JP2002331807A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
空気入りラジアルタイヤInfo
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Abstract
性を向上させることが可能な空気入りラジアルタイヤの
提供。 【解決手段】少なくとも1層のカーカス層の折り返し部
5aを、その巻き上げ高さがタイヤ断面高さHの70%
以上となるようにタイヤ径方向外側に延在させる一方、
タイヤ断面高さHの50%以上の位置から次第に内側に
隣接するカーカス層から離間させ、このように離間させ
た折り返し部5aのエッジが前記内側に隣接するカーカ
ス層5Aからそのカーカス層5Aのカーカスコードの直
径dの2倍以上離れるようにし、さらに前記離間させた
折り返し部5aのエッジxと最大幅のベルト層8Aのエ
ッジyとの間の距離Lを5mm以上にしたこと。
Description
タイヤに関し、更に詳しくは、耐久性を低下させずに耐
轍ワンダリング性を改善するようにした空気入りラジア
ルタイヤに関する。
荷重車両に用いられる空気入りラジアルタイヤとして、
図2に示すようなものがある。図2においてはビード部
11、11間に2層のカーカス層12が装架され、その
両端部12aがビード部11に埋設されたビードコア1
3の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げ
られている。トレッド部14のカーカス層12の外側に
は、2層のベルト層15が設けられている。なお、CL
はタイヤセンターラインである。
は、高い荷重が加わった際に剛性が低いバットレス部1
6が大きな曲げ変形を受け易い。その変形により、轍路
を走行した際にその路面の低い方にタイヤが流れて車両
が振られる轍ワンダリング現象を引き起こし、耐轍ワン
ダリング性が劣るという問題があった。
すように、カーカス層12の折り返し部12bをバット
レス部16まで延在させると共に、そのバットレス部1
6で内側に隣接するカーカス層から離間させるようにし
て、ベルト層15の内側まで延設するようにした空気入
りラジアルタイヤの提案がある。このような構成の採用
により、バットレス部16の剛性を高くして曲げ変形を
受け難くし、それによって耐轍ワンダリング性を向上し
ている。
ルタイヤは、ベルト層15の端部に応力集中を招き易
く、特に偏平比が0.85以下のタイヤでは、ベルト層
15の端部に高い応力集中を招いて端部剥離が発生し易
くなり、耐久性が大きく低下するという問題があった。
性を低下させることなく耐轍ワンダリング性を向上させ
ることが可能な空気入りラジアルタイヤを提供すること
にある。
明は、少なくとも1層のカーカス層の両端部を左右のビ
ード部におけるビードコアの廻りにタイヤ内側から外側
に折り返して巻き上げると共に、トレッド部において前
記カーカス層の外側に少なくとも2層のベルト層を配置
した空気入りラジアルタイヤにおいて、少なくとも1層
のカーカス層の折り返し部を、その巻き上げ高さがタイ
ヤ断面高さHの70%以上となるようにタイヤ径方向外
側に延在させる一方、タイヤ断面高さHの50%以上の
位置から次第に内側に隣接するカーカス層から離間さ
せ、このように離間させた折り返し部のエッジが前記内
側に隣接するカーカス層からそのカーカス層のカーカス
コードの直径dの2倍以上離れるようにし、さらに前記
離間させた折り返し部のエッジと最大幅のベルト層のエ
ッジとの間の距離Lを5mm以上にしたことを特徴とす
る。
ヤ断面高さHの70%以上となるように延在させる一
方、タイヤ断面高さHの50%以上の位置から次第に離
間して折り返し部のエッジを内側に隣接するカーカス層
からそのカーカスコードの直径dの2倍以上離れるよう
にすることで、バットレス部の曲げ剛性を効果的に増大
させることが可能になるので、高い荷重が加わっても大
きな曲げ変形がバットレス部に生じ難くなる。その結
果、轍路を走行した際にその路面の低い方にタイヤが流
れて車両が振られる轍ワンダリング現象の発生が抑制さ
れ、耐轍ワンダリング性の向上を図ることができる。
生し易いベルト層のエッジとの距離を5mm以上確保する
ことで、そのベルト層のエッジに応力が集中するのを回
避することができるので、端部剥離に起因する耐久性の
低下を招くことがない。
示す実施形態を参照して具体的に説明する。
の一例を示し、1はトレッド部、2はバットレス部、3
はサイドウォール部、4はビード部、CLはタイヤセン
ターラインである。
内側カーカス層5Aおよび外側カーカス層5Bの2層の
カーカス層が装架され、その両端部がビード部4におけ
るビードコア6の廻りに、ビードフィラー7を挟み込む
ようにしてタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げ
られている。トレッド部1の外側カーカス層5Bの外周
側には2層のベルト層8が配置されている。トレッド面
1Aには、タイヤ周方向に延びる複数の主溝9が設けら
れている。
5Bは、それぞれ、例えばナイロンコードなどの有機繊
維コードをカーカスコードとして用いており、そのカー
カスコードのタイヤ周方向に対する角度が略90°にな
っている。外側カーカス層5Bは、その折り返し部5b
がビード部4内にあるのに対して、内側カーカス層5A
は、その折り返し部5aがタイヤ径方向外側に向けてバ
ットレス部2まで延在している。
0%以上、好ましくは75%〜80%となるように延在
する(折り返し部5aの断面高さh≧0.7H)一方、
タイヤ断面高さHの50%以上、好ましくは60%〜6
5%の位置から次第に内側に隣接する外側カーカス層5
Bから離間し、折り返し部5aのエッジxが内側に隣接
する外側カーカス層5Bからそのカーカスコードの直径
dの2倍以上離れるようにしてある(エッジxとカーカ
ス層5Bとの間の距離t≧2d)。ここで、“タイヤ断
面高さ”とは、1999年版のJATMAに規定される
正規リム、正規内圧におけるタイヤにおいて、リム外径
相当位置からトレッド面までの最大長さをいう。
%よりタイヤ径方向内側にあったり、折り返し部5aの
エッジxが内側に隣接する外側カーカス層5Bからその
カーカスコードの直径dの2倍以上離れていないと、バ
ットレス部2の曲げ剛性を効果的に高めることができな
い。エッジxと外側カーカス層5Bとの間の距離tは、
好ましくは外側カーカス層5Bのカーカスコードの直径
dの3倍〜5倍であるのがよい(3d≦t≦5d)。
のベルト層8A(2層のベルト層8における内側のベル
ト層)のエッジyとの間の距離Lを5mm以上、好ましく
は6mm〜10mmとしている。エッジx,yの間の距離L
が5mm未満になると、ベルト層8Aのエッジyに応力集
中を招き易くなるため、ベルト層の端部剥離が発生し易
くなる。
Aの折り返し部5aをタイヤ断面高さHの70%以上と
なるようにしてバットレス部2まで延在させ、かつタイ
ヤ断面高さHの50%以上の位置から次第に離間してt
≧2dにすることにより、バットレス部2の曲げ剛性を
効果的に高めることができるので、高い荷重が加わって
もバットレス部2が曲げ変形を受け難くなる。従って、
轍路を走行した際にその路面の低い方にタイヤが流れて
車両が振られる轍ワンダリング現象が起こり難くなり、
耐轍ワンダリング性を改善することができる。
のベルト層8Aのエッジyとの間を5mm以上離すように
したので、最大幅のベルト層8Aのエッジyに応力集中
を招き易くなることがない。従って、ベルト層端部の剥
離が発生し難く、耐久性を損なうことがない。
カス層を2層もうけた例を示したが、1層あるいは3層
以上設けたタイヤであってもよく、少なくとも1層のカ
ーカス層を有するものであればよい。
うにバットレス部2まで延在する場合、少なくとも1層
のカーカス層の折り返し部をバットレス部2まで延設す
るようにすればよい。
た例を示したが、それ以上の複数層配設したタイヤであ
ってもよい。
重荷重車両に用いられる重荷重用空気入りラジアルタイ
ヤに好ましく適用することができるが、それに限定され
ず、他の態様の空気入りラジアルタイヤであってもよ
い。
/109L LTで共通にし、h=0.77H、t=
4.3d、L=7mmにした図1の本発明タイヤと、この
本発明タイヤにおいてt=0にした図4の比較タイヤ、
及び図2の従来タイヤ1(h=0.6H)と図3の従来
タイヤ2とをそれぞれ作製した。従来タイヤ2では、カ
ーカス層の折り返し部が内側のベルト層の内側まで延在
している。
のリムに装着し、空気圧を600kPa にして、以下に示
す測定条件により、キャンバースラスト、耐轍ワンダリ
ング性、耐久性の評価試験を行ったところ、表1に示す
結果を得た。
ナリング試験機に装着し、荷重10.7kNの条件下で
キャンバー角1°の時の横力を測定し、その結果を従来
タイヤ1を100とする指数値で評価した。この値が大
きい程、横力が大きく、傾斜路面を登り易く(低い方に
流れ難く)なる。
量2tのライトトラック(定積積載)に装着し、轍路テ
ストコースにおいて、テストドライバーによるフィーリ
ングテストを実施し、その結果を5点満点で評価した。
この値が大きい程、耐轍ワンダリング性が優れている。
に装着し、JIS D4230に規定された条件で走行
した後、6時間毎に荷重を8%、速度を5km/h増加さ
せ、タイヤ故障が発生するまでの走行距離を測定し、そ
の結果を従来タイヤ1を100とする指数値で評価し
た。この値が大きい程、耐久性が優れている。
下させることなく耐轍ワンダリング性を改善できること
がわかる。
折り返し部を上記のように特定してバットレス部に延設
するようにしたので、耐久性を損なうことなく耐轍ワン
ダリング性を向上することが可能になる。
ヤ子午線方向断面図である。
子午線方向半断面図である。
ヤ子午線方向半断面図である。
方向半断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 少なくとも1層のカーカス層の両端部を
左右のビード部におけるビードコアの廻りにタイヤ内側
から外側に折り返して巻き上げると共に、トレッド部に
おいて前記カーカス層の外側に少なくとも2層のベルト
層を配置した空気入りラジアルタイヤにおいて、 少なくとも1層のカーカス層の折り返し部を、その巻き
上げ高さがタイヤ断面高さHの70%以上となるように
タイヤ径方向外側に延在させる一方、タイヤ断面高さH
の50%以上の位置から次第に内側に隣接するカーカス
層から離間させ、このように離間させた折り返し部のエ
ッジが前記内側に隣接するカーカス層からそのカーカス
層のカーカスコードの直径dの2倍以上離れるように
し、さらに前記離間させた折り返し部のエッジと最大幅
のベルト層のエッジとの間の距離Lを5mm以上にした空
気入りラジアルタイヤ。 - 【請求項2】 前記カーカス層が2層であり、これらの
カーカス層の両端部が左右のビード部におけるビードコ
アの廻りにタイヤ内側から外側に折り返して巻き上げら
れていて、内側のカーカス層の折り返し部が前記離間さ
せた折り返し部となる請求項1記載の空気入りラジアル
タイヤ。 - 【請求項3】 偏平比が0.85以下であって、重荷重
車両に用いられる請求項1又は2記載の空気入りラジア
ルタイヤ。
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- 2001-05-11 JP JP2001141836A patent/JP4517535B2/ja not_active Expired - Fee Related
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