JPH11231832A - 動ベクトル検出方法、動画像表示方法及び動画像表示装置 - Google Patents

動ベクトル検出方法、動画像表示方法及び動画像表示装置

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JPH11231832A
JPH11231832A JP3449098A JP3449098A JPH11231832A JP H11231832 A JPH11231832 A JP H11231832A JP 3449098 A JP3449098 A JP 3449098A JP 3449098 A JP3449098 A JP 3449098A JP H11231832 A JPH11231832 A JP H11231832A
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JP3449098A
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Hidehiko Kawakami
秀彦 川上
Hideaki Kawamura
秀昭 川村
Hiromasa Fukushima
宏昌 福島
Masaki Tokoi
雅樹 床井
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Control Of Gas Discharge Display Tubes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PDP等において画像が移動する場合に発生
する偽輪郭の発生を抑止し、高画質化を図ることを目的
とする。 【解決手段】 画素レベルに応じて識別コードを付与す
る識別コード化し、フィールド間で識別コード画像を比
較して動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段5
と、注目画素位置の動きベクトル検出結果を前記動きベ
クトルテーブルから取り出して当該画素を補正するデー
タ補正手段7と、動き検出によらない現フィールド画像
の補正を行うデータ分散処理手段6と、前記現フィール
ド画像の濃度差分布を検出する濃度勾配検出手段4によ
り、データ分散処理による補正処理か又は前記動きベク
トルテーブルによるデータ補正処理かを選択する切換手
段8とを具備することにより、偽輪郭を抑制し、高画質
な表示ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネル(以下、単に「PDP」と記述する)等にお
いて画像が移動する場合に発生する偽輪郭の発生を抑止
するための動きベクトル検出方法、動画像表示方法及び
動画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の表示装置の大型化要望に応えるも
のとして、PDP,EL表示素子、蛍光表示管、液晶表
示素子等の薄型のマトリックスパネルが提供され始め
た。かかる薄型の表示装置の中で、特にPDPは大画面
で直視型の表示デバイスとしての期待が非常に大きい。
【0003】ところで、PDPの中間調表示方法の一つ
として、フィールド内時間分割法がある。この中間調表
示方法は1フィールドを輝度の重みの異なるN枚の画面
(これらを以下サブフィールドと呼ぶ)で構成する。輝
度の重みの小さい側からSF0,SF1,SF2,…・
・,SF(N−1)と呼ばれ、それらサブフィールドの
輝度の重みの比はそれぞれ、20,21,22,…・・,
N-1である。1フィールド内の中間輝度は、これらの
サブフィールドの発光の有無を選択する事により行わ
れ、人間の視覚特性(残光特性)により、人間の目に感
じる輝度は発光サブフィールドの各々の輝度の和で表せ
る。この中間調表示方法で表現出来る中間調数は1フィ
ールド内のサブフィールド数、即ち2のN乗通りであ
る。
【0004】図20に上記中間調表示方法を用いた1フ
ィールド内の表示シーケンスを示す。1フィールドは8
枚(N=8)の輝度の重みの異なるサブフィールドで構
成され、輝度の重みの大きいほうからSF7,SF6,
…・・,SF0と呼ばれている。ここで、SF7を最上
位ビット(MSB)側、SF0を最下位ビット(LS
B)側と呼んでいる。各々のサブフィールドは1フィー
ルドの中に、SF0,SF1,…・・,SF7と輝度の
重みの小さいものから順に並んで発光を制御する場合が
多く用いられている。即ち、各サブフィールドの発光回
数の比は、SF0を“1”とすると、SF1は“2”,
SF2は“4”,…・・SF6は“64”,SF7は
“128”である。このサブフィールド数が8個のとき
は256階調まで表現できる。
【0005】ところで、上述したサブフィールド法によ
る中間調表示方法は、1と0の2つの階調しか表現出来
ないPDPのような2値表示デバイスでも多階調表現が
可能な技術として優れた方法であり、このサブフィール
ドを用いた表示方法により、ブラウン管方式のテレビ画
像とほぼ同様な画質がPDPにおいても得られるように
なった。
【0006】しかしながら、例えば、濃淡が緩やかに変
化している被写体で動きのある映像が表示された場合、
ブラウン管方式のテレビ画像では見られないPDP画像
に特有のいわゆる偽輪郭が発生する問題がある。この偽
輪郭発生現象は視覚の特性からくるもので、その映像信
号レベルが256階調表示のとき、上記の128,6
4,32,16などといった2のN乗の境界付近に沿っ
て、あたかも階調が失われたような状態で、更には本来
表示すべき色と違った色が縞状となって見られる現象で
ある。しかし、静止画像を表示した場合には偽輪郭は感
じられない。動きのある部分でかつ上記信号レベルの周
辺でのみ認知されるのが偽輪郭の特徴である。
【0007】図21を用いてサブフィールドによる階調
表示方法で偽輪郭が発生する原理について説明する。図
21(a)では、1フィールド内のサブフィールド数が
8個でその配列が輝度の重みの小さい方、即ちSF0,
SF1,SF2,…・・,SF7の順に並ぶ場合を示し
ている。ある画素位置の信号レベルが127から128
に変化しているときに、この動画像が1フィールドで3
画素移動しているものとする。図21(b)は、観測者
が画面上でこの動画像を観測した結果を示す。
【0008】このように、信号レベル127(SF0か
らSF6までの発光)と信号レベル128(SF7のみ
が発光)が隣り合っている場合、その階調差は1LSB
(1/256)であるが、人間の網膜上で感じる発光値
はこの発光時間の不均一性により画像の移動した画素分
だけ各々の信号レベルの発光が重なり合う結果、空間的
拡がりとなって網膜上には大きな値(積分値)として感じ
る。即ち、本来同じ画素で発光しているべき各々のサブ
フィールドの発光が動画像部では異なった画素位置で発
光していることになり、画素の中間調輝度が単に各サブ
フィールドの和で表現出来なくなる。これが偽輪郭とし
て感じられる理由である。
【0009】図21に示した様に、動画像が表示画面の
左側から右側へスクロールすると、上述の信号レベルの
境界部は明るい線として感じられ、反対に動画像が表示
画面の右側から左側へスクロールすると、上述の信号レ
ベルの境界部はサブフィールドの空間的分離により、暗
い線として感じられることになる。一方、サブフィール
ドの配列が輝度の重みの大きい方、即ちSF7、SF
6,SF5,…・・,SF0と順に並んでいる表示方法
においては、動画像が表示画面の左側から右側へスクロ
ールすると、信号レベルの境界部は暗い線として感じら
れ、反対に動画像が表示画面の右側から左側へスクロー
ルすると、信号レベルの境界部は明るい線として感じら
れることになる。つまり、表示画面の動画像の移動方向
によって、偽輪郭の見え方が異なることになる。
【0010】更に、この偽輪郭の発生は動画像の動き速
度にも依存し、動き速度が速い程、偽輪郭の及ぶ範囲は
大きい。例えば、1フィールド中に10画素移動する動
画像の偽輪郭は10画素にも及ぶ。
【0011】従来より、この偽輪郭に対する対策として
各種の提案がされており、特開平7−271325号公
報では、サブフィールドの表示順を、パルス数比率が
1,2,4,8,16,32,64,128のような単
純増加でなく、偽輪郭が目立たないような順序に並び替
える技術を開示している。例えば、サブフィールド中で
一番表示期間の長いサブフィールドをフィールドの中心
に配置するような順番に表示したり、1フィールド毎に
表示順番を変化させたりする方法などである。
【0012】しかし、サブフィールドの並び替えやフィ
ールド毎にサブフィールドの発光シーケンスを変えたの
では、動きの速い動画像に対する偽輪郭には対応出来な
いなど効果が極めて限定される。
【0013】また、特開平8−123355号公報には
動き検出を利用した偽輪郭の抑止技術が開示されてい
る。これは連続した2枚のフィールド画面の動画と背景
画に対応した画面から動き量と方向を検出し、この検出
値と各サブフィールド画面の単位時間における分割時間
割合に基づいて動き補正量を求め、この補正量だけ対応
するサブフィールド画面の発光パターンを移動させると
いった技術である。
【0014】また、特開平8−211848号公報で
は、動きベクトルをフィールド間の表示データにより画
素ブロック毎に検出し、フィールド内の先頭サブフィー
ルドは入力データのそれに対応するデータを表示し、そ
れに続く各サブフィールドは各々の先頭サブフィールド
からの遅れ時間をフィールド周期で割った値を動きベク
トルに掛け算した値を用いて表示データを移動させ画像
を表示する技術内容が開示されている。
【0015】上記したように動き量に応じてサブフィー
ルドの発光パターンを移動させたり表示データを変える
だけでは、後述するように、視覚光量とのマッチングが
完全に対応できない場合が発生し、単に動き量によるサ
ブフィールドデータの移動だけでは偽輪郭の発生を防止
できないことが視覚実験により判った。また、動き検出
を利用した偽輪郭抑制では、偽輪郭を防止するための決
め手は如何に精度良く動き量を検出するかにかかってい
るにも拘わらず、実用性のある動き検出の具体的構成が
十分に開示されていない。
【0016】また、特開平8−234694号公報に開
示された偽輪郭補正方法では、同一画素に対応する単位
画素データを少なくとも1フレーム期間だけ離れた前回
値と今回値とを比較して、双方の発光論理値の最上位ビ
ットの桁位置がお互いに異なる場合、今回値について補
正データを加算あるいは減算している。
【0017】しかし、この偽輪郭補正方法では動画像の
動き方向が特定出来なければ効果が反対になる可能性が
ある。例えば、上位方向にビットの桁位置を検出した時
補正データを減算するが、前述したように画像が左方向
に動いているときに上記演算を行うとかえって偽輪郭が
強調され効果が反対になる場合が生じてくる。同様に下
位方向にビットを検出した時補正データを加算するが、
画像が反対方向に移動している場合は効果が逆となる。
また、速度の速い動画像にも対応できない課題を有して
いる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来から
ある偽輪郭の抑止に関する技術では、動きベクトルの検
出精度が十分でなく、動きの速い動画像および濃度が平
坦な画像に発生する偽輪郭を十分に防止することができ
ないという課題を有している。
【0019】本発明は、以上のような実情に鑑みてなさ
れたもので、サブフィールド法で階調表示を行う表示装
置において、動画像を目で追従したときの偽輪郭の発生
を大幅に抑制し、高画質な動画像表示方法及び動画像表
示装置を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明は以下のような手段を講じた。
【0021】本発明の請求項1に記載の発明は、現フィ
ールド画像及び前フィールド画像からブロック単位で動
きベクトルを検出する際に、前記現フィールド画像と前
記前フィールド画像の画素レベルに応じて各々に付与し
た識別コードの相関値から動きベクトルを検出する構成
を採る。
【0022】この構成によれば、複数の閾値にて現フィ
ールド画像及び前フィールド画像の画素レベルに応じて
識別コードを付与するので、小領域でも原画像の特徴を
十分に反映したものとなり、従来の画素計数のみによる
ブロックマッチング法に比べ動きベクトルの検出精度も
大幅に向上する。従って、動きの検出された正確な画素
の移動画素数及び移動方向に応じて現フィールド画像を
補正するので偽輪郭の発生を防止できる。
【0023】請求項2に記載の発明は、現フィールド画
像と前フィールド画像の画素レベルに応じて各々に識別
コードを付与し、現フィールドの識別コード画像を複数
の検出ブロックに分割し、検出ブロック毎に前フィール
ドの識別コード画像内に参照領域を設定し、参照領域内
に複数設定した参照ブロックと検出ブロックとの一致度
を識別コードに基づいて評価し、評価値の最も高い参照
ブロックと前記検出ブロックとの位置関係から動きベク
トルを検出する構成を採る。
【0024】この構成によれば、画素レベルに応じて付
与した識別コードに基づいて評価するもので、複数の2
値画像である識別コードを用いて動きベクトルを検出す
ることにより、動きベクトルの検出精度も大幅に向上す
る。
【0025】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の動きベクトル検出方法において、画素レベル
に応じて識別コードを付与する際に、画素レベルに応じ
て区分領域の異なる2種類以上の識別コードを付与し、
各々に求めた動きベクトルを統合して画素の動きベクト
ルを求める構成を採る。
【0026】この構成によれば、区分領域の異なる識別
コードを用いることにより、入力画像の種類を問わず
に、高精度な動きベクトルの検出ができる。
【0027】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至2
のいずれかの動きベクトル検出方法において、識別コー
ドが同一のブロックは、動きベクトル検出をパスする構
成を採る。
【0028】この構成によれば、識別コードが同一のブ
ロックは動きがない画像であるために、動きベクトル検
出処理をパスすることにより、動きベクトル検出処理時
間の短縮を図ることができる。
【0029】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4
のいずれかに記載の動きベクトル検出方法において、現
フィールド画像及び前フィールド画像の入力画像は、各
R、G、B画像信号の成分割合を等しくなるように変換
した等価輝度画像信号である構成を採る。
【0030】この構成によれば、輝度信号を求める際に
各RGB信号の成分割合を等しくすることにより、各色
の動きを正確に検出でき、高精度な動きベクトル検出が
可能となる。
【0031】請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5
のいずれかに記載の動きベクトル検出方法により検出し
た動きベクトルに応じて、現フィールド画像のデータ補
正処理を行う構成を採る。
【0032】この構成によれば、精度の高い動きベクト
ルを用いて、現フィールド画像のデータ補正処理を行う
ことにより、偽輪郭を抑制し、高画質な動画像表示方法
を提供することできる。
【0033】請求項7に記載の発明は、入力画像の濃度
勾配を検出し、濃度勾配の平坦部は動き検出に依存しな
い現フィールド画像のデータ分散処理を行い、濃度勾配
の平坦部以外は動き検出結果に基づく動きベクトルに応
じた現フィールド画像のデータ補正処理を行う構成を採
る。
【0034】この構成によれば、現フィールド画像の濃
度分布を調べて、濃度勾配の変化度合いが大きい場合と
緩やかな平坦な場合とに応じて適合処理を行うことによ
り、濃度勾配の変化が大きく画像表示が細かい部分の動
き検出精度は非常に高いが、濃度勾配が緩やかな部分の
動き検出精度は難しいことから、このような適応処理に
よる偽輪郭の発生防止は単一方法に比べ、お互いの弱点
を補うことができ、視覚的にも十分な画質を得ることが
できる。
【0035】請求項8に記載の発明は、請求項7記載の
動画像表示方法において、濃度勾配の検出は、注目画素
とその周辺画素との濃度差を求め、濃度差から統計処理
により平坦領域を検出する構成を採る。
【0036】この構成によれば、濃度差から統計処理に
より平坦領域を検出することにより、正確に平坦領域の
検出ができ、高画質な画像表示ができる。
【0037】請求項9に記載の発明は、請求項7または
請求項8記載の動画像表示方法において、動きベクトル
検出は、請求項1乃至5のいずれかに記載の動ベクトル
検出方法を用いる構成を採る。
【0038】この構成によれば、精度の高い動きベクト
ルを用いて、現フィールド画像のデータ補正処理を行う
ことにより、偽輪郭を抑制し、高画質な動画像表示方法
を提供することできる。
【0039】請求項10に記載の発明は、請求項7また
は請求項8記載の動画像表示方法において、現フィール
ド画像及び前フィールド画像の入力画像は、各R、G、
B画像信号の成分割合を等しくなるように変換した等価
輝度画像信号である構成を採る。
【0040】この構成によれば、輝度信号を求める際に
各RGB信号の成分割合を等しくすることにより、各色
の動きを正確に検出でき、高精度な動きベクトル検出が
可能となり、偽輪郭を抑制し、高画質な動画像表示方法
を提供することできる。
【0041】請求項11に記載の発明は、現フィールド
画像及び前フィールド画像を画素レベルに応じて識別コ
ードを付与する識別コード化手段と、フィールド間で識
別コード画像を比較して動きベクトルを検出する動きベ
クトル検出手段と、前記動きベクトル検出手段により現
フィールド画像のブロック毎に求められた動きベクトル
が登録された動きベクトルテーブルから、現フィールド
画像の注目画素位置の動きベクトル検出結果を前記動き
ベクトルテーブルから取り出して当該画素を補正するデ
ータ補正手段とを具備する構成を採る。
【0042】この構成によれば、精度の高い動きベクト
ルを用いて、現フィールド画像のデータ補正処理を行う
ことにより、偽輪郭を抑制し、高画質な動画像表示装置
を提供することできる。
【0043】請求項12に記載の発明は、現フィールド
画像及び前フィールド画像を画素レベルに応じて識別コ
ードを付与する識別コード化手段と、フィールド間で識
別コード画像を比較して動きベクトルを検出する動きベ
クトル検出手段と、前記動きベクトル検出手段により現
フィールド画像のブロック毎に求められた動きベクトル
が登録された動きベクトルテーブルから、現フィールド
画像の注目画素位置の動きベクトル検出結果を前記動き
ベクトルテーブルから取り出して当該画素を補正するデ
ータ補正手段と、前記動き検出手段によらない現フィー
ルド画像の補正を行うデータ分散処理手段と、前記現フ
ィールド画像の濃度差分布を検出する濃度勾配検出手段
により、データ分散処理による補正処理か又は前記動き
ベクトルテーブルによるデータ補正処理かを選択する切
換手段とを具備する構成を採る。
【0044】この構成によれば、現フィールド画像の濃
度分布を調べて、濃度勾配の変化度合いが大きい場合と
緩やかな平坦な場合とに応じて適合処理を行うことによ
り、濃度勾配の変化が大きく画像表示が細かい部分の動
き検出精度は非常に高いが、濃度勾配が緩やかな部分の
動き検出精度は難しいことから、このような適応処理に
よる偽輪郭の発生防止は単一方法に比べ、お互いの弱点
を補うことができ、視覚的に十分な画質を得ることがで
きる。
【0045】請求項13に記載の発明は、請求項11ま
たは請求項12記載の動画像表示装置において、現フィ
ールド画像及び前フィールド画像の入力画像は、各R、
G、B画像信号の成分割合を等しくなるように変換した
等価輝度画像信号である構成を採る。
【0046】この構成によれば、各RGB信号の成分割
合を等しくすることにより、各色の動きを正確に検出で
き、高精度な動きベクトル検出が可能となり、精度の高
い動きベクトルを用いて、現フィールド画像のデータ補
正処理を行うことにより、偽輪郭を抑制し、高画質な動
画像表示装置を提供することできる。
【0047】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0048】図1は、本発明の動き検出方法および動画
像表示方法を適用した階調画像表示装置の全体構成図を
示している。図1の階調画像表示装置は、ビデオ信号処
理部1でビデオ信号をR,G,Bの各色成分に分離し、
A/D変換部2でR,G,Bの画像データに変換してか
ら画像変換部3とデータ分散処理部6とデータ補正処理
部7に入力する。画像変換部3ではR、G、B各信号を
等価輝度信号(Yt)に変換し、さらに、現フィールド
及び前フィールド画像への変換と平滑化処理を行い、こ
れらの画像信号を動き検出処理部5と濃度勾配検出処理
部4に入力する。濃度勾配検出処理部4で、画像濃度差
検出、2値化処理、膨張・収縮などのモフォロジー処理
などにより画像の中の濃度勾配の平坦な部分、いわばベ
タエリアを検出する。動き検出処理部5では、閾値処
理、ブロックマッチング処理、統合判定処理を実施して
入力画像の動き画素数及び移動方向を検出する。動き検
出処理部5で検出した動き画素数、移動方向及び検出ブ
ロック情報を、データ補正処理部7へ入力し、動き画素
数及び移動方向の結果に基づいて入力画素位置データの
サブフィールドパターンの組合せ演算を行ない、視覚光
量に適合したサブフィールドデータの再構成を行うこと
により、偽輪郭の発生する画素の階調データ補正を行
う。
【0049】一方、データ分散処理部6は誤差拡散法な
どの動き検出に因らないデータ処理を行う。データ切換
部8は、濃度勾配検出処理部4からの検出信号に応じ
て、データ分散処理部6からの出力データを採用する
か、データ補正処理部7からの出力データを採用するか
を画像のブロック毎に切換えを行う。この出力データは
出力処理部9へ入力する。出力処理部9は、各画素の階
調データを電圧印可時間幅に対応したパルス数に変換し
てXスキャンドライバ10及びYスキャンドライバ11
に与えることでPDPで構成された画像表示部12に中
間調表示を行っている。
【0050】なお、同期分離処理部13においてビデオ
信号から同期信号を分離して入力ビデオ信号に同期した
タインミング信号をタイミング発生部14で生成して各
部に供給している。
【0051】上記のように構成された階調画像表示装置
の動作について説明する。ビデオ信号処理部1は、ビデ
オ信号をR,G,Bの各色成分に分離し、A/D変換部
2でR,G,Bの原画像信号に変換し、画像変換部3と
データ分散処理部6とデータ補正処理部7に供給する。
【0052】画像変換部3の具体的なブロック構成図を
図2に示し、その動作を説明する。A/D変換部2から
入力した各R、G、B原画像信号を、遅延回路20で1
フィールド分遅延させてからN−1フィールドY画像変
換回路21へ入力する。N−1フィールドY画像変換回
路21では入力された各R、G、B原画像信号を(数
1)で示される等価輝度信号(Yt(N-1))に変換す
る。
【0053】
【数1】
【0054】このN−1フィールド画像信号、即ち前フ
ィールドYt画像信号は平滑化フィルタ23に入力し、
原画像に含まれるノイズ成分を除去する。
【0055】同様に、各R、G、B原画像信号は、Nフ
ィールドY画像変換回路22へ入力し、NフィールドY
画像変換回路22で(数2)で示される等価輝度信号
(Yt (N))に変換する。
【0056】
【数2】
【0057】このNフィールド画像信号、即ち現フィー
ルドYt画像信号も同様に平滑化フィルタ24に入力
し、原画像に含まれるノイズ成分を除去する。
【0058】ところで、R、G、B信号から通常の輝度
(Y)信号への変換は、一般には(数3)で行われる。
【0059】
【数3】
【0060】しかし、(数3)では、R信号成分とB信
号成分のY信号成分に対する比率が低く、偽輪郭の発生
近傍の画像の動きを正確に検出できないことを実験で確
認した。本発明の如く、Yt信号に対する各R、G、B
信号の寄与率を等しくしたことで、R、G、B毎に動き
検出を求める方式と比較して高精度な動き検出ベクトル
の検出ができる。さらに、Yt信号への変換方式を適用
したことにより、従来のR、G、B毎に動き検出を行う
方式に比べ、回路規模で2/3に低減でき、コスト及び
演算の高速化が可能となる特徴を有する。以下、Yt画
像信号を単にY信号として述べる。
【0061】動き検出処理部5の具体的なブロック構成
図を図3に示し、その動作を説明する。動き検出処理部
5は、現フィールドY画像信号と前フィールドY画像信
号を閾値レベルの異なる2つの閾値グループでそれぞれ
識別コードを付与することにより多値画像(識別コード
画像)に変換し、一旦画像メモリに記憶する。画像メモ
リから読み出された多値画像は、閾値グループ毎に動き
ベクトルを求め、統合判定部35で2つ閾値グループか
らの動きベクトルを統合するものである。
【0062】現フィールドブロックB1の閾値処理は、
画像変換部3から入力した現フィールドY画像信号を入
力し、現フィールドのY画像信号を閾値処理部30−
2、30−2では画素レベルに応じた区分領域で識別コ
ードを付与して、多値画像を出力する。この時、Y画像
信号から識別コード画像である多値画像データの生成
は、画素レベルに応じた区分領域を図4に示す2つの閾
値グループ(図4では閾値グループ(A)と閾値グルー
プ(B)で示した)で、Y画像信号をそれぞれの閾値a
1〜g2、h1〜q2の区分領域に従ってそれぞれ識別
コード付与部31により3ビットの識別コードを付与す
る。なお、Y画像信号が区分領域の範囲外の場合は、識
別コード”0”を付与するものとする。図4に示した例
では、識別コードを各々3ビットとしているため、各8
種類の区分領域が選択でき、それぞれを閾値グループA
とBとしている。
【0063】従って、この2つの閾値グループ(A及び
B)が現フィールドY画像信号と前フィールドY画像信
号にそれぞれ割り当てられ識別コードの付与を行い、こ
れらの識別コード別にブロックマッチング処理が行われ
るため、従来の2つ画像によるブロックマッチングより
精度の高い動きベクトルの検出できる。各閾値グループ
毎に得られた多値層画像データはそれぞれ多値メモリ3
2−1、32−2に格納する。
【0064】また、前フィールドブロックB2は、上記
現フィールドブロックB1と同様に構成されている。す
なわち、閾値処理部30−3、30−4では、前述した
ように入力された前フィールドY画像信号を画素レベル
に応じて識別コード付与部31を介して各閾値グループ
(閾値A、B)毎に識別コード付与し、得られた多階値
画像データ(識別コード画像)を多値メモリ32−3、
32−4に格納する。
【0065】なお、閾値グループA、Bの各々の区分領
域は、互いの区分領域が重ならないように設定しても、
互いの区分領域が一部重なるように設定しても良い。
【0066】動きベクトル検出のためのブロックマッチ
ング処理において、現フィールド画像から切り出す検出
ブロックKBのアドレスマッピングをアドレスマッピン
グ部33−1が行い、前フィールド画像から切り出す参
照ブロックRBのブロックのアドレスマッピングをアド
レスマッピング部33−2が行う。検出ブロックKB及
び参照ブロックRBの各画像データは動きベクトル検出
部34へ入力する。
【0067】動きベクトル検出部34は、閾値グループ
(A及びB)毎に設けられた多値演算・比較部34−
1、34−2で構成され、ブロックマッチングによって
フィールド間の画像の動きを求める。
【0068】統合判定部35は、各検出ブロックKBの
動き画素数及び動き方向を判定して、判定結果を動きベ
クトルテーブル36に登録する。
【0069】また、濃度勾配検出処理部4は、Y画像信
号の濃度勾配の平坦なエリアを検出するもので、Y画像
信号の濃度差を検出し、濃度差が設定値より小さい部分
を抽出し、モフォロジー処理により孤立ノイズを除去し
て平坦なエリアを検出するものである。
【0070】データ補正処理部7は、動き画素数及び移
動方向が格納されてある動きベクトルテーブル36の結
果に基づいて、入力画素位置データのサブフィールドパ
ターンの組合せ演算を行ない、視覚光量に適合したデー
タの再構成を行うことにより、偽輪郭の発生する画素の
階調データ補正を行う。
【0071】データ分散処理部6は、誤差拡散法や画素
配分法などの動き検出に因らないでY画像信号を分散さ
せ画質の改善を行うものである。データ切換部8は、濃
度勾配検出処理部4からの検出信号に応じて、データ分
散処理部6からの出力データを採用するか、データ補正
処理部7からの出力データを採用するかを画像のブロッ
ク毎に切換えを行う。この出力データは、出力処理部9
へ入力し、各画素の階調データを電圧印可時間幅に対応
したパルス数に変換してXスキャンドライバ10及びY
スキャンドライバ11に与えることでPDPで構成され
た画像表示部12に中間調表示を行うものである。
【0072】次に、本発明に関係する動き検出処理部
5、濃度分布検出処理部4、データ分散処理部6、デー
タ補正処理部7およびデータ切替部8について、図5を
用いて詳細に説明する。
【0073】まず、動き検出処理部5について詳細に説
明する。閾値処理部30−1〜30−4は、現フィール
ドY画像信号及び前フィールドY画像信号をそれぞれ設
定された区分領域により識別コード化処理がなされる。
ここで、識別コード化(多値画像)の概念について図6
を参照して説明する。図6は、横軸が画素位置、縦軸が
画素レベルを示す。Y画像信号の画素レベルの区分領域
は、図4で示したn個の閾値a1からg2(同図ではn
=8)により、(n)個の区間に分割されており、隣接
区間では重ならないように異なる閾値が割り振られ、各
画素は画素値がどの区分領域に属するかに応じて識別コ
ードが付与される。これを前述した如く、閾値コード毎
に割り当てられた識別コードにより、入力信号レベルを
閾値グループAとBとで2分割し、現フィールド画像及
び前フィールド画像を多値画像(識別コード画像)にす
るものである。なお、図6において、斜線領域の画素値
が閾値範囲外の場合は識別コードとして”0”が与えら
れる。
【0074】この閾値処理は、画素値の分布の偏りに影
響されることなく、画像の局所的な変化を表すことがで
きるので、識別コード毎(1〜7)の動きベクトルはブ
ロックのような少量域内でも原画像の特徴を反映したも
のとなる。偽輪郭の発生する画素の動きは極めて局所的
な検出で十分であり、計算時間、回路構成等を簡単にで
きる。
【0075】この現フィールド及び前フィールドのそれ
ぞれ多値化処理30−1〜30−4により識別コード化
された多値画像データはそれぞれ多値画像メモリ32−
1〜32−4に格納されて、次のブロックマッチング処
理に供される。
【0076】次に、動きベクトル検出部34を構成する
多値演算・比較部34−1、34−2のブロックマッチ
ング処理について説明する。フィールド間の画像の動き
ベクトルを求める方法としてブロックマッチング方法を
用いている。この方法は、前述したように検出ブロック
KBを水平16画素、垂直16画素に、参照ブロックR
Bも検出ブロックKBと同じサイズに設定したとき、参
照ブロックRBを含む参照領域Rを水平48画素、垂直
48画素とすれば、水平方向(x方向)の動き画素数は
−16画素から+16画素まで検出でき、垂直方向(y
方向)の動き画素数も同様に−16画素から+16画素
まで検出できる。動画像が表示画面で動くとき、その偽
輪郭が目立つのは、そのフィールド間の動きが6画素か
ら15画素近傍であるので、動き画素数の検出能力は上
記の程度必要である。図7に示すように、現フィールド
と前フィールド間の画像の動きを矩形のブロック単位で
求め、現フィールドを複数の参照領域Rに分割した各検
出ブロックKBについて最もよく一致する部分を前フィ
ールドの参照領域Rの中に含まれる参照ブロックRBの
中から見つけ、この間の量を動きベクトルとして求め
る。
【0077】従来の2値画像によるブロックマッチング
は、定められた評価関数値の大小により判定し、動きベ
クトルの検出は参照領域Rに含まれる多数の参照ブロッ
クRBの中から評価関数の最小値を与えるものを探し出
すことにより行なわれ、実際には、(数4)に示すよう
に検出ブロックKB内の2値画像gt(x、y)と参照
ブロックRB内の2値画像gt-1(x、y)との間で、
排他論理操作による画素数計数値の最大一致点をその検
出ブロックKBの動きベクトルとして求めていた。
【0078】
【数4】
【0079】この時、Dntを最小にする位置(i,
j)を各検出ブロックKBの動きベクトルとして定義す
る。これは各検出ブロックKB毎に、参照領域RB内に
おいて相関値の最大値にする場所を見つけることと等価
である。
【0080】本発明のブロックマッチングは、画素数の
一致のみでなく、前述のように検出情報として識別コー
ドも同時に参照することにより、動きベクトルの検出精
度の大幅な改善が可能となった。これを式で表すと(数
5)のようになる。
【0081】
【数5】
【0082】ここで、kは閾値処理で付与された識別コ
ードであり、前述のように図4で示したものであり、こ
れを前述のように3ビットで表すと、kは0から7まで
の値を持つことができる。
【0083】本発明の多値演算・比較部34−1、34
−2のブロックマッチング処理を図8に示すフローチャ
ートを参照して説明する。まず、入力画像として、現フ
ィールド多値画像(識別コード画像)を対象に検出ブロ
ック内の識別コード毎の画素数を計数する(s1)。こ
の時、検出ブロック内が全て同じ識別コードの時(s
2)はフラグを’1’にセット(s5)し、検出ブロッ
ク内の識別コードが全て0の時(s3)はフラグを’
0’にセット(s6)し、検出ブロック内に複数の識別
コードが存在するとき(s4)は、フラグ’−1’にセ
ットする(s7)。
【0084】このように、検出ブロックの識別コードに
応じてフラグを設定するのは、後述するように統合処理
における動きベクトル処理の場合分けを行うためであ
る。従って、検出ブロック内に複数のコードが存在する
場合のみ参照領域内の全ての参照ブロックとの相関処理
を行い、動きベクトル(mx,my)を求める(s
8)。これを、全ブロック個数まで繰り返し処理を行う
(s9)。
【0085】図9は、図8に示した(s8)の動きベク
トル検出処理の更に詳細なフローチャートを示す。図9
において、まず参照領域の設定を行い(s10)、次
に、全ての参照ブロックと相関処理を(数4)または
(数5)を用いて行う(s11)。これを相関値の大き
い順に並び替えを行い(S12)、相関の一番大きい参
照ブロックと検出ブロックとの対応位置を動きベクトル
とする(s13)。更に、同一参照ブロック内で相関値
が同値のものがあるかチェックし(s14)、その同値
が無い場合には得られた動きベクトルを出力として取り
出す。一方、検出ブロックの位置に一番近い参照ブロッ
クがあれば、その検出ブロックとの対応位置を動きベク
トルとして取り出し(s15)、それを出力とする。
【0086】上述した本発明の識別コード法によるブロ
ックマッチングでは、従来の画素数計数のみによるブロ
ックマッチング法に比べ、2乗平均誤差で20〜30%
の動きベクトル検出精度向上が確認された。
【0087】次に、統合判定部35の動作について説明
する。ここでは、動きベクトル検出部34において現フ
ィールドY画像と前フィールドY画像を2つの閾値グル
ープ(ここではY(A)グループとY(B)グループと
呼ぶ)毎に検出されたの動きベクトル情報から一つの動
きベクトルに統合演算する処理と、それぞれの検出ブロ
ックと参照ブロックとの比較で動きベクトルの検出され
なかった検出ブロック、即ち、不定ブロックを周囲の既
知ブロックの情報から演算する処理を行う。
【0088】統合判定部35は、動きベクトル検出部3
4から現フィールドを複数分割した各検出ブロックKB
について検出した動きベクトル情報が入力される。統合
判定部35は、不定ブロック処理により各検出ブロック
KBの動き画素数及び動き方向を判定して、判定結果を
動きベクトルテーブル36に登録する。
【0089】統合判定部35で実行される不定ブロック
処理の概念について図10を参照して説明する。ブロッ
ク内の画像データが全て”1”の領域およびその領域が
隣接している場合(図10の”F”の符号を付した動き
画素数が不定な領域)は、そのブロックの領域の動き画
素数が見つけることができない。
【0090】このような場合は、動きベクトルの検出時
にこのブロック域での動き画素数を不定(フラグを’
F’)とし、他のブロックと区別して仮登録しておく。
そして、既知ブロックKT領域101で挟まれた不定ブ
ロックFT領域100の動き画素数及び方向を既知ブロ
ックKT領域から求めるようにするものである。
【0091】次に、具体的な方法として、線形補間法に
ついて図11を用いて詳細に説明する。図11は、この
方法による不定ブロックを含んだブロック関係を示す。
この場合の線形補間法の手順は次のように行われる。ま
ず、動きベクトル検出部34から動きベクトルとフラグ
からなる動きベクトル情報を入力する。図11に示す注
目ブロック(図中の*印)を基準として、右方向へフラ
グ’−1’の既知ブロックの探索を行い、このブロック
が存在すればその動きベクトルを取り出し、参照ブロッ
ク1とする。この時、参照ブロック1の位置の動きベク
トルを(x1,y1)で示し、注目ブロックからの距離
をd1とする。なお、動きベクトルは、動き画素数と動
き方向(+/−)で示すものとする。次に、注目ブロッ
クを基準として左方向へフラグ’−1’の既知ブロック
の探索を行い、このブロックが存在すればその動きベク
トルを取り出し、参照ブロック2とする。この時、参照
ブロック2の位置の動きベクトルを(x2,y2)で示
し、注目ブロックからの距離をd2とする。
【0092】さらに、注目ブロックを基準として上方向
へフラグ’−1’の既知ブロックの探索を行い、このブ
ロックが存在すればその動きベクトルを取り出し、参照
ブロック3とする。この時、参照ブロック3の位置の動
きベクトルを(x3,y3)で示し、注目ブロックから
の距離をd3とする。最後に、注目ブロックを基準とし
て下方向へフラグ’−1’の既知ブロックの探索を行
い、このブロックが存在すればその動きベクトルを取り
出し、参照ブロック4とする。この時、参照ブロック4
の位置の動きベクトルを(x4,y4)で示し、注目ブ
ロックからの距離をd4とする。
【0093】このように、左右上下方向の探索により取
り出した参照ブロックと注目ブロックとの距離から、各
参照ブロックへの重みを算出し、その重みと参照ブロッ
クの動きベクトルを用いて、以下に示す線形補間による
演算式に従って注目ブロックの動きベクトルを求める。
【0094】図11から、各参照ブロックへの重みw
は、(数6)で与えられる。
【0095】
【数6】
【0096】そして、線形補間によって求める注目ブロ
ックの動きベクトル(mx,my)は、
【0097】
【数7】
【0098】となる。これをブロック個数分繰り返し行
い、不定ブロックの動きベクトルが線形補間によって求
められる。
【0099】図12は、線形補間の図形的位置関係を示
す。ここで、i,j,k,lは注目点Pからの距離で、
Pi,Pj,Pk,PlはPからそれぞれi,j,k,
lだけ離れた点の値とすると、注目ブロック位置Pの補
間式は以下ようになる。
【0100】各点への重みをIとすると、
【0101】
【数8】
【0102】で与えられるから、求める点の値(Px、
Py)は、
【0103】
【数9】
【0104】となる。
【0105】以上のように、Y(A)、Y(B)画像毎
に不定ブロックFT領域の動きベクトルを周辺の既知ブ
ロックKTの動き画素数から演算式により求める。そし
て、次にY(A)、Y(B)それぞれの動きベクトルか
ら統合処理により各ブロックの動きベクトル値を求め
る。
【0106】しかし、各ブロックはY(A)、Y(B)
画像について同じブロックであるため、当然動き方向及
び動き画素数は同じはずであるが、対象画像のブロック
における2値演算・比較部の演算誤差などにより差違が
発生する場合がある。
【0107】上記課題を解決する解決し、動きベクトル
の精度を向上させる統合処理方法を以下に説明する。こ
こで、図13に示すフローチャートを参照して統合処理
の具体的な内容を説明する。
【0108】図13は、Y(A)、Y(B)の各動きベ
クトル値から、一つの動きベクトルを求めるための動作
フローである。この方式では、注目ブロックが不定ブロ
ックなのか、更には既知ブロックなのかということと、
注目ブロックの周辺ブロックの動きベクトルをも考慮に
入れて演算処理を行う。
【0109】そこで、図で示したように、この統合処理
では注目ブロックのフラグをまずチェックし(s2
0)、フラグが’0’(s21)の場合は注目ブロック
の動きベクトルを取り出さず、フラグが’−1’(s2
3)の場合にのみ注目ブロックの動きベクトルを取り出
す(s24)。しかる後に、注目ブロックを囲う周辺8
近傍の動きベクトルを取り出し(s25)、取り出した
複数の動きベクトルをx,y成分毎にそれぞれ並び替え
を行い、その中央値を代表値とする(s26)。これを
統合すべき画像数まで行い(s27)、その後代表値の
個数に応じて処理を分ける。代表値は各Y(A)、Y
(B)毎に示されるものであり、この時、代表値が1個
の場合には(s28)、統合結果として注目ブロックの
動きベクトル値はフラグ=−1として、代表値そのまま
とする(s32)。又、代表値が2個の場合は(s2
9)、2つの代表値の平均値を求め(s30)る。統合
結果として注目ブロックの動きベクトル値はフラグ=−
1として、その平均値演算結果を採る(s31)。この
処理を全ブロック個数まで求め(s33)、注目ブロッ
クの動きベクトル値とする。
【0110】さらに、図14には、一例として注目ブロ
ックとその8近傍のブロックの動きベクトルの値から一
つの動きベクトルを求める統合処理の例を示す。
【0111】図14(a)は、Y(A)、Y(B)それ
ぞれの動きベクトルについて、注目ブロックとその8近
傍ブロック動きベクトル値を取り出した時の例を示す。
この時、網線で記したブロックが注目ブロックである。
又、図中(−、−)で記したブロックは動きベクトルが
検出されない領域(フラグ=0)のブロックを示す。
【0112】図14(b)はY(A)、Y(B)のベク
トル値から動きベクトルの有効なブロックを取り出した
時を示す。
【0113】図14(c)はY(A)、Y(B)それぞ
れについて数値の大きい順に並び替える手順を示す。
【0114】図14(d)はY(A),Y(B)それぞ
れの代表値を算出する例を示す。その際、動きベクトル
のデータ数が奇数個の場合は配列の中央値を選択し、偶
数個の場合は中央2個の平均値を算出する手順を示す。
このとき、動きベクトル値は小数点以下は切り捨てとす
る。このようにして、各Y(A)、Y(B)の代表値が
求められる。
【0115】この結果を用いて、図13に示した様に統
合処理を行う。つまり、代表値が1つの場合は、そのま
まの値を結果とし、代表値が2つの場合は、2つの値で
平均値を採る。上記の平均値演算は小数点以下は四捨五
入を行う。
【0116】この場合の動きベクトル結果は(数10)
で与えられる。
【0117】
【数10】
【0118】従って、X方向の動きベクトルは’1
1’、Y方向の動きベクトルは’1’と求まる。
【0119】以上のように、Y(A),Y(B)画像毎
に求められた動き画素数を各ブロック毎に1つの値に統
合処理し、動き画素数として動きベクトルテーブル36
に登録する。動きベクトルテーブル36には、現フィー
ルドの各検出ブロックKBの動きベクトル情報が登録さ
れている。
【0120】上記統合処理の結果では、640画素x4
80画素のVGAタイプでは、検出ブロックが16画素
x16画素であるため、総検出ブロック数は1200個
である。このように、単一のY画像による動きベクトル
による方法より、Y画像を2つ以上の閾値グループでそ
れぞれ動きベクトルを求め統合処理をすることにより極
めて精度も良好で、かつそのバラツキも少ない動きベク
トルが得られる。
【0121】図15には、動きベクトルテーブル36の
構成を示しており、前述のようなVGAタイプの場合の
動きテーブルの例である。この場合、1200個のブロ
ック毎に動き画素数と方向がテーブル化されている。こ
こで、各ブロックの左上を座標の原点としている。現フ
ィールド画像について動き検出の済んだ検出ブロック順
に、検出ブロックKBのブロック番号と、その検出ブロ
ックKBの原点からのオフセット値と、その検出ブロッ
クKBの前フィールドからの動き画素数(動き方向を含
む)とを登録している。
【0122】次に、データ補正処理部7について説明す
る。本発明のデータ補正処理の概念は、動きベクトル値
から各サブフィールドで発光しているパターンを視線が
追従した時の視線の始点と終点の中間座標位置を求め、
その中間座標から画像データを各サブフィールド毎に画
素単位で発光するか否かを決定し、これらのサブフィー
ルドビットマップ毎の画像データを合成することによ
り、新画像データ作成し直すものである。これにより偽
輪郭のない表示画像を得ることができる。
【0123】図16は、この目的のためにデータ補正処
理部7のブロック構成図を示すものである。図におい
て、動きベクトルテーブル36からの動きベクトルデー
タである動き画素数はブロック(16x16画素等)単
位に格納されているが、データ補正処理部7には1画素
毎のベクトル値を入力する。
【0124】画素4隅動きベクトル演算部40は、各画
素の動きベクトルデータの入力により、当該画素と各画
素の4隅毎の隣接3画素の動きベクトルからから4隅毎
の動きベクトルを平均演算で求める。当該画素の4隅の
隣接画素の動きベクトルを演算する理由は以下の理由で
ある。即ち、通常一定方向に動くスクロール画像などは
正方格子で変形することはないが、動きの違う画素と画
素では画素が伸縮したり膨張したり形状が歪むために画
素単位毎に同じ動きベクトルで定義できない。そのた
め、画素位置を表す四角形の頂点位置の動きベクトルを
求めて、これらの頂点の値を画素の動きベクトルとして
使用する。これにより、画素単位を囲む四角形の動きベ
クトル値が定義できる。
【0125】中間座標演算部41は、サブフィールドの
数だけ設けてあり、動きベクトル演算部40からの画素
4隅動きベクトルより、各サブフィールド毎の視線の動
きの始点と終点の中間座標位置を演算する。
【0126】サブフィールドビットマップ演算部42
は、中間座標演算部41からの中間座標データと現フィ
ールド画像データを使用して、各サブフィールドの画素
単位毎に発光するか否かを演算し、画像データのサブフ
ィールドビットパターンを生成する。この中間座標演算
部41とサブフィールドビットマップ演算部46とは対
をなしており、例えば、256階調表示の場合はこのサ
ブフィールドの数が8個必要であるので、この組合せも
8個必要となる。
【0127】合成部43は、出力処理部9において、プ
ラズマディスプレイの出力形式に合ったデータを合成す
るところであり、サブフィールドビットマップ演算部4
2で計算されたデータの遅延を調整してサブフィールド
パターンのビット毎の組合せを行い、新しい画像データ
の合成を行う。
【0128】このように、データ補正処理部7は入力画
像データを補正するに当たり、動き画素数及び動き方向
に応じたベクトル値から、表示画面上で移動画素に対し
視線が追従した時に、各サブフィールド区間内での発光
時間と画面上の視線移動の経路から各網膜位置に入る光
量をリアルタイムで計算し、その出力データから新しい
サブフィールドデータを作成し直しているため、偽輪郭
の無い表示画像を得ることができる。
【0129】次に、濃度勾配検出処理部4の目的とその
処理内容について、図を参照して説明する。2値画像、
又は多値画像を使った動きベクトルの検出では、空間周
波数の非常に低い、即ち背景の空や単一の壁など、濃度
変化が緩やかな画像が複数の検出ブロックに跨るような
広い面積を占めている場合に、正確な動きベクトルを求
めることが難いという課題を有していた。これは、各フ
ィールド画像が全く同じ輝度であるということはまずあ
り得なく、多少とも周囲の明るさやカメラ感度等により
輝度変化があるため、フィールド間で輝度差が生じるも
のである。このため、2値化画像のエッジが複雑な形状
になり、ブロックマッチング処理の際に誤差として発生
するものである。
【0130】しかし、このような濃度変化の緩やかな画
像の、特に低輝度または高輝度部分では余り偽輪郭は目
立たなく、動きベクトルによる補正を必ずしも適用しな
くてもよい場合がある。
【0131】本発明では、このように動きベクトルによ
る偽輪郭補正を全ての画像シーンに適応するものではな
く、上記のように画像のシーン又は画像の特徴ある構造
に適応した処理を行うことを目的としている。
【0132】図17は、このための画像の濃度差分布、
特に背景などの濃度変化が緩やかな、いわゆるベタ部分
を検出するための濃度勾配検出処理部4の詳細の構成図
を示すものである。図17において、濃度差検出部51
は、例えば3x3のオペレータ処理により中心濃度と周
辺8画素との濃度差を検出する。
【0133】2値化処理部52では、例えば現フィール
ドY画像信号を入力したときに、上記オペレータの中心
画素の濃度と周辺8画素との濃度差が2/255レベル
以下をベタ部と定義しておくと、その出力結果はベタ部
は画像データが’1’の領域となり、それ以外は画像デ
ータが’0’となったいわゆるセグメントに分離された
2値のベタ画像が得られる。この結果を、次の第1の孤
立点除去処理部53と第2の孤立点除去理部54で構成
されたモフォロジー処理部56に接続される。
【0134】モフォロジー処理部56は、検出されたベ
タ部画像に存在する黒点ノイズやベタ部以外に存在する
白点ノイズ等の孤立点除去を行う。例えば、第1の孤立
点除去処理部53では、ベタ部画像に存在する黒点ノイ
ズを除去するもので、2画素の8連結オペレータによる
膨張処理により4画素程度の固まりである黒点ノイズが
除去し、収縮処理により黒点ノイズ以外の図形を元に戻
す処理を行うもので、濃度勾配が緩やかな画像部分は均
一なベタ画像領域となる。これを更に、第2の孤立点除
去処理部54で、4画素の8連結オペレータによる収縮
処理を行うことにより、ベタ画像部以外の領域の8画素
程度の白点の固まりが除去され、膨張処理により他の部
分を元に戻すことにより、画像シーンの中からベタ画像
部分が抽出できる。この画像をベタブロックメモリ55
に格納しておく。
【0135】また、制御情報線37は画像シーンにおけ
るベタブロック位置の情報などを統合判定部35と交信
するために使用されるものである。この処理により、画
像シーンにおけるベタ部を、動き検出処理と同様なブロ
ックに対応したベタ検出信号57として出力する。この
場合、検出ブロック内のすべての画素がベタの時に、上
記検出信号を出力する。
【0136】次に、データ分散処理部6について、図1
8を用いて説明する。図18(a)は、データ分散処理
部6の一例として多値誤差拡散法のブロック構成図を示
している。
【0137】多値誤差拡散法とは、入力R、G、B信号
のビット数よりも出力拡散信号ビット数を低減しながら
入力信号と発光輝度との濃度誤差を周辺画素に分散する
もので、いわば擬似中間調を表現する処理方法である。
多値誤差拡散処理を用いた方法は、図18(a)のよう
に構成されている。60は入力画像に集積誤差を加える
補正演算部、61は多値化する多値化部、62は量子化
誤差を求める量子化誤差演算部、63は量子化誤差を周
辺画素に配分する誤差配分部、64はRGBの各信号を
入力する入力端子、65は多値信号を出力する出力端子
である。
【0138】入力端子64より入力したRGBの各信号
は、補正演算部60で配分された誤差の集積誤差を加え
られ、多値化部61で多値信号に変換される。量子化誤
差演算部62は、集積誤差で補正された補正信号と多値
信号との差分を演算し量子化誤差を求める。求められた
量子化誤差は、誤差配分部63で周辺画素に配分し、集
積誤差を求める。得られた多値信号は、出力端子65か
ら出力する。
【0139】さらに、別の方式として報告されている画
素拡散法(”PDPの動画偽輪郭低減に関する一検
討”:電子情報通信学会エレクトニクス、C−408、
p66、1996年)と称する表示方法がある。
【0140】この画素拡散方法は、図18(b)に示す
ように、入力信号に対して変調部66でパターン発生部
69からのパターン信号で変調を加えるというもので、
表示する入力R、G、B信号に対して表示画素ごとに水
平、垂直、表示時間方向に互いに逆特性となるようなパ
ターン信号で任意のレベルの信号変調を行い、時間方向
の平均レベルが本来の信号レベルになるようにしてい
る。図19は変調を加えるパターンの一例を示すもの
で、フィールド毎に図19(a)と図19(b)とを切
り替えて出力する。この結果、上下左右、かつ時間方向
に隣り合う画素は、不連続なレベルの信号を表示し、そ
の平均値で本来の画像レベルを検知することになるた
め、本来滑らかな画像の連続点において検知されていた
偽輪郭は分散されることになる。
【0141】データ分散処理部6には、かかる処理方法
が応用されるが、本発明の趣旨は、前述したように画像
のシーンに応じた適応処理をすることにある。
【0142】つまり、画像のシーンの中で偽輪郭の目立
たない背景等の画像濃度が緩やかに変化する部分は、前
記のベタ部検出信号57によりブロック毎に前述のデー
タ分散処理部6による分散補正を行う。さらに、画像の
濃度変化が大きく、空間周波数の高く画像の細かい部分
は動きベクトルが高精度に求められるが、また偽輪郭も
非常に目立つ部分でもある。このため正確な偽輪郭補正
を動きベクトルを使って、前述のデータ補正処理部7よ
り行う。
【0143】次に、データ切替部8について説明する。
データ切替部8は、分割したブロック単位で濃度勾配検
出処理部4で検出されたベタ部検出信号57に応じて、
データ補正処理部7からの動きベクトル検出に基づいて
補正された出力データまたはデータ分散処理部6からの
出力データを切り替えて出力処理部9供給するものであ
る。
【0144】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、第1に画素レベルに応じて付与した識別コー
ドの相関値から動きベクトルを検出することで、精度の
高い動きベクトルの検出ができる。さらに、精度の高い
動きベクトルを用いた画像データの補正を行うことによ
り、偽輪郭の発生を抑制し、高画質な表示ができる。
【0145】第2に、入力画像の濃度勾配を検出して、
濃度勾配の平坦部はデータ分散処理を行い、それ以外は
動きベクトルによるデータ補正を行う画像に応じた適応
処理を施すことにより、サブフィールド法で階調表示を
行う表示装置において、動画を目で追従したときの偽輪
郭の発生を大幅に抑制し、高画質な動画像表示のできる
動画像表示方法及び動画像表示装置を提供できる。
【0146】また、動きベクトルおよび濃度勾配の検出
は、各RGB画像信号の成分割合を等しくした等価輝度
画像信号を用いることにより、大幅に検出精度を向上さ
せ、回路構成を大幅に削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に形態に係る階調画像表示装置の
全体構成図
【図2】実施の形態に係る階調画像表示装置における画
像変換部のブロック構成図
【図3】実施の形態に係る階調画像表示装置における動
き検出処理部のブロック構成図
【図4】識別コードの付与例を示す図
【図5】実施の形態に係わる階調画像表示装置の全体的
な処理の流れを示す図
【図6】サンプル画像での多階層画像と閾値との関係を
示す図
【図7】ブロックマッチングの概念図
【図8】識別コードによる動きベクトル検出の全体動作
フローチャート
【図9】動きベクトル検出を求めるための動作フローチ
ャート
【図10】不定ブロック処理における既知ブロックと不
定ブロックの具体例を示す図
【図11】不定ブロック処理のブロック関係を示す図
【図12】不定ブロック処理における線形補間の位置関
係を示す図
【図13】統合処理の動作フローチャート
【図14】統合処理の演算を示す図
【図15】動きベクトルテーブルの構成図
【図16】データ補正処理部のブロック構成図
【図17】濃度勾配検出処理部のブロック構成図
【図18】(a)多値誤差拡散法の構成図 (b)画素拡散法の構成図
【図19】画素拡散法のパターンの一例を示す図
【図20】サブフィールドの輝度比を示す図
【図21】サブフィールド法での偽輪郭発生原理を示す
【符号の説明】
1 ビデオ信号処理部 2 A/D変換部 3 画像変換部 4 濃度勾配検出処理部 5 動き検出処理部 6 データ分散処理部 7 データ補正処理部 8 データ切換部 9 出力処理部 10 Xスキャンドライバ 11 Yスキャンドライバ 12 画像表示部 20 遅延回路 21 N−1フィールドY画像変換回路 22 NフィールドY画像変換回路 23、24 平滑フィルタ 30−1〜30−4 閾値処理部 31 識別コード付与部 32−1〜32−4 多値画像メモリ 34−1、34−2 多値演算・比較部 35 統合判定部 36 動きベクトルテーブル 51 濃度勾配検出部 52 2値化処理部 53 第1の孤立点除去処理部 54 第2の孤立点除去処理部 55 ベタブロックメモリ 56 モフォロジー処理部 57 ベタ検出信号 60 補正演算部 61 多値化部 62 量子化誤差演算部 63 誤差配分部 66 変調部 69 パターン発生部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04N 7/32 G06F 15/70 410 11/04 H04N 7/137 Z (72)発明者 床井 雅樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現フィールド画像及び前フィールド画像
    からブロック単位で動きベクトルを検出する際に、前記
    現フィールド画像と前記前フィールド画像の画素レベル
    に応じて各々に付与した識別コードの相関値から動きベ
    クトルを検出することを特徴とする動きベクトル検出方
    法。
  2. 【請求項2】 現フィールド画像と前フィールド画像の
    画素レベルに応じて各々に識別コードを付与し、現フィ
    ールドの識別コード画像を複数の検出ブロックに分割
    し、検出ブロック毎に前フィールドの識別コード画像内
    に参照領域を設定し、参照領域内に複数設定した参照ブ
    ロックと検出ブロックとの一致度を識別コードに基づい
    て評価し、評価値の最も高い参照ブロックと前記検出ブ
    ロックとの位置関係から動きベクトルを検出することを
    特徴とする動ベクトル検出方法。
  3. 【請求項3】 画素レベルに応じて識別コードを付与す
    る際に、画素レベルに応じて区分領域の異なる2種類以
    上の識別コードを付与し、各々に求めた動きベクトルを
    統合して画素の動きベクトルを求めることを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の動きベクトル検出方法。
  4. 【請求項4】 識別コードが同一のブロックは、動きベ
    クトル検出をパスすることを特徴とする請求項1乃至2
    のいずれかに記載の動きベクトル検出方法。
  5. 【請求項5】 現フィールド画像及び前フィールド画像
    の入力画像は、各R、G、B画像信号の成分割合を等し
    くなるように変換した等価輝度画像信号であることを特
    徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の動ベクトル
    検出方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の動き
    ベクトル検出方法により検出した動きベクトルに応じ
    て、現フィールド画像のデータ補正処理を行うことを特
    徴とする動画像表示方法。
  7. 【請求項7】 入力画像の濃度勾配を検出し、濃度勾配
    の平坦部は動き検出に依存しない現フィールド画像のデ
    ータ分散処理を行い、濃度勾配の平坦部以外は動き検出
    結果に基づく動きベクトルに応じた現フィールド画像の
    データ補正処理を行うことを特徴とする動画像表示方
    法。
  8. 【請求項8】 濃度勾配の検出は、注目画素とその周辺
    画素との濃度差を求め、濃度差から統計処理により平坦
    領域を検出することを特徴とする請求項7記載の動画像
    表示方法。
  9. 【請求項9】 動きベクトル検出は、請求項1乃至5の
    いずれかに記載の動ベクトル検出方法を用いることを特
    徴とする請求項7または請求項8記載の動画像表示方
    法。
  10. 【請求項10】 現フィールド画像及び前フィールド画
    像の入力画像は、各R、G、B画像信号の成分割合を等
    しくなるように変換した等価輝度画像信号であることを
    特徴とする請求項7または請求項8記載の動画像表示方
    法。
  11. 【請求項11】 現フィールド画像及び前フィールド画
    像を画素レベルに応じて識別コードを付与する識別コー
    ド化手段と、フィールド間で識別コード画像を比較して
    動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、前記
    動きベクトル検出手段により現フィールド画像のブロッ
    ク毎に求められた動きベクトルが登録された動きベクト
    ルテーブルから、現フィールド画像の注目画素位置の動
    きベクトル検出結果を前記動きベクトルテーブルから取
    り出して当該画素を補正するデータ補正手段とを具備す
    ることを特徴とする動画像表示装置。
  12. 【請求項12】 現フィールド画像及び前フィールド画
    像を画素レベルに応じて識別コードを付与する識別コー
    ド化手段と、フィールド間で識別コード画像を比較して
    動きベクトルを検出する動きベクトル検出手段と、前記
    動きベクトル検出手段により現フィールド画像のブロッ
    ク毎に求められた動きベクトルが登録された動きベクト
    ルテーブルから、現フィールド画像の注目画素位置の動
    きベクトル検出結果を前記動きベクトルテーブルから取
    り出して当該画素を補正するデータ補正手段と、前記動
    き検出手段によらない現フィールド画像の補正を行うデ
    ータ分散処理手段と、前記現フィールド画像の濃度差分
    布を検出する濃度勾配検出手段により、データ分散処理
    による補正処理か又は前記動きベクトルテーブルによる
    データ補正処理かを選択する切換手段とを具備すること
    を特徴とする動画像表示装置。
  13. 【請求項13】 現フィールド画像及び前フィールド画
    像の入力画像は、各R、G、B画像信号の成分割合を等
    しくなるように変換した等価輝度画像信号であることを
    特徴とする請求項11または請求項12記載の動画像表
    示装置。
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