JP2006082837A - 長尺物用パレット及びそのパレットへの搬送物の積載方法並びにそのパレットを用いる輸送容器への搬送物の搬送方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本長尺物用パレットPは、複数の長尺物Lが並列され且つ段積みされた状態で輸送容器(ドライコンテナC)内に収容される長尺物用パレットであって、パレット本体1と、パレット本体に長尺物の並列方向に所定間隔で立設される一対の支柱5a,5bと、を備え、一対の支柱は、パレット本体に長尺物の軸方向に沿って複数設けられており、一対の支柱の間には、長尺物が載置される載置部材10a〜10dが挿設され、載置部材には、載置部材に載置された長尺物の軸方向への飛出しを防止する飛出し防止部材13a〜13dが設けられ、飛出し防止部材が、載置部材の上に載置された長尺物の軸方向の端面に対向又は当接していることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
しかし、上記従来方法では、木箱を採用しているので、大量の木材を使用する必要があり、木箱自体が極めて高額であり、また木箱の製作に時間がかかり、全体の輸送費用が高騰してしまうといった問題があった。特に、軸方向長さの異なる長尺物を木箱で梱包するには、木箱内に詰め物をする必要があり、更に輸送費用が高騰していた。また、木箱を採用した輸送では、通常、40フィートドライコンテナに対して約9ton程度の長尺物が収容されており、輸送容器への積載効率が悪いものであった。
また、上記特許文献1〜3では、多数の長尺物を互いに接触した状態で積重ねるようにしているので、長尺物用パレットへの長尺物の積載時や輸送容器の輸送時等に、長尺物同士の衝突、摩擦接触等により長尺物が損傷してしまう恐れがあった。
なお、輸送対象である長尺物の形状等は様々なものがあり、これらに対応して長尺物の軸方向への飛出しを防止できる手段の出現が望まれている。
しかし、上記(1)形態では、大型で且つ高価なストライドを用いる必要があり、やはり全体の輸送コストが高騰してしまうといった問題がある。また、上記(2)形態では、パレットの下面部とステージ及び輸送容器の床面とが摩擦接触され、パレット、ステージ、輸送容器の床面等が損傷してしまう等の問題がある。
また、ドライコンテナに長尺物積載パレットを搬入する場合、その長尺物積載パレットを真直ぐに(直進性を保って)搬送することが要求され、この要求が満たされないと、(a)ドライコンテナ内に傾いた状態で搬入された長尺物積載パレットが、その搬出の際に、ドライコンテナの内壁に擦って(摩擦接触)しまい搬出が極めて困難なものとなってしまう、(b)長尺物積載パレットがドライコンテナ内壁に衝突して、長尺物、パレット、ドライコンテナ等が損傷してしまう等の問題があった。しかしながら、上記特許文献1には、ドライコンテナに長尺物積載パレットを搬入する際のパレットの直進性を確保する手段について何ら開示及び示唆されていない。
以上より、ドライコンテナ(特に、40フィートドライコンテナ)に対して輸送貨物(長尺物積載パレット)を一度に搬送することができる現実的な搬送方法の出現が望まれている。
1.複数の長尺物が並列され且つ段積みされた状態で輸送容器内に収容される長尺物用パレットであって、
パレット本体と、該パレット本体に前記長尺物の並列方向に所定間隔で立設される一対の支柱と、を備え、該一対の支柱は、該パレット本体に前記長尺物の軸方向に沿って複数設けられており、
前記一対の支柱の間には、前記長尺物が載置される載置部材が挿設され、該載置部材には、該載置部材に載置された該長尺物の軸方向への飛出しを防止する飛出し防止部材が設けられ、該飛出し防止部材が、前記載置部材の上に載置された前記長尺物の軸方向の端面に対向又は当接していることを特徴とする長尺物用パレット。
2.前記飛出し防止部材が、前記一対の支柱の間に挿入されて前記載置部材の上に載置されている上記1.記載の長尺物用パレット。
3.前記載置部材及び前記飛出し防止部材が、前記長尺物の並列方向に延びる長尺状になされ、前記支柱が、該一対の支柱の間に挿入される前記載置部材の長尺方向の両端部を上下方向に案内する第1案内部と、該一対の支柱の間に挿入される前記飛出し防止部材の長尺方向の両端部を上下方向に案内する第2案内部と、を有する上記2.記載の長尺物用パレット。
4.前記支柱が、横断面コの字状になされ、且つ、前記第1案内部としての案内溝と、前記飛出し防止部材の長尺方向の両端部に形成された切欠部を上下方向に案内する前記第2案内部としての案内片と、を有する上記3.記載の長尺物用パレット。
5.前記一対の支柱が、第1長尺物に対応して設けられる一対二組の第1支柱と、該第1長尺物より軸方向長さの短い第2長尺物に対応して設けられる一対二組の第2支柱と、を有する上記1.乃至4.のいずれか一項に記載の長尺物用パレット。
6.前記一対の第1支柱の二組が、前記パレット本体の前後方向の中心から前後対称に配設され、前記一対の第2支柱の二組が、前記パレット本体の前後方向の中心から前後対称に配設されている上記5.記載の長尺物用パレット。
7.前記載置部材が角材よりなされ、前記飛出し防止部材及び前記支柱が鋼材よりなされている上記1.乃至6.のいずれか一項に記載の長尺物用パレット。
8.前記載置部材が、該載置部材に載置された前記長尺物の横方向への移動を防止する横移動防止部を有する上記1.乃至7.のいずれか一項に記載の長尺物用パレット。
9.前記輸送容器がドライコンテナである上記1.乃至8.のいずれか一項に記載の長尺物用パレット。
10.上記1.乃至9.のいずれか一項に記載の長尺物用パレットへの長尺物の積載方法であって、
前記一対の支柱の間に前記載置部材の両端部を挿入して、該載置部材を所定の高さ位置に位置決めする工程〔a〕と、
所定の高さ位置に位置決めされた前記載置部材の上に前記長尺物を並列させると共に、所定の高さ位置に位置決めされた前記載置部材に前記飛出し防止部材を設けて、該飛出し防止部材を該載置部材の上に載置された前記長尺物の軸方向の端面に対向又は当接させる工程〔b〕と、を備え、
前記〔a〕工程及び前記〔b〕工程を必要に応じて繰り返し行うことを特徴とする長尺物用パレットへの長尺物の積載方法。
11.上記1.乃至9.のいずれか一項に記載の長尺物用パレットを用いる輸送容器への長尺物の搬送方法であって、
前記長尺物用パレットの前記パレット本体の下側には、下方及び該パレット本体の前後方向を開放してなる下部開放空間が形成されており、
所定位置の前記輸送容器の一端開口部に近接するステージの床面上に、前記長尺物用パレットの前記下部開放空間を構成する底面を水平移動自在に支持する第1滑動体と、該第1滑動体を昇降させる第1昇降体とを備える第1昇降滑動装置を用意すると共に、
所定位置の前記輸送容器の床面上に、前記長尺物用パレットの前記下部開放空間を構成する底面を水平移動自在に支持する第2滑動体と、該第2滑動体を昇降させる第2昇降体とを備える第2昇降滑動装置を用意し、
前記第1昇降滑動装置と前記第2昇降滑動装置との間で、複数の前記長尺物を積載してなる前記長尺物用パレットを、前記ステージ又は前記輸送容器の床面より浮上させた状態で水平移動させて受け渡すようにしたことを特徴とする輸送容器への長尺物の搬送方法。
12.上記1.乃至9.のいずれか一項に記載の長尺物用パレットを用いる輸送容器への長尺物の搬送方法であって、
前記長尺物用パレットの前記パレット本体の下側には、下方及び該パレット本体の前後方向を開放してなる下部開放空間が形成されており、
前記下部開放空間を構成する底面を支持するパレット支持部材と、該パレット支持部材を昇降させる昇降手段と、を有する床面上を走行可能な搬送台車を用意し、該搬送台車を、複数の前記長尺物を積載してなる前記長尺物用パレットの前記下部開放空間内に進入させ、前記昇降手段により上昇される前記パレット支持部材が前記底面を支持して前記長尺物用パレットを床面より浮上させ、その浮上状態で、該搬送台車を走行させて前記長尺物用パレットを水平方向に移送し、前記昇降手段により下降される前記パレット支持部材が前記底面の支持を解除して前記長尺物用パレットを床面上に載置させるようにしたことを特徴とする輸送容器への長尺物の搬送方法。
13.前記搬送台車が走行する走行部、及び該走行部を走行する該搬送台車に設けた被案内部を案内する案内部が設けられ且つ床面上を走行可能な案内本体を有する案内具を用意し、先ず、前記搬送台車を搭載した状態の前記案内具を、所定位置の前記輸送容器の一端開口部に近接するステージの床面上に用意し、次に、前記案内具を、前記ステージ及び前記輸送容器の床面上を走行させて該輸送容器内に位置させ、次いで、前記ステージの床面上に複数の前記長尺物を積載してなる前記長尺物用パレットを載置し、その後、前記搬送台車を、前記案内具の前記走行部及び前記ステージの床面上を走行させて、前記長尺物用パレットの前記下部開放空間内に進入させた状態で該ステージ上に位置させ、次に、前記昇降手段により前記パレット支持部材を上昇させ、該パレット支持部材が前記底面を支持して前記長尺物用パレットを床面より浮上させ、次いで、前記搬送台車を、前記ステージ及び前記案内具の前記走行部の床面上を走行させて、浮上状態の前記長尺物用パレットを前記輸送容器内に位置させ、その後、前記昇降手段により前記パレット支持部材を下降させ、該パレット支持部材が前記底面の支持を解除して前記長尺物用パレットを前記輸送容器の床面上に載置させ、次に、前記搬送台車を搭載した状態の前記案内具を、前記輸送容器及び前記ステージの床面上を走行させて該ステージ上に位置させ、前記輸送容器内に長尺物を搬入させるようにした上記12.記載の輸送容器への長尺物の搬送方法。
また、前記飛出し防止部材が、前記一対の支柱の間に挿入されて前記載置部材の上に載置されている場合は、一対の支柱の間に飛出し防止部材を挿入して落とし込むようにしているので、長尺材の積載作業をさらに迅速且つ簡易に行うことができる。
また、前記載置部材及び前記飛出し防止部材が長尺状になされ、前記支柱が第1案内部と第2案内部とを有する場合は、載置部材が、第1案内部により案内されて下段の長尺物の上に載置され、飛出し防止部材が、第2案内部により案内されて載置部材の上に載置される。このように、一対の支柱の間に載置部材及び飛出し防止部材を挿入して落とし込むようにしているので、長尺材の積載作業をさらに迅速且つ簡易に行うことができる。
また、前記支柱が、横断面コの字状になされ、且つ、案内溝と案内片とを有する場合は、載置部材及び飛出し防止部材をより円滑に案内することができる。
また、前記一対の支柱が第1支柱と第2支柱とを有する場合は、軸方向長さの異なる第1及び第2長尺物を混載する際に、これら第1及び第2長尺物の軸方向への飛出しが防止される。
また、前記一対の第1支柱及び前記一対の第2支柱のそれぞれの二組が、前記パレット本体の前後方向の中心から前後対称に配設されている場合は、軸方向長さの異なる第1及び第2長尺物を混載する際に、これら第1及び第2長尺物の軸方向の中心位置をパレット本体の中心位置と一致させることができ、バランス良く長尺物を積載することができる。
また、前記載置部材が角材よりなされ、前記飛出し防止部材及び前記支柱が鋼材よりなされている場合は、載置部材が緩衝機能を発揮して長尺材の損傷等をより確実に抑制できると共に、飛出し防止部材及び支柱によってパレット全体の強度を向上させることができる。
また、前記載置部材が横移動防止部を有する場合は、載置部材に載置された長尺物の横方向への移動をより確実に防止することができる。
また、前記輸送容器がドライコンテナである場合は、一般的に保有数が高く、安価であり、確保も容易であり、さらに気密性に優れたドライコンテナを使用して長尺物を輸送することができる。
本発明の長尺物用パレットへの長尺物の積載方法によると、一対の支柱の間に挿設される載置部材の上に長尺物が載置され、この載置部材に設けられる飛出し防止部材が、載置部材の上に載置された長尺物の端面に対向又は当接している。従って、パレットの搬送時、輸送容器の輸送時等に、飛出し防止部材により長尺物の軸方向への飛び出しが防止される。また、上下に段積みされる長尺物は載置部材により仕切られて互いに直接的に接触しないので、パレットへの長尺物の積載時、パレットの搬送時、輸送容器の輸送時等に長尺物同士の衝突や摩擦接触等により長尺物を損傷させてしまうことを抑制できる。また、飛出し防止部材が載置部材に設けられているので、載置部材の上に載置される長尺物の縦断面形状(例えば、外径等)に拘わらず、飛出し防止部材により長尺物の軸方向への飛出しを防止することができる。また、縦断面形状の異なる長尺物を1つのパレットに混載することができる。
本発明の長尺物用パレットを用いる輸送容器への長尺物の搬送方法によると、第1昇降滑動装置及び第2昇降滑動装置を備える搬送手段を用いて、輸送容器に対して長尺物を効率良く搬送することができる。特に、ドライコンテナ(特に40フィートのドライコンテナ)に対して直進性を保って長尺物積載パレットを一度に搬送することができる。
他の本発明の長尺物用パレットを用いる輸送容器への長尺物の搬送方法によると、搬送台車を備える比較的簡易且つ安価な構造の搬送手段を用いて、輸送容器に対して長尺物を効率良く搬送することができる。特に、ドライコンテナ(特に40フィートのドライコンテナ)に対して長尺物積載パレットを一度に搬送することができる。
また、搬送台車と共に案内具を採用する場合は、ドライコンテナ(特に40フィートのドライコンテナ)に対して直進性を保って長尺物積載パレットを一度に搬送することができる。
本実施形態に係る長尺物用パレット(以下、単にパレットとも記載する。)は、複数の長尺物が並列され且つ段積みされた状態で輸送容器内に収容されるパレットである。
尚、上記「前後方向」とは、パレット本体の前後方向を示し、パレットに積載される長尺物の軸方向と一致する方向を意味する。また、「パレット本体の左右方向」とは、パレットに積載される長尺物の並列方向と一致する方向を意味するものとする。
なお、上記「所定間隔」とは、パレット本体や長尺物等の形態(大きさ、形状等)に応じて任意に決められる間隔を意味する。この点は、以下の説明においても同様に適用されるものとする。
なお、上記「対応して設けられる」とは、積載される長尺物の軸方向の少なくとも両端部に対応するパレット本体の所定位置に設けられることを意味する。
なお、上記「挿設」とは、一対の支柱の間に、載置部材の両端部が挿入されて所定の高さ位置に位置決めされた状態を意味する。この点は、以下の説明においても同様に適用されるものとする。
なお、最下段用の載置部材は、例えば、一対の支柱を連結する上記連結部材の上に載置されたり、パレット本体の上に載置されたり、各支柱に設けられたストッパ部材の上に載置されたりすることができる。また、最上段用の載置部材は、例えば、一対の支柱の間に、その上方より最上段用の載置部材の長尺方向の両端部が挿入され、この最上段用の載置部材の両端部が各支柱に適宜固定手段(釘打ち、ネジ止め、クランプ止め、溶接等)により固定されていることができる。これにより、各支柱の剛性をより向上させることができる。
ここで、上記「1の場合はこれ単独にて、2以上の場合はこれを組み合わせると、上記輸送容器内部の平面形状の大きさと略一致するもの」とは、本パレット本体の底面を長方形状と見なした場合、輸送容器の底面と略一致する形状及び大きさとすることができる。また、様々な大きさ及び形状の2以上の本パレット本体を組み合わせて得られる底面形状が、上記輸送容器と略一致する形状及び大きさとすることができる。この組み合わせて用いるパレット本体において、例えば、パレット本体の形状を輸送容器の床面の長辺(又は短辺を)を2等分、3等分、4等分、5等分等とする形状とすることができる。同様に、その床面を1/6、2/6、3/6等の大きさのパレット本体や、2/5、3/5等の等分でない大きさのパレット本体を組み合わせてもよい。また、長辺方向を3等分し、短辺方向を2等分する床面等の大きさを持つ6等分のパレット本体、即ち、長辺方向及び短辺方向の双方向を区分けしたパレット本体を組み合わせてもよい。
本実施形態に係る積載方法は、上述の長尺物用パレットへの長尺物の積載方法であって、以下に述べる〔a〕工程及び〔b〕工程を備え、各〔a〕工程及び〔b〕工程を必要に応じて繰り返し行うことを特徴とする。
なお、「必要に応じて繰り返し行う」とは、長尺物の段積個数に応じて繰り返し行うことを意味する。
(搬送方法1)
本実施形態に係る搬送方法1は、上述の長尺物用パレットを用いる輸送容器への長尺物の搬送方法である。この搬送方法1は、前記長尺物用パレットの前記パレット本体の下側には、下方及び該パレット本体の前後方向を開放してなる下部開放空間が形成されており、所定位置の前記輸送容器の一端開口部に近接するステージの床面上に、以下に述べる第1昇降滑動装置を用意すると共に、所定位置の前記輸送容器の床面上に、以下に述べる第2昇降滑動装置を用意し、前記第1昇降滑動装置と前記第2昇降滑動装置との間で、複数の前記長尺物を積載してなる前記長尺物用パレットを、前記ステージ又は前記輸送容器の床面より浮上させた状態で水平移動させて受け渡すようにしたことを特徴とする。
また、上記第2昇降滑動装置は、通常、ステージの床面上と輸送容器の床面上との間で変位可能とされ、長尺物の搬送作業の前に、ステージの床面上にある第2昇降滑動装置が変位されて輸送容器の床面上に用意され、長尺物の搬送作業の完了後に、輸送容器の床面上にある第2昇降滑動装置が変位されてステージの床面上に戻されることとなる。この第2昇降滑動装置の変位移動は、例えば、人力で行われてもよいが、適宜変位移動手段で自動的に行われることが好ましい。この変位移動手段としては、例えば、上記水平移動手段の構成を適用することができる。
本実施形態に係る搬送方法2は、上述の長尺物用パレットを用いる輸送容器への長尺物の搬送方法である。この搬送方法2は、前記長尺物用パレットの前記パレット本体の下側には、下方及び該パレット本体の前後方向を開放してなる下部開放空間が形成されており、前記下部開放空間を構成する底面を支持するパレット支持部材と、該パレット支持部材を昇降させる昇降手段と、を有する床面上を走行可能な搬送台車を用意し、該搬送台車を、複数の前記長尺物を積載してなる前記長尺物用パレットの前記下部開放空間内に進入させ、前記昇降手段により上昇される前記パレット支持部材が前記底面を支持して前記長尺物用パレットを床面より浮上させ、その浮上状態で、該搬送台車を走行させて前記長尺物用パレットを水平方向に移送し、前記昇降手段により下降される前記パレット支持部材が前記底面の支持を解除して前記長尺物用パレットを床面上に載置させるようにしたことを特徴とする。
上記「昇降手段」は、前記パレット支持部材を昇降させ得る限り、その構造、昇降形態等は特に問わない。この昇降手段としては、例えば、膨縮機構、ジャッキ機構、リンク機構、ギヤ機構、シリンダ機構等を挙げることができる。この昇降手段は、例えば、流体{通常は、気体(特に、エア等)}の給排により膨縮する膨縮部材と、この膨縮部材と流体供給源とを連絡するための配管と、この配管の途中に設けられ且つこの膨出部材に対して流体を給排させ得る開閉バルブ機構と、を有することができる。これにより、より重い搬送物を昇降させ得ると共に、搬送物をより正確な搬送位置に位置決めできる。ここで、上記膨縮部材は、例えば、チューブ状部材であることができる。また、上記開閉バルブ機構は、例えば、その流路を切り換えて上記膨出部材に供給された流体を排出させる流体排出用バルブを有することができる。
上記案内本体は、例えば、走行部としての平板状の床部と、この床部の両側縁部から立ち上がる案内部としての案内壁部と、を有することができる。この場合、案内本体の横断面形状としては、例えば、Uの字状、L字状、角環状等を挙げることができる。
上記案内具は、例えば、上記案内本体を床面に対して昇降させる本体昇降手段を更に有することができる。これにより、輸送容器やステージ等の床面との間で摩擦接触することなく、案内具を移送させることができる。この本体昇降手段としては、例えば、上述の昇降手段の構成を適用することができる。
上記輸送容器架台及びステージの連絡部には、例えば、ステージ及び輸送容器架台の前後方向(連絡方向)及び左右方向(連絡方向と直交する方向)を位置決めする前後方向及び左右方向の位置決め手段が設けられていることができる。これにより、輸送容器架台に載置される輸送容器の床面高さとステージの床面高さとをより確実に一致させることができる。上記前後方向の位置決め手段は、例えば、ステージに設けられる被噛合部と、輸送容器架台に設けられ且つ被噛合部に上下方向から噛合う噛合部と、を有していることができる。また、上記左右方向の位置決め手段は、例えば、ステージに設けられる被係合部と、輸送容器架台に設けられ且つ被係合部に上下方向から係合する係合部と、を有していることができる。
上記架台本体の上記凸部は、例えば、前後方向(上記連絡方向)の長さ寸法の異なる輸送容器に応じた位置に着脱自在に取着されることができる。これにより、1種類の輸送架台に、長さ寸法の異なる輸送容器(例えば、40フィートコンテナ及び20フィートコンテナ)を載置することができる。
本実施例に係る長尺物用パレットP(以下、単にパレットとも記載する。)は、図1〜3に示すように、パレット本体1と、支柱連結体2a〜2eと、を備えて基本的には構成されている。
次に、上記パレットPへの長尺物Lの積載作用について説明する。なお、パレット本体1には、積載予定の長尺物Lの軸方向の両端部及び中間部に対応して複数(図中5つ)の支柱連結体2a〜2eが予め固定されているものとする。
次に、図8に示すように、各支柱連結体2a〜2eの載置部材10aの上に複数の長尺物Lを並列させると共に、載置部材10aの上に横移動防止部材12を載置して釘打ちにより両部材を固定させる。各横移動防止部材12は、長尺物Lの周面に当接している。
次いで、図9に示すように、各支柱連結体2a,2eにおける一対の支柱5a,5bの案内片9の間に、上方より飛出し防止部材13の両端部の切欠部14を挿入して、この飛出し防止部材13を、載置部材10aの上に落とし込んで所定の高さ位置に位置決めする。このとき、飛出し防止部材13は、載置部材10aの上に載置済みの長尺物Lの軸方向の端面に対向している。
次に、図11に示すように、各支柱連結体2a〜2eの載置部材10bの上に複数の長尺物Lを並列させると共に、載置部材10bの上に横移動防止部材12を載置して釘打ちにより両部材を固定させる。各横移動防止部材12は、長尺物Lの周面に当接している。
次いで、図12に示すように、各支柱連結体2a,2eにおける一対の支柱5a,5bの案内片9の間に、上方より飛出し防止部材13の両端部の切欠部14を挿入して、この飛出し防止部材13を、載置部材10bの上に落とし込んで所定の高さ位置に位置決めする。このとき、飛出し防止部材13は、載置部材10bの上に載置済みの長尺物Lの軸方向の端面に対向している。
本実施例に係る昇降滑動装置20は、図24及び25に示すように、所定位置に位置決めされるドライコンテナCの一端開口部Caに隣接するステージ21の床面上に設置される第1昇降滑動装置20aと、このステージ21及びドライコンテナCの床面上を変位可能な第2昇降滑動装置20bと、からなる。なお、上記ドライコンテナCは、トラック22のシャーシ23上に搭載されている。また、上記ステージ21は、そのドライコンテナCの床面の高さと実質的に同じ床面高さを有している。
尚、上記第2昇降滑動装置20bは、第1昇降滑動装置20aと略同じ構成であり、同じ構成部位の符号の最後には一方に「a」を他方に「b」を付けてある。
次に、上記第1及び第2昇降滑動装置20a,20bを用いた40フィートのドライコンテナCへの長尺物Lの搬入作用について説明する。
先ず、搬入作用の準備作業として、ステージ21の床面上には、第1昇降滑動装置20a、第2昇降滑動装置20b及びプッシュ・プル機構28a,28b,29a,29bが用意されている。このとき、第1及び第2昇降滑動装置20a,20bにおいて、膨張部材25a,25bは収縮されており多数のローラ27a,27bが降下した状態である。
次いで、プッシュ・プル機構28a,28b,29a,29bによって、ステージ21上の第2昇降滑動装置20bを、ドライコンテナC側に押し込んでドライコンテナCの床面上に位置させる。
その後、クレーン、フォークリフト等の荷役手段によって、ステージ21上の第1昇降滑動装置20aの上に長尺物積載パレットPが用意される。このとき、パレットPはステージ21の床面上に接地されていると共に、パレットPの下部開放空間S内に第1昇降滑動装置20aが収納されている。
次いで、プッシュ・プル機構28a,28b,29a,29bによって、浮上状態のパレットPがドライコンテナC側に向かって押し込まれる。すると、水平移動されるパレットPは、第1昇降滑動装置20aから第2昇降滑動装置20bに受け渡される。
その後、第1及び第2昇降滑動装置20a,20bにおいて、膨張部材25a,25bへのエアの供給を停止して、膨張部材25a,25bからエアを排気して収縮させる。すると、支持部材26a,26bと共に多数のローラ27a,27bが下降される。このとき、第2昇降滑動装置20bによって、パレットPがドライコンテナCの床面上に接地される。
次に、プッシュ・プル機構28a,28b,29a,29bによって、第2昇降滑動装置20bを、ステージ21側に向かって引き込んでステージ21の床面上に位置させて、一連のドライコンテナCへの長尺物Lの搬入作用が終了されることとなる。
即ち、長尺物積載パレットPを収容したドライコンテナCを、その一端開口部Caがステージ21の先端部に近接する所定位置に位置させる。次に、ステージ21上の第2昇降滑動装置20bを、ドライコンテナC側に押し込んでドライコンテナCの床面上に位置させる。このとき、パレットPの下部開放空間S内に第2昇降滑動装置20bが収納されている。その後、第1及び第2昇降滑動装置20a,20bにおいて、この膨張部材25a,25bを膨張させて多数のローラ27a,27bを上昇させる。すると、第2昇降滑動装置20bによって、パレットPがドライコンテナCの床面上から浮上される。次いで、浮上状態のパレットPがステージ21側に向かって引き込まれ、水平移動されるパレットPは、第2昇降滑動装置20bから第1昇降滑動装置20aに受け渡され、ステージ21上に搬出される。その後、ドライコンテナC内の第2昇降滑動装置20bを、ステージ21側に引き込んでステージ21上に位置させ、一連の搬出作用が終了されることとなる。
本実施例に係る搬送台車30は、図31〜33に示すように、パレットPの下部開放空間S内に進入可能な大きさ・サイズに形成されている。この搬送台車30は、所定の間隔でもって並設される左右一対の昇降ユニット31a,31bを備えている。各昇降ユニット31a,31bは、図34及び35に示すように、搬送方向に沿って延びる横断面Uの字状のベース部材32を有している。このベース部材32の内部には、その長手方向に沿って所定間隔でもって多数の回転ローラ33が水平軸回りに回転自在に支持されている。また、このベース部材32には、搬送方向に沿って延びる横断面U字状のパレット支持部材35が昇降自在に支持されている。このパレット支持部材35の上面によって、パレットPの下部開放空間Sを構成する底面が下方より載置支持される。また、両昇降ユニット31a,31bの各パレット支持部材35の長手方向の一端側は板状の連結部材36によって連結され、両昇降ユニット31a,31bは一体物とされている。この連結部材36の外面側には、左右一対の当接部37が設けられ、各当接部37には、その流路を切り換えるための流体排出用バルブとしての当接バルブ38が取着されている。
次に、上記搬送台車30を用いた40フィートのドライコンテナCからの長尺物Lの搬出作用について説明する。
先ず、搬出作用の準備作業として、ステージ21の床面上には、搬送台車30及びウインチWが用意されている。このとき、搬送台車30において、膨縮部材39は収縮されておりパレット支持部材35が降下した状態である。
次に、クレーン等によって、このステージ21上に搬出されたパレットPが所望の位置まで移送され、一連の長尺物の搬出作用が終了されることとなる。
即ち、空のドライコンテナCを、その一端開口部Caがステージ21の先端部に近接する所定位置に位置させ、ステージ21上において、パレット支持部材35によりパレットPを持ち上げた状態の搬送台車30を、ドライコンテナC側に押し込んでドライコンテナCの床面上に位置させる。その後、搬送台車30の膨縮部材39を収縮させてパレット支持部材35を降下させ、パレットPをドライコンテナCの床面上に接地させる。この状態より、パレットPの下部開放空間S内に収納された搬送台車30をステージ21側に引き戻して、一連の搬出作用が終了されることとなる。
本実施例に係る搬送台車30’は、上記搬送台車30と略同じ構成を有しており、搬送台車30と同じ構成部位には符号の後に「’」を付け詳説は省略する。
上記搬送台車30’は、図39に示すように、40フィートのドライコンテナCの全長に相当する長尺状の左右一対の昇降ユニット31a’,31b’を備えている。各昇降ユニット31a’,31b’は、図40及び41に示すように、複数の回転ローラ33’を回転自在に支持するベース部材32’と、このベース部材32’に昇降自在に支持されるパレット支持部材35’と、ベース部材32’とパレット支持部材35’との間に配設される膨縮部材39’と、を備えている。
上記パレット支持部材35’の左右の側面側には、図40及び41に示すように、その長手方向に所定間隔でもって複数の案内ローラ60(本発明に係る「被案内部」として例示する。)が垂直軸回りに回転自在に支持されている。
次に、上記搬送台車30’、案内具61a,61b及びステージ70aを用いた40フィートのドライコンテナCへの長尺物Lの搬入作用について説明する。
先ず、図39に示すように、クレーン、フォークリフト等によって、一端開口部を開口させた状態のドライコンテナCをコンテナ架台70bに載せる。このとき、ドライコンテナCの隅金具の孔部が挿入ピンに挿入されている。次に、ドライコンテナC及びステージ70aの床面の高さレベルを測定し、レベル調整が必要な場合には、ジャッキ等によりドライコンテナCを持ち上げてシム調整等を行う。
本実施例の長尺物用パレットPによると、一対の支柱5a,5bの案内溝8の間に、載置部材10a〜10dの両端部を挿入して、この載置部材10a〜10dを積載済みの長尺物Lの上に載置し、一対の支柱5a,5bの案内片9の間に、飛出し防止部材13a〜13dの両端部の切欠部14を挿入して、この飛出し防止部材13a〜13dを挿設済みの載置部材10b〜10dの上に載置し、上記載置部材10a〜10dの上には長尺物Lが並列状に載置され、上記飛出し防止部材13a〜13dが、その並列状の長尺物Lの軸方向の端面に対向するようにしたので、ドライコンテナの輸送時、パレットの搬送時等に、飛出し防止部材13a〜13dによって、パレットPに積載された長尺物Lの軸方向への飛び出しが防止される。また、上下に段積みされる長尺物Lは載置部材10a〜10dにより仕切られて互いに直接的に接触しないので、パレットPへの長尺物Lの積載時、ドライコンテナの輸送時、パレットの搬送時等に長尺物L同士の衝突や摩擦接触等により長尺物を損傷させてしまうことを抑制できる。また、飛出し防止部材13a〜13dが載置部材10a〜10dの上に載置されているので、この載置部材10a〜10dの上に載置される長尺物Lの外径に拘わらず、飛出し防止部材13a〜13dによって、パレットPに積載された長尺物Lの軸方向への飛出しを防止することができる。また、載置部材10a〜10d及び飛出し防止部材13a〜13dを、一対の支柱5a,5bの間に挿入して落とし込むだけで所定の高さ位置にセットできるので、長尺材Lの積載作業をさらに迅速且つ簡易に行うことができる。さらに、固定バンド16等によるラッシング作業を必要最小限とすることができる。以上より、様々な種類、形状の長尺物を損傷させることなく安定的に且つ輸送費用を抑えて輸送することができる長尺物用パレット及びそのパレットへの長尺物の積載方法を提供することができる。
また、本実施例の長尺物用パレットPでは、載置部材10a〜10dが角材よりなされ、飛出し防止部材13a〜13dが横断面L字状の鋼材よりなされ、支柱5a,5bが横断面コの字状の鋼材よりなされているので、載置部材10a〜10dが緩衝機能を発揮して長尺材Lの損傷等をより確実に抑制できると共に、飛出し防止部材13a〜13d及び支柱5a,5bによってパレットP全体の剛性を向上させることができる。その結果、長尺物積載パレットをクレーンにより安全に吊り下げ搬送したり、フォークリフトで持ち上げ搬送したりすることができる。
また、本実施例の長尺物用パレットPでは、最上段用の載置部材10dの両端部が一対の支柱5a,5bに固定手段(ネジ止め等)により固定されているので、さらにパレットの剛性を向上させることができる。
また、本実施例の長尺物用パレットPでは、載置部材10a〜10dの上に横移動防止部材12を設けるようにしたので、この載置部材10a〜10dに載置された長尺物Lの横方向への移動をより確実に防止することができる。
なお、上記搬送方法で使用される昇降滑動装置20は、例えば、大量の貨物を頻繁に取り扱う物流センター、C・F・S(コンテナ・フレート・ステーション)等で好適に用いられることができる。また、上記搬送方法で使用される搬送台車30は、上記昇降滑動装置20に比べて安価且つ簡易な構造であり、大量の貨物を頻繁に取り扱う必要のない貨物の受け手側等で好適に用いられることができる。
次に、上記搬送台車30’を用いた長尺物積載パレットPの搬入作業において好適に使用される他のステージ80の構成について説明する。なお、このステージ80は、上述のステージ70aと略同じ構成であり、同じ構成部位には同じ符号を付けて詳説を省略する。
尚、本実施例では、上記凸部90が架台本体89aの4隅部に設けられ、40フィートのドライコンテナCを位置決め支持するようにしたが、これに限定されず、架台本体89aの長手方向の中央部にも凸部を設け、1台のコンテナ架台88で40フィート及び20フィートのドライコンテナを位置決め支持し得るようにしてもよい。
次に、上記ステージ80及びコンテナ架台88の設置作用について説明する。
先ず、クレーン、フォークリフト等によりステージ80を設置場所へ移動する。このとき、ステージ80の上には、上記昇降ユニット31a’,31b’を収納した状態の案内具61a,61bが適宜固定手段(例えば、固定ピン等)により固定されている。次に、ステージ80の各脚部81bにおいて、高さ調整機構82に適量のシム85をセットする。なお、シム量は、事前に床レベル調整し設定される。次いで、ステージ80を設置場所(マーキング箇所)へ降ろす。
以上の結果、昇降量を必要最小限とした安価且つ小型な構造の搬送台車30’を用いて、40フィートのドライコンテナCに対して長尺物積載パレットPを良好な直進性を保って一度に搬入することができる。
また、本実施例では、架台本体89aの上面側に上部切欠部91を設けたので、フォークリフトのフォーク部fを上部切欠部91に左右方向から挿脱でき、フォークリフト等の持ち上げ式の荷役手段を用いて、架台本体89aに対してドライコンテナCを載置したり移動したりすることができる。また、本実施例では、架台本体89aの上面側には上部切欠部91に対応する位置にフォーク部案内板92を設けたので、上部切欠部91に対してフォークリフトのフォーク部f等をより円滑に挿脱させることができる。しかも、架台本体89aの強度を向上させることもできる。
さらに、例えば、図20に示すように、40フィートのドライコンテナCの平面形状の略3/5の大きさの分割パレット本体1Aと、40フィートのドライコンテナの平面形状の略2/5の大きさの分割パレット本体1Cと、を組み合わせて用いることができる。これにより、長尺物の軸方向長さに応じて効率良く長尺物を積載することができる。即ち、図21に示すように、分割パレット本体1Aからなる一方のパレットP1に、第1長尺物L1を積載すると共に、分割パレット本体1Cからなる他方のパレットP2に、第2長尺物L2を積載したり、図22に示すように、分割パレット本体1Aからなる一方のパレットP1に、第1〜第3長尺物L1〜L3を混載すると共に、分割パレット本体1Cからなる他方のパレットP2に、第4及び第5長尺物L4,L5を混載したりすることができる。
また、上記実施例において、ドライコンテナCを持ち上げ(押し下げ)その床面の高さレベルを調整するレベリング機構を設けるようにしてもよい。この場合、このレベリング機構は、ドライコンテナCの隅金具に係止し且つ昇降自在に支持された係止部材を有することが好ましい。この係止部材を、適宜駆動源又は人手により昇降させてドライコンテナのレベル調整が行われる。
また、上記実施例では、フォークリフト、ウインチ等の荷役手段によって、搬送台車30を、床面上を走行させるようにしたが、これに限定されず、例えば、作業者によって、搬送台車30を、床面上を走行させるようにしてもよい。
また、上記実施例では、走行機構63により走行可能であり且つ搬送台車30’が走行可能な床部62aを有する案内具61を例示したが、これに限定されず、例えば、図50に示すように、ステージ及びドライコンテナの床面上に載置される案内具81としてもよい。
また、上記実施例では、ドライコンテナCの全長と略同じ長さを有する案内具61a,61bを例示したが、これに限定されず、例えば、ドライコンテナの長手方向の全長の0.5倍、1.5倍、2倍等の長さを有する案内具としてもよい。
また、上記実施例では、搬送台車30’が案内具61a,61bに案内される形態を例示したが、これに限定されず、例えば、図51及び図52に示すように、パレットPに設けた案内ローラ75が、ドライコンテナCの内側壁に案内されるようにしてもよい。さらに、図53に示すように、パレットPに設けた案内ローラ75が、コンテナの床面に載置された角環材83に案内されるようにしてもよい。
Claims (13)
- 複数の長尺物が並列され且つ段積みされた状態で輸送容器内に収容される長尺物用パレットであって、
パレット本体と、該パレット本体に前記長尺物の並列方向に所定間隔で立設される一対の支柱と、を備え、該一対の支柱は、該パレット本体に前記長尺物の軸方向に沿って複数設けられており、
前記一対の支柱の間には、前記長尺物が載置される載置部材が挿設され、該載置部材には、該載置部材に載置された該長尺物の軸方向への飛出しを防止する飛出し防止部材が設けられ、該飛出し防止部材が、前記載置部材の上に載置された前記長尺物の軸方向の端面に対向又は当接していることを特徴とする長尺物用パレット。 - 前記飛出し防止部材が、前記一対の支柱の間に挿入されて前記載置部材の上に載置されている請求項1記載の長尺物用パレット。
- 前記載置部材及び前記飛出し防止部材が、前記長尺物の並列方向に延びる長尺状になされ、前記支柱が、該一対の支柱の間に挿入される前記載置部材の長尺方向の両端部を上下方向に案内する第1案内部と、該一対の支柱の間に挿入される前記飛出し防止部材の長尺方向の両端部を上下方向に案内する第2案内部と、を有する請求項2記載の長尺物用パレット。
- 前記支柱が、横断面コの字状になされ、且つ、前記第1案内部としての案内溝と、前記飛出し防止部材の長尺方向の両端部に形成された切欠部を上下方向に案内する前記第2案内部としての案内片と、を有する請求項3記載の長尺物用パレット。
- 前記一対の支柱が、第1長尺物に対応して設けられる一対二組の第1支柱と、該第1長尺物より軸方向長さの短い第2長尺物に対応して設けられる一対二組の第2支柱と、を有する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の長尺物用パレット。
- 前記一対の第1支柱の二組が、前記パレット本体の前後方向の中心から前後対称に配設され、前記一対の第2支柱の二組が、前記パレット本体の前後方向の中心から前後対称に配設されている請求項5記載の長尺物用パレット。
- 前記載置部材が角材よりなされ、前記飛出し防止部材及び前記支柱が鋼材よりなされている請求項1乃至6のいずれか一項に記載の長尺物用パレット。
- 前記載置部材が、該載置部材に載置された前記長尺物の横方向への移動を防止する横移動防止部を有する請求項1乃至7のいずれか一項に記載の長尺物用パレット。
- 前記輸送容器がドライコンテナである請求項1乃至8のいずれか一項に記載の長尺物用パレット。
- 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の長尺物用パレットへの長尺物の積載方法であって、
前記一対の支柱の間に前記載置部材の両端部を挿入して、該載置部材を所定の高さ位置に位置決めする工程〔a〕と、
所定の高さ位置に位置決めされた前記載置部材の上に前記長尺物を並列させると共に、所定の高さ位置に位置決めされた前記載置部材に前記飛出し防止部材を設けて、該飛出し防止部材を該載置部材の上に載置された前記長尺物の軸方向の端面に対向又は当接させる工程〔b〕と、を備え、
前記〔a〕工程及び前記〔b〕工程を必要に応じて繰り返し行うことを特徴とする長尺物用パレットへの長尺物の積載方法。 - 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の長尺物用パレットを用いる輸送容器への長尺物の搬送方法であって、
前記長尺物用パレットの前記パレット本体の下側には、下方及び該パレット本体の前後方向を開放してなる下部開放空間が形成されており、
所定位置の前記輸送容器の一端開口部に近接するステージの床面上に、前記長尺物用パレットの前記下部開放空間を構成する底面を水平移動自在に支持する第1滑動体と、該第1滑動体を昇降させる第1昇降体とを備える第1昇降滑動装置を用意すると共に、
所定位置の前記輸送容器の床面上に、前記長尺物用パレットの前記下部開放空間を構成する底面を水平移動自在に支持する第2滑動体と、該第2滑動体を昇降させる第2昇降体とを備える第2昇降滑動装置を用意し、
前記第1昇降滑動装置と前記第2昇降滑動装置との間で、複数の前記長尺物を積載してなる前記長尺物用パレットを、前記ステージ又は前記輸送容器の床面より浮上させた状態で水平移動させて受け渡すようにしたことを特徴とする輸送容器への長尺物の搬送方法。 - 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の長尺物用パレットを用いる輸送容器への長尺物の搬送方法であって、
前記長尺物用パレットの前記パレット本体の下側には、下方及び該パレット本体の前後方向を開放してなる下部開放空間が形成されており、
前記下部開放空間を構成する底面を支持するパレット支持部材と、該パレット支持部材を昇降させる昇降手段と、を有する床面上を走行可能な搬送台車を用意し、該搬送台車を、複数の前記長尺物を積載してなる前記長尺物用パレットの前記下部開放空間内に進入させ、前記昇降手段により上昇される前記パレット支持部材が前記底面を支持して前記長尺物用パレットを床面より浮上させ、その浮上状態で、該搬送台車を走行させて前記長尺物用パレットを水平方向に移送し、前記昇降手段により下降される前記パレット支持部材が前記底面の支持を解除して前記長尺物用パレットを床面上に載置させるようにしたことを特徴とする輸送容器への長尺物の搬送方法。 - 前記搬送台車が走行する走行部、及び該走行部を走行する該搬送台車に設けた被案内部を案内する案内部が設けられ且つ床面上を走行可能な案内本体を有する案内具を用意し、先ず、前記搬送台車を搭載した状態の前記案内具を、所定位置の前記輸送容器の一端開口部に近接するステージの床面上に用意し、次に、前記案内具を、前記ステージ及び前記輸送容器の床面上を走行させて該輸送容器内に位置させ、次いで、前記ステージの床面上に複数の前記長尺物を積載してなる前記長尺物用パレットを載置し、その後、前記搬送台車を、前記案内具の前記走行部及び前記ステージの床面上を走行させて、前記長尺物用パレットの前記下部開放空間内に進入させた状態で該ステージ上に位置させ、次に、前記昇降手段により前記パレット支持部材を上昇させ、該パレット支持部材が前記底面を支持して前記長尺物用パレットを床面より浮上させ、次いで、前記搬送台車を、前記ステージ及び前記案内具の前記走行部の床面上を走行させて、浮上状態の前記長尺物用パレットを前記輸送容器内に位置させ、その後、前記昇降手段により前記パレット支持部材を下降させ、該パレット支持部材が前記底面の支持を解除して前記長尺物用パレットを前記輸送容器の床面上に載置させ、次に、前記搬送台車を搭載した状態の前記案内具を、前記輸送容器及び前記ステージの床面上を走行させて該ステージ上に位置させ、前記輸送容器内に長尺物を搬入させるようにした請求項12記載の輸送容器への長尺物の搬送方法。
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