JP2000039864A - 動画像表示方法及び動画像表示装置 - Google Patents

動画像表示方法及び動画像表示装置

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JP2000039864A
JP2000039864A JP10208914A JP20891498A JP2000039864A JP 2000039864 A JP2000039864 A JP 2000039864A JP 10208914 A JP10208914 A JP 10208914A JP 20891498 A JP20891498 A JP 20891498A JP 2000039864 A JP2000039864 A JP 2000039864A
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image data
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JP10208914A
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English (en)
Inventor
Hidehiko Kawakami
秀彦 川上
Hideaki Kawamura
秀昭 川村
Hiromasa Fukushima
宏昌 福島
Masaki Tokoi
雅樹 床井
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Image Analysis (AREA)
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  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PDP等において画像が移動する場合に発生
する偽輪郭の発生を抑止し、高画質化を図ることを目的
とする。 【解決手段】 画素レベルに応じて識別コードを付与す
る識別コード化し、フィールド間で識別コード画像を比
較して動きベクトルを検出し、検出した動きベクトルの
移動方向に沿って、表示すべき画像データを分配配置し
てサブフィールド駆動データを構成するようにしたの
で、表示画面上で移動画素に対し視線が追求したとき
に、各網膜位置に入る光量の正確な計算が行え、その出
力データから新しいサブフィールドデータが生成される
ので、偽輪郭の発生を大幅に抑制し、高画質な動画像表
示ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネル(以下、単に「PDP」と記述する)等にお
いて動画像を表示する場合に発生する偽輪郭を効果的に
抑止する動画像表示方法及び動画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】PDPの中間調表示方法の一つとして、
フィールド内時間分割法が広く用いられている。この中
間調表示方法は、1フィールドを、輝度の重みの異なる
N枚の画面(以下、「サブフィールド」と記述する)で
構成する。輝度の重みの小さい側からSF0、SF1、
SF2、…・・,SF(N−1)と呼ばれ、これらサブ
フィールドの輝度の重みの比はそれぞれ、20,21,2
2,…・・,2N-1である。1フィールド内の中間輝度
は、サブフィールドの発光の有無を選択する事により制
御される。人間の目に感じる輝度は、人間の視覚特性
(残光特性)により、発光サブフィールドの各々の輝度
の和で表せる。この中間調表示方法で表現出来る中間階
調数は1フィールド内のサブフィールド数、即ち2のN
乗通りである。
【0003】図30に上記中間調表示方法を用いた1フ
ィールド内の表示シーケンスを示す。1フィールドは8
枚(N=8)の輝度の重みの異なるサブフィールドで構
成されている。各サブフィールドは輝度の重みの大きい
ほうからSF7、SF6、…・・、SF0と呼ばれてい
る。ここで、SF7を最上位ビット(MSB)側、SF
0を最下位ビット(LSB)側と呼んでいる。
【0004】サブフィールドの発光回数の比は、SF0
を“1”とすると、SF1は“2”、SF2は“4”、
…・・SF6は“64”、SF7は“128”である。
サブフィールド数が8個のときは256階調まで表現で
きる。
【0005】ところで、上述したサブフィールド法によ
る中間調表示方法は、PDPのような「1」と「0」の
2つの階調しか表現出来ない2値表示デバイスでも多階
調表現が可能である点で優れている。PDPをサブフィ
ールド法で駆動することにより、ブラウン管方式のテレ
ビ画像とほぼ同様な画質を実現できる。
【0006】しかしながら、例えば、濃淡が緩やかに変
化している被写体の動画像が表示された場合、ブラウン
管方式のテレビ画像では見られないPDP画像に特有の
いわゆる偽輪郭が発生する。
【0007】偽輪郭発生現象は、人間の視覚特性に起因
した現象であって、映像信号レベルが256階調表示の
とき、特に上記の128、64、32、16などといっ
た2のN乗の境界付近に沿って、あたかも階調が失われ
たような状態で、更には本来表示すべき色と違った色が
縞状となって見られる現象である。しかし、静止画像を
表示した場合には偽輪郭は感じられない。動きのある部
分でかつ上記信号レベルの周辺でのみ認知されるのが偽
輪郭の特徴である。
【0008】図31(a)、(b)を用いてサブフィー
ルド階調表示方法で偽輪郭が発生する原理について説明
する。図31(a)では、1フィールド内のサブフィー
ルド数が8個でその配列が輝度の重みの小さい順番、即
ちSF0、SF1、SF2、…・・、SF7の順に並ぶ
場合を示している。ある画素位置の信号レベルが127
から128に変化しているときに、この動画像が1フィ
ールドで3画素移動しているものとする。図31(b)
は、観測者がこの動画像を画面上で観測した場合に、観
察者が受ける輝度変化を示す。
【0009】このように、信号レベル127(SF0か
らSF6までの発光)と信号レベル128(SF7のみ
が発光)が隣り合っている場合、その階調差は1LSB
(1/256)である。しかし、人間の網膜上で感じる
発光値は、この発光時間の不均一性により、画像の移動
した画素分の積分値となる。即ち、本来同じ画素で発光
しているべき各々のサブフィールドの発光が動画像部で
は異なった画素位置で発光していることになり、画素の
中間調輝度が単に各サブフィールドの和で表現出来なく
なる。これが人間の視覚で偽輪郭として感じられる理由
である。
【0010】図31(b)に示した様に、動画像が表示
画面の左側から右側へスクロールすると、上述の信号レ
ベルの境界部は明るい線として感じられ、反対に動画像
が表示画面の右側から左側へスクロールすると、上述の
信号レベルの境界部はサブフィールドの空間的分離によ
り、暗い線として感じられることになる。
【0011】一方、サブフィールドの配列が輝度の重み
の大きい方、即ちSF7、SF6、SF5、…・・、S
F0と順に並んでいる表示方法においては、動画像が表
示画面の左側から右側へスクロールすると、信号レベル
の境界部は暗い線として感じられ、反対に動画像が表示
画面の右側から左側へスクロールすると、信号レベルの
境界部は明るい線として感じられることになる。つま
り、表示画面の動画像の移動方向によって、偽輪郭の見
え方が異なることになる。
【0012】更に、この偽輪郭の発生は動画像の動き速
度にも依存し、動き速度が速い程、偽輪郭の及ぶ範囲は
大きい。例えば、1フィールド中に10画素移動する動
画像の偽輪郭は10画素にも及ぶ。
【0013】従来より、この偽輪郭に対する対策として
各種の提案がされており、特開平8−211848号公
報では、動きベクトルをフィールド間の画像データによ
り画素ブロック毎に検出し、フィールド内の先頭サブフ
ィールドは、入力データのそれに対応するデータを表示
し、それに続く各サブフィールドは各々の先頭サブフィ
ールドからの遅れ時間をフィールド周期で割った値を動
きベクトルに掛け算した値を用いて表示データを移動さ
せ画像を表示する技術内容が開示されている。
【0014】しかしながら、このようなサブフィールド
シフト型補正の場合、動きベクトルにおける移動画素数
の大きさによって補正効果に差が生じることが、種々の
評価画像による視覚シミュレーション実験で分かった。
【0015】図32は、動きベクトルが8画素/フィー
ルドのときのサブフィールドデータの実際のシフト位置
を、重みを含めて示したものであり、縦軸に時間をと
り、横軸に網膜位置をとったものである。図で斜めの太
い実線の長さは、各サブフィールドの発光時間を表し、
SF1が重み128、SF8が重み1である。更に本図
では、実パネルの8サブフィールドの発光タイミング及
び時間を忠実に再現していて、垂直方向に積分した値が
網膜に受光される光量の総和になる。即ち、右から3番
目の網膜位置に着目すると、 第Nフィールドの受光量総和=表示座標(x、y)のS
F1の発光+表示座標(x+2,y)のSF2の発光+
表示座標(x+3,y)のSF3の発光+表示座標(x
+4,y)のSF4の発光+表示座標(x+5,y)の
SF5の発光+表示座標(x+5,y)のSF6の発光
+表示座標(x+6,y)のSF7の発光+表示座標
(x+7,y)のSF8の発光 となる。この図から、動きベクトルが8画素/フィール
ドのときのサブフィールド(SF1からSF4まで)
は、ほぼ網膜の中心線に揃っていて、対応する画素にサ
ブフィールドデータをシフトすれば偽輪郭を除去できる
ことが分かる。
【0016】一方、これに対して、図33は動きベクト
ル6画素/フィールドのときのサブフィールドデータの
実際のシフト量を示したものであり、重みの大きなSF
2、SF3が網膜の中心線から離れていて、サブフィー
ルドデータをシフトさせても隣接画素のデータの影響を
受けてしまうことが分かる。即ち、単純なサブフィール
ドデータのシフトだけでは、偽輪郭を完全になくすこと
は理論的に困難であることが分かった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来か
らある偽輪郭の抑止に関する技術の如く、画像の動き量
に応じてサブフィールドの発光パターンを移動させたり
表示データを変えるだけでは、視覚光量とのマッチング
が完全に対応出来ない場合が発生し、動画像の表示の際
に発生する偽輪郭を十分に防止することが出来ないとい
う課題を有していた。更に、上述した動きベクトルも視
覚光量の補正を行うに十分な画素単位での検出精度が必
要とされていた。
【0018】本発明は、以上のような課題に鑑みてなさ
れたもので、サブフィールド法で動画像の表示を行う際
に、動画を目で追従したときの偽輪郭の発生を大幅に抑
制することが出来る動画像表示法及び動画像表示装置を
提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、本発明は以下のような手段を講じた。
【0020】本発明の請求項1に記載の発明は、輝度の
重みの異なる複数のサブフィールドで1フィールドの画
像を構成し、1フィールドの画像を構成するサブフィー
ルドの組み合せを変化させることにより必要な階調を表
示する方法において、現フィールド画像と前フィールド
画像の画素レベルに応じて各々に識別コードを付与し、
ブロック毎に前記付与した識別コードの相関値から動き
ベクトルを検出するステップと、前記動き画素数及び動
き方向に応じた動きベクトルから表示画面上で移動した
注目画素に対し視線が追従したときの、各サブフィール
ド期間における発光時間と画面上の視線移動の経路から
各網膜に入る光量の寄与率を、前記注目画素が周辺画素
に対して与える影響の度合いから求め、さらに、前記注
目画素の画素濃度を前記寄与率に応じて周辺画素に分配
し、周辺画素から画素濃度が分配された各画素について
それぞれ画素濃度の総和に基づいて当該サブフィールド
の点灯の有無を決定して新たな画像データを決定するス
テップと、新たに生成した画像データに基づいてサブフ
ィールドの組合せを決定するステップとを具備する構成
を採る。
【0021】この構成によれば、精度の高い動きベクト
ルを検出し、該検出した動きベクトルの移動方向に沿っ
て、表示すべき画像データを分配配置してサブフィール
ド駆動データを構成するようにしたので、表示画面上で
移動画素に対し視線が追求したときに、各網膜位置に入
る光量の正確な計算が行え、その出力データから新しい
サブフィールドデータが生成されるので、偽輪郭の発生
を大幅に抑制し、高画質な動画像表示方法が行える。
【0022】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の動画像表示方法において、現フィールド画像と前フィ
ールド画像の画素レベルに応じて各々に識別コードを付
与し、現フィールドの識別コード画像を複数の検出ブロ
ックに分割し、検出ブロック毎に前フィールドの識別コ
ード画像内に参照領域を設定し、参照領域内に複数設定
した参照ブロックと検出ブロックとの一致度を識別コー
ドに基づいて評価し、評価値の最も高い参照ブロックと
前記検出ブロックとの位置関係から動きベクトルを検出
する構成を採る。
【0023】この構成によれば、画素レベルに応じて付
与した識別コードに基づいて評価するもので、複数の2
値画像である識別コードを用いて動きベクトルを検出す
ることにより、動きベクトルの検出精度も大幅に向上す
る。
【0024】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の動画像表示方法において、画素レベルに応じて識別コ
ードを付与する際に、画素レベルに応じて区分領域の異
なる2種類以上の識別コードを付与し、各々に求めた動
きベクトルを統合して画素の動きベクトルを求める構成
を採る。
【0025】この構成によれば、区分領域の異なる識別
コードを用いることにより、入力画像の種類を問わず
に、高精度な動きベクトルの検出が出来る。
【0026】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の動画像表示方法において、下位のサブフィールドにお
ける注目画素に対して、上位サブフィールドにおいて不
点灯となった画素から分配した画素濃度と同じ画素濃度
を回収し、点灯となった画素からは分配した画素濃度に
所定の減衰率を乗じた画素濃度を回収して新たな画像デ
ータを生成する構成を採る。
【0027】この構成によれば、サブフィールドデータ
の配列を網膜が知覚する階調値と等価なデータを生成す
るため階調データの生成が可能となる。
【0028】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の動画像表示方法において、サブフィールドの点灯、も
しくは不点灯の決定は、周辺画素から分配された画素濃
度の総和と、当該サブフィールドの重みに応じてあらか
じめ定めらた閾値とを比較することにより行なう構成を
採る。
【0029】この構成によれば、表示すべきサブフィー
ルドの各階調に対応した重みと比較して新しいサブフィ
ールドデータを生成するので、正確な階調データの表示
が可能となる。
【0030】請求項6に記載の発明は、請求項1に記載
の動画像表示方法において、検出された動きベクトルか
ら画素毎にその4隅の移動方向及び移動量を示す4隅動
きベクトルを検出し、検出した4隅動きベクトルに基づ
いてサブフィールド期間に移動する注目画素から影響を
受ける周辺画素と、前記周辺画素領域に対し前記注目画
素の画像濃度を分配する画素位置と分配割合を決定する
構成を採る。
【0031】この構成によれば、画素の移動に伴ってそ
の形状が歪む場合においても、その頂点位置の動きベク
トルと形状を正確に把握しておくことが可能となり、正
確な画素面積と寄与率を求めることが可能となる。
【0032】請求項7に記載の発明は、請求項1乃至3
のいずれかに記載の動画像表示方法において、現フィー
ルド画像と前フィールド画像の入力画像は、各R、G、
B画像信号の成分割合を等しくなるように変換した等価
輝度画像信号である構成を採る。
【0033】この構成によれば、輝度信号を求める際に
各RGB信号の割合を等しくすることにより、各色の動
きを正確に検出でき、高精度な動きベクトル検出が可能
となり、擬輪郭を抑制し、高画質な動画像表示方法を提
供することができる。
【0034】請求項8に記載の発明は、輝度の重みの異
なる複数のサブフィールドで1フィールドの画像を構成
し、1フィールドの画像を構成するサブフィールドの組
み合せを変化させることにより必要な階調を表示する動
画像表示装置において、現フィールド画像と前フィール
ド画像の画素レベルに応じて識別コードを付与し、ブロ
ック毎に前記付与した識別コードの相関値から動きベク
トルを検出する動きベクトル検出手段と、前記動き画素
数及び動き方向に応じた動きベクトルから表示画面上で
移動した注目画素に対し視線が追従したときの、各サブ
フィールド期間における発光時間と画面上の視線移動の
経路から各網膜に入る光量の寄与率を、前記注目画素が
周辺画素に対して与える影響の度合いから求め、さら
に、前記注目画素の画素濃度を前記寄与率に応じて周辺
画素に分配し、周辺画素から画素濃度が分配された各画
素についてそれぞれ画素濃度の総和に基づいて当該サブ
フィールドの点灯の有無を決定し新たな画像データを決
定し新たに画像データを生成する再生手段と、新たに生
成した画像データに基づいてサブフィールドの駆動デー
タを生成するサブフィールド決定手段と、を具備する構
成を採る。
【0035】この構成によれば、精度の高い動きベクト
ルを検出し、検出した動きベクトルの移動方向に沿っ
て、表示すべき画像データを分配配置してサブフィール
ド駆動データを構成するようにしたので、表示画面上で
移動画素に対し視線が追求したときに、各網膜位置に入
る光量の正確な計算が行え、その出力データから新しい
サブフィールドデータが生成されるので、動きの検出さ
れた正確な移動画素数、及び移動方向に応じた新しい画
像データにより、偽輪郭の発生を防止する事が可能とな
る。
【0036】請求項9に記載の発明は、請求項8に記載
の動画像表示装置において、再生手段は、検出した動き
ベクトルに基づいて、各画素毎の4隅の移動方向及び移
動量を示す4隅動きベクトルを算出する4隅動きベクト
ル演算部と、前記4隅動きベクトルに基づいて、各サブ
フィールド毎に当該サブフィールドの発光開始位置と発
光終了位置の座標値を算出する中間座標抽出部と、前記
中間座標抽出部から出力される座標値に基づいてサブフ
ィールドの点灯、または不点灯を制御する2値データを
出力し、かつ、下位サブフィールドに与える画像データ
を出力するビットマップ出力部とを備え、前記サブフィ
ールド決定手段は、前記ビットマップ出力部からの2値
データを全サブフィールドにわたって合成してサブフィ
ールド駆動データを出力する合成部を備える構成を採
る。
【0037】この構成によれば、画素の移動に伴ってそ
の形状が歪む場合においても、その頂点位置の動きベク
トルと形状を正確に把握しておくことが可能となり、正
確な画素面積と寄与率の演算により、視覚光量に適合し
たサブフィールドデータが生成出来る。
【0038】請求項10に記載の発明は、請求項9に記
載の動画像表示装置において、ビットマップ出力部は、
前記中間座標抽出部より出力される4隅ベクトルの中間
座標値を4隅とする定められた領域の面積を定められた
期間積分する画素面積演算部と、前記4隅ベクトルの中
間座標値に基づいて、画像データを所定のサブフィール
ド平面に分配する割合を算出する寄与率演算部と、画像
データに前記寄与率を乗ずる複数の乗算器と、前記寄与
率を乗じて分配したデータ値に基づいて当該サブフィー
ルドの点灯、もしくは不点灯を制御する2値データを出
力し、かつ、前記分配配置した画像データを取り込ん
で、下位サブフィールドに与える画像データを生成する
際の減衰率を算出する減衰率演算部と、前記減衰率を前
記分配した画像データに乗ずる複数の乗算器と、前記減
衰率を乗じた画像データを前記画素面積演算部で除算す
る複数の除算器と、前記除算された画像データを取り込
んで下位サブフィールドのための画像データを生成する
新画像データ収納部と、を備える構成を採る。
【0039】この構成によれば、表示画面上で移動画素
に対し視線が追従したときに、網膜に入る光量を正確に
リアルタイムで計算され、その出力データから視覚光量
と等価な新しいサブフィールドデータが生成されるの
で、偽輪郭の発生のない動画像表示が行える。
【0040】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0041】図1は、本発明の動画像表示方法を適用し
た動画像表示装置の全体構成図を示している。図1の動
画像表示装置は、ビデオ信号処理部101でビデオ信号
をR,G,Bの各色成分に分離し、A/D変換部102
でR,G,Bの画像データに変換してから画像変換部1
03に入力する。画像変換部103ではR、G、B各信
号を等価輝度信号(Yt)に変換し、さらに、現フィー
ルド及び前フィールド画像への変換と平滑化処理を行
い、これらの画像信号を動き検出処理部105に入力す
る。動き検出処理部105では、閾値処理、ブロックマ
ッチング処理、統合判定処理を実施して入力画像の動き
画素数及び移動方向を検出する。動き検出処理部105
で検出した動き画素数、移動方向及び検出ブロック情報
を、データ補正処理部107へ入力し、動き画素数及び
移動方向の結果に基づいて入力画素位置データのサブフ
ィールドパターンの組合せ演算を行ない、視覚光量に適
合したサブフィールドデータの再構成を行うことによ
り、偽輪郭の発生する画素の階調データ補正を行う。こ
の出力データは出力処理部109へ入力する。
【0042】出力処理部109は、各画素の階調データ
を電圧印可時間幅に対応したパルス数に変換してXスキ
ャンドライバ110及びYスキャンドライバ111に与
えることでPDPで構成された画像表示部112に中間
調表示を行っている。
【0043】なお、同期分離処理部113においてビデ
オ信号から同期信号を分離して入力ビデオ信号に同期し
たタインミング信号をタイミング発生部114で生成し
て各部に供給している。
【0044】上記のように構成された動画像表示装置の
動作について説明する。ビデオ信号処理部101は、ビ
デオ信号をR,G,Bの各色成分に分離し、A/D変換
部102でR,G,Bの原画像信号に変換し、画像変換
部103とデータ補正処理部107に供給する。
【0045】画像変換部103の具体的なブロック構成
図を図2に示し、その動作を説明する。A/D変換部1
02から入力した各R、G、B原画像信号を、遅延回路
120で1フィールド分遅延させてからN−1フィール
ドY画像変換回路121へ入力する。N−1フィールド
Y画像変換回路121では入力された各R、G、B原画
像信号を(数1)で示される等価輝度信号(Yt(N-
1))に変換する。
【0046】
【数1】
【0047】このN−1フィールド画像信号、即ち前フ
ィールドYt画像信号は平滑化フィルタ123に入力
し、原画像に含まれるノイズ成分を除去する。
【0048】同様に、各R、G、B原画像信号は、Nフ
ィールドY画像変換回路122へ入力し、Nフィールド
Y画像変換回路122で(数2)で示される等価輝度信
号(Yt(N))に変換する。
【0049】
【数2】
【0050】このNフィールド画像信号、即ち現フィー
ルドYt画像信号も同様に平滑化フィルタ124に入力
し、原画像に含まれるノイズ成分を除去する。
【0051】ところで、R、G、B信号から通常の輝度
(Y)信号への変換は、一般には(数3)で行われる。
【0052】
【数3】
【0053】しかし、(数3)では、R信号成分とB信
号成分のY信号成分に対する比率が低く、全信号レベル
領域に亘って画像の動きを正確に検出できないことを実
験で確認した。
【0054】本発明の如く、Yt信号に対する各R、
G、B信号の寄与率を等しくしたことで、R、G、B毎
に動き検出を求める方式と比較して高精度な動き検出ベ
クトルの検出ができる。さらに、Yt信号への変換方式
を適用したことにより、従来のR、G、B毎に動き検出
を行う方式に比べ、回路規模で2/3に低減でき、コス
ト及び演算の高速化が可能となる特徴を有する。以下、
Yt画像信号を単にY信号として述べる。
【0055】動き検出処理部105の具体的なブロック
構成図を図3に示し、その動作を説明する。動き検出処
理部105は、現フィールドY画像信号と前フィールド
Y画像信号を閾値レベルの異なる2つの閾値グループで
それぞれ識別コードを付与することにより多値画像(識
別コード画像)に変換し、一旦画像メモリに記憶する。
画像メモリから読み出された多値画像は、閾値グループ
毎に動きベクトルを求め、統合判定部135で2つ閾値
グループからの動きベクトルを統合するものである。
【0056】現フィールドブロックB1の閾値処理は、
画像変換部103から入力した現フィールドY画像信号
を入力し、現フィールドのY画像信号を閾値処理部13
0−1、130−2では画素レベルに応じた区分領域で
識別コードを付与して、多値画像を出力する。この時、
Y画像信号から識別コード画像である多値画像データの
生成は、画素レベルに応じた区分領域を図4に示す2つ
の閾値グループ(図4では閾値グループ(A)と閾値グ
ループ(B)で示した)で、Y画像信号をそれぞれの閾
値a1〜g2、h1〜q2の区分領域に従ってそれぞれ
識別コード付与部131により3ビットの識別コードを
付与する。なお、Y画像信号が区分領域の範囲外の場合
は、識別コード”0”を付与するものとする。図4に示
した例では、識別コードを各々3ビットとしているた
め、各8種類の区分領域が選択でき、それぞれを閾値グ
ループAとBとしている。
【0057】従って、この2つの閾値グループ(A及び
B)が現フィールドY画像信号と前フィールドY画像信
号にそれぞれ割り当てられ識別コードの付与を行い、こ
れらの識別コード別にブロックマッチング処理が行われ
るため、従来の2つ画像によるブロックマッチングより
精度の高い動きベクトルの検出できる。各閾値グループ
毎に得られた多値階層画像データはそれぞれ多値メモリ
132−1、132−2に格納する。
【0058】また、前フィールドブロックB2は、上記
現フィールドブロックB1と同様に構成されている。す
なわち、閾値処理部130−3、130−4では、前述
したように入力された前フィールドY画像信号を画素レ
ベルに応じて識別コード付与部131を介して各閾値グ
ループ(閾値A、B)毎に識別コード付与し、得られた
多階値画像データ(識別コード画像)を多値メモリ13
2−3、132−4に格納する。
【0059】なお、閾値グループA、Bの各々の区分領
域は、互いの区分領域が重ならないように設定しても、
互いの区分領域が一部重なるように設定しても良い。
【0060】動きベクトル検出のためのブロックマッチ
ング処理において、現フィールド画像から切り出す検出
ブロックKBのアドレスマッピングをアドレスマッピン
グ部133−1が行い、前フィールド画像から切り出す
参照ブロックRBのブロックのアドレスマッピングをア
ドレスマッピング部133−2が行う。検出ブロックK
B及び参照ブロックRBの各画像データは動きベクトル
検出部134へ入力する。
【0061】動きベクトル検出部134は、閾値グルー
プ(A及びB)毎に設けられた多値演算・比較部134
−1、134−2で構成され、ブロックマッチングによ
ってフィールド間の画像の動きを求める。
【0062】統合判定部135は、各検出ブロックKB
の動き画素数及び動き方向を判定して、判定結果を動き
ベクトルテーブル136に登録する。
【0063】データ補正処理部107は、動き画素数及
び移動方向が格納されてある動きベクトルテーブル13
6の結果に基づいて、入力画素位置データのサブフィー
ルドパターンの組合せ演算を行ない、視覚光量に適合し
たデータの再構成を行うことにより、偽輪郭の発生する
画素の階調データ補正を行う。この出力データは、出力
処理部109へ入力し、各画素の階調データを電圧印可
時間幅に対応したパルス数に変換してXスキャンドライ
バ110及びYスキャンドライバ111に与えることで
PDPで構成された画像表示部112に中間調表示を行
うものである。
【0064】次に、本発明に関係する動き検出処理部1
05、データ補正処理部107について、図5を用いて
詳細に説明する。
【0065】まず、動き検出処理部105について詳細
に説明する。閾値処理部130−1〜130−4は、現
フィールドY画像信号及び前フィールドY画像信号をそ
れぞれ設定された区分領域により識別コード化処理がな
される。ここで、識別コード化(多値画像)の概念につ
いて図6を参照して説明する。図6は、横軸が画素位
置、縦軸が画素レベルを示す。Y画像信号の画素レベル
の区分領域は、図4で示したn個の閾値a1からg2
(同図ではn=8)により、(n)個の区間に分割され
ており、隣接区間では重ならないように異なる閾値が割
り振られ、各画素は画素値がどの区分領域に属するかに
応じて識別コードが付与される。これを前述した如く、
閾値コード毎に割り当てられた識別コードにより、入力
信号レベルを閾値グループAとBとで2分割し、現フィ
ールド画像及び前フィールド画像を多値画像(識別コー
ド画像)にするものである。なお、図6において、斜線
領域の画素値が閾値範囲外の場合は識別コードとして”
0”が与えられる。
【0066】この閾値処理は、画素値の分布の偏りに影
響されることなく、画像の局所的な変化を表すことがで
きるので、識別コード毎(1〜7)の動きベクトルはブ
ロックのような少量域内でも原画像の特徴を反映したも
のとなる。偽輪郭の発生する画素の動きは極めて局所的
な検出で十分であり、計算時間、回路構成等を簡単にで
きる。
【0067】この現フィールド及び前フィールドのそれ
ぞれ多値化処理130−1〜130−4により識別コー
ド化された多値画像データはそれぞれ多値画像メモリ1
32−1〜132−4に格納されて、次のブロックマッ
チング処理に供される。
【0068】従来の2値画像によるブロックマッチング
は、定められた評価関数値の大小により判定し、動きベ
クトルの検出は参照領域Rに含まれる多数の参照ブロッ
クRBの中から評価関数の最小値を与えるものを探し出
すことにより行なわれ、実際には、(数4)に示すよう
に検出ブロックKB内の2値画像gt(x、y)と参照
ブロックRB内の2値画像gt-1(x、y)との間で、
排他論理操作による画素数計数値の最大一致点をその検
出ブロックKBの動きベクトルとして求めていた。
【0069】
【数4】
【0070】この時、Dntを最小にする位置(i,
j)を各検出ブロックKBの動きベクトルとして定義す
る。これは各検出ブロックKB毎に、参照領域RB内に
おいて相関値の最大値にする場所を見つけることと等価
である。
【0071】本実施の形態でのブロックマッチングは、
画素数の一致のみでなく、前述のように検出情報として
識別コードも同時に参照することにより、動きベクトル
の検出精度の大幅な改善が可能となった。これを式で表
すと(数5)のようになる。
【0072】
【数5】
【0073】ここで、kは閾値処理で付与された識別コ
ードであり、前述のように図4で示したものであり、こ
れを前述のように3ビットで表すと、kは0から7まで
の値を持つことができる。
【0074】次に、多値演算・比較部134−1、13
4−2のブロックマッチング処理を図7に示すフローチ
ャートを参照して説明する。まず、入力画像として、現
フィールド多値画像(識別コード画像)を対象に検出ブ
ロック内の識別コード毎の画素数を計数する(S1)。
この時、検出ブロック内が全て同じ識別コードの時(S
2)はフラグを’1’にセット(S5)し、検出ブロッ
ク内の識別コードが全て0の時(S3)はフラグを’
0’にセット(S6)し、検出ブロック内に複数の識別
コードが存在するとき(S4)は、フラグ’−1’にセ
ットする(S7)。
【0075】このように、検出ブロックの識別コードに
応じてフラグを設定するのは、後述するように統合処理
における動きベクトル処理の場合分けを行うためであ
る。従って、検出ブロック内に複数のコードが存在する
場合のみ参照領域内の全ての参照ブロックとの相関処理
を行い、動きベクトル(mx,my)を求める(S
8)。これを、全ブロック個数まで繰り返し処理を行う
(S9)。
【0076】図8は、図7に示した(S8)の動きベク
トル検出処理の更に詳細なフローチャートを示す。図8
において、まず参照領域の設定を行い(S10)、次
に、全ての参照ブロックと相関処理を(数4)または
(数5)を用いて行う(S11)。これを相関値の大き
い順に並び替えを行い(S12)、相関の一番大きい参
照ブロックと検出ブロックとの対応位置を動きベクトル
とする(S13)。更に、同一参照ブロック内で相関値
が同値のものがあるかチェックし(S14)、その同値
が無い場合には得られた動きベクトルを出力として取り
出す。一方、検出ブロックの位置に一番近い参照ブロッ
クがあれば、その検出ブロックとの対応位置を動きベク
トルとして取り出し(S15)、それを出力とする。
【0077】上述した本発明の識別コード法によるブロ
ックマッチングでは、従来の画素数計数のみによるブロ
ックマッチング法に比べ、2乗平均誤差で20〜30%
の動きベクトル検出精度向上が確認された。
【0078】次に、統合判定部135の動作について説
明する。ここでは、動きベクトル検出部134において
現フィールドY画像と前フィールドY画像を2つの閾値
グループ(ここではY(A)グループとY(B)グルー
プと呼ぶ)毎に検出された動きベクトル情報から一つの
動きベクトルに統合演算する処理を行う。
【0079】図9は、Y(A)、Y(B)の各動きベク
トル値から、一つの動きベクトルを求めるための動作フ
ローである。ここで、フラグが’0’は動きが検出され
ないブロックであり、フラグが’−1’は動きが検出さ
れたブロックを示す。
【0080】この統合処理では注目ブロックのフラグを
まずチェックし(S20)、フラグが’0’(S21)
の場合は注目ブロックの動きベクトルを取り出さず、フ
ラグが’−1’(S23)の場合にのみ注目ブロックの
動きベクトルを取り出す(S24)。しかる後に、注目
ブロックを囲う周辺8近傍の動きベクトルを取り出し
(S25)、取り出した複数の動きベクトルをx,y成
分毎にそれぞれ並び替えを行い、その中央値を代表値と
する(S26)。これを統合すべき画像数まで行い(S
27)、その後代表値の個数に応じて処理を分ける。
【0081】代表値は、各Y(A)、Y(B)毎に示さ
れるものであり、この時、代表値が1個の場合には(S
28)、統合結果として注目ブロックの動きベクトル値
はフラグ=−1として、代表値そのままとする(S3
2)。また、代表値が2個の場合は(S29)、2つの
代表値の平均値を求める(S30)。統合結果として注
目ブロックの動きベクトル値はフラグ=−1として、そ
の平均値演算結果を採る(S31)。この処理を全ブロ
ック個数まで求め(S33)、注目ブロックの動きベク
トル値とする。
【0082】以上のように、Y(A),Y(B)画像毎
に求められた動き画素数を各ブロック毎に1つの値に統
合処理し、動き画素数として動きベクトルテーブル13
6に登録する。動きベクトルテーブル136には、現フ
ィールドの各検出ブロックKBの動きベクトル情報が登
録されている。
【0083】上記統合処理の結果では、640画素x4
80画素のVGAタイプでは、検出ブロックが16画素
x16画素であるため、総検出ブロック数は1200個
である。このように、単一のY画像による動きベクトル
による方法より、Y画像を2つ以上の閾値グループでそ
れぞれ動きベクトルを求め統合処理をすることにより極
めて精度も良好で、かつそのバラツキも少ない動きベク
トルが得られる。
【0084】次に、データ補正処理部107について説
明する。図10は、図1におけるデータ処理部107の
詳細構成図を示すものである。動きベクトルデータ23
2は、1画素毎のベクトル値を入力する。画素4隅動き
ベクトル演算部220は、動きベクトルデータ232を
入力し各画素毎に4隅の動きベクトルを演算出力する。
画素の4隅の動きベクトルを演算する理由は、画素の動
きに伴ってその形状が歪むためで、その頂点位置の動き
ベクトルを正確に捉えておく必要があるためと、視覚光
量に対応した高精度の動きベクトルが必要なためであ
る。第1サブフィールド中間座標抽出演算部221から
第nサブフィールド中間座標抽出演算部225は、4隅
の動きベクトルを入力し各サブフィールドで発光してい
るそれぞれの期間の視線の始点と終点の中間位置を求め
出力する。
【0085】第1サブフィールドビットマップ演算部2
26から第nサブフィールドビットマップ演算部230
は、画像データを視線の始点と終点の中間座標を使い、
各サブフィールドで画素単位に発光するか否かを合成部
231に出力しかつ次のサブフィールドビットマップ演
算部で必要な新画像データを出力する。このサブフィー
ルド中間座標抽出演算部221〜225とサブフィール
ドビットマップ演算部226〜230とは対をなしてお
り、例えば、サブフィールド数が8個あればこの組み合
わせは8対必要である。合成部231では、各ビットマ
ップ演算部226〜230で出力されたデータの遅延を
調整してサブフィールドパターンのビット毎の組み合わ
せを行ない、新しい画像データの合成を行なう。
【0086】次に、画素4隅動きベクトル演算部220
の詳細を、図11及び(数6)を用いて説明する。図1
1は、画像データのある位置を示す。ある座標(m、
n)の画素の動きベクトル値を(Vx(m,n),Vy
(m,n))とする。ある座標(m、n)とは、2次元
の画像データ上の位置のことである。座標(m、n)の
画素の4隅をそれぞれA、B、C、D点とする。例え
ば、A点に注目すると、A点は、位置(m、n)、(m
−1、n)、(m、n−1)、(m−1、n−1)のそ
れぞれの画素に囲まれている。A点の動きベクトルを求
めるには、位置(m、n)、(m−1、n)、(m、n
−1)、(m−1、n−1)の画素の動きベクトル値を
用いて演算する。A点の動きベクトルを求める演算の一
例として、周りの画素位置4点の動きベクトルの平均を
とることが考えられる。従って、A点の動きベクト(VA
x,VAy)は、(数6)で求めることができる。他の3点
も同様の式で求めることができる。
【0087】
【数6】
【0088】次に、図10における、第1サブフィール
ド中間座標抽出演算部221から第nサブフィールド中
間座標抽出演算部225の動作を、図12及び図13を
用いて説明する。図13は、データがディスプレイ上の
位置を移動している様子を示している。ある画素の4隅
のA、B、C、D点の動きベクトルは、(点(6,4.
3),(5.9,4),(6,3.8),(6.2,
4))の1例を示している。網膜画素は、時刻t0(図
12参照)の時280で、時刻t1の時281で、時刻
t2のときは282で、t3のときは283で、t4の
ときは284でt5のときは285で、t6のときは2
86の位置にあることを示し、破線は、発光期間中の網
膜画素の4隅を示している。サブフィールド中間座標抽
出演算部は、それぞれのサブフィールドの発光期間の始
点位置と終点位置を演算し出力する。
【0089】計算方法は、 X=(t−t0)/t×Vx(m、n)+x0±0.5 Y=(t−t0)/t×Vy(m、n)+y0±0.5 [Vx(m、n),Vy(m、n)は動きベクトル値] 例えば、B点287の位置は、 X=(4ー2)/10×5.9+x0+0.5=1.6
8+x0 Y=(4ー2)/10×4+y0−0.5=0.30+
y0 また、C点288の位置は、 X=(8ー2)/10×6+x0+0.5=4.10+
x0 Y=(8ー2)/10×3.8+y0+0.5=2.7
8+y0 である。
【0090】中間座標抽出演算部221〜225は、サ
ブフィールドの数だけ必要で、第1サブフィールド中間
座標抽出演算部221では、第1サブフィールドの発光
期間の始点位置と終点位置を演算し、第1サブフィール
ドビットマップ演算部226に出力し、第2サブフィー
ルド中間座標抽出演算部222では、第2サブフィール
ドの発光期間の始点位置と終点位置を演算し、第2サブ
フィールドビットマップ演算部227に出力し、第nサ
ブフィールド中間座標抽出演算部225では、第nサブ
フィールドの発光期間の始点位置と終点位置を演算し、
第nサブフィールドビットマップ演算部230に出力す
る。
【0091】次に、第1サブフィールドビットマップ演
算部226から第nサブフィールドビットマップ演算部
230の詳細について図14を用いて説明する。図14
は、中間座標抽出演算部からの中間座標データ273と
画像データ274から、新画像データ275と2値のビ
ットマップ276を出力するまでの構成を示した図であ
る。処理の概念を、(数7)及び図15を用いて説明す
る。(数7)は、図14の新画像データ275を求める
ための式である。
【0092】
【数7】
【0093】Data(m、n)は、図14のある位置
(m、n)の画像データ274である。NewData
(m、n)は、図14のある位置(m、n)の新画像デ
ータ275である。Ka(x、y)は、図14の減衰率
演算部259の出力である。E(m、n、x、y)は、
図14の寄与率演算部254の出力である。図15は、
ディスプレイ上のある位置(x、y)に対して、図14
の画像データ274が配列されたレジスタ255から新
画像データ275が配列されている新画像データ収納部
272までの流れを視覚的に示した図である。図15の
複数の画像データ300に保持するのが図14のレジス
タ255である。複数の画像データ(x、y)に対応す
るそれぞれの寄与率を掛ける301に対応するのが図1
4の複数の乗算器256、257、258である。乗算
されたデータを合計する図15のP(x、y)302に
対応するのが図14の加算器260である。図15の”
一様に減衰率を掛ける”303に対応するのが図14の
複数の乗算器266、267、268である。
【0094】図15の”それぞれの画素面積で割る”3
04に対応するのが図14の複数の除算器269、27
0、271である。図15の複数の新画像データ305
に対応するのが図14の新画像データ収納部272であ
る。図15の”+”306は、図14の加算器260に
対応する。図14のビットマップ出力276のデータ
は、ディスプレイ上の位置(x、y)に対応しており、
出力データが”1”のときは、当該サブフィールドを発
光させ、”0”のときは、発光させない。図15の信号
の流れ307の画像データ上の出発位置(m、n)と新
画像データ上の終着位置(m、n)は等しい。ディスプ
レイ上のある位置(x、y)に対して寄与率が0になる
ようなある位置(m、n)の画像データは演算する必要
はない。(数7)において、E(m、n、x、y)=0
であることから明らかである。
【0095】次に、各部の説明をする。画素面積演算部
251は、中間座標データ273を用いて各画素の面積
を演算するところである。レジスタ252は、画素面積
演算部251より出力されたデータを補間しその複数の
データを出力する。レジスタ253は、動きベクトルデ
ータ273を補間し、その複数の動きベクトルデータを
出力できる。寄与率演算部254は、複数の中間座標デ
ータを用いて、複数の寄与率を演算し、出力する。レジ
スタ255は、画像データ274を補間し、その複数の
画像データを出力する。
【0096】次に、減衰率演算部259について説明す
る。減衰率演算部259は、入力されるデータをすべて
加算し、その合計値と閾値作成部263の出力データと
で大小比較した、”0”または”1”の結果を2値のビ
ットマップとして出力する。また、その結果より、合計
値が閾値より小さければ1.0を出力し合計値が閾値以
上なら(合計値−閾値)÷(合計値)を出力する。その
減衰率演算部259の概念を図16及び(数8)、(数
9)を用いて説明する。
【0097】
【数8】
【0098】
【数9】
【0099】図16は、加算器260の出力と減算器2
61の出力を表したものである。(数8)は、加算器2
60の出力が閾値以上のときの減衰率演算部出力259
の出力とビットマップ出力276を表わす式である。
(数9)は、加算器260の出力が閾値未満のときの減
衰率演算部出力259の出力とビットマップ出力276
を表わす式である。P(x,y)は、ディスプレイ上の
位置x、yのときの加算器260の出力値である。th
は閾値の値である。ka(x、y)は、ディスプレイ上
の位置x、yのときの減衰率演算部259の出力値であ
る。H(x,y)は、ディスプレイ上の位置x、yに対
応するビットマップ出力276である。これで減衰率演
算部259は、入力されるデータをすべて加算し、その
合計値と閾値作成部263の出力データとで大小比較し
た、”0”または”1”の結果を2値のビットマップと
して出力するし、その結果より、合計値が閾値より小さ
ければ1.0を出力し合計値が閾値以上なら(合計値−
閾値)÷(合計値)を出力することがわかる。
【0100】新画像データ収納部272は、減衰率演算
部259と寄与率演算部254と画像データ(Data
(m,n))274が複数収納してあるレジスタ255
を掛けた値から、画素面積演算部251の結果が収納し
てあるレジスタ252の値S(m,n)で割った値を新
画像データNewData(m,n)として、一時加算
保持し、次のサブフィールドビットマップ演算部に出力
するデータを出力する。
【0101】図10に示した合成部231は、次のサブ
フィールド変換部205の形式にあったデータを合成す
るところである。各ビットマップ演算部からの出力は、
第1サブフィールド、次に第2、次に第3、第4という
具合にサブフィールド順に遅延して出力される。この遅
延を調整して次のサブフィールド変換部105に出力す
る。
【0102】以下、上記構成を有する動画像表示装置を
用いた表示方法について説明する。まず、動画像表示方
法について述べる。なお、ここでは説明を簡単にするた
めに、一定方向の動きベクトル(6、4)のスクロール
画像データと、図12に示すサブフィールドの発光シー
ケンスを用いて説明するものとする。
【0103】最初にサブフィールドの構成を説明する。
図12に示すように、サブフィールドの構成は、3つの
サブフィールドからなり、それぞれのサブフィールドに
よる発光パターン比が{SF1,SF2,SF3}=
{4:2:1}の重み付けで構成された発光シーケンス
とする。この場合の発光シーケンスの周期はTであり、
斜線部分が発光期間を表している。この図12で、第1
サブフィールドの発光期間の開始はt1であり、終わり
はt2であり、また、第2サブフィールドの発光期間は
t3であり、終わりはt4であり、さらに、第3サブフ
ィールドの発光期間の開始はt5であり、終わりはt6
をである。また、 t7 = t1 + T t0 = (t1+t2)÷2 (t2−t1):(t4−t3):(t6−t5):T
=4:2:1:10 (t3−t2):(t5−t4):(t7−t6):T
=1:1:1:10 の関係があるものとする。
【0104】次に、視点の動きと1単位の網膜画素面積
の関係について説明する。ここでいう網膜画素とは、デ
ィスプレイ上の像が網膜に映った、網膜の受容域のこと
を定義したもので、その受容域の重心位置が視点とな
る。図17(a)は、視点がディスプレイ上を右上方向
に動くことを想定している概念図である。
【0105】図17(a)において、一定方向の動きベ
クトル(6、4)のスクロール画像であるから、視点
は、ディスプレイ上の位置(x0、y0)から位置(x
0+6、y0+4)を時間Tで通過する。また1単位の
網膜画素面積とは、その受容域の1単位面積のことであ
る。
【0106】次に、1単位の網膜画素がディスプレイ上
の各画素からどれだけ影響を受けるかを説明する。図1
8は、各サブフィールドで、1単位の網膜画素がディス
プレイ上の各画素からどれだけ影響を受けるかを小数3
桁までの数字で表した図であり、ここでは、この数字を
寄与率という呼び方で定義するものとする。寄与率の説
明と求め方の詳細については後述する。図18(a)
は、時刻t1からt2までの間で、図18(b)は、時
刻t3からt4までの間で、図18(c)は、時刻t5
からt6までの間に、網膜画素がディスプレイ上の各画
素からどれだけ影響を受けたかを寄与率で示した図であ
る。
【0107】網膜画素360は、時刻t0のとき網膜画
素の位置で、網膜画素361は、時刻t1のとき網膜画
素の位置で、網膜画素362は、時刻t2のとき網膜画
素の位置で、網膜画素363は、時刻t3のとき網膜画
素の位置で、網膜画素364は、時刻t4のとき網膜画
素の位置で、網膜画素365は、時刻t5のとき網膜画
素の位置で、網膜画素366は、時刻t6のとき網膜画
素の位置である。例えば、時刻t1からt2までに1単
位の網膜画素は、ディスプレイ上の位置(x0、y0)
に対して寄与率は0.324であり、ディスプレイ上の
位置(x0+5、y0+3)に対して寄与率は0である
ことが図からわかる。
【0108】次に、網膜画素がディスプレイより受けて
いる階調の求め方について説明する。ディスプレイ上を
移動したときの網膜画素に入ってくる階調Mは、それぞ
れのディスプレイ上の画素から受ける光量の和である。
例えば、上記したサブフィールドの発光シーケンスで、
時刻t1からt7までの時間に網膜画素がどれだけの階
調を得たかを上記した寄与率をもって求める。そして、
得た階調Mは、ディスプレイ上の位置(x、y)でnサ
ブフィールド期間において、発光したか否かをH(x、
y、n)とする。H(x、y、n)の値は、発光すれば
H(x、y、n)=1で、発光しなければH(x、y、
n)=0である。従って、 M= 4*( 0.046*H(x0,y0+1,1)+0.147*H(x0+1,y0+1,1)+0.006*H(x0+2,y0+1,1) +0.002*H(x0-2,y0,1)+0.136*H(x0-1,y0,1)+0.324*H(x0,y0,1) +0.136*H(x0+1,y0,1)+0.002*H(x0+2,y0,1) +0.006*H(x0-2,y0-1,1) + 0.147*H(x0-1,y0-1,1) + 0.046*H(x0,y0-1,1) ) +2*( 0.004*H(x0+1,y0+2,2)+0.272*H(x0+2,y0+2,2)+0.324*H(x0+3,y0+2,2) +0.013*H(x0+1,y0+1,2)+0.295*H(x0+2,y0+1,2)+0.093*H(x0+3,y0+1,2) ) +1*( 0.065*H(x0+3,y0+3,3)+0.510*H(x0+4,y0+3,3)+0.025*H(x0+5,y0+3,3) +0.068*H(x0+3,y0+2,3)+0.324*H(x0+4,y0+2,3)+0.008*H(x0+5,y0+2,3) ) で求めることができる。
【0109】上記H(x、y、n)の配列要素を適切に
決定することによって、この網膜画素が知覚する階調M
が、元来の画像の階調データと限りなく等しくなると偽
輪郭の発生を抑えられる。
【0110】次に、どのようにしてH(x、y、n)を
求めるかについて説明するが、説明を簡単にするため
に、2画素が動きベクトル(6、4)で移動した場合の
例を取り上げて説明する。図17(b)は、2画素の画
像データが移動し、それに伴い網膜画素が移動している
様を示している。2つの網膜画素が、動きベクトル
(6、4)で移動していることがわかる。例として、画
像データは、位置(m、n)には7を、位置(m+1、
n)には3とする。それを表しているのが図19(a)
と図20(a)であり、画像データを2次元的に示して
いる。図20、図21、図22は、これから説明する処
理を示したものであり、それぞれの図の(a)図は、分
配配置するデータを示し、各図の(b)図は、位置
(m、n)のデータを分配した結果を示し、各図の
(c)図は、位置(m+1、n)のデータを分配した結
果を示し、各図の(d)図は、分配したそれぞれの位置
合計を示し、各図の(e )図は、ある閾値で比較した
結果を示し、各図の(f)図は、次の処理で使用する画
像データを示す。
【0111】これからH(x,y,n)を求める過程を
説明する。演算の過程としては概略次のようになる。ま
ず、第1サブフィールドの発光するか否かのデータであ
るH(x、y、1)を求め、それからH(x、y、1)
の結果と画像データからH(x、y、2)を求めるため
の新しい画像データAを演算し出力する。その出力され
た新しい画像データAをもとに、第2サブフィールドの
発光するか否かのデータであるH(x、y、2)を求
め、それからH(x、y、2)の結果と画像データAか
らH(x、y、3)を求めるための新しい画像データB
を演算し出力する。最後に、その出力されたH(x、
y、3)を求めるための新しい画像データBをもとに、
第3サブフィールドの発光するか否かのデータであるH
(x、y、3)を求める。
【0112】それでは最初に、第1サブフィールドの発
光するか否かのデータであるH(x、y、1)と、第2
サブフィールドの発光するか否かのデータであるH
(x、y、2)を求めるために、新しい画像データAを
出力する過程について説明する。はじめに、位置(m、
n)の画像データである7を、図18(a)に示す寄与
率を用いてディスプレイ上に分配配置する。分配配置す
る方法は、図18(a)に示す位置(x、y)の寄与率
と画像データを掛け合わせた値を、図20(b)に示す
位置(x、y)に代入する。例えば、図20(b)に示
す位置(x0、y0)に代入される値は、0.324×
7=2.268で、位置(x0+1、y0)に代入され
る値は、0.136×7=0.952である。同様に図
20(b)の他の位置に代入される値も演算する。また
位置(m+1、n)の画像データである3を分配配置す
る方法は、上記のように寄与率と掛け合わせるが、x位
置が先ほどより+1大きいので、代入する位置をx位置
を+1シフトして書き入れる。すなわち、図20(c)
に示す位置(x0+1、y0)に代入される値は、0.
324×3=0.972で、位置(x0+2、y0)に
代入される値は、0.136×3=0.408である。
同様に図20(c)の他の位置に代入される値も演算す
る。
【0113】次に図20(b)と図20(c)に示して
ある値を座標位置を一致させて加算する。例えば、図2
0(b)の位置(x0、y0)の値である2.268
と、図20(c)の位置(x0、y0)の値である0.
408を加算した値2.676を、図20(d)の位置
(x0、y0)に代入する。同様に、図20(d)の他
の位置に代入される値も演算する。そしてH(x、y、
1)は、図20(d)の代入された値と閾値を比較して
求める。図20(d)の値と比較する閾値は、4であ
る。なお、ここでいう閾値の詳細については後述するも
のとする。H(x、y、1)は、図20(d)の値が閾
値の4以上なら1、4未満なら0である。例えば、位置
(x0、y0)の値は2.676で、4未満なので、H
(x0、y0、1)は0である。同様に比較して代入し
ていくと図20(e)が完成する。今回の例では、図2
0(e)のすべての位置の値は、0であった。すなわ
ち、第1サブフィールド区間で発光する画素はないこと
がわかる。
【0114】次に、第2サブフィールドの発光するか否
かのデータであるH(x、y、2)を求めるための新し
い画像データAを出力する過程について説明する。概念
は、分配配置する画像データを回収(フィードバック)
して、新画像データAを求めることである。新画像デー
タAの値は、寄与率に応じて分配した画像データに対
し、H(x、y、1)の結果によって決まる減衰率を掛
けて、画素面積で割り、元の座標位置にすべて回収する
ことにより算出する。なお、ここでいう画素面積の説明
は後述するものとする。
【0115】減衰率ka(x、y)の求め方は、 H(x、y、1)=1のとき、 ka(x、y)=(位置(x、y)に分配した値の合計
値−閾値 )÷ (位置(x、y)に分配した値の合計
値) H(x、y、1)=0のとき、 ka(x、y)=1 である。
【0116】回収する1例をあげると、画像データの位
置(m、n)からディスプレイ上の位置(x0、y0)
に分配した値は、上記の結果より2.268であった。
またH(x0、y0、1)の結果は、0であった。画像
データの位置(m、n)がディスプレイ上の位置(x
0、y0)に対して回収する値は、2.268×1で
2.268である。同じようにして、画像データの位置
(m、n)がディスプレイ上の位置(x0+1、y0)
に対して回収する値は、0.952×1で0.952で
ある。従って、画像データの位置(m、n)がディスプ
レイ上のすべての位置に対して回収する値は、 0.322*1+1.029*1+0.042*1+0.014*1+0.952*1+2.268*1+0.
952*1+0.014*1+0.042*1+1.029*1+0.322*1 で、6.986である。
【0117】今回の例では、いかなるx、yに対してH
(x、y、1)は、0であったので、分配した値はすべ
て回収することになる。すなわち、分配したデータ”
7”は、そのまま回収される。上記の値が6.986と
なっているのは、小数3桁で丸めた誤差が含まれるため
である。
【0118】次に、この値を画素面積で割る。画素面積
は、この例では1である。すなわち、割った値は、7÷
1で7となる。同様に画像データの位置(m+1、n)
がディスプレイ上のすべての位置に対して回収する値は
3である。ここでも画素面積は、1である。割った値
は、3÷1で3である。これを図20(f)に示してお
く。この図20(f)の値が次の第2サブフィールドの
発光するか否かのデータであるH(x、y、2)を求め
るための新しい画像データAである。以上が第1サブフ
ィールドの発光するか否かのデータであるH(x、y、
1)を求め、それからH(x、y、1)の結果と画像デ
ータからH(x、y、2)を求めるための新しい画像デ
ータAを演算し出力する方法である。
【0119】次に、第2サブフィールドが発光するか否
かのデータであるH(x、y、2)を求め、それからH
(x、y、2)の結果と画像データAからH(x、y、
3)を求めるための新しい画像データBを演算し出力す
る方法を説明する。図21(a)、(b)、(c)、
(d)は、上記と同様な演算を行なえばよい。
【0120】すると、図21(d)と比較する閾値は、
2である。図21(d)で閾値である2以上の値をもつ
位置は、(x0+2、y0+1)と(x0+3、y0+
2)の2個所あり、それぞれの減衰率は、 位置(x0+2、y0+1)のとき、 (2.104−2)÷(2.104)=0.049、 位置(x0+3、y0+2)のとき、 (3.084−2)÷(3.084)=0.351 である。従って、新画像データBの位置(m、n)の値
は、 0.028*1+1.904*1+2.268*0.351+0.091*1+2.065*0.049+0.
651*1 で3.571となり、位置(m+1、n)の値は、 0.012*1+0.816*0.351+0.972*1+0.039*0.049+0.885*1+0.
279*1 で2.436である。画素面積は、1である。割った値
を図21(f)に示しておく。この図21(f)の値が
次の第2サブフィールドの発光するか否かのデータであ
るH(x、y、3)を求めるための新しい画像データB
である。
【0121】以上が第2サブフィールドの発光するか否
かのデータであるH(x、y、2)を求め、それからH
(x、y、1)の結果と画像データAから、H(x、
y、3)を求めるための新しい画像データBを演算し出
力する方法を説明した。第3サブフィールドの発光する
か否かのデータであるH(x、y、3)を求る方法も同
様に演算すればよい。補足をすると、この場合、図22
(d)の値と比較する閾値は、1となる。最後に出力結
果を図19(b)に示した。この図19(b)は、座標
位置を一致させて、図20(e)の値に4を掛けた値
と、図21(e)に2を掛けた値と、図22(e)加算
した結果を示したものである。図19(a)は入力画像
データであり、これまで説明したデータ補正処理を施し
た結果が図19(b)になる。図19(b)では、視点
の移動と共に各サブフィールド区間で発光している様子
がわかる。
【0122】次に、寄与率と画素面積の概念と、求め方
の詳細な説明を行なう。上述のように、寄与率とは、画
像データ上の画素がディスプレイ上の画素に与える影響
を数値化したものである。今までの寄与率の説明は、1
単位の網膜画素がディスプレイ上の各画素からどれだけ
影響を受けるかを数値化したものであったが、画像デー
タ上の画素と1単位の網膜画素を等価にすることで本発
明の目的である偽輪郭をなくすことができる。
【0123】例えば、静止画像の場合の寄与率は、画像
データ上の位置(m、n)の階調をディスプレイ上の位
置(x、y)に表示するだけでよいので、画像データ上
の位置(m、n)の画素に対するディスプレイ上の位置
(x、y)画素の寄与率は、1(100%)である。ま
た、動画像の場合、画像データの位置(m、n)の画素
は、ディスプレイ上の位置(x、y)画素のみではな
く、例えば、(x+1、y)や(x、y−1)などに影
響を与えるので、画像データ上の位置(m、n)の画素
に対するディスプレイ上の位置(x、y)画素の寄与率
は、1未満である。また、画像データ上の画素とは、物
理的に存在しているわけではなく、画を縦横に区切った
1単位の領域を意味している。画自体の領域である。
【0124】また、画像データ上の画素の面積のこと
を、画素面積という。また、画像データ上の画素は、変
形することがある。これまで説明した一定方向に動くス
クロール画像などは正方格子で変形することはないが、
動きの違う画素と画素では、画素が伸縮したり膨張した
りして変形する。また変形するということは、面積も変
わることがある。
【0125】以降、画素面積と寄与率の求め方について
説明する。図23は、ある画像データの画素が時刻t1
からt2の間に移動したこと示す図である。四角形A、
B、C、Dは画素を示し、A、B、C、Dは四角形の4
隅に相当し、四角形P、Q、R、Sは画素を示し、P、
Q、R、Sは四角形の4隅に相当する。
【0126】今、ある時刻t1のときの画素A、B、
C、Dから、時刻t2のときの画素P、Q、R、Sに動
いたとする。Kは、時刻tにおける移動途中の網膜画素
の位置である。図23からは、画素が変形している様子
や、ディスプレイ上の位置(x、y)を通過している様
子がわかる。図24は、ディスプレイ上の位置(x、
y)の付近を拡大した図である。ディスプレイ上の画素
間の距離は、1で正規化をする。従ってディスプレイ上
の1画素の面積は、1である。ディスプレイの構造上3
原色で1画素であるが、本発明の説明では、1原色で1
画素で、同一位置にある。斜線部分は、画素Kとディス
プレイ上の位置(x、y)の重なっている部分で、画像
データ(m、n)とディスプレイ上の位置(x、y)と
の関係であるので、面積をSp(t、m、n、x、y)
とし、また画素Kの面積を、Sk(t、m、n)とす
る。それぞれを時間的平均をとることで寄与率と画素面
積を定義する。(数10)が寄与率E(m、n、x、
y)で、(数11)が画素面積S(m、n)を求める式
である。
【0127】
【数10】
【0128】
【数11】
【0129】次に、面積Sp(t、m、n、x、y)と
面積Sk(t、m、n)の求め方の概念を説明する。図
25(a)、(b)は、あるディスプレイ上の位置に網
膜画素が重なっている図であり、(数10)、(数1
1)は、その重なっている面積を求める式である。な
お、(数12)、(数13)において、丸付き数字は、
図25(a)、(b)に相当する各3角の領域の面積を
示している。
【0130】
【数12】
【0131】
【数13】
【0132】図25(a)及び(b)のおいて、重なっ
ている面積は、単位正方形の面積1より、重なっていな
い面積を減算することで求まる。重なっていない面積を
求めるには、重なっていない領域を補助線を引くことで
幾つかの3角形をつくり、それらの3角形の面積を加算
すればよい。それぞれ計算された面積Sが、面積Sp
(t、m、n、x、y)である。
【0133】また、図26(a)、(b)は、網膜画素
とその網膜画素をすべてを囲む長方形とその長方形の最
大最小の座標を示し、(数14)、(数15)は網膜画
素の面積を求める式である。なお、(数14)、(数1
5)の丸付き数字は、図26(a)、(b)に相当する
各3角または4角の領域の面積を示している。
【0134】
【数14】
【0135】
【数15】
【0136】重なっている面積は、網膜画素をすべてを
囲む長方形の面積である(MaxX−MinX)×(M
axY−MinY)より、重なっていない面積を引くこ
とで求まる。ここで、(MaxX,MaxY)は、画素
面積の座標x、yの最大値を示し、(MinX,Min
Y)は、画素面積の座標x、yの最小値を示している。
一方、重なっていない面積を求めるには、重なっていな
い領域に補助線を引くことで幾つかの3角形と長方形を
つくり、それらの3角形や長方形の面積を加算すればよ
い。それぞれの計算された面積Sが、面積Sk(t、
m、n)である。以上、面積Sp(t、m、n、x、
y)と面積Sk(t、m、n)の求め方の概念を説明し
たが、面積は、直接求めるのではなく、面積を演算する
回路が容易にできるように3角形か長方形を組み合わせ
て求める。
【0137】次に寄与率演算部254の概念と実際の数
値を用いて詳細な説明をする。一例として、図18
(a)の位置(x0、y0)の寄与率0.324の求め
方を、図27、(数16)〜(数25)、図28、図2
9を用いて説明する。
【0138】
【数16】
【0139】
【数17】
【0140】
【数18】
【0141】
【数19】
【0142】
【数20】
【0143】
【数21】
【0144】
【数22】
【0145】
【数23】
【0146】
【数24】
【0147】
【数25】
【0148】図27は、概念を、図28は、図18
(a)の拡大図、及びいろいろな時刻の網膜画素の位置
を、図29は、ある時刻におけるディスプレイ上の位置
(x、y)と網膜画素との関わり合いを、(数20)〜
(数25)は、寄与率の計算式を示すものである。
【0149】まず、最初に、図27及び(数16)〜
(数23)を用いて概念を述べる。図27(a)は、2
つの単位面積1の正方形(基本、移動)が重なっている
図であり、(数15)はその正方形が重なっている面積
を求める式を示す。図27(a)の黒丸の点は、正方形
の重心を示しており、基本正方形は座標(0、0)の位
置に、移動正方形は、(x、y)にある。斜線の面積
は、条件付きで(1−|x|)(1−|y|)であるこ
とがわかる。次に、図27(b)は、移動正方形の重心
が(x0、y0)から(x1、y1)に移動したときの
図を示し、(数17)は、間接変数kを使用し移動中の
移動正方形の重心(x、y)を示した式である。(数1
8)は、移動正方形が移動中に重なった面積の総和を求
める式と結果を示す。その総和を、Ee(x0、y0、
x1、y1)の関数とする。面積の総和Eeは、(数1
7)を(数16)に代入し、kの関数で表した面積をk
で積分することになる。
【0150】最後に図27(c)は、ある例を示して、
E(寄与率)を求める方法を示すために、移動正方形
が、重心(x0、y0)から(x3、y3)を移動して
いる図を示し、(数19)は象限の境目の座標位置を求
める式と寄与率を求める式を示す。異象限を通過するた
めに、面積の総和Eeの計算は、象限毎に分ける必要が
ある。(x1、y1)は、第2象限と第3象限の境目の
座標を、(x2、y2)は、第1象限と第2象限の境目
の座標である。寄与率Eは、各象限の移動正方形が移動
中の重なった面積の総和Eeに、各象限を通過した割合
を掛けた総和である。また、同一象限内でも、重心位置
が±1を通過するところでも面積の総和Eeの演算は分
ける必要がある。
【0151】図28は、図18(a)の拡大図、及びい
ろいろな時刻の網膜画素の位置を示しているが、時刻t
0のときに網膜画素は372の位置に、時刻t1のとき
に網膜画素は370の位置に、時刻t2のときに網膜画
素は374の位置にあることは、上記よりわかる。網膜
画素371、373は、ディスプレイ上の位置(x0、
y0)の画素に重なる直前と直後の位置である。そのと
きの時刻は、t11、t13である。次に、図29は、
ある時刻における網膜画素とディスプレイ上の位置
(x、y)との重なりを示している。上記したように、
斜線部分は、時刻tのときの網膜画素Kとディスプレイ
上の位置(x、y)の重なっている部分で、画像データ
(m、n)とディスプレイ上の位置(x、y)との関係
があるので、面積をSp(t、m、n、x、y)とし、
また画素Kの面積を、Sk(t、m、n)とする。これ
は、上記(数16)と同様な関係がある。
【0152】以上概念を説明したが、次から画素面積と
寄与率の実際の数値を用いて述べる。(数20)は、画
素面積を求めている式である。網膜画素は、時間的に変
形しないので結果は、1となる。(数20)は、寄与率
を求める式である。時刻t1からt2までの平均の重な
り合っている面積を求めていることがわかる。(数1
6)〜(数19)と対比させると、寄与率Eの結果は、 (k2-k1)Ee(x1,y1,x2,y2)+(k3-k2)Ee(x2,y2,x3,y3) となる。
【0153】次に、(数22)では、移動正方形の重心
の始点(x0、y0)と終点(x4、y4)の位置を、
(数23)では、同一象限内の重心位置が±1を通過す
る位置を、(数23)では、移動正方形が移動中の重な
った面積の総和Eeを、(数25)では、上記(数2
3)、(数24)の結果を、(数21)に代入して寄与
率をそれぞれ求めている。以上の結果、寄与率0.32
4が求まることになる。この例では、異象限を通過する
のは、時刻t0のときの1回である。また同一象限内の
重心位置が±1を通過するのは、時刻t11とt13で
2回ある。それぞれ分けて計算することがこの例からわ
かる。
【0154】次に、閾値の詳細な説明をする。閾値は、
全サブフィールド発光期間の長さに対するあるサブフィ
ールド発光期間の長さの比を画像データの最大値を掛け
あわせたものである。一例を挙げて説明すると、画像デ
ータが0、1、2、3、4、5、6、7の8階調で、図
12の発光シーケンスをとるときを例にとると、以下の
ようになる。
【0155】全サブフィールド発光期間の長さ =
(=1+2+4) 第1サブフィールド発光期間の長さ =4 画像データの最大値 =7 閾値=(第1サブフィールド発光期間の長さ)/(全サ
ブフィールド発光期間の長さ)×(画像データの最大
値)=4/7×7 =4 従って、第1サブフィールドビットマップ演算部226
の閾値は4である。同じように第2サブフィールドビッ
トマップ演算部227の閾値は2である。同じように第
3サブフィールドビットマップ演算部228の閾値は1
である。簡単な例ではあったが、256階調を10サブ
フィールドで表示する様なディスプレイの場合も、同様
に上記の式を使用して求める。
【0156】第1サブフィールドから第nサブフィール
ドビットマップ演算部の閾値は、大きい閾値から順に小
さい閾値に設定する。すなわち第1サブフィールドのビ
ットマップ演算部の閾値は、最大で、第nサブフィール
ドのビットマップ演算部の閾値は、最小である。またこ
の構成をとれば、動きベクトル検出に少々の誤差が生じ
ても、画像破綻が生じない。
【0157】なお、ここでは、概念を簡単に説明するた
めに、図12に示す3サブフィールド発光シーケンスを
用いて説明してきたが、3サブフィールド以上の発光シ
ーケンス、例えば、8サブフィールドでも、画像データ
の演算変換は可能であり、また、網膜画素を正方形で説
明したが、面積が1基本単位の円に置き換えて説明して
もよいことは言うまでもない。
【0158】さらに、時刻t0は(t1+t2)÷2と
して説明をしたが、t0=t1でも、t0=任意でもよ
いことはいうまでもない。
【0159】また、説明を簡単にするために、映像を2
画素を用いて説明を行ったが、画素数が多い場合に顕著
な効果が得られる。
【0160】なお、寄与率演算部と画素面積演算部は、
回路規模の削減のため、あらかじめ演算しておいた寄与
率や、画素面積をROMテーブルに書き込んでおくこと
で使用可能である。
【0161】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、画素レ
ベルに応じて付与した識別コードの相関値から動きベク
トルを検出し、検出された動きベクトルから動き画素
数、及び動き方向に応じて、表示画面上で移動画素に対
して視線が追従したときに、各サブフィールド区間内で
の発光時間と画面上の視線移動の経路から各網膜位置に
入る光量の寄与率とをリアルタイムで計算し、その出力
データから新しいサブフィールドデータを作成する構成
としたので、高精度の動きベクトルと相まって動画を目
で追従したときの網膜画素が知覚する階調と本来の画像
の階調データと精度よく一致するようになり、網膜には
本来の画像に対応した階調に相当する光量が蓄積される
ようになり、画面偽輪郭の発生を大幅に抑制することが
でき、偽輪郭のない表示画像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に形態に係る動画像表示装置の全
体構成図
【図2】実施の形態に係る動画像表示装置における画像
変換部のブロック構成図
【図3】実施の形態に係る動画像表示装置における動き
検出処理部のブロック構成図
【図4】識別コードの付与例を示す図
【図5】階調画像表示装置の全体的な処理の流れを示す
【図6】サンプル画像での多階層画像と閾値との関係を
示す図
【図7】識別コードによる動きベクトル検出の全体動作
フローチャート
【図8】動きベクトル検出を求めるための動作フローチ
ャート
【図9】統合処理の動作フローチャート
【図10】データ補正処理部の詳細な構成を示す図
【図11】ある位置の動きベクトルを示す図
【図12】サブフィールドの発光シーケンスを示す図
【図13】画像データがディスプレイ上の位置を移動を
示している図
【図14】中間座標抽出演算部からの動きベクトルデー
タと画像データとから新画像データと2値のビットマッ
プとを出力するまでの構成を示す図
【図15】ディスプレイ上のある位置(x、y)に対し
て、画像データが配列されたレジスタから、新画像デー
タが配列されている新画像データ収納部までの流れを視
覚的に示した概念図
【図16】加算器出力と減算器出力を視覚的に示した図
【図17】(a)視点がディスプレイ上を動く様を表し
ている図 (b)2画素の画像データが移動し、それに伴い網膜画
素が移動している様を示している図
【図18】各サブフィールドで1単位の網膜画素がディ
スプレイ上の各画素からどれだけ影響を受けるかを小数
3桁までの数字で表した図
【図19】画像処理をする前のデータと処理の結果を示
す図
【図20】第1サブフィールド区間内での処理を示す図
【図21】第2サブフィールド区間内での処理を示す図
【図22】第3サブフィールド区間内での処理を示す図
【図23】ある画像データの画素が時刻t1からt2の
間に移動したこと示す図
【図24】ディスプレイ上の位置(x0、y0)の付近
を拡大した図
【図25】あるディスプレイ上の位置に網膜画素の重な
りを示す図
【図26】網膜画素とその網膜画素をすべてを囲む長方
形とその長方形の最大最小の座標を示す図
【図27】寄与率の求め方を説明するための図
【図28】いろいろな時刻の網膜画素の位置を示す図
【図29】ある時刻における網膜画素とディスプレイ上
の位置(x、y)との重なりとを示している図
【図30】サブフィールド法での偽輪郭発生原理を示す
【図31】サブフィールドの輝度比を示す図
【図32】動きベクトルが8画素/フィールドのときの
サブフィールドデータのシフト位置を重みを考慮して示
した図
【図33】動きベクトルが6画素/フィールドのときの
サブフィールドデータのシフト位置を重みを考慮して示
した図
【符号の説明】
101 ビデオ信号処理部 102 A/D変換部 103 画像変換部 105 動き検出処理部 107 データ補正処理部 109 出力処理部 110 Xスキャンドライブ 111 Yスキャンドライブ 112 画像表示部 113 同期分離処理部 114 タイミング発生部 120 遅延回路 121 N−1フィールドY画像変換回路 122 NフィールドY画像変換回路 123、124 平滑フィルタ 130−1、130−3 閾値処理部(閾値A) 130−2、130−4 閾値処理部(閾値B) 131 識別コード付与部 132−1、132−3 多値画像メモリ(A) 132−2、132−4 多値画像メモリ(B) 133−1、133−2 アドレスマッピング部 134 動きベクトル検出部 134−1、134−2 多値演算・比較部 135 統合判定部 136 動きベクトルテーブル 138 制御回路 251 画素面積演算部 252 レジスタ 253 レジスタ 254 寄与率演算部 256、257、258、266、267、268 乗
算器 259 減衰率演算部 260 加算器 261 減算器 262 比較部 263 閾値作成部 264、269、270、271 除算器 272 新画像データ収納部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04N 5/66 101 G06F 15/62 340Z 9/68 103 15/70 410 (72)発明者 福島 宏昌 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電気 産業株式会社内 (72)発明者 床井 雅樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電気 産業株式会社内 Fターム(参考) 5B050 AA04 EA07 EA24 FA02 5C058 AA11 BA07 BA33 BB01 BB04 BB13 BB14 BB25 5C066 AA03 CA05 CA17 DD07 EC01 EC12 EE02 EF11 GA01 GA05 GA29 HA01 KF01 5C080 AA05 BB05 CC03 DD01 DD30 EE19 EE29 FF12 GG09 GG12 JJ01 JJ02 JJ04 JJ05 JJ07 5L096 AA06 BA08 DA04 HA04 LA17

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 輝度の重みの異なる複数のサブフィール
    ドで1フィールドの画像を構成し、1フィールドの画像
    を構成するサブフィールドの組み合せを変化させること
    により必要な階調を表示する方法において、現フィール
    ド画像と前フィールド画像の画素レベルに応じて各々に
    識別コードを付与し、ブロック毎に前記付与した識別コ
    ードの相関値から動きベクトルを検出するステップと、
    前記動き画素数及び動き方向に応じた動きベクトルから
    表示画面上で移動した注目画素に対し視線が追従したと
    きの、各サブフィールド期間における発光時間と画面上
    の視線移動の経路から各網膜に入る光量の寄与率を、前
    記注目画素が周辺画素に対して与える影響の度合いから
    求め、さらに、前記注目画素の画素濃度を前記寄与率に
    応じて周辺画素に分配し、周辺画素から画素濃度が分配
    された各画素についてそれぞれ画素濃度の総和に基づい
    て当該サブフィールドの点灯の有無を決定して新たな画
    像データを決定するステップと、新たに生成した画像デ
    ータに基づいてサブフィールドの組合せを決定するステ
    ップとを具備することを特徴とする動画像表示方法。
  2. 【請求項2】 現フィールド画像と前フィールド画像の
    画素レベルに応じて各々に識別コードを付与し、現フィ
    ールドの識別コード画像を複数の検出ブロックに分割
    し、検出ブロック毎に前フィールドの識別コード画像内
    に参照領域を設定し、参照領域内に複数設定した参照ブ
    ロックと検出ブロックとの一致度を識別コードに基づい
    て評価し、評価値の最も高い参照ブロックと前記検出ブ
    ロックとの位置関係から動きベクトルを検出することを
    特徴とする請求項1記載の動画像表示方法。
  3. 【請求項3】 画素レベルに応じて識別コードを付与す
    る際に、画素レベルに応じて区分領域の異なる2種類以
    上の識別コードを付与し、各々に求めた動きベクトルを
    統合して画素の動きベクトルを求めることを特徴とする
    請求項2記載の動画像表示方法。
  4. 【請求項4】 下位のサブフィールドにおける注目画素
    に対して、上位サブフィールドにおいて不点灯となった
    画素から分配した画素濃度と同じ画素濃度を回収し、点
    灯となった画素からは分配した画素濃度に所定の減衰率
    を乗じた画素濃度を回収して新たな画像データを生成す
    ることを特徴とする請求項1記載の動画像表示方法。
  5. 【請求項5】 サブフィールドの点灯、もしくは不点灯
    の決定は、周辺画素から分配された画素濃度の総和と、
    当該サブフィールドの重みに応じてあらかじめ定めらた
    閾値とを比較することにより行なうことを特徴とする請
    求項4記載の動画像表示方法。
  6. 【請求項6】 検出された動きベクトルから画素毎にそ
    の4隅の移動方向及び移動量を示す4隅動きベクトルを
    検出し、検出した4隅動きベクトルに基づいてサブフィ
    ールド期間に移動する注目画素から影響を受ける周辺画
    素と、前記周辺画素領域に対し前記注目画素の画像濃度
    を分配する画素位置と分配割合を決定することを特徴と
    する請求項1記載の動画像表示方法。
  7. 【請求項7】 現フィールド画像と前フィールド画像の
    入力画像は、各R、G、B画像信号の成分割合を等しく
    なるように変換した等価輝度画像信号であることを特徴
    とする請求項1乃至3のいずれかに記載の動画像表示方
    法。
  8. 【請求項8】 輝度の重みの異なる複数のサブフィール
    ドで1フィールドの画像を構成し、1フィールドの画像
    を構成するサブフィールドの組み合せを変化させること
    により必要な階調を表示する動画像表示装置において、
    現フィールド画像と前フィールド画像の画素レベルに応
    じて識別コードを付与し、ブロック毎に前記付与した識
    別コードの相関値から動きベクトルを検出する動きベク
    トル検出手段と、前記動き画素数及び動き方向に応じた
    動きベクトルから表示画面上で移動した注目画素に対し
    視線が追従したときの、各サブフィールド期間における
    発光時間と画面上の視線移動の経路から各網膜に入る光
    量の寄与率を、前記注目画素が周辺画素に対して与える
    影響の度合いから求め、さらに、前記注目画素の画素濃
    度を前記寄与率に応じて周辺画素に分配し、周辺画素か
    ら画素濃度が分配された各画素についてそれぞれ画素濃
    度の総和に基づいて当該サブフィールドの点灯の有無を
    決定し新たな画像データを決定し新たに画像データを生
    成する再生手段と、新たに生成した画像データに基づい
    てサブフィールドの駆動データを生成するサブフィール
    ド決定手段とを具備することを特徴とする動画像表示装
    置。
  9. 【請求項9】 再生手段は、検出した動きベクトルに基
    づいて、各画素毎の4隅の移動方向及び移動量を示す4
    隅動きベクトルを算出する4隅動きベクトル演算部と、
    前記4隅動きベクトルに基づいて、各サブフィールド毎
    に当該サブフィールドの発光開始位置と発光終了位置の
    座標値を算出する中間座標抽出部と、前記中間座標抽出
    部から出力される座標値に基づいてサブフィールドの点
    灯、または不点灯を制御する2値データを出力し、か
    つ、下位サブフィールドに与える画像データを出力する
    ビットマップ出力部とを備え、前記サブフィールド決定
    手段は、前記ビットマップ出力部からの2値データを全
    サブフィールドにわたって合成してサブフィールド駆動
    データを出力する合成部を備えることを特徴とする請求
    項8記載の動画像表示装置。
  10. 【請求項10】 ビットマップ出力部は、前記中間座標
    抽出部より出力される4隅ベクトルの中間座標値を4隅
    とする定められた領域の面積を定められた期間積分する
    画素面積演算部と、前記4隅ベクトルの中間座標値に基
    づいて、画像データを所定のサブフィールド平面に分配
    する割合を算出する寄与率演算部と、画像データに前記
    寄与率を乗ずる複数の乗算器と、前記寄与率を乗じて分
    配したデータ値に基づいて当該サブフィールドの点灯、
    もしくは不点灯を制御する2値データを出力し、かつ、
    前記分配配置した画像データを取り込んで、下位サブフ
    ィールドに与える画像データを生成する際の減衰率を算
    出する減衰率演算部と、前記減衰率を前記分配した画像
    データに乗ずる複数の乗算器と、前記減衰率を乗じた画
    像データを前記画素面積演算部で除算する複数の除算器
    と、前記除算された画像データを取り込んで下位サブフ
    ィールドのための画像データを生成する新画像データ収
    納部とを備えることを特徴とする請求項9記載の動画像
    表示装置。
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