JP2006083658A - 手摺りの取り付け装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】笠木の上に支柱を固定するビスが外部に露見しないため、外観的に仕上がりの体裁が向上すると共に、笠木と支柱の結合部分において防水性が優れ、構造が簡単で施工性に優れた手摺りの取り付け装置を提供する。
【解決手段】上端に手摺り4を固定する支柱3の下端を笠木2の上面に、笠木2の下面側から支柱3にねじ込んだビス17によって固定し、建物立ち上り部1の上面に固定した笠木取付け金具5とその上に被せる笠木2に、笠木2を笠木取付け金具5上に押し込むことによって互に係合する固定部を設け、この笠木2の下面で支柱3の直下位置に、下面が建物立ち上り部1の上面に当接する補強金具6を固定する。
【選択図】図2

Description

この発明は、建物のバルコニーやベランダ等の立ち上り部の上端に、笠木を備えた手摺りを固定するための手摺りの取り付け装置に関する。
図1に示すように、建物のバルコニーやベランダ等の立ち上り部1の上端は、防水のために笠木2で覆うと共に、笠木2の上に必要な高さの支柱3を立設してその上端に手摺り4を取付け、安全性を確保するようにしている。
従来、建物の立ち上り部に笠木とその上に手摺りを固定する取り付け装置の一般的な構造は、建物の立ち上り部の上面に支柱補強金具を所定間隔の配置で固定し、支柱補強金具の上に笠木を載せて立ち上がり部に被せ、下端に取付け座を設けた支柱を笠木上に重ね、取付け座の上面側から笠木を介して支柱補強金具にビスをねじ込むことによって支柱を笠木上に固定し、この支柱の上端に手摺りを固定するようになっている。
また、別の取り付け装置として、建物の立ち上り部の上面に支柱補強金具を所定間隔の配置で固定し、支柱補強金具の上に笠木を載せて立ち上がり部に被せ、この笠木の上面に載置した支柱取付け金具から支柱補強金具にビスをねじ込んで笠木を固定し、下端を支柱取付け金具に外嵌した支柱を支柱取付け金具にビスで固定するようにした構造や、建物の立ち上り部の上面に支柱取付け金具を所定間隔の配置で固定し、笠木に支柱取付け金具へ外嵌する角孔を設け、笠木の上に突出する支柱取付け金具に支柱の下端を嵌め込んでビスで固定する構造が提案されている(特許文献1と2参照)。
特開平6−212766号公報 特開平10−183927号公報
ところで、上記した従来の取り付け装置は、笠木の上に支柱を固定するビスが露見するため、外観的に仕上がりの体裁が悪いだけでなく、笠木と支柱の結合部分において防水処理の必要が生じることになり、その分構造が複雑となって施工性が悪いという問題がある。
そこで、この発明の課題は、笠木の上に支柱を固定するビスが外部に露見しないため、外観的に仕上がりの体裁が向上すると共に、笠木と支柱の結合部分において防水性が優れ、構造が簡単で施工性に優れた手摺りの取り付け装置を提供することにある。
上記のような課題を解決するため、請求項1の発明は、上端に手摺りを固定する支柱の下端を笠木の上面に、笠木の下面側から支柱にねじ込んだビスによって固定し、前記笠木を取付ける建物立ち上り部の上面に笠木取付け金具を固定し、この笠木取付け金具とその上に被せる笠木に、笠木を笠木取付け金具上に押し込むことによって互に係合する固定部を設け、前記笠木の下面で支柱の直下位置に、下面が建物立ち上り部の上面に当接する補強金具を固定した構成を採用したものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、上記補強金具が、断面が下向きコ字状で両側の下端部に接地板を設けた補強金具本体と、この補強金具本体の内部に納まる断面が角筒状となる増強材との組み合わせからなり、前記補強金具本体を笠木の下面に、その接地板が笠木の長さ方向に沿って両側に位置する配置で重ね、更にこの補強金具本体の内部中央に増強材を重ね、補強金具本体と増強材の重なり部分を支柱にねじ込むビスによって笠木に固定し、この状態で補強金具本体の接地板と増強材の下面が同一平面になっている構成を採用したものである。
ここで、笠木取付け金具は、建物立ち上り部の幅方向に長いベース板の中央に笠木受け板と、両端に上端が内側に向く弧状となる立ち上り壁を設け、この笠木取付け金具の上に被せる笠木の下面で両側の位置に、前記立ち上り壁に外接する係合片を設け、この係合片の下端と立ち上り壁の外面に、笠木を笠木取付け金具上に押し込むことによって互に係合する固定部が設けられている。
また、上記増強材は、断面が下向きコ字状の本体と、この本体の下端開口にスライド可能に取付けた蓋部材とによって形成され、蓋部材の下面が補強金具本体の接地板の下面と同一平面になっている。
更に、支柱は内部四隅にビスねじ込み溝が設けられた角筒に形成され、補強金具本体と増強材の重なり部分を四箇所の位置において支柱にねじ込むビスによって笠木に固定されるようになっている。
この発明によると、支柱の下端を笠木の上面に、笠木の下面側から支柱にねじ込んだビスによって固定したので、笠木の上に支柱を固定するビスが外部に露見しないため、外観的に仕上がりの体裁が向上すると共に、笠木と支柱を予め結合することにより、笠木を笠木取付け金具に被せて係止するだけで、笠木と支柱の取り付けが同時に行え、施工性が大幅に向上する。
また、笠木の上に支柱を固定するビスが支柱の内部に納まることで、笠木と支柱の結合部分の防水性が向上し、特に別途防水処理を施す必要がないので、構造の簡略化と施工性の向上が図れることになる。
更に、笠木の下面で支柱の直下位置に、下面が建物立ち上り部の上面に当接する補強金具を固定したので、支柱の起立強度が向上し、特に、補強金具の下面が建物立ち上り部の上面に当接することにより、支柱の前後及び左右方向の負荷に対する支持強度が向上し、安全性の面からも優れたものとなる。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図示のように、手摺りの取り付け装置は、建物立ち上り部1の上面に所定の間隔配置で固定する笠木取付け金具5と、この笠木取付け金具5の上に被せて取り付ける笠木2と、笠木2の上に立設する支柱3と、この支柱3の上端に固定する手摺り4と、前記笠木2の下面に固定する補強金具6で形成されている。
上記笠木2は、図2のように、建物立ち上り部1の上部を覆うことのできる幅の断面略下向きコ字状に、アルミ等の材料を用いて押出成形されている。
上記、笠木取付け金具5は、建物立ち上り部1の幅方向に長いベース板7の中央に上端が水平となる笠木受け板8と、両端に上端が内側に向く弧状となる立ち上り壁9を設け、ベース板7のビス孔10から建物立ち上り部1にねじ込むビス11によって、建物立ち上り部1に固定される。
この笠木取付け金具5の上に被せる上記笠木2の下面で両側の位置に、前記立ち上り壁9に外接する係合片12を設け、この係合片12の下端と立ち上り壁9の外面に、笠木2を笠木取付け金具5上に押し込むことによって互に係合する一対の固定部が設けられている。
図示の場合、この固定部は、立ち上り壁9に外面に設けた係合溝13と、係合片12の下端に設けた係合溝へ係止する係止突条14の組み合わせによって形成され、笠木2を笠木取付け金具5上に押し込むことによって係合溝13と係止突条14が互に係合し、笠木2の下面中央が笠木受け板8で受けられることになる。
なお、立ち上り壁9には、係合溝13の下に係合片12の下降を阻止する支持壁15が設けてある。
上記支柱3は、内部四隅の全長にビスねじ込み溝16が設けられた角筒に形成され、笠木2の下面側から支柱3にねじ込んだビス17によって、笠木2上に起立するよう固定され、その上端に手摺り4がビス18のねじ込みによって固定される。図2の場合、支柱3の側面には、複数本の横格子19をビス20で固定した例を示している。
上記補強金具6は、図4のように、断面が下向きコ字状で両側の下端部に水平の接地板21を設けたアルミ等の補強金具本体22と、この補強金具本体22の内部に納まる断面が角筒状となるアルミ等の増強材23との組み合わせからなり、補強金具本体22の上面四箇所と増強材23の上面四箇所に、ビス17の挿通孔24と25が設けられている。
上記増強材23は、断面が下向きコ字状の本体26と、この本体26の下端開口にスライド可能に取付けた蓋部材27とによって形成され、補強金具本体22の内部に増強材23を納めた状態で、蓋部材27の下面が補強金具本体22の接地板21の下面と同一平面になっている。
上記補強金具本体22は、笠木2の下面にその接地板21が笠木2の長さ方向に沿って両側に位置する配置で重ね、更に、この補強金具本体22の内部中央に増強材23を重ね、補強金具本体22と増強材23の重なり部分を、四箇所の位置において、挿通孔24と25から支柱3にねじ込むビス17によって笠木2に固定し、笠木2を笠木取付け金具5に被せた状態で、補強金具本体22の接地板21と増強材23の下面が立ち上がり部1の上面に接地するようになっている。
なお、手摺り4は、支柱3の上端にビス18で固定するベース部材4aと、これに被せて取付けるカバー部材4bとの組み合わせによって形成されている。
この発明の手摺りの取り付け装置は、上記のような構成であり、建物の立ち上がり部1に手摺り4を取付けるには、図3のように、笠木2における支柱3の両側に笠木取付け金具5が位置するような配置で、立ち上がり部1の上面に笠木取付け金具5をビス11で固定し、また、笠木2の下面には、補強金具本体22と増強材23を重ね、この重なり部分を四箇所の位置において、笠木2の上面に位置させた支柱3にビス17をねじ込み、支柱3を笠木2に固定しておく。
上記笠木取付け金具5と増強材23は、その長さ方向が立ち上がり部1の幅方向に沿う配置となるようにし、補強金具本体22は、その接地板21が笠木2の長さ方向に沿って両側に位置する配置にする。
次に、笠木2を笠木取付け金具5から立ち上がり部1に被せるようにすれば、笠木2の下面両側に設けた係止突条14が笠木取付け金具5の立ち上り壁9に載り、この状態で、笠木2を笠木取付け金具5に向けて上から押し込むと、係止突条14が立ち上り壁9の外面を強制的に通過し、係合溝13と係止突条14が互に係合し、係止突条14が支持壁15で下降しないよう支持され、これによって、笠木2の上方への抜け止めとなり、同時に笠木2の下面中央が笠木受け板8で受けられ、図2のように、立ち上がり部1の上にこれを覆うように笠木2が固定される。
上記のように、立ち上がり部1の上に笠木2を固定すると、同時にこの笠木2の上に支柱3が起立することになり、笠木2の固定と支柱3の固定が同時に行われることになり、この後、支柱3の上端に手摺り4をビス18で固定し、側面に横格子19をビス20で固定すれば、立ち上がり部1に対する手摺り4の取り付けが完了する。
上記のように、建物の立ち上がり部1に固定した笠木取付け金具5に笠木2を被せて取付ければ、笠木2と支柱3の固定が同時に行え、笠木2に支柱3を固定するビス17は支柱3の内部に納まり、ビス17が外部に露見しないので、仕上がりの外観形状が向上すると共に、笠木2と支柱3の固定部分の防水も確保できる。
また、図7のように、笠木2の下面に固定した補強金具本体22と増強材23は、その下面が笠木取付け金具5に笠木2を被せて取付けた状態で、建物の立ち上り部1の上面に重なるので、この補強金具本体22及び増強材23と固定化した支柱3の、前後及び左右横方向への負荷に対する支持強度が向上することになる。
立ち上り部の上端に笠木を備えた手摺りの固定した状態を示す斜視図 立ち上り部の上端に笠木を備えた手摺りの固定した状態を示す縦断側面図 笠木取付け金具と笠木の分解斜視図 補強金具と笠木の分解斜視図 立ち上り部の上端に固定した笠木と補強金具を示す縦断側面図 笠木と支柱の固定部分を拡大した縦断側面図 補強金具と笠木の固定部分を拡大した縦断正面図 笠木と補強金具の固定部分を示す底面図
符号の説明
1 立ち上り部
2 笠木
3 支柱
4 手摺り
5 笠木取付け金具
6 補強金具
7 ベース板
8 笠木受け板
9 立ち上り壁
10 ビス孔
11 ビス
12 係合片
13 係合溝
14 係止突条
15 支持壁
16 ビスねじ込み溝
17 ビス
18 ビス
19 横格子
20 ビス
21 接地板
22 補強金具本体
23 増強材
24 挿通孔
25 挿通孔
26 本体
27 蓋部材

Claims (2)

  1. 上端に手摺りを固定する支柱の下端を笠木の上面に、笠木の下面側から支柱にねじ込んだビスによって固定し、前記笠木を取付ける建物立ち上り部の上面に笠木取付け金具を固定し、この笠木取付け金具とその上に被せる笠木に、笠木を笠木取付け金具上に押し込むことによって互に係合する固定部を設け、前記笠木の下面で支柱の直下位置に、下面が建物立ち上り部の上面に当接する補強金具を固定した手摺りの取り付け装置。
  2. 上記補強金具が、断面が下向きコ字状で両側の下端部に接地板を設けた補強金具本体と、この補強金具本体の内部に納まる断面が角筒状となる増強材との組み合わせからなり、前記補強金具本体を笠木の下面に、その接地板が笠木の長さ方向に沿って両側に位置する配置で重ね、更にこの補強金具本体の内部中央に増強材を重ね、補強金具本体と増強材の重なり部分を支柱にねじ込むビスによって笠木に固定し、この状態で補強金具本体の接地板と増強材の下面が同一平面になっている請求項1に記載の手摺りの取り付け装置。
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