JP2006080259A - 抵抗変化素子およびそれを用いた不揮発性メモリ、ならびにこれらの製造方法 - Google Patents

抵抗変化素子およびそれを用いた不揮発性メモリ、ならびにこれらの製造方法 Download PDF

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明弘 小田川
Yasunari Sugita
康成 杉田
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勉 菅野
Akihiro Sakai
章裕 酒井
Hideaki Adachi
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Abstract

【課題】 電気抵抗変化によって実現する抵抗変化素子およびそれを用いた不揮発性メモリを提供する。
【解決手段】 本発明に係る抵抗変化素子は、下部電極11と、上部電極13と、上部電極13と下部電極11との間に配置されたスピネル構造を有する材料層12とを含んで構成され、下部電極11と上部電極13との間に電流あるいは電圧を印加することで抵抗が変化し、下部電極11の材料が、金属窒化物(好ましくは窒化チタン)である。このような抵抗変化素子は、代表的に不揮発性メモリに適用される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、抵抗変化素子およびそれを用いた不揮発性メモリ、ならびにこれらの製造方法に関する。
抵抗変化素子は、現在あらゆる機能分野にて採用され、現在の情報化社会を支える重要な基幹電子部品である。近年になり情報携帯端末の普及、さらに電子部品価格のデフレーション化に影響を受ける形で、これら機能素子の微細化、低価格化の要求が高まってきている。現在、情報携帯端末において、大きな進展が期待されている不揮発性メモリにおいても、機能部として新技術を用いて、微細化や低価格化に応えるものが、提案されてきている。しかしながら、ナノメーター領域への微細化の進展は、従来の電荷蓄積型のメモリでは、電荷容量Cの低下を招くことになり、それを回避するために、様々なプロセスの工夫が検討されているが、将来的な技術的破綻が懸念されている。
最近になって、電荷容量Cではなく、電気抵抗Rの変化を用いた不揮発メモリへの期待が高まっている。電気抵抗Rは、電荷容量に縛られないため、微細化に限界が無い。こうした背景から、特許文献1ではペロブスカイト酸化物(Pr0.7Ca0.3MnO3)を用いた抵抗変化素子を、特許文献2ではペロブスカイト酸化物を含む各種酸化物を用いた抵抗変化素子が報告されている。
米国特許第6204139号明細書 特表2002−537627号公報(特に段落番号0025) 特開2002−111094号公報
しかしながら、特許文献1に記載の提案では、その動作安定性や再現性に課題を残しており、また(Pr0.7Ca0.3MnO3)のようなペロブスカイト酸化物の結晶化には、通常650〜850℃程度を必要とすることから、半導体プロセスとの親和性にも、課題が多い。
一方、特許文献2に記載の提案では、ペロブスカイト酸化物を含む各種酸化物を用いることを開示しているが、下部電極材料と、その上に形成する各種酸化物との選択的な相性については、報告されていない。例えば、特許文献2の実施例として記載されているペロブスカイト構造を有する材料である、Crをドープした(Ba,Sr)TiO3やCrをドープしたSrZrO3の作製するためには、下部電極としてペロブスカイト構造を有する材料であるSrRuO3あるいはプラチナ(Pt)などを用いることが必要であり、例えば下部電極として、金属窒化物である窒化チタンなどを用いては、形成できないことが、本発明の検討の結果、判別した。
すなわち、任意の下部電極材料を用いて、その上に任意の各種酸化物を形成することは困難であって、両者の選択的な相性を見いだすことが、重要となる。両者の選択的な相性とは、下部電極上に酸化物材料を結晶材料として実現できるばかりでなく、抵抗変化型の抵抗変化素子として機能を有することによって確認できる。
本発明は、かかる従来の課題に対して、本発明では、従来よりも優れた抵抗変化素子を実現でき、その好ましいデバイス構成例を提供することで、多種多様に本発明が適用できることをしめすのを目的とする。
上記課題を解決する本発明に係る抵抗変化素子は、下部電極と、上部電極と、上部電極と下部電極との間に配置されたスピネル構造を有する材料層とを含んで構成され、下部電極と上部電極との間に電流あるいは電圧を印加することで抵抗が変化し、
この本発明に係る抵抗変化素子の応用例として不揮発性メモリが挙げられる。この不揮発性メモリもまた、本発明の趣旨に包含される。この不揮発性メモリは、複数のトランジスタが設けられた基板と、基板上に設けられた複数の下部電極と、複数の上部電極と、複数の上部電極と複数の下部電極との間に配置されたスピネル構造を有する材料層とを含み、複数の下部電極あるいは複数の上部電極が、複数のトランジスタと電気的に接続されて構成され、下部電極と上部電極との間に電流あるいは電圧を印加することで抵抗が変化し、下部電極が金属窒化物からなる。
上記抵抗変化素子および不揮発性メモリの製造方法の製造方法は、400℃以下の温度下で下部電極を形成する下部電極形成工程、下部電極上にスピネル構造を有する材料層を400℃以下の温度下で形成する材料層形成工程、および材料層上に上部電極を400℃以下の温度下で形成する上部電極形成工程、を有する。
窒化物は、窒化チタンであることが好ましい。
スピネル構造を有する材料層は、M'Fe2O4なる化学式で表される抵抗変化素子。ここで、M'はMn、Fe、Co、Ni、Cu、Znのうち少なくとも一つの元素を含むことが好ましい。
電流あるいは電圧の印加をパルスで行うことが好ましい。このパルスは、正弦波状、矩形波状、三角波状のうち少なくとも1つであることが好ましい。
本発明によれば、400℃以下での作製プロセスで実現できるため、半導体プロセスとの整合性も良く、様々な機能デバイスへの利用を図ることができる。さらに本発明に依れば、繰り返しの書込・消去に対する動作の安定性・再現性に優れている。このような抵抗変化素子は不揮発性メモリまたはスイッチング素子として用いられる。
本発明の抵抗変化素子について図を用いて説明を行う。
(実施の形態)
本発明では、図1に示すように、基板14と、下部電極11と、上部電極13との間に配置されたスピネル構造を有する材料層12とから構成される。ここで、下部電極11は、金属窒化物、特に窒化チタンからなる。上部電極13と下部電極11とに電流あるいは電圧を印加することにより、スピネル構造を有する材料層12の抵抗が変化し、その値が保持されることを利用して、抵抗変化素子としての機能が実現できる。電流あるいは電圧の印加は、パルスで行うのが好ましく、その際のパルス形状としては、正弦波状、矩形波状、三角波状のうち少なくとも1つであるのが好ましい。下部電極11に対して、上部電極13を正バイアスにおいて、パルスの印加を行うことで、抵抗が高い状態から低い状態へ、あるいは抵抗を低い状態から高い状態へと変化する際、パルスの極性を変えた印加を行うことで、その変化を反転させることができる。
また、図9に示すような配置にて、図1に示した抵抗変化素子を多段化して構成しても、より高密度な抵抗変化素子が構成できる上で、好ましい。この場合、下部電極11と中間電極43とにパルスを印加したり、上部電極13と中間電極43とにパルスを印加したりすることで、抵抗変化素子として動作させることができる。
さらに、本発明の抵抗変化素子を図2に示すようにトランジスタのようなスイッチング素子と接続して用いることにより、図4に示すようなアレイ状に配して、ランダムアクセス型のメモリデバイスが実現できる。ここでは例えば、複数のビット線33のうちBnと、複数のワード線31のうちWnを選択することで、(Bn,Wn)の抵抗変化素子への書き込みあるいは読み出しが可能となる。
書き込みと読み出しは、印加するパルスバイアスの大きさを変えることで行うことができる。図5にて示すように、下部電極11に対して上部電極13にプラスの電圧を印加する、正バイアスをSET(書き込み)、下部電極11に対して上部電極13にマイナスの電圧を印加する、負バイアスをRESET(消去)として行い、READ(読み出し)においては、SET、RESETの際の電圧よりも1/1000〜1/4程度の十分小さな電圧にて、読み出すことで得られる電流の変化(OUTPUT)を検出できる。なお、この際には、図6にて示すような参照抵抗との差分検出により行うのが好ましい。
ここで説明したように、書き込み、消去動作を行う上で、電圧印加をパルス状にて行うが、ジュール熱損失やデバイスの効率向上の上でも、パルスによる動作が好ましい。パルス幅においても、ジュール熱損失やデバイスの効率向上の上でも、やはり、好ましくは数ns〜数msでのパルスバイアス駆動にて動作させるのが好ましい。その際のパルス形状としては、矩形波状、正弦波状、三角波状のうち少なくとも1つであるのが好ましい。本発明の実施には、素子のナノ秒レベル〜数マイクロ秒での高速応答が図れる上で矩形波状パルスを用いての動作を行ったが、書込・消去や読み出し時の消費電力をできるだけ低減させる目的には、三角波状のパルスにて、動作を行う方が好ましい。特に数十マイクロ秒〜ミリ秒レベル以上での動作に向いている。また、数百ナノ秒〜数百マイクロ秒レベルでの高速応答性能と低消費電力との両立を図る上では、正弦波状パルスを用いるのが好ましい。
読み出しに用いる比較抵抗素子には、素子の1つを用いるのが好ましく、さらにその際、やはり差動により検出するのが好ましい。また比較抵抗素子としては、読み出したい抵抗変化素子のできるだけ近くにある素子を選ぶ方が、ウェハー内の抵抗特性のばらつきに対して、読み出し信号への影響が少ないため好ましい。
図2の抵抗変化素子を用いて図4のようにアレイ状に構成するだけでなく、図10の様に周辺に配したパストランジスタのON/OFFによって、メモリ動作を行っても、構わない。この場合、複数のビット線33のうちBnに対してはパストランジスタ36を、複数のワード線31のうちWnに対してはパストランジスタ37を選択してONにすることで、(Bn,Wn)の抵抗変化素子への書き込みあるいは読み出しが可能となる。読み出しに際しては、パストランジスタ35を選択してONにすることで、(Bn,Wn)の抵抗変化素子と比較抵抗素子との出力差を図6にて示した様な差動検出によって感度良く、メモリ内容を得ることができる。ここでは図10にて示すように読み出したい抵抗変化素子に対応するように比較抵抗素子群104のように配置しているが、これに限定されない。
以上のような抵抗変化素子を実現する際のスピネル構造を有する材料層12は、M'M2O4なる化学式であらわされ、結晶構造としてM‘を中心としてその周辺を酸素(O)が4面体を構成したものと、Mを中心としてその周辺を酸素(O)が8面体を構成したものとが周期的に並んだ構造を有している。M’やMの元素としては、遷移金属があげられる。本発明の抵抗変化素子には、特にM'Fe2O4なる化学式で表される材料層を用いるのが、M'元素サイトへ選択できる材料元素の自由度が高い上で好ましく、特に大きな抵抗変化特性を有する抵抗変化素子を実現できる可能性がある。なお、ここでM'としては、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)のうち少なくとも一つの元素を含むものが、最も好ましい。この際、M元素としてFeを用いるM'Fe2O4は、先に述べた利点だけでなく、他のM元素と比べて比較的安価で、環境負荷が少ないという点でも優れている。
スピネル構造を有する材料層12を形成する上で必要となる下部電極11としては、その上部に所望の材料層が結晶化成長可能となるものが良く、金属窒化物が好ましい。特に、スピネル構造を有する材料層12のエピタキシャル成長が可能なため、TiNが特に優れている。
好ましい上部電極13としては、導電材料であればいずれでも良い。なかでも、金(Au)、プラチナ(Pt)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、イリジウムタンタル(Ir-Ta)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、タンタル(Ta)や、錫添加インジウム酸化物(ITO)などが好ましい。
次に本発明の抵抗変化素子作成方法の例について図7、図8、および図11を用いて説明する。
図7A〜7Gにおいて、あらかじめトランジスタ15が設けられた基板14を用いて、本発明の抵抗変化素子をその上に設ける。図7Aは基板14の様子を示しており、SiO2などの絶縁酸化膜25で覆われている。トランジスタ15のドレイン電極21およびソース電極22へのコンタクトのためのコンタクトホール17を作成する(図7B)。次いでコンタクト電極となる導電体を堆積し、この際に、表面の平坦化(CMP処理など)を行い、電極11(下部電極11となる)、電極16を作成する。図7Cに示すように埋め込み電極とするのが好ましい。さらにその上にスピネル構造を有する材料層12を堆積し(図7D)、メサ型のような所望の素子形状に加工する(図7E)。その後、メサ形状の加工に用いたレジスト19を残したまま、素子周辺部の層間絶縁層となる絶縁酸化膜25堆積する。リフトオフ手法により、メサ形状に加工されたスピネル構造を有する材料層12の上部が層間絶縁層として絶縁酸化膜25に対して被覆されていない図7Fの様な構成を得る。最後に所望の抵抗変化素子を構成するように、図7Gのように上部電極13を設けて、図3に示したものと同等の抵抗変化素子10を実現する。
図8A〜8Gにて示すように、図8Aのようなトランジスタ15を配した基板14を用いて、上部にあるSiO2などの絶縁酸化膜25に対して、トランジスタ15のドレイン電極21およびソース電極22へのコンタクトのためのコンタクトホール17を作成する(図8B)。次いでコンタクト電極となる導電体を堆積し、表面の平坦化(CMP処理など)を行い、電極11、電極16を作成する。図8Cに示すように埋め込み電極とするのが好ましい。さらにその上部に絶縁酸化膜25を堆積した後(図8D)、下部電極11へのコンタクトのためのコンタクトホール18を作成し(図8E)、その上にスピネル構造を有する材料層12を堆積することで図8Fの様にホールに埋め込んだ構成を得る。ここで必要ならば表面の平坦化(CMP処理など)を行ってもよい。所望の抵抗変化素子を構成するように、図8Gのように上部電極13を設けて、図3に示したものと同等の抵抗変化素子10を実現する。
図11A〜11Iにて示すように、図11Aのようなトランジスタを配した基板14を用いて、上部にあるSiO2などの絶縁酸化膜25に対して、トランジスタ15のドレイン電極21およびソース電極22への電気コンタクトのためのコンタクトホール17を作成する(図11B)。次いでコンタクト電極となる導電体を堆積し、表面の平坦化(CMP処理など)を行い、電極81、電極82を作成し、図11Cに示すように埋め込み電極とするのが好ましい。さらに電極81、82との電気コンタクトを図りながら、引き出し電極としても機能するように、さらにその上に電極11、83を設ける(図11D)。さらにその上にスピネル構造を有する材料層12を堆積し(図11E)、メサ型のような所望の素子形状に加工する(図11F)。その上で層間絶縁層として絶縁酸化膜26堆積する(図11G)。所望の素子形状に加工したスピネル構造を有する材料層12の上部と上部電極13とのコンタクトを図るためのコンタクトホール18を設ける(図11H)。その後所望の抵抗変化素子を構成するように、上部電極13を設けて、図3に示したものと同等の抵抗変化素子10を実現する(図11I)。図11Iでは、便宜上、トランジスタ15の直上に抵抗変化素子10が配置されているように示しているが、電極11、83を引き出し電極として用い、トランジスタと離れた、任意の場所に抵抗変化素子を設けてももちろん構わない。作製プロセスを容易にする上では、トランジスタの直上ではないところに設けるのが好ましく、また高密度な抵抗変化素子の実現には、図11Iの様に抵抗変化素子10をトランジスタ15の直上に設けるのが、占有面積が小さくなる上で好ましい。
なおここで層間絶縁層25は、上下の電極(下部配線および上部配線)を分離するため、SiO2やAl23などの絶縁材料から構成されることが望ましく、いくつかの材料の積層体でも構わない。またレジスト材のようなものも、スピナーコーティングなどで簡便に作れる上、凹凸のある表面にも平坦に作製できる上で好ましい。
また上記述べてきた本発明の構成は、全般的に、通常の薄膜プロセスと微細加工プロセスを用いて、実現できる。各層である電極11(下部電極)や電極16、スピネル構造を有する材料層12、上部電極13、層間絶縁層25の形成には、パルスレ−ザデポジション(PLD)、イオンビ−ムデポジション(IBD)、クラスタ−イオンビ−ムまたはRF、DC、ECR、ヘリコン、ICPまたは対向タ−ゲットなどのスパッタリング法、MBE、イオンプレ−ティング法等のPVD(Physical Vapor Deposition)法や、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法、メッキ法あるいは金属有機化合物堆積法(MOD:Metallorganic Decomposition)やゾルゲル法で作製することができる。
また所望の微細形状の加工をする際には、半導体プロセスや、GMRやTMR磁気ヘッドや磁気メモリ(MRAM)などの磁性デバイス作製プロセス等で用いられるイオンミリング、RIE(Reactive Ion Etching)、FIB(Focuced Ion Beam)等の物理的あるいは化学的エッチング法や、微細パタ−ン形成のためにステッパ−、EB(Electron Beam)法等を用いたフォトリソグラフィ−技術を組み合わせることで達成できる。また層間絶縁層や導電層等の膜の表面平坦化には、CMP(Chemical Mechanical Polishing)や、クラスタ−イオンビ−ムエッチングを用いることも効果的である。
本発明のより具体的な実施の形態について以下に示す。
(実施例1)
実施例1−1のスピネル構造を有する材料層12としてM'Fe2O4:M'=Fe(以下FFOと記す)を用いた抵抗変化素子を作製した。基板14にはSi/熱酸化SiO2基板(Si基板と以下示す)を用いて、この基板上に下部電極11となるTiN層を厚み400nmにて作製した。TiN層はマグネトロンスパッタ法により250〜400℃の基板温度範囲(典型的には300℃)で、アルゴンと窒素の混合スパッタガス中で0.3Paのガス圧で、印加電力220Wにて作製した。その上にFFO層を、マグネトロンスパッタ法により250〜400℃の基板温度範囲(典型的には300℃)で、アルゴンスパッタガス中で0.6Paのガス圧で、印加電力40Wにて作製した。FFOの膜厚は100nmとした。作製したFFO膜はX線回折評価により(110)軸配向していることが確認された。上部電極13としては、Ptを300nmの厚みだけFFO上に成膜した。Ptはマグネトロンスパッタ法により0.7Paのアルゴン圧にて作製した。
抵抗変化素子10の作製には、下部電極11となるTiN層の作製前に、幅0.5mm、長さ10mmの長方形の開口部を有する第1のメタルマスクを基板上に配置してTiN層を成膜すると、0.5mm×10mmの下部電極11が形成される。次に、1mm×1mmの正方形の開口部を有する第2のメタルマスクを用いて、開口部の中心と、下部電極11の長方形の中心が一致するように配置してFFO層を成膜する。次に、第1のメタルマスクを用いて、開口部の中心がFFOの中心と一致させて、さらに、下部電極11の長辺方向とメタルマスクの開口部の長辺方向とが直交するように配置させて上部電極13であるPt層を成膜することで、スピネル構造を有する材料層12(FFO)の接合面積が0.5mm×0.5mmの素子を得ることができた。ここで、第1のメタルマスクと第2のメタルマスクの開口部の形状をいろいろと変化させることで、スピネル構造を有する材料層12の接合面積が異なる素子を得ることができる。
上記、実施例1−1のメモリ動作を確認するために、図5に示すSET電圧、RESET電圧を印加することで抵抗変化素子への書込を実施し、READ電圧で抵抗変化素子に流れる電流値を測定した。それぞれの試料の下部電極11と上部電極13間にパルスジェネレーターを用いてパルス電圧を印加した。SET電圧およびRESET電圧のパルス電圧はそれぞれ5V、―5Vとし、パルス幅はどちらも250nsで実施した。READのパルス電圧は0.1V、パルス幅は250nsで実施した。
SETおよびRESETを印加した後に読み出した電流値(抵抗値)の最大値をRmax、最小値をRminとすると、その抵抗変化率(%)を、(Rmax―Rmin)/Rmin×100と定義する。ただし、RmaxやRminは、それぞれ印加電圧/検出電流で求めた。実施例1−1の抵抗変化率は850%であり、書き込み、消去、読み出しの動作が確認でき、不揮発性を有する抵抗変化型の抵抗変化素子を実現できていることが分かった。また、抵抗変化率は接合面積を変えて実施しても、ほぼ同等の変化率を示すことが分かった。従って本発明の抵抗変化素子は微細化にも対応可能であると考えられる。また、少なくとも107回以上の書込・消去の繰り返しを経た後でも、特性劣化が少なく、本発明の抵抗変化素子が動作安定性と再現性に優れていることが確認された。
この結果により、FFOは250〜400℃(典型的には300℃)といった低温で作製できるため、システムLSIへの混載などを考慮する場合に、配線としてアルミニウムを用いたり、有機性の層間絶縁体を用いたりする場合にも適用でき、さらに650℃以上もの高温プロセスを用いなくても良いので、プロセス負荷が低減できる。
さらに、実施例1−1で下部電極11として用いたTiNの代わりに、別な材料を用いた場合の検討を行った。表1にて列記した下部電極11を用いた場合には、大きな抵抗変化率が得られ、またメモリ動作が確認できることが分かった。一方、比較例A1として示したSrRuO3を用いた場合には、抵抗変化率が本発明に比べて、小さい値しか得られなかった。また、102回以上の書込・消去の繰り返しを経た後で、抵抗変化が見られなくなった。
また、SrRuO3の作製には、650℃以上もの高温プロセスを用いなくては作製できない。作製のためには、基板温度を650℃、成長時のガス圧を3Pa、酸素とアルゴンの混合ガス雰囲気中(酸素分圧をアルゴンに対して20%)で100Wの投入電力にて行ったが、比較例A1では、本発明のポイントとなる、400℃以下での作製プロセスで実現できない。このことからも、本発明の実施例の有用性が確認された。
Figure 2006080259
なお、本実施例では、下部電極11の材料に応じて、ペロブスカイト構造を有する材料層を設けた場合を検討した。下部電極11の材料として、窒化チタンや窒化タンタル(TaN)を用いて、その上に特許文献2の実施例として記載されているペロブスカイト構造を有する材料である、Crをドープした(Ba,Sr)TiO3やCrをドープしたSrZrO3の作製を行ったが、いずれの場合もX線回折を用いた評価を行ってもペロブスカイト構造を有する結晶相は得られなかった。続いて、Crをドープした(Ba,Sr)TiO3やCrをドープしたSrZrO3の上に、さらに上部電極13としてPtを配して、図1の素子構造を実現し、メモリ特性の評価を行ったが、メモリ特性を示さなかった。すなわち、任意の下部電極11の材料を用いて、その上に任意の各種酸化物を形成することは困難であって、本実施例で示したような金属窒化物の下部電極11とスピネル構造を有する材料層12の両者との選択的な相性を見いだすことによって、抵抗変化型の抵抗変化素子として機能を有することによって確認できることが示された。
(実施例2)
実施例2−1のスピネル構造を有する材料層12としてM'Fe2O4:M'= Mn0.54Zn0.37Fe0.01(以下MZFFOと記す)を用いた抵抗変化素子を作製した。素子の作製は実施例1と同様な処方で行った。基板14にはSi/熱酸化SiO2基板(Si基板と以下示す)を用いて、TiN層を厚み400nmにて作製した。TiN層はマグネトロンスパッタ法により250〜400℃の基板温度範囲(典型的には300℃)で、アルゴンと窒素の混合スパッタガス中で0.3Paのガス圧で、印加電力220Wにて作製した。その上にMZFFO層を、マグネトロンスパッタ法により250〜400℃の基板温度範囲(典型的には300℃)で、アルゴンスパッタガス中で0.6Paのガス圧で、印加電力40Wにて作製した。MZFFOの膜厚は200nmとした。作製したMZFFO膜はX線回折評価により多結晶であることが確認された。また組成比はエネルギー分散型X線マイクロアナライザー(EDX)により評価を行い同定した。上部電極13としては、Ptを300nmの厚みだけMZFFO上に成膜した。Ptはマグネトロンスパッタ法により0.7Paのアルゴン圧にて作製した。
上記実施例2のメモリ動作を確認するために、図5に示すSET電圧、RESET電圧を印加することで抵抗変化素子への書込を実施し、READ電圧で抵抗変化素子に流れる電流値を測定した。評価の方法は実施例1と同様である。実施例2の抵抗変化率は3000%であり、書き込み、消去、読み出しの動作が確認でき、不揮発性を有する抵抗変化型の抵抗変化素子を実現できていることが分かった。
実施例2で用いたMZFFOの代わりに、別な組成比を有するM'Fe2O4:M'=MnやM'= Mn0.5Zn0.5を、またあるいはM'=NiやM'= Ni0.5Zn0.5を用いた場合でも、抵抗変化率はそれぞれ1000〜1500%程度と同様の結果が得られ、またメモリ動作が確認できることから、同様に好ましいことが分かった。それぞれの結果を表2に示す。
Figure 2006080259
さらに、実施例2−1〜2−5で下部電極11として用いたTiNの代わりに、TaNを用いた場合の検討を行った。この下部電極11を用いた場合には、大きな抵抗変化率が得られ、またメモリ動作が確認できることが分かった。なお、この際のMZFFOは多結晶であった。一方、比較例B1として示したSrRuO3を用いた場合には、抵抗変化率が本発明に比べて、小さい値しか得られなかった。また、SrRuO3の作製には、650℃以上もの高温プロセスを用いなくては作製できない。作製のためには、基板温度を650℃、成長時のガス圧を3Pa、酸素とアルゴンの混合ガス雰囲気中(酸素分圧をアルゴンに対して20%)で100Wの投入電力にて行ったが、比較例B1では、本発明のポイントとなる、400℃以下での作製プロセスで実現できない。このことからも、本発明の実施例の有用性が確認された。
Figure 2006080259
(実施例3)
スピネル構造を有する材料層12としてM'Fe2O4:M'=Co(以下CFOと記す)を用いた抵抗変化素子を作製した。基板14にはSi/熱酸化SiO2基板(Si基板と以下示す)を用いて、この基板上に下部電極11となるTiN層を厚み400nmにて作製した。TiN層はマグネトロンスパッタ法により250〜400℃の基板温度範囲(典型的には300℃)で、アルゴンと窒素の混合スパッタガス中で0.3Paのガス圧で、印加電力220Wにて作製した。その上にCFO層を、マグネトロンスパッタ法により250〜400℃の基板温度範囲(典型的には350℃)で、アルゴンスパッタガス中で0.6Paのガス圧で、印加電力100Wにて作製した。CFOの膜厚は200nmとした。作製したCFO膜はX線回折評価により多結晶であることが確認された。上部電極13としては、Agを300nmの厚みだけCFO上に成膜し、図1の構成を実現した。Agはマグネトロンスパッタ法により0.7Paのアルゴン圧にて作製した。
上記実施例3のメモリ動作を確認するために、図5に示すSET電圧、RESET電圧を印加することで抵抗変化素子への書込を実施し、READ電圧で抵抗変化素子に流れる電流値を測定した。評価の方法は実施例1と同様である。実施例3の抵抗変化率は200%であり、書き込み、消去、読み出しの動作が確認でき、不揮発性を有する抵抗変化素子を実現できていることが分かった。
実施例3で用いたCFOの代わりに、別な組成比を有するM'Fe2O4:M'=CuやM'=Znを用いた場合でも、抵抗変化率はそれぞれ200%程度と同様の結果が得られ、またメモリ動作が確認できることから、同様に好ましいことが分かった。
(実施例4)
スピネル構造を有する材料層12として、M'Fe2O4:M'= Mn0.54Zn0.37Fe0.01(以下MZFFOと記す)を用いた抵抗変化素子を作製した。基板14には、MOSトランジスタがあらかじめ作製されている。MOSトランジスタの作製の方法については、一般的な方法であるため、ここでは詳細は割愛する。そこで、図11Aにて示すような基板14に対して、トランジスタ15のドレイン電極21、ソース電極22にコンタクトホール17を空け(図11B)、その上にコンタクト電極81、82となるTiN層を厚み600nmにて作製した。TiN層はマグネトロンスパッタ法により250〜400℃の基板温度範囲(典型的には300℃)で、アルゴンと窒素の混合スパッタガス中で0.3Paのガス圧で、印加電力220Wにて作製した。このあとCMPを行い、コンタクトホール17へ埋め込まれた電極81、82を設けて、図11Cに示す構成を実現した。
さらにその上に、下部電極11(および電極83)となるTiN層を厚み200nmにて作製した。TiN層は先ほどと同様に、マグネトロンスパッタ法により250〜400℃の基板温度範囲(典型的には300℃)で、アルゴンと窒素の混合スパッタガス中で0.3Paのガス圧で、印加電力220Wにて作製した。下部電極11および電極83はフォトリソグラフィとイオンミリング法を用いてパターニングを行った(図11D)。その後に、その上にさらにMZFFOをマグネトロンスパッタ法により250〜400℃の基板温度範囲(典型的には300℃)で、アルゴンスパッタガス中で0.6Paのガス圧で、印加電力40Wにて作製した(図11E)。この際のMZFFOの膜厚は300nmとした。フォトリソグラフィとイオンミリング法を用いてMZFFO部分を直径0.8μmのサイズの加工し(図11F)、その上にポジレジストをスピンコーターにより塗布し、120℃にて30分べークし、層間絶縁層26を形成した。フォトリソグラフィによって、MZFFO層上部に直径0.5μmのサイズのコンタクトホール18を形成し、MZFFO層上部と電気導通が図れるように上部電極13としてPtを厚み400nmにて成膜した。この際のPtはマグネトロンスパッタ法により0.7Paのアルゴン圧にて作製した。上部電極13は所望の電極形状になるように加工を行い、図11Iのような構成を実現した。
ここで作製した素子は、図2に示した概念図と対応しており、上部電極13へのビット線31となるとワード線となるゲート電極へのワード線33との制御により、書き込み、消去、読み出しのメモリ性能を得ることができる。ここではゲート電極へのワード配線33への電圧印加により、書き込み、消去、読み出しのタイミングでトランジスタをON状態とし、書き込み、消去によって得られる出力を検出し、さらに比較用の抵抗変化素子との差動出力を検出することで、読み出し信号とした。それぞれのタイミングチャートの様子は図5に示すように動作した。検出できた抵抗変化率は1500%程度であって、書き込み・消去にともなって、安定して記録したメモリ内容の読み出しが行えた。また、少なくとも107回以上の書込・消去の繰り返しを経た後でも、特性劣化が少なく、本発明の抵抗変化素子が動作安定性と再現性に優れていることが確認された。このことから不揮発メモリとして、本発明の抵抗変化素子が所望の機能を実現していることが示された。
さらに実施例4で作製した素子をアレイ状に配置することで、図4のようにランダムアクセス型の抵抗変化型の不揮発メモリを実現することができる。本実施例では4×4のアレイで16ビットの不揮発メモリを構成し、前述したように、所定の場所の書き込み・消去・読み出しの一連の動作が図5に示したように行えることを確認した。このことから、本発明の抵抗変化素子を用いて、ランダムアクセスの抵抗変化型の不揮発メモリが実現できることが示された。
本発明の抵抗変化素子は、下部電極11と、スピネル構造を有する材料層12と、上部電極13で構成され、好ましい下部電極11とスピネル構造を有する材料層12との相性の良い組み合わせを実現することにより、電極間に電流あるいは電圧を印加に対して、スピネル構造を有する材料層12の抵抗が変化する。その際、変化した抵抗値が保持されることを利用して、抵抗変化素子としての機能が実現できる。本発明の抵抗変化素子は、400℃以下といった比較的低い温度で作製できるため、システムLSIへの混載などを考慮する場合に、配線としてアルミニウムを用いたり、有機性の層間絶縁体を用いたりする場合にも適用でき、さらに650℃以上もの高温プロセスを用いなくても良いので、プロセス負荷が低減できるうえで、不揮発メモリやスイッチング素子、それらを用いた様々な機能デバイスへの利用を図ることができる。
本発明の抵抗変化素子は、情報通信端末などに使用される不揮発性メモリに適用される他、センサや画像表示器といったランダムアクセス機能が必要とされる電子機器全般にも適用可能である。
本発明の抵抗変化素子の構成概略図 本発明の抵抗変化素子の構成概念図 本発明の抵抗変化素子の構成概略図 本発明のアレイ状に配した抵抗変化素子の構成概念図 本発明の抵抗変化素子のメモリ動作方法を示す図 本発明の抵抗変化素子のメモリ出力検出動作説明図 本発明の抵抗変化素子の作製方法を示す図 本発明の抵抗変化素子の作製方法を示す図 本発明の抵抗変化素子の構成概略図 本発明の抵抗変化素子の構成概念図 本発明の抵抗変化素子の作製方法を示す図
符号の説明
10 抵抗変化素子
11 下部電極
12 スピネル構造を有する材料層
13 上部電極
14 基板
15 トランジスタ
16 電極
17 コンタクトホール
18 コンタクトホール
19 レジスト
20 トランジスタと接続された抵抗変化素子
21 ドレイン電極
22 ソース電極
23 ゲート電極
24 ゲート酸化層
25 層間絶縁膜
30 アレイ状に配した抵抗変化素子
31 ビット線
33 ワード線
35 比較抵抗素子選択用パストランジスタ
36 ビット線選択用パストランジスタ
37 ワード線選択用パストランジスタ
40 抵抗変化素子
43 中間電極
81 電極
82 電極
83 電極
100 比較用抵抗素子
101 負帰還回路を用いた前値増幅器
102 差動増幅器を用いた主増幅器
103 パストランジスタ群
104 比較抵抗素子群





Claims (20)

  1. 下部電極と、
    上部電極と、
    前記上部電極と前記下部電極との間に配置されたスピネル構造を有する材料層とを含んで構成され、
    前記下部電極と前記上部電極との間に電流あるいは電圧を印加することで抵抗が変化し、
    前記下部電極が、金属窒化物からなる、抵抗変化素子。
  2. 請求項1に記載された抵抗変化素子であって、
    前記窒化物が、窒化チタンである、抵抗変化素子。
  3. 請求項1に記載された抵抗変化素子であって、
    前記スピネル構造を有する材料層がM'Fe2O4なる化学式で表される抵抗変化素子。ここで、M'はMn、Fe、Co、Ni、Cu、Znのうち少なくとも一つの元素を含む。
  4. 請求項1に記載された抵抗変化素子であって、
    前記電流あるいは前記電圧の印加をパルスで行う、抵抗変化素子。
  5. 請求項4に記載された抵抗変化素子であって、
    前記パルスが、正弦波状、矩形波状、三角波状のうち少なくとも1つである、抵抗変化素子。
  6. 複数のトランジスタが設けられた基板と、
    前記基板上に設けられた複数の下部電極と、
    複数の上部電極と、
    前記複数の上部電極と前記複数の下部電極との間に配置されたスピネル構造を有する材料層とを含み、
    前記複数の下部電極あるいは前記複数の上部電極が、前記複数のトランジスタと電気的に接続されて構成され、前記下部電極と前記上部電極との間に電流あるいは電圧を印加することで抵抗が変化し、
    下部電極が金属窒化物からなる、不揮発性メモリ。
  7. 請求項6に記載された不揮発性メモリであって、
    前記窒化物が、窒化チタンである、不揮発性メモリ。
  8. 請求項6に記載された不揮発性メモリであって、
    前記複数の下部電極あるいは前記複数の上部電極が、前記複数のトランジスタのソース電極あるいはドレイン電極に接続されてなる、不揮発性メモリ。
  9. 請求項6に記載された不揮発性メモリであって、
    前記スピネル構造を有する材料層がM'Fe2O4なる化学式で表される、不揮発性メモリ。ここで、M'はMn、Fe、Co、Ni、Cu、Znのうち少なくとも一つの元素を含む。
  10. 請求項6に記載された不揮発性メモリであって、
    前記電流あるいは前記電圧の印加をパルスで行う、不揮発性メモリ。
  11. 請求項10に記載された不揮発性メモリであって、
    前記パルスが、正弦波状、矩形波状、三角波状のうち少なくとも1つである、不揮発性メモリ。
  12. 下部電極と、
    上部電極と、
    前記上部電極と前記下部電極との間に配置されたスピネル構造を有する材料層とを含んで構成され、
    前記下部電極と前記上部電極との間に電流あるいは電圧を印加することで抵抗が変化し、
    前記下部電極が、金属窒化物からなる、抵抗変化素子の製造方法であって、
    400℃以下の温度下で下部電極を形成する下部電極形成工程、
    前記下部電極上にスピネル構造を有する材料層を400℃以下の温度下で形成する材料層形成工程、および
    前記材料層上に上部電極を400℃以下の温度下で形成する上部電極形成工程、を有する抵抗変化素子の製造方法。
  13. 請求項12に記載された抵抗変化素子の製造方法であって、
    前記スピネル構造を有する材料層がM'Fe2O4なる化学式で表される抵抗変化素子の製造方法。ここで、M'はMn、Fe、Co、Ni、Cu、Znのうち少なくとも一つの元素を含む。
  14. 請求項12に記載された抵抗変化素子の製造方法であって、
    前記電流あるいは前記電圧の印加をパルスで行う、抵抗変化素子の製造方法。
  15. 請求項14に記載された抵抗変化素子の製造方法であって、
    前記パルスが、正弦波状、矩形波状、三角波状のうち少なくとも1つである、抵抗変化素子の製造方法。
  16. 複数のトランジスタが設けられた基板と、
    前記基板上に設けられた複数の下部電極と、
    複数の上部電極と、
    前記複数の上部電極と前記複数の下部電極との間に配置されたスピネル構造を有する材料層とを含み、
    前記複数の下部電極あるいは前記複数の上部電極が、それぞれ前記複数のトランジスタと電気的に接続されて構成され、前記下部電極と前記上部電極との間に電流あるいは電圧を印加することで抵抗が変化し、
    前記下部電極が、金属窒化物からなる、不揮発性メモリの製造方法であって、
    400℃以下の温度下で下部電極を形成する下部電極形成工程、
    前記下部電極上にスピネル構造を有する材料層を400℃以下の温度下で形成する材料層形成工程、および
    前記材料層上に上部電極を400℃以下の温度下で形成する上部電極形成工程、を有する不揮発性メモリの製造方法。
  17. 請求項16に記載の不揮発性メモリの製造方法であって、
    前記下部電極形成工程と材料層形成工程との間に、前記下部電極の一部を酸化する下部電極酸化工程をさらに有している、不揮発性メモリの製造方法。
  18. 請求項16に記載された不揮発性メモリの製造方法であって、
    前記スピネル構造を有する材料層がM'Fe2O4なる化学式で表される不揮発性メモリの製造方法。ここで、M'はMn、Fe、Co、Ni、Cu、Znのうち少なくとも一つの元素を含む。
  19. 請求項16に記載された不揮発性メモリの製造方法であって、
    前記電流あるいは前記電圧の印加をパルスで行う、不揮発性メモリの製造方法。
  20. 請求項19に記載された不揮発性メモリの製造方法であって、
    前記パルスが、正弦波状、矩形波状、三角波状のうち少なくとも1つである、不揮発性メモリの製造方法。



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