ書込みを行う書込み期間(T2)と、発光データの書込まれた画素を一斉に発光させる維持期間(T3)とからなる。これらのサブフィールドを組合せて発光させることにより、「0」から「255」までの256段階の階調を表示する。例えば、階調「7」を表示する場合は、輝度重み1、2、4を持つSF1、SF2、SF3を発光させ、階調「21」を表示する場合は、輝度重み1、4、16を持つSF1、SF3、SF5を発光させる。
このようなサブフィールド法を用いて多階調表示を行う表示方法においては、動画表示中に画質が劣化して観測される現象が生じることが知られている。その原因の1つに擬似輪郭(動画擬似輪郭)がある。この動画擬似輪郭について、1フィールドを、(1、2、4、8、16、32、64、128)の輝度重みを持つ8つのサブフィールド(SF1、SF2、・・・、SF8)に分割した場合を例にして、説明する。
図11は、PDPの画面上を画像パターンXが水平方向に移動する場合を示した図であり、図12は、画像パターンXをサブフィールドに展開した図である。図11に示すように、画像パターンXは、階調値「127」の領域P1と、階調値「128」の領域P2とからなる。また、図12において、横軸はPDPの水平方向の画面位置を、縦軸は時間方向をそれぞれあらわし、ハッチングされたサブフィールドは発光しないサブフィールドをあらわしている。
例えば、画像パターンXが静止しており、図12の矢印A−A’に示すように、観測者の視点が水平方向に移動せず画面位置Aに固定されたままの場合、観測者は、領域P1、領域P2の本来の階調値である「127」と「128」とを観測することができる。一方、画像パターンXが左方向に移動し、観測者が画像パターンXの移動を追いかけて矢印B−B’方向に視点を移動させた場合、観測者は、領域P2の非発光サブフィールド(領域P2のSF1〜SF7)と領域P1の非発光サブフィールド(領域P1のSF8)とを観測することがある。その場合、観測者は、領域P2のSF1〜SF7と領域P1のSF8とを連続して観測してしまい、結果的に階調値「0」、すなわち暗線を観測してしまう。逆に、画像パターンXが右方向に移動し、観測者が画像パターンXの移動を追いかけて矢印C−C’方向に視点を移動させた場合、観測者は、領域P1の発光サブフィールド(領域P1のSF1〜SF7)と領域P2の発光サブフィールド(領域P2のSF8)とを観測することがある。その場合、観測者は、領域P1のSF1〜SF7と領域P2のSF8とを連続して観測してしまい、結果的に階調値「255」、すなわち明線を観測してしまう。いずれにしても、本来の階調値(127または128)とは大幅に異なる階調値を観測することになり、これらが偽の輪郭、すなわち擬似輪郭として認識されてしまう。
このように擬似輪郭は、階調の変化はわずかであるにもかかわらず発光するサブフィールドのパターンの変化が大きいところで発生する。例えば上述した重み付けのサブフィールドを用いた場合、隣接する画素の輝度階調が「63」と「64」の場合、あるいは「191」と「192」の場合等にも擬似輪郭が顕著に観測される。このように、動画表示中に発生する擬似輪郭は、画質を劣化させる原因の1つとなっている。
この動画擬似輪郭を抑制する技術として、動画擬似輪郭が発生しにくい「第1の階調」とその「中間の階調」に映像信号の階調を変換し、変換によって生じた誤差を周辺)画素に拡散することで階調の飛びを補間する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平10−171403号公報
サブフィールド法を用いて多階調表示を行う表示方法において、動画表示中に画質が劣化して観測される原因には、上述した動画擬似輪郭以外にも輪郭部分がぼけて観測される現象(以下、「エッジぼけ)と略記する)がある。
このエッジぼけについて、説明する。図13は、PDPの画面上に輪郭部分が静止しているときの見た目の輝度レベルを示した図であり、図14は、PDPの画面上を輪郭部分が右方向に移動するときの見た目の輝度レベルを示した図であり、図15はPDPの画面上を輪郭部分が左方向に移動するときの見た目の輝度レベルをあらわした図である。また、図13〜図15において、各(a)は輪郭部分の水平走査方向の階調値をあらわした図であり、各(b)は輪郭部分をサブフィールドに展開した図であり、各(c)は観測者が輪郭部分を観測したときの見た目の輝度レベルをあらわした図である。また、図13〜図15において横軸はPDPの水平方向の画面位置をあらわし、縦軸は図13〜図15の各(a)、(b)においては時間方向を図13〜図15の各(c)においては観測者の見た目の輝度レベルをあらわし、図13〜図15の各(b)において破線の矢印は観測者の視点移動を、ハッチングされたサブフィールドは発光しないサブフィールドをあらわしている。また、ここでは1フィールドを、(1、2、4、8、16)の輝度重みを持つ5つのサブフィールド(SF1、SF2、・・・、SF5)に分割したとして説明を行う。
また、輪郭部分の階調値は、図13〜図15の各(a)に示すとおり、(n)フィールドにおいて、(m−1)画素までは階調値0であり、(m)画素から(m+4)画素までは階調値1、3、7、15、31と増加していき、(m+5)画素以降は階調値31である。また、(n)フィールドにおける発光サブフィールドは、図13〜図15の各(b)に示すとおり、(m)画素(階調値1)ではSF1(輝度重み1)、(m+1)画素(階調値3)ではSF1とSF2(輝度重み1+2)、以降(m+4)画素(階調値31)まで発光サブフィールドは1つずつ増えていき、(m+4)画素以降の画素(階調値31)では全てのサブフィールド(SF1〜SF5)が発光する(輝度重み1+2+4+8+16)。
輪郭部分が静止した状態では、図13(a)、図13(b)に示すとおり、(n)フィールドと(n+1)フィールドとの間で、階調値、発光サブフィールドに変化はない。このとき、図13(b)の破線の矢印で示すように観測者の視点に水平方向の移動がなければ、図13(c)に示すとおり観測者の見た目の輝度レベルの変化は輪郭部分の階調値の変化と同様である。
輪郭部分が画面上を右方向に移動する場合、例えばその移動速度が1フィールド期間に4)画素の速さであれば、階調値が1、3、7、15、31と増加する領域は、図14(a)に示すとおり、(n+1)フィールドにおいて(m+4)画素から(m+8)画素までとなる。また、(n+1)フィールドにおける発光サブフィールドも同様に変化する。このとき、図14(b)の破線の矢印で示すように観測者の視点が輪郭部分の移動速度にあわせて右方向に移動すれば、観測者は、(m−1)画素のSF1から(m+7)画素のSF5まで連続して非発光サブフィールドを観測し、(m+2)画素のSF1から(m+10)画素のSF5まで連続して発光サブフィールドを観測することになる。したがって、図14(c)に示すとおり、連続して非発光サブフィールドを観測する見た目の輝度レベル0から連続して発光サブフィールドを観測する見た目の輝度レベル31までの、見た目の輪郭幅は約2)画素分となり、本来の輪郭部分よりも立上りの鋭い輪郭部分を観測することになる。このような場合、観測者は本来とは異なる画像を観測することになるが、それは本来よりも輪郭部分が鋭くなった画像であるので特に画質劣化として認識されることはなく、あまり問題とはならない。
一方、輪郭部分が画面上を左方向に移動する場合、例えばその移動速度が1フィールド期間に4画素の速さであれば、階調値が1、3、7、15、31と増加する領域は、図15(a)に示すとおり、(n+1)フィールドにおいて(m−4)画素から(m)画素までとなる。また、(n+1)フィールドにおける発光サブフィールドも同様に変化する。このとき、図15(b)の破線の矢印で示すように観測者の視点が輪郭部分の移動速度にあわせて左方向に移動すれば、観測者は、(m−1)画素のSF1から(m−9)画素のSF5まで連続して非発光サブフィールドを観測し、(m+8)画素のSF1から(m)画素のSF5まで連続して発光サブフィールドを観測することになる。したがって、図15(c)に示すとおり、連続して非発光サブフィールドを観測する見た目の輝度レベル0から連続して発光サブフィールドを観測する見た目の輝度レベル31までの、見た目の輪郭幅は約8)画素分となり、本来の輪郭部分よりも立上りのなまった輪郭部分を観測することになる。このような場合、観測者は本来よりも輪郭部分のぼけた画像、すなわちエッジぼけを観測し、画質の劣化として認識してしまう。
このように、低い階調値から高い階調値に変化する輪郭部分が移動し、それにあわせて観測者が視点を移動する場合、観測者は、輪郭部分がより高い階調値の方向に移動するとき(図14に示した例)には本来の画像の輪郭部分よりも幅の狭い輪郭部分を観測し、逆により低い階調値の方向に移動するとき(図15に示した例)には本来の画像の輪郭部分よりも幅の広い輪郭部分を観測する。そして、観測者が本来の画像の輪郭部分よりも幅の広い輪郭部分を観測すると、それをエッジぼけとして認識し、画質が劣化したように見てしまう。
上述した従来技術は、特定の階調値を有する画素同士が隣接した場合に発生する擬似輪郭については、それを抑制する効果を得ることができる。しかし、上述したようなエッジぼけについては、なんら改善効果を得ることができないという課題を有している。
本発明は、上述した課題に鑑みなされたものであり、エッジぼけを抑えて動画の画質を改善した画像表示方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明の画像表示方法は、1フィールドを輝度重みの異なる複数のサブフィールドで構成し各サブフィールドを発光または非発光制御することにより多階調表示する画像表示方法であって、現フィールドの画像における輪郭領域でありかつ前フィールドよりも階調値の大きい領域を検出し、検出された領域において、所定の輝度重み以上の輝度重みを有するサブフィールドが点灯する画素では本来発光させるべき輝度よりも明るい輝度で発光するような発光サブフィールドの組合せにし、それ以外の画素では本来発光させるべき輝度よりも暗い輝度で発光するような発光サブフィールドの組合せにすることを特徴とする。
この方法によれば、現フィールドの画像における輪郭領域でありかつ前フィールドよりも階調値の大きい領域をより急峻な立上りの輪郭とすることができ、動画表示の際のエッジぼけを効果的に抑えて画質劣化を改善することができる。
また、映像信号の階調値が前フィールドよりも第1の閾値以上増加し、かつ隣接画素よりも第2の閾値以上増加している画素を検出することで、現フィールドの画像における輪郭領域でありかつ前フィールドよりも階調値の大きい領域の検出を行い、検出された領域において、映像信号から作成され各サブフィールドの発光、非発光を数値情報としてあらわすサブフィールドデータが第3の閾値以上であればそれを定数倍することで本来発光させるべき輝度よりも明るい輝度で発光するような発光サブフィールドの組合せにし、サブフィールドデータが第3の閾値未満であればそれを定数分の1倍することで本来発光させるべき輝度よりも暗い輝度で発光するような発光サブフィールドの組合せにして、検出された領域においては定数倍されたサブフィールドデータまたは定数分の1倍されたサブフィールドデータに基づいて各サブフィールドを発光または非発光制御し、検出された領域以外の領域においては映像信号から作成されたサブフィールドデータに基づいて各サブフィールドを発光または非発光制御してもよい。この方法によれば、サブフィールドデータを定数倍または定数分の1倍して、本来発光させるべき輝度よりも明るい輝度、または暗い輝度で発光するような発光サブフィールドの組合せにすることで、現フィールドの画像における輪郭領域でありかつ前フィールドよりも階調値の大きい領域をより急峻な立上りの輪郭にすることができるので、動画表示の際のエッジぼけを効果的に抑えて画質劣化を改善することができる。
また、映像信号の階調値が前フィールドよりも第1の閾値以上増加し、かつ隣接画素よりも第2の閾値以上増加している画素を検出することで、現フィールドの画像における輪郭領域でありかつ前フィールドよりも階調値の大きい領域の検出を行い、検出された領域において、映像信号の階調値が第3の閾値以上であればそれを定数倍しその定数倍された階調値に基づいてサブフィールドデータを作成することで本来発光させるべき輝度よりも明るい輝度で発光するような発光サブフィールドの組合せにし、映像信号の階調値が第3の閾値未満であればそれを定数分の1倍しその定数分の1倍された階調値に基づいてサブフィールドデータを作成することで本来発光させるべき輝度よりも暗い輝度で発光するような発光サブフィールドの組合せにして、検出された領域においては定数倍された階調値または定数分の1倍された階調値から作成されたサブフィールドデータに基づいて各サブフィールドを発光または非発光制御し、検出された領域以外の領域においては映像信号から作成されたサブフィールドデータに基づいて各サブフィールドを発光または非発光制御してもよい。この方法によれば、映像信号の階調値を定数倍または定数分の1倍し、その階調値からサブフィールドデータを作成して、本来発光させるべき輝度よりも明るい輝度、または暗い輝度で発光するような発光サブフィールドの組合せにすることで、現フィールドの画像における輪郭領域でありかつ前フィールドよりも階調値の大きい領域をより急峻な立上りの輪郭にすることができるので、動画表示の際のエッジぼけを効果的に抑えて画質劣化を改善することができる。
本発明によれば、PDPやDMD等、1フィールドの画像を複数のサブフィールド画像に分割して多階調表示を行う画像表示装置において、エッジぼけを抑えることで動画表示の際の画質劣化を改善することができる画像表示方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置のPDPの構造を示す斜視図である。第1の基板であるガラス製の前面板20上には、ストライプ状の走査電極22とストライプ状の維持電極23とで対をなす表示電極が複数形成されている。そして走査電極22と維持電極23とを覆うように誘電体層24が形成され、その誘電体層24上に保護層25が形成されている。第2の基板である背面板30上には、走査電極22および維持電極23と立体交差するように、誘電体層33で覆われた複数のストライプ状のデータ電極32が形成されている。誘電体層33上にはデータ電極32と平行に複数の隔壁34が配置され、この隔壁34間の誘電体層33上に蛍光体層35が設けられている。また、データ電極32は隣り合う隔壁34の間の位置に配置されている。
これら前面板20と背面板30とは、走査電極22および維持電極23とデータ電極32とが直交するように、微小な放電空間を挟んで対向配置されるとともに、その外周部をガラスフリット等の封着材によって封着している。そして放電空間には、例えばネオン(Ne)とキセノン(Xe)の混合ガスが放電ガスとして封入されている。放電空間は、隔壁34によって複数の区画に仕切られており、各区画には赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の各色に発光する蛍光体層35が順次配置されている。そして、走査電極22および維持電極23とデータ電極32とが交差する部分に放電セルが形成され、各色に発光する蛍光体層35が形成された隣接する3つの放電セルにより1つの画素が構成される。この画素を構成する放電セルが形成された領域が画像表示領域となり、画像表示領域の周囲は、ガラスフリットが形成された領域等のように画像表示が行われない非表示領域となる。
図2は本発明の実施の形態1におけるPDPの電極配列図である。列方向にm列のデータ電極D〜D(図1のデータ電極32)が配列され、行方向にn行の走査電極SC〜SC(図1の走査電極22)とn行の維持電極SU〜SU(図1の維持電極23)とが交互に配列されている。そして、一対の走査電極SC、維持電極SU(i=1〜n)と1つのデータ電極D(j=1〜m)とを含む放電セルCi,jが放電空間内に形成され、放電セルCの総数は(m×n)個になる。
このような構成のPDPにおいては、ガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線でR、G、Bの各色の蛍光体を励起して発光させることによりカラー表示を行っている。
図3は本発明の実施の形態1におけるPDPの各電極の駆動電圧波形を示す図である。図3に示すように、各サブフィールドは初期化期間、書込み期間、維持期間を有している。また、それぞれのサブフィールドは発光期間の重みを変えるため維持期間における維持パルスの数を異ならせている以外はほぼ同様の動作を行い、各サブフィールドにおける動作原理もほぼ同様である。したがって、ここでは1つのサブフィールドについてのみ動作を説明する。
まず、初期化期間前半部では、データ電極D〜D、維持電極SU〜SUをそれぞれ0(V)に保持し、走査電極SC〜SCには、データ電極D〜Dに対して放電開始電圧以下の電圧Vi1から、放電開始電圧を超える電圧Vi2に向かって緩やかに上昇する傾斜波形電圧を印加する。この傾斜波形電圧が上昇する間に、走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SU、データ電極D〜Dとの間でそれぞれ1回目の微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC〜SC上部に負の壁電圧が蓄積されるとともに、データ電極D〜D上部および維持電極SU〜SU上部には正の壁電圧が蓄積される。ここで、電極上部の壁電圧とは電極を覆う誘電体層上に蓄積された壁電荷により生じる電圧をあらわす。
初期化期間後半部では、維持電極SU〜SUを正電圧Veに保ち、走査電極SC〜SCには、維持電極SU〜SUに対して放電開始電圧以下となる電圧Vi3から放電開始電圧を超える電圧Vi4に向かって緩やかに下降する傾斜波形電圧を印加する。この間に、走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SU、データ電極D〜Dとの間でそれぞれ2回目の微弱な初期化放電が起こる。そして、走査電極SC〜SC上部の負の壁電圧および維持電極SU〜SU上部の正の壁電圧が弱められ、データ電極D〜D上部の正の壁電圧は書込み動作に適した値に調整される。以上により初期化動作が終了する(以下、初期化期間に各電極に印加される駆動電圧を「初期化パルス」と略記する)。
書込み期間では、走査電極SC〜SCを一旦電圧Vcに保持する。次に、放電セルCp,1〜Cp,mの書込み動作では、走査電極SCに走査パルス電圧Vaを印加するとともに、データ電極D〜Dのうちp行目に表示すべき映像信号に対応するデータ電極D(kは1〜mの整数)に正の書込みパルスVdを印加する。これにより、書込みパルス電圧を印加したデータ電極Dと走査電極SCとの交差部に対応する放電セルCp、kで書込み放電が発生する。この書込み放電により放電セルCp,kの走査電極SC上部に正電圧が蓄積され、維持電極SU上部に負電圧が蓄積されて、書込み動作が終了する。以下、同様の書込み動作をn行目の放電セルCn,kに至るまで行い、書込み動作が終了する。
維持期間では、走査電極SC〜SCを0(V)に一旦戻した後、走査電極SC〜SCに正の維持パルス電圧Vsを印加し、その後、維持電極SU〜SUを0(V)に戻す。このとき、書込み放電を起こした放電セルCi,jにおける走査電極SC上部と維持電極SU上部との間の電圧は、正の維持パルス電圧Vsに加えて、書込み期間において走査電極SC上部および維持電極SU上部に蓄積された壁電圧が加算されて、放電開始電圧より大きくなり、1回目の維持放電が発生する。1回目の維持放電の後、維持電極SU〜SUにVsを印加し、その後、走査電極SC〜SCを0(V)に戻す。このとき、書込み放電を起こした放電セルCi,jにおける走査電極SC上部と維持電極SU上部との間の電圧は、正の維持パルス電圧Vsに加えて、書込み期間において走査電極SC上部および維持電極SU上部に蓄積された壁電圧が加算されて、放電開始電圧より大きくなり、2回目の維持放電が発生する。以降同様に、走査電極SC〜SCと維持電極SU〜SUとに維持パルスを交互に印加することにより、書込み放電を起こした放電セルCi,kに対して維持パルスの回数だけ維持放電が継続して行われる。
以上がPDP10の電極配列およびPDP10を駆動するための駆動電圧波形とそのタイミングである。
図4は、本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置の構成を示すブロック図である。図4に示すプラズマディスプレイ装置は、ADコンバータ1、映像信号処理回路2、サブフィールド処理回路3、データ電極駆動回路4、走査電極駆動回路5、維持電極駆動回路6、PDP10を備えている。
ADコンバータ1は、入力されたアナログの映像信号をデジタルの映像信号に変換する。映像信号処理回路2は、入力されたデジタルの映像信号を発光期間の重みの異なる複数のサブフィールドの組合せによってPDP10に発光表示するため、1フィールドの映像信号から各サブフィールドの制御を行うサブフィールドデータに変換する。
サブフィールド処理回路3は、映像信号処理回路2で作成されたサブフィールドデータからデータ電極駆動回路用制御信号、走査電極駆動回路用制御信号および維持電極駆動回路用制御信号を生成し、データ電極駆動回路4、走査電極駆動回路5、維持電極駆動回路6へそれぞれ出力する。
PDP10は、上述したとおり、列方向にm列のデータ電極D〜D(図1のデータ電極32)が配列され、行方向にn行の走査電極SC〜SC(図1の走査電極22)とn行の維持電極SU〜SU(図1の維持電極23)とが交互に配列されている。そして、一対の走査電極SC、維持電極SU(i=1〜n)と1つのデータ電極D(j=1〜m)とを含む放電セルCi,jが放電空間内に(m×n)個形成され、赤色、緑色および青色の各色に発光する3つの放電セルにより1つの画素が構成される。
データ電極駆動回路4は、各データ電極32をそれぞれ独立して駆動することができる駆動回路を内部に備え、データ電極駆動回路用制御信号に基づいて各データ電極32を独立して駆動する。維持電極駆動回路6は、PDP10の全ての維持電極23をまとめて駆動することができる駆動回路を内部に備え、維持電極駆動回路用制御信号に基づいて維持電極23を駆動する。走査電極駆動回路5は、各走査電極22をそれぞれ独立して駆動することができる駆動回路を内部に備え、走査電極駆動回路用制御信号に基づいて各走査電極22を独立して駆動する。なお、それぞれの駆動は図3において説明したとおりである。
図5は本発明の実施の形態1における映像信号処理回路のブロック図である。
図5に示すように、本発明の実施の形態1の映像信号処理回路2は、フィールドメモリ101、階調値増加領域検出部102、輪郭領域検出部103、特定領域検出部104、サブフィールド変換部105、サブフィールドシフト部106、セレクタ107を備えている。
フィールドメモリ101は、入力されたデジタルの映像信号を1フィールド期間遅延させる。階調値増加領域検出部102は、入力されたデジタルの映像信号とフィールドメモリ101によって1フィールド期間遅延された映像信号とで階調値の差分を求め、その差分値と第1の閾値である閾値Aとを比較する。そして、その差分値が閾値A以上である画素を、前フィールドよりも現フィールドのほうが階調値が高くなっている階調値増加領域として検出する。輪郭領域検出部103は、入力されたデジタルの映像信号の現画素と現画素に隣接した画素とで階調値の差分を求め、その差分値と第2の閾値である閾値Bとを比較する。そして、その差分値が閾値B以上であれば、その画素を輪郭領域として検出する。特定領域検出部104は、階調値増加領域検出部102において階調値増加領域として検出され、かつ輪郭領域検出部103において輪郭領域として検出された画素を特定領域として検出する。
サブフィールド変換部105は、入力されたデジタルの映像信号を、発光させるサブフィールドの組合せを示すサブフィールドデータに変換する。例えば、1フィールドを、(1、2、4、8、16、32、64、128)の輝度重みを持たせた8つのサブフィールド(SF1、SF2、・・・、SF8)に分割して階調表示を行う場合、サブフィールドデータを8ビットの2進数であらわす。仮に、発光サブフィールドがSF7、SF6、非発光サブフィールドがSF8、SF5〜SF1であれば、サブフィールドデータは、01100000とあらわされる。
サブフィールドシフト部106は、サブフィールド変換部105において作成されたサブフィールドデータと第3の閾値である閾値Cとを比較する。ここで閾値Cはサブフィールドの番号をあらわしており、サブフィールドデータが閾値Cであらわされるサブフィールド番号以上のサブフィールドを発光サブフィールドとしている場合に、サブフィールドデータは閾値C以上と判断される。そして、サブフィールドデータが閾値C以上であれば、サブフィールドデータを2のべき乗であらわされる定数倍し、定数倍されることで空白となる下位のビットに1を入れる。例えば、上述の例のようにサブフィールドデータを01100000とし、閾値CをSF7をあらわす01000000、定数を2とすれば、サブフィールドデータ(01100000)は閾値C(01000000)以上であるので、サブフィールドシフト部106は、サブフィールドデータを閾値C以上と判断して定数倍(2倍)し、最下位ビットに1を入れる。したがって、サブフィールドデータ01100000は11000001となる。なお、サブフィールドデータを定数倍することでサブフィールドデータがオーバーフロー(桁あふれ)する場合にはサブフィールドデータに最大値を代入してオーバーフローしないようにする。また、サブフィールドデータを定数倍したときに下位のビットに1を入れるのは、各サブフィールドをなるべく連続して発光状態として放電の安定性を向上させるためである。
また、サブフィールドデータが閾値C未満であれば、サブフィールドデータをその定数分の1倍し、定数分の1倍されることで空白となる上位のビットに0を入れる。例えば、サブフィールドデータを0000111とすれば、SF3〜SF1が発光サブフィールドであるので、サブフィールドシフト部106は、サブフィールドデータを閾値C(SF7)未満と判断して定数分の1倍(2分の1倍)し、最上位ビットに0を入れる。したがって、サブフィールドデータ00000111は00000011となる。
セレクタ107は、特定領域検出部104において特定領域として検出された領域ではサブフィールドシフト部106を通過したサブフィールドデータを選択し、それ以外の領域ではサブフィールドシフト部106を通過していないサブフィールドデータを選択して、後段のサブフィールド処理回路3に出力する。
本発明の実施の形態1では、以上の構成によってエッジぼけを低減し、動画表示の際の画質を改善する。
なお、本発明の実施の形態1においては、階調値の最大値が255の場合、閾値Aは50程度が、閾値Bは20程度が望ましい。また、サブフィールドシフト部106における定数は2または4が望ましく、閾値Cは1番目に大きい重み付けを持つサブフィールドから4番目に大きい重み付けを持つサブフィールドのいずれかが望ましい。しかし、この値はサブフィールド数や各サブフィールドの重み付け、画素数、放電特性等により最適な値が異なるので、機種ごとに最適化することが望ましい。
次に、映像信号処理回路2においてエッジぼけ改善の処理を施した場合の輪郭部分の見え方を、処理を施さない場合と比較して説明する。
図6はPDPの画面上を輪郭部分が左方向に移動するときの見え方を示した図であり、図7は本発明の実施の形態1における信号処理を施した場合の輪郭部分の見え方を示した図である。また、図6、図7において、各(a)は輪郭部分の水平走査方向の階調値を示した図であり、各(b)は輪郭部分をサブフィールドに展開した図であり、各(c)は観測者が輪郭部分を観測したときの見た目の輝度レベルを示した図である。また、図6、図7の各(a)、(b)、(c)において横軸はPDPの水平方向の画面位置をあらわし、縦軸は図6、図7の各(a)、(b)においては時間方向を図6、図7の各(c)においては観測者の見た目の輝度レベルをあらわし、図6、図7の各(b)において破線の矢印は観測者の視点移動を、ハッチングされたサブフィールドは発光しないサブフィールドをあらわしている。また、ここでは1フィールドを、(1、2、4、8、16、32、64、128)の輝度重みを持つ8つのサブフィールド(SF1、SF2、・・・、SF8)に分割したとして説明を行う。
また、輪郭部分の階調値は、図6(a)に示すとおり、(n)フィールドにおいて、(m−1)画素までは階調値0であり、(m)画素から(m+6)画素までは階調値1、3、7、15、31、63、127と増加していき、(m+7)画素以降は階調値255である。また、発光サブフィールドは、図6(b)に示すとおり、(n)フィールドにおいて、(m)画素(階調値1)ではSF1(輝度重み1)、(m+1)画素(階調値3)ではSF1とSF2(輝度重み1+2)、以降(m+7)画素(階調値255)まで1つずつ発光サブフィールドが増えていき、(m+7)画素(階調値255)では全てのサブフィールド(SF1〜SF8)が発光する(輝度重み1+2+4+8+16+32+64+128)。
この輪郭部分が画面上を1フィールド期間に7画素の速さで左方向に移動する場合、階調値が1、3、7、15、31、63、127、255と増加する領域は、図6(a)に示すとおり、(n+1)フィールドにおいて(m−7)画素から(m)画素までとなる。また、(n+1)フィールドにおける発光サブフィールドも同様に変化する。このとき、図6(b)の破線の矢印で示すように観測者の視点が輪郭部分の移動速度にあわせて左方向に移動すれば、観測者は、(m−1)画素のSF1から(m−15)画素のSF8まで連続して非発光サブフィールドを観測し、(m+14)画素のSF1から(m)画素のSF8まで連続して発光サブフィールドを観測することになる。したがって、図6(c)に示すように、連続して非発光サブフィールドを観測する見た目の輝度レベル0から連続して発光サブフィールドを観測する見た目の輝度レベル255までの、見た目の輪郭幅は約14画素分となり、本来の輪郭部分よりも立上りのなまったエッジぼけを観測する。
一方、本発明の実施の形態1におけるエッジぼけ改善の処理を施す場合、輪郭部分の階調値は次のようになる。なお、ここでは閾値Aを50、閾値Bを20、閾値Cを01000000(SF7)、サブフィールドシフト部106における定数を2として説明を行う。また、輪郭部分は(n−1)フィールドから(n)フィールドにかけても、1フィールド期間に7画素の速さで左方向に移動しているとする。
まず、階調値増加領域検出部102は、階調値の1フィールド差分が閾値A(50)以上の領域を階調値増加領域と判断する。したがって、(n)フィールドでは、(m+5)画素から(m+13)画素までが階調値増加領域と判断され、(n+1)フィールドでは、(m−2)画素から(m+6)画素までが階調値増加領域と判断される。
次に、輪郭領域検出部103は、現画素とそれに隣接した画素との差分が閾値B(20)以上を輪郭領域と判断する。したがって、(n)フィールドでは、(m+5)画素、(m+6)画素が輪郭領域と判断され、(n+1)フィールドでは、(m−2)画素、(m−1)画素が輪郭領域と判断される。
そして、特定領域検出部104は、階調値増加領域かつ輪郭領域と判断された領域を特定領域としているので、(n)フィールドでは(m+5)画素、(m+6)画素が、(n+1)フィールドでは(m−2)画素、(m−1)画素がそれぞれ特定領域として判断される。
一方、サブフィールドシフト部106は、各画素の階調値と閾値C(01000000)とを比較し、閾値C以上のサブフィールドデータと閾値C未満のサブフィールドデータとに分けてそれぞれ処理を施す。閾値C(01000000)以上が発光サブフィールドとなる階調値は64以上であり、閾値C(01000000)未満に発光サブフィールドがある階調値は63以下である。したがって、階調値0、1、3、7、15、31、63のサブフィールドデータは定数分の1倍(2分の1倍)されて、それぞれ0、0、00000001、00000011、00000111、00001111、00011111となり、階調値127、255のサブフィールドデータは定数倍(2倍)およびオーバーフロー防止の処理がされて、それぞれ11111111、11111111となる。
そして、セレクタ107では、特定領域検出部104において特定領域と判断された、(n)フィールドの(m+5)画素、(m+6)画素および(n+1)フィールドの(m−2)画素、(m−1)画素のときだけサブフィールドシフト部106を通ったサブフィールドデータを選択する。したがって、図7(b)に示すように(n)フィールドの(m+5)画素と(n+1)フィールドの(m−2)画素ではサブフィールドデータが00011111となり、(n)フィールドの(m+6)画素と(n+1)フィールドの(m−1)画素ではサブフィールドデータが11111111となる。
このとき、図7(b)の破線の矢印で示すように観測者の視点が輪郭部分の移動速度にあわせて左方向に移動すれば、観測者は、(m−1)画素のSF1から(m−15)画素のSF8まで連続して非発光サブフィールドを観測し、(m+13)画素のSF1から(m−1)画素のSF8まで連続して発光サブフィールドを観測することになる。したがって、図7(c)の実線に示すように、連続して非発光サブフィールドを観測する見た目の輝度レベル0から連続して発光サブフィールドを観測する見た目の輝度レベル255までの見た目の輪郭幅は約13画素分となっている。すなわち、上述した処理を施すことにより、見た目の輪郭幅を、図7(c)に破線で示した従来の見た目の輪郭幅よりも1画素分狭くすることができる。
また、見た目の輪郭幅が狭くなったのは1画素分だけであるが、これは、閾値B以上の階調値変化の急峻な部分においてのみサブフィールドシフト部106を通してより急峻な立上りにしたためである。このように、閾値B未満の階調値変化のなだらかな部分ではサブフィールドシフト部106を通さないようにすることで、見た目の違和感や不自然さを抑えつつ、より効果的にエッジぼけを低減し輪郭部分の引き締まった動画像表示を実現している。
このように、本発明の実施の形態1では、階調値増加領域かつ輪郭領域である特定領域を検出し、特定領域のみサブフィールドシフト部106を通したサブフィールドデータに切替える構成とすることで、エッジぼけを抑えて動画表示の際の画質劣化を改善することができる。
(実施の形態2)
図8は本発明の実施の形態2における映像信号処理回路のブロック図である。
図8に示す本発明の実施の形態2における映像信号処理回路2が、実施の形態1において図5に示した映像信号処理回路2と異なる点は、サブフィールドシフト部106に換えて階調値変換部206を備えた構成とした点である。またそれ以外はほぼ同じ構成であり同じ動作を行うので、ここでは実施の形態1と異なる点を中心に説明を行う。
図8に示すように、本発明の実施の形態2の映像信号処理回路2は、フィールドメモリ101、階調値増加領域検出部102、輪郭領域検出部103、特定領域検出部104、サブフィールド変換部105、階調値変換部206、セレクタ107を備えている。
フィールドメモリ101、階調値増加領域検出部102、輪郭領域検出部103、特定領域検出部104は、実施の形態1と同様の構成であり同様の動作を行う。
階調値変換部206では、まず映像信号の各階調値と閾値Cとを比較する。そして、階調値が閾値C以上であればその階調値を定数倍し、階調値が閾値C未満であればその階調値を定数分の1倍する。なお、階調値を定数倍することで設定された最大の階調値を超える場合にはその階調値には最大の階調値を代入する。
セレクタ107は、特定領域検出部104において特定領域として検出された領域では階調値変換部206を通過した映像信号を選択し、それ以外の領域では階調値変換部206を通過していない映像信号を選択して、サブフィールド変換部105に出力する。
サブフィールド変換部105は、実施の形態1と同様の動作によって映像信号からサブフィールドデータを作成し、後段のサブフィールド処理回路3に出力する。
本発明の実施の形態2では、以上のように、サブフィールドデータではなく階調値を変換する処理によってエッジぼけを低減し、動画表示の際の画質を改善する。
図9は本発明の実施の形態2における信号処理を施した場合の輪郭部分の見え方を示した図である。なお、図9の(a)、(b)、(c)の各図は実施の形態1における図6、図7の各(a)、(b)、(c)と同様であり、輪郭部分の各階調値や移動速度、閾値A、閾値B、サブフィールドシフト部106における定数等も図6、図7と同様とする。したがって、階調値増加領域検出部102、輪郭領域検出部103、特定領域検出部104は実施の形態1と同様に動作するので、実施の形態1と同様、(n)フィールドでは(m+5)画素、(m+6)画素が、(n+1)フィールドでは(m−2)画素、(m−1)画素がそれぞれ特定領域として判断される。
また、ここでは閾値Cを64とする。したがって、階調値変換部206は、各画素の階調値と閾値C(64)とを比較し、閾値C(64)以上の映像信号と閾値C未満(63以下)の映像信号とに分けてそれぞれ処理を施す。その結果、階調値0、1、3、7、15、31、63はそれぞれ定数分の1倍(2分の1倍)されて、それぞれ階調値0、0、1、3、7、15、31となり、階調値127、255はそれぞれ定数倍(2倍)およびオーバーフロー防止の処理がされて、それぞれ階調値255、255となる。
そして、セレクタ107では、特定領域検出部104において特定領域と判断された、(n)フィールドの(m+5)画素、(m+6)画素および(n+1)フィールドの(m−2)画素、(m−1)画素のときだけ階調値変換部206を通った映像信号を選択する。したがって、図9(b)に示すように(n)フィールドの(m+5)画素と(n+1)フィールドの(m−2)画素では階調値が31となり、(n)フィールドの(m+6)画素と(n+1)フィールドの(m−1)画素では階調値が255となる。
そして、図9(b)に示すように、この階調値にあわせて各サブフィールドの発光、非発光が決定される。このとき、図9(b)の破線の矢印で示すように観測者の視点が輪郭部分の移動速度にあわせて左方向に移動すれば、観測者は、(m−1)画素のSF1から(m−15)画素のSF8まで連続して非発光サブフィールドを観測し、(m+13)画素のSF1から(m−1)画素のSF8まで連続して発光サブフィールドを観測することになる。したがって、図9(c)の実線に示すように、連続して非発光サブフィールドを観測する見た目の輝度レベル0から連続して発光サブフィールドを観測する見た目の輝度レベル255までの見た目の輪郭幅は約13画素分となり、実施の形態1に示した効果と同様の効果を得ることが可能となる。
このように、本発明の実施の形態1では、階調値増加領域かつ輪郭領域である特定領域を検出し、特定領域のみ階調値変換部206を通した映像信号に切替える構成とすることで、エッジぼけを抑えて動画表示の際の画質劣化を改善することができる。
なお、本発明の実施の形態2において、閾値Cは、1番目に大きい重み付けを持つサブフィールドに相当する階調値から4番目に大きい重み付けを持つサブフィールドに相当する階調値の間に設定することが望ましい。例えば、1フィールドを、(1、2、4、8、16、32、64、128)の輝度重みを持つ8つのサブフィールド(SF1、SF2、・・・、SF8)に分割した場合であれば、16から128の間に設定することが望ましい。しかし、この値はサブフィールド数や各サブフィールドの重み付け、画素数、放電特性等により最適な値が異なるので、機種ごとに最適化することが望ましい。
なお、上述の実施の形態では、サブフィールドデータが閾値C以上のときにサブフィールドデータを定数倍し、閾値C未満のときにサブフィールドデータを定数分の1倍する構成を説明した。しかし、何らこの構成に限定するものではなく、例えば、サブフィールドデータが閾値C以上のときにサブフィールドデータを定数倍するだけであってもよく、サブフィールドデータが閾値C未満のときにサブフィールドデータを定数分の1倍するだけであってもよい。あるいは、サブフィールドデータが閾値C以上のときにサブフィールドデータを4倍し、閾値C未満のときにサブフィールドデータを2分の1倍する等、閾値C以上のときの定数と閾値C未満のときの定数とを異なる値としてもかまわない。
また、上述の実施の形態ではPDPを例にして説明を行ったが、1フィールドの画像を複数のサブフィールド画像に分割して多階調表示を行うサブフィールド法による画像表示方法であれば本発明を同様に適用することができ、上述と同様の効果を得ることができる。
本発明に係る画像表示方法は、階調値増加領域かつ輪郭領域である特定領域を検出してより急峻な立上りにすることで、見た目の違和感や不自然さを抑えつつ効果的にエッジぼけを抑えて動画表示の際の画質劣化を改善することができるので、PDPやDMD等、1フィールドの画像を複数のサブフィールド画像に分割して多階調表示を行う画像表示方法として有用である。
本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置のPDPの構造を示す斜視図 同PDPの電極配列図 同PDPの各電極の駆動電圧波形を示す図 本発明の実施の形態1におけるプラズマディスプレイ装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1における映像信号処理回路のブロック図 PDPの画面上を輪郭部分が左方向に移動するときの見え方を示した図 本発明の実施の形態1における信号処理を施した場合の輪郭部分の見え方を示した図 本発明の実施の形態2における映像信号処理回路のブロック図 本発明の実施の形態2における信号処理を施した場合の輪郭部分の見え方を示した図 従来のPDPにおけるサブフィールドの構成の一例を示した図 PDPの画面上を画像パターンXが水平方向に移動する場合を示した図 画像パターンXをサブフィールドに展開した図 PDPの画面上に輪郭部分が静止しているときの見た目の輝度レベルを示した図 PDPの画面上を輪郭部分が右方向に移動するときの見た目の輝度レベルを示した図 PDPの画面上を輪郭部分が左方向に移動するときの見た目の輝度レベルをあらわした図
符号の説明
1 ADコンバータ
2 映像信号処理回路
3 サブフィールド処理回路
4 データ電極駆動回路
5 走査電極駆動回路
6 維持電極駆動回路
10 プラズマディスプレイパネル(PDP)
20 (ガラス製の)前面板
22 走査電極
23 維持電極
24 誘電体層
25 保護層
30 背面板
32 データ電極
33 誘電体層
34 隔壁
35 蛍光体層
101 フィールドメモリ
102 階調値増加領域検出部
103 輪郭領域検出部
104 特定領域検出部
105 サブフィールド変換部
106 サブフィールドシフト部
107 セレクタ
206 階調値変換部

Claims (3)

  1. 1フィールドを輝度重みの異なる複数のサブフィールドで構成し各サブフィールドを発光または非発光制御することにより多階調表示する画像表示方法であって、
    現フィールドの画像における輪郭領域でありかつ前フィールドよりも階調値の大きい領域を検出し、
    前記検出された領域において、所定の輝度重み以上の輝度重みを有するサブフィールドが点灯する画素では本来発光させるべき輝度よりも明るい輝度で発光するような発光サブフィールドの組合せにし、それ以外の画素では本来発光させるべき輝度よりも暗い輝度で発光するような発光サブフィールドの組合せにすること
    を特徴とする画像表示方法。
  2. 映像信号の階調値が前フィールドよりも第1の閾値以上増加し、かつ隣接画素よりも第2の閾値以上増加している画素を検出することで、現フィールドの画像における輪郭領域でありかつ前フィールドよりも階調値の大きい領域の検出を行い、
    前記検出された領域において、映像信号から作成され各サブフィールドの発光、非発光を数値情報としてあらわすサブフィールドデータが第3の閾値以上であればそれを定数倍することで本来発光させるべき輝度よりも明るい輝度で発光するような発光サブフィールドの組合せにし、前記サブフィールドデータが前記第3の閾値未満であればそれを定数分の1倍することで本来発光させるべき輝度よりも暗い輝度で発光するような発光サブフィールドの組合せにして、
    前記検出された領域においては前記定数倍されたサブフィールドデータまたは前記定数分の1倍されたサブフィールドデータに基づいて各サブフィールドを発光または非発光制御し、前記検出された領域以外の領域においては映像信号から作成されたサブフィールドデータに基づいて各サブフィールドを発光または非発光制御すること
    を特徴とする請求項1記載の画像表示方法。
  3. 映像信号の階調値が前フィールドよりも第1の閾値以上増加し、かつ隣接画素よりも第2の閾値以上増加している画素を検出することで、現フィールドの画像における輪郭領域でありかつ前フィールドよりも階調値の大きい領域の検出を行い、
    前記検出された領域において、映像信号の階調値が第3の閾値以上であればそれを定数倍しその定数倍された階調値に基づいてサブフィールドデータを作成することで本来発光させるべき輝度よりも明るい輝度で発光するような発光サブフィールドの組合せにし、映像信号の階調値が前記第3の閾値未満であればそれを定数分の1倍しその定数分の1倍された階調値に基づいてサブフィールドデータを作成することで本来発光させるべき輝度よりも暗い輝度で発光するような発光サブフィールドの組合せにして、
    前記検出された領域においては前記定数倍された階調値または前記定数分の1倍された階調値から作成されたサブフィールドデータに基づいて各サブフィールドを発光または非発光制御し、前記検出された領域以外の領域においては映像信号から作成されたサブフィールドデータに基づいて各サブフィールドを発光または非発光制御すること
    を特徴とする請求項1記載の画像表示方法。
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