JP2006083869A - 内燃機関の燃料噴射量制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射量制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】機関低温時に機関負荷に基づく燃料噴射量の増量補正を行う際、燃焼室内における混合気の空燃比が適正値から過度にずれるのを抑制することのできる内燃機関の燃料噴射量制御装置を提供する。
【解決手段】エンジン11の燃料噴射量制御装置92は、エンジン11において一回の燃焼サイクルが行われる際に燃焼室16に吸入される吸気の量である機関負荷に基づいて機関低温時に燃料噴射量の増量補正を行う。この燃料噴射量制御装置92は、燃料噴射量の増量補正を行うための補正値klthwをアイドル運転時に非アイドル運転時よりも大きな値となるように算出する補正値算出手段を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射量制御装置に関するものである。
一般に、車載用の内燃機関においては、燃料噴射弁から吸気通路に燃料を噴射して燃焼室に空気と燃料とからなる混合気を供給し、この混合気を燃焼させることによって駆動される。こうした内燃機関では、燃料噴射弁から噴射された燃料の一部が吸気通路の内面等に付着するが、同付着した燃料は揮発(気化)した後に燃焼室に供給されることとなる。
ところで、上記のような内燃機関において機関低温時には、吸気通路の内面等に付着した燃料の揮発性が悪くなり、燃焼室に供給される燃料が適正量よりも少なくなって内燃機関の空燃比が過度にリーンになる。そのため、機関低温時には、機関温度(例えば冷却水温)に応じて燃料噴射量を増量補正し、内燃機関の空燃比が過度にリーンになるのを抑制することが行われる。
また、こうした機関低温時には、機関負荷(内燃機関において一回の燃焼サイクルが行われる際に燃焼室に吸入される空気の量)に応じて吸気通路の内面等に付着した燃料の揮発量が変動する。そのため、この機関負荷によっても燃焼室に供給される燃料の量が変動し、燃焼室内における混合気の空燃比が適正値からずれることとなる。なお、機関負荷に応じて吸気通路の内面等に付着した燃料の揮発量が変動するのは、機関負荷が大きくなって吸気通路内の圧力が大気圧側の値になるほど、上記燃料の気化が始まる温度が高くなり、同燃料の揮発性が悪化するためである。
上記のように機関低温時における機関負荷の変動に伴い空燃比が適正値からずれるのを抑制すべく、例えば特許文献1に記載された燃料噴射量制御装置のように、機関低温時に機関負荷に応じて燃料噴射量の増量補正を行うことも考えられる。同公報に記載された燃料噴射量制御装置では、機関低温時において機関高負荷になるほど燃料噴射量の増量補正が大きなものとされ、こうした燃料噴射量の増量補正により上記機関負荷の変動に伴う空燃比の適正値からのずれが抑制される。
特開平9−177580号公報
ところで、燃料噴射弁から噴射される燃料における吸気通路の内面等への付着率は、燃焼室に吸入される空気の量(吸入空気量)の影響を受けることとなる。これは、吸気通路内の圧力が一定である条件のもとでは、内燃機関の吸入空気量が多くなるほど、燃料噴射弁から噴射される燃料のうち、吸入空気によって燃焼室に運ばれる燃料の量が多くなるためである。従って、吸入空気量が多くなって上記吸気通路の内面等への燃料の付着率が低くなるほど、燃焼室に供給される燃料が多くなって混合気の空燃比がリッチ側の値になる。
通常は、こうした吸入空気量の変化に対する吸気通路の内面等への燃料の付着率の変化を考慮することなく、上記機関低温時での機関負荷に基づく燃料噴射量の増量補正が行われる。即ち、例えば吸入空気量が比較的多い状態を想定して、上記機関負荷に基づく燃料噴射量の増量補正が行われる。この場合、内燃機関のアイドル運転時など吸入空気量が少なくなる機関運転状態のとき、吸気通路の内面等に付着する燃料の量が多くなり、燃焼室に供給される燃料の量が適正よりも少なくなる。その結果、燃焼室内における混合気の空燃比が過度にリーン側の値となって機関回転数が低下し、この機関回転数の低下に伴いドライバビリティが悪化することとなる。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、機関低温時に機関負荷に基づく燃料噴射量の増量補正を行う際、燃焼室内における混合気の空燃比が適正値から過度にずれるのを抑制することのできる内燃機関の燃料噴射量制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関において一回の燃焼サイクルが行われる際に燃焼室に吸入される吸気の量である機関負荷に基づいて機関低温時に燃料噴射量の増量補正を行う内燃機関の燃料噴射量制御装置において、前記燃料噴射量の増量補正を行うための補正値をアイドル運転時に非アイドル運転時よりも大きな値となるように算出する補正値算出手段を備えることをその要旨とする。
上記構成によれば、機関低温時には機関負荷に基づき内燃機関の燃料噴射量が増量補正され、機関負荷に応じて同機関の吸気系等に付着した噴射燃料の揮発量が変動することに伴い、燃焼室内における混合気の空燃比が適正値から過度にずれることが抑制される。また、上記吸気系等への噴射燃料の付着率は内燃機関の吸入空気量の影響を受けるが、内燃機関の吸気系等に対する噴射燃料の付着率は、同機関の吸入空気量が少ないほど多くなる。上記のように算出される補正値に基づき燃料噴射量の増量補正を行う同構成によれば、上記燃料噴射量の増量補正を吸入空気量が少なくなるアイドル運転時に大きくし、吸入空気量が多くなる非アイドル運転時に小さくすることができる。そのため、上記燃料噴射量の増量補正を吸入空気量に応じて適切なものとすることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を自動車用のガソリンエンジンに適用した第1実施形態を図1〜図9に従って説明する。
図1に示すように、エンジン11のシリンダブロック11a内には、ピストン12が往復移動可能に設けられている。このピストン12は、コンロッド13を介してエンジン11の出力軸であるクランクシャフト14に連結されている。そして、ピストン12の往復移動は、コンロッド13によってクランクシャフト14の回転へと変換されるようになっている。また、シリンダブロック11aには、エンジン11の冷却水温を検出するための水温センサ11bが設けられている。
クランクシャフト14にはシグナルロータ14aが取り付けられている。このシグナルロータ14aの外周部には、複数の突起14bがクランクシャフト14の軸線を中心とする等角度毎に設けられている。また、シグナルロータ14aの側方には、クランクポジションセンサ14cが設けられている。そして、クランクシャフト14が回転して、シグナルロータ14aの各突起14bが順次クランクポジションセンサ14cの側方を通過することにより、同センサ14cからはそれら各突起14bの通過に対応したパルス状の検出信号が出力されるようになる。
上記シリンダブロック11aの上端には、シリンダヘッド15が設けられている。シリンダヘッド15とピストン12との間には燃焼室16が設けられ、この燃焼室16には吸気通路32及び排気通路33が接続されている。吸気通路32において、その上流部分には同吸気通路32を通過する空気の量(吸入空気量)を検出するエアフローメータ28が設けられ、エアフローメータ28よりも下流には吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ24が設けられている。
そして、自動車の室内に設けられたアクセルペダル25が踏込操作されると、それに応じてスロットルバルブ24の開度が調節され、エンジン11の吸入空気量が調整されるようになる。なお、上記アクセルペダル25の踏み込み量はアクセルポジションセンサ26によって検出される。また、上記吸気通路32の下流端には、エンジン11の吸入空気量に対応した燃料を吸気通路32に向けて噴射する燃料噴射弁40が設けられている。
燃料噴射弁40からの燃料噴射はエンジン11の吸気行程中に行われる。この燃料噴射によって燃焼室16内に空気と燃料とからなる混合気が供給され、同混合気に対しシリンダヘッド15に設けられた点火プラグ41によって点火が行われる。そして、燃焼室内の混合気が点火されて燃焼すると、このときの燃焼エネルギーによりピストン12が往復移動してエンジン11が駆動される。また、燃焼室16内で燃焼した後の混合気は、排気として排気通路33に送り出されるようになる。
次に、本実施形態の燃料噴射量制御装置の電気的構成について説明する。
この燃料噴射量制御装置は、エンジン11の運転状態を制御するための電子制御ユニット(以下「ECU」という)92を備えている。このECU92は、ROM、CPU、RAM及びバックアップRAM等を備える算術論理演算回路として構成されている。
ここで、ROMは各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されたメモリであり、CPUはROMに記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAMはCPUでの演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAMはエンジン11の停止時にその記憶されたデータ等を保存する不揮発性のメモリである。
このように構成されたECU92には、水温センサ11b、クランクポジションセンサ14c、アクセルポジションセンサ26、エアフローメータ28、及び燃料噴射弁40等が接続されている。
ECU92は、クランクポジションセンサ14cからの検出信号に基づきエンジン回転数NEを求めるとともに、エアフローメータ28からの検出信号に基づき吸入空気量Gaを求める。ECU92は、これらエンジン回転数NE及び吸入空気量Gaに基づき基本燃料噴射量Qbse を算出し、同基本燃料噴射量Qbse 等から求められる最終燃料噴射量Qfin に基づき燃料噴射弁40を駆動制御する。この燃料噴射弁40の駆動制御により、最終燃料噴射量Qfin に対応した量の燃料が燃料噴射弁40から吸気通路32内に向けて噴射されるようになる。
このように吸気通路32内に噴射された燃料の一部は、吸気通路32の内面等に付着し、その後に揮発(気化)して燃焼室16に供給されることとなる。しかし、機関低温時には吸気通路32の内面等に付着した燃料の揮発性が悪くなり、燃焼室16に供給される燃料が適正量よりも少なくなってエンジン11の空燃比が過度にリーンになる。そのため、ECU92は、機関温度として水温センサ11bからの検出信号に基づき冷却水温THWを求め、機関低温時には同冷却水温THWに応じて燃料噴射量を増量補正し、エンジン11の空燃比が過度にリーンになるのを抑制する。
また、こうした機関低温時には、エンジン負荷率klsmに応じて吸気通路32の内面等に付着する燃料の揮発量が変動することともなる。上記エンジン負荷率klsmは、エンジン11において一回の燃焼サイクルが行われる際に燃焼室16に吸入される空気の量であって、吸入空気量Gaをエンジン回転数NEで除算することによって求められる。ここで、エンジン負荷率klsmの変化に対する上記燃料の揮発量の推移を図2に示す。
この図から明らかなように、上記燃料の揮発量はエンジン負荷率klsmが高負荷側の値になるほど少なくなる。これは、エンジン負荷率klsmが高負荷側の値になって吸気通路32内の圧力が大気圧側の値になるほど、吸気通路32の内面等に付着した燃料の気化が始まる温度が高くなり、同燃料の揮発性が悪化するためである。上記機関低温時のエンジン負荷率klsmの変動により吸気通路32の内面に付着した燃料の揮発量が変化しても、燃焼室16内の混合気の空燃比が過度に適正値からはずれないよう、ECU92は、上記エンジン負荷率klsmに応じた燃料噴射量の増量補正を行う。
ところで、燃料噴射弁40から噴射される燃料の吸気通路32の内面等への付着率は、エンジン11の吸入空気量Gaの影響を受けることとなる。ここで、吸気通路32内の圧力を一定とした条件下で、エンジン11の吸入空気量Gaを変化させた場合、燃料噴射弁40から噴射される燃料の吸気通路32の内面等への付着率がどのように推移するかを図3に示す。
この図から明らかなように、吸入空気量Gaが多くなるほど吸気通路32の内面等に対する燃料の付着率が小さくなる。これは、吸気通路32内の圧力が一定である条件のもとでは、吸入空気量Gaが多くなるほど、燃料噴射弁40から噴射される燃料のうち、吸入空気によって燃焼室16内に運ばれる燃料の量が多くなるためである。従って、吸入空気量Gaが多くなって上記吸気通路32の内面等への燃料の付着率が低くなるほど、燃焼室16に供給される燃料が多くなって混合気の空燃比がリッチ側の値になる。
こうした吸入空気量Gaの変化に対する上記燃料付着率の変化を考慮せずにエンジン負荷率klsmに応じた燃料噴射量の増量補正を行うと、この燃料噴射量の増量補正が吸入空気量Gaに対して不適切なものとなるおそれがある。
例えば、吸入空気量Gaが比較的少ない状態を想定して、上記エンジン負荷率klsmに基づく燃料噴射量の増量補正を行うと、登坂路での加速中など吸入空気量Gaが多くなるとき、吸気通路32の内面等に付着する燃料の量が少なくなる。この状態にあっては、燃焼室16に供給される燃料の量が適正よりも多くなり、燃焼室16内における混合気の空燃比が過度にリッチ側の値になる。
また、例えば、吸入空気量Gaが比較的多い状態を想定して、上記エンジン負荷率klsmに基づく燃料噴射量の増量補正を行うと、アイドル運転時など吸入空気量Gaが少なくなるとき、吸気通路32の内面等に付着する燃料の量が多くなる。この状態にあっては、燃焼室16に供給される燃料の量が適正よりも少なくなり、燃焼室16内における混合気の空燃比が過度にリーン側の値になる。
このように混合気の空燃比がリーン側の値になると、エンジン回転数NEが低下し、このエンジン回転数NEの低下に伴いドライバビリティが悪化することとなる。特に、燃料として揮発性の悪い夏用の燃料等が用いられると、燃焼室16に供給される燃料の量が更に少なくなって空燃比が一層リーン側の値になるため、これに伴うエンジン回転数NEの低下も大きくなり、ドライバビリティの悪化も無視できないものとなる。
そこで本実施形態では、機関低温時にエンジン負荷率klsmに基づき燃料噴射量を増量補正する際、更に吸入空気量Gaを加味して同燃料噴射量の増量補正を行う。これにより、吸入空気量Gaが少ないときに上記燃料噴射量の増量補正量を多くするとともに、吸入空気量Gaが多いときに上記燃料噴射量の増量補正量を少なくし、同増量補正量を吸入空気量Gaに応じて適切なものとすることができる。従って、エンジン負荷率klsmに基づく燃料噴射量の増量補正を行う際、エンジン11の空燃比が吸入空気量Gaの変化等によって適正値から過度にずれるのを抑制することができる。
次に、燃料噴射量制御に用いられる最終燃料噴射量Qfin の算出手順について図4及び図5を参照して説明する。図4及び図5は、最終燃料噴射量Qfin を算出するための最終燃料噴射量算出ルーチンを示すフローチャートである。この最終燃料噴射量算出ルーチンは、ECU92を通じて例えば所定時間毎の時間割り込みにて実行される。
最終燃料噴射量算出ルーチンにおいては、ステップS112(図5)の処理により、下記の式(1)を用いて、基本燃料噴射量Qbse 、低温増量係数FWL、負荷増量係数klthw、及び無効噴射量Aに基づき、最終燃料噴射量Qfin を算出する。
Qfin =Qbse *FWL*klthw+A …(1)
式(1)において、低温増量係数FWLは冷却水温THWに基づき算出されるものであり、負荷増量係数klthwはエンジン負荷率klsm(Ga/NE)及び吸入空気量Gaに基づき算出されるものである。また、燃料噴射の際には燃料噴射弁40が開弁状態にあっても実際には燃料が噴射されない期間が存在するが、この期間に噴射されるべき燃料量に対応した値が上記式(1)の無効噴射量Aである。当該無効噴射量Aはバッテリ電圧に応じて設定される。
最終燃料噴射ルーチンにおいては、ステップS102(図4)の処理で基本燃料噴射量Qbse が算出され、ステップS103の処理で低温増量係数FWLが算出される。また、ステップS105〜S111(図5)の処理によって、負荷増量係数klthwが算出される。これら基本燃料噴射量Qbse 、低温増量係数FWL、及び負荷増量係数klthw等に基づき、ステップS112の処理により最終燃料噴射量Qfin が算出される。このように最終燃料噴射量Qfin が算出されると、ECU92は、燃料噴射弁40を駆動制御して最終燃料噴射量Qfin に対応した量の燃料を吸気通路32に噴射させる。
最終燃料噴射量算出ルーチンにおいて、ECU92は、ステップS101(図4)の処理として、吸入空気量Gaをエンジン回転数NEで除算してエンジン負荷率klsmを算出し、ステップS102の処理として、吸入空気量Ga及びエンジン回転数NEに基づき基本燃料噴射量Qbse を算出する。続いて、ECU92は、ステップS103の処理として、冷却水温THWに基づき図6のマップを参照して低温増量係数FWLを算出する。図6から明らかなように、低温増量係数FWLは、冷却水温が高くなるほど徐々に小さくなって「1.0」に近づき、エンジン11の暖機が完了したときに「1.0」となる。
ECU92は、続くステップS104の処理として、低温増量係数FWLが「1.0」よりも大きいか否か、即ち機関低温時であるか否かを判断する。そして、「FWL>1.0」でなく機関低温時でない旨判断されると、ステップS113の処理として負荷増量係数klthwを「1.0」とした後、ステップS112(図5)に進む。また、「FWL>1.0」であって機関低温時である旨判断されると、ステップS105に進む。ステップS105〜〜S109の処理は、負荷増量係数klthwをエンジン負荷率klsmに基づき算出するだけでなく、吸入空気量Gaも加味して算出するためのものである。
ECU92は、ステップS105の処理として、エンジン負荷率klsmに基づき図7のマップを参照して基本負荷増量係数klthwBを算出する。図7から明らかなように、基本負荷増量係数klthwBは、エンジン負荷率klsmが大きくなるほど「1.0」から離れて大きくなる。ECU92は、続くステップS106の処理として、エンジン11が始動開始してから時間SAが経過したか否かを判断する。この時間SAとしては、エンジン始動開始した後にエンジン11が始動完了するのに十分な時間(例えば一秒)が採用される。
そして、ステップS106の処理において、肯定判定(YES)であればステップS107の処理として、吸入空気量Gaに基づき図8のマップを参照してklthw用補正係数kGaを算出する。図8から明らかなように、klthw用補正係数kGaは、吸入空気量Gaが多くなるほど小さくなって「1.0」に近づくようになる。
ECU92は、続くステップS109の処理として、基本負荷増量係数klthwBにklthw用補正係数kGaを乗算することにより負荷増量係数klthwを算出する。klthw用補正係数kGaは吸入空気量Gaが多くなるほど「1.0」に向かって小さくなるため、負荷増量係数klthwも吸入空気量Gaが多くなるほど小さくなる。
このように算出される負荷増量係数klthwに基づき燃料噴射量が増量補正されることとなるが、この増量補正量は吸入空気量Gaが多くなるほど減少するようになる。従って、エンジン負荷率klsm(負荷増量係数klthw)に基づく燃料噴射量の増量補正を吸入空気量Gaに応じて適切なものとし、燃焼室16内における混合気の空燃比が吸入空気量Gaの変化等によって適正値から過度にずれるのを抑制することができる。
一方、上記ステップS106の処理において、否定判定(NO)、即ちエンジン11の始動開始から始動完了までの期間中であれば、ステップS108の処理として、klthw用補正係数kGaが「1.0」とされ、その後に上記ステップS109の処理が実行される。このため、エンジン11の始動開始から始動完了までの間は、吸入空気量Gaが少ない状態であってもklthw用補正係数kGaによって負荷増量係数klthwが増加されることはなくなる。従って、エンジン11の始動開始から始動完了までの間のように、エンジン回転数NEが低い状態であってエンジン負荷率klsm(Ga/NE)が大きくなり、同負荷増量係数klthwが大きくなる機関運転状態のとき、この負荷増量係数klthwによる燃料噴射量の増量補正が過剰に行われることは抑制される。
上記ステップS109の処理を実行した後、ステップS110に進む。ステップS110,S111の処理は、エンジン負荷率klsmの低下等に伴い負荷増量係数klthwが「1.0」に向けて減少することにより燃料噴射量の増量補正量が減少する際、この増量補正量の減少を制限するためのものである。
仮に、こうした燃料噴射量の増量補正量の減少が制限されないとすると、同増量補正量の減少に伴いエンジン回転数NEが大きく低下する。このエンジン回転数NEの低下に伴いエンジン負荷率klsmが大きくなり、同エンジン負荷率klsm等に基づき補正される燃料噴射量の増量補正量が再び増大してエンジン回転数NEが上昇するようになる。このように負荷増量係数klthwの減少により燃料噴射量の増量補正量が過度に減少すると、エンジン回転数NEの周期的な増減(ハンチング)が発生するようになる。
しかし、上記ステップS110,S111の処理により、負荷増量係数klthwが減少して燃料噴射量の増量補正量が減少する際、この増量補正量の減少を制限することで、上記のようなエンジン回転数NEの周期的な増減を抑制することができる。上記ステップS110の処理として、ECU92は、負荷増量係数klthwが減少したか否かを判断する。そして、負荷増量係数klthwが減少した旨判断されると、ステップS111の処理として前回の負荷増量係数klthwから所定値Cを減算したものを今回の負荷増量係数klthwとする。
上記所定値Cは、こうして算出される今回の負荷増量係数klthwが前回の負荷増量係数klthwから過度に減少したものとなり、燃料噴射量の増量補正量が過度に減少してエンジン回転数NEのハンチングが生じることのない値に設定される。このようにステップS111の処理を実行した後、ステップS112に進む。また、上記ステップS110の処理において、負荷増量係数klthwが減少していない旨判断された場合もステップS112に進む。
ECU92は、ステップS112の処理として、上記式(1)を用いて、基本燃料噴射量Qbse 、低温増量係数FWL、負荷増量係数klthw、及び無効噴射量Aに基づき、最終燃料噴射量Qfin を算出した後、この最終燃料噴射量算出ルーチンを一旦終了する。ECU92は、最終燃料噴射量Qfin に基づき燃料噴射弁40を駆動制御し、同最終燃料噴射量Qfin に対応した量の燃料を吸気通路32に噴射させる。
最後に、本実施形態のエンジン負荷率klsmに基づく燃料噴射量の増量補正について図9のタイムチャートを参照して総括する。図9は、エンジン11の始動開始後のアイドル運転時など、エンジン11が冷えており吸入空気量Gaが少ない状態におけるエンジン負荷率klsm、負荷増量係数klthw、空燃比、及びエンジン回転数NEの推移を示すタイムチャートである。
例えば吸入空気量Gaが比較的多い状態を想定して、エンジン負荷率klsmに基づく負荷増量係数klthwの算出が行われると、例えば図9(a)に実線で示すように推移するエンジン負荷率klsmに対し、図9(b)に二点鎖線で示すように負荷増量係数klthwが推移するようになる。こうして算出される負荷増量係数klthwに基づき燃料噴射量の増量補正を行う場合、アイドル運転時など吸入空気量Gaが少ないときに、吸気通路32の内面等に付着する燃料の量が多くなる。
この状態にあっては、燃焼室16に供給される燃料の量が適正よりも少なくなり、燃焼室16内における混合気の空燃比が図9(c)に二点鎖線で示すように過度にリーン側の値になる。その結果、図9(d)に二点鎖線で示すようにエンジン回転数NEが低下し、このエンジン回転数NEの低下に伴いドライバビリティが悪化する。特に、燃料として揮発性の悪い夏用の燃料等が用いられると、燃焼室16に供給される燃料の量が更に少なくなって空燃比が一層リーン側の値になるため、これに伴うエンジン回転数NEの低下も大きくなり、ドライバビリティの悪化も無視できないものとなる。
しかし、本実施形態では、負荷増量係数klthwをエンジン負荷率klsmに基づき算出するだけでなく、更に吸入空気量Gaを加味して算出するようにしている。即ち、最終燃料噴射量算出ルーチンのステップS105〜S109の処理において、エンジン負荷率klsmに基づき求められる基本負荷増量係数klthwBに、吸入空気量Gaに基づき求められるklthw用補正係数kGaを乗算することにより、上記負荷増量係数klthwが算出される。
このように算出される負荷増量係数klthwは、klthw用補正係数kGaが吸入空気量Gaの増加に伴い小さくなることから、同じく吸入空気量Gaの増加に伴い小さい値として算出されるようになる。この負荷増量係数klthwに基づき燃料噴射量を増量補正することで、同増量補正量を吸入空気量Gaが多くなるほど少なくして吸入空気量Gaに応じて適切な値にすることができる。
従って、アイドル運転時など吸入空気量Gaが少ない状態のときには、負荷増量係数klthwが上記吸入空気量Gaに応じて図9(b)に実線で示すように大きくされる。この負荷増量係数klthwに基づき燃料噴射量の増量補正を行うことで、アイドル運転時など吸入空気量Gaが少ないときに吸気通路32の内面等に付着する燃料の量が多くなったとしても、燃焼室16に吸入される燃料が適正よりも少なくなることは抑制される。
その結果、燃焼室16内における混合気の空燃比が図9(c)に実線で示す状態となり、アイドル運転時など吸入空気量Gaが少なくなるときに同空燃比が過度にリーン側の値になることは抑制される。このように空燃比が過度にリーン側の値になることはないため、エンジン回転数NEが図9(d)に実線で示す状態となり、エンジン回転数NEの過度な低下に伴いドライバビリティが悪化することも抑制される。
以上詳述した処理が行われる本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)エンジン負荷率klsmに基づき求められる基本負荷増量係数klthwBを、吸入空気量Gaに基づき求められるklthw用補正係数kGaに基づき補正することで、負荷増量係数klthwを算出するようにした。そのため、エンジン負荷率klsm(負荷増量係数klthw)に基づき補正される燃料噴射量の増量補正量を、吸入空気量Gaが多くなるほど少なくして適切な値とすることができる。従って、例えばアイドル運転時など吸入空気量Gaが少ない状態のとき、吸気通路32の内面等に付着する燃料の量が多くなったとしても、燃焼室16内における混合気の空燃比が過度にリーン側の値になることは抑制される。そして、空燃比が過度にリーン側の値になってエンジン回転数NEが低下し、このエンジン回転数NEの過度な低下に伴いドライバビリティが悪化することも抑制されるようになる。
(2)上記klthw用補正係数kGaは、図8に示されるように吸入空気量Gaが多くなるほど徐々に小さくなる。こうしたklthw用補正係数kGaを基本負荷増量係数klthwBに乗算して負荷増量係数klthwが算出されるため、同負荷増量係数klthwは、吸入空気量Gaの増加に対して徐々に小さくなるという推移傾向を示すようになる。従って、上記負荷増量係数klthwに基づく燃料噴射量の増量補正も、吸入空気量Gaが増加するほど徐々に小さいものとされ、上記燃料噴射量の増量補正量を吸入空気量Gaに応じて一層適切な値とすることができる。
(3)エンジン負荷率klsmの低下等により負荷増量係数klthwが減少し、この負荷増量係数klthwに基づく燃料噴射量の増量補正量が減少する際、この増量補正量の減少が制限されることとなる。即ち、負荷増量係数klthwが減少する際、その減少幅が大きい場合であっても実際の負荷増量係数klthwの減少は、同減少に伴いエンジン回転数NEの周期的な増減(ハンチング)が生じない値である所定値Cずつに制限される。このように負荷増量係数klthwの減少を制限することにより、上記のようなハンチングを抑制することができる。
(第2実際形態)
次に、本発明の第2実施形態を図10〜図13に基づき説明する。
本実施形態では、負荷増量係数klthwを算出するためのマップとして、吸入空気量Gaが少なくなるアイドル運転時に適したものと、吸入空気量Gaが多くなる非アイドル運転時に適したものとの二種類が用いられる。そして、エンジン11がアイドル運転状態にあるか、非アイドル運転状態にあるかに応じて、上記負荷増量係数klthwを算出するためのマップを切り換えることにより、エンジン負荷率klsmに基づく燃料噴射量の増量補正に吸入空気量Gaを反映させる。
このように本実施形態では、吸入空気量Gaをエンジン負荷率klsmに基づく燃料噴射量の増量補正に反映させる仕方が第1実施形態と異なっている。従って、本実施形態においては第1実施形態と異なる部分についてのみ説明し、第1実施形態と同一の部分については詳しい説明を省略する。
図10及び図11は、本実施形態の最終燃料噴射量算出ルーチンを示すフローチャートである。この最終燃料噴射量算出ルーチンも、ECU92を通じて所定時間毎の時間割り込みにて実行される。なお、本実施形態の最終燃料噴射量算出ルーチンにおいては、第1実施形態の最終燃料噴射量算出ルーチンにおけるステップS105〜S109(図5)に相当する処理(ステップS205〜S209(図11))のみが第1実施形態と異なっている。
ECU92は、ステップS201〜S203(図10)の処理で順次エンジン負荷率klsm、基本燃料噴射量Qbse 、及び低温増量係数FWLを算出し、ステップS204の処理で低温増量係数FWLが「1.0」よりも大きく機関低温時であるか否かを判断する。そして、「FWL>1.0」でなければステップS213の処理として低温増量係数FWLを「1.0」に設定した後にステップS212(図11)に進み、「FWL>1.0」であればステップS205に進む。ステップS205〜ステップS209の処理は、吸入空気量Gaを加味してエンジン負荷率klsmに基づき負荷増量係数klthwを算出するためのものである。
ECU92は、ステップS205の処理として、アクセルポジションセンサ26からの検出信号に基づき、エンジン11がアイドル運転状態であるか否か、即ち吸入空気量Gaが少ない状態であるか多い状態であるかを判断する。そして、エンジン11がアイドル運転状態でなく、吸入空気量Gaが多い状態である旨判断されると、ステップS209に進む。ECU92は、ステップS209の処理として、エンジン負荷率klsmに基づき図13に示す非アイドル運転に適したマップを参照して負荷増量係数klthwを算出する。こうして算出される非アイドル運転(吸入空気量Gaが多い状態)に適した負荷増量係数klthwは、エンジン負荷率klsmが大きくなるほど「1.0」から離れて大きくなる。
上記のようにステップS209の処理を実行した後、ステップS210に進む。ECU92は、ステップS210の処理として、負荷増量係数klthwが減少したか否かを判断する。そして、負荷増量係数klthwが減少していれば、ステップS211の処理で前回の負荷増量係数klthwから所定値Cを減算したものを今回の負荷増量係数klthwとして設定した後、ステップS212に進む。また、上記負荷増量係数klthwが減少していなければ、直接ステップS212に進む。
一方、上記ステップS205の処理において、アイドル運転状態であって、吸入空気量Gaが少ない状態である旨判断されると、ステップS206に進む。ステップS206〜S208の処理のうち、ステップS208の処理においては、エンジン負荷率klsmに基づき図12に示すアイドル運転に適したマップを参照して負荷増量係数klthwを算出する。こうして算出されるアイドル運転(吸入空気量Gaが少ない状態)に適した負荷増量係数klthwも、エンジン負荷率klsmが大きくなるほど「1.0」から離れて大きくなる。
上記のようにステップS208の処理を実行した後、ステップS210に進む。ECU92は、ステップS210の処理として、負荷増量係数klthwが減少したか否かを判断する。そして、負荷増量係数klthwが減少していれば、ステップS211の処理で前回の負荷増量係数klthwから所定値Cを減算したものを今回の負荷増量係数klthwとして設定した後、ステップS212に進む。また、上記負荷増量係数klthwが減少していなければ、直接ステップS212に進む。
エンジン負荷率klsmの増加に対する負荷増量係数klthwの増加傾向は、上記ステップS208の処理によって算出されるアイドル運転時の負荷増量係数klthwに比べ、上記ステップS209の処理によって算出される非アイドル運転時の負荷増量係数klthwの方が小さいものとなる。従って、この負荷増量係数klthw(エンジン負荷率klsm)に基づく燃料噴射量の増量補正を、吸入空気量Gaが少なくなるアイドル運転状態のときに大きくするとともに、吸入空気量Gaが多くなる非アイドル運転状態のときに小さくし、上記燃料噴射量の増量補正量を吸入空気量Gaに応じて適切な値にすることができる。
また、上記ステップS206〜S208の処理のうち、ステップS206,S207の処理は、ステップS208の処理によって算出される負荷増量係数klthwに基づき燃料噴射量を増量補正するのに適した機関運転状態であるか否かを判断するためのものである。
即ち、ECU92は、ステップS206の処理としてエンジン11が始動開始されてから所定時間SAが経過したか否かを判断し、ステップS207の処理として上記所定時間SA経過後にエンジン回転数NEが一回でも所定値B(図9(d))未満になったか否かを判断する。アイドル運転状態であって吸入空気量Gaが少ないときには、吸気通路32の内面等への燃料付着量が増加してエンジン回転数NEが低下するが、上記所定値Bは、こうしたエンジン回転数NEの低下が生じたことを的確に判断することの可能な値に設定される。
上記ステップS206の処理とステップS207の処理とのいずれか一方で否定判定、即ちステップS208の処理によって算出される負荷増量係数klthwに基づき燃料噴射量を増量補正するのに適した機関運転状態でない旨判断されると、ステップS209に進む。このS209の処理によって、非アイドル運転時(吸入空気量Gaが多い状態)に適した負荷増量係数klthwが算出されることとなる。
従って、アイドル運転状態であっても、このアイドル運転状態(吸入空気量Gaが少ない状態)に適した負荷増量係数klthwで燃料噴射量を増量補正することが好ましくない機関運転状態であれば、非アイドル運転状態(吸入空気量Gaが少ない状態)に適した負荷増量係数klthwを用いて燃料噴射量が増量補正されることとなる。そのため、上記アイドル運転状態に適した負荷増量係数klthwで燃料噴射量を増量補正することが好ましくない機関運転状態であるとき、同負荷増量係数klthwによって燃料噴射量が増量補正されて同増量補正が過剰なものになるのを抑制することができる。
上記のようにステップS205〜211の処理を実行した後、ステップS212に進む。ECU92は、ステップS212の処理として、上記式(1)を用いて、基本燃料噴射量Qbse 、低温増量係数FWL、負荷増量係数klthw、及び無効噴射量Aに基づき、最終燃料噴射量Qfin を算出した後、この最終燃料噴射量算出ルーチンを一旦終了する。ECU92は、最終燃料噴射量Qfin に基づき燃料噴射弁40を駆動制御し、同最終燃料噴射量Qf in に対応した量の燃料を吸気通路32に噴射させる。
以上詳述した処理が行われる本実施形態によれば、上記第1実施形態に記載した(3)の効果に加え、以下に示す効果が得られるようになる。
(4)負荷増量係数klthwを算出するためのマップとして、吸入空気量Gaが少なくなる機関運転状態(アイドル運転状態)に適したマップと、吸入空気量Gaが多くなる機関運転状態(非アイドル運転状態)に適したマップとが用いられる。そして、エンジン11がアイドル運転状態か否か、即ち吸入空気量Gaが少ない状態か否かに基づき、上記二種類のマップを選択的に用いて負荷増量係数klthwが算出される。そのため、エンジン負荷率klsm(負荷増量係数klthw)に基づき補正される燃料噴射量の増量補正量を、吸入空気量Gaが多い機関運転状態のときに少なくするとともに、吸入空気量Gaが少ない機関運転状態のときに多くして適切な値とすることができる。従って、例えばアイドル運転時など吸入空気量Gaが少ない状態のとき、吸気通路32の内面等に付着する燃料の量が多くなったとしても、燃焼室16内における混合気の空燃比が過度にリーン側の値になることは抑制される。そして、空燃比が過度にリーン側の値になってエンジン回転数NEが低下し、このエンジン回転数NEの過度な低下に伴いドライバビリティが悪化することも抑制されるようになる。
なお、上記各実施形態は、例えば以下のように変更することもできる。
・上記各実施形態では、負荷増量係数klthwが減少する際、その減少を所定値Cずつ行うことで、負荷増量係数klthwに基づき補正される燃料噴射量の増量補正量の減少を制限したが、本発明はこれに限定されない。例えば上記増量補正量の増加と減少との間にヒステリシスを設定したり、同増量補正量の減少にディレーを設定したりして、当該増量補正量の減少を制限してもよい。
・第2実施形態では、アイドル用の負荷増量係数klthwが算出されるときのみ、上記負荷増量係数klthwの減少に関して制限を加えたが、非アイドル用の負荷増量係数klthwが算出されるときにも同様の制限を加えるようにしてもよい。この場合、最終燃燃料噴射量算出ルーチンのステップS209(図11)の処理を実行した後、ステップS212に進むのではなくステップS210に進むようにすればよい。
・上記各実施形態において、必ずしも上記負荷増量係数klthwの減少に関して制限を加える必要はない。
・第2実施形態では、吸入空気量が少ない状態か多い状態かをアイドル運転時か非アイドル運転時かによって判断したが、これに代えてエアフローメータからの検出信号に基づき求められる吸入空気量Gaを用いて、直接的に吸入空気量が少ない状態か多い状態かを判断してもよい。
・第1実施形態においては、吸入空気量Gaが増加するほど徐々にklthw用補正係数kGaが小さくなるようにすることで、負荷増量係数klthwが吸入空気量Gaの減少に伴い徐々に減少するようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、吸入空気量Gaが少ない状態に適したklthw用補正係数kGaと、吸入空気量Gaが多い状態に適したklthw用補正係数kGaとのいずれかを、そのときの吸入空気量Gaに応じて選択的に用いるようにしてもよい。
第1実施形態の燃料噴射量制御装置が適用されるエンジンを示す断面図。 エンジン負荷率klsmの変化に対する吸気通路の内面等に付着した燃料の揮発量の推移を示すグラフ。 吸入空気量Gaの変化に対する吸気通路の内面等への燃料の付着率の推移を示すグラフ。 第1実施形態における最終燃料噴射量Qfin の算出手順を示すフローチャート。 第1実施形態における最終燃料噴射量Qfin の算出手順を示すフローチャート。 低温増量係数FWLを算出する際に参照されるマップ。 基本負荷増量係数klthwBを算出する際に参照されるマップ。 klthw用補正係数kGaを算出する際に参照されるマップ。 エンジン11の始動開始後のアイドル運転時におけるエンジン負荷率klsm、負荷増量係数klthw、空燃比、及びエンジン回転数NEの推移を示すタイムチャート。 第2実施形態における最終燃料噴射量Qfin の算出手順を示すフローチャート。 第2実施形態における最終燃料噴射量Qfin の算出手順を示すフローチャート。 負荷増量係数klthwを算出する際に参照されるマップ。 負荷増量係数klthwを算出する際に参照されるマップ。
符号の説明
11…エンジン、11b…水温センサ、14c…クランクポジションセンサ、26…アクセルポジションセンサ、28…エアフローメータ、40…燃料噴射弁、92…電子制御ユニット(ECU)。

Claims (1)

  1. 内燃機関において一回の燃焼サイクルが行われる際に燃焼室に吸入される吸気の量である機関負荷に基づいて機関低温時に燃料噴射量の増量補正を行う内燃機関の燃料噴射量制御装置において、
    前記燃料噴射量の増量補正を行うための補正値をアイドル運転時に非アイドル運転時よりも大きな値となるように算出する補正値算出手段を備える
    ことを特徴とする内燃機関の燃料噴射量制御装置。
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