JP2006082781A - 小型トラック用ラジアルタイヤ及びタイヤ用金型 - Google Patents
小型トラック用ラジアルタイヤ及びタイヤ用金型 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006082781A JP2006082781A JP2004271955A JP2004271955A JP2006082781A JP 2006082781 A JP2006082781 A JP 2006082781A JP 2004271955 A JP2004271955 A JP 2004271955A JP 2004271955 A JP2004271955 A JP 2004271955A JP 2006082781 A JP2006082781 A JP 2006082781A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tire
- belt
- layer
- radial
- less
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Tires In General (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
Abstract
【課題】十分なベルト耐久性を確保することができる扁平率75%以下の小型トラック用ラジアルタイヤを提供する。
【解決手段】小型トラック用ラジアルタイヤは、一方のビード部から他方のビード部まで延在し、有機繊維コードが埋設されたカーカス層3と、カーカス層3のタイヤ径方向外側に配置され、スチールコードが埋設された3層のベルト層6と、ベルト層6のタイヤ径方向外側に配置され、有機繊維コードが埋設された2層のベルト補強層7とを備える。このベルト層6のスチールコード埋設角度は、タイヤ周方向に対し、22°以下である。又、インフレートのタイヤの外輪郭線が、デフレートのタイヤの外輪郭線と比べて、標準リムとの離反点と、タイヤセクションハイトの50%点とにおいて、タイヤラジアル方向外側に位置する。
【選択図】図1
【解決手段】小型トラック用ラジアルタイヤは、一方のビード部から他方のビード部まで延在し、有機繊維コードが埋設されたカーカス層3と、カーカス層3のタイヤ径方向外側に配置され、スチールコードが埋設された3層のベルト層6と、ベルト層6のタイヤ径方向外側に配置され、有機繊維コードが埋設された2層のベルト補強層7とを備える。このベルト層6のスチールコード埋設角度は、タイヤ周方向に対し、22°以下である。又、インフレートのタイヤの外輪郭線が、デフレートのタイヤの外輪郭線と比べて、標準リムとの離反点と、タイヤセクションハイトの50%点とにおいて、タイヤラジアル方向外側に位置する。
【選択図】図1
Description
本発明は、扁平率75%以下の低扁平率の小型トラック用ラジアルタイヤに関し、小型トラック用ラジアルタイヤの製造に使用されるタイヤ用金型に関する。
従来、小型トラック用タイヤ(10PR相当以上のサイズ)は、扁平率が100%や85%が主流であったが、15、16インチの小型トラック用タイヤについては、90年代中頃より車両の低床化に伴い、扁平率化が進み、現在は扁平率が65%のタイヤも登場している。
このような低扁平率化は、その形状保持のため、ベルト張力が増すこととなる。これにより、特にベルト端部に発生する歪は、扁平でない従来サイズのタイヤに比べ増大する傾向にあり、ベルト端部のセパレーション発生などの耐久性の懸念が増している。
特に、空気圧を500〜700kPa程度充填する小型トラック用ラジアルタイヤは、200kPa程度を充填する乗用車用のラジアルタイヤに比べ、内部歪が大きくなり、特に高耐久性を確保したタイヤの製造を行うべきである。
図7に、タイヤセンター部とショルダー部における径成長率を示す。ここで、「ショルダー径成長率」は、標準空気圧5%を充填したタイヤ外輪郭線に対し、標準空気圧100%を充填したタイヤ外輪郭線を測定し、その変化量を標準空気圧5%を充填したタイヤ外輪郭線に対する割合で表したものである。図7に示すように、扁平率が低くなるほどタイヤ外周の変化が大きく、又、特にタイヤ赤道部より、ベルト端部の外周の変化率が大きいことが分かる。
このようなベルト端部におけるベルト耐久性を向上させるため、自然平衡形状に対し、カーカスラインKを外側に突出させる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。このようなカーカスラインをとることで、ベルト端部におけるタイヤ径方向外側への膨出量が小さくなり、ベルト端に生じる層間せん断歪が小さくなり、ベルト耐久性を向上させることができる。
又、トラック・バス用の重荷重用タイヤを対象とした空気充填前後のタイヤ輪郭形状を規定する技術も開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平4−317803号公報
特開平1−202502号公報
しかしながら、上述した特許文献1及び特許文献2に開示された技術においても、近年の扁平率が75%以下の小型トラック用ラジアルタイヤに対しては、充分な耐久性を確保することは困難であった。
そこで、本発明は、上記の問題に鑑み、十分なベルト耐久性を確保することができる扁平率75%以下の小型トラック用ラジアルタイヤ及びタイヤ用金型を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の特徴は、一方のビード部から他方のビード部まで延在し、有機繊維コードが埋設された少なくとも2層のカーカス層と、カーカス層のタイヤ径方向外側に配置され、スチールコードが埋設された少なくとも2層のベルト層と、ベルト層のタイヤ径方向外側に配置され、有機繊維コードが埋設された少なくとも1層のベルト補強層とを備え、扁平率が75%以下であり、かつ、500〜700kPaの標準空気圧が充填される小型トラック用ラジアルタイヤであって、ベルト層のスチールコード埋設角度がタイヤ周方向に対し、22°以下であり、標準リムに装着し、標準空気圧100%が充填された場合のタイヤの外輪郭線が、標準リムに装着し、標準空気圧が5%が充填された場合のタイヤの外輪郭線と比べて、標準リムとの離反点と、タイヤセクションハイトの50%点とにおいて、タイヤラジアル方向外側に位置する小型トラック用ラジアルタイヤであることを要旨とする。
尚、ここで、「標準リム」とは、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book2004年度版規定のリムであり、「標準空気圧」とは、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book2004年度版の最大負荷能力に対応する空気圧であり、「標準荷重」とは、JATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book2004年度版の単輪を適用した場合の最大負荷能力に相当する荷重である。
日本以外では、荷重とは下記規格に記載されている適用サイズにおける単輪の最大荷重(最大負荷能力)のことであり、内圧とは下記規格に記載されている単輪の最大荷重(最大負荷能力)に対応する空気圧のことであり、リムとは下記規格に記載されている適用サイズにおける標準リム(または、”Approved Rim” 、”Recommended Rim”)のことである。
規格は、タイヤが生産又は使用される地域に有効な産業規格によって決められている。例えば、アメリカ合衆国では、”The Tire and Rim Association Inc. のYear Book ”であり、欧州では”The European Tire and Rim Technical OrganizationのStandards Manual”である。
又、「離反点」とは、空気入りタイヤを標準リムに装着し、標準空気圧を充填したときに、ビード部がリムフランジから離れる点である。
又、「タイヤセクションハイト」とは、周知のように、タイヤ幅方向断面において、タイヤ回転軸に垂直なリムのフランジ内壁面の延長線と、タイヤ赤道線CLとの交点からタイヤ赤道線CLに沿って計測されたタイヤ径方向の最外位置までの距離である。
又、「タイヤセクションハイト」とは、周知のように、タイヤ幅方向断面において、タイヤ回転軸に垂直なリムのフランジ内壁面の延長線と、タイヤ赤道線CLとの交点からタイヤ赤道線CLに沿って計測されたタイヤ径方向の最外位置までの距離である。
第1の特徴に係る小型トラック用ラジアルタイヤは、ベルト層のスチールコード埋設角度がタイヤ周方向に対し、22°以下であるため、ベルト層の周方向剛性を上げることができ、せん断歪を低減することができる。
又、第1の特徴に係る小型トラック用ラジアルタイヤは、標準リムに装着し、標準空気圧100%が充填された場合のタイヤの外輪郭線が、標準リムに装着し、標準空気圧5%が充填された場合のタイヤの外輪郭線と比べて、標準リムとの離反点と、タイヤセクションハイトの50%点とにおいて、タイヤラジアル方向外側に位置するため、ベルト端部に発生する歪を抑制し、十分なベルト耐久性を確保することができる。
又、第1の特徴に係る小型トラック用ラジアルタイヤは、最外層ベルト端近傍におけるショルダー径成長率が、標準リムに装着した状態で0.5%以下であることが好ましい。ここで、「ショルダー径成長率」とは、標準空気圧5%を充填したタイヤ外輪郭線に対し、標準空気圧100%を充填したタイヤ外輪郭線を測定し、その変化量を標準空気圧5%を充填したタイヤ外輪郭線に対する割合で表したものである。又、「最外層ベルト端近傍」とは、ベルト端から±10mmの範囲を指す。
この小型トラック用ラジアルタイヤによると、ベルト端近傍におけるショルダー径成長率が小さいため、ベルト端部に発生する歪を抑制し、十分なベルト耐久性を確保することができる。
又、第1の特徴に係る小型トラック用ラジアルタイヤのベルト補強層は、2層であることが好ましい。ベルト補強層は、タイヤ周方向に螺旋状に巻回し、直接ベルト端部の動きと迫り出しを抑制するために、ベルト端部を覆うように配置される。このため、ベルト補強層は、2層設けることが好ましい。
本発明の第2の特徴は、一方のビード部から他方のビード部まで延在し、有機繊維コードが埋設された少なくとも2層のカーカス層と、カーカス層のタイヤ径方向外側に配置され、スチールコードが埋設された少なくとも2層のベルト層と、ベルト層のタイヤ径方向外側に配置され、有機繊維コードが埋設された少なくとも1層のベルト補強層とを備え、扁平率が75%以下であり、かつ、500〜700kPaの標準空気圧が充填される小型トラック用ラジアルタイヤの製造に使用されるタイヤ用金型であって、タイヤ最大幅位置とトレッド端部とを結んだ線が水平線となす角度をαとし、タイヤ最大幅位置とタイヤヒール部とを結んだ線が水平線となす角度をβとすると、73°≦α≦90°、79°≦β≦90°であるタイヤ用金型であることを要旨とする。
第2の特徴に係るタイヤ用金型は、そのサイドを73°≦α≦90°、79°≦β≦90°の範囲に設計することにより、サイドがフラットに近い形状となる。このため、内圧充填した場合、タイヤ最大幅が外へ変化することで、ベルト端付近にビード側へ引っ張られる力が働き、ベルト端付近の径成長を抑制することができ、十分なベルト耐久性を有する小型トラック用ラジアルタイヤを製造することができる。
又、第2の特徴に係るタイヤ用金型は、トレッド端部における落ち率が13%以下であることが好ましい。ここで、「落ち率」とは、タイヤ用金型のタイヤ幅方向断面において、タイヤセクションハイトH1とトレッド端部P1とのタイヤ径方向の差分距離をトレッド幅の半分Tw/2で除した値である。
このように落ち率を小さくすることにより、特許文献1に示すようなカーカスラインをとることができ、タイヤ転動によるワイピング変形を押さえることができる。
本発明によれば、十分なベルト耐久性を確保することができる扁平率75%以下の小型トラック用ラジアルタイヤ及びタイヤ用金型を提供することができる。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。従って、具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(小型トラック用ラジアルタイヤの構造)
本実施形態に係る小型トラック用ラジアルタイヤは、図1に示すように、トレッド部1と、トレッド部1に連続するサイドウォール部2と、サイドウォール部2のタイヤ径方向内側に連なるビード部8とを備える。図においては、左片側のみを示しているが、通常左右対称に構成されることは勿論である。又、本実施形態に係る小型トラック用ラジアルタイヤは、扁平率が75%以下であり、かつ、500〜700kPaの標準空気圧が充填される。
本実施形態に係る小型トラック用ラジアルタイヤは、図1に示すように、トレッド部1と、トレッド部1に連続するサイドウォール部2と、サイドウォール部2のタイヤ径方向内側に連なるビード部8とを備える。図においては、左片側のみを示しているが、通常左右対称に構成されることは勿論である。又、本実施形態に係る小型トラック用ラジアルタイヤは、扁平率が75%以下であり、かつ、500〜700kPaの標準空気圧が充填される。
カーカス層3は、1対のビード部8にそれぞれ埋設したビードコア4間でトロイド状に延在し、ビードコア4の周りでその周面に沿わせてタイヤ幅方向内側から外側に巻き回した、少なくとも2層のカーカスプライ3a、3bからなる。カーカスプライ3a、3bは、ゴムで被覆された有機繊維コードが埋設されて形成される。
尚、図1では、カーカスは、タイヤ幅方向内側から外側に巻き回しているが、タイヤ幅方向外側から内側に巻き回してもよい。
ベルト層6は、カーカス層3のタイヤ径方向外側に配置され、ゴムで被覆されたスチールコードが埋設されて形成される。ベルト層6は、少なくとも2層からなるが、図1では、3層のベルト層6a、6b、6cを有する。又、ベルト層6のスチールコード埋設角度は、タイヤ周方向に対し、22°以下である。
ベルト補強層7は、ベルト層6のベルト層のタイヤ径方向外側に配置され、ゴムで被覆された有機繊維コードが埋設されて形成される。ベルト補強層7は、少なくとも1層からなるが、図1では、2層のベルト補強層7a、7bを有する。又、図1では、ベルト補強層7a、7bは、ベルト層6の両端部のみを覆うように、配置されているが、ベルト層6全体を覆うように配置されても構わない。
次に、図3を用いて、本実施形態に係る小型トラック用ラジアルタイヤのタイヤ幅方向のレーザー断面形状について説明する。
図3では、標準リムに装着し、標準空気圧5%が充填された場合(以下において、「デフレート」という。)のタイヤの外輪郭線を点線で表し、標準リムに装着し、標準空気圧100%が充填された場合(以下において、「インフレート」という。)のタイヤの外輪郭線を実線で表している。本実施形態に係る小型トラック用ラジアルタイヤは、インフレートのタイヤの外輪郭線が、デフレートのタイヤの外輪郭線と比べて、標準リムとの離反点と、タイヤセクションハイトH1の50%点とにおいて、タイヤラジアル方向外側に位置する。
一方、図4に示す従来の小型トラック用ラジアルタイヤでは、タイヤセクションハイトH2の50%点において、インフレートの外輪郭線とデフレートの外輪郭線が交差している。
又、本実施形態に係る小型トラック用ラジアルタイヤは、最外層ベルト(図1では、6a)端近傍におけるショルダー径成長率は、標準リムに装着した状態で、0.5%以下である。
尚、図3に示す本実施形態に係る小型トラック用ラジアルタイヤのサイドウォール部の曲率半径R1は、90mmであり、図4に示す従来の小型トラック用ラジアルタイヤのサイドウォール部の曲率半径R2は、70mmである。
(タイヤ用金型)
次に、上述した小型トラック用ラジアルタイヤを製造するために使用されるタイヤ用金型について、図1を用いて説明する。
次に、上述した小型トラック用ラジアルタイヤを製造するために使用されるタイヤ用金型について、図1を用いて説明する。
タイヤ用金型10は、タイヤ最大幅位置P2とトレッド端部P1とを結んだ線が水平線となす角度をαとし、タイヤ最大幅位置P2とタイヤヒール部P3とを結んだ線が水平線となす角度をβとすると、73°≦α≦90°、79°≦β≦90°である。
又、タイヤ用金型10のタイヤ幅方向断面において、タイヤセクションハイトH1とトレッド端部P1とのタイヤ径方向の差分距離h1をトレッド幅の半分Tw/2で除した値(=h1/(Tw/2))を落ち率とすると、本実施形態に係るタイヤ用金型10の落ち率は、13%以下である。
尚、従来のタイヤ金型は、図2に示すように、α及びβの値は、本実施形態に係るタイヤ金型より小さく、落ち率は、本実施形態に係るタイヤ金型より大きい。
(作用及び効果)
従来、低扁平率の小型トラック用ラジアルタイヤは、扁平であるが故に、内圧充填及び走行によるベルト端部の歪が急激に増大し、タイヤ形状を工夫してベルト迫り出しを抑制したり、ベルト張力増大によるベルト変形抑制といった従来の改良手法では、十分なベルト耐久性が得られない状況である。特に、ベルト端部の歪によるタイヤ故障を詳しく検討すると、交錯ベルト層間のせん断歪が影響しており、この歪をいかに抑制できるかが耐久性向上の課題である。
従来、低扁平率の小型トラック用ラジアルタイヤは、扁平であるが故に、内圧充填及び走行によるベルト端部の歪が急激に増大し、タイヤ形状を工夫してベルト迫り出しを抑制したり、ベルト張力増大によるベルト変形抑制といった従来の改良手法では、十分なベルト耐久性が得られない状況である。特に、ベルト端部の歪によるタイヤ故障を詳しく検討すると、交錯ベルト層間のせん断歪が影響しており、この歪をいかに抑制できるかが耐久性向上の課題である。
小型トラック用ラジアルタイヤは、通常、空気圧が500〜700kPaと高い内圧で使用されるが、このようなタイヤが75%、70%、65%といった扁平率となると、前述の通り、ベルト端の歪が非常に大きくなる。特に、低扁平サイズで使用空気圧が高いことによるベルト端部の変形抑制のためには、空気充填前後で、ベルト端部に歪が集中しないように、タイヤ用金型のサイド形状を工夫する必要がある。
本発明では、タイヤ用金型のサイド部をフラットに近い設定とすることにより、製品時に内圧充填した場合、図5に示すように、タイヤ最大幅部分がタイヤ幅方向外側へ変化することで、ベルト端部付近にはビード部側へ引っ張られる力が働き、ベルト端付近の径成長を抑制することができる。
一方、従来は、図6に示すように、タイヤ最大部分がタイヤ径内側へ変化することにより、ベルト端部付近は、トレッド部へ引っ張られる力が働き、ベルト端付近の径成長が増大する方向であった。従来形状は、タイヤ用金型からタイヤを取り出し、内圧充填した場合に最大幅が狭くなるのに対し、本発明形状は、最大幅が広くなることにより、ベルト端部付近にビード側へ引っ張られる力が働き、ベルト端付近の径成長を抑制することができる。
又、本実施形態に係る小型トラック用ラジアルタイヤは、トレッド端部の落ち率を極力小さくすることにより、特許文献1に示すようなカーカスラインをとると共に、タイヤ転動によるワイピング変形を押さえることもできる。
又、本実施形態に係る型トラック用ラジアルタイヤは、内圧充填によるベルト全体の歪を低減するために、ベルト層6のスチールコード埋設角度は、タイヤ周方向に対し、22°以下とし、ベルトの周方向剛性を上げることで、内圧充填によるベルト端層間せん断歪が低減できる。
又、本実施形態に係る小型トラック用ラジアルタイヤは、直接ベルト端部の動きと迫り出しを抑制するために、周方向にらせん状に巻回するベルト補強層7をベルト端部を覆うように配置する。特に、ベルト端部を直接覆うベルト補強層7は、2層設けることが好ましい。
上記のタイヤ用金型を用いて製造された小型トラック用ラジアルタイヤは、ベルト端部のセパレーション性が発揮され、十分なベルト耐久性を確保することができる。
次に、本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
本発明の効果を確かめるため、従来例、比較例1〜3及び実施例1〜2に係る空気入りタイヤを試作した。尚、各供試タイヤのサイズは、205/65R16 109Lであった。
ベルト端部の耐久性は、ベルト端にかかる歪をショルダー部の径成長率を測定することにより、評価した。ショルダー径成長率は、数値が小さいほど、ベルト端部の耐久性に優れることを示す。
(結果)
実施例1及び2は、従来例と比較すると、ショルダー径成長率が低下していた。このため、73°≦α≦90°、79°≦β≦90°とし、落ち率を13%以下とすることにより、ベルト端部の耐久性を確保できることが分かった。
実施例1及び2は、従来例と比較すると、ショルダー径成長率が低下していた。このため、73°≦α≦90°、79°≦β≦90°とし、落ち率を13%以下とすることにより、ベルト端部の耐久性を確保できることが分かった。
又、比較例1と比較例2とを比較すると、比較例1のほうがショルダー径成長率が低下していた。このため、ベルト角度が22°以下であると、更にベルト端部の耐久性を確保できることが分かった。又、実施例1及び2は、比較例1よりも更にショルダー径成長率が低下していた。このため、ベルト角度を18°以下にすることにより、更にベルト端部の耐久性を確保できることが分かった。
又、実施例1及び2は、比較例3と比較すると、ショルダー径成長率が低下していた。このため、落ち率を13%以下、更に11%以下とすることにより、更にベルト端部の耐久性を確保できることが分かった。
又、実施例2は、実施例1と比較すると、ショルダー径成長率が低下していた。このため、ベルト補強層を2層にすることにより、更にベルト端部の耐久性を確保できることが分かった。
1…トレッド部、2…サイドウォール部、3…カーカス層、4…ビードコア、6…ベルト層、7…ベルト補強層、8…ビード部、CL…タイヤ赤道線、H1…タイヤセクションハイト、P1…トレッド端部、P2…タイヤ最大幅位置、P3…タイヤヒール部
Claims (5)
- 一方のビード部から他方のビード部まで延在し、有機繊維コードが埋設された少なくとも2層のカーカス層と、該カーカス層のタイヤ径方向外側に配置され、スチールコードが埋設された少なくとも2層のベルト層と、該ベルト層のタイヤ径方向外側に配置され、有機繊維コードが埋設された少なくとも1層のベルト補強層とを備え、扁平率が75%以下であり、かつ、500〜700kPaの標準空気圧が充填される小型トラック用ラジアルタイヤであって、
前記ベルト層のスチールコード埋設角度がタイヤ周方向に対し、22°以下であり、
標準リムに装着し、標準空気圧100%が充填された場合のタイヤの外輪郭線が、標準リムに装着し、標準空気圧5%が充填された場合のタイヤの外輪郭線と比べて、標準リムとの離反点と、タイヤセクションハイトの50%点とにおいて、タイヤラジアル方向外側に位置することを特徴とする小型トラック用ラジアルタイヤ。 - 最外層ベルト端近傍におけるショルダー径成長率は、標準リムに装着した状態で0.5%以下であることを特徴とする請求項1に記載の小型トラック用ラジアルタイヤ。
- 前記ベルト補強層は、2層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の小型トラック用ラジアルタイヤ。
- 一方のビード部から他方のビード部まで延在し、有機繊維コードが埋設された少なくとも2層のカーカス層と、該カーカス層のタイヤ径方向外側に配置され、スチールコードが埋設された少なくとも2層のベルト層と、該ベルト層のタイヤ径方向外側に配置され、有機繊維コードが埋設された少なくとも1層のベルト補強層とを備え、扁平率が75%以下であり、かつ、500〜700kPaの標準空気圧が充填される小型トラック用ラジアルタイヤの製造に使用されるタイヤ用金型であって、
タイヤ最大幅位置とトレッド端部とを結んだ線が水平線となす角度をαとし、前記タイヤ最大幅位置とタイヤヒール部とを結んだ線が水平線となす角度をβとすると、73°≦α≦90°、79°≦β≦90°であることを特徴とするタイヤ用金型。 - 前記トレッド端部における落ち率が13%以下であることを特徴とする請求項4に記載のタイヤ用金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004271955A JP2006082781A (ja) | 2004-09-17 | 2004-09-17 | 小型トラック用ラジアルタイヤ及びタイヤ用金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004271955A JP2006082781A (ja) | 2004-09-17 | 2004-09-17 | 小型トラック用ラジアルタイヤ及びタイヤ用金型 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006082781A true JP2006082781A (ja) | 2006-03-30 |
Family
ID=36161624
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004271955A Pending JP2006082781A (ja) | 2004-09-17 | 2004-09-17 | 小型トラック用ラジアルタイヤ及びタイヤ用金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006082781A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014073618A (ja) * | 2012-10-03 | 2014-04-24 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 剛性中子及びそれを用いた空気入りタイヤの製造方法 |
-
2004
- 2004-09-17 JP JP2004271955A patent/JP2006082781A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014073618A (ja) * | 2012-10-03 | 2014-04-24 | Sumitomo Rubber Ind Ltd | 剛性中子及びそれを用いた空気入りタイヤの製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4621091B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
US7077182B2 (en) | Run-flat tire | |
JP4950552B2 (ja) | レース用空気入りタイヤ | |
JP5771681B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5497403B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2010018123A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2018070110A (ja) | 空気入りタイヤ | |
US9033011B1 (en) | Tire comprising a tread with asymmetric groove profiles | |
EP3527406B1 (en) | Pneumatic tire | |
JP4816014B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
CN108473006B (zh) | 充气轮胎 | |
JP7063161B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4436514B2 (ja) | ビード部耐久性に優れる空気入りタイヤ | |
JP2006082781A (ja) | 小型トラック用ラジアルタイヤ及びタイヤ用金型 | |
JP3876270B2 (ja) | 乗用車用空気入りタイヤ | |
JP2007022291A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2006205856A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4615653B2 (ja) | ビード部耐久性に優れる空気入りタイヤ | |
JP4815911B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2002331807A (ja) | 空気入りラジアルタイヤ | |
WO2023105830A1 (ja) | 乗用車用空気入りラジアルタイヤ | |
JP2008296873A (ja) | 空気入りランフラットタイヤ | |
JP2008273431A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP6489917B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2004351995A (ja) | 空気入りタイヤ |